JP4543332B2 - 低圧力損失積層不織布およびフィルター - Google Patents

低圧力損失積層不織布およびフィルター Download PDF

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Description

本発明は、低圧損で高い遮蔽性を有するフィルター特性に優れた不織布、およびそれを用いたフィルターに関する。特に、プリーツ加工後にカートリッジ化するフィルターに関する。
不織布はフィルター製品の濾材として広範囲に使用されている。例えば、不織布を同心円状にコア部材に巻きつけて使用するロールタイプのフィルターや、襞折加工を施したプリーツタイプのフィルターなどが液体フィルターやエアーフィルターとして用いられている。
これらの濾材は高い捕集性能と長寿命が要求されており、更にプリーツタイプのエアーフィルターでは襞折加工を施すためにその加工性と、使用時の風圧で変形しない剛性も要求される。高い捕集性能を得るためには、メルトブロー不織布のような細い繊維からなる不織布が適しているが、これらの不織布は剛性が低く、全ての要求特性を満足することができない。
不織布に剛性を付与する方法としては 1)繊維間を樹脂で固める、2)太い繊維で構成する、3)目付を大きくする、4)密度を上げる、などが一般的に知られている(例えば非特許文献1参照)。しかしながら、繊維間を樹脂で固めた場合は樹脂によりポアが小さくなって通気抵抗が大きくなり、太い繊維で構成した場合はポアが大きく捕集性能が低くなり、目付を大きくした場合は厚みが大きくなってプリーツ加工性が低下し、密度を上げる場合は通気抵抗が大きくなり、濾過材として好ましくないという問題があった。
また、濾材に要求される長寿命の対策としては、ワンパスのフィルターでは粒子流入側の繊維密度を低下させて粒子を濾材の深さ方向に捕集するという手段が取られている(例えば特許文献1参照)。しかし、振動やエアー圧力で粒子を振るい落として何度も濾過を行なう濾材に対しては、上述の手法では目詰まりを起こすために好ましくない。そこで、濾材表面を平滑化させて粒子の剥離性を向上させる手段が取られる。例えば、濾材をカレンダー処理して平滑化する、ポリテトラエチレン微多孔膜で濾材表面を被覆する等の手段が取られている。しかしながら、カレンダー処理の場合は通気抵抗が高くなり、微多孔膜被覆ではコストが高くなるという問題があった。
Textile Research Jounal,48,309,1978 再公表特許 WO98/13123
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解決した優れたプリーツ加工性と高い剛性および低圧力損失とを備えた不織布を安価に提供することにある。また、高い捕集性能を有しながら、低圧力損失で長寿命のフィルターを提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するべく鋭意検討した結果到達したものであり、以下の手段をとる。
すなわち、第一の発明は、曲げ剛性が0.10〜1.50N/2cmであり、下記の負荷試験において、最終圧力損失が600Pa以下であることを特徴とする積層不織布である。
負荷試験方法: 濾過速度 :3.0m/min
濾過風量 :1.98m3/min
入口ダスト濃度:2.5g/m3
濾過面積 :0.66m2
パルス制御 :時間制御
パルス条件 :圧力0.3MPa、間隔2min、噴射時間0.1s
試験粉体 :JIS試験用ダスト10種
評価時間 :7hr
第二の発明は、繊維径が7〜20μmの繊維からなり、目付が10〜100g/m2のポリエステル系不織布A、鞘成分の融点が110℃〜250℃の間にあるポリエステルであって、芯成分の融点が185℃〜300℃のポリエステルである繊維径が20〜50μmの芯鞘型複合繊維を50%以上含む目付が15〜200g/m2である不織布B、目付が30〜200g/m2のポリエステル不織布Cが積層一体化された積層不織布であって、トータル目付が400g/m2以下であることを特徴とする第一の発明に記載の積層不織布である。
第三の発明は、ポリエステル系不織布がリン系難燃剤を共重合したポリエステルからなることを特徴とする第一又は二の発明いずれかに記載の発明に記載の積層不織布である。
第四の発明は、ポリエステル不織布が金属蒸着を施したポリエステル系不織布であることを特徴とする第一乃至第三の発明いずれかに記載の積層不織布である。
第五の発明は、第一乃至第三の発明いずれかに記載の積層不織布の濾過面に微多孔膜を配置したことを特徴とする積層不織布である。
第六の発明は、第一乃至五の発明いずれかに記載の積層不織布を用いた低圧力損失のフィルターである。
第七の発明は第六の発明に記載の低圧力損失のフィルターにおいて、プリーツ加工を施した積層不織布を組み込んだカートリッジタイプの低圧力損失のフィルターである。
本発明によれば、難燃性で剛性が高く、フィルター特性に優れた積層不織布を得ることができる。特に濾過操作時の流体抵抗による変形が小さいフィルターとして好適な積層不織布となる。さらに、ダスト払い落とし性の良いフィルターにとして使用しうる。また、プリーツ加工されてのちカートリッジ化して使用される高性能のフィルターを提供することを可能となる。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明の積層不織布は負荷試験における最終圧力損失が600Pa以下であることが望ましい。より望ましくは500Pa以下である。最終圧力損失が600Paを超える不織布では、フィルターの寿命が低いという問題を生じる。
積層不織布の曲げ剛性は、0.10〜1.50N/2cmの間にあることが望ましい。剛性が0.1N/2cm未満の場合、プリーツ加工してフィルターに用いる場合や、構造体の一部として不織布を用いた場合にたわみなどの変形を生じやすくなる等の不具合を生じるからである。曲げ剛性が1.50N/2cm以上であっても本発明を実施する上で大きな問題を生ずることはないが、本発明の範囲で有れば十分であると推定される。
高い剛性を得るためには、不織布を重ねて貼り合わせる手段をとってもよい。不織布を重ねて貼り合わせることにより、高い剛性とフィルター寿命延長を両立することが可能となるからである。
積層不織布の表層材はポリエステル系スパンボンド不織布であることが望ましい。短繊維系の不織布を表層材として用いると、長繊維不織布であるスパンボンド不織布より多くの工程を経るためにコストアップとなり、安価な不織布を提供できないという問題を生じる。また、スパンボンド不織布であってもポリオレフィン系では耐熱性に問題があり、ポリアミド系では操業性に問題がある。それに対して、ポリエステル系スパンボンド不織布は機械的特性・化学的特性に優れ、広範囲の用途に展開が可能である。
用途によっては、難燃性を要求される分野があるため、表層材の不織布Aの原料は、リン系の難燃剤を共重合した難燃性ポリエステルであることが望ましい。難燃剤を共重合させることで、原料であるポリマー中の難燃性成分を均一に分散することが容易であり、不織布としての難燃性を均一にコントロールしやすくなる。リン系難燃剤としては、(2−カルボキシエチル)メチルホスフィン酸、(2−カルボキシエチル)フェニルホスフィン酸、(2−メトキシカルボニルエチル)フェニルホスフィン酸、(2−ヒドロキシエトキシカルボニルエチル)フェニルホスフィン酸、p−(2−カルボキシエチル)クロロフェニルホスフィン酸、(2−フェノキシカルボニルエチル)ヘキシルホスフィン酸などが挙げられる。好ましくは、(2−カルボキシエチル)メチルホスフィン酸、(2−カルボキシエチル)フェニルホスフィン酸である。これらリン系難燃剤はポリエステルの製造時に添加してもよい。
また、リン系難燃剤の添加量は、ポリマー中のリン原子含有量が0.1〜4.0重量%であることが望ましい。さらに好ましくは、0.3〜3.0%である。リン系難燃剤の添加量がこの範囲より少ない場合には十分な難燃性を発現せず、また逆に多い場合には、ポリエステルが本来持つ物理特性を損なうばかりでなく、不織布製造の操業性も低下するので好ましくない。
また表層材である不織布は、金属を繊維表面に蒸着あるいはスパッタリングしたポリエステル系不織布であることが望ましい。繊維表面に蒸着する金属としては、アルミニウム、クロム、チタン、SUS等の一般的な金属を用いることが出来る。蒸着金属の厚みは100〜1000Åであることが望ましい。より望ましくは、200〜500Åである。蒸着金属の厚みが100Å未満の場合には十分な難燃性を発現せず、100Å以上もあれば難燃性を有する。蒸着金属の厚みが1000Åを超えると性能には大差なく、価格増大の要因となるだけである。
さらに不織布を構成する繊維表面に金属を被覆することによって難燃性だけでなく、粒子の帯電によるダスト剥離性の低下を抑制することが可能となる。
本発明で用いられる複合不織布の構成要素である不織布Aは、繊維径が7〜20μmの繊維よりなることが望ましい。繊維径が7〜20μmの間にあることで、充填密度を高く設定しなくても高い濾過精度を達成することが可能となる。繊維径が7μmより細すぎると摩耗などにより毛羽だちが発生しやすいという問題点が生じる。また、剛性を高くするために繊維径を太くすると、フィルターとして用いた場合に充填率を高くしないと濾過精度が高く設定できなくなり、その結果流体透過抵抗が増加するという問題を生じる。本発明の複合不織布をフィルターとして用いる場合は、不織布Aを濾過面とするサーフェース濾過材として用いられることが一般的であると考えられるので、細い繊維径であるほど濾過精度が高くなり、かつ表面が平滑化されやすくその結果ケーキ剥離性が良くなって濾過ライフも長くすることが可能となる。本発明のように複合構造をとらない場合は、濾過精度と濾過ライフの性能バランスを良くして、かつ剛性の高い不織布を得ることは極めて困難と考えられる。不織布が長繊維不織布であると、フィルターや遮蔽材として用いた場合に繊維の脱落の心配がないために特に好ましい。
また、不織布Aは目付が10〜100g/m2の不織布であることが望ましい。より望ましくは、20〜80g/m2の範囲である。目付が10g/m2未満であると表面の繊維間隙が大きくなり、ダストが不織布内部まで侵入し、目詰まりを生じやすくなる。一方、目付が100g/m2を超えると繊維間隙に大差なく、単に価格増大の要因となるだけである。
本発明で用いられる複合不織布の構成要素である不織布Bは、鞘成分の融点が110℃〜250℃の間にある低融点ポリエステルであり、芯成分の融点が180℃〜300℃のポリエステルである芯鞘型複合繊維であることが望ましい。この構成により、本発明の目的である剛性の高い不織布およびそれを用いたフィルターを提供することが可能となる。不織布の形態は、長繊維不織布であればプロセス油剤を付与する必要がないため異物を無くすることが可能である。また、長繊維不織布はリントフリー性にもすぐれるため繊維の脱落が無いのでフィルターなどの用途に特に好適である。発明者らの検討の範囲では各ポリマーの融点が高いほど良好な剛性を得ることが可能であった。
鞘成分に用いるポリマーは、融点が110℃から250℃の間にある低融点ポリエステルであることが望ましい。融点が110℃以下であると、室温に於いても接着力が低下したり、粘着性が発現してブロッキングなどの問題が生じるおそれがあるため好ましくない。一方、融点が250℃より高ければ、高い接着加工温度が必要となり、また接着対象物の表面温度が低いとすぐに固化が始まり接着性が低下したり操業性が悪くなる可能性があるためあまり好ましくない。ポリエステル系樹脂は、一般に異物の発生が少ないためフィルター関連用途への市場に特に好適である。用いる樹脂としては、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、脂肪族ポリエステルあるいはブロック共重合ポリエステルおよびそれらのいずれかを基本骨格の一分とする共重合ポリマーなどが好適に利用できる。
また、芯成分のポリマーは、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸あるいはそれらのいずれかを一部に含む共重合体であることが望ましい。これらのポリエステル系樹脂は、融点が180℃〜300℃の間にあれば高温時の寸法安定性や機械的強度特性に優れるため特に好ましい。最近、自然成分由来やバイオテクノロジーで原料を得ることが可能となってきており、環境保全の観点からも特に好ましい。特に、液体フィルターなどとして形態安定性を樹脂されるときには、ポリエステル繊維のもつ高い剛性が有効になる。芯成分のポリマーは、鞘成分のポリマーの融点あるいは軟化点より少なくとも20℃以上高い温度であることが、接着加工の操業性を考えると好ましい。融点の差が小さいと、加工温度のコントロールを厳密にする必要があるため高度な温度制御設備が必要にとなり、また加工速度が低速にせざるをえなくなるためあまり好ましくない。
複合繊維の芯成分と鞘成分の重量比は20:80〜70:30程度であることが望ましく、さらに望ましくは30:70〜60:40の間であり、特に好ましくは40:60〜55:45の間である。接着成分である鞘成分が30%より少ないと十分な接着力を得ることが難しくなる。一方、70%を超えると、接着加工時の温度コントロールが困難となり、また機械的強度特性が低下しやすいなど問題を生じるためあまり好ましくない。
また、該不織布Bを構成する主な繊維の繊維径が20〜50μmの間にあることが望ましく、より望ましくは25〜50μmの間であり、特に望ましくは30〜50μmである。繊維径が20μmより小さいと接着部面積が小さくなり、接着力が低下しやすくなり好ましくない。一方、繊維径が50μmより大きくなると不織布の地合の斑が大きくなり好ましくない。また、スパンボンド法で該不織布を製造する場合には紡糸過程で糸切れを生じたり、繊維牽引のエジェクターに繊維が付着したり詰まったりするなどの問題点を生じやすく操業性に問題を生じることも少なくなかった。また、太すぎる繊維よりなる不織布は繊維量が少ないために地合の斑が目立ちやすく、物性のバラツキにつながる。繊維の少ないところは、不織布の剛性不足や不織布の接着強度の低下を招き好ましくない。
さらに、不織布Bの目付が15〜200g/m2の間であることが望ましい。また、目付が200g/m2より大きいと熱エンボス加工を行うときに、エンボスロールでの伝熱性の問題から接着強度が低くなると言う問題を生じやすくあまり望ましくない。本発明の不織布を、分離膜支持体として利用した場合には、目付が15〜70g/m2の間であることが望ましい。目付が15g/m2より小さいと先述の理由から適切な接着力を得ることが困難となったり、形態保持性が低下したりするためあまり好ましくない。一方、目付が70g/m2より大きくても接着力が高くなることはあまり期待できず、分離膜の支持体として用いる際に、厚みや重量が大きくなって取り扱い性が低下したり、圧力損失が大きくなるという問題を生じやすくあまり好ましくない。また、厚みが厚いとプリーツ型フィルターに用いる場合に織り込み襞折り数が少なくなり結果として有効濾過面積が少なくなる。
本発明で用いる不織布Cは、目付が30〜200g/m2のポリエステル不織布であることが望ましい。より望ましくは40〜180g/m2、さらに望ましくは100〜180g/m2である。不織布の製造方法は特に規定されないが、耐熱性が高くコストパフォーマンスにすぐれたポリエステル長繊維不織布を用いることができる。不織布Cは他の不織布に比べて厚みや目付が高い場合が多いので、熱カレンダー処理などで不織布相互を貼り合わせる際に伝熱不良を生じる恐れがある。その防止のためには、不織布Cをあらかじめ赤外線ヒータなどで予熱することも望ましい。
本発明の複合不織布を用いたフィルターは剛性が高いためにプリーツ加工されてのちカートリッジにされることが望ましい。積層加工していることで曲げ剛性を高く設定することが可能である。また、不織布Bが低融点成分を持つことで、プリーツ加工の成形性が良好となり、レシプロ加工はもとより従来のスパンボンド不織布では加工が困難といわれていた高速ロータリー方式の襞折り加工が可能となる。
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、これに限定されるものではない。下記に評価方法を記述する。
(最終圧力損失)
下記の負荷試験条件において、7時間経過後の最終圧力を求める。
濾過速度 :3.0m/min
濾過風量 :1.98m3/min
入口ダスト濃度:2.5g/m3
濾過面積 :0.66m2
パルス制御 :時間制御
パルス条件 :圧力0.3MPa、間隔2min、噴射時間0.1s
試験粉体 :JIS試験用ダスト10種
評価時間 :7hr
(目付)
製品幅方向に5cm幅、20cm長の試料片を採取し、その重量の算術平均値を1m2当たりに換算する。
(厚み)
製品幅方向に5cm間隔で、荷重20gf/cm2にて評価し、その算術平均値を厚みとする。
(繊維径)
走査型電子顕微鏡(SEM)により、不織布表面および繊維の拡大写真を撮影し、100本以上の繊維を読み取り、その算術平均値を繊維径とした。読み取り方法は、写真に対角線を引き、その対角線に交差する繊維の幅を読み取る。このとき、互いに融着している繊維は除外する。
(融点)
PERKIN−ELMER社製 DSC7を使用し、昇温速度20℃/分で評価した。このときの結晶融解ピーク値を融点とする。
(曲げ剛性)
幅2cm、長さ10cmのサンプル片を支持間隔5cmでセットし、JIS−L−1096 ループ圧縮法で使用する加圧子を用いて、変形速度5cm/minで圧縮変形時の応力を曲げ剛性とする。
(実施例1)
繊維径約14μm、目付70g/m2のポリエチレンテレフタレートスパンボンド不織布(東洋紡績株式会社製6701A)を不織布Aとした。イソフタル酸を導入した共重合ポリエステル(融点約130℃)を鞘成分に、融点が約270℃のポリエチレンテレフタレートを芯成分とした繊維径が約40μmの芯鞘型複合繊維よりなるスパンボンド不織布B(目付40g/m2)を作成した。芯鞘比は重量ベースで50:50であった。不織布Cとして繊維径14μm、目付130g/m2のポリエチレンテレフタレートスパンボンド不織布(東洋紡績株式会社製6A31AD)を不織布Cとして、3枚の不織布をプレーンカレンダーにより220℃、設定線圧約25kg/cm、速度10m/分で貼り合わせた。積層不織布の曲げ剛性は0.50N/2cmであった。積層不織布の最終圧力損失は430Paであった。不織布Aが上面になるようにしてロータリー方式の襞折り加工機で処理したところ問題なく処理することが可能であった。
(実施例2)
不織布Bが、繊維径約35μmの芯鞘型短繊維(日本エステル株式会社製メルティー2080(商品名)、芯部融点約200℃)よりなる目付40g/m2の不織布に変更した以外は実施例1と同じ方法にて積層不織布を作成した。積層不織布の曲げ剛性は0.47N/2cmであった。積層不織布の最終圧力損失は440Paであった。不織布Aが上面になるようにしてロータリー方式の襞折り加工機で処理したところ問題なく処理することが可能であった。
(実施例3)
繊維径14μm、目付70g/m2のリン系難燃剤(2−カルボキシエチル)フェニルホスフィン酸3000ppmを配合したポリエチレンテレフタレートスパンボンド不織布(東洋紡績株式会社製H6701A)を不織布Aとしたこと以外は実施例1と同じ方法にて積層不織布を得た。積層不織布の曲げ剛性は0.55N/2cmであった。積層不織布の最終圧力損失は440Paであった。不織布Aが上面になるようにしてロータリー方式の襞折り加工機で処理したところ問題なく処理することが可能であった。またJIS L-1096 ミクロバーナー法による難燃性評価において自消性という結果を示した。
(実施例4)
繊維径14μm、目付70g/m2のポリエチレンテレフタレートスパンボンド不織布(東洋紡績株式会社製H6701A)を不織布Aとし、その不織布をSUSで300Åの厚みで蒸着したこと以外は実施例1と同じ方法にて積層不織布を得た。積層不織布の曲げ剛性は0.49N/2cmであった。積層不織布の最終圧力損失は400Paであった。不織布Aが上面になるようにしてロータリー方式の襞折り加工機で処理したところ問題なく処理することが可能であった。またJIS L-1096 ミクロバーナー法による難燃性評価において自消性という結果を示した。さらには、ダストの剥離性が良好であった。
(実施例5)
繊維径14μm、目付70g/m2のリン系難燃剤を配合したポリエチレンテレフタレートスパンボンド不織布(東洋紡績株式会社製H6701A)を不織布Aとし、その不織布をSUSで300Åの厚みで蒸着したこと以外は実施例1と同じ方法にて積層不織布を得た。積層不織布の曲げ剛性は0.53N/2cmであった。積層不織布の最終圧力損失は400Paであった。不織布Aが上面になるようにしてロータリー方式の襞折り加工機で処理したところ問題なく処理することが可能であった。またJIS L-1096 ミクロバーナー法による難燃性評価において自消性という結果を示した。さらには、ダストの剥離性が良好であった。
(比較例1)
イソフタル酸を導入した共重合ポリエステル(融点約130℃)を鞘成分に、融点が約270℃のポリエチレンテレフタレートを芯成分とした繊維径が17μm、目付240g/m2、のスパンボンド不織布を作成した。この不織布をプレーンカレンダーにより100℃、設定線圧約25kg/cm、速度10m/分で繊維充填率30%に調整した。不織布の曲げ剛性は0.3N/2cmであった。不織布の最終圧力損失は720Paであり、寿命が短かった。
(比較例2)
繊維径14μm、目付240g/m2のポリエチレンテレフタレート不織布を作成した。これを比較例1と同様の加工条件でカレンダー加工した。不織布を構成する繊維同士の接着が弱く、ロータリー方式の襞折り加工機で処理したところ、層間剥離を生じ、加工が出来なかった。
本発明にかかる積層不織布及びフィルターは、高い剛性とフィルタ寿命向上を得ることができるものであり、フィルター用途全般に広く利用することができ、産業界に寄与することが大である。

Claims (5)

  1. 繊維径が7〜20μmの繊維からなり、目付が10〜100g/mのポリエステル系不織布A、鞘成分の融点が110℃〜250℃の間にあるポリエステルであって、芯成分の融点が185℃〜300℃のポリエステルである繊維径が20〜50μmの芯鞘型複合繊維を50%以上含む目付が15〜200g/mである不織布B、目付が30〜200g/mのポリエステル不織布Cが積層一体化された積層不織布であって、トータル目付が400g/m以下であり、曲げ剛性が0.10〜1.50N/2cmであり、下記負荷試験において、最終圧力損失が600Pa以下であることを特徴とする積層不織布。
    負荷試験方法:
    濾過速度 :3.0m/min
    濾過風量 :1.98m /min
    入口ダスト濃度:2.5g/m
    濾過面積 :0.66m
    パルス制御 :時間制御
    パルス条件 :圧力0.3MPa、間隔2min、噴射時間0.1s
    試験粉体 :JIS試験用ダスト10種
    評価時間 :7hr
  2. ポリエステル系不織布がリン系難燃剤を共重合したポリエステルからなることを特徴とする請求項1に記載の積層不織布。
  3. ポリエステル不織布が金属蒸着を施したポリエステル系不織布であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層不織布。
  4. 請求項1または2に記載の積層不織布の濾過面に微多孔膜を配置したことを特徴とする積層不織布。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の積層不織布を用いたフィルター。
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