JP4548682B2 - 石英ガラスるつぼの製造方法 - Google Patents
石英ガラスるつぼの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4548682B2 JP4548682B2 JP2000080257A JP2000080257A JP4548682B2 JP 4548682 B2 JP4548682 B2 JP 4548682B2 JP 2000080257 A JP2000080257 A JP 2000080257A JP 2000080257 A JP2000080257 A JP 2000080257A JP 4548682 B2 JP4548682 B2 JP 4548682B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- mold
- quartz glass
- glass crucible
- supplied
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B19/00—Other methods of shaping glass
- C03B19/09—Other methods of shaping glass by fusing powdered glass in a shaping mould
- C03B19/095—Other methods of shaping glass by fusing powdered glass in a shaping mould by centrifuging, e.g. arc discharge in rotating mould
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P40/00—Technologies relating to the processing of minerals
- Y02P40/50—Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
- Y02P40/57—Improving the yield, e-g- reduction of reject rates
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Glass Melting And Manufacturing (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、石英ガラスるつぼの製造方法に関し、特に、半導体単結晶の引上げに用いられて、半導体単結晶の歩留まりの向上に貢献し得る石英ガラスるつぼの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコン等の半導体単結晶を製造する方法として、溶融された半導体材料の融液面に核となる種結晶を浸し、この種結晶から単結晶を成長させる引上げ法(チョクラルスキー法:CZ法)が知られており、半導体材料の溶融には石英ガラスるつぼが用いられる。近年、単結晶引上げの製造コストを低減するため、マルチ引上げや大口径シリコン単結晶の引上げが行われており、これに伴って、使用される石英ガラスるつぼは大口径化の傾向にある。
【0003】
石英ガラスるつぼが大口径化し、この中で溶融される半導体材料が多くなると、溶融時間が増大して引上げ時間が長くなる。引上げ時間を短縮するためにはヒータによって与えられる熱量(入熱量)を増大させることが考えられる。また、大量の半導体材料融液を所定温度に保持するためにも入熱量は大きいことが好ましい。
【0004】
しかし、入熱量が大きいと次の不具合が生ずることがある。石英ガラスるつぼ中には、その製造過程で雰囲気中からガス成分が混入して多くの気泡として存在することが知られている。この気泡は、高温での石英ガラスるつぼの使用時に膨張し、特に、るつぼ内側表面層の透明層にある気泡は膨張して破裂することがある。この破裂により生じた石英ガラス片はシリコン融液中に混入し、クリストバライトとなって融液中を対流により移動して引上げ中のシリコン単結晶端に付着することがある。そうすると、その付着部分から単結晶が崩れることになり、結果的に半導体単結晶の歩留まりが低下する。この不具合は、石英ガラスるつぼの大口径化による入熱量の増大や引上げ時間の長時間化に伴う熱負荷の増大によって顕著となる。透明層に存在する気泡は、その個数やサイズが大きいほど、また、単結晶引上げ時の気泡の膨張程度が大きいほど、破裂しやすい。
【0005】
内包する気泡を少なくして透明度が高いガラス層を得る方法として、高温雰囲気中で珪砂粉末を溶融させて石英ガラスを製造する方法が周知である。例えば、高温雰囲気を形成する熱源の違いによって、酸水素ベルヌイ法、アークベルヌイ法、プラズマ・ベルヌイ法等と呼ばれものがある。これらの溶融方法を石英ガラスるつぼの製造に適用し、石英ガラスるつぼ中の気泡を実質的にゼロにする試みがなされている。例えば、特公平4−22861号公報には、アークベルヌイ法を適用して、引上げ時にシリコン融液と直接接触するるつぼの内表面部分に透明層を形成する石英ガラスるつぼの製造方法が提案されている。
【0006】
また、特開平8−268727号公報には、融解ポット内に装填した珪砂を遠心力でボウル状に形成して加熱し、かつ、このボウル状珪砂の外面から急速拡散ガスを導入して珪砂中のボイドに含まれる残留ガスを排除する工程を含む石英るつぼの製造方法が開示されている。さらに、この石英るつぼ製造方法では、珪砂中のボイドから残留ガスを除去するため、珪砂の融解ポットの底部に真空を作用させて急速拡散ガスに流れを生じさせるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報のうち前者に記載された石英ガラスるつぼ製造方法では、マルチ引上げやシリコン単結晶の大口径化等で熱負荷が大きくなったり、引上げ時間が長くなったりしている現状の引上げ工程には十分対応できないことがある。したがって、熱負荷が大きい場合や引上げ時間が長い場合においても、内表面層の気泡が破裂しにくい石英ガラスるつぼが要望されている。
【0008】
後者の公報に記載された石英るつぼ製造方法によれば、ボイド中の残留ガスが急速拡散ガスで置換されることにより、半導体単結晶製造等の高温加熱に際して石英ガラスるつぼ中の気泡の成長防止が期待できる。しかし、この製造方法では窒素や酸素等の残留ガスの置換が依然として不十分であるため、不透明層の気泡は使用中に膨張し、熱伝導性が悪くなって石英ガラスるつぼの温度が上昇しやすい。その結果、透明層の気泡も破裂しやすい。
【0009】
一般に、ボイド中に閉じ込められているN2 等は急速拡散ガスであるH2 よりも密度が大きい。そのために、これらのガスの密度差によってボイド中をH2 が吹き抜けることになり、置換には長時間を必要とする。したがって、短時間の急速拡散ガスの吹き込みによっては十分な置換がなされず、ボイド中にはN2 等のガスが残存する。この残存ガスが石英ガラスるつぼの内表面層における気泡となり、実質的に気泡の数を低減できない。
【0010】
入熱量の増大傾向は半導体単結晶の引上げにさらなる影響を与える。引上げ時、石英ガラスるつぼはヒータで加熱されるグラファイトの保持部材によって外周を支持され、この保持部材を通じて前記ヒータから石英ガラスるつぼ内の半導体材料に熱が与えられる。
【0011】
石英ガラスるつぼはその透明度が高いほどヒータからの熱が前記半導体材料に有効に伝達される。しかし、一般にヒータは互いに間隔を有して配置されるので、石英ガラスるつぼが完全に透明であると、ヒータからの熱は石英ガラスるつぼ内の半導体材料に直線的に伝搬して、ヒータ間では半導体材料に熱が伝達されにくい。そこで、均等に熱を伝達させるためには、ヒータから放出された熱線が石英ガラスるつぼを通過するときに多方向に拡散してその分布が均等化されるよう、石英ガラスるつぼの外周近傍には気泡を含んだ不透明層が形成される。
【0012】
しかし、不透明層の気泡の数が多すぎる場合や気泡が大きい場合、前記ヒータから放射された熱線が透明層側に通過しにくくなり、るつぼ内の半導体融液に効率的に熱を与えられない。特に、加熱によって気泡の大きさが拡大すると、熱伝導性の低下によって石英ガラスるつぼ内に熱がこもりやすくなり、半導体融液には熱が伝わりにくくなるにもかかわらず、石英ガラスるつぼ自体の温度は極めて高くなる。
【0013】
石英ガラスるつぼの温度も極端に上昇すると、1550°C付近で失透が生じる。さらに、ヒータの熱が石英ガラスるつぼ内の半導体材料融液に十分に伝達されないと、半導体材料融液の温度が部分的に低下してアイシング(部分的凝固)を引き起こすこともある。
【0014】
そこで、投入した大入熱が石英ガラスるつぼ内の半導体材料に有効に作用して短時間での引上げに寄与できるとともに、ヒータから放出された熱がヒータ側に反射して異常な温度上昇やアイシングをきたさず、かつ、収容した半導体材料およびその融液にヒータからの熱を均等に伝達できる石英ガラスるつぼが要望されていた。
【0015】
また、特開平8−268727号公報の方法では、真空を作用させるための開口がモールドの底部だけに配設されているので、短時間でモールド内の真空の程度を上げることができない。
【0016】
上述のように、単結晶の成長歩留まりを向上させるためには、石英ガラスるつぼの内表面層に存在する気泡の個数やサイズ、および気泡の膨張割合(単結晶引上げに使用する前と後とにおける気泡直径の比率)を小さくすることが望まれている。さらに、外面層についても安定した熱伝導性を得るため、存在する気泡を膨張しにくいものにすることが好ましい。
【0017】
図2は、石英ガラスるつぼのコーナ部つまり底部と側壁との境界部分の内表面約1mmの層における平均気泡径と単結晶歩留まりとの関係を調査した結果を示す図である。なお、コーナ部に着目するのは、単結晶引き上げ時に特にこのコーナ部に大きい負荷がかかり、このコーナ部に存在する気泡が単結晶歩留まりと密接に関係するからである。
【0018】
調査に供した石英ガラスるつぼのサンプルは、22インチ口径である。歩留まりは、100kgのシリコン多結晶を加熱溶融して液表面を約1430°Cに維持し、この溶融面にシリコン単結晶の種棒を浸して8インチシリコン単結晶を引き上げた後のものである。この石英ガラスるつぼからテストピースを採取し、コーナ部の気泡径および単結晶歩留まりを調査した結果、図2にみられるように、平均気泡径が200μm以上のときに、単結晶の歩留まりが低下しているのが分かる。
【0019】
本発明は、透明層の気泡の個数やサイズならびに膨張割合を小さくして気泡の破裂を防止して半導体単結晶の歩留まりを向上させるするとともに、不透明層の気泡の個数やサイズならびに膨張割合を適度にして石英ガラスるつぼの温度上昇を抑制し、半導体単結晶引上げ時の熱効率を高めることができる石英ガラスるつぼの製造方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、回転するモールド内に配置したグラファイト電極間でアーク放電させて石英粉を溶融し、るつぼ成型する石英ガラスるつぼの製造方法において、前記モールド内にH2 、O2 、H2 O、He、Neガスのうち少なくとも1種類を供給する段階と、供給された前記ガスの雰囲気中を通過させて前記モールド内表面に石英粉を供給する段階とからなる点に第1の特徴があり、特に、上記ガス供給段階でH2 ガスおよびO2 ガスを供給する点に第2の特徴がある。
【0021】
また、本発明は、前記石英粉が、前記モールド内表面に到達する前にアーク放電の雰囲気中で軟化されるように、該石英粉をモールド内に散布する点に第3の特徴がある。さらに、本発明は、前記ガスおよび石英粉は二重筒を通じて供給され、特に、石英粉を内筒から供給して前記ガスを外筒から供給する点、および前記石英粉をO2 ガスとともに内筒から供給し、H2 ガスを外筒から供給する点にそれぞれ第4および第5の特徴があり、前記二重筒の内筒先端を外筒先端より後退させた点に第6の特徴がある。また、さらに、本発明は、アーク放電を持続させたまま、前記石英粉およびガスのうち少なくとも石英粉を断続的に供給する点に第7の特徴がある。
【0022】
これらの特徴によれば、供給された石英粉に含まれるアルカリ土金属、重金属等の不純物はH2 等のガスで置換されるか高温雰囲気中で燃焼するため石英粉の純度が高められる。特に、供給されたO2 ガスとH2 ガスとによって、モールド内は石英粉が溶融可能な高温雰囲気に短時間で到達するようになるので、脱ガスが容易になり、製品るつぼ内への気泡の混入程度を抑えることができる。また、電極を構成しているグラファイトは高温により容易に酸化し易くなるので、製品るつぼへのグラファイトの混入が抑制される。さらに、製品るつぼ内に前記供給されたガスが拡散し、気泡内部を減圧する作用がある。
【0023】
特に、第3の特徴によれば、石英粉は軟化した状態で、先に形成されている石英ガラスの溶融面に堆積するので、この石英粉は溶融面となじみやすく、したがって、石英表面に付着している不純物が除去されやすい。
【0024】
また、第4および第5の特徴によれば、供給される石英粉はガスとともに吹き付けられるので、二重筒の向きによって指向性を制御できるし、第6の特徴によれば石英粉は二重筒の先端部でガスに包まれ、該ガスとの接触性が良好である。
さらに、第7の特徴によれば、石英の溶融層の温度低下が防止され、溶融層は継続して雰囲気ガスと反応し、気泡の原因になる不純物の除去が一層促進される。
【0027】
また、本発明は、不透明層の形成に関して以下の特徴を有する。まず、回転するモールド内でアーク放電によって石英粉を溶融し、るつぼ成型する石英ガラスるつぼの製造方法において、モールドの内面に沿って石英粉の堆積層を形成する段階と、前記モールドの側壁および底部間の予定位置から前記堆積層にHeおよび/またはH2ガス(以下、Heガスで代表して説明する)を供給した後、アーク放電を開始する段階と、前記堆積層の表面に薄膜溶融層が形成された時に、前記Heガスの供給を継続しつつ前記モールドの側壁上部から前記堆積層の排気をする段階とからなる点に第8の特徴があり、この特徴によって堆積層に下方から上方へ抜けるHeガスの流れが生じさせ、堆積層全体に置換作用を及ばせることができる。
【0028】
また、本発明は、堆積層の表面に前記薄膜溶融層が形成された時に、前記Heガスの供給位置を前記モールドの側壁上部に切り替えるとともに、アーク放電前にHeガスを供給していた位置から前記堆積層の排気をする点に第9の特徴があり、この特徴によって堆積層に上方から下方へ抜けるHeガスの流れを生じさせ、堆積層全体に置換作用を及ばせることができる。
【0029】
また、本発明は、前記堆積層、前記モールドの上部開口部に蓋をして、モールド内を排気する段階と、前記モールド内が予定の真空度に達したときに、モールドの側壁および底部間の予定位置からモールド内にHeガスを供給する段階と、モールド内の圧力が予定値まで上昇したときに前記蓋を開けてアーク放電を開始する段階とからなり、前記堆積層の表面に薄膜溶融層が形成された時に、前記Heガスの供給を継続しつつ前記モールドの側壁上部から前記堆積層の排気をする段階とからなる点に第10の特徴がある。
【0030】
また、本発明は、前記堆積層が形成された後、前記モールドの上部開口部に蓋をして、モールド内を排気する段階と、前記モールド内が予定の真空度に達したときに、モールドの側壁および底部間の予定位置からモールド内にHeガスを供給する段階と、モールド内の圧力が予定値まで上昇したときに前記蓋を開けてアーク放電を開始する段階とからなり、前記堆積層の表面に薄膜溶融層が形成された時に、前記Heガスの供給位置を前記モールドの側壁上部に切り替えるとともに、アーク放電前にHeガスを供給していた位置から前記堆積層の排気をする段階とからなる点に第11の特徴がある。第10,第11の特徴を有する本発明は、第8および第9の特徴を有する発明と同様に作用する。
【0031】
上記第8〜第11の特徴によれば、堆積層のボイドがHeガスで置換されるので、製品としての石英ガラスるつぼが、半導体単結晶引上げ時に高温(1450〜1700°C)になったときでも石英ガラスるつぼの外表面層中に混入した気泡の膨張を抑制することができる。その結果、石英ガラスるつぼの熱伝導性が損なわれず、石英ガラスるつぼの異常な温度上昇が抑制される。
【0032】
さらに、本発明は、前記堆積層を予定時間溶融させた後、つまり不透明層を形成させる段階の後、前記モールド内にH2 、O2 、H2 O、He、およびNeガスのうち少なくとも1種類を供給する段階と、供給された前記ガスの雰囲気中を通過させて前記モールド内表面に石英粉を供給する段階とからなる点に第12の特徴があり、材料粉である石英粉がモールド内表面に到達する前に、アーク雰囲気中で軟化されるよう石英粉をモールド内に散布する点に第13の特徴がある。第12,第13の特徴を有する本発明は、第8〜第11の特徴による発明と同様に作用するとともに第1および第2の特徴を有する発明と同様に作用する。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、実施形態に従って説明する。本実施形態では石英ガラスるつぼ内表面に形成される透明層に存在する気泡の個数やサイズを小さくし、かつ気泡の膨張率を小さくする手段を提供する。
【0034】
まず、第1に原料としての石英粉の粒子間に残存するN2 ガス等やアルカリ土金属等は気泡の発生源となるので、これらを絶つことによって、気泡の個数を少なく、かつそのサイズを小さくする。具体的には、H2 、O2 、H2 O、He、Ne等のガスのうち1種類または複数種類を混合状態で導入することによって気泡自体の少ない石英ガラスるつぼが得られる。アーク放電時に上記ガスを導入すると、モールド内は極めて高温になるからである。ガスを導入しない従来のアークベルヌイ法においては、モールド内の温度が上昇するにつれて、まず、原料の表面が1650°C付近で焼結し、続いて1750°C付近に達すると溶融を始める。これに対して、本実施形態によれば前記焼結工程を経る時間を減らして短時間のうちに溶融状態に至らせることによって脱ガスが容易となり、混入する気泡を少なくすることができる。特に、O2 ガスおよびH2 ガスをアーク放電中に導入させると、モールド内は容易に高温に達するため、その高温雰囲気中では原料の焼結の程度は少なくできる。
【0035】
第2に、気泡内部を減圧することによって気泡の膨張率を小さくする。上述と同様、アーク放電時にH2 ガスやO2 ガスを導入することによって気泡の膨張率を小さくすることができる。導入された上記ガスは石英ガラスるつぼ中および石英ガラスるつぼ内の気泡中に拡散して石英ガラス中に容易に溶存する。H2 、He、Neは特に拡散が早く容易に石英ガラス中に溶存する。これら原子半径の小さいガスの原子は石英ガラス中のシリカマトリクスを自由に移動できる。その結果、減圧・高温条件下で容易に石英ガラス外へ放出され、気泡の内部圧を低下させ、気泡の膨張が抑制される。
【0036】
第3に、グラファイト電極から混入するグラファイトを排除して気泡の個数および気泡の膨張率を小さくする。石英ガラスるつぼはモールド内で原料を溶融・凝固させて製造する。そして、その溶融熱はグラファイト電極によるアーク放電から得る。グラファイト電極から生じるグラファイトはモールド内のO2 と結び付いてその大部分が燃焼するが、一部が、製造された石英ガラスるつぼ内に残存して気泡を形成すると共にその膨張率を大きくする。すなわち、残存したグラファイトは低圧・高温条件下つまり引上げ条件下で、気泡内に一緒に閉じ込められているO2 と反応してCOガスを発生し、気泡を膨張させるからである。
【0037】
そこで、グラファイトが石英ガラスるつぼの内表面に混入するのを防止するため、アーク放電時にH2 、O2 、H2 O、He、Ne等のガスを導入する。上述のようにグラファイトは導入されたO2 と結び付いて燃焼するが、他の上記ガスを導入することによってモールド内は極めて高温になるため、空気中のO2 と結び付いてより一層燃焼しやすくなる。特に、H2、O2 、H2 Oはグラファイトの酸化を促進させる。
【0038】
続いて、石英ガラスるつぼの具体的な製造方法と、製造された石英ガラスるつぼの透明層中の気泡の膨張率測定結果を説明する。第1実施形態ではモールド内へH2 ガスを導入する。図1は、石英ガラスるつぼの製造装置を示す要部断面図である。同図において、金属(好ましくはステンレス鋼)からなるモールド1は2重構造になっていて、内壁1Aに設けられた管1B内を通過する冷却水で水冷されている。モールド1は内径が570mmであり、このモールド1を、図示しない回転装置によって軸2を中心に回転させる。モールド1の中央上部に配設された熱遮蔽板3には一対のグラファイト電極4,5が保持されている。
【0039】
ガスノズル6および原料の石英粉を投入するための導入管7によって二重筒が形成され、この二重筒は前記グラファイト電極4に隣接して配置されている。二重筒は内側に石英粉の導入管7があり、外側にガスノズル6を配置しているが、この逆であってもよい。二重筒の内側(内筒)から石英粉を導入し、外側(外筒)からガスを導入する場合、内筒の先端を外筒の先端より後退させた状態、つまり内筒を外筒よりも引っ込ませた状態に設定しておくと、石英粉をガスが包み込むような状態となって、両者の接触が十分になりやすい。
【0040】
本実施形態では原料粉として石英粉を使用しているが、ここでいう「石英粉」には、石英に限らず、二酸化ケイ素(シリカ)を含む、水晶、珪砂等、石英ガラスるつぼの原材料として周知の材料の粉をも含む。前記ガスノズル6の入口6AはH2 ガスの配管またはボンベ(図示せず)に接続され、導入管7の上端は石英粉を収容したホッパ8に接続されている。なお、グラファイト電極4,5の間には追加的にガス導入管9を設けることができる。
【0041】
このように構成された製造装置によるるつぼの製造工程を説明する。まず、モールド1を回転させ、石英粉(一例として粒度60#〜150#)を、導入管7を通じてモールド1の内周面に投入する。モールド1を回転させているので、投入された石英粉は遠心力でモールド1の内周面に張り付いて堆積する。なお、このときの石英粉の投入は前記導入管7を使用して行ってもよいし、他の装置によってもよい。予定量の石英粉を堆積させたならば、グラファイト電極4,5間に電圧を印加してアーク放電させる。このアーク熱によってモールド1に張り付いた石英粉は溶融され、石英ガラスるつぼの外周面を構成する不透明層L1(図1参照)が形成される。
【0042】
不透明層L1が形成されたならば、続いて透明層L2(図1参照)を形成する。前記堆積した石英粉の溶融を開始して5〜10分が経過したときに、導入管7およびガスノズル6を通じてモールド1に石英粉およびH2 ガスを供給する。このとき、石英粉の供給量は、例えば80〜160g/分、H2 ガスの供給量は例えば60リットル〜100リットル/分とするのがよい。
【0043】
グラファイト電極4,5のアーク近傍の雰囲気は2000°C以上(アーク中は5000°C以上)になっており、この雰囲気中に散布された石英粉は軟化する。軟化した石英粉は不透明層L1の上に直接移行するか、一旦モールド底部に落下した後、遠心力でせり上がるかして不透明層L1上に堆積し、透明層L2を形成する。
【0044】
H2 ガスとともにアーク近傍に投入されて軟化する程度に至った石英粉は、その表面に付着している空気、水分、ならびにアルカリ土金属、重金属のような不純物がH2 ガスで置換されるか高温中で燃焼するかして純度が高められる。その結果、透明層L2に取り込まれて気泡の発生源となる残留ガスを低減させることができる。また、取り込まれた残留ガスに関しても、拡散性の高いH2 ガスで置換されているので、上述のように、該H2ガスは石英ガラス中のシリカマトリクスを自由に移動できるため、減圧・高温条件下で容易に石英ガラス外へ放出され、気泡の膨張による破裂は起りにくい。
【0045】
なお、透明層L2に混入される残留ガスを極力低減させるためには、溶融している石英表面層の温度を高温(好ましくは2000°C以上)に維持するのがよい。高温であるほど、溶融している表面層から残留ガスが雰囲気中に放出されるからである。石英粉を連続して投入すると溶融している表面層の温度低下をきたすことがあるため、石英粉の散布は断続的に行うのがよい。例えば、石英粉の散布とH2 ガスの供給を10分間行った後、一旦石英粉の散布を停止させてさらに20分間溶融操作を続ける。この操作を繰り返して、透明層L2を所望の厚さに仕上げる。なお、溶融している表面層の残留ガスに対する作用を継続させるため、石英粉の散布を停止させている間、H2 ガスの供給のみは続けてもよい。
【0046】
以上のようにして製造した石英ガラスるつぼについて、気泡の個数、サイズ、および膨張率について調査した。図3は、本実施形態に係る製造方法による石英ガラスるつぼについて使用前後に気泡の個数とサイズを調査した結果を示す図である。使用前の気泡の観察は、石英ガラスるつぼの内側コーナ部に20倍顕微鏡をセットし、内表面から0.5mm〜1.5mmの深さにおいて、20か所のサンプルについて実施した。
【0047】
使用後の観察は、使用後の石英ガラスるつぼのコーナ部を切断し、切断面を室温で30分間、15%酸性フッ化アンモニウムでエッチングした後、超純水シャワーで洗浄したものについて実施した。観察位置は使用前の場合と同様、石英ガラスるつぼの内表面から0.5mm〜1.5mmの深さにおいて20か所のサンプルについて実施した。なお、石英ガラスるつぼは、CZ法により100kgのシリコンを50時間で引き上げたものを「使用後」のサンプルとした。
【0048】
図3に示すように、使用前の気泡の最大サイズ(直径)は51μm、最小は3μm、平均が13μmであり、使用後の気泡の最大サイズは90μm、最小は9μm、平均が34μmであった。また、石英ガラスるつぼの気泡の個数は、使用前が0.14個/mm3 、使用後が0.27個/mm3 であった。このように、使用後の平均気泡サイズは34μmであり、図2に関して説明した結果と整合して単結晶歩留まりは100%であった。
【0049】
続いて、気泡の膨張率と歩留まりとの関係の調査結果について説明する。上述の製造方法において、H2 ガスの導入量を0〜60リットル/分の間で変化させて22インチ石英ガラスるつぼを13個製造した。これらの石英ガラスるつぼについて、気泡の膨張率(使用後気泡径/使用前気泡径)と単結晶化歩留まりとを調査し、両者の関係を調査した。図4は膨張率と単結晶化歩留まりとの関係を示す図である。単結晶化歩留まりを調査するための石英ガラスるつぼの使用条件および観察条件は図3の例と同一である。
【0050】
図4に示すように、13種類のるつぼの気泡の膨張率は1.5〜3.5までの範囲に分布している。同図から理解できるように、単結晶化歩留まりは膨張率が「2.5」未満のサンプルにおいて良好な結果(100%)となっている。
【0051】
上述のように、本実施形態によれば、大気の巻き込み等に代表される操作環境の外的要因によって生じる汚染物の除去や原料粉に含まれている不純物の更なる除去が積極的になされている。その結果、石英ガラスるつぼの透明層に閉じ込められた不活性気体の量が極限まで低減された。
【0052】
次に、本発明の第2実施形態を説明する。上記第1実施形態ではH2 ガスを導入してるつぼを製造した。この第2実施形態では、O2 ガスおよびH2 ガスを導入した。図5は第2実施形態に係る石英ガラスるつぼの製造装置を示す要部断面図であり、図1と同符号は同一または同等部分を示す。同図において、二重筒70を形成する管のうち、内側の導入管70Aはホッパ8を通じて原料粉を供給できるように構成すると共に、その途中にはO2 ガスを導入できるよう枝管つまり入口70Bを有する。一方、二重筒70のうち外側の管つまりガスノズル6は第1の実施形態と同様、H2 ガスを導入する入口6Aを有する。
【0053】
このように、石英粉とO2 ガスとを共通の筒つまり導入管70Aから噴出させると、導入管70Aの向きに従って石英粉の投入方向を任意に指向させることができる。しかし、本発明はこれに限定されず、石英粉とO2 ガスとを別々のノズルを使用してモールド1内に投入してもよい。
【0054】
動作時、まず、第1実施形態と同様にして不透明層L1を形成する。不透明層L1が形成されたならば、続いて透明層L2(図1参照)を形成する。前記堆積した石英粉の溶融を開始して5〜10分が経過したときに、二重筒70を通じてモールド1に石英粉およびO2 ガスおよびH2 ガスを供給する。このとき、第1実施形態と同様、石英粉の供給量は、例えば80〜160g/分、O2 ガスおよびH2 ガスの合計供給量は例えば60リットル〜100リットル/分とするのがよい。また、O2 ガスとH2 ガスの供給量の比は1:6が望ましい。O2 ガスが多すぎると、かえって気泡を生じやすいからであり、H2 ガスを最大限度まで増量した場合、前記比を1:10とすることができる。
【0055】
グラファイト電極4,5のアーク近傍の雰囲気中に散布された石英粉は軟化して前記不透明層L1の上に直接移行するか、一旦モールド底部に落下した後、遠心力でせり上がるかして不透明層L1上に堆積し、透明層L2を形成する。特に、O2 ガスおよびH2 ガスが投入されて高温となった雰囲気を通過した石英粉は極めて容易に軟化する。
【0056】
O2 ガスおよびH2 ガスとともにアーク近傍に投入されて軟化する程度に至った石英粉で形成された透明層L2には気泡の発生源となる残留ガスが少ない。また、わずかに透明層L2内に残ったガスに関しても、H2 リッチな環境下では、H2 ガスのみを導入した場合と同様、減圧・高温条件下で容易に石英ガラス外へ放出される。
【0057】
上述のように、H2 ガスの流量比を高くして石英ガラスるつぼを製造した場合、そのるつぼ中はH2 リッチな状態になっている。この豊富なH2 ガスは半導体単結晶引上げ中に生ずる対流によって石英ガラスるつぼ内に浸入する空気中のO2 ガスと反応して水蒸気を発生させても、なお石英ガラスるつぼ中をH2 リッチに維持できる。引上げ中に発生した水蒸気は石英ガラスるつぼの内表面に接触せずにアーク放電の高温対流で石英ガラスるつぼの上部から排出される。
【0058】
第2の実施形態において製造された石英ガラスるつぼの使用前後における気泡の個数とサイズの調査結果は、第1の実施形態と同様である。また、石英るつぼ中の気泡の膨脹率についても第1の実施形態と同様の結果であった。
【0059】
第2の実施形態においては、二重筒のうち内筒から原料粉とともにO2 ガスを供給し、外筒からH2 ガスを供給するようにしたが、これとは逆に原料粉とともにH2 ガスを供給し、外筒からO2 ガスを供給するようにしてもよい。また、O2 ガスとH2 ガスとは別々に供給するのに限らず、予め互いを混合し、その混合ガスを供給するようにしてもよい。
【0060】
続いて、石英ガラスるつぼの外表面層つまり不透明層における熱伝導性を安定させるための製造方法を説明する。不透明層の熱伝導性を安定させるために、石英粉を溶融するポットつまりモールドからHeガスを供給するとともにモールド内壁面に堆積させた石英粉のボイド中の気体をHeガスで置換させるようにした。以下、図面を参照して詳細に説明する。
【0061】
図6は、第3実施形態に係る石英ガラスるつぼの製造方法で使用される製造装置の要部断面図であり、図1と同符号は同一または同等部分を示す。モールド1の中空部内壁1Aに固着された冷却水管1Bの端部はモールド1の下方に引き出され、図示しない循環装置に接続される。モールド1の内壁1Aの底部には置換用ガスとしてのHeを通すための孔10が形成されている。なお、He供給用の孔10は底部のみではなく、モールド1の底部および側壁の間の任意の位置に設けることができる(後述図9参照)。モールド1の二重壁間の中空部にはモールド1の底部から供給されるHeガスが充填され、充填されたHeガスは孔10を通じて内壁1Aを上方へ貫通する。一方、モールド1の上端近傍つまりモールドの上部開口部寄りの内壁には排気用の孔11が形成されており、この孔11はジョイント12に接続され、このジョイント12には、モールド1の下方に延長され、図示しない真空ポンプに連通するチューブ13が接続されている。チューブ13はモールド1内の中空部を貫通させて下方へ延長させることもできる。
【0062】
モールド1の内径は一例として570mmであり、このモールド1を、図示しない回転装置によって矢印14で示すように回転させる。電極4,5間でアークを発生させる前段階で、モールド1内の壁面に沿って原材料粉の堆積層15を形成してある。ガスノズル6の入口6AはH2 ガスの配管またはボンベ(図示せず)に接続され、導入管7の上端は石英粉を収容した原材料ホッパに接続されるのは図1の製造装置と同様である。
【0063】
次に、上記構成の製造装置を使用した石英ガラスるつぼの製造手順を説明する。まず、石英粉の堆積層15を形成する。石英粉の粒度および供給量は第1実施形態と同様である。予定厚さの堆積層15が形成されたならば、グラファイト電極4,5間でアーク放電させて堆積層15の溶融を開始させる。
【0064】
アーク放電に先立ち、前記モールド1の孔10を通じて堆積層15に対するHeガスの供給を開始する。Heガスの供給量は30リットル/分程度がよい。約5分間Heガスを供給した後、アーク放電を行う。アーク放電を開始してから1〜2分経過すると堆積層15の表面に薄い溶融層が形成される。この薄膜溶融層が形成された時点でHeガスの供給を停止し、前記孔11を通じて堆積層15の未溶融部分の排気を行う。排気によりモールド1内が予定の真空度(例えば30トル)に達したときに再びHeを導入する。なお、薄膜溶融層が形成された時点でHeガスの供給を停止させないで、排気中、少量のHeガス(10リットル/分未満)を供給し続けてもよい。
【0065】
この第3実施形態では、真空度が高まったところでHeガスを導入するため,未溶融の堆積層15に効果的にHeガスが吸収され、堆積層15のボイド(空間)中の空気はHeガスで十分に置換される。堆積層15のボイドがHeガスで置換されることにより、堆積層15の溶融によって形成される不透明層中に存在する気泡はN2 ガスやO2 ガスが極めて少ない、膨張率の小さいものとなる。なお、排気後に再開したHeガスの供給は、予め設定した時間の後、停止させてもよいし、少量(10リットル/分未満)を供給し続けてもよい。
【0066】
10mm程度の不透明層が形成されたならば、その上層、つまり石英ガラスるつぼの内表面側に透明層を形成する。透明層はガスノズル6からH2 ガスを供給しつつ、同時に導入管7を通じて石英粉をモールド1内に散布しつつ、第1実施形態と同様に形成する。
【0067】
図7は、不透明層における気泡の個数、気泡径、および膨張率についての調査結果を示す図であり、使用前および使用後の気泡の観察は、透明層の場合と同様に実施したものである。なお、個数の単位は個/mm3 であり、気泡径の単位はμmである。同図に示すように、従来品と第3実施形態の製造方法による改善品とでは、使用前の気泡の数および気泡の径はほぼ同じであるが、使用後は、改善品について気泡径に関して特に大きい改善が見られる。なお、第3実施形態による石英ガラスるつぼの透明層における、気泡の個数、気泡径、および膨張率等は、第1実施形態と同様であった。
【0068】
次に、不透明層の形成方法の変形例を説明する。図8,図9は、変形例に係る製造方法に用いられる装置の断面図であり、モールド1の要部のみを示し、電極4,5や冷却水管1B等は図示を省略している。また、図6と同符号は同一または同等部分を示す。図8に示した第4実施形態の装置では、モールド1の内壁1Aの底部には底部孔10が設けられ、側部には側部孔16が設けられている。モールド1の底部には切替器17を介して真空ポンプ18とHeガス供給源19が接続されている。また、前記電極4,5によるアーク放電の開始前まではモールド1には蓋20が被せられるようになっている。
【0069】
この製造装置において、堆積層15を形成した後、モールド1の上部開口部に蓋20を被せ、真空ポンプ18を運転して底部孔10,側部孔16を介してモールド1内を排気する。この排気により、モールド1内が予定の真空度(例えば1〜5トル)に達したとき、切替器17をHeガス供給源19側に切替えて、底部孔10および側部孔16からモールド1内にHeガスを供給する。モールド1内の圧力が予定値まで上昇したとき、例えば大気圧になった時点で蓋20を開けてアーク放電を開始する段階に移行する。蓋20を開けてアーク放電を開始した後も、Heガスの供給は継続する。少なくとも、堆積層15の表面に薄膜溶融層が形成されるまで供給するのがよい。
【0070】
一方、図9に示した第5実施形態の装置では、モールド1の内壁1Aの底部には底部孔10が設けられ、側部には孔16とは別に、それより上部に設けられた上部孔11が設けられていて、側部孔16は底部孔10と連通している。図9の装置において、モールド1の内面に沿って堆積層15を形成した後、側部孔16と底部孔10を介して堆積層15にHeガスを供給し、Heガスを予定時間(例えば5分)供給した後、アーク放電に移行する。アーク放電により堆積層15の表面に薄膜溶融層が形成された時に、Heガスの供給を継続しつつ,モールド1の側壁上部の上部孔11から堆積層15の排気をする。このHeガスの供給と排気とにより堆積層15内に下から上に向かうHeガスの流れが生じ、堆積層15のボイドはこのHeガスで置換される。
【0071】
前記Heガスの流れは堆積層15の上方向から下方向に向けて生じるようにしてもよい。例えば、モールド1の側壁および底部間に形成された側部孔16,底部孔10から堆積層15に予定時間(例えば5分間)Heガスを供給した後、アーク放電を開始する段階に移行し、堆積層15の表面に薄膜溶融層が形成された時に、Heガスの供給位置をモールド1の側壁の上部孔11に切り替えるとともに、アーク放電前にHeガスを供給していた位置、つまりモールド1の底部孔10および側部孔16から堆積層15の排気を行う。これによって、Heガスの下方への流れが生じる。このように、Heガスの供給と排気の位置を変化させるためには、モールド1の底部から引き出される2本のチューブ21,22には切替器23を介してHeガス供給源19を接続する。
【0072】
図9の装置を用いて堆積層15にHeガスの流れを生じさせる場合にも、図8に示した変形例と同様、モールド1に蓋20を被せて密閉空間を形成し、アーク発生に先立ってその内部を真空にし、そこにHeガスを導入して雰囲気をHeガスで置換する段階を経るようにしてもよい。
【0073】
石英粉の周りには水分を含む膜が存在するため、予めこの水分を除去しておくのが好ましい。水分は堆積層15をアーク発生に先立って予め加熱しておくことによって除去できる。例えば、ハロゲンランプをモールド1内で堆積層15に向けて設置できるようにしておき、モールド1内の雰囲気を約100°Cに上昇させて、排気中に堆積層15を加熱することができる。石英粉の周りの水分を予め除去することにより、Heガスによる置換を短時間で行うことができる。また、蓋3や蓋20内にヒータを組み込むことによって堆積層15の加熱を行うようにしてもよい。
【0074】
図10は、第4および第5実施形態の製造方法で製造した石英ガラスるつぼの不透明層における気泡の個数、気泡径、および膨張率についての調査結果を示す図である。この図において、改善品2は第4実施形態によるものであり、蓋20を被せて5トルの真空に引いたあとにHeガスを導入してアークを発生させたものである。また、改善品3は第5実施形態によるものであり、160トルの真空で、堆積層15内でHeガスの流れを生じさせたものである。改善品3は改善品より膨張率は高いが、この改善品3の製造において、上記ハロゲンランプ等による堆積層15の加熱によって膨張率を低下させることができる。また、改善品2についても同様に堆積層15を予め加熱させることによって膨張率をさらに低下させることができるのはもちろんである。
【0075】
上述のように、本実施形態によれば、大気の巻き込み等に代表される操作環境の外的要因によって生じる汚染物の除去や原料粉に含まれている不純物の更なる除去が積極的になされている。その結果、石英ガラスるつぼの透明層に閉じ込められた不活性ガスの量が極限まで低減された。
【0076】
なお、本実施形態ではH2 を導入ガスとした場合を参照して説明したが、上記と同一条件で、H2 ガス以外の導入ガス(O2 、H2 O、He、およびNeの少なくとも1種)を使用した場合も、同様に、気泡の数、気泡の径等が改善され、単結晶歩留まりについて良好な結果を得ることができた。
【0077】
また、第3実施形態〜第5実施形態においてモールド1から供給するガスについては、Heガスに限らず、他の急速拡散ガス、例えばH2 を使用してもよいし、HeガスにH2 を混合させたものであってもよい。
【0078】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1〜請求項8の発明によれば、O2 やH2 等のガスをアーク中に投入することにより散布中の石英粉だけでなく溶融層にも高温が作用して石英粉中の不純物を除去することができるので、この不純物に起因する気泡がるつぼの内表面層に混入するのを防止できる。また、たとえ、気泡が混入した場合でも、混入した気泡は大部分が導入ガスに置換されているので、気泡内の減圧作用が期待される。その結果、高熱負荷によっても気泡が破裂することがない石英ガラスるつぼを提供でき、大口径半導体単結晶の引上げにおいても高歩留まりを期待できるようになる。
【0079】
また、請求項9〜請求項14の発明によれば、原材料としての石英粉の堆積層のボイドがHeガスで置換されるので、石英ガラスるつぼの不透明層内に混入される気泡は膨張率の小さいものとなり、高温での使用において熱伝導性を適度にすることができる。その結果、石英ガラスるつぼの異常な昇温を回避でき、透明層での気泡の膨張・破裂を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る石英ガラスるつぼの製造装置を示す要部断面図である。
【図2】 気泡径と単結晶の歩留まりとの関係を示す図である。
【図3】 石英ガラスるつぼの使用前後の気泡を比較した図である。
【図4】 膨張率と単結晶化歩留まりとの関係を示す図である。
【図5】 第2実施形態に係る石英ガラスるつぼの製造装置を示す要部断面図である。
【図6】 第3実施形態に係る石英ガラスるつぼの製造装置を示す要部断面図である。
【図7】 石英ガラスるつぼの不透明層の使用前後の気泡を比較した図である。
【図8】 第4実施形態に係る石英ガラスるつぼの製造装置を示す要部断面図である。
【図9】 第5実施形態に係る石英ガラスるつぼの製造装置を示す要部断面図である。
【図10】 第4および第5実施形態に係る石英ガラスるつぼの不透明層の使用前後の気泡を比較した図である。
【符号の説明】
1…モールド、1B…冷却水管、 2…回転軸、 3…熱遮蔽板、 4,5…グラファイト電極、 6…ガスノズル、 7…石英導入管、 6A…H2 ガス入口、 8…ホッパ、 10…底部孔、 11…上部孔、 15…堆積層、 16…側部孔、 17,23…切替器、 18…真空ポンプ、 19…ガス供給源、70A…導入管、 70B…O2 ガス入口
Claims (14)
- 回転するモールド内でグラファイト電極間のアーク放電によって石英粉を溶融し、るつぼ成型する石英ガラスるつぼの製造方法において、
前記アーク放電を開始した後に前記モールド内にH2、O2、H2O、HeおよびNeガスのうち1種類または複数種類のみを供給する段階と、
前記アーク放電を継続しつつ供給され続けている前記ガスの雰囲気中を通過させて前記モールド内表面に石英粉を供給する段階とからなり、
前記ガスおよび石英粉は二重筒を通じて供給され、
該二重筒のうち内筒から前記石英粉を供給し外筒から前記ガスを供給する、または前記二重筒のうち内筒から前記ガスを供給し外筒から前記石英粉を供給することを特徴とする石英ガラスるつぼの製造方法。 - 回転するモールド内でグラファイト電極間のアーク放電によって石英粉を溶融し、るつぼ成型する石英ガラスるつぼの製造方法において、
前記アーク放電を開始した後に前記モールド内にH2 ガスおよびO2 ガスを供給する段階と、
前記アーク放電を継続しつつ供給され続けている前記ガスの雰囲気中を通過させて前記モールド内表面に石英粉を供給する段階とからなることを特徴とする石英ガラスるつぼの製造方法。 - 前記石英粉が前記モールド内表面に到達する前に前記アーク放電の雰囲気中で軟化されるように、該石英粉を前記モールド内に散布することを特徴とする請求項1または請求項2記載の石英ガラスるつぼの製造方法。
- 前記ガスおよび石英粉は二重筒を通じて供給され、該二重筒のうち内筒から前記石英粉を供給し外筒から前記ガスを供給する、または前記二重筒のうち内筒から前記ガスを供給し外筒から前記石英粉を供給することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の石英ガラスるつぼの製造方法。
- 前記ガスおよび石英粉は二重筒を通じて供給され
該二重筒のうち内筒からは前記石英粉を、前記内筒よりも先端が突き出している外筒からは前記ガスを供給することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の石英ガラスるつぼの製造方法。 - 前記ガスおよび石英粉は二重筒を通じて供給され、該二重筒のうち内筒から前記石英粉をO2 ガスとともに供給し、外筒からH2ガスを供給することを特徴とする請求項2または請求項3記載の石英ガラスるつぼの製造方法。
- 前記二重筒の内筒先端が外筒先端よりも後退されていることを特徴とする請求項6記載の石英ガラスるつぼの製造方法。
- アーク放電を持続させたまま、前記石英粉および前記ガスのうち少なくとも石英粉を断続的に供給することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の石英ガラスるつぼの製造方法。
- 回転するモールド内でアーク放電によって石英粉を溶融し、るつぼ成型する石英ガラスるつぼの製造方法において、
前記モールドの内面に沿って石英粉の堆積層を形成する段階と、
前記モールドの側壁および底部間の予定位置から前記堆積層にHeおよび/またはH2 ガスを供給する段階と、
前記Heおよび/またはH2 ガスを予定時間供給した後、アーク放電を開始する段階と、
前記堆積層の表面に薄膜溶融層が形成された時に、前記Heおよび/またはH2 ガスの供給を継続しつつ前記モールドの側壁上部から前記堆積層の排気をする段階とからなることを特徴とする石英ガラスるつぼの製造方法。 - 前記薄膜溶融層が形成された時の前記Heおよび/またはH2 ガスの供給位置を前記モールドの側壁上部に切り替えるとともに、アーク放電前にHeおよび/またはH2 ガスを供給していた位置から前記堆積層の排気をすることを特徴とする請求項9記載の石英ガラスるつぼの製造方法。
- 回転するモールド内でアーク放電によって石英粉を溶融し、るつぼ成型する石英ガラスるつぼの製造方法において、
前記モールドの内面に沿って石英粉の堆積層を形成する段階と、
前記堆積層が形成された後、前記モールドの上部開口部に蓋をして、モールド内を排気する段階と、
前記モールド内が予定の真空度に達したときに、モールドの側壁および底部間の予定位置からモールド内にHeおよび/またはH2 ガスを供給する段階と、
モールド内の圧力が予定値まで上昇したときに前記蓋を開けてアーク放電を開始する段階とからなり、前記堆積層の表面に薄膜溶融層が形成された時に、前記Heおよび/またはH2 ガスの供給を継続しつつ前記モールドの側壁上部から前記堆積層の排気をする段階とからなることを特徴とする石英ガラスるつぼの製造方法。 - 前記薄膜溶融層が形成された時の前記Heおよび/またはH2 ガスの供給位置を前記モールドの側壁上部に切り替えるとともに、アーク放電前にHeおよび/またはH2 ガスを供給していた位置から前記堆積層の排気をすることを特徴とする請求項11記載の石英ガラスるつぼの製造方法。
- 前記堆積層を予定時間溶融させた後、前記モールド内にH2 、O2 、H2 O、He、およびNeガスのうち1種類または複数種類のみを供給する段階と、供給された前記ガスの雰囲気中を通過させて前記モールド内表面に石英粉を供給する段階とからなることを特徴とする請求項9〜請求項12のいずれかに記載の石英ガラスるつぼの製造方法。
- 前記石英粉が前記モールド内表面に到達する前に、前記アーク放電の雰囲気中で軟化されるように前記石英粉を前記モールド内に散布することを特徴とする請求項13記載の石英ガラスるつぼの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000080257A JP4548682B2 (ja) | 1999-04-06 | 2000-03-22 | 石英ガラスるつぼの製造方法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9845899 | 1999-04-06 | ||
JP11-98458 | 1999-04-06 | ||
JP11-359937 | 1999-12-17 | ||
JP35993799 | 1999-12-17 | ||
JP2000080257A JP4548682B2 (ja) | 1999-04-06 | 2000-03-22 | 石英ガラスるつぼの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001233629A JP2001233629A (ja) | 2001-08-28 |
JP4548682B2 true JP4548682B2 (ja) | 2010-09-22 |
Family
ID=27308676
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000080257A Expired - Fee Related JP4548682B2 (ja) | 1999-04-06 | 2000-03-22 | 石英ガラスるつぼの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4548682B2 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4958203B2 (ja) * | 2005-03-30 | 2012-06-20 | コバレントマテリアル株式会社 | シリコン単結晶引上げ用石英ルツボ |
JP5080764B2 (ja) * | 2005-08-08 | 2012-11-21 | 信越石英株式会社 | 石英ガラス坩堝の製造方法 |
US7383696B2 (en) * | 2005-09-08 | 2008-06-10 | Heraeus Shin-Etsu America, Inc. | Silica glass crucible with bubble-free and reduced bubble growth wall |
EP2172432A4 (en) * | 2007-07-28 | 2014-04-16 | Japan Super Quartz Corp | METHOD FOR PRODUCING A QUARTZ GLASS TAIL AND DEVICE FOR PRODUCING THE QUARTZ GLASS TIEGEL |
JP4671999B2 (ja) * | 2007-11-30 | 2011-04-20 | ジャパンスーパークォーツ株式会社 | 石英ガラスルツボの試験方法 |
DE102008026890B3 (de) * | 2008-06-05 | 2009-06-04 | Heraeus Quarzglas Gmbh & Co. Kg | Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung eines Tiegels aus Quarzglas |
JP5344423B2 (ja) * | 2008-09-26 | 2013-11-20 | 株式会社Sumco | 炭素電極の製造方法および石英ガラスルツボの製造方法 |
US8272234B2 (en) | 2008-12-19 | 2012-09-25 | Heraeus Shin-Etsu America, Inc. | Silica crucible with pure and bubble free inner crucible layer and method of making the same |
US9003832B2 (en) | 2009-11-20 | 2015-04-14 | Heraeus Shin-Etsu America, Inc. | Method of making a silica crucible in a controlled atmosphere |
JP5941384B2 (ja) * | 2012-09-25 | 2016-06-29 | クアーズテック株式会社 | シリコン単結晶引上げ用シリカガラスルツボの製造方法 |
KR102522616B1 (ko) | 2017-03-16 | 2023-04-17 | 코닝 인코포레이티드 | 유리 용융물 표면상에서의 기포 수명 감소 방법 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01157427A (ja) * | 1987-12-15 | 1989-06-20 | Toshiba Ceramics Co Ltd | 石英ガラスルツボの製造方法 |
JPH08268727A (ja) * | 1994-11-15 | 1996-10-15 | General Electric Co <Ge> | 融解石英るつぼ及びその製造方法 |
JPH09249484A (ja) * | 1996-03-14 | 1997-09-22 | Shinetsu Quartz Prod Co Ltd | 単結晶引き上げ用大口径石英るつぼの製造方法 |
JP2001519752A (ja) * | 1998-02-03 | 2001-10-23 | エムイーエムシー・エレクトロニック・マテリアルズ・インコーポレイテッド | 坩堝およびその製造方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01148718A (ja) * | 1987-12-03 | 1989-06-12 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 石英るつぼの製造方法 |
JP2736863B2 (ja) * | 1994-05-31 | 1998-04-02 | 信越石英株式会社 | 石英ガラスルツボの製造方法 |
JPH0920586A (ja) * | 1995-06-30 | 1997-01-21 | Toshiba Ceramics Co Ltd | シリコン単結晶引上げ用石英ガラスルツボの製造方法 |
JP3764776B2 (ja) * | 1996-03-18 | 2006-04-12 | 信越石英株式会社 | 単結晶引き上げ用石英ガラスるつぼ及びその製造方法 |
JPH10316440A (ja) * | 1998-05-26 | 1998-12-02 | Shinetsu Quartz Prod Co Ltd | 石英ガラスルツボの製造装置 |
-
2000
- 2000-03-22 JP JP2000080257A patent/JP4548682B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01157427A (ja) * | 1987-12-15 | 1989-06-20 | Toshiba Ceramics Co Ltd | 石英ガラスルツボの製造方法 |
JPH08268727A (ja) * | 1994-11-15 | 1996-10-15 | General Electric Co <Ge> | 融解石英るつぼ及びその製造方法 |
JPH09249484A (ja) * | 1996-03-14 | 1997-09-22 | Shinetsu Quartz Prod Co Ltd | 単結晶引き上げ用大口径石英るつぼの製造方法 |
JP2001519752A (ja) * | 1998-02-03 | 2001-10-23 | エムイーエムシー・エレクトロニック・マテリアルズ・インコーポレイテッド | 坩堝およびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001233629A (ja) | 2001-08-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2000059837A1 (en) | Method for manufacturing quartz glass crucible | |
US7427327B2 (en) | Silica glass crucible with barium-doped inner wall | |
US6641663B2 (en) | Silica crucible with inner layer crystallizer and method | |
US20020166341A1 (en) | Technique for quartz crucible fabrication having reduced bubble content in the wall | |
JP5362972B2 (ja) | バリウムドープされた内壁を有するシリカガラスるつぼ | |
JP4548682B2 (ja) | 石英ガラスるつぼの製造方法 | |
US6510707B2 (en) | Methods for making silica crucibles | |
JP2004514634A (ja) | 石英融解炉及び石英製品の製造方法 | |
KR102038925B1 (ko) | 실리콘 단결정 제조 방법 | |
JP2007169145A (ja) | ノズルを備えたシリカるつぼ及びその製造方法 | |
JP4781020B2 (ja) | シリコン単結晶引き上げ用石英ガラスルツボおよびシリコン単結晶引き上げ用石英ガラスルツボの製造方法 | |
JP5213356B2 (ja) | シリコン単結晶引上用石英ガラスルツボおよびその製造方法 | |
JP4454059B2 (ja) | シリコン単結晶引き上げ用大口径石英ガラスるつぼ | |
JP3625636B2 (ja) | シリコン単結晶引上げ用石英ガラスルツボの製造方法 | |
JP4087708B2 (ja) | シリカるつぼ製造装置 | |
US8172942B2 (en) | Arc discharge apparatus, apparatus and method for manufacturing vitreous silica glass crucible, and method for pulling up silicon single crystal | |
JP4133329B2 (ja) | 石英るつぼ製造方法 | |
JP4054434B2 (ja) | シリコン単結晶引上げ用石英ガラスルツボおよびその製造方法 | |
JP6795461B2 (ja) | 石英ガラスルツボの製造方法 | |
JPS60231421A (ja) | 石英ガラスを製造する方法及び装置 | |
JPH0859262A (ja) | 石英ガラスルツボの製造方法 | |
JP2018035029A (ja) | 石英ガラスルツボの製造方法、及び石英ガラスルツボ | |
KR20230163459A (ko) | 석영 유리 도가니 및 그 제조 방법 및 실리콘 단결정의 제조 방법 | |
US8387413B2 (en) | Method for producing a component with a layer of transparent quartz glass | |
JP2001122688A (ja) | 石英ガラスるつぼ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20051209 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20051209 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070122 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090326 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091111 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100107 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100303 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100406 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100630 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100701 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130716 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |