本発明に係る第1〜第3の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する第1〜第3の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また、各実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
初めに、本発明の第1及び第2の実施形態に係る弾球遊技機1の構成について図1を参照して説明する。なお、弾球遊技機1は前述した第2種パチンコ遊技機に基づくパチンコ遊技機である。
図1は、本発明の第1及び第2の実施形態に係る弾球遊技機1の遊技盤2の正面(前面)側盤面を示す正面図である。この弾球遊技機1の遊技盤2には、その上部中央から下方向に直線状に配置された複数の釘からなる仕切り釘列3が形成されている。この仕切り釘列3より左側(正面左側、以下同様)の領域が第1の遊技領域10で、右側の領域が第2の遊技領域20である。
第1の遊技領域10の左端には図示しない遊技球発射装置(発射手段)から遊技盤2の左上方に発射された遊技球(以下、「発射球」という)を案内する第1のガイドレール11が配設され、第1のガイドレール11の先端(上端)付近には発射球を検出する第1の発射球検出センサ18(発射球検出手段)が配設されている。同様に、第2の遊技領域20の右端には遊技球発射装置から遊技盤2の右上方に打ち出された発射球を案内する第2のガイドレール21が配設され、第2のガイドレール21の先端(上端)付近には第2の発射球検出センサ28(発射球検出手段)が配設されている。
本実施形態に係る弾球遊技機1の遊技球発射装置(発射手段)は、遊技者が図示しない弾球ハンドルを時計方向に回転させると遊技球が第1の遊技領域10に打ち出され、弾球ハンドルを反時計方向に回転させると遊技球が第2の遊技領域20に打ち出される構成となっている。但し、後述する第1の遊技領域10におけるゲーム(以下、「第1の遊技領域10ゲーム」という)が開始されると、弾球ハンドルを時計方向には回転可能であるが反時計方向には回転不可能にする第1の発射制限プログラム(発射制限手段)が実行され、遊技球を第1の遊技領域10に打ち出すことが可能であるが第2の遊技領域20に打ち出すことができない。また、後述する第2の遊技領域20におけるゲーム(以下、「第2の遊技領域20ゲーム」という)が開始されると、弾球ハンドルを反時計方向には回転可能であるが時計方向には回転不可能にする第2の発射制限プログラム(発射制限手段)が実行され、遊技球を第2の遊技領域20に打ち出すことが可能であるが第1の遊技領域10に打ち出すことができない。
遊技盤2の中央付近には、遊技球が通過可能で、水平方向に細長く延びた矩形上のゲートが二つ階状に配設されている。上のゲートは、ラウンド数ゲートであって、第1の遊技領域10に配設された第1のラウンド数ゲート12(第1のラウンド数決定手段)と第2の遊技領域20に配設された第2のラウンド数ゲート22(第2のラウンド数決定手段)とからなる。また、下のゲートは、カウント数ゲートであって、第1の遊技領域10に配設された第1のカウント数ゲート13(第1のカウント数決定手段)と第2の遊技領域20に配設された第2のカウント数ゲート23(第2のカウント数決定手段)とからなる。
これらの第1、第2のラウンド数ゲート12、22(以下、「ラウンド数ゲート(12、22)」という)と第1、第2のカウント数ゲート(以下、「カウント数ゲート(13、23)」という)は、遊技球がそれぞれ通過可能な複数の小ゲート(通過ゲート)より構成される。そして、第1のラウンド数ゲート12、第1のカウント数ゲート13の各小ゲートには、遊技球の通過を検出する第1の遊技球検出手段としての遊技球検出センサ(図示せず)と、この遊技球検出センサによる検出に基づき点灯されるランプ(図示せず)とが配設され、第2のラウンド数ゲート22、第2のカウント数ゲート23の各小ゲートには、第2の遊技球検出手段としての遊技球検出センサ(図示せず)とランプ(図示せず)とが配設されている。なお、本実施形態においては、第1のラウンド数ゲート12は、後述するように、遊技球が通過することにより普通図柄抽選を開始させる機能も有する。
また、ラウンド数ゲート(12、22)の各小ゲートには、所定のラウンド数が割り当てられており、例えば、図1に示す第1のラウンド数ゲート12には左端の小ゲートから「3ラウンド」、「1ラウンド」、「4ラウンド」、「2ラウンド」、「5ラウンド」がそれぞれの小ゲートに割り当てられている。また、図1に示す第2のラウンド数ゲート22には右端の小ゲートから「7ラウンド」、「10ラウンド」、「15ラウンド」、「10ラウンド」、「6ラウンド」がそれぞれ割り当てられている。すなわち、第2のラウンド数ゲート22の各小ゲートには、第1のラウンド数ゲート12に割り当てられた各ラウンド数より大きなラウンド数が割り当てられている。
同様に、カウント数ゲート(13、23)の各小ゲートには、所定のカウント数が割り当てられており、例えば、図1に示す第1のカウント数ゲート13には左端の小ゲートから「5カウント」、「10カウント」、「7カウント」、「5カウント」、「7カウント」、「5カウント」、「9カウント」が割り当てられ、図1に示す第2のカウント数ゲート23には右端の小ゲートから「10カウント」、「9カウント」、「10カウント」、「9カウント」、「10カウント」、「9カウント」、「10カウント」が割り当てられている。ここで、第2のカウント数ゲート23の各小ゲートには、第1のカウント数ゲート13に割り当てられた各カウント数の平均(6.857)より大きなカウント数が割り当てられている。すなわち、第1のカウント数ゲート13にも、第2のカウント数ゲート23に割り当てられた「9カウント」、「10カウント」が割り当てられているが、第1のカウント数ゲート13に割り当てられたカウント数の平均(6.857)は、第2のカウント数ゲート23に割り当てられたカウント数の平均(9.571)より低くなっている。
第1のカウント数ゲート13の下方(第1の遊技領域10)には、第1の始動入賞部14が配設されている。この第1の始動入賞部14の上部には、開口幅を拡大させる拡大片15、15(拡大手段)が配設されている。この拡大片15、15は、通常は遊技球を1個通過可能とするが2個同時通過不可能な幅を保つことにより、第1の始動入賞部14への遊技球の入球を困難なものとしているが、拡大作動時は広い範囲で遊技球を拾うことが可能となり、第1の始動入賞部14への遊技球の入球を容易なものとする。また、第1の始動入賞部14の内部には、入球した遊技球を検出する第1の始動入賞検出センサ14a(第1の始動入賞検出手段)が配設されている。
本実施形態の弾球遊技機1では、第1の遊技領域10に打ち出された遊技球が第1のラウンド数ゲート12を通過すると、第1のカウント数ゲート13の左方向に設けられた普通図柄表示部16における普通図柄の変動表示(普通図柄抽選)が開始される。普通図柄は普通図柄表示部16に用いられたランプ(例えば、LEDランプ)の表示によって示され、当該ランプが所定の状態に点灯すると当選となり、始動入賞部14の拡大片15、15が所定時間だけ作動される。なお、普通図柄抽選の開始は、第1のラウンド数ゲート12の特定の小ゲートを遊技球が通過した場合としてもよく、また、第1のカウント数ゲート13やその特定の小ゲートとしてもよく、更に、他のゲートを追加で設けてもよい。
これに対し、第2のカウント数ゲート23の下方(第2の遊技領域20)には、第2の始動入賞部24が配設されている。この第2の始動入賞部24は、その上部に開口部(入球部)が形成されたコップ状の役物であり、該開口部は遊技球を1個通過可能とする大きさである。また、第2の始動入賞部24の内部には、入球した遊技球を検出する第2の始動入賞検出センサ24a(第2の始動入賞検出手段)が配設されている。このように、第2の始動入賞部24は、遊技球の入球が第1の始動入賞部14より困難となる構成をとっている。
遊技盤2の下部中央には、可変入賞部30が配設されている。可変入賞部30は、左右で対をなす第1の羽根31、第2の羽根32を備えており、第1、第2の羽根31、32を立てると遊技球が入球不可能な閉鎖状態となり、第1、第2の羽根31、32を左右に開く(倒す)と入球容易な開放状態となる。図1に示す第1、第2の羽根31、32は、羽根を立てた閉鎖状態を実線で示し、羽根を開いた開放状態を点線で示す。なお、第1、第2の羽根31、32は、図示しないソレノイドにより駆動される。
可変入賞部30の内部には、第1の遊技領域10側から可変入賞部30に入球した遊技球を検出する第1の可変入賞検出センサ37(第1の可変入賞検出手段)と、第2の遊技領域20側から入球した遊技球を検出する第2の可変入賞検出センサ38(第2の可変入賞検出手段)と、遊技球が転動する内部ステージ33とが配設され、可変入賞部30に入球した遊技球は、第1又は第2の可変入賞検出センサ37、38を通過後内部ステージ33上面を転動する。この内部ステージ33の下方には可変入賞部30に入球した遊技球が通過する三つの領域が形成されている。中央の領域が特定領域34であって、遊技球がこの特定領域34を通過するといわゆる「V入賞」となる。特定領域34の左右両側の領域はどちらも非特定領域35、35であって、遊技球がこの非特定領域35、35を通過するといわゆる「はずれ」となる。特定領域34、非特定領域35、35には、通過する遊技球を検出するための図示しない各センサが配設されており、各領域ごとに通過する遊技球を検出する。そして、特定領域34、非特定領域35、35を通過した遊技球は、遊技盤2の裏面側に排出される。
第1、第2の始動入賞部14、24の下方には、入賞口5、5が配設されており、遊技球が入賞口5、5に入球すると所定個数の賞球が遊技者に与えられる。また、遊技盤2の下端には、第1、第2の始動入賞部14、24、入賞口5、5、可変入賞部30の何れにも入球しなかった遊技球を排出するアウト口9が配設されている。また、遊技盤2には、遊技球の落下方向に変化を与える風車7、7や図示しない釘が配設され、遊技盤2の前面は、図示しないガラス板で覆われている。更に、遊技盤2の下方には、遊技球を遊技盤2の正面側下端から左上方又は右上方へ打ち出すための図示しない弾球ハンドルや、第1、第2の始動入賞部14、24、入賞口5、5、可変入賞部30に遊技球が入球したときに所定の個数の遊技球が払い出される図示しない賞球払出口、及び、それらの遊技球を受ける球受け皿がそれぞれ配設されている。
次に、以上のような構成の弾球遊技機1を用いた第1及び第2の実施形態における遊技の概要を説明する。
<第1の実施形態> 遊技者が図示しない弾球ハンドルを操作すると遊技球が左右のいずれかに発射され、第1又は第2のガイドレール11、21に案内されて遊技盤2の第1又は第2の遊技領域10、20の各上方に放出される。前述したように、本発明に係る弾球遊技機の遊技球発射装置は、第1の遊技領域10と第2の遊技領域20とに遊技球を打ち分けることが可能であるが、第1の発射制限プログラム(発射制限手段)が実行される第1の遊技領域10ゲーム中は第2の遊技領域20への遊技球の発射は制限され、第2の発射制限プログラム(発射制限手段)が実行される第2の遊技領域20ゲーム中は第1の遊技領域10への発射は制限される。
ここで、第1の遊技領域10ゲーム、第2の遊技領域20ゲームが開始する条件は種々考えられ得るが、例えば、以下の四つの場合(以下、「第1の遊技モード」、「第2の遊技モード」、「第3の遊技モード」、「第4の遊技モード」という)について説明する。第1の遊技モードは最初の遊技球(各ゲームにおける最初に打ち出された遊技球を意味する。以下同様)が発射されたことに基づいて開始され、第2の遊技モードは遊技球がラウンド数ゲート(12、22)又はカウント数ゲート(13、23)を通過したことに基づいて開始され、第3の遊技モードは遊技球が第1、第2の始動入賞部14、24に入球したことに基づいて開始され、第4の遊技モードは遊技球が可変入賞部30に入球したことに基づいて開始されるものとする。
先ず、第1の遊技モードにおける遊技の概要を説明する。第1の遊技モードでは、最初の遊技球が第1の遊技領域10に打ち出されると第1の遊技領域10ゲームが開始され、第2の遊技領域20に打ち出されると第2の遊技領域20ゲームが開始される。すなわち、遊技球発射装置により発射された最初の遊技球が、第1の発射球検出センサ18により検出されると検出信号に基づき第1の遊技領域10ゲームが開始され、第2の発射球検出センサ28により検出されると第2の遊技領域20ゲームが開始される。
第1の遊技領域10ゲームが開始すると、弾球ハンドルを時計方向には回転可能であるが反時計方向には回転不可能にする第1の発射制限プログラム(発射制限手段)が実行され、第1の遊技領域10ゲームが終了すると、当該第1の発射制限プログラム(発射制限手段)が解除され、弾球ハンドルは時計方向及び反時計方向に回転可能となる。すなわち、第1の遊技領域10ゲーム中は、遊技球を第1の遊技領域10に打ち出すことが可能であるが、第2の遊技領域20に打ち出すことができない。
一方、第2の遊技領域20ゲームが開始すると、弾球ハンドルを反時計方向には回転可能であるが時計方向には回転不可能にする第2の発射制限プログラム(発射制限手段)が実行され、第2の遊技領域20ゲームが終了すると、当該第2の発射制限プログラム(発射制限手段)が解除され、弾球ハンドルは時計方向及び反時計方向に回転可能となる。すなわち、第2の遊技領域20ゲーム中は、遊技球を第2の遊技領域20に打ち出すことが可能であるが、第1の遊技領域10に打ち出すことができない。
次に、第1の遊技領域10ゲームが開始されてからの遊技について説明する。第1の遊技領域10ゲームが開始され、続いて第1の遊技領域10に打ち出された遊技球は、風車7や図示しない釘等に接触して落下方向を変化させながら、ほとんどの遊技球は第1のラウンド数ゲート12と第1のカウント数ゲート13とを通過し、その一部の遊技球は入賞口5又は第1の始動入賞部14に入球する。遊技球が入賞口5に入球すると、賞球払出口から例えば5球の賞球が遊技者に払い出される。入賞口5又は第1の始動入賞部14のいずれにも入球しなかった遊技球は、アウト口9を経由して遊技盤2の裏面側に排出される。また、一部の遊技球は、第1のラウンド数ゲート12の左側の隙間や第1のカウント数ゲート13の左側の隙間を通過して第1の遊技領域10内を流下することもある。
第1の遊技領域10に打ち出された最初の遊技球(但し、最初の遊技球が第1のラウンド数ゲート12を通過しなかった場合は以降の遊技球が最初の遊技球となる)が第1のラウンド数ゲート12を通過すると、通過した小ゲートのランプが点灯される。例えば、図1に示す第1のラウンド数ゲート12の真ん中の小ゲート(4ラウンド)を最初の遊技球が通過すると、この小ゲート(4ラウンド)のランプが点灯され、当該小ゲートに割り当てられたラウンド数(4ラウンド)が後述する第1の特別遊技における第1のラウンド数と決定される。なお、この決定された第1のラウンド数は、第1の遊技領域10ゲームが終了するまで保持されるので、最初の遊技球以降の遊技球が第1のラウンド数ゲート12の他の小ゲートを通過してもランプが点灯されることなく、決定された第1のラウンド数が変更されることもない。
第1の遊技領域10に打ち出された最初の遊技球(但し、最初の遊技球が第1のカウント数ゲート13を通過しなかった場合は以降の遊技球が最初の遊技球となる)が第1のカウント数ゲート13を通過すると、通過した小ゲートのランプが点灯される。例えば、図1に示す第1のカウント数ゲート13の真ん中の小ゲート(5カウント)を最初の遊技球が通過すると、この小ゲート(5カウント)のランプが点灯され、当該小ゲートに割り当てられたカウント数(5カウント)が後述する第1の単位特別遊技における第1のカウント数と決定される。なお、この決定された第1のカウント数は、第1の遊技領域10ゲームが終了するまで保持されるので、最初の遊技球以降の遊技球が第1のカウント数ゲート13の他の小ゲートを通過してもランプが点灯されることなく、決定された第1のカウント数が変更されることもない。
また、遊技球が第1のラウンド数ゲート12を通過する毎に、第1のラウンド数ゲート12の各小ゲートに設けられた遊技球検出センサが通過信号を発信し、この通過信号を契機に普通図柄表示部16において普通図柄の変動(普通図柄抽選)が開始される。そして、変動が開始してから例えば10秒が経過すると、抽選された結果の態様で普通図柄が停止する。このとき普通図柄の停止態様が予め定められた当たりの態様であれば、第1の始動入賞部14の拡大片15、15が作動され、例えば0.5秒間だけ保持される。この間、第1の始動入賞部14の開口幅が拡大されているので、第1の始動入賞部14への入球が容易となる。また、普通図柄の停止態様が予め定められた外れの態様であれば、第1の始動入賞部14の拡大片15、15は作動されないが、この場合でも、上述したように、第1の始動入賞部14への入球は可能である。なお、普通図柄表示部16において普通図柄の変動中に遊技球が第1のカウント数ゲート12を通過した場合には、その分の変動は本実施形態では無効とされるが、保留されて順次実行されるようにしてもよい。
次に、遊技球が第1の始動入賞部14に入球すると、第1の始動入賞検出センサ14aからの検出信号を契機に賞球払出口から例えば5球の賞球が遊技者に払い出されると共に、可変入賞部30の第1の羽根31を作動させる、始動開放状態が開始される。
始動開放状態は、可変入賞部30を所定の開放状態にして、この開放状態中に可変入賞部30に入球した遊技球が特定領域34を通過した場合にV入賞(大当たり)となり、続いて特別遊技を開始させる遊技者にとって有利な遊技状態である。特別遊技では、可変入賞部30を始動開放状態よりも長期にわたる開放状態とする単位特別遊技(特別開放状態)が繰り返し実行される。このように、特別開放状態(単位特別遊技)と始動開放状態の違いは、可変入賞部30の開放動作時間の長短として規定することができる。例えば、間欠的に開放状態にする動作であれば、始動開放状態のときには少数回(例えば2、3回)として特別開放状態のときには多数回(例えば20回とか30回)とすることで両者を区別できる。また、この場合に、特別開放状態では1回の開放時間を長くする(例えば、始動開放状態では0.5秒であるが特別開放状態では1秒にする)ことを行ってもよい。また、間欠的な動作を行わない場合には、始動開放状態の時間を短くして(例えば0.5秒程度)、特別開放状態の時間を長くする(例えば30秒程度)ことで両者を区別することもできる。なお、ここにあげた回数や時間はあくまでも例であり、これらに限られるものではない。
本実施形態における第1の遊技領域10の始動開放状態では、例えば、可変入賞部30の第1の羽根31を0.5秒間開放状態に作動させる動作を2回行う。この始動開放状態中に可変入賞部30へ入球した遊技球は、可変入賞検出センサ37を通過後、内部ステージ33上面を転動する。可変入賞検出センサ37からの検出信号を契機に賞球払出口から例えば7球の賞球が遊技者に払い出される。そして、内部ステージ33上面を転動する遊技球は、特定領域34、非特定領域35、35のいずれかを通過した後に遊技盤2の裏面側に排出される。前述したように、遊技球が中央の特定領域34を通過するとV入賞(大当り)となり、左右両側の非特定領域35、35を通過すると外れとなる。
ここで、始動開放状態中に可変入賞部30へ入球した遊技球が非特定領域35、35を通過すると、第1の遊技領域10に最初の遊技球が打ち出されて開始された第1の遊技領域10ゲームが終了する。この第1の遊技領域10ゲームが終了すると、前述の第1の発射制限プログラム(発射制限手段)が解除されると共に決定された第1のラウンド数及び第1のカウント数が解除(無効となる)される。但し、連続して発生した始動開放状態中に複数の遊技球が可変入賞部30へ入球した場合には当該遊技球に対して該第1の領域10ゲームが継続する。
次に、始動開放状態においてV入賞(大当り)となると、続いて、第1の特別遊技が開始される。本実施形態における第1の単位特別遊技(特別開放状態)では、第1のカウント数ゲート13で決定された第1のカウント数(個数)の遊技球が可変入賞部30に入球するまで又は所定の時間(例えば30秒)が経過するまで可変入賞部30の第1の羽根31を開放状態とする。この第1の単位特別遊技中に可変入賞部30に入賞した遊技球が特定領域34を通過することを条件として、第1の単位特別遊技が第1のラウンド数ゲート12で決定された第1のラウンド数を限度に繰り返し実行される。但し、第1の単位特別遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合には、ラウンドの更新はされずに第1の特別遊技は終了する。なお、特別開放状態においても第1の可変入賞検出センサ37からの検出信号を契機に賞球払出口から例えば7球の賞球が遊技者に払い出される。
次に、第2の遊技領域20ゲームが開始されてからの遊技について説明する。但し、前述した第1の遊技領域10ゲームと共通の部分についての説明は一部省略し、異なる部分についての説明を中心に行う。
第2の遊技領域20ゲームが開始され、続いて第2の遊技領域20に打ち出された遊技球は、第1の遊技領域10に打ち出された遊技球と同様に、風車7や釘等に接触して落下方向を変化させながら、ほとんどの遊技球は第2のラウンド数ゲート22と第2のカウント数ゲート23とを通過し、その一部の遊技球は入賞口5又は第2の始動入賞部24に入球する。第2の始動入賞部24は、前述したように、その上部に遊技球を1個通過可能とする開口部が形成されたコップ状の役物であって、その上部開口部には第1の始動入賞部14のような拡大片15、15は形成されていないので、遊技球の入球は第1の始動入賞部14より困難である。また、入賞口5又は第2の始動入賞部24のいずれにも入球しなかった遊技球は、第1の遊技領域10と同様に、アウト口9を経由して遊技盤2の裏面側に排出される。
第2の遊技領域20に打ち出された最初の遊技球(但し、最初の遊技球が第2のラウンド数ゲート22を通過しなかった場合は以降の遊技球が最初の遊技球となる)が第2のラウンド数ゲート22を通過すると、通過した小ゲートのランプが同様に点灯する。例えば、図1に示す第2のラウンド数ゲート22の真ん中の小ゲート(15ラウンド)を最初の遊技球が通過すると、この小ゲート(15ラウンド)のランプが点灯され、当該小ゲートに割り当てられたラウンド数(15ラウンド)が後述する第2の特別遊技における第2のラウンド数と決定される。なお、前述したように、第2のラウンド数ゲート22の各小ゲートには、第1のラウンド数ゲート12に割り当てられた各ラウンド数より大きなラウンド数が割り当てられているので、第2のラウンド数(例えば15ラウンド)は第1のラウンド数(例えば5ラウンド)より大きい。また、この決定された第2のラウンド数は、第1の遊技領域10での遊技と同様に、第2の遊技領域20ゲームが終了するまで保持される。
第2の遊技領域20に打ち出された最初の遊技球(但し、最初の遊技球が第2のカウント数ゲート23を通過しなかった場合は以降の遊技球が最初の遊技球となる)が第2のカウント数ゲート23を通過すると、通過した小ゲートのランプが同様に点灯する。例えば、図1に示す第2のカウント数ゲート23の真ん中の小ゲート(9カウント)を最初の遊技球が通過すると、この小ゲート(9カウント)のランプが点灯され、当該小ゲートに割り当てられたカウント数(9カウント)が後述する第2の単位特別遊技における第2のカウント数と決定される。なお、前述したように、第2のカウント数ゲート23の各小ゲートには、第1のカウント数ゲート13に割り当てられた各カウント数の平均(6.857)より大きなカウント数(9カウント又は10カウント)が割り当てられている。また、この決定された第2のカウント数は、第1の遊技領域10での遊技と同様に、第2の遊技領域20ゲームが終了するまで保持される。
次に、遊技球が第2の始動入賞部24に入賞すると、第2の始動入賞検出センサ24aからの検出信号を契機に、第1の始動入賞部14と同様に、5球の賞球が遊技者に払い出されると共に、可変入賞部30の第2の羽根32を作動させる、始動開放状態が開始される。
本実施形態における第2の遊技領域20の始動開放状態は、第1の遊技領域10の始動開放状態と同様である。すなわち、可変入賞部30の第2の羽根32を0.5秒間開放状態に作動させる動作が2回行われ、始動開放状態中に可変入賞部30へ入球した遊技球は、内部ステージ33上面を転動後、特定領域34、非特定領域35、35のいずれかを通過して遊技盤2の裏面側に排出される。遊技球が中央の特定領域34を通過するとV入賞(大当り)となり、左右両側の非特定領域35、35を通過すると外れとなる。
ここで、始動開放状態中に可変入賞部30へ入球した遊技球が非特定領域35、35を通過すると、第2の遊技領域20に最初の遊技球が打ち出されて開始された第2の遊技領域20ゲームが終了する。この第2の遊技領域20ゲームが終了すると、前述の第2の発射制限プログラム(発射制限手段)が解除されると共に決定された第2のラウンド数及び第2のカウント数が解除(無効となる)される。但し、連続して発生した始動開放状態中に複数の遊技球が可変入賞部30へ入球した場合には当該遊技球に対して該第2の遊技領域20ゲームが継続する。
次に、始動開放状態においてV入賞(大当り)となると、続いて、第2の特別遊技が開始される。第2の単位特別遊技では、第1の単位特別遊技と同様に、第2のカウント数ゲート23で決定された第2のカウント数(個数)の遊技球が可変入賞部30に入球するまで又は所定の時間(例えば30秒)が経過するまで可変入賞部30の第2の羽根32を開放状態にする。ここで、第2のカウント数ゲート23の各小ゲートには9又は10カウントが割り当てられており、第1のカウント数ゲート13(5、7、9又は10カウントのいずれか)より有利なカウント数(個数)を期待することができる。更に、この第2の単位特別遊技中に可変入賞部30に入賞した遊技球が特定領域34を通過することを条件として、第2の単位特別遊技が第2のラウンド数ゲート22で決定されたラウンド数を限度に繰り返し実行される。ここで、第2のラウンド数ゲート22の各小ゲートには6、7、10又は15ラウンドのいずれかが割り当てられており、第1のラウンド数ゲート12(1、2、3、4又は5ラウンドのいずれか)より有利なラウンド数を期待することができる。但し、第2の単位特別遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合には、ラウンドの更新はされずに第2の特別遊技は終了する。
このように、第2の特別遊技は、第2の単位特別遊技において可変入賞部30に入球可能な遊技球の個数が第1の単位特別遊技より多く、更に、単位特別遊技が更新可能なラウンド数も第1の特別遊技より多いので、第1の特別遊技より多くの賞球を得ることが可能な遊技者にとってより有利な特別遊技である。その一方で、第2の始動入賞部24は、遊技球の入球が第1の始動入賞部14よりかなり困難な構成となっている。
これにより、遊技球が打ち出された各遊技領域(第1の遊技領域10又は第2の遊技領域20)によって異なる遊技内容が実行され、更に、発射制限手段(第1、第2の発射制限プログラム)により、最初の遊技球が発射された遊技領域と異なる遊技領域へ遊技球が発射されるのを制限するので、第1の特別遊技が実行され得る第1の遊技領域10ゲームと、第1の特別遊技より遊技者にとって有利な第2の特別遊技が実行され得る第2の遊技領域20ゲームとを遊技者に確実に実施させることができる。この結果、遊技が単調となるのを防止でき、また、遊技者に従来の弾球遊技機にはない新たな興趣を提供することが可能である。
次に、第2の遊技モードにおける遊技の概要について説明する。第2の遊技モードでは、遊技球がラウンド数ゲート(12、22)又はカウント数ゲート(13、23)を通過したことに基づいて、第1の遊技モードで説明した第1の遊技領域10ゲームと第2の遊技領域20ゲームとが開始される。すなわち、遊技球発射装置により発射された遊技球が第1のラウンド数ゲート12を最初に通過すると通過した小ゲートに設けられた遊技球検出センサ(第1の遊技球検出手段)からの検出信号に基づき第1の遊技領域10ゲームが開始され、発射された遊技球が第2のラウンド数ゲート22を最初に通過すると遊技球検出センサ(第2の遊技球検出手段)からの検出信号に基づき第2の遊技領域20ゲームが開始される。なお、第1、第2のラウンド数ゲート12、22の通過ではなく、遊技球が第1のカウント数ゲート13を最初に通過すると第1の遊技領域10ゲームが開始され、第2のカウント数ゲート23を最初に通過すると第2の遊技領域20ゲームが開始されるものとしてもよい。また、第1の遊技領域10ゲーム、第2の遊技領域20ゲームの開始条件以外の遊技内容は前述した第1の遊技モードに準ずるものとする。
このように、遊技球がラウンド数ゲート(12、22)又はカウント数ゲート(13、23)を最初に通過したことに基づいて、第1の遊技領域10ゲームと第2の遊技領域20ゲームとが開始されるとしても、発射制限手段(第1、第2の発射制限プログラム)により、遊技球がラウンド数ゲート(12、22)又はカウント数ゲート(13、23)を通過した遊技領域と異なる遊技領域へ遊技球が発射されるのを制限するので、第1の特別遊技が実行され得る第1の遊技領域10ゲームと、第1の特別遊技より遊技者にとって有利な第2の特別遊技が実行され得る第2の遊技領域20ゲームと、を遊技者に確実に実施させることができる。
次に、第3の遊技モードにおける遊技の概要を説明する。第3の遊技モードでは、遊技球が第1、第2の始動入賞部14、24へ最初に入球することに基づいて、第1の遊技モードで説明した遊技領域10ゲームと第2の遊技領域20ゲームとが開始される。すなわち、第3の遊技モードでは、遊技球が第1、第2の始動入賞部14、24へ最初に入球するまで、第1の遊技領域10及び第2の遊技領域20への遊技球の打ち出しが可能であるが、遊技球が第1の始動入賞部14へ最初に入球すると第1の始動入賞検出センサ14a(第1の始動入賞検出手段)からの検出信号に基づき第1の遊技領域10ゲームが開始され、遊技球が第2の始動入賞部24へ最初に入球すると第2の始動入賞検出センサ24a(第2の始動入賞検出手段)からの検出信号に基づき第2の遊技領域20ゲームが開始される。なお、第1の遊技領域10ゲーム、第2の遊技領域20ゲームの開始条件以外の遊技内容は前述した第1の遊技モードに準ずるものとする。
このように、遊技球が第1、第2の始動入賞部14、24へ最初に入球することに基づいて、第1、第2の遊技モードと同じ第1の遊技領域10ゲームと第2の遊技領域20ゲームとが開始されるものとしても、発射制限手段(第1、第2の発射制限プログラム)により、遊技球が第1、第2の始動入賞部14、24へ最初に入球した遊技領域と異なる遊技領域へ遊技球が発射されるのを制限するので、第1の特別遊技が実行され得る第1の遊技領域10ゲームと、第1の特別遊技より遊技者にとって有利な第2の特別遊技が実行され得る第2の遊技領域20ゲームと、を遊技者に確実に実施させることができる。
次に、第4の遊技モードにおける遊技の概要を説明する。第4の遊技モードでは、遊技球が可変入賞部30へ最初に入球することに基づいて、第1の遊技モードで説明した第1の遊技領域10ゲームと第2の遊技領域20ゲームとが開始される。すなわち、第3の遊技モードでは、第1の遊技モードで説明した始動開放状態において遊技球が可変入賞部30へ最初に入球するまで、第1の遊技領域10及び第2の遊技領域20への遊技球の打ち出しが可能であるが、第1の遊技領域10に打ち出された遊技球が可変入賞部30に最初に入球すると第1の可変入賞検出センサ37(第1の可変入賞検出手段)からの検出信号に基づき第1の遊技領域10ゲームが開始され、第2の遊技領域20に打ち出された遊技球が可変入賞部30に最初に入球すると、第2の可変入賞検出センサ38(第2の可変入賞検出手段)からの検出信号に基づき第2の遊技領域20ゲームが開始される。なお、第1の遊技領域10ゲーム、第2の遊技領域20ゲームの開始条件以外の遊技内容は前述した第1の遊技モードに準ずるものとする。
このように、遊技球が可変入賞部30へ最初に入球することに基づいて、第1〜第3の遊技モードと同じ第1の遊技領域10ゲームと第2の遊技領域20ゲームとが開始されるものとしても、発射制限手段(第1、第2の発射制限プログラム)により、遊技球が可変入賞部30へ最初に入球した遊技領域側と異なる遊技領域へ遊技球が発射されるのを制限するので、第1の特別遊技が実行され得る第1の遊技領域10ゲームと、第1の特別遊技より遊技者にとって有利な第2の特別遊技が実行され得る第2の遊技領域20ゲームと、を遊技者に確実に実施させることができる。
また、前述の第1〜第4の遊技モードでは、始動開放状態中に可変入賞部30へ入球した遊技球が非特定領域35、35を通過することにより、各ゲーム(遊技領域10ゲーム、第2の遊技領域20ゲーム)が終了するものとしたが、各ゲームの終了条件はこれに限られない。例えば、各ゲームが開始されてから、所定時間の経過、所定個数の遊技球の打ち出し等の所定の条件の成立により、遊技領域10ゲーム、第2の遊技領域20ゲームを終了させても良い。また、各ゲームを終了させる終了ボタンを設け、遊技者がこの終了ボタンを押すことにより遊技領域10ゲーム、第2の遊技領域20ゲームが終了する等、遊技者の選択(意思)により遊技領域10ゲーム、第2の遊技領域20ゲームを終了させることを可能としても良い。
<第2の実施形態> 次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態と同じ弾球遊技機1を用いた他の実施形態である。
第2の実施形態に係る弾球遊技機1では、第1の実施形態で説明した第1〜第4の遊技モードにおいて、第1の単位特別遊技を、可変入賞部30の第1の羽根31を1秒間開放状態にする動作を第1のカウント数ゲート13で決定された第1のカウント数(回数)だけ繰り返すものとし、第2の単位特別遊技を、可変入賞部30の第2の羽根32を1秒間開放状態にする動作を第2のカウント数ゲート23で決定された第2のカウント数(回数)だけ繰り返すものとする。更に、第1、第2の単位特別遊技中に可変入賞部30に入賞した遊技球が特定領域34を通過することを条件として、第1、第2の単位特別遊技が第1、第2のラウンド数を限度に繰り返し実行されるものとする。
これにより、第2の特別遊技は、第2の単位特別遊技で第2の羽根32を開放状態にする動作が第1の単位特別遊技より多く、更に、単位特別遊技が更新可能なラウンド数も第1の特別遊技より多いので、第1の特別遊技より多くの賞球を得ることが可能な遊技者にとってより有利な特別遊技となる。その一方で、第2の始動入賞部24は、第1の実施形態と同様に、遊技球の入球が第1の始動入賞部14よりかなり困難な構成となっている。
このように、第2の実施形態に係る弾球遊技機1の各遊技モード(前述の第1〜第4の遊技モード)において、第1の実施形態と同様に、遊技球が打ち出された各遊技領域(第1の遊技領域10又は第2の遊技領域20)によって異なる遊技内容が実行され、更に、発射制限手段(第1、第2の発射制限プログラム)により、最初の遊技球が発射された遊技領域と異なる遊技領域へ遊技球が発射されるのを制限するので、第1の特別遊技が実行され得る第1の遊技領域10ゲームと、第1の特別遊技より遊技者にとって有利な第2の特別遊技が実行され得る第2の遊技領域20ゲームと、を遊技者に確実に実施させることができる。これにより、遊技が単調となるのを防止でき、また、遊技者に従来の弾球遊技機にはない新たな興趣を提供することが可能である。
<第3の実施形態> 次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態に係る弾球遊技機201の構成と遊技の概要について、第1及び第2の実施形態に係る弾球遊技機1と異なる点を中心に図2を参照して説明する。
図2は、本発明の第3の実施形態に係る弾球遊技機201の遊技盤202の正面(前面)側盤面を示す正面図である。なお、弾球遊技機201は前述した第1種パチンコ遊技機に基づくパチンコ遊技機であるが、遊技盤に複数の遊技領域が形成され、ラウンド数ゲート及びカウント数ゲート等の基本構成が弾球遊技機1と共通する。従い、弾球遊技機201の各構成には弾球遊技機1の各構成に対応する符号を割り当てるものとする(図2参照)。
この弾球遊技機201の遊技盤202の中央やや上付近には、図柄や遊技演出等の識別情報を可変表示する可変表示装置の一例として図柄表示装置204が配設されている。この図柄表示装置204は、主に液晶ディスプレイが使用されるが、画面上に画像等の識別情報を表示可能であれば、例えば、CRT、ドットマトリックス等の表示装置であっても良い。
図柄表示装置204の左下端部には後述する第1の始動入賞部214に入賞後保留された遊技球(以下、「保留球」という)の個数を表示する第1の保留表示部217が配設され、右下端部には後述する第2の始動入賞部224に入賞後保留された保留球の個数を表示する第2の保留表示部227が配設されている。この、第1、第2の保留表示部はそれぞれ4個のランプ(例えば、LEDランプ)より構成され、本実施形態に係る弾球遊技機201では最大4個までの遊技球がそれぞれ保留され得る。
また、図柄表示装置204の上下両方向には、複数の釘が略直線状に配置され遊技盤202の遊技領域を左右に分ける仕切り釘列203が形成されている。この仕切り釘列203より正面左側の領域が第1の遊技領域210となり、正面右側の領域が第2の遊技領域220となっている。第1の遊技領域210の左端には、弾球遊技機1と同様に、第1のガイドレール211が配設され、第1のガイドレール211の先端(上端)付近には発射球を検出する第1の発射球検出センサ218(発射球検出手段)が配設され、第2の遊技領域220の右端には第2のガイドレール221が配設され、第2のガイドレール221の先端(上端)付近には第2の発射球検出センサ228(発射球検出手段)がそれぞれ配設されている。
第3の実施形態に係る弾球遊技機201の遊技球発射装置(発射手段)は、弾球遊技機1の遊技球発射装置と同様に、遊技者が図示しない弾球ハンドルを時計方向に回転させると遊技球が第1の遊技領域210に打ち出され、弾球ハンドルを反時計方向に回転させると遊技球が第2の遊技領域220に打ち出される構成となっている。更に、弾球遊技機1の遊技球発射装置と同様に、第1の遊技領域210におけるゲーム(以下、「第1の遊技領域210ゲーム」という)が開始されると第1の発射制限プログラム(発射制限手段)により第2の遊技領域220への遊技球の打ち出しが制限され、第2の遊技領域220におけるゲーム(以下、「第2の遊技領域220ゲーム」という)が開始されると第2の発射制限プログラム(発射制限手段)により第1の遊技領域210への遊技球の打ち出しが制限される。
図柄表示装置204の下方向には、弾球遊技機1と同様に、ラウンド数ゲート(第1のラウンド数ゲート212、第2のラウンド数ゲート222)とカウント数ゲート(第1のカウント数ゲート213、第2のカウント数ゲート223)とが配設され、ラウンド数ゲート(212、222)及びカウント数ゲート(213、223)はセンサとランプを備えた各小ゲートより構成され、各小ゲートには所定のラウンド数又はカウント数が割り当てられている。
第1のカウント数ゲート213の下方には、弾球遊技機1と同様に、開口幅を拡大する拡大片215、215を有する第1の始動入賞部214が配設され、遊技球が第1のラウンド数ゲート212を通過して開始される普通図柄抽選において当選すると、第1の始動入賞部214の拡大片215、215が所定時間だけ作動(開放)される。なお、普通図柄抽選の開始は、弾球遊技機1と同様に、第1のラウンド数ゲート212の特定の小ゲートを遊技球が通過した場合としてもよく、また、第1のカウント数ゲート213やその特定の小ゲートとしてもよく、更に、他のゲートを追加で設けてもよい。
第2のカウント数ゲート223の下方には、弾球遊技機1と同様に、コップ状の第2の始動入賞部224が配設されている。
遊技盤202の下部中央には、本実施形態における可変入賞部としてのアタッカーユニット230が配設されている。このアタッカーユニット230の正面略中央には、特別遊技が実行される際に開放される大入賞口231が形成され、この大入賞口231の内部には、図示しないVゾーン(領域)が設けられている。本実施形態における特別遊技(大当たり)とは、図柄表示装置204に停止表示される図柄が所定の大当たり図柄の場合に遊技者に特別の利益が提供されるような遊技であって、特別遊技は所定のラウンド数(例えば、最大15ラウンド)の単位特別遊技より構成される。本実施形態における単位特別遊技とは、通常は閉鎖されている大入賞口231を、例えば、所定個数の遊技球の入球があるまで、又は、所定時間を経過するまで開放させ、この間に大入賞口231に入球した各遊技球に対して所定の個数の賞球を遊技者に与えるような遊技である。
その他、弾球遊技機201には、弾球遊技機1と同様に、入賞口205、205、遊技球を排出するアウト口209、遊技球の落下方向に変化を与える風車207、207や図示しない釘が配設され、遊技盤202の前面は、図示しないガラス板で覆われている。更に、遊技盤202の下方には、図示しない弾球ハンドル、賞球払出口、賞球を受ける球受け皿等が同様に配設されている。
次に、第3の実施形態に係る弾球遊技機201の遊技の概要について説明する。弾球遊技機1と同様に、遊技者が図示しない弾球ハンドルを操作すると遊技球が左右のいずれかに発射され、第1又は第2の遊技領域210、220の各上方に放出される。更に、弾球遊技機1の遊技球発射装置と同様に、第1の遊技領域210ゲーム中は第1の発射制限プログラム(発射制限手段)により第2の遊技領域220への遊技球の打ち出しが制限され、第2の遊技領域220ゲーム中は第2の発射制限プログラム(発射制限手段)により第1の遊技領域210への遊技球の打ち出しが制限される。
第3の実施形態に係る弾球遊技機201においても、第1の遊技領域210ゲーム、第2の遊技領域220ゲームが開始する条件は種々考えられ得るが、第1の実施形態で説明した第1〜第3の遊技モードを実施することが可能であるので、この第1〜第3の遊技モードに基づく遊技の概要について説明する。ただし、第1の実施形態と同様の部分については説明を一部省略し、異なる部分を中心に説明するものとする。
先ず、第1の遊技モードにおける遊技の概要を説明する。第1の遊技モードでは、第1の実施形態と同様に、最初の遊技球が第1の遊技領域210に打ち出されると第1の遊技領域210ゲームが開始され、第2の遊技領域220に打ち出されると第2の遊技領域220ゲームが開始される。
次に、第1の遊技領域210ゲームが開始されてからの遊技について説明する。第1の遊技領域210ゲームが開始され、続いて第1の遊技領域210に打ち出された遊技球は、弾球遊技機1と同様に、風車207や図示しない釘等に接触して落下方向を変化させながら、ほとんどの遊技球は第1のラウンド数ゲート212と第1のカウント数ゲート213とを通過し、その一部の遊技球は入賞口205又は第1の始動入賞部214に入球する。遊技球が入賞口205に入球すると、弾球遊技機1と同様に、賞球払出口から例えば5球の賞球が遊技者に払い出される。入賞口205又は第1の始動入賞部214のいずれにも入球しなかった遊技球は、アウト口209を経由して遊技盤202の裏面側に排出される。
第1の遊技領域210に打ち出された最初の遊技球(但し、最初の遊技球が第1のラウンド数ゲート212を通過しなかった場合は以降の遊技球が最初の遊技球となる)が第1のラウンド数ゲート212を通過すると、弾球遊技機1と同様に、通過した小ゲートのランプが点灯され、当該小ゲートに割り当てられたラウンド数が後述する第1の特別遊技における第1のラウンド数と決定される。なお、この決定された第1のラウンド数は、第1の遊技領域210ゲームが終了するまで保持される。
第1の遊技領域210に打ち出された最初の遊技球(但し、最初の遊技球が第1のカウント数ゲート213を通過しなかった場合は以降の遊技球が最初の遊技球となる)が第1のカウント数ゲート213を通過すると、弾球遊技機1と同様に、通過した小ゲートのランプが点灯され、当該小ゲートに割り当てられたカウント数が後述する第1の単位特別遊技における第1のカウント数と決定される。なお、この決定された第1のカウント数は、第1の遊技領域210ゲームが終了するまで保持される。
また、遊技球が第1のラウンド数ゲート212を通過する毎に、弾球遊技機1と同様に、第1のラウンド数ゲート212の各小ゲートに設けられた遊技球検出センサ(第1の遊技球検出手段)が通過信号を発信し、この通過信号を契機に普通図柄表示部216において普通図柄の変動(普通図柄抽選)が開始される。そして、当該普通図柄抽選において当選すると、第1の始動入賞部214の拡大片215、215が作動され、例えば0.5秒間だけ保持される。
次に、遊技球が第1の始動入賞部214に入球すると、第1の始動入賞検出センサ214aからの検出信号を契機に賞球払出口から例えば5球の賞球が遊技者に払い出されると共に、乱数抽選による大当たり抽選が開始される。この大当たり抽選による結果は、図柄表示装置204に図柄を変動表示した後停止図柄を表示する図柄変動演出と図示しない音声出力部からの音声出力により遊技者に報知される。この図柄変動演出は、単に大当たり抽選の結果を遊技者に報知するのみでなく、遊技者に大当たり当選を期待又は予感させる、例えば、リーチ、ダブルリーチ等の遊技演出を含み、遊技者に多くの興趣を与えるものである。
なお、図柄表示装置204に図柄が変動表示されている最中(図柄変動中)に遊技球が第1の始動入賞部214に入球した場合、最大4個までの入賞球に対して大当たり抽選の権利が保留され、保留された遊技球(保留球)の個数に対応した第1の保留表示部217のランプが点灯される。
図柄表示装置204に所定の大当たり図柄(例えば、「7」「7」「7」の特定のゾロ目の図柄)が停止表示されると大当たり当選であって、それ以外の図柄が停止表示されると外れである。ここで、図柄表示装置204に外れの図柄が停止表示されると、第1の遊技領域210に最初の遊技球が打ち出されて開始された第1の遊技領域210ゲームが終了する。第1の遊技領域210ゲームが終了すると第1の発射制限プログラム(発射制限手段)が解除されると共に決定された第1のラウンド数及び第1のカウント数が解除(無効となる)される。但し、上述した保留球がある場合には、すべての保留球に対する外れの図柄が停止表示されるまで当該第1の遊技領域210ゲームが継続する。
次に、図柄表示装置204に所定の大当たり図柄が停止表示され大当たり当選となると、続いて、本実施形態における第1の特別遊技が開始される。第1の特別遊技は、第1の単位特別遊技を所定の条件で繰り返し行う遊技である。ここで、本実施形態における第1の単位特別遊技とは、第1のカウント数ゲート213で決定された第1のカウント数(個数)の遊技球が大入賞口231に入球するまで又は所定の時間(例えば30秒)が経過するまでアタッカーユニット230を開放状態とさせ、当該開放状態中に入球した各遊技球に対して所定の個数(例えば10球)の賞球を遊技者に与える遊技である。そして、このような第1の単位特別遊技中に大入賞口231に入球した遊技球が大入賞口231内に設けられたVゾーンを通過(V入賞)することを条件として、この第1の単位特別遊技が第1のラウンド数ゲート212で決定された第1のラウンド数を限度に繰り返し実行される。但し、第1の単位特別遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合には、ラウンドの更新はされずに第1の特別遊技は終了する。
次に、第2の遊技領域220ゲームが開始されてからの遊技について説明する。但し、前述の第1の遊技領域210ゲームと共通の部分についての説明は一部省略し、異なる部分についての説明を中心に行う。第2の遊技領域210ゲームが開始され、続いて、第2の遊技領域220に打ち出された遊技球は、第1の遊技領域210に打ち出された遊技球と同様に、風車207や釘等に接触して落下方向を変化させながら、ほとんどの遊技球は第2のラウンド数ゲート222と第2のカウント数ゲート223とを通過し、その一部の遊技球は入賞口205又は第2の始動入賞部224に入球する。
第2の始動入賞部224は、弾球遊技機1と同様に、その上部に遊技球を1個通過可能とする開口部が形成されたコップ状の役物であって、遊技球の入球は第1の始動入賞部214より困難である。
第2の遊技領域220に打ち出された最初の遊技球が第2のラウンド数ゲート222を通過すると、通過した小ゲートのランプが第1のラウンド数ゲート212と同様に点灯され、当該小ゲートに割り当てられたラウンド数が後述する第2の特別遊技における第2のラウンド数と決定される。なお、弾球遊技機1と同様に、第2のラウンド数ゲート222の各小ゲートには、第1のラウンド数ゲート212に割り当てられた各ラウンド数より大きなラウンド数が割り当てられているので、決定された第2のラウンド数(例えば15ラウンド)は第1のラウンド数(例えば5ラウンド)より大きい。また、この決定された第2のラウンド数は第2の遊技領域220ゲームが終了するまで保持される。
第2の遊技領域220に打ち出された最初の遊技球が第2のカウント数ゲート223を通過すると、通過した小ゲートのランプが第1のカウント数ゲート213と同様に点灯され、当該小ゲートに割り当てられたカウント数が後述する第2の単位特別遊技における第2のカウント数と決定される。なお、弾球遊技機1と同様に、第2のカウント数ゲート223の各小ゲートには、第1のカウント数ゲート213に割り当てられた各カウント数の平均(6.857)より大きなカウント数(9カウント又は10カウント)が割り当てられている。また、この決定された第2のカウント数は各ゲームが終了するまで保持される。
次に、遊技球が第2の始動入賞部224に入球すると、第1の始動入賞検出センサ224aからの検出信号を契機に、第1の始動入賞部214と同様に、5球の賞球が遊技者に払い出されると共に、乱数抽選による大当たり抽選が開始される。この大当たり抽選は、遊技球が第1の始動入賞部214に入球した場合と同じ乱数抽選であって、また、図柄表示装置204に図柄を変動表示中に最大4個までの入賞球が同様に保留され得る。
そして、図柄表示装置204に所定の大当たり図柄(第1の始動入賞部214に遊技球が入球した場合と同じ図柄でも異なる図柄でもよい)が停止表示されると大当たり当選であって、それ以外の図柄が停止表示されると外れである。
ここで、図柄表示装置204に外れの図柄が停止表示されると、第2の遊技領域220ゲームが終了する。第2の遊技領域220ゲームが終了すると第2の発射制限プログラム(発射制限手段)が解除されると共に決定された第2のラウンド数及び第2のカウント数が解除(無効となる)される。但し、上述した保留球がある場合には、すべての保留球に対する外れの図柄が停止表示されるまで当該第2の遊技領域220ゲームが継続する。
次に、図柄表示装置204に所定の大当たり図柄が停止表示され大当たり当選となると、続いて、本実施形態における第2の特別遊技が開始される。第2の特別遊技は、第2の単位特別遊技を所定の条件で繰り返し行う遊技である。そして、本実施形態における第2の単位特別遊技とは、第2のカウント数ゲート223で決定された第2のカウント数(個数)の遊技球が大入賞口231に入球するまで又は所定の時間(例えば、第1の単位特別遊技と同じ30秒又はそれ以上の時間)が経過するまでアタッカーユニット230を開放状態とさせ、当該開放状態中に入球した各遊技球に対して所定の個数(例えば、第1の単位特別遊技と同じ10球又はそれ以上の個数)の賞球を遊技者に与える遊技である。すなわち、本実施形態における第2の単位特別遊技は、第2のカウント数ゲート223で決定された第2のカウント数(個数)の遊技球が大入賞口231に入球するまでアタッカーユニット230を開放状態とさせ得る点で、第1の単位特別遊技(第1のカウント数(個数)の遊技球が入球するまでアタッカーユニット230を開放状態とさせ得る)と異なる。ここで、第2のカウント数ゲート223の各小ゲートには9又は10カウントが割り当てられており、第1のカウント数ゲート13(5、7、9又は10カウントのいずれか)より有利なカウント数(個数)を期待することができる。
更に、第2の特別遊技では、このような第2の単位特別遊技中に大入賞口231に入球した遊技球が大入賞口231内に設けられたVゾーンを通過(V入賞)することを条件として、この第2の単位特別遊技が第2のラウンド数ゲート212で決定された第2のラウンド数を限度に繰り返し実行される。ここで、第2のラウンド数ゲート222の各小ゲートには6、7、10又は15ラウンドのいずれかが割り当てられており、第1のラウンド数ゲート212(1、2、3、4又は5ラウンドのいずれか)より有利なラウンド数を期待することができる。但し、第2の単位特別遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合には、第1の特別遊技と同様に、ラウンドの更新はされずに第2の特別遊技は終了する。
このように、第2の特別遊技は、第2の単位特別遊技において大入賞口231に入球可能な遊技球の個数が第1の単位特別遊技より多く、更に、単位特別遊技が更新可能なラウンド数も第1の特別遊技より多いので、第1の特別遊技より多くの賞球を得ることが可能な遊技者にとってより有利な特別遊技である。その一方で、第2の始動入賞部224は、遊技球の入球が第1の始動入賞部214よりかなり困難な構成となっている。
これにより、遊技球が打ち出された各遊技領域(第1の遊技領域210又は第2の遊技領域220)によって異なる遊技内容が実行され、更に、発射制限手段(第1、第2の発射制限プログラム)により、最初の遊技球が発射された遊技領域と異なる遊技領域へ遊技球が発射されるのを制限するので、第1の特別遊技が実行され得る第1の遊技領域210ゲームと、第1の特別遊技より遊技者にとって有利な第2の特別遊技が実行され得る第2の遊技領域220ゲームとを遊技者に確実に実施させることができる。この結果、遊技が単調となるのを防止でき、また、遊技者に従来の弾球遊技機にはない新たな興趣を提供することが可能である。
次に、第2の遊技モードにおける遊技の概要について説明する。第2の遊技モードでは、第1の実施形態と同様に、遊技球がラウンド数ゲート(212、222)又はカウント数ゲート(213、223)を通過したことに基づいて、第1の遊技モードで説明した第1の遊技領域210ゲームと第2の遊技領域220ゲームとが開始される。すなわち、遊技球発射装置により発射された遊技球が第1のラウンド数ゲート212を最初に通過すると通過した小ゲートに設けられた遊技球検出センサ(第1の遊技球検出手段)からの検出信号に基づき第1の遊技領域210ゲームが開始され、発射された遊技球が第2のラウンド数ゲート222を最初に通過すると遊技球検出センサ(第2の遊技球検出手段)からの検出信号に基づき第2の遊技領域220ゲームが開始される。なお、第1の実施形態と同様に、第1、第2のラウンド数ゲート212、222の通過ではなく、遊技球が第1のカウント数ゲート213を最初に通過すると第1の遊技領域210ゲームが開始され、第2のカウント数ゲート223を最初に通過すると第2の遊技領域220ゲームが開始されるものとしてもよい。また、第1の遊技領域210ゲーム、第2の遊技領域220ゲームの開始条件以外の遊技内容は前述した第1の遊技モードに準ずるものとする。
このように、遊技球がラウンド数ゲート(212、22)又はカウント数ゲート(213、223)を最初に通過したことに基づいて、第1の遊技領域210ゲームと第2の遊技領域220ゲームとが開始されるとしても、発射制限手段(第1、第2の発射制限プログラム)により、遊技球がラウンド数ゲート(212、22)又はカウント数ゲート(213、223)を通過した遊技領域と異なる遊技領域へ遊技球が発射されるのを制限するので、第1の特別遊技が実行され得る第1の遊技領域210ゲームと、第1の特別遊技より遊技者にとって有利な第2の特別遊技が実行され得る第2の遊技領域220ゲームと、を遊技者に確実に実施させることができる。
次に、第3の遊技モードにおける遊技の概要を説明する。第3の遊技モードでは、第1の実施形態と同様に、遊技球が第1、第2の始動入賞部214、224へ最初に入球することに基づいて、第1の遊技モードで説明した遊技領域210ゲームと第2の遊技領域220ゲームとが開始される。すなわち、第3の遊技モードでは、遊技球が第1、第2の始動入賞部214、224へ最初に入球するまで、第1の遊技領域210及び第2の遊技領域220への遊技球の打ち出しが可能であるが、遊技球が第1の始動入賞部214へ最初に入球すると第1の始動入賞検出センサ214a(第1の始動入賞検出手段)からの検出信号に基づき第1の遊技領域210ゲームが開始され、遊技球が第2の始動入賞部224へ最初に入球すると第2の始動入賞検出センサ224a(第2の始動入賞検出手段)からの検出信号に基づき第2の遊技領域220ゲームが開始される。なお、第1の遊技領域210ゲーム、第2の遊技領域220ゲームの開始条件以外の遊技内容は前述した第1の遊技モードに準ずるものとする。
このように、遊技球が第1、第2の始動入賞部214、224へ最初に入球することに基づいて、第1、第2の遊技モードと同じ第1の遊技領域210ゲームと第2の遊技領域220ゲームとが開始されるものとしても、発射制限手段(第1、第2の発射制限プログラム)により、遊技球が第1、第2の始動入賞部214、224へ最初に入球した遊技領域と異なる遊技領域へ遊技球が発射されるのを制限するので、第1の特別遊技が実行され得る第1の遊技領域210ゲームと、第1の特別遊技より遊技者にとって有利な第2の特別遊技が実行され得る第2の遊技領域220ゲームと、を遊技者に確実に実施させることができる。
また、前述の第1〜第3の遊技モードでは、大当たり抽選において外れとなり図柄表示装置204に外れの図柄が停止表示されると各ゲーム(遊技領域10ゲーム、第2の遊技領域20ゲーム)が終了するものとしたが、各ゲームの終了条件はこれに限られない。例えば、各ゲームが開始されてから、所定時間の経過、所定個数の遊技球の打ち出し等の所定の条件の成立により、遊技領域10ゲーム、第2の遊技領域20ゲームを終了させても良い。また、各ゲームを終了させる終了ボタンを設け、遊技者がこの終了ボタンを押すことにより遊技領域10ゲーム、第2の遊技領域20ゲームが終了する等、遊技者の選択(意思)により遊技領域10ゲーム、第2の遊技領域20ゲームを終了させることを可能としても良い。
以上、本発明の第1〜第3の実施形態について説明したが、本発明に係る弾球遊技機1、201では、第1、第2の発射制限プログラム(発射制限手段)により、最初の遊技球が発射された方向(遊技領域)と異なる方向(遊技領域)へ遊技球が発射されるのを制限するので、第1の特別遊技が実行され得る第1の遊技領域10、210での遊技(第1の遊技領域10、210ゲーム)と、第1の特別遊技より遊技者にとって有利な第2の特別遊技が実行され得る第2の遊技領域20、220での遊技(第2の遊技領域10、220ゲーム)と、を遊技者に確実に実施させることができる。この結果、遊技が単調となるのを防止でき、また、遊技者に従来の弾球遊技機にはない新たな興趣を提供することが可能である。
また、本発明に係る弾球遊技機1、201では、第1、第2の発射制限プログラム(発射制限手段)が、第1の発射球検出センサ18、218又は第2の発射球検出センサ28、228(発射球検出手段)のいずれかにより遊技球が検出された遊技領域と異なる遊技領域への遊技球の打ち出しを制限可能とし、また、第1の遊技球検出センサ又は第2の遊技球検出センサのいずれかにより遊技球が検出された遊技領域とは異なる他方の遊技領域への遊技球の打ち出しを制限可能とし、また、第1の始動入賞検出センサ14a、214a(第1の始動入賞検出手段)又は第2の始動入賞検出センサ24a、224a(第2の始動入賞検出手段)のいずれかにより遊技球が検出された遊技領域とは異なる他方の遊技領域への遊技球の打ち出しを制限可能とし、また、第1の可変入賞検出センサ37(第1の可変入賞検出手段)又は第2の可変入賞検出センサ38(第2の可変入賞検出手段)のいずれかにより遊技球が検出された遊技領域とは異なる他方の遊技領域への遊技球の打ち出しを制限可能とする。
更に、本発明に係る弾球遊技機1、201では、所定条件の成立又は遊技者の選択により今まで行っていた遊技領域とは異なる他方の遊技領域での遊技を行うことができるので、第1の遊技領域での遊技(第1の遊技領域10、210ゲーム)と第2の遊技領域での遊技(第2の遊技領域20、220ゲーム)との両方が実施可能である。この結果、遊技が単調となるのを防止でき、また、遊技者に従来の弾球遊技機にはない新たな興趣を提供することが可能となる。
なお、本発明の範囲は上述した実施形態に限られず、特許請求の範囲の記載に反しない限り、他の様々な実施形態に適用可能である。例えば、可変入賞部30、アタッカーユニット230(可変入賞部)は、閉鎖状態において遊技球が入賞不可能な形態について説明したが、閉鎖状態において入賞可能であるが困難な形態としてもよい。
また、第1〜第3の実施形態では、発射制限手段として第1、第2の発射制限プログラムについて説明したが、発射制限手段はこれに限定されるものではなく、例えば、機構的に遊技球の発射を制限するもの等、遊技球の発射を制限する手段であればどのようなものであってもよい。
また、発射球検出手段の例として、第1の発射球検出センサ18、218、第2の発射球検出センサ28、228について説明したが、発射球検出手段はこれに限定されるものではなく、遊技球の発射された方向を検出する手段であればどのようなものであってもよい。