JP4550569B2 - 電鋳型とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電鋳法で使用される電鋳型とその製造方法に関するものであり、特に、高アスペクト比で微小な形状を有する部品の製造に用いる型とその製造方法に関する。
電鋳法は、大量生産に適しており、様々な部品製造に用いられている。たとえば、原型の形状を転写された樹脂表面に導電性膜を堆積し、時計用の針が作製されている(例えば特許文献1参照。)。
原型の樹脂への転写方法としては、加熱プレス成型法が知られている(例えば非特許文献1参照。)。
加熱プレス成型法は、樹脂をガラス転位点以上の温度に加熱して軟化させておき、原型を押しつけることによって、樹脂に原型の形状を転写する方法である。加熱プレス成型法では、原型の形状を樹脂にナノメートルオーダーの寸法精度で転写することができる。
また、近年、微小な形状を有する部品や金型を製造するための型としてシリコンプロセスを用いた型が利用されている。シリコンプロセスを用いた電鋳法の型の作製方法として、LIGA法(Lithographie Galvanoformung Abformung)がよく知られている。LIGA法は、電極の上にレジスト材であるPMMA(ポリメタクリル酸メチル)を塗布し、レジスト材に所望の形状の範囲にシンクロトロン放射光を照射して感光させ、これを現像した後、電鋳を行うことによって所望の微細な形状の微細構造物を作製する方法である(例えば非特許文献2参照。)。
LIGA法を複数回繰り返して実施することによって、変速ギヤのような多段構造体を形成する例が知られている(例えば特許文献2参照。)。
また、LIGA法で用いられる高価なシンクロトロン放射光の代わりに、一般的な半導体露光装置で用いられている紫外光でレジストパターンを形成するUV−LIGA法も用いられている。LIGA法やUV−LIGA法で作製される電鋳法の型は、型の側壁に電極が無く、型の底面から電鋳物が析出するため、高アスペクト比の構造を電鋳法で作製しても、電鋳物の内部に気泡や欠陥がない良好な部品を形成することができる。また、特許文献2と同様に、UV−LIGA法を複数回繰り返し実施することで、多段形状を作製することができる。
特開昭52−60241号公報 特開平11−15126号公報 ナノインプリントの現状 砥粒加工学会誌 46巻6号 p282 W.Ehrfeld,:IEEE,Micro Electro Mechanical System Proceedings PP86,1994
しかしながら、特許文献1では、形状が転写された樹脂(以下、転写樹脂型)の電鋳を行う面(以下、電鋳面)のすべてに電極が形成して電鋳型を得ている。したがって、電鋳を行うと電鋳型の電極が形成されている全面に電鋳物が析出するため、時計用の針を取り出すには、不要な部分を取り除く必要があった。また、アスペクト比の高い電鋳部品を作製する際に、型側面および型底面から同時に電鋳が行われると、型側面のうち、型底面と逆側、すなわち型の上面部分に電界が集中しやすく、型側面のうち型上面側の電鋳速度が大きくなる。したがって、型上面部分では型側面から析出した電鋳物がつながってしまい、電鋳物の内部に隙間ができてしまう。したがって、電鋳部品の強度や型転写性が低下する問題があった。
特許文献2、および、非特許文献2では、電鋳型の底面にだけ電極を形成できるため、電鋳物の内部に隙間の無い電鋳部品を製造できる。しかし非特許文献2では、1段構造しか作製することができない。また、特許文献2では、多段構造を作製しているが、1段目の型形成および電鋳後にレジストを剥離し、再度レジストを塗布して、2段目の型構造を形成している。しかしながら、1段目の電鋳の厚さ制御は、電界集中などの要因によって非常に困難である。また、同様に電界集中に起因して1段目の電鋳物の表面あらさを制御することは非常に難しい。また、特許文献2は、2段目のレジスト塗布において、段差の大きな電鋳物が存在しているウエハに対してレジストを塗布するため、2段目のレジスト塗布厚さの制御が難しい問題があった。また、特許文献2では、1段目の電鋳物よりも2段目の電鋳物の幅が小さい構造を作製しているが、1段目の電鋳物の幅よりも2段目の電鋳物の幅が大きな構造物を作製する場合、2段目の電鋳が図6で説明する理由によって困難である。図6は、電極202上に多段構造のレジスト型204を形成し、電鋳を行った状態を説明する図である。電極202上の1段目204aの厚さまで電鋳を行った後、さらに電鋳を行うと、1段目204の上面Cに電極が無いため、矢印Bでしめす方向、すなわち電極表面と平行な方向には、電鋳物2100が成長しにくい。したがって、2段目204bの高さまで電鋳物2100を成長させても、キャビティー2103の内部を電鋳物2100で埋めることができない。キャビティー2103を電鋳物2100で完全に埋めるためには、電鋳物2100の厚さを厚くする必要があった。したがって、電鋳時間が長くなるとともに、電鋳物2100を所望の厚さにするための研磨時間が長くなるといった問題があった。この問題を解決するためには、金属を多段構造のレジスト型204上に堆積し、パターニングする方法が考えられるが、工程が増えるとともに、樹脂の高さの違いによって、パターン精度がばらつき、所望の電極パターンを得るのが難しいという問題があった。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、多段構造体の各底面に電極を有する電鋳型とその製造方法を提供することを目的とする。
そこで、本発明では、電鋳法で用いられ、二層以上の多段構造を有する電鋳型において、導電性を有する導電体を有し、導電体上に階段状に形成された樹脂と、樹脂の各層の上に形成された電極とを有し、導電体および電極の少なくとも一部が露出され、電極が樹脂よりも突出した形状を有していることを特徴とする電鋳型とした。また、樹脂の外形寸法が二層以上に渡ってほぼ同じ部分を有していることを特徴とする電鋳型とした。また、電極の突出量が1μm以下であることを特徴とする電鋳型とした。また、電極の厚さが100
nm以下であることを特徴とする電鋳型とした。
また、導電性を有する導電体上に第一フォトレジストを塗布する第一フォトレジスト塗布工程と、第一フォトレジストに不溶部と可溶部を形成する露光工程と、露光工程後に、第一フォトレジスト上に電極を形成する電極形成工程と、電極上に第二フォトレジストを塗布する第二フォトレジスト塗布工程と、第二のフォトレジストに不溶部と可溶部を形成する第二露光工程と、可溶部を除去する現像工程とを含み、現像工程において、第一フォトレジストの可溶部上の電極を除去することを特徴とする電鋳型の製造方法とした。また、第二露光工程において、第一フォトレジストに不溶部を形成することを特徴とする電鋳型の製造方法とした。また、電極形成工程で形成する電極の厚さが100nm以下であることを特徴とする電鋳型の製造方法とした。
したがって、本発明では、リフトオフ加工によって電極パターンを第一フォトレジスト上に形成することができるため、型の底面からだけ電鋳物が析出し、かつ、電鋳物が成長した際に、第二フォトレジスト層の底面からも電鋳物が成長する電鋳型を提供することができる。また、平滑な第一フォトレジストおよび電極上に第二フォトレジストを塗布するため、第二フォトレジストの厚さ制御が容易である。また、本発明の電鋳型の製造方法によれば、前記電鋳型を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る電鋳型101の製造方法を説明する図である。ま
ず、図1(a)に示すように、基板1上に導電層2を堆積し、フォトレジスト3を堆積した後、図示しないフォトマスクを用いて不溶部3aと可溶部3bを形成する。基板1の厚さは、数10μmから数mmであり、後述する電鋳工程において電鋳型101の強度が保てる厚さであれば良い。導電層2の厚さは、数10nmから数μmであり、後述する電鋳工程において導通がとれる厚さであれば良い。フォトレジスト3の厚さは、数μmから数mmであり、作製する電鋳物の1段目の厚さとほぼ同じである。基板1の材料は、ガラスやシリコンなどのシリコンプロセスで一般的に用いられる材料や、ステンレススチールやアルミなどの金属材料を用いる。また、導電層2の材料は、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)などであり、導電層2と基板1の間に導電層2の密着力を強くするためのアンカーメタル(図示しない)としてクロム(Cr)やチタン(Ti)などを形成しても良い。なお、基板1の材料が金属の場合、導電層2は、必ずしも必要ではない。フォトレジスト3は、ネガ型でもポジ型でもよい。また、フォトレジスト3は、化学増幅型のフォトレジストでも良い。高アスペクト比な構造を作製する場合、フォトレジスト3は、エポキシ系の樹脂をベースとする化学増幅型のフォトレジストを用いるのが望ましい。導電層2の形成方法は、スパッタ法や真空蒸着法などである。フォトレジスト3の堆積方法は、スピンコート、ディップコート、スプレーコートや、シート状のフォトレジストフィルムを基板1に貼り付けても良い。また、シート状のフォトレジストフィルムを複数枚重ね合わせて所望の厚さのフォトレジスト3としても良い。不溶部3aと可溶部3bとを形成するために、紫外光をフォトマスクを通して露光する。また、フォトレジスト3が化学増幅型の場合、露光した後にPEB(Post Exposure Bake)を行う。
次に、図1(b)は、フォトレジスト3の上に金属層5を堆積した状態を示す図である。図1(a)で説明した工程後、フォトレジスト3の現像を行わずに、金属層5を堆積する。金属層5の厚さは、数nm〜数μmであり、後述する電鋳工程において導通がとれる厚さであれば良い。ただし、フォトレジスト3がポジ型であり、かつ、後述する2段目以降の工程で不溶部3に露光光が照射されるようなパターンの場合、金属層5の厚さは、数100nm以上であり、露光光が不溶部3に照射されないほどの遮光性を有していれば良い。金属層5の材料は、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)などであり、導電層2と基板1の間に導電層2の密着力を強くするためのアンカーメタル(図示しない)としてクロム(Cr)やチタン(Ti)などを形成しても良い。また、金属層5の堆積方法は、スパッタ法や真空蒸着法などの気相堆積法や、無電解メッキなどのウエット法を用いる。
次に、図1(c)は、金属層5の上にフォトレジスト6を堆積し、不溶部6aと可溶部6bとを形成した状態を示す図である。フォトレジスト6の厚さは、数μmから数mmであり、作製する電鋳物の2段目の厚さとほぼ同じである。フォトレジスト6は、ネガ型でもポジ型でもよい。また、フォトレジスト6は、化学増幅型のフォトレジストでも良い。高アスペクト比な構造を作製する場合、フォトレジスト6は、エポキシ系の樹脂をベースとする化学増幅型のフォトレジストを用いるのが望ましい。なお、フォトレジスト6の材料は、後述する現像工程で同一の現像液で現像できるため、フォトレジスト3と同じである方が望ましいが、フォトレジスト3と別の材料であっても良い。フォトレジスト6の堆積方法は、スピンコート、ディップコート、スプレーコートや、シート状のフォトレジストフィルムを金属層5の上に貼り付けても良い。また、シート状のフォトレジストフィルムを複数枚重ね合わせて所望の厚さのフォトレジスト6としても良い。不溶部6aと可溶部6bとを形成するために、紫外光をフォトマスクを通して露光する。また、フォトレジスト6が化学増幅型の場合、露光した後にPEB(Post Exposure Bake)を行う。
次に、図1(d)は、可溶部3bおよび6bを現像した後の状態を示す図である。現像は、フォトレジスト3およびフォトレジスト6を現像液中に基板を漬けて実施する。このとき、可溶部3b上の金属層5は、リフトオフ加工によって除去され、不溶部3a上の金属層5aが残り、電鋳型101を得る。図4は、図1(d)中Aで示す部分の拡大図である。不溶部3a上の金属層5aは、不溶部3aよりも突出した片持ち梁形状となることが多い。金属層5aの突出部の幅W5は、1μm以下である。なお、可溶部3b、可溶部6b、および、不要な金属層5を除去するために、超音波振動を与えながら現像を行っても良い。超音波振動を与えながら現像を行うことによって、不要な金属層5aの分離が容易になるとともに、化学的な分解作用と物理的な除去作用を併用することで、可溶部3bおよび可溶部6bの除去を容易に行うことができる。
図2は、電鋳型101を用いた電鋳工程を説明する図である。電鋳漕21に電鋳液22が満たされており、電鋳液22に、電鋳型101と電極23が浸されている。電鋳液22は、析出させる金属によって異なるが、たとえば、ニッケルを析出させる場合、スルファミン酸ニッケル水和塩を含む水溶液を使用する。また、電極23の材料は、析出させたい金属とほぼ同一の材料であり、ニッケルを析出させる場合は、ニッケルとし、ニッケル板や、チタンバスケットにニッケルボールを入れたものを電極23として用いる。なお、本発明の製造方法で析出する材料はニッケルに限定されるわけではない。銅(Cu)、コバルト(Co)、スズ(Sn)等、電鋳可能な材料すべてに適用可能である。電鋳型101の導電層2は、電源Vに接続されている。電源Vの電圧によって、導電層2を通して電子が供給されることによって、導電層2から徐々に金属が析出する。析出した金属は、基板1の厚さ方向に成長する。
図3は、電鋳型101を用いて電鋳部品100を作製する工程を説明する図である。図2で説明した電鋳工程によって、図3(a)に示すように導電層2から電鋳物100aが析出する。このとき、金属層5aには電流が流れないため、金属層5a上には電鋳物100aは、析出しない。
次に、図3(b)は、不溶部3aの厚さだけ電鋳物100aが成長した状態を示す図である。このときまでは、金属層5aには、電流が流れないため、金属層5a上には、電鋳物100aは析出しない。しかしながら、金属層5aと電鋳物100aが図3(b)に示すように接触すると、金属層5aにも電流が流れるため、金属層5a上にも電鋳物100aが析出し始める。金属層5aが不溶部3aよりも突出しているため、電鋳物100aと金属層5aとの接触が容易である。なお、金属層5aに電鋳物100aが接触した瞬間に、電流密度が一定となるように電源の電圧や電流を変化させても良い。
次に、図3(c)は、所望の厚さまで電鋳物100aを析出した状態を示す図である。所望の厚さまで電鋳物100aを析出させた後、研磨工程によって電鋳物100aの厚さを揃える。なお、電鋳工程において、電鋳物100aの厚さ制御が可能である場合、研磨工程を行わなくても良い。
次に、図3(d)に示すように、電鋳型101から電鋳物100aを取り出して、電鋳
部品100を得る。電鋳物100aの取り出しは、不溶部3aおよび不溶部6aを有機溶剤で溶かしたり、電鋳物100aに基板1から分離するような力を加えて物理的に引きはがしてもよい。また、導電層2および金属層5aが電鋳物100aに付着している場合、ウエットエッチングや研磨などの方法を用いて除去する。なお、部品の機能上、導電層2や金属層5aがついていても問題がない場合、導電層2や金属層5aは、除去しなくても良い。また、導電層2や金属層5aが部品の機能上必要である場合、導電層2や金属層5aは除去しない。
以上説明したように、本発明の実施の形態1によれば、平滑な1段目のフォトレジスト3および金属層5上に2段目のフォトレジスト6を塗布するため、2段目のフォトレジスト6の厚さ制御が容易である。また、リフトオフ加工によって金属層5aを形成することができるため、型の底面からだけ電鋳物が析出し、かつ、電鋳物が成長した際に、2段目の底面からも電鋳物が成長する電鋳型を提供することができるとともに、電鋳型101の製造方法を提供することができる。また、リフトオフ加工によって金属層5aを形成するため、不溶部3aよりも金属層5aが突出した形状となり、電鋳工程において、電鋳物100aと金属層5aとの接触を容易に行うことができる。また、多段構造の各レイヤー毎にパターニングを行うことによって、各レイヤーの厚さ制御を容易に行うことができる。
なお、これまでは、二段構造の電鋳型101の製造方法について説明してきたが、図1(d)で説明した現像工程前に、図1(b)で説明した金属層形成工程と図1(c)で説明した露光工程を繰り返し、最後に図1(d)で説明した現像工程を行うことで、三段以上の多段構造を有する電鋳型101を作製できる。
図5は、本発明の実施の形態2に係る電鋳型102の製造方法を説明する図である。なお、実施の形態1で説明した電鋳型101と同じ構成要素については、同一符号を使用し、説明を省略する。
まず、図5(a)に示すように、基板1上に導電層2を堆積し、フォトレジスト3を堆積した後、図示しないフォトマスクを用いて不溶部3aと可溶部3bを形成する。なお、実施の形態1では、フォトレジストは、ポジ型でもネガ型でも良かったが、実施の形態2では、ネガ型のフォトレジストだけを用いる。
次に、図5(b)に示すように、フォトレジスト3の現像を行わずに、フォトレジスト3の上に金属層5を堆積する。金属層5の厚さは、数nm〜数10nmであり、後述する電鋳工程において導通がとれる厚さであり、かつ、後述する2段目の露光工程で露光光が透過する厚さであれば良い。
次に、図5(c)は、金属層5の上にフォトレジスト6を堆積し、不溶部6aと可溶部6b、不溶部9a、および、不溶部9bとを形成した状態を示す図である。フォトレジスト6の厚さは、数μmから数mmであり、作製する電鋳物の2段目の厚さとほぼ同じである。実施の形態2で用いるフォトレジスト6はネガ型である。不溶部6aと可溶部6b、不溶部9a、および、不溶部9bを形成するために、紫外光をフォトマスクを通して露光する。このとき、金属層5aは、露光光を透過する厚さであるため、金属層5aの下の不溶部9bに相当する部分も露光される。フォトレジスト6が化学増幅型の場合、露光した後にPEB(Post Exposure Bake)を行う。
次に、図5(d)は、可溶部3bおよび6bを現像した後の状態を示す図である。現像は、フォトレジスト3およびフォトレジスト6を現像液中に基板を漬けて実施する。このとき、可溶部3b上の金属層5は、リフトオフ加工によって除去され、不溶部3a上の金属層5aが残り、電鋳型102を得る。
以上説明したように、本発明の実施の形態2に係る電鋳型102の製造方法によれば、1段目の可溶部bを2段目の露光工程で不溶部9bとすることができ、1段目と2段目で寸法が同じ不溶部9aと不溶部9bを形成することができる。たとえば、不溶部9aおよび不溶部9bが歯車の軸を挿入する穴に相当する場合、寸法が同じであることに加えて、不溶部9aおよび不溶部9bが同軸上に形成されるため、軸を挿入した際に歯車の歯面に対して垂直な軸を形成することができる。
なお、これまでは、二段構造の電鋳型101の製造方法について説明してきたが、図5(d)で説明した現像工程前に、図5(b)で説明した金属層形成工程と図5(c)で説明した露光工程を繰り返し、最後に図5(d)で説明した現像工程を行うことで、三段以上の多段構造を有する電鋳型102を作製できる。
本発明の実施の形態1に係る電鋳型の製造方法を説明する図である。 本発明の実施の形態1に係る電鋳型を用いた電鋳法を説明する図である。 本発明の実施の形態1に係る電鋳型を用いた電鋳部品の製造方法を説明する図である。 本発明の実施の形態1に係る電鋳型を説明する図である。 本発明の実施の形態2に係る電鋳型の製造方法を説明する図である。 従来の電鋳型を用いた電鋳物の成長状態を説明する図である。
1 基板
2 導電層
3 フォトレジスト
3a 不溶部
3b 可溶部
5、5a 金属層
フォトレジスト
6a 不溶部
6b 可溶部
9a、9b 不溶部
100 電鋳部品
101、102 電鋳型

Claims (10)

  1. 電鋳法で用いられ、二層以上の多段構造を有する電鋳型において、
    導電性を有する導電を有し、
    前記導電上に階段状に形成され、フォトレジストの露光により形成された可溶部を除去した部分に形成された厚み方向に貫通する貫通孔を有するとともに、前記フォトレジストの露光により形成され、前記貫通孔の厚さ方向の端面の周を囲む不溶部と、
    前記不溶部の各層のに形成された金属層とを有し、
    前記導電および前記金属層の少なくとも一部が露出され、
    前記金属層前記不溶部の前記貫通孔を有する領域に延設された端部を有することを特徴とする電鋳型。
  2. 基板上に形成された導電性を有する導電層と、
    前記導電層の前記基板に接する面の反対の面に形成され、第1のフォトレジストの露光により形成された第1の可溶部を除去した部分に形成された厚み方向に貫通する第1の貫通孔を有するとともに、前記第1のフォトレジストの露光により形成され、前記第1の貫通孔の厚さ方向の端面の周を囲む第1の不溶部と、
    前記第1の不溶部の前記導電層接する面の反対の面に形成され、前記第1の不溶部の前記第1の貫通孔を有する領域に延設された端部を有する金属層と、
    前記金属層の前記第1の不溶部に接する面の反対の面に形成され、かつ、前記金属層の前記端部と離間して形成され、第2のフォトレジストの露光により形成された第2の可溶部を除去した部分で、かつ前記金属層上の一部および前記第1の貫通孔の開口部上に形成された厚み方向に貫通する第2の貫通孔を有するとともに、第2のフォトレジストの露光により形成され、前記第2の貫通孔の厚さ方向の端面の周を囲む第2の不溶部と、
    を有する電鋳型。
  3. 前記金属層延設された端部の長さが1μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電鋳型。
  4. 前記金属層の厚さが100nm以下であることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の電鋳型。
  5. 前記金属層の延設された端部の長さが1μm以下であるとともに、前記金属層の厚さが100nm以下であり、前記第1のフォトレジストおよび前記第2のフォトレジストがネガ型であり、さらに前記第1の貫通孔内部および前記第2の貫通孔内部にそれぞれ不溶部が形成され、前記第1の貫通孔内部および前記第2の貫通孔内部に形成されたそれぞれの不溶部が、同軸上に同じ外形寸法で形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電鋳型。
  6. 基板に導電層を成膜する工程と、
    前記導電層に第1のフォトレジストを塗布する工程と、
    前記第1のフォトレジストを露光し、第1の可溶部と、前記第1の可溶部の厚さ方向端面の周を囲第1の不溶部を形成する工程と、
    前記第1の可溶部及び前記第1の不溶部に金属層を成膜する工程と、
    前記金属層に第2のフォトレジストを塗布する工程と、
    前記第2のフォトレジストを露光し、前記金属層の前記第1の可溶部と接する面の反対の面上及び前記金属層の前記第1の可溶部の前記を囲む部分の前記第1の不溶部と接する面の反対の面上に第2の可溶部を形成し前記金属層の前記第1の不溶部と接する面の反対の面上の一部に前記第2の可溶部の厚さ方向端面の周を囲第2の不溶部を形成するする工程と、
    前記第1のフォトレジスト及び前記第2のフォトレジストを現像し、前記第1の可溶部と前記第1の可溶部の前記周内部の中央部に成膜された前記金属層と前記第2の可溶部を除去する工程と、
    を有する電鋳型の製造方法。
  7. 前記金属層の延設された端部の長さが1μm以下であることを特徴とする請求項6に記載の電鋳型の製造方法。
  8. 前記金属層を成膜する工程で形成する前記金属層の厚さが100nm以下であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の電鋳型の製造方法。
  9. 前記第1のフォトレジストおよび前記第2のフォトレジストがネガ型であり、前記第2の不溶部を形成する工程において、前記第1の可溶部の一部および前記第2の可溶部の一部において、同軸上に同じ外形寸法の不溶部を形成することを特徴とする請求項8に記載の電鋳型の製造方法。
  10. 基板上に形成された導電性を有する導電層と、前記導電層の前記基板に接する面の反対の面に形成され、第1のフォトレジストの露光により形成された第1の可溶部を除去した部分に形成された厚み方向に貫通する第1の貫通孔を有するとともに、前記第1のフォトレジストの露光により形成され、前記第1の貫通孔の厚さ方向の端面の周を囲む第1の不溶部と、前記第1の不溶部の前記導電層に接する面の反対の面に形成され、前記第1の不溶部の前記第1の貫通孔を有する領域に延設された端部を有する金属層と、前記金属層の前記第1の不溶部に接する面の反対の面に形成され、かつ、前記金属層の前記端部と離間して形成され、第2のフォトレジストの露光により形成された第2の可溶部を除去した部分で、かつ前記金属層上の一部および前記第1の貫通孔の開口部上に形成された厚み方向に貫通する第2の貫通孔を有するとともに、第2のフォトレジストの露光により形成され、前記第2の貫通孔の厚さ方向の端面の周を囲む第2の不溶部と、を有する電鋳型を電鋳液に浸す工程と、
    前記導電層に電圧を印加し、前記導電層に電子を供給する工程と、
    前記導電層の露出した面上に金属を析出させる工程と、
    析出した前記金属の一部を前記金属層に接触させ、前記金属層に電子を供給する工程と、
    析出した前記金属の露出した面上及び前記金属層の露出した面上に金属を析出させる工程と、
    を有する部品の製造方法。
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