JP4545570B2 - 内圧検査装置および内圧検査方法 - Google Patents
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この問題を解決するための手段として、前記打検をする際に予め、カートンケースの上蓋を持ち上げ、前記めり込み状態を解除することにより、缶底部とカートンケースの内表面とを非接触状態にしておき、その後、前記打検を行う方法が知られている(例えば特許文献2および3参照)。
請求項1に係る発明は、内容物が充填、密封された缶を複数梱包したカートンケースを搬送する搬送手段と、該搬送手段に沿って配設され、前記カートンケース内の缶を強制励振させるとともに、この際の当該缶からの反響音を捉える構成とされた打検器とを備える内圧検査装置であって、搬送方向における前記打検器の配設位置と略同一位置には、前記打検器により前記缶を強制励振させるとともに、このときの当該缶からの反響音を捉える際に、前記カートンケースの上蓋部を、当該カートンケースを搬送させた状態で、前記缶から引離す引離し手段が配設されており、前記引離し手段は、前記カートンケースの上蓋部を吸引する吸引部を備え、該吸引部は、前記打検器の配設位置を基準にして搬送方向前側および後側に各別に配設されてなり、前記吸引部は、前記カートンケース内の缶のうち、搬送方向に交差する方向に複数連続して配置された缶と各別に対向するように、搬送方向に交差する方向に複数連設されてなることを特徴とする。
特に、前記各別に配設された吸引部の距離や寸法を適切に設定することにより、カートンケースに梱包された缶のうち、搬送方向前方端および後方端にそれぞれ位置する缶についても、前述と同様にして、カートンケース上蓋部のうち、この缶と対向する部分を基準として搬送方向前側および後側の双方を吸引することが可能になる。したがって、カートンケース内に梱包された全ての缶について、前記非接触状態を確実に実現することができる。
この内圧検査装置では、バキュームパッドがその軸線に対して傾き自在とされてピストンロッドに支持されているので、カートンケース上蓋部の外表面が、うねりや凹凸等で平坦面となっていない場合でも、バキュームパッドの先端面をカートンケースの上蓋部外表面に沿うように傾かせることが可能になり、バキュームパッドの先端面を前記上蓋部の外表面に一様に当接させることができる。したがって、バキュームパッドの前記吸引口をカートンケースの上蓋部外表面により確実に閉塞することが可能になる。
ここで、前記打検器を用いた缶の内圧検査は一般に次のようにしてなされている。まず、打検器により缶を前記強制励振させると、この缶に発生した振動によってカートンケース上蓋部の内面と缶との間に位置する空気が振動し、この空気振動によりカートンケース上蓋部が振動する。そしてさらに、この上蓋部の振動により該上蓋部外表面と前記打検器の先端面との間の空気が振動し、この空気振動を前記打検器が検知して、この結果に基づいて缶内圧を測定するようになっている。
このため、前記引離し手段の前記引離しによって、前記打検器の先端面と前記カートンケースの上蓋部の外表面とが接触すると、この上蓋部の振動が阻害されて、該上蓋部の外表面と前記打検器の先端面との間の空気振動が小さくなる等の理由により、内圧検査を高精度に実施することが困難になるおそれがある。
しかしながら、本発明では、前記打検器保護部材が備えられているので、内圧検査時に、カートンケース上蓋部は少なくとも前記打検器により阻害されることなく振動することが可能になり、前記上蓋部の外表面と打検器先端面との間の空気を必要十分に振動させることができる。
図1は本発明に係る内圧検査装置の第1実施形態を示す概略構成図である。
この内圧検査装置(以下、単に「検査装置」という)1は、搬入路(搬送手段)2と、内圧検査手段3と、排斥部4と、搬出路5と、排出路6と、制御手段7と、引離し手段8とを備える概略構成とされている。
このキャップ付ボトル缶25は、図2に示すように、ボトル缶26とキャップ27とを備える概略構成とされ、これら26、27は、アルミニウム、アルミニウム合金、またはスチールにより形成されている。
なお、ボトル缶26は、本実施形態では、前記金属からなる板状体に、絞り加工、しごき加工を施して有底筒状体を形成した後に、この有底筒状体の開口部にネックイン加工、ねじ切加工、およびカール部形成加工等を施して形成される。
そして、キャップ27は、ボトル缶口金部26dの雄ねじ部26eに、このキャップ27のライナー27cがボトル缶口金部26dのカール部26fの上端部と密接した状態で螺着されている。
図3にカートンケース23の展開図、すなわち缶収納用カートン40を示す。
この図において、缶収納用カートン40は、上蓋41と、上蓋41と連設される第1の側面部42と、第1の側面部42と連設される底蓋43と、底蓋43と連設される第2の側面部44と、第2の側面部44と連設される折り返し部45とを備えるとともに、折り返し部45を除く各部41〜44と各別に連設される端面部46を備える概略構成とされている。これら各部41〜46は、折曲線47を介して前述のように連設された構成となっている。
このように構成された缶収納用カートン40は、底蓋43にキャップ付ボトル缶25を前記正立姿勢となるように載置した状態で、折り返し部45が上蓋41の内側に位置するように、上蓋41、第1の側面部42、第2の側面部44、折り返し部45、および端面部46をそれぞれ、折曲線47を角部として折曲げ、折り返し部45と上蓋41とを接着することにより、カートンケース23が形成される構成となっている。
ここで、本実施形態では、図3および図4に示すように、キャップ天面部27aと対向する折り返し部45の表面のうち、キャップ天面部27aを覆う部分に、平面視半円状の切欠き部45aが形成されている。この切欠き部45aにより、図4に示すように、カートンケース上蓋部23aとキャップ天面部27aとの非接触状態を容易に実現できるようになっている。
この内圧検査手段3は、図6に示すように、キャップ天面部27aの径方向中央部を強制励振させる加振部11、およびこの加振部11によるキャップ天面部27aからの反響音を捉えるマイクロフォン12を備える打検器13を備えている。そして、打検器13は、搬送方向に対して交差する方向に連続して4個配設されており、図1において、紙面の上側から下側に向って順次、搬送方向上流側から下流側へ位置をずらして配設されている。すなわち、打検器13の連設方向(複数の打検器13が配列された方向)と、搬送方向に直交する方向とは所定の角度を有しており、この角度は、マイクロフォン12が、隣に位置する缶25のキャップ天面部27aからの反響音を拾わないような時間間隔となるように、例えばカートンケース23の搬送速度や、キャップ27の材質や大きさ等により決定される。
また、合否判定部7bは、演算部7aにより算出された内圧値と、予め設定された適正内圧値とを比較し、算出された内圧値が適正内圧値の範囲内にない場合に不合格と判定し、この範囲内にある場合に合格と判定するようになっている。
具体的には、引離し手段8は、図示しない真空排気手段にそれぞれ連通した8個の吸引部8aを備え、これらの吸引部8aは、図1に示すように、各打検器13の配設位置を基準にして、搬送方向前側および後側にそれぞれ配設されている。また、これらの吸引部8aは、カートンケース23内のキャップ付ボトル缶25のうち、搬送方向に交差する方向(本実施形態では搬送方向に直交する方向)に複数連続して配置された缶25と、カートンケース上蓋部23aを介して各別に対向するように、搬送方向に交差する方向に複数連設、つまり複数連続して配設されている。
なお、それぞれの打検器13および吸引部8aは、カートンケース23が搬送される過程において、このケース23内の全てのキャップ付ボトル缶25の缶軸方向直上方に順次各別に位置するように配設されるとともに、搬送方向に交差する方向で隣合う各バキュームパッド58は、その外周面同士が所定の間隙を有するように配設されている。
まず、搬入路2によりカートンケース23を搬送し、このカートンケース23を搬入路2に沿って配設された内圧検査手段3の配設位置に至らせる。この際、カートンケース23内に収容されたキャップ付ボトル缶25全てが、図2に示すように、これらのキャップ付ボトル缶25の口金部26d側の内部に空間25aが形成されるように正立姿勢となっている。
一方、第1中空部54内は、これに連通する外気導入用貫通孔60により外気と連通されているので、大気圧のまま保持されている。
したがって、ピストン56の上面側の第2中空部55と下面側の第1中空部54に圧力差が生じ、これにより、ピストン56は負圧側である第2中空部55に向って移動する。これに伴い、ピストン56に固定されたピストンロッド57やバキュームパッド58も上方へ移動することによって、バキュームパッド58の先端面58aに吸着されたケース上蓋部23aも上方へ移動することになる。以上により、カートンケース上蓋部23aをキャップ天面部27aから引離すことが可能になる。
ここで、カートンケース23を前記非接触状態を維持しながら搬送する際、吸引部8aは定位置に固定されたままであり、カートンケース23は、これらのパッド58の先端面58aをこのケース上蓋部23aの外表面が滑りながら搬送される。これにより、カートンケース23を搬送した状態でこのケース上蓋部23aとキャップ天面部27aとの非接触状態が実現される。
カートンケース23に収容された全てのキャップ付ボトル缶25の内圧値が適正範囲内にあると判定した場合には、排斥部4の排斥駆動部を駆動させず、このカートンケース23を搬出路5に至らせ、次工程に搬出する。
さらに、吸引部8aは、カートンケース23内のキャップ付ボトル缶25のうち、搬送方向に交差する方向に複数連続して配置された缶25と各別に対向するように、搬送方向に交差する方向に複数連設されているので、カートンケース上蓋部23aの外表面が、うねりや凹凸等で平坦面となっていない場合においても、カートンケース上蓋部23aのうち、少なくとも検査対象となるキャップ天面部27aと対向する部分の周辺部分は、吸引部8aを当接させることが可能になり、この天面部27aとカートンケース上蓋部23aとの非接触状態を実現することができる。
特に、前述した内圧検査は、カートンケース23内にキャップ付ボトル缶25を梱包した後に、このケース23を積み重ねた状態で7日間程度放置し、その後、実施されるため、カートンケース上蓋部23aの外表面のうち、キャップ天面部27aを覆う部分は凹み易いが、このような場合においても、前記非接触状態を確実に実現することができる。
さらに、カートンケース23を搬送させた状態で、キャップ天面部27aからカートンケース上蓋部23aを引離すことが可能になるので、高精度な内圧検査を高効率に実施することができる。
この引離し手段8は、図に示すように、搬送方向における打検器13の配設位置と略同一位置に、搬入路2の搬送方向に交差する方向の両端部に、打検器13の配設位置を基準に搬送方向上流側から下流側にかけた所定長さ領域にわたって配設された一対のエア供給部9と、このエア供給部9に連通しこの供給部9にエアを供給する図示しないエア供給源とを備えた概略構成とされている。
なお、一対のエア供給部9の前記表面同士の距離は、カートンケース23の幅(搬送方向に沿った方向における搬送方向と略直交する方向の大きさ)より、若干小さくされている。
まず、前記実施形態と同様にして、搬入路2によりカートンケース23を搬送し、このカートンケース23の搬送方向最先端部がエア供給部9の配設位置に到達すると、このカートンケース23の前記最先端部の端面が、勾配形状とされたエア供給部9の搬送方向後方端部と衝突し、さらにカートンケース23が搬送され続けることにより、このカートンケース23の端面がエア供給部9の前記勾配形状に沿うことによって、前記他方のエア供給部9は、弾性部材9aが徐々に縮小変形するに伴い、搬入路2から離間する方向に移動することになる。そして、カートンケース23内のキャップ付ボトル缶25のうち、搬送方向最前列に6個配置された缶25が、打検器13の配設位置に到達すると、図8に示すように、カートンケース23の端面は全長にわたって、弾性部材9aにより搬入路2に向って付勢された他方のエア供給部9と、搬入路2に固定された状態で配設された一方のエア供給部9とによって狭持されることになる。この際、エア供給部9に形成されたエア供給孔とカートンケース23の間隙23bとが連通状態となるとともに、カートンケース23の内部が前記エア供給孔を除く外部に対して密封された状態となる。
そして、この非接触状態を維持しつつ、すなわちカートンケース23の端面をエア供給部9の前記表面により狭持し、かつ前記エア供給孔からエアを噴射した状態で、このカートンケース23を搬送させ、キャップ付ボトル缶25が打検器13と対向する度に、前記実施形態と同様にして、打検器13によりキャップ天面部27aを強制励振させることによって缶内圧を検査する。これにより、カートンケース23内のキャップ付ボトル缶25全てについて、搬送状態で缶内圧を検査し、この内圧値が一本でも適正範囲外にある場合には、排斥部4の前記排斥駆動部を駆動し、このカートンケース23を排出路6を介して排出し、また、全てのキャップ付ボトル缶25の内圧値が適正であった場合には、排斥部4の前記排斥駆動部を駆動させず、搬出路5に至らせ次工程へ搬出する。
さらに、カートンケース23を搬送させた状態で、キャップ天面部27aからカートンケース上蓋部23aを引離すことが可能になるので、高精度な内圧検査を高効率に実施することができる。
例えば、測定対象のキャップ付ボトル缶25として、胴部と一体に形成されてなる底部を有する缶を示したが、底蓋を巻締めた構成の缶であっても適用可能である。
また、内圧検査装置1は、キャップ天面部27aを強制励振させて内圧を検査する場合に限らず、いわゆる缶の底部を強制励振させて内圧を検査する場合にも適用可能である。
しかしながら、キャップ天面部27aは平坦面とされるとともに、缶軸方向における最も高所に位置しているので、カートンケース上蓋部23aの内表面と特に接触し易く、このキャップ天面部27aを強制励振させるときに、この天面部27aの自由振動を阻害する可能性が極めて高いため特に著しい効果を奏することになる。
また、測定対象の缶の本数および打検器13の個数は前記実施形態に限らない。
さらにまた、前記各実施形態では、電磁誘導作用によってキャップ付ボトル缶25を強制励振させ、この際のキャップ天面部27aからの反響音を捉えて算出されたピーク周波数と、予め設定された缶内圧値とピーク周波数との相関とに基づいて、缶内圧値を算出し、この値から缶の内圧を検査する方法を示したが、これに限らず、キャップ付ボトル缶25を強制励振させることによって得られた反響音に基づいて缶内圧を検査する方法であれば本発明を適用することは可能である。例えば、前記反響音からピーク周波数を算出するのではなく、周波数に対するデジット値の面積値を算出し、この面積値に基づいて缶内圧を検査してもよく、また、缶内圧値を算出しないで、ピーク周波数若しくは前記面積値から直接、缶内圧が適正か否かを判定し検査してもよい。
すなわち、ケース上蓋部23aと対向していない吸引部8aにもバキュームエアが供給されると、この吸引部8aがいわゆる空吸いをすることになるため、前記真空吸引手段と前記複数の吸引部8aとを連結する配管内の圧力を低下させることができず、前記負圧吸引力が低下するおそれがある。
特に、カートンケース23が、前記実施形態に代えて、その上蓋部23aの幅方向(前記搬送方向に直交する方向)中央部で分割された構成の場合には、前記引離し手段8による該上蓋部23aの前記吸引の際に、この上蓋部23aのうち前記幅方向中央部が最も大きく持ち上げられて側面視逆V字状となるため、前記閉塞を実現することがより一層困難になるおそれがある。
この場合、カートンケース上蓋部23aの外表面が、うねりや凹凸等で平坦面となっていない場合でも、バキュームパッド先端面58aをカートンケース上蓋部23aの外表面に沿うように追従させて傾かせることが可能になり、バキュームパッド先端面58aを前記上蓋部23aの外表面に一様に当接させることができる。したがって、前記吸引口58bおよび前記大径の孔58cをカートンケース上蓋部23aの外表面により確実に閉塞することが可能になる。
まず1つ目は、図12に示すように、バキュームパッド58を、前記第1実施形態と同様に、前記先端面58aおよび大径の孔58cが形成された前記樹脂材料からなる円板状の本体部58dと、可撓性のある例えばゴム材料からなるドーナツ状のフレキシブル板58fとにより構成するとともに、フレキシブル板58fを、その軸線が本体部58dの軸線と略一致するように、本体部58dの後端面58eに配設する。
ところで、本体部58dの前記貫通孔58gの内径は、ピストンロッド57の先端部外径よりも大きくされており、前記貫通孔58gの内周面とピストンロッド57の外周面との間の隙間により、本体部58dがピストンロッド57に対して傾くと、これに追従して、ばね部材62が伸縮するとともに、フレキシブル板58fが撓むようになっている。以上により、バキュームパッド58がその軸線に対して傾き自在とされてピストンロッド57に支持される。
バキュームパッド本体部58dをその厚さ方向で2分割し、前記先端面58aおよび大径の孔58cを有する第1本体部58iと、バキュームパッド本体部58dの前記後端面58eを有する第2本体部58jとにより構成する。第1、第2本体部58i、58jの径方向中央部には貫通孔がそれぞれ穿設されており、第1本体部58iの前記貫通孔は、先端面58aおよび大径の孔58cから離間する方向に漸次その内径が増大するようなテーパ面58kとされ、また、第2本体部58jの前記貫通孔の前記第1本体部58i側は、径方向外方へ凹とされた曲面58mとされている。ここで、このようなバキュームパッド本体部58dの内部に位置するピストンロッド57の先端部57aは球形状とされて、この球形状の外表面が、前記テーパ面58kに線接触するとともに、曲面58mに面接触することにより、バキュームパッド本体部58dが、球形状とされたピストンロッド先端部57aの径方向中央部を中心に3次元的に所定角度だけ回転移動自在とされた構成となっている。これにより、バキュームパッド本体部58dがピストンロッド57に対して傾き、かつこの傾きに追従して、ばね部材62が伸縮するとともに、フレキシブル板58fが撓むことによって、バキュームパッド58がその軸線に対して傾き自在とされてピストンロッド57に支持される。
この場合、内圧検査時にカートンケース23の前記潰された変形を矯正して、前記上蓋部23aの内面と缶との密接を解除した状態で、前記引離し手段8による前記引離しを実施することが可能になり、前記引離し手段8によるカートンケース上蓋部23aと缶との非接触状態を確実に実現することができる。
このため、前記引離し手段8の前記引離しによって、打検器13の先端面とカートンケース上蓋部23aの外表面とが接触すると、この上蓋部23aの振動が阻害されて、該上蓋部23aの外表面と打検器13の先端面との間の空気振動が小さくなる等の理由により、内圧検査を高精度に実施することが困難になるおそれがある。
この場合、引離し手段8によりカートンケース上蓋部23aを缶から引離したことによって、該上蓋部23aの外表面と、打検器13の先端面とが接触することを回避することが可能になり、内圧検査を高精度に実施することが可能になる。すなわち、内圧検査時に、カートンケース上蓋部23aは少なくとも打検器13により阻害されることなく振動することが可能になり、前記上蓋部23aの外表面と打検器13の先端面との間の空気を必要十分に振動させることができる。
これらの板状体14aの下面は、図15(b)に示すように、少なくとも打検器13の先端面(図示の例では、加振部11の先端面)より下方に位置されるのが望ましい。この場合、カートンケース上蓋部23aの外表面と打検器13の先端面との間を、少なくとも前記板状体14aの下面と打検器13の先端面との距離だけ確保することが可能になり、打検器13により検知される、振動する空気層の大きさを必要十分確保することができる。
また、板状体14aとして、図15に示すように、カートンケース23の搬送方向(図示の矢印が指す方向)に沿った方向に延びる構成を採用し、前記引離し時に、この板状体14aの下面を、カートンケース上蓋部23aの外表面のうち、内圧検査装置1を平面視して、該打検器13を挟んで対向した部分に面接触させるのが望ましい。この場合、カートンケース上蓋部23aと打検器13の下面との接触を確実に防止することができる。
なお、前記板状体14aの下面の前記搬送方向における長さは、打検器13の先端面の直径と同じかそれ以上となっている。また、図15では、打検器保護手段14を前記第1実施形態に適用した構成を示したが、前記第2実施形態においても適用可能である。
2 搬送手段
8 引離し手段
8a 吸引部
9 エア供給部
9a 弾性部材
10 カートンケース矯正手段
13 打検器
14 打検器保護部材
23 カートンケース
23a カートンケースの上蓋部
23c カートンケースの上部側面
25 キャップ付ボトル缶(缶)
50 シリンダ本体
51 円筒体
52 第1の端面板
52a 貫通孔
53 第2の端面板
54 第1の中空部
55 第2の中空部
56 ピストン
57 ピストンロッド
58 バキュームパッド
58a 先端面
59 吸引通路部
60 外気導入用貫通孔
Claims (7)
- 内容物が充填、密封された缶を複数梱包したカートンケースを搬送する搬送手段と、該搬送手段に沿って配設され、前記カートンケース内の缶を強制励振させるとともに、この際の当該缶からの反響音を捉える構成とされた打検器とを備える内圧検査装置であって、
搬送方向における前記打検器の配設位置と略同一位置には、前記打検器により前記缶を強制励振させるとともに、このときの当該缶からの反響音を捉える際に、前記カートンケースの上蓋部を、当該カートンケースを搬送させた状態で、前記缶から引離す引離し手段が配設されており、
前記引離し手段は、前記カートンケースの上蓋部を吸引する吸引部を備え、該吸引部は、前記打検器の配設位置を基準にして搬送方向前側および後側に各別に配設されてなり、
前記吸引部は、前記カートンケース内の缶のうち、搬送方向に交差する方向に複数連続して配置された缶と各別に対向するように、搬送方向に交差する方向に複数連設されてなることを特徴とする内圧検査装置。 - 請求項1記載の内圧検査装置において、
前記引離し手段は、前記吸引部と該吸引部と連通された真空排気手段とを備えてなり、 前記吸引部は、円筒体および該円筒体の両端開口部を閉塞する第1の端面板と第2の端面板を備えた中空円柱状のシリンダ本体と、
該シリンダ本体内に該シリンダ本体内を前記第1の端面板側の第1の中空部と、前記第2の端面板側の第2の中空部とに区画して、前記円筒体の軸線方向に移動自在なピストンと、
該ピストンに前記軸線方向に向けて突出するように固定され、前記第1の端面板に形成された貫通孔を通して外部に突出するピストンロッドと、
該ピストンロッドに固定され、その先端面に吸引口を有するとともに、該先端面が前記カートンケースの前記上蓋部の保持面とされたバキュームパッドと、
前記第2の中空部内と前記吸引口とを連通させる吸引通路部とを備えてなり、
前記シリンダ本体に前記第1の中空部と連通する外気導入用貫通孔が形成された構成とされ、
前記真空排気手段は、前記第2の中空部内を負圧吸引する構成とされたことを特徴とする内圧検査装置。 - 請求項2記載の内圧検査装置において、
前記バキュームパッドは、その軸線に対して傾き自在とされて前記ピストンロッドに支持されていることを特徴とする内圧検査装置。 - 内容物が充填、密封された缶を複数梱包したカートンケースを搬送する搬送手段と、該搬送手段に沿って配設され、前記カートンケース内の缶を強制励振させるとともに、この際の当該缶からの反響音を捉える構成とされた打検器とを備える内圧検査装置であって、
前記引離し手段は、前記搬送手段の、搬送方向に交差する方向の両端部に配設されるとともに、前記打検器の配設位置を基準に搬送方向上流側から下流側にかけた所定長さ領域にわたって延在した一対のエア供給部と、該エア供給部にエアを供給するエア供給源とを備え、
前記エア供給部の外表面のうち、互いが対向する表面には、前記エア供給源と連通するとともに、前記搬送手段に向ってエアを噴射するエア噴射孔が形成され、
該エア噴射孔により、前記カートンケース内にエアを供給する構成とされており、
前記一対のエア供給部のうち少なくとも一方は、弾性部材により前記搬送手段に向って
進退自在に支持されてなることを特徴とする内圧検査装置。 - 請求項1から4のいずれかに記載の内圧検査装置において、
前記搬送方向における前記打検器および前記引離し手段の配設位置と略同一位置には、 前記カートンケースを搬送させた状態で、当該カートンケースの、前記上蓋部側に位置する上部側面を、前記上蓋部の表面に沿った方向における該カートンケースの内側へ向けて押圧し、その変形を矯正するカートンケース矯正手段を備えることを特徴とする内圧検査装置。 - 請求項1から5のいずれかに記載の内圧検査装置において、
前記搬送路上に、前記打検器と前記カートンケースの上蓋部との接触を防止する打検器保護部材が配設されていることを特徴とする内圧検査装置。 - カートンケース内に、内容物を充填、密封した缶を複数梱包した状態で、前記缶を強制励振させ、この際の当該缶からの反響音を捉えて缶内圧を検査する内圧検査方法であって、
請求項1から6のいずれかに記載された内圧検査装置を用いて、前記缶を強制励振させ、この際の当該缶からの反響音を捉える際に、前記カートンケースを搬送した状態で、前記カートンケースの上蓋部を当該缶から引離すことを特徴とする内圧検査方法。
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