JP4414847B2 - 電鋳型とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電鋳法で使用される電鋳型とその製造方法に関するものであり、特に、高アスペクト比で微小な形状を有する部品の製造に用いる型とその製造方法に関する。
電鋳法は、大量生産に適しており、様々な部品製造に用いられている。たとえば、原型の形状を転写された樹脂表面に導電性膜を堆積し、時計用の針が作製されている(例えば特許文献1参照。)。
原型の樹脂への転写方法としては、加熱プレス成型法が知られている(例えば非特許文献1参照。)。
加熱プレス成型法は、樹脂をガラス転位点以上の温度に加熱して軟化させておき、原型を押しつけることによって、樹脂に原型の形状を転写する方法である。加熱プレス成型法では、原型の形状を樹脂にナノメートルオーダーの寸法精度で転写することができる。
また、近年、微小な形状を有する部品や金型を製造するための型としてシリコンプロセスを用いた型が利用されている。シリコンプロセスを用いた電鋳法の型の作製方法として、LIGA法(LithographieGalvanoformungAbformung)がよく知られている。LIGA法は、電極の上にレジスト材であるPMMA(ポリメタクリル酸メチル)を塗布し、レジスト材に所望の形状の範囲にシンクロトロン放射光を照射して感光させ、これを現像した後、電鋳を行うことによって所望の微細な形状の微細構造物を作製する方法である(例えば非特許文献2参照。)。
また、LIGA法で用いられる高価なシンクロトロン放射光の代わりに、一般的な半導体露光装置で用いられている紫外光でレジストパターンを形成するUV−LIGA法も用いられている。LIGA法やUV−LIGA法で作製される電鋳法の型は、型の側壁に電極が無く、型の底面から電鋳物が析出するため、高アスペクト比の構造を電鋳法で作製しても、電鋳物の内部に気泡や欠陥がない良好な部品を形成することができる。
また、LIGA法やUV−LIGA法で作製された形状を原型として、複製型を作製して電鋳物を形成する方法がある。たとえば、ガラス基板上に感光性樹脂でパターニングした元型にシリコン樹脂を埋め込んで複製型を形成する方法が知られている(例えば特許文献2参照。)。
特開昭52−60241号公報 特開平10−168591号公報 「ナノインプリントの現状」砥粒加工学会誌46巻6号、p282 IEEE,MicroElectroMechanicalSystemProceedingsPP86、W.Ehrfeld、1994年
しかしながら、従来は形状が転写された樹脂(以下、転写樹脂型)の電鋳を行う面(以下、電鋳面)のすべてに電極が形成して電鋳型を得ている。したがって、電鋳を行うと電鋳型の電極が形成されている全面に電鋳物が析出するため、時計用の針を取り出すには、不要な部分を取り除く必要があった。また、アスペクト比の高い電鋳部品を作製する際に、型側面および型底面から同時に電鋳が行われると、型側面のうち、型底面と逆側、すなわち型の上面部分に電界が集中しやすく、型側面のうち型上面側の電鋳速度が大きくなる。したがって、型上面部分では型側面から析出した電鋳物がつながってしまい、電鋳物の内部に隙間ができてしまう。したがって、電鋳部品の強度や型転写性が低下する問題があった。
また、電極形成時にマスクをおいて転写樹脂型の凹んだ部分の底面のみに電極を形成して電鋳型を得ている場合、マスク形状と転写樹脂型の形状との位置あわせを行う必要があり、位置あわせに時間がかかったり、マスク形状と転写樹脂型の形状との位置ずれのために所望の電極パターンを形成できないなどの問題があった。転写樹脂型の形状が微細なほど、型の底面にのみ電極パターンを形成するのが困難である。
また、電鋳型を作製するためにレジスト材を堆積・露光・現像する必要があり、電鋳型を得るまでに多数の工程を実施しなればならない問題があった。
また、従来は加熱プレス成型法を用いて転写樹脂型を作製しており、容易に短時間で原型の形状を転写することができたが、加熱プレス成型法では、残膜が形成されるため、基板に導電性材料を用いたとしても基板と電鋳面との導通がとれないため、底面にだけ電極を有する電鋳型を得ることが困難であった。また、残膜を酸素プラズマを用いたエッチングで取り除くことで底面にだけ電極を有する電鋳型を得ることができると考えられるが、酸素プラズマを用いたエッチングは、等方性エッチングであるため、電鋳型の寸法精度が悪化する問題があった。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、加熱プレス成型法で容易に作製でき、型の底面からだけ電鋳物が析出する電鋳型を提供することを目的とする。
本発明では、電鋳法で用いられる電鋳型において、導電性を有する導電体と、導電体上に形成され、部品形状が転写された樹脂と、樹脂中に分散され、少なくとも表面に導電性を有する粒子とからなり、粒子の一つ以上が、導電体と接触し、かつ、樹脂から表面が露出している電極部を有していることを特徴とする電鋳型とした。また、電極部が、樹脂の厚みが粒子の粒径よりも小さい部分に形成されていることを特徴とする電鋳型とした。また、樹脂の全体に、粒子が分散されていることを特徴とする電鋳型とした。また、樹脂が、粒子が分散されている異方性導電層と、粒子を含まない非粒子含有樹脂層からなっていることを特徴とする電鋳型とした。また、粒子が、球状のコア部と、コア部を覆うように形成された導電体層からなることを特徴する電鋳型とした。また、コア部の材質が樹脂であり、コア部の樹脂のガラス転移点が、樹脂層、あるいは、異方性導電層および非粒子含有樹脂層のガラス転移点よりも高いことを特徴とする電鋳型とした。また、コア部の材質が金属であることを特徴とする電鋳型とした。また、コア部と導電体層との材質が同じであることを特徴とする電鋳型とした。また、複数の部品形状が転写されていることを特徴とする電鋳型とした。また、基板上に導電性を有する導電体を形成する工程と、導電体上に樹脂層を形成する樹脂形成工程と、加熱プレス成型法を用いて樹脂に原型の形状を転写する形状転写工程とを含み、樹脂が、少なくとも表面に導電性を有する粒子を一つ以上含んでいることを特徴とする電鋳型の製造方法とした。また、樹脂形成工程において、粒子が樹脂の全体に分散されている樹脂を形成することを特徴とする電鋳型の製造方法とした。また、樹脂形成工程が、粒子が分散されている異方性導電層を形成する工程と、粒子を含まない非粒子含有樹脂層を形成する工程からなっていることを特徴とする電鋳型の製造方法とした。また、粒子が、球状のコア部と、コア部を覆うように形成された導電体層からなることを特徴する電鋳型の製造方法とした。また、コア部の材質が樹脂であり、コア部の樹脂のガラス転移点が、樹脂層、あるいは、異方性導電層および非粒子含有樹脂層のガラス転移点よりも高いことを特徴とする電鋳型の製造方法とした。コア部の材質が金属であることを特徴とする電鋳型の製造方法とした。コア部と導電体層との材質が同じ金属材料であることを特徴とする電鋳型の製造方法とした。また、形状転写工程において、複数の部品の形状を転写することを特徴とする電鋳型の製造方法とした。
したがって、加熱プレス成型工程によって、樹脂に原型の形状を転写できるとともに、粒子が原型によって押しつぶされて、粒子5を介して導電層と電鋳型の底面との導通をとることができる。また、粒子のコアの材料が、樹脂であり、かつ、樹脂のガラス転移点よりも高い温度のガラス転移点を有する場合、粒子の硬度が大きいため、異方性導電粒子5が樹脂4および異方性導電層3の残膜を突き破りやすくなる。また、樹脂全体に粒子が分散されている場合、樹脂形成工程を一工程省略できる。また、複数の部品形状を転写することで、一度の電鋳で複数の電鋳部品を得ることができる。また、このとき、部品形状同士がそれぞれ独立しているため、各電鋳部品を独立して取り出すことができる。
したがって、本発明では、加熱プレス成型法で容易に作製でき、型の底面からだけ電鋳物が析出する電鋳型とその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る電鋳型101の製造方法を説明する図である。まず、図1(a)に示すように、転写樹脂型前駆体102と原型6を用意する。転写樹脂型前駆体102は、基板1上に形成された導電層2と、導電層2の上に形成された異方性導電層3と、異方性導電層3の上に形成された樹脂4からなる。異方性導電層3の中には、異方性導電粒子5が分散されている。異方性導電粒子5は、図3に示すように、樹脂製のボール51の表面に導電性膜52が形成されたものである。原型6は、機械加工や放電加工、LIGA法やUV−LIGA法、RIE(ReactiveIonEtching:反応性イオンエッチング)法やDRIE(DeepReactiveIonEtching)法などの加工方法で作製されたものを用いる。基板1の厚さは、数10μmから数mmであり、後述する電鋳工程において電鋳型101の強度が保てる厚さであれば良い。導電層2の厚さは、数10nmから数μmであり、後述する電鋳工程において導通がとれる厚さであれば良い。異方性導電層3の厚さT3は、数μmから数100μmであり、異方性導電粒子5の直径D5よりも大きければ良い。異方性導電粒子5の平均直径D5は、数μmから数10μmである。樹脂4の厚さT4は、作製する電鋳部品の厚さと同程度で良く、数μmから数mmである。原型6の高さH6は、作製する電鋳部品の厚さ以上あれば良く、数μmから数mmである。ただし、後述する加熱プレス成型工程において異方性導電粒子5を十分に押しつぶすためには、下記数式
H6>T4+T3−D5
の関係となっていることが望ましい。
基板1の材料は、ガラスやシリコンなどのシリコンプロセスで一般的に用いられる材料や、ステンレススチールやアルミなどの金属材料を用いる。また、導電層2の材料は、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)などであり、導電層2と基板1の間に導電層2の密着力を強くするためのアンカーメタル(図示しない)としてクロム(Cr)やチタン(Ti)などを形成しても良い。なお、基板1の材料が金属の場合、導電層2は、必ずしも必要ではない。樹脂4と異方性導電層3の材質は、塩化ビニル(PVC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボーネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの熱可塑性樹脂やエポキシをはじめとする熱硬化性樹脂を用いる。樹脂4と異方性導電層3の材料は、同じ材料であっても良いし、別の材料であっても良い。ボール51の材料は、PMMA、PVC、PS、PC、PETなどの熱可塑性樹脂、エポキシをはじめとする熱硬化性樹脂、ガラスやシリコンなどのシリコンプロセスで用いられる材料、金やアルミニウムなどの金属を用いる。また、導電性膜52の材料は、金や銀などの金属を用いる。また、ボール51と導電性膜52の間に密着強化層(図示しない)としてクロムやチタンなどを堆積したものを用いても良い。また、ボール51の材料は、導電性膜52と同じ金属材料を用いても良い。原型6の材料は、Ni、Niとコバルト(Co)との合金(Ni−Co合金)や、ステンレススチール(SUS)などの金属や、ガラスやシリコンなどシリコンプロセスで用いられる材料である。導電層2の形成方法は、スパッタ法や真空蒸着法などである。また、異方性導電層3の形成方法は、異方性導電ペースト(ACP:AnisotoropicConductivePaste)を、スピンコートやロールコートなどの方法である。また、異方性導電層3の形成は、フィルム状の異方性導電フィルム(ACF:AnisotoropicConductiveFilm)を貼り付けても良い。また、樹脂4の形成方法は、液体状の樹脂をスピンコートしたり、板状の樹脂を接着したり、樹脂4を異方性導電層3の上に載せるだけでも良い。
次に、図1(b)は、加熱プレス成型工程によって型6が、転写樹脂型前駆体102に押しつけられた状態を示す図である。図5は、加熱プレス成型工程を説明する図である。ホットエンボス装置は、樹脂側ヒータ34、型側ヒータ32,可動ステージ33、樹脂側ヒータ温度制御ユニット35、型側ヒータ温度制御ユニット36、可動ステージコントローラー37からなり、型側ヒータ32には型6が固定され、樹脂側ヒータ34には転写樹脂型前駆体102が固定される。型6の型側ヒータへの固定方法は、ねじやピンなどを用いて機械的に固定したり、接着剤を用いて固定したり、溶接や接合などの方法を用いて行う。型側ヒータ32および樹脂側ヒータ34の温度は、温度制御ユニット35および36によって制御される。可動ステージ33は、可動ステージコントローラー37によって制御され、型101と樹脂31との相対距離を変えることができる。温度制御ユニット35、36によって、転写樹脂型前駆体102を構成する樹脂4および異方性導電層3のガラス転移点のうち、高い方のガラス転位点以上にヒータ32および34を加熱し、可動ステージ33を移動させ、型6を転写樹脂型前駆体102に押しつける。ガラス転位点以上になった転写樹脂型前駆体102の樹脂は流動性を有しているため、型6の形状を精密に転写することができる。なお、型6、転写樹脂型前駆体102、ヒータ32、ヒータ34およびステージ33を真空チャンバー内(図示しない)に設置し真空排気ユニット(図示しない)によって真空チャンバー内を減圧雰囲気とすることで転写樹脂型前駆体102の型6への転写精度を向上させることができる。このとき、図1(b)に示すように、異方性導電粒子5が押しつぶされて異方性導電粒子5aとなる。異方性導電粒子5aが形成される部分は、型6と導電層2との間が異方性導電粒子5の直径D5以下となる部分である。なお、後述する離型工程で型6と転写樹脂型前駆体102とを分離しやすくするために、加熱プレス成型工程前に、フルオロカーボン系の樹脂やシリコーン系の樹脂を離型剤として型6、に塗布しても良い。また、異方性導電粒子5のボール51の材料が樹脂の場合、異方性導電粒子5が樹脂4および異方性導電層3の残膜を突き破りやすくするために、ボール51の材料は、樹脂4および異方性導電層3の材料のガラス転位点よりも高いガラス転位点を有する材料を用いる方が望ましい。
次に、加熱プレス成型工程の後、樹脂4、および異方性導電粒子5が硬化するまで加熱、あるいは、冷却し、図1(c)に示すように、型6を樹脂から分離して、電鋳型101を得る。図2は、図1(c)中、破線Aで示す部分の拡大図である。球形であった異方性導電粒子5と、導電層2および型6との接触面積が非常に小さくなるため残膜が形成されることなく、異方性導電粒子5aと導電層2との導通がとれるとともに、異方性導電粒子5aの表面が異方性導電層3から露出する。すなわち、一回の加熱プレス成型工程によって電鋳型101の形成に必要な転写樹脂型の形成と、電鋳型101の底面にのみ電極形成を行うことができる。
図6は、電鋳型101を用いた電鋳工程を説明する図である。電鋳漕21に電鋳液22が満たされており、電鋳液22に、電鋳型101と電極23が浸されている。電鋳液22は、析出させる金属によって異なるが、たとえば、ニッケルを析出させる場合、スルファミン酸ニッケル水和塩を含む水溶液を使用する。また、電極23の材料は、析出させたい金属とほぼ同一の材料であり、ニッケルを析出させる場合は、ニッケルとし、ニッケル板や、チタンバスケットにニッケルボールを入れたものを電極23として用いる。なお、本発明の製造方法で析出する材料はニッケルに限定されるわけではない。銅(Cu)、コバルト(Co)、スズ(Sn)等、電鋳可能な材料すべてに適用可能である。電鋳型101の導電層2は、電源Vに接続されている。電源Vの電圧によって、導電層2を通して異方性導電粒子5aから電子が供給されることによって、異方性導電粒子5aから徐々に金属が析出する。析出した金属は、基板1の厚さ方向に成長するとともに、基板1の厚さ方向と直交する方向にも成長する。
図4は、電鋳型101を用いて電鋳部品100を作製する工程を説明する図である。図6で説明した電鋳工程によって、図4(a)に示すように異方性導電粒子5aから電鋳物100aが析出する。その後、所望の厚さ以上になるように電鋳を行う。
次に、図4(b)に示すように研磨工程によって電鋳物100aの厚さを揃える。なお、電鋳工程において、電鋳物100aの厚さ制御が可能である場合、研磨工程を行わなくても良い。
次に、図4(c)に示すように、電鋳型101から電鋳物100aを取り出して、電鋳部品100を得る。電鋳物100aの取り出しは、たとえば、樹脂4、異方性導電層3を有機溶剤で溶かしたり、樹脂4、異方性導電層3を加熱して軟化させた状態で電鋳物100aを電鋳型101から分離する力を加えることで行う。
以上説明したように、本発明の実施の形態1によれば、加熱プレス成型工程によって、樹脂4および異方性導電層3に原型6の形状を転写できる。同時に、異方性導電層3中に分散された異方性導電粒子5が原型6によって押しつぶされて、異方性導電粒子5を介して導電層2と電鋳型101の底面との導通をとることができる。したがって、加熱プレス成型法で容易に作製でき、型の底面からだけ電鋳物が析出する電鋳型を提供することができる。また、異方性導電層3の高さT3、樹脂4の厚さT4、異方性導電粒子の平均直径D5、および、型6の高さH6の関係を数式1のようにすることで、型6のB面と樹脂4とが接触しないため、確実に異方性導電粒子5を押しつぶすことができる。したがって、導電性の良い電鋳型101を得ることができる。また、異方性導電粒子5のボール51の材料が、樹脂であり、かつ、樹脂4および異方性導電層3のガラス転移点よりも高い温度のガラス転移点を有する場合、異方性導電粒子5の硬度が大きいため、異方性導電粒子5が樹脂4および異方性導電層3の残膜を突き破りやすくなり、安定した導電性を有する電鋳型101を製造することができる。
なお、図7に示すように、樹脂4の代わりに異方性導電層3だけで樹脂層を構成した樹脂転写型前駆体103を使用しても、樹脂転写型前駆体102と同様に電鋳型を得ることができる。樹脂転写型前駆体103の異方性導電層3の厚さT3bは、作製する電鋳部品100の厚さ以上あれば良い。この場合、樹脂形成工程を一工程省略できるため、短時間で電鋳型101を得ることができる。
また、上記の説明では、電鋳型101から一つの電鋳部品100を作製する方法を説明したが、原型6に複数の電鋳部品100の形状を形成することで、図8に示すような複数のキャビティ103を有する電鋳型101を形成することができ、一度の電鋳で複数の電鋳部品100を得ることができる。また、このとき、キャビティ103同士が分離されているため、各電鋳部品100を独立して取り出すことができる。従って、部品同士を分離する工程を省略できる。
本発明の実施の形態1に係る電鋳型の製造方法を説明する図である。 本発明の実施の形態1に係る電鋳型の拡大図である。 異方性導電粒子の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る電鋳型を用いた電鋳部品の製造方法を説明する図である。 本発明の実施の形態1に係る電鋳型を作製するための加熱プレス成型法を説明する図である。 本発明の実施の形態1に係る電鋳型を用いた電鋳法を説明する図である。 本発明の実施の形態1に係る樹脂転写型前駆体を説明する図である。 複数のキャビティを有する電鋳型を表す図である。
符号の説明
1 基板
2 導電層
3 異方性導電層
4 樹脂
5、5a 異方性導電粒子
6 原型
100 電鋳部品
101 電鋳型

Claims (17)

  1. 電鋳法で用いられる電鋳型において、
    導電性を有する導電体と、
    前記導電体上に形成され、部品形状が転写された樹脂と、
    前記樹脂中に分散され、少なくとも表面に導電性を有する粒子とからなり、
    前記粒子の一つ以上が、前記導電体と接触し、かつ、前記樹脂から表面が露出している電極部を有していることを特徴とする電鋳型。
  2. 前記電極部が、前記樹脂の厚みが前記粒子の粒径以下となっている部分に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電鋳型。
  3. 前記樹脂の全体に、前記粒子が分散されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電鋳型。
  4. 前記樹脂が、前記粒子が分散されている異方性導電層と、前記粒子を含まない非粒子含有樹脂層からなっていることを特徴とする請求項1または2に記載の電鋳型。
  5. 前記粒子が、球状のコア部と、コア部を覆うように形成された導電体層からなることを特徴する請求項1から4のいずれか一項に記載の電鋳型。
  6. 前記コア部の材質が樹脂であり、前記コア部の樹脂のガラス転移点が、前記樹脂層、あるいは、前記異方性導電層および前記非粒子含有樹脂層のガラス転移点よりも高いことを特徴とする請求項5に記載の電鋳型。
  7. 前記コア部の材質が金属であることを特徴とする請求項5に記載の電鋳型。
  8. 前記コア部と前記導電体層との材質が同じであることを特徴とする請求項7に記載の電鋳型。
  9. 複数の部品形状が転写されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の電鋳型。
  10. 基板上に導電性を有する導電体を形成する工程と、
    前記導電体上に樹脂層を形成する樹脂形成工程と、
    加熱プレス成型法を用いて前記樹脂に原型の形状を転写する形状転写工程とを含み、
    前記樹脂が、表面に導電性を有する粒子を一つ以上含んでいることを特徴とする電鋳型の製造方法。
  11. 前記樹脂形成工程において、前記粒子が前記樹脂の全体に分散されている樹脂を形成することを特徴とする請求項10に記載の電鋳型の製造方法。
  12. 前記樹脂形成工程が、前記粒子が分散されている異方性導電層を形成する工程と、前記粒子を含まない非粒子含有樹脂層を形成する工程からなっていることを特徴とする請求項10に記載の電鋳型の製造方法。
  13. 前記粒子が、球状のコア部と、コア部を覆うように形成された導電体層からなることを特徴する請求項10から12のいずれか一項に記載の電鋳型の製造方法。
  14. 前記コア部の材質が樹脂であり、前記コア部の樹脂のガラス転移点が、前記樹脂層あるいは前記異方性導電層および前記非粒子含有樹脂層のガラス転移点よりも高いことを特徴とする請求項13に記載の電鋳型の製造方法。
  15. 前記コア部の材質が金属であることを特徴とする請求項13に記載の電鋳型の製造方法。
  16. 前記コア部と前記導電体層との材質が同じ金属材料であることを特徴とする請求項15に記載の電鋳型の製造方法。
  17. 前記形状転写工程において、複数の前記部品の形状を転写することを特徴とする請求項10から16のいずれか一項に記載の電鋳型の製造方法。
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