JP4559931B2 - 超音波探傷方法 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波探傷による非破壊検査方法に係り、特に管部材の溶接部の超音波探傷による評価に好適な超音波探傷方法に関する。
鋼材など縦波と横波の双方の超音波の伝播を許す固体の非破壊検査方法として、従来から超音波探傷技法が広く用いられているが、このとき、配管など管部材の溶接部の健全性確認のための超音波探傷試験(例えば、非特許文献1参照。)では、通常、屈折角45°の横波の超音波を発生する探触子による探傷を標準として実施している(例えば、非特許文献2参照)。
そして、欠陥などに疑わしい反射波(エコー)が検出された場合には、更に横波の屈折角60°の探触子を適用したり、2次クリーピング波を発生させる探触子を適用して欠陥の有無を確認している(例えば、非特許文献3参照)。
平成13年5月1日、社団法人 日本非破壊検査協会発行のテキスト「音波探傷試験ΙΙ」第6章6.4項 社団法人 日本電気協会「軽水型原子力発電所用機器の共用期間中検査における超音波探傷試験指針」JEAG4207−2004第3章3240項 社団法人 日本電気協会「軽水型原子力発電所用機器の共用期間中検査における超音波探傷試験指針」JEAG4207−2004第4章4250項
上記従来技術は、管部材の溶接部に溶接裏波部が存在している点に配慮がされておらず、欠陥による反射波の評価に問題があった。
従来技術では、上記した通り、屈折角45°の横波による標準探傷に際して欠陥などに疑わしい反射波が検出された場合、更に横波の屈折角60°探触子による探傷や2次クリーピング波を発生する探触子による探傷を実施して確認している。
しかし、このとき溶接裏波部による反射波が存在していると、欠陥からの反射波か否かの判断が難しくなってしまう場合がある。これは、主として管部材の場合、溶接部内表面での溶接裏波部の形状が凸状態を呈していることに起因する。
溶接裏波部の形状が凸状態になっていると、超音波の反射が起き易くなってしまうので、溶接裏波部に近接して欠陥が存在した場合には溶接裏波部による反射波が無視できなくなって、欠陥からの反射波と識別できなくなってしまうからである。
本発明の目的は、欠陥による反射波を管部材の溶接裏波部による反射波から分離して表示できるようにした超音波探傷方法を提供することにある。
上記目的は、管状部材の溶接部を超音波探傷して反射波を画像表示し、当該画像を評価して欠陥の有無を判定する方式の超音波探傷方法において、縦波と横波を同時に発信し受信する超音波探触子により前記管状部材の外表面から当該管状部材中に横波の超音波と縦波の超音波を伝播させ、前記管状部材の溶接部に対する前記探触子の位置に応じて横波による探傷と縦波による探傷を使い分け、前記横波の探傷により取り込んだ反射波については、縦波による探傷により取り込んだ反射波として処理してから画像表示し、前記縦波による探傷により取り込んだ反射波については、縦波による探傷により取り込んだ反射波のまま処理してから画像表示することにより、前記溶接部に存在する欠陥からの反射波による画像と当該溶接部に存在する溶接裏波部の形状による反射波による画像の分離が与えられるようにして達成される。
このとき、縦波による反射波の強度と、横波から縦波にモード変換した後、再び横波にモード変換した超音波による反射波の強度、それに横波から縦波にモード変換した後、そのまま縦波になっている超音波による反射波の強度の3種の反射波の強度から前記欠陥の程度を区分けして表示させる処理が付加されていることによっても上記目的を達成することができる。
更にこのとき、前記超音波探触子が音響くさびを備え、この音響くさびにより縦波と横波が同時に発信し受信できるようしても前記目的が達成され、前記縦波の屈折角が60°になるようにしても前記目的が達成される。
本発明によれば、欠陥からの反射波を溶接裏波部による反射波とは分離して表示できるので、信頼性の高い欠陥の有無判定を得ることができる。
また、本発明によれば、欠陥の程度の大まかな把握ができるので、次工程で実施される欠陥サイジング試験の信頼性向上にも寄与する。
以下、本発明による超音波探傷方法について、図示の実施の形態により詳細に説明する。
まず、図1により、本発明の実施に使用する自動超音波探傷装置について説明すると、これは管部材の突合せ溶接部に適用した場合の本発明の実施形態において使用される自動超音波探傷装置の一例を示したもので、この例では検査対象となる配管(被検査配管)がオーステナイト系ステンレス鋼管の場合が示してある。
そして、このとき、屈折角が40°〜60°の縦波を送受信するように作られ、40°〜60°の中の任意の屈折角を使用して縦波と横波を同時に発信し受信することができるようにした超音波探触子1(以下、単に探触子と記す)を用い、これにより配管外表面2aと配管内表面2bを有する被検査配管2の溶接部の探傷を行うようになっている。
ここで、この図1に示した装置では、探触子1による超音波の縦波の屈折角を60°とし、この探触子1を被検査配管2の配管外表面2aに沿ってX軸とY軸方向に移動させ、更に探触子押付のためのZ軸方向の移動も可能にしたスキャナ3に搭載し、これにより自動的に被検査配管2の表面を走査させながら超音波信号と位置信号を自動収録し、画像表示できるように構成してある。
詳述すると、図1において、まず、探触子1は屈折角60°の縦波に対応させたもので、これにより被検査配管2の配管外表面2aを探傷走査するためスキャナ3に保持させるようにしてあり、このとき探触子1は、探触子ホルダ4を介してスキャナ3に取付けられ、装着と取外しが容易に行えるようにしてある。
このスキャナ3は、被検査配管2を周方向(X方向)に取り巻いて配置した軌道5により移動可能に保持され、これには、探触子1を配管軸方向(Y方向)に走査するためのアーム6とスライダ7が備えられていて、このスライダ7に探触子1が、探触子ホルダ4を介して保持されるようになっている。
このときの探触子1による走査は、図1の右上にある自動探傷走査説明図に示されているように、いわゆる矩形走査8で、これは、スキャナ3を軌道5により周方向に移動させて行うX軸方向の走査と、スライダ7をアーム6に沿って前後(図では左右)に移動させて行うY軸方向の走査の2種からなり、これにより、探触子1を被検査配管2の溶接部など、超音波探傷の対象となる部位の全てに移動させることができるようにしている。
そして、このときに必要な制御信号は、制御ケーブル9を介して制御・収録・処理装置11からスキャナ3に供給され、これにより探触子1による超音波パルスの送信が行われると共に、軌道5によるスキャナ3の移動とアーム6によるスライダ7の移動が制御され、探触子1による被検査配管2の配管外表面2aの矩形走査8が与えられることになる。このときスキャナ3では、周方向位置をX座標とし軸方向位置をY座標とした探触子1の位置情報を検出し、それが出力されるようになっている。
一方、このとき探触子1から得られる超音波探傷信号は、信号ケーブル10aを介してスキャナ3に入力され、ここから上記した位置情報と共に信号ケーブル10bを介して、制御・収録・処理装置11に収録され、ここでリアルタイム処理されたデータや画像信号による超音波の反射波が、平面展開図(Cスコープ)及び板厚方向断面図(Bスコープ)として、制御・収録・処理装置11に具備されているモニタ12に画像表示されることになる。
このとき、制御・収録・処理装置11にはプリンタ14が接続されていて、上記したデータや画像を探傷記録(自動UT結果出力図)13として出力させることもできるように構成してある。
次に、本発明による超音波探傷方法の動作について、以下の実施形態により説明する。既に説明したように、この実施形態は、図1で説明した自動超音波探傷装置を用い、このとき探触子1として、図2に示すように、振動子1aにアクリル樹脂の音響くさび16を組合わせ、被検査配管2内に屈折角が60°の縦波の超音波を入射させることができるようにしたものを使用し、これをスキャナ3の探触子ホルダ4に保持させるようになっている。
そして、まず、スキャナ3による探触子1の走査範囲に被検査配管2の溶接部が入るようにして、軌道5を被検査配管2の溶接部の近傍に設置し、次いで制御・収録・処理装置11によりスキャナ3が制御され、探触子1が図2の実線で示す位置にあるとき、この位置を自動超音波探傷動作の開始位置として、自動超音波探傷動作が開始させるようにする。
そうすると、探触子1内の振動子1aから縦波の超音波15が発信され、それが音響くさび16内を伝播して配管外表面2aの入射点17aに到達する。そして、この入射点17aにおいて、音響くさび16内での音速(超音波の伝播速度)と被検査配管2内での音速の違いにより、横波18aと縦波19の2種の超音波が被検査配管2内に伝播するようになる。
このときの音響くさび16内での音速は、当該くさびの材質がアクリル樹脂の場合、縦波Lで2730m/sであるが、被検査配管2内での音速は、当該配管の材質がオーステナイト系ステンレス鋼の場合、縦波Lでは5790m/sになり、横波Sでは3100m/sになる。
ここで横波18aは、周知のスネルの法則により、入射角をθ20として、下記の式(1)で表される屈折角α21をもって被検査配管2の配管外表面2aから中に伝播し、配管内表面2bに到達して縦波23にモード変換した後、欠陥24に当たって反射し、モード変換した横波18bが同一径路を辿って探触子1に戻る。従って、この場合はS−L−S変換モードによる探傷となる。
屈折角α21=sin-1{(VS/VA)×sin(入射角θ20)}……(1)
S:ステンレス鋼内での横波Sの音速(3100m/s)
A:アクリル樹脂内での縦波Lの音速(2730m/s)
ここで制御・収録・処理装置11では、このときの探触子1の位置情報(XY座標により表されたもの)と、超音波信号のビーム路程(超音波が入射して探触子1に戻るまでの伝播時間を距離mmで表したもの)、それに反射波のエコー高さ(探触子1で受信した反射波の強度を波高値の%で表したもの)を夫々取り込み、これらのデータに基づいて処理を行う。
そして、これにより、上記の場合、すなわち横波18aが入射点17aから屈折角α21をもって伝播し横波18bが同一径路を辿って戻ってきたS−L−S変換モードによる動作の場合、それを入射点17aから縦波の超音波が屈折角β22=60°で入射し、反射してきたものとして処理される。
この結果、図1のモニタ12に表示されている平面展開図(Cスコープ)の中では、図3に拡大して示したように、反射波32aが欠陥24からの反射波として画像表示され、板厚方向断面図(Bスコープ)の中では、同じく図4に拡大して示したように、反射波32bが欠陥24からの反射波として画像表示されることになる。
これは、図2の配管板厚方向断面図における入射点17aから配管内表面2bに到達するまでの横波18aのビーム路程WS が縦波として扱われ、縦波として伝播した距離に換算された結果、このビーム路程WS がWS ×縦波音速/横波音速により算出された距離に置き換えられた値になり、この距離に、配管内表面2bでモード変換してから欠陥24に到達するまでの縦波23の距離を加算した値が反射源までの距離に見做されてしまうことによる。
すなわち、実際はS−L−S変換モードによる欠陥24からの反射であるが、これを、この実施形態では、上述のように全て縦波Lによる欠陥24からの反射として扱うことにより、図3に示すように、欠陥24による反射波を、溶接裏波部25の形状による反射波34a(後で詳述する)から分離して、反射波32aとして画像表示でき、図4に示すように、欠陥24による反射波を、溶接裏波部25の形状による反射波34b(これも後で詳述する)から分離して、反射波32bとして画像表示できるのである。
次に、図2に矢印で示すように、探触子1をスキャナ3(図1)により後進させ、配管外表面2a上の入射点17bから横波26が入射されるようにして探触子1から超音波を発信させる。そうすると、この横波26は、図示のように伝播して配管内表面2bに到達し、ここで縦波27にモード変換し、欠陥24に到達して反射され、モード変換した縦波28が探触子1に戻るようになる。従って、この場合はS−L−L変換モードとなる。
そして、このときも、制御・収録・処理装置11では、入射点17bから縦波の超音波が屈折角60°で入射して、それが反射してきたものとして処理されるので、図1のモニタ12に表示されている平面展開図(Cスコープ)の中では、図3に拡大して示したように、反射波33aが欠陥24からの反射波として画像表示され、板厚方向断面図(Bスコープ)の中では、同じく図4に拡大して示したように、反射波33bが欠陥24からの反射波として画像表示されることになる。
これは、図2の配管の板厚方向断面図における入射点17bから配管内表面2bに到達するまでの横波26(ビーム路程WS)が縦波として扱われ、縦波で伝播した距離に置き換えられるため、WS ×縦波音速/横波音速として算出された距離となり、この距離に、配管内表面2bでモード変換して欠陥24に到達するるまでの縦波27の距離及び前記モード変換した縦波が欠陥24に到達して反射され探触子1に戻るまでの縦波28の距離を加算して全体を2で除算した値(ビーム路程は超音波の往復時間を2で除算することにより片道分の距離で表示しているため)が反射源までの距離にまでの距離に見做されてしまうことによる。
すなわち、実際はS−L−L変換モードによる欠陥24からの反射であるのに、これを、全て縦波Lによる反射として処理したので、欠陥24による反射波を、図3に示すように、溶接裏波部25の形状による反射波34a(後述)から分離し、反射波33aとして画像表示でき、欠陥24による反射波も、図4に示すように、溶接裏波部25の形状による反射波34b(後述)から分離し、反射波33bとして画像表示できるのである。
次に、この入射点17bから更に探触子1を後進させ、同じく配管外表面2a上にある入射点17cから超音波が発信されるようにする。そうすると、今度は、この入射点17cから入射した縦波29が溶接裏波部25に直接到達するようになり、この結果、縦波29が溶接裏波部25に直接当たって反射し、反射波が縦波29aとなって探触子1に戻るようになる。
そして、このときも探触子1の位置情報(X座標とY座標)及び超音波信号であるビーム路程とエコー高さが制御・収録・処理装置11に取り込まれて処理されるが、この場合は縦波の屈折角60°そのままの反射であるから、平面展開図(Cスコープ)中には、この縦波29aによる反射波が、図3に示すように、上述した溶接裏波部25の形状による反射波34aとして画像表示され、板厚方向断面図(Bスコープ)中には、図4に示すように、同じく上述した反射波34bとして画像表示される。
更に探触子1を入射点17cから後進させ、配管外表面2a上の入射点17dから超音波が発信されるようにすると、このとき入射した縦波30が欠陥24の根本にある内表面開口部に直接到達するようになり、この結果、縦波30が反射されて縦波30aになり、これが探触子1に戻るようになる。
そして、このときも探触子1の位置情報(X座標とY座標)及び超音波信号であるビーム路程とエコー高さが制御・収録・処理装置11に取り込まれて処理されるが、この場合も縦波の屈折角60°そのままの反射であるから、平面展開図(Cスコープ)中には、この縦波30aによる反射波が、図3に示すように、欠陥24の内表面開口部による反射波35aとして画像表示され、板厚方向断面図(Bスコープ)中には、図4に示すように、同じく反射波35bとして画像表示される。
従って、この実施形態によれば、溶接裏波部形状による反射波と欠陥からの反射波が分離して画像表示されるので、欠陥の有無判定における信頼性を、より一層向上させることができる。
また、この実施形態によれば、欠陥からの反射波については複数個の画像として表示させることができるので、欠陥の形状が識別可能になり、この点でも欠陥の有無判定における信頼性の向上に寄与することができる。
詳しく説明すると、この実施形態においては、複数個の反射波32a、32b、33a、33b、35a、35b、36a、36bを得るため、図3と図4に示すように、探触子1の位置を17a、17b、17d、17eと順次、変えており、この結果、欠陥24を、夫々異なった位置から見た複数個の画像として表示させることができ、この場合、同じ欠陥24でも、見る方向が変わるので、形状が識別可能になるのである。
なお、ここで欠陥24の高さが或る程度以上に高かったときには、配管外表面2a上の入射点17aから探触子1が後進して入射点17bに至るまでの間の入射点17eにおいて、探触子1から入射した縦波31が欠陥24の先端部24aに直接到達してしまう場合が生じてしまい、この場合には、入射した縦波31が欠陥24の先端部24aで反射され、縦波31aが同一の径路を辿って探触子1に戻ってしまう。
このときも探触子1の位置情報(X座標とY座標)及びビーム路程とエコー高さが制御・収録・処理装置11に取り込まれて処理され、この場合も縦波の屈折角60°そのままの反射であるから、平面展開図(Cスコープ)中には、この縦波31による反射波が、図3に示すように、欠陥24による反射波36aとして画像表示され、板厚方向断面図(Bスコープ)中には、図4に示すように、同じく反射波36bとして画像表示されてしまう。
そして、この場合には、反射波36aの画像表示が、平面展開図(Cスコープ)中での反射波36aの画像表示が、図3に示されているように、入射点17dにおける縦波30aによる反射波35aの画像表示に重なってしまう虞れがあるが、しかし、この場合でも、板厚方向断面図(Bスコープ)中では、図4に示すように、反射波36aの画像は、反射波35aの画像から分離して表示されるので識別は可能であり、従って、この実施形態でも、特に問題が発生する虞はない。
ここで、直射波37(図2の縦波31、31a)による反射エコー高さ(反射波の強度)とS−L−Sモード変換波38(図2の横波18aと縦波23及び横波18b)による反射エコー高さ、それにS−L−Lモード変換波39(図2の横波26と縦波27、28)による反射エコー高さが欠陥高さ(深さ)とどのような関係にあるのかを調査するため、上記実施形態により実施した試験結果を図5に示す。ここで以下において、欠陥高さの基準となる板厚とは、この図における実測板厚Tmmのことである。
そして、この図5によれば、欠陥高さが板厚の12%以下の領域40では、直射波37とS−L−Lモード変換波39によるエコー高さは、何れもS−L−Sモード変換波38よりも低くなっているが、欠陥高さが板厚の12%〜25%になっている領域41では、S−L−Lモード変換波39によるエコー高さが、S−L−Sモード変換波38より0dB〜8dB程度高くなっており、一方、直射波37によるエコー高さは、ここでもS−L−Sモード変換波38より2dB〜4dB程度低いままであるという特徴ある領域になっていることが判る。
また、欠陥高さが板厚の25%〜50%の領域42では、S−L−Lモード変換波39のエコー高さが、S−L−Sモード変換波38より8dB〜16dB程度大きくなっているが、直射波37とS−L−Sモード変換波38ではエコー高さの差は0dB〜2dB程度とほぼ同等になっているという特徴ある領域であることが判る。
更に、欠陥高さが板厚の50%以上に達している領域43では、S−L−Lモード変換波39のエコー高さが、S−L−Sモード変換波38より16dB程度大きく、ほぼ飽和状態にあり、他方、直射波37とS−L−Sモード変換波38では、エコー高さがほぼ同等であるという特徴ある領域になっていることが判る。
そうすると、この図5の結果から明らかなように、上記実施形態によれば、欠陥高さとエコー高さの相関関係が得られることになるので、これを利用し、制御・収録・処理装置11により、欠陥有りとなった場合には、更に直射波やS−L−Sモード変換波、S−L−Lモード変換波のエコー高さを評価し、欠陥の程度を区分けしてモニタ12に表示させ、更にはモニタ13にプリントアウトさせるように構成する。そして、このときの区分けは、次の1〜4の通りとする。

欠陥24が板厚の12%未満の高さの場合、つまり図5の領域40にあると判定された場合は“小欠陥”に区分けする。

欠陥24が板厚の12%以上25%未満の高さの場合、つまり図5の領域41にあると判定された場合は“中欠陥”に区分けする。

欠陥24の高さが板厚の25%以上50%未満に収まっていた場合、つまり図5の領域42にあると判定された場合は“大欠陥”に区分けする。

欠陥24が板厚の50%以上の高さに達している場合、つまり図5の領域43にあると判定された場合は、“特大欠陥”に区分けする。
従って、この実施形態によれば、欠陥有りと判定された場合でも、その欠陥の高さ(深さ)がどの程度であるのかおおまかに区分され表示されるので、例えば次工程で行われる欠陥サイジング(欠陥高さを評価するための詳細探傷)に際してサイジングの目安が得られ、サイジング精度の向上と作業効率向上に寄与できる。
本発明による超音波探傷方法の一実施形態が適用された自動超音波探傷装置の一例を示すブロック構成図である。 本発明による超音波探傷方法の一実施形態の動作を説明するための断面図である。 本発明による超音波探傷方法の一実施形態の動作を説明するための展開図である。 本発明による超音波探傷方法の一実施形態の動作を説明するための断面図である。 本発明による超音波探傷方法の一実施形態の動作を説明するための特性図である。
符号の説明
1:探触子(超音波探触子)
1a:振動子
2:被検査配管
2a:配管外表面
2b:配管内表面
3:スキャナ(スキャナー)
4:探触子ホルダ(探触子ホルダー)
5:軌道(X軸)
6:アーム(Y軸)
7:スライダ(スライダー)
8:矩形走査(探触子の走査方法)
9:制御ケーブル
10a:超音波信号ケーブル(探触子−スキャナ間)
10b:超音波信号ケーブル(スキャナ−制御・収録・処理装置間)
11:制御・収録・処理装置
12:モニタ(モニター)
13:探傷記録(自動UT結果出力図)
14:プリンタ(プリンター)
15:超音波(縦波)
16:音響くさび(アクリル樹脂)
17a:入射点(モード変換波S-L-S又は2次クリーピング波探傷時)
17b:入射点(モード変換波S-L-L探傷時)
17c:入射点(溶接裏波部探傷時)
17d:入射点(欠陥内表面開口部探傷時)
17e:入射点(欠陥先端部探傷時)
18a:横波(モード変換波S-L-S探傷入射時)
18b:横波(モード変換波S-L-S探傷反射時)
19:縦波(モード変換波S-L-S探傷入射時)
20:入射角θ(アクリル樹脂内)
21:屈折角α(ステンレス鋼横波屈折角)
22:屈折角β(ステンレス鋼縦波屈折角)
23:縦波(モード変換波S-L-S探傷モード変換時)
24:欠陥(欠陥内表面開口部を含む)
25:溶接裏波部
26:横波(モード変換波S-L-L探傷入射時)
27:縦波(モード変換波S-L-L探傷モード変換時)
28:縦波(モード変換波S-L-L探傷反射時)
29:縦波(溶接裏波部探傷入射時)
29a:縦波(溶接裏波部探傷反射時)
30:縦波(欠陥内表面開口部探傷入射時)
30a:縦波(欠陥内表面開口部探傷反射時)
31:縦波(欠陥先端部探傷入射時)
31a:縦波(欠陥先端部探傷反射時)
32a:画像表示された反射波(モード変換波S-L-Sによる反射波)
32b:画像表示された反射波(モード変換波S-L-Sによる反射波)
33a:モード変換波S-L-L(平面展開図画像表示)
33b:画像表示された反射波(モード変換波S-L-Lによる反射波)
34a:画像表示された溶接裏波部の反射波
34b:画像表示された溶接裏波部の反射波
35a:画像表示された欠陥内表面開口部の反射波
35b:画像表示された欠陥内表面開口部の反射波
36a:画像表示された欠陥先端部の反射波
36b:画像表示された欠陥先端部の反射波
37:モード変換波S-L-Sの欠陥高さとエコー高さの関係
38:直射波(縦波)の欠陥高さとエコー高さの関係
39:モード変換波S-L-Lの欠陥高さとエコー高さの関係
40:欠陥高さが板厚の12%未満の領域
41:欠陥高さが板厚の12%以上25%未満の領域
42:欠陥高さが板厚の25%以上50%未満の領域
43:欠陥高さが板厚の50%以上の領域

Claims (4)

  1. 管状部材の溶接部を超音波探傷して反射波を画像表示し、当該画像を評価して欠陥の有無を判定する方式の超音波探傷方法において、
    縦波と横波を同時に発信し受信する超音波探触子により前記管状部材の外表面から当該管状部材中に横波の超音波と縦波の超音波を伝播させ、
    前記管状部材の溶接部に対する前記探触子の位置に応じて横波による探傷と縦波による探傷を使い分け、
    前記横波の探傷により取り込んだ反射波については、縦波による探傷により取り込んだ反射波として処理してから画像表示し、
    前記縦波による探傷により取り込んだ反射波については、縦波による探傷により取り込んだ反射波のまま処理してから画像表示することにより、
    前記溶接部に存在する欠陥からの反射波による画像と当該溶接部に存在する溶接裏波部の形状による反射波による画像の分離が与えられるように構成したことを特徴とする超音波探傷方法。
  2. 請求項1に記載の超音波探傷方法において、
    縦波による反射波の強度と、横波から縦波にモード変換した後、再び横波にモード変換した超音波による反射波の強度、それに横波から縦波にモード変換した後、そのまま縦波になっている超音波による反射波の強度の3種の反射波の強度から前記欠陥の程度を区分けして表示させる処理が付加されていることを特徴とする超音波探傷方法。
  3. 請求項1に記載の超音波探傷方法において、
    前記超音波探触子が音響くさびを備え、この音響くさびにより縦波と横波が同時に発信し受信できるように構成されていることを特徴とする超音波探傷方法。
  4. 請求項3に記載の超音波探傷方法において、
    前記縦波の屈折角が60°であることを特徴とする超音波探傷方法。
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