JP4364623B2 - 缶の内圧検査方法および内圧検査装置 - Google Patents

缶の内圧検査方法および内圧検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、内容物が充填,密封された缶を、該缶の底部側の内部に空間が形成されるように逆立ち姿勢とさせた状態で、該缶の底部の径方向中央部を電磁誘導作用によって強制励振させることにより、缶内圧を検査する缶の内圧検査方法および内圧検査装置に関するものである。
従来から、ミルク入りコーヒー等の低酸性飲料は、アルミニウム製の陽圧缶(液体窒素充填)あるいはスチール製の負圧缶に充填、密封され、レトルト殺菌をした後に、段ボール紙からなるカートンケースに梱包されてパレットに積み込まれる。そして、カートンケース詰めされた缶は、7日程度放置した後、カートンケース毎にいわゆる打検による缶内圧検査を行い、漏れがないか確認が行われている。これは、万一、缶に微細なピンホールがある場合、スローリークするため充填直後に缶内圧を測定しても、缶内圧が充填前とさほど変わらず、リークの有無が分らないという問題があるからである。なお、内容物が低酸性飲料の場合は、一般に、缶に内容物を充填した後、窒素ガスを充填し、内容物の酸化防止を図っている。
ところで、前記打検により缶内圧を検査する手段としては、内容物が充填,密封された缶を、この缶の底部側の内部に空間が形成されるように逆立ち姿勢とさせた状態で、この缶の底部のうち平滑面とされた径方向中央部を電磁誘導作用によって強制励振させ、この際の缶からの反響音を捉えて算出されたピーク周波数と、予め設定された缶内圧値とピーク周波数との相関とに基づいて缶の内圧を検査する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開昭49−34376号公報
しかしながら、前記従来では、缶を強制励振させたときに得られる反響音は、缶の底部のみならず、胴部からのものをも含むことになるため、高精度な内圧検査を行うことが困難であるという問題があった。
また、図5に示すように、ケース23に複数の缶25を前記逆立ち姿勢とさせた状態で梱包し、このケース23の外側から、この缶25の底部27の径方向中央部を強制励振させ、このときの反響音を捉えて内圧を検査する方法を採用した場合には、次のような不具合が生じていた。すなわち、図5に示すように、ケース23に複数の缶25が梱包された状態では、隣合う缶25の底部27から胴部にかけた外表面同士が互いに接触し合うことが多く、この接触し合う内部に内容物の液面が位置するように空間25aが形成されるので、缶底部27の径方向中央部を強制励振させたときに、この振動が隣合う缶25に伝播することになる。したがって、得られる反響音は、検査対象となっている缶底部27からのものに限定することができず、この缶25の隣に位置する缶からの反響音が含まれることがあり、高精度な内圧検査を実施することが困難であるという問題があった。
以上の問題は、程度の差はあるにしても缶の構成にかかわらず全ての構成の缶で生じていた。この缶としては、例えば、金属板に絞り加工,しごき加工が施されて形成された有底筒状体の開口部に缶蓋を巻き締めた、いわゆる2ピース缶や、前記有底筒状体の開口部にネックイン加工,ねじ切加工などが施された1ピース構造のボトル缶の口金部にキャップを螺着したキャップ付ボトル缶や、筒状体の各開口部に缶蓋および底蓋が各々巻締められた、いわゆる3ピース缶や、筒状体の一方の開口部に底蓋が巻き締められ、他方の開口部にネックイン加工,ねじ切加工などが施された2ピース構造のボトル缶の口金部にキャップを螺着したキャップ付ボトル缶がある。
本発明は前記状況に鑑みてなされたもので、内容物が充填,密封された缶の内圧検査を高精度に行うことができる缶の内圧検査方法および内圧検査装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、内容物が充填,密封された缶を、該缶の底部側の内部に空間が形成されるように逆立ち姿勢とさせた状態で、該缶の底部の径方向中央部を電磁誘導作用によって強制励振させ、この際の前記缶からの反響音に基づいて缶の内圧を検査する缶の内圧検査方法であって、前記缶の底部における外周縁部は、前記逆立ち姿勢における該底部の前記中央部の缶軸方向位置より上方に位置する構成とされ、前記缶の底部を強制励振させる際に、前記缶の外周縁部を全周にわたって押圧しておくことを特徴とする。
この缶の内圧検査方法では、缶の底部における径方向中央部を強制励振させる際に、この底部の外周縁部を全周にわたって押圧しておくので、前記強制励振させたときに発生した振動が、缶底部の外周縁部で減衰されたり、あるいは缶胴部に対して遮断されることによって胴部に伝播することを抑制することができる。また、缶底部の外周縁部は、前記逆立ち姿勢におけるこの底部の径方向中央部の缶軸方向位置より上方に位置する構成となっているので、缶底部の径方向中央部と非接触状態で缶底部の外周縁部を押圧することが可能になる。以上により、前記強制励振によって缶底部の径方向中央部を主として加振することができ、得られる反響音を底部の外周縁部より径方向内方に位置する径方向中央部のものに略限定することができ、高精度な内圧検査を実現することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の缶の内圧検査方法において、前記缶の底部を強制励振させる際に、前記缶の外周縁部を全周にわたって、段ボール紙,ゴム材料,樹脂材料,織布,若しくはポリ4フッ化エチレンを重合した合成樹脂により押圧しておくことを特徴とするる。
この缶の内圧検査方法では、缶の底部で発生した振動をこの底部の外周縁部で減衰させたり、あるいは缶胴部に対して遮断することが可能になり、この振動が胴部に伝播しこの胴部が振動することを抑制することができる。したがって、得られる反響音を底部の外周縁部より径方向内方に位置する径方向中央部のものに略限定することができ、高精度な内圧検査を実現することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1記載の缶の内圧検査方法において、段ボール紙からなるケースに複数の前記缶を梱包した状態で、これらの缶のうち、少なくとも1つの缶の底部の径方向中央部を強制励振させる際に、該缶の底部の径方向中央部と対向する前記ケースの上蓋を当該缶に向けて押圧し、該上蓋の内表面を該缶底部の外周縁部に密接させることを特徴とする。
この缶の内圧検査方法では、内圧検査対象である缶の底部の径方向中央部を強制励振させる際に、段ボール紙からなるケースを、この缶の底部外周縁部に密接させておくので、缶の底部で発生した振動をこの底部の外周縁部で減衰させたり、あるいは缶胴部に対して遮断することができる。したがって、測定対象である缶の底部で発生した振動が、この缶と隣接する缶に伝播することを抑制することが可能になり、複数の缶がケースに梱包された状態においても、高精度に缶の内圧を検査することができる。
請求項4に係る発明は、請求項1から3のいずれかに記載の缶の内圧検査方法において、前記缶は、金属板に絞り加工,しごき加工を施し有底筒状体を形成した後に、この有底筒状体の開口部にネックイン加工などを施し、その後、この内部に内容物を充填し、前記開口部を密封することにより形成されたことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、内容物が充填,密封された複数の缶が梱包されたケースを搬送する搬送手段と、該搬送手段により搬送される前記ケースと対向するように、前記搬送手段の上方に配設された打検器とを備え、該打検器は、前記缶底部の径方向中央部を強制励振させる加振部と、該加振部による当該缶からの反響音を捉えるマイクロフォンとを備え、前記反響音に基づいて、缶の内圧を検査する構成とされた缶の内圧検査装置であって、前記打検器と搬送される前記ケースの上蓋との間には、該ケースの上蓋を押圧可能に支持された押圧体が配設されていることを特徴とする。
本発明に係る缶の内圧検査方法および内圧検査装置によれば、内容物が充填,密封された缶の内圧検査を高精度に行うことができる。
以下、本発明に係る缶の内圧検査方法,および内圧検査装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
まず、本実施形態における内圧検査対象としての缶25を図3に従い説明する。
この缶25は、アルミニウム,またはアルミニウム合金により形成された板状体に、絞り加工,しごき加工を施して有底筒状体を形成した後に、この筒状体の開口部にネックイン加工などの各種加工が施されて形成されたものである。例えば、前記有底筒状体の開口部にネックイン加工,フランジ加工を施した後に、内容物を充填し、その後、前記開口部に缶蓋を巻締めて形成された、いわゆる2ピース缶や、前記有底筒状体の開口部にネックイン加工,ねじ切加工などを施した後に、内容物を充填し、その後、前記開口部にキャップを螺着して形成されたキャップ付ボトル缶がある。
このように形成された缶25の底部27は、図3に示すように、径方向中央部に位置するドーム部28と、このドーム部28の外周縁と連設する凹曲面部29と、この凹曲面部29の外周縁と連設し、僅かに径方向外方へ傾斜するとともに、缶胴26の外部側へ延在した内周壁30と、この内周壁30の外周縁と連設し、缶胴26の外部側へ凸とされた凸曲面状のノーズ部(缶底部の外周縁部)31と、このノーズ部31の外周縁と連設し、径方向外方かつ缶胴26の内部側へ延在した外周壁32と、この外周壁32の外周縁と連設し、径方向外方へ凸とされた凸曲面部33とを備え、この凸曲面部33の外周縁が缶胴26と連続した構成となっている。
ここで、ドーム部28は、缶胴26の内部側へ凹むとともに、この外表面は平滑面とされている。また、缶底部27は、この底部27の外周縁部としてのノーズ部31が、前記逆立ち姿勢におけるドーム部28の缶軸方向位置より上方に位置する構成とされている。
次に、本発明に係る缶の内圧検査装置の概略構成の一実施形態について説明する。
この内圧検査装置(以下、単に「検査装置」という)1は、図1に示すように、搬入路2と、内圧検査手段3と、排斥部4と、搬出路5と、排出路6と、制御手段7とを備える概略構成とされている。
搬入路2,搬出路5,および排出路6はそれぞれ、例えば無端ベルト21を図示しない駆動モータにて周回させるコンベアによって形成される。図示の例で、搬入路2,および搬出路5は、無端ベルト21の上面が図中の左側から右側へと移動され、排出路6は、無端ベルト21の上面が図中の上側から下側へと移動される。
排斥部4は、後述するケース23が配置搬送される搬送路と、図示しない排斥駆動部とを備えた概略構成とされており、前記排斥駆動部は例えばエアシリンダーにより構成され、前記搬送路に対して進退可能に支持された構成となっている。そして、ケース23が前記搬送路上で搬送される過程において、ケース23内の内圧値が後述するように適正範囲外にあると判定された場合には、前記排斥駆動部が前進駆動されることによって、ケース23は排出路6に移動されるようになっている。
搬入路2の搬送方向上流側には、例えば段ボール紙からなるケース23が載せられる。このケース23には、例えばミルク入りコーヒーや低酸性飲料等の製品(内容物)を充填,密封した缶25が、図示の例では、搬送方向に6個,およびこの方向に交差する方向に4個、すなわち4行6列の合計24個収容されている。これらの缶25は、アルミニウムまたはアルミニウム合金製の陽圧缶(窒素ガス充填),あるいはスチール製の負圧缶のいずれであってもよい。なお、一般に、これらの缶が陽圧缶の場合は液体窒素が充填され、さらに内容物が低酸性飲料の場合は窒素ガスが充填され、この内容物の酸化防止が図られている。
ケース23は、収容された缶25が、これらの缶25の底部27側の内部に空間25aが形成されるように逆立ち姿勢となるように反転させた状態、すなわち図示の例では、搬入路2の無端ベルト21の表面と、缶蓋の表面,あるいはキャップ天面とがケース23の底蓋を介して対向する姿勢で、搬入路2により搬送される。
内圧検査手段3は、図1に示すように、搬入路2の下流側に配設されており、ケース23が搬送されている状態で、このケース23内の全ての缶25の内圧を順次各別に検査できるようになっている。
この内圧検査手段3は、図2に示すように、缶底部27のドーム部28を強制励振させる加振部11、およびこの加振部11による缶25からの反響音を捉えるマイクロフォン12を備える打検器13と、打検器13とケース23との間に、ケース23の上蓋23aを、このケース23の内方に向けて押圧可能に支持された押圧体14とを備えている。
打検器13は、搬送方向に対して交差する方向に連続して4個配設されており、図1において、紙面の上側から下側に向って順次、搬送方向上流側から下流側へ位置をずらして配設されている。すなわち、打検器13の連設方向と、搬送方向に直交する方向とは所定の角度を有しており、この角度は、マイクロフォン12が、隣に位置する缶底部27からの反響音を拾わないような時間間隔となるように、例えばケース23の搬送速度や、缶25の材質や大きさ等により決定される。
加振部11には、図2に示すように、搬入路2の上面に沿った方向に交差して貫通する孔11aが穿設されており、この貫通孔11aの略直上方にマイクロフォン12が配設された構成となっている。これにより、加振部11によって缶底部27のドーム部28を電磁誘導作用によって強制励振した際に、この缶25からの反響音が加振部11の貫通孔11aを通過して、マイクロフォン12に至るようになっている。
押圧体14は、図1および図2に示すように、回転自在に支持された、例えば樹脂材料やゴム材料等からなる複数のローラ14a,14bと、これらのローラ14a,14bを搬入路2の表面に向って進退自在に支持する図示しない弾性ばねとを備える概略構成とされている。
これらのローラ14a,14bは、図1に示すように、4個の打検器13それぞれの、搬送方向に沿った方向における周辺に配設されており、各打検器13の配設位置より搬送方向前方に配設された第1のローラ14aと、この第1のローラ14aより搬送方向後方に位置するとともに、打検器13の中心軸回りに環状配置された4個の第2のローラ14bとを備えた概略構成とされている。すなわち、ケース23が打検器13の配設位置に到達し、打検器13によりケース23内の缶底部27を強制励振させる際、ケース上蓋23aのうち、この缶底部27と対向している部分はローラ14a,14bによりケース23の内方に向って押圧されるようになっている。具体的には、図2に示すように、ローラ14a,14bは、ケース上蓋23aのうち、缶底部27のノーズ部31と略対向する外表面をこのノーズ部31に向けて押圧するようになっている。なお、ローラ14a,14bによるケース上蓋23aの押圧は、ケース23の搬送に伴ってこの上蓋23aとローラ14a,14bとの間の摩擦によって、ローラ14a,14bが回転されながら実施できるようになっている。
ここで、第2のローラ14bのうち、隣合う打検器13同士の間に位置するローラ14bは、図1に示すように、これらの隣合う打検器13について兼用されており、前述のように、ケース23が搬送されている状態で打検器13により缶底部27を強制励振させる過程において、搬送方向後側に位置する打検器13(以下、「後側打検器」という)により缶底部27を強制励振させた際にケース上蓋23aを押圧していた第2のローラ14bのうち、この打検器13の搬送方向前側の隣に位置する打検器13(以下、「前側打検器」という)側に配設されたローラ14bは、後側打検器による検査終了後に、前側打検器により検査する際にも、この前側打検器により検査される缶底部27と略対向する部分のケース上蓋23aを押圧するようになっている。
内圧検査手段3のマイクロフォン12により得られた缶25の反響音は、図1に示す制御手段7に送信され、この制御手段7の演算部7aにより缶25の内圧値を算出し、そして、この内圧値は合否判定部7bに送信され、この判定部7bで缶25の内圧値が適正か否かの判定を行う。そして、この判定結果は制御部7cに送信され、ここで排斥部4の前記排斥駆動部を制御するようになっている。すなわち、合否判定部7bによりケース23内の缶25全ての内圧値が適正であると判定した場合は、前記排斥駆動部は駆動せず、ケース23は搬入路2により搬送され続け、その後、搬出路5上へ至り次工程へ搬送され、ケース23内の缶25のうち1本でも内圧値が不適正であると判定した場合には、前記排斥駆動部を駆動させ、ケース23を排出路6上に移動し排出するようになっている。
なお、演算部7aは、マイクロフォン12により得られた反響音からピーク周波数を算出し、このピーク周波数と、予め設定された缶内圧値とピーク周波数との相関とに基づいて缶25の内圧値を算出するようになっている。
また、合否判定部7bは、演算部7aにより算出された内圧値と、予め設定された適正内圧値とを比較し、算出された内圧値が適正内圧値の範囲内にない場合に不合格と判定し、この範囲内にある場合に合格と判定するようになっている。
以上のように構成された内圧検査装置により、缶の内圧を検査する方法について説明する。
まず、搬入路2によりケース23を搬送し、このケース23を搬入路2に沿って配設された内圧検査手段3の配設位置に至らせると、ケース23の搬送方向最先端部の上部が第1のローラ14aと衝突する。そしてさらにケース23の搬送が継続されると、第1のローラ14aはケース23の前記上部との間の摩擦によって回転されながら、前記弾性ばねが縮小することによって、搬入路2の表面から離間する方向に移動され、この第1のローラ14aがケース上蓋23aの外表面に到達した後は、このローラ14aより搬送方向後方側に配設されている第2のローラ14bも同様にしてケース上蓋23aの外表面に到達することになる。そして、ケース23の搬送方向最先端部に、この搬送方向と交差する方向に連続して配置された4個の缶25のうちの1つが、4個の打検器13のうち最も搬送方向上流側に位置する打検器13の配設位置に到達すると、図2に示すように、第1,第2のローラ14a,14bは、ケース上蓋23aのうち、缶底部27のノーズ部31と略対向する部分に位置することになり、この部分をケース23の内方に向けて押圧することになる。これにより、ケース上蓋23aの内表面が缶底部27のノーズ部31の全周にわたって密に接することになる。なお、この押圧力は、1缶当たり0.01MPa以上0.50MPa以下に設定される。
そしてこの際、加振部11により缶底部27のドーム部28を電磁誘導作用によって強制励振させ、この際の反響音を加振部11に形成された孔11aを介してマイクロフォン12により捉える。その後、この反響音を制御手段7の演算部7aに送信し、この演算部7aにより、ピーク周波数を算出する。そして、このピーク周波数と、予め設定されていた缶内圧値とピーク周波数との相関とに基づいて缶25の内圧値を算出し、その後、この内圧値を合否判定部7bに送信し、この判定部7bにより、送信された缶内圧値と予め設定された適正内圧値とを比較し、缶内圧値が適正内圧値の範囲内にあるか否かを判定する。
以上の、押圧体14によるケース上蓋23aの押圧状態での前記強制励振から、缶内圧値の判定までを、前記最前列の缶25のうち残りの缶のみならず、この列より搬送方向上流側に位置する缶25についても同様に実施することにより、ケース23に収容された全ての缶25について実施する。
そして、ケース23内の缶25のうち1つでも缶内圧値が適正内圧値の範囲外にあると判定した場合には、排斥部4の排斥駆動部を駆動し、このケース23を排出路6に移動させ、この排出路6よりケース23を排出する。
ケース23に収容された全ての缶25の内圧値が適正範囲内にあると判定した場合には、排斥部4の排斥駆動部を駆動させず、このケース23を搬出路5に至らせ、次工程に搬出する。
以上説明したように、本実施形態による缶の内圧検査方法および検査装置によれば、缶底部27を強制励振させる際に、この底部27のノーズ部31を全周にわたって段ボール紙(ケース上蓋23a)により押圧しておくので、前記強制励振させたときに発生した振動が、ケース上蓋23aにより減衰されたり、あるいは胴部26に対して遮断されることによって、胴部26に伝播することを抑制することができる。また、缶底部27のノーズ部31は、前記逆立ち姿勢におけるこの底部27のドーム部28の缶軸方向位置より上方に位置する構成となっているので、ケース上蓋23aとドーム部28とを非接触とすることが可能になる。以上により、前記強制励振によってドーム部28を主として加振することができ、得られる反響音をこのドーム部28からのものに略限定することができ、高精度な内圧検査を実現することができる。
また、缶25を収容しているケース23により直接、缶底部27のノーズ部31を押圧する構成とされているので、前述した高精度な内圧検査を実現するために検査装置の高コスト化を併発することを抑制することができる。
さらに、缶底部27のドーム部28で発生した振動をノーズ部31で減衰させたり、あるいは胴部26に対して遮断することができるので、ケース23内で、測定対象である缶25の胴部26が隣合う缶25の胴部26と接触していた場合でも、缶底部27のドーム部28で発生した振動が、この缶25と隣接する缶25に伝播することを抑制することが可能になり、複数の缶25がケース23に梱包された状態においても、高精度に缶25の内圧を検査することができる。
以上説明した本発明に係る内圧検査方法および装置の効果について、評価試験を行った。すなわち、加振部11により缶底部27のドーム部28を強制励振させ、この際にマイクロフォン12により得られた反響音から、周波数に対するデジット値を測定した。このデジット値が最も高い周波数が前述したピーク周波数に相当することになるので、デジット値が高い程高精度にピーク周波数が特定できることになる。結果を図4(b)に示す。
また、比較例として、打検器13による前記強制励振を実施する際に、押圧体14によりケース上蓋23aを缶底部27のノーズ部31に向けて押圧しない方法で、前述と同様にして、周波数に対するデジット値を測定した。結果を図4(a)に示す。
これらの結果から、本発明に係る内圧検査方法および装置の方が、比較例と比べて、非常に高いデジット値が得られていることが確認でき、前記実施形態の前述した作用効果を立証できた。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、複数の缶25をケース23に梱包した状態で、これらの缶25のうち、所定本数の缶25の内圧を検査する方法を示したが、これに限らず、例えば、1個の缶25であっても適用可能である。また、この場合、前記強制励振させる際に、缶底部27のノーズ部31を押圧する部材として、缶25を収容する段ボール紙からなるケース23に代えて、振動吸収作用や振動遮蔽作用を有する材料として、例えば、ゴム材料,樹脂材料,織布,若しくはポリ4フッ化エチレンを重合した合成樹脂などであってもよい。
また、前記実施形態では、電磁誘導作用によって缶25を強制励振させ、この際の缶25からの反響音を捉えて算出されたピーク周波数と、予め設定された缶内圧値とピーク周波数との相関とに基づいて、缶内圧値を算出し、この値から缶の内圧を検査する方法を示したが、これに限らず、缶25を強制励振させることによって得られた反響音に基づいて缶内圧を検査する方法であれば本発明を適用することは可能である。例えば、前記反響音からピーク周波数を算出するのではなく、周波数に対するデジット値の面積値を算出し、この面積値に基づいて缶内圧を検査してもよく、また、缶内圧値を算出しないで、ピーク周波数若しくは前記面積値から直接、缶内圧が適正か否かを判定し検査してもよい。
さらに、ケース23内に梱包された缶25の本数および打検器13の個数は、いずれであってもよい。
さらにまた、押圧体14としてローラ14a,14bを備える構成を示したが、これに代えて、例えばポリ4フッ化エチレンを重合した合成樹脂からなる板状体を備える構成であってもよい。
また、測定対象の缶25として、金属板に絞り加工,しごき加工を施して有底筒状体を形成した後に、この有底筒状体の開口部にネックイン加工などを施して缶蓋を巻締めた2ピース缶、あるいはキャップを含めて2ピース構造のキャップ付ボトル缶の例(以下、「2ピース構造の缶」という)を示したが、これに限らず、筒状体の一方の開口部に缶蓋を巻締め、他方の開口部に底蓋を巻締めた構成のいわゆる3ピース缶や、この前記筒状体の一方の端部にネックイン加工などを施して口金部を形成し、この口金部にキャップを螺着するとともに、他方の端部に底蓋を巻締めた、キャップを含む3ピース構造のキャップ付ボトル缶(以下、これらの缶を「3ピース構造の缶」という)にも適用可能である。この3ピース構造の缶の場合、缶底部のうち、前記強制励振させる際に押圧しておく部分は、底蓋の巻締め部頂部であることが好ましい。また、2ピース構造の缶であっても、缶胴26の内部へ凹むドーム部28に代えて、この部分を平坦面とした構成にも適用可能であり、缶の詳細な構成は問わず適用可能である。
ただし、前記構成の缶のうち、2ピース構造の缶において特に本発明は有効に作用することになる。すなわち、これらの2ピース構造の缶は、有底筒状体に基づいて形成されるので、底部27と胴部26とは一体に形成された構成となっており、したがって、ドーム部28に発生した振動は、3ピース構造の缶と比べて、胴部26に伝播し易い構成となっている。しかしながら、前述したように、この振動の伝播を段ボール紙等によって確実に抑制することができるので、高精度な内圧検査を実現することができる。すなわち、前記2ピース構造の缶において特に著しい作用効果を有することになる。
内容物が充填,密封された缶を、該缶の底部側の内部に空間が形成されるように逆立ち姿勢とさせた状態で、該缶の底部の径方向中央部を電磁誘導作用によって強制励振させることにより、缶内圧を検査するに際し、この検査を高精度に行うことができる。
本発明に係る缶の検査装置の一実施形態として示した概略構成図である。 図1に示す内圧検査手段の拡大断面図である。 図2に示す缶の拡大断面図である。 (a)は、本発明に係る従来例の内圧検査方法および装置により得られる周波数に対するデジット値を示す図であり、(b)は、本発明に係る内圧検査方法および装置の一実施形態により得られる周波数に対するデジット値を示す図である。 ケース内に缶が梱包された状態を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 缶内圧検査装置
2 搬入路(搬送手段)
11 加振部
12 マイクロフォン
13 打検器
14 押圧体
23 ケース
23a ケースの上蓋
25 缶
25a 空間
27 底部
28 ドーム部(底部の径方向中央部)
31 ノーズ部(底部の外周縁部)

Claims (5)

  1. 内容物が充填,密封された缶を、該缶の底部側の内部に空間が形成されるように逆立ち姿勢とさせた状態で、該缶の底部の径方向中央部を電磁誘導作用によって強制励振させ、この際の前記缶からの反響音に基づいて缶の内圧を検査する缶の内圧検査方法であって、
    前記缶の底部における外周縁部は、前記逆立ち姿勢における該底部の前記中央部の缶軸方向位置より上方に位置する構成とされ、
    前記缶の底部を強制励振させる際に、前記缶の外周縁部を全周にわたって押圧しておくことを特徴とする缶の内圧検査方法。
  2. 請求項1記載の缶の内圧検査方法において、
    前記缶の底部を強制励振させる際に、前記缶の外周縁部を全周にわたって、段ボール紙,ゴム材料,樹脂材料,織布,若しくはポリ4フッ化エチレンを重合した合成樹脂により押圧しておくことを特徴とする缶の内圧検査方法。
  3. 請求項1記載の缶の内圧検査方法において、
    段ボール紙からなるケースに複数の前記缶を梱包した状態で、これらの缶のうち、少なくとも1つの缶の底部の径方向中央部を強制励振させる際に、
    該缶の底部の径方向中央部と対向する前記ケースの上蓋を当該缶に向けて押圧し、該上蓋の内表面を該缶底部の外周縁部に密接させることを特徴とする缶の内圧検査方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の缶の内圧検査方法において、
    前記缶は、金属板に絞り加工,しごき加工を施し有底筒状体を形成した後に、この有底筒状体の開口部にネックイン加工などを施し、その後、この内部に内容物を充填し、前記開口部を密封することにより形成されたことを特徴とする缶の内圧検査方法。
  5. 内容物が充填,密封された複数の缶が梱包されたケースを搬送する搬送手段と、
    該搬送手段により搬送される前記ケースと対向するように、前記搬送手段の上方に配設された打検器とを備え、
    該打検器は、前記缶底部の径方向中央部を強制励振させる加振部と、該加振部による当該缶からの反響音を捉えるマイクロフォンとを備え、
    前記反響音に基づいて、缶の内圧を検査する構成とされた缶の内圧検査装置であって、
    前記打検器と搬送される前記ケースの上蓋との間には、該ケースの上蓋を押圧可能に支持された押圧体が配設されていることを特徴とする缶の内圧検査装置。

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