JP4547245B2 - ペリンドプリルエルブミンのi型結晶、及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、動脈性高血圧症等の治療に用いられるペリンドプリルエルブミンの新規型の結晶と、その新規型の結晶を工業的に容易かつ安全に、しかも高純度のものを高収率で製造することができる方法に関する。
ペリンドプリルエルブミン(次式(1)で表されるペリンドプリルのt−ブチルアミン塩)は、医薬的に有用な物質であり、ある種の酵素、例えばカルボキシペプチダーゼ、エンケフアリナーゼ、キニナーゼIIなどに対して阻害活性を及ぼす。
特に、アンギオテンシンIデカペプチドからアンギオテンシンIIオクタペプチド(血管収縮物質)への転換を、ペリンドプリルエルブミンがその転換酵素(キニナーゼII)に作用することにより阻害する。
このように、ペリンドプリルエルブミンを治療に使用することで、高血圧性障害や心臓機能不全の原因となる転換酵素の活性を減少させたり、さらには抑制すること等ができる。
ペリンドプリルエルブミン(ペリンドプリルのt−ブチルアミン塩)の工業的合成方法については、例えば、特願2004−301012等において記載されている。
上記のような方法にて合成されたペリンドプリルエルブミンは、使用する溶媒とその反応条件によって様々な晶癖を示す。
また、ペリンドプリルエルブミンを医薬品として利用するためには、完全に再現可能な結晶型を有することはもとより、工業的に容易かつ安全な操作で製造できる結晶型を有することが要求される。
加えて、このような結晶型を有して得られるペリンドプリルエルブミンの結晶は、1)濾過および乾燥を速やかに行うことができ、2)結晶中の残留溶媒濃度が低い、などの特性を備えていることが好ましい。
一方、ペリンドプリルエルブミンの結晶に関しては、例えば、WO 01/87835公報には、上式(1)で表されるペリンドプリルエルブミンのα型結晶とその製造方法が開示されている。
このα型の結晶を製造する方法は、ペリンドプリルエルブミン(ペリンドプリルのt−ブチルアミン塩)を酢酸エチルに溶解させ、還流した後、徐々に(5〜10℃/時間、好ましくは6〜8℃/時間の速度で)55〜65℃まで冷却する等、工業的に非常に難しい温度コントロールを必要とし、工場での作業性を低化させるのみならず、製造に要する時間が長いなどの問題がある。
他方、WO 01/87836公報にはβ型結晶、WO 01/83439公報にはγ型結晶が開示されているが、いずれもその結晶化過程においてジクロロメタンやクロロホルムなど共に毒性の強い溶媒を使用しており、工業的には実用性に乏しい。
特願2004−301012 WO 01/87835公報 WO 01/87836公報 WO 01/83439公報
本発明は、上記のような状況に鑑み、濾過および乾燥を速やかに行うことができ、かつ結晶中の残留溶媒濃度が低いペリンドプリルエルブミンの新規な結晶型を見出し、その新規な結晶型のペリンドプリルエルブミンを工業的に容易な操作で、しかも毒性の強い溶媒を使用せず、他の結晶型との混晶になることなく、高い純度で、高収率で製造するための方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明者らは、ペリンドプリルエルブミンの有用な結晶型について種々検討を行ったところ、テトラヒドロフランを用いることで新規なI型結晶が得られることを見出し、加えて、このI結晶型に他の結晶型が混入することなく単独で得るための製造方法についても見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、X線回析スペクトルにおいて、
ブラッグ角(2θ)9.5±0.1°に最大ピーク、
ブラッグ角(2θ)15.8±0.1°に3番目に強いピーク、および
ブラッグ角(2θ)21.1±0.1°に2番目に強いピークを有することを特徴とする次式(1)で表されるペリンドプリルエルブミンの新規なI型結晶を要旨とする。
本発明では、このペリンドプリルエルブミンの新規なI型結晶を得るために、テトラヒドロフランを用いることが好ましい。
テトラヒドロフランは、日本薬局方の残留溶媒試験においてクラス2に分類される安価で、入手および取扱いが容易な有機溶剤であり、反応条件(温度、圧力、時間など)によって、ペリンドプリルエルブミン(ペリンドプリルのt−ブチルアミン塩)に対しては非溶媒として、ペリンドプリル(フリー体)に対しては溶媒として作用する。
このようなテトラヒドロフランを用いることで、煩雑な操作を必要とすることなく、結晶中の残留溶媒濃度が低いなどの優れた諸特性を有する新規I型結晶のペリンドプリルエルブミンを製造することができる。
その製造方法とは、
請求項2に記載の方法〔以下(A)〕:上式(1)で表されるペリンドプリルエルブミンをテトラヒドロフランに溶解させ再結晶させることを特徴とする製造方法であってもよく、
請求項3に記載の方法〔以下(B)〕:次式(2)で表されるペリンドプリルとt−ブチルアミンとを、溶媒としてのテトラヒドロフラン中で反応させる製造方法であってもよい。
(B)の方法の場合には、さらに、ペリンドプリルエルブミンに対する非溶媒を添加し希釈することを特徴とする製造方法であってもよい。
なお、精製も兼ねているため、工業的には(B)の方法がより有効である。
本発明の(A)の製造方法は、ペリンドプリルエルブミンをテトラヒドロフラン(以下「THF」とも言う)にて処理する。
このペリンドプリルエルブミンは、常法により合成してもよく、一般に市販されているものをそのまま用いてもよいし、本発明者等による先願(特願2004−301012)明細書に記載の方法によって得られるものであってもよい。この特願2004−301012に記載の方法とは、下式(3)で表される新規なペリンドプリルの前駆体を、酸(塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸のいずれか1つ、またはこれらを混合したもの)により加水分解し、続いてt−ブチルアミンと反応させることでペリンドプリルエルブミンを得る方法である。
このときのTHFの使用量は、特に限定されないが、ペリンドプリルエルブミン重量(g)に対して、5〜100倍容量(ミリリットル)《以下、ミリリットルをmLと記す》(例えば、ペリンドプリルエルブミン1gに対して、THF5〜100mL)が好ましく、より好ましくは5〜20倍容量(mL)である。
ペリンドプリルエルブミンをTHFに完全に溶解させるために、40〜70℃、好ましくは60℃程度に加温した後、該溶液を0〜30℃にまで冷却し、ペリンドプリルエルブミンを再結晶させる。
本発明では、この冷却は急速(10〜20℃/min.程度)でも緩慢(1〜2℃/min.程度)でもよいため、前述の従来技術のような難しい温度コントロールを必要としないうえ、急速冷却なら製造時間の短縮も可能であり、工業的製造に極めて有益である。
このとき、20〜40℃にまで冷却した段階で、溶液中に種晶を添加してもよい。
析出した結晶を濾別し、室温にて5〜20時間真空乾燥(0.01〜50トール程度の真空下での乾燥)させ、ペリンドプリルエルブミンの新規I型結晶を得ることができる。
このとき、濾過を行う前に、上記室温程度にまで冷却した溶液を、ペリンドプリルエルブミンに対する非溶媒で希釈することが好ましい。この希釈時に使用される非溶媒としては、THF、酢酸エチル、イソプロピルエーテル(IPE)、ヘキサン等が挙げられるが、本発明の目的(I型結晶を高純度、高収率で得る等)を良好に達成し、また混晶(I型以外の結晶型の混入)の回避を図るうえで、THFが最も好適である。
非溶媒の使用量は、ペリンドプリルエルブミン重量(g)に対して、5〜50倍容量(mL)、好ましくは5〜20倍容量(mL)であり、常温の非溶媒を使用すると析出した結晶の一部が溶ける可能性があるため、非溶媒を15〜−20℃程度に冷却しておくことが好ましい。
本発明の(B)の製造方法は、ペリンドプリルとt−ブチルアミンとを溶媒としてのテトラヒドロフラン中で反応させ、さらにペリンドプリルエルブミンに対する非溶媒で処理する。
このペリンドプリルとしては、上記(A)の製造方法と同様に、常法により合成してもよく、一般に市販されているものをそのまま用いてもよいし、本発明者等による先願の特願2004−301012に記載されるような方法にて得られたものであってもよい。
(B)の方法においては、まず、ペリンドプリルをTHFに溶解させ、20〜50℃、好ましくは40℃程度に加熱する。
ペリンドプリル重量(g)に対するTHFの使用量は、特に限定されないが、5〜50倍容量(mL)が好ましく、より好ましくは5〜20倍容量(mL)である。
次に、この加熱した溶液に、t−ブチルアミンのTHF溶液を15分で滴下(目安として5〜10mLの溶液を10〜20分かけて滴下するペースで滴下)し、そのままの温度下にて30分〜5時間攪拌し、ペリンドプリルとt−ブチルアミンとを反応させ結晶を成長させる。このとき、溶液に種晶を添加してもよい。
なお、t−ブチルアミンの使用量は、ペリンドプリルに対し理論量(ペリンドプリル1モルに対し1モル)程度であると、ペリンドプリルとの反応が充分に行われず、ペリンドプリルの未反応量が多くなり、大過剰量であると、未反応のt−ブチルアミンの残留があるため、1〜2モル程度とすることが好ましい。例えば、ペリンドプリル1モルを反応させる際には、1〜2モルのt−ブチルアミン重量(g)に対し1〜5倍容量(mL)のTHFに相溶させることで、t−ブチルアミンのTHF溶液を調製することができる。
そして、攪拌後の溶液を15〜−15℃にまで冷却し、ペリンドプリルエルブミンを析出(晶出)させる。
(B)の方法においても、この冷却は上記(A)の方法と同様に急速(10〜20℃/min.程度)でも緩慢(1〜2℃/min.程度)でもよいため、前述の従来技術のような難しい温度コントロールを必要としないうえ、急速冷却なら製造時間の短縮も可能であり、工業的製造に極めて有益である。
さらに、上記冷却した溶液を、ペリンドプリルエルブミンに対する非溶媒を攪拌しながら添加することで希釈する。
このとき使用する希釈用の非溶媒としては、上記(A)の方法と同様に、酢酸エチル、ヘキサン、イソプロピルエーテル(IPE)、THF等が挙げられるが、本発明の目的(I型結晶を高い純度で得る等)を良好に達成するうえで、あるいはI型以外の結晶型の混入を回避するうえで、THFが最も好適である。
非溶媒の使用量は、得られたペリンドプリルエルブミン重量(g)に対して、5〜50倍容量(mL)、好ましくは5〜20倍容量(mL)であることが好ましい。
さらに、非溶媒は、15〜−20℃に冷却しておくことが好ましい。常温の非溶媒を使用すると、結晶の一部が溶ける可能性があるからである。
なお、非溶媒の添加の仕方は、徐々に加えても一度に加えてもよい。
この非溶媒の添加により析出(晶出)した結晶を濾別し、室温にて5〜20時間真空乾燥(0.01〜50トール程度の真空下での乾燥)させ、ペリンドプリルエルブミンの新規I型結晶を得ることができる。
このようにして、本発明では、テトラヒドロフラン等の非溶媒を用いることによって、工業的に容易に(短時間で)かつ安全にペリンドプリルエルブミンの新規I型結晶を製造することができる。
このようにして得られた新規I型結晶の形状は、白色の粉末状であり、味はわずかに苦い。
本発明による結晶化の方法は、いかなる方法で製造されたペリンドプリルエルブミン、フリー体ペリンドプリルに適用することができる。望ましくは、特願2004−301012に記載の製造方法にて得られるペリンドプリルエルブミンやペリンドプリルに適用することである。
本発明におけるペリンドプリルエルブミンのI型結晶は、濾過および乾燥を速やかに行うことができる新規結晶型であり、しかも残留溶媒濃度が低いため、転換酵素阻害薬などの医薬品として高血圧性障害や心臓機能不全等の治療に好適に使用することができる。
また、本発明によれば、この新規I型結晶をテトラヒドロフランや非溶媒を使用するという独創的な結晶化方法によって、高純度、高収率にて工業的に容易かつ安全に製造することができる。
〔実施例1〕(本発明に係る(A)の製造方法により、I型結晶のペリンドプリルエルブミンを得る)
ペリンドプリルエルブミン(化学式(1):(2S,3aS,7aS)−1−{2−[1−(エトキシカルボニル)−(S)−ブチルアミノ]−(S)−オキソプロピル}オクタヒドロインドールカルボン酸t−ブチルアミン塩)10gにTHF100mLを加え、60℃に加温し溶解させた。
この反応溶液を、20℃まで冷却し、この冷却した溶液に、−10℃に冷却したTHF100mLを攪拌下、添加し、濾過した。
濾別した結晶を、室温にて、2トールの真空下で10時間乾燥させ、白色の粉末状結晶9.1g(収率91%)を得た。
得られた結晶のX線回折、融点、旋光度、元素分析、残留溶媒濃度の測定を行った。結果を下に示す。
〔X線回折〕
X線測定装置(スペクトリス(株)製 商品名“X’Pert−Pro システム”)を使用し、Niフィルタにより0.0004のスキャンスピードで測定を行った。この結果は、表1および図1の通りであった。
〔融点測定〕
融点測定装置(独国BUCHI社製 商品名“B545”)を使用して行った。この結果は、次の通りであった。
融点:157.4℃
〔旋光度測定〕
旋光度測定装置(日本分光社製 商品名“P−1020”)を使用して行った。この結果は、次の通りであった。
旋光度(20℃,D線):−67.7(C=1%,エタノール(95),100mm)
〔元素分析〕
FISONS社製 商品名“EA1108型”を使用して行った。この結果は次の通りであった。
元素分析値:C;62.51,H;9.75,N;9.39
〔残留溶媒濃度の測定〕
島津社製 商品名“GC−2010”を使用して行った。この結果、THFの残留濃度は18ppmであった。
上記の分析結果により、実施例1で得られた結晶は、残留溶媒濃度の低いペリンドプリルエルブミンのI型結晶であり、他の結晶型が混入していないことが確認された。
〔実施例2〕(本発明に係る(B)の製造方法により、I型結晶のペリンドプリルエルブミンを得る)
ペリンドプリル(化学式(2):(2S,3aS,7aS)−1−{2−[1−(エトキシカルボニル)−(S)−ブチルアミノ]−(S)−オキソプロピル}オクタヒドロインドールカルボン酸)10gをTHF90mLに溶解し、この溶液を約40℃に加熱した。そこへ、t−ブチルアミン2.18gのTHF10mL溶液を15分で滴下し、そのままの温度で2時間攪拌した。
その後、この反応溶液を、20℃まで冷却し、この冷却した溶液に、非溶媒として−10℃に冷却したTHF100mLを攪拌下、添加し、濾過した。
得られた結晶を室温にて10時間真空乾燥させ、白色の粉末状結晶10.9g(収率91%)を得た。
得られた結晶のX線回折、融点、旋光度、元素分析、残留溶媒濃度の測定を行った。結果を下に示す。
〔X線回折〕
実施例1と同様にして行い、この結果は、表2および図2の通りであった。
〔融点測定〕
実施例1と同様にして行い、この結果は、次の通りであった。
融点:157.5℃
〔旋光度測定〕
実施例1と同様にして行い、この結果は、次の通りであった。
旋光度(20℃,D線):−67.8(C=1%,エタノール(95),100mm)
〔元素分析〕
実施例1と同様にして行い、この結果は、次の通りであった。
元素分析値:C;62.63,H;9.80,N;9.44
〔残留溶媒濃度の測定〕
実施例1と同様にして行い、この結果、THFの残留濃度は17ppmであった。
上記の分析結果により、実施例2で得られた結晶は、残留溶媒濃度の低いペリンドプリルエルブミンのI型結晶であり、他の結晶型が混入していないことが同定された。
〔比較例1〕
実施例2における非溶媒としてのTHFの温度を−10℃から25℃に変えて行う以外は、実施例2の場合と同様にして行い、得られた結晶の重量(収率)、X線回折、残留溶媒濃度の測定を行った。
この結果、収率は90%で、X線回折は図3の通りであり、THFの残留濃度は183ppmであった。すなわち、X線回折では15.8±0.1°に明瞭なピークが得られず、残留溶媒濃度の高い結晶であることが確認された。
〔比較例2〕
実施例2における非溶媒としてのTHFをヘキサンに代えた以外は、実施例2の場合と同様にして行い、得られた結晶の重量(収率)、X線回折、残留溶媒濃度の測定を行った。
この結果、収率は92%で、X線回折は図4の通りであり、THFの残留濃度は145ppm、ヘキサンの残留濃度は53ppmであった。すなわち、I型結晶にα型結晶が僅かに入った混晶体となり、残留溶媒濃度の高い結晶であることが確認された。
本発明によるペリンドプリルエルブミンの新規I型結晶は、濾過および乾燥を速やかに行うことができ、かつ残留溶媒濃度の低い結晶である。
本発明によれば、この新規I型結晶を、工業的に容易な操作で、しかも毒性の強い溶媒を使用することなく製造することができる。
そして、本発明の製造方法により得られるペリンドプリルエルブミンのI型結晶は、アンギオテンシンI転換酵素(キニナーゼII)などの阻害薬として好適に使用することができるものである。
実施例1で得たペリンドプリルエルブミンの結晶のX線回折結果を示す図である。 実施例2で得たペリンドプリルエルブミンの結晶のX線回折結果を示す図である。 比較例1で得たペリンドプリルエルブミンの結晶のX線回折結果を示す図である。 比較例2で得たペリンドプリルエルブミンの結晶のX線回折結果を示す図である。

Claims (4)

  1. X線回析スペクトルにおいて、
    ブラッグ角(2θ)9.5±0.1°に最大ピーク、
    ブラッグ角(2θ)15.8±0.1°に3番目に強いピーク、および
    ブラッグ角(2θ)21.1±0.1°に2番目に強いピークを有することを特徴とする次式(1)で表されるペリンドプリルエルブミンのI型結晶。
  2. 上式(1)で表されるペリンドプリルエルブミンをテトラヒドロフランに溶解させ再結晶させることを特徴とする請求項1に記載のI型結晶ペリンドプリルエルブミンの製造方法。
  3. 次式(2)で表されるペリンドプリルとt−ブチルアミンとを、溶媒としてのテトラヒドロフラン中で反応させることを特徴とする請求項1に記載のI型結晶ペリンドプリルエルブミンの製造方法。
  4. さらに、ペリンドプリルエルブミンに対する非溶媒を添加し希釈することを特徴とする請求項3に記載のI型結晶ペリンドプリルエルブミンの製造方法。
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