JP4540417B2 - 吸音材およびその製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、中程度の周波数の吸音性に優れ、薄く、軽量で、形態安定性に優れた自動車内装用などに好適な吸音材およびその製造法に関する。
従来から自動車や住宅の内装には、吸音材として、グラスウール、ロックウール、アルミ繊維、多孔性セラミック、屑綿などが使用されている。しかし、これらの吸音材は、施工性、人体への障害、リサイクル、環境などの点で問題があったため、近年では不織布を用いた種々の吸音材が提案されている。
例えば、特許文献1には、密度0.013〜0.05g/cm3 のメルトブローン極細繊維不織布を用いた防音シート材料が提案されている。しかし、このシート材料は厚みの変形が生じ易く、取扱性に劣り、さらに耐熱性が不足するなどの問題がある。
特許文献2には、融点差を有する2種以上の混綿繊維で構成された、難燃性を有する吸音材が提案されている。しかし、この吸音材は、難燃性、リサイクル性に優れるが、0.01〜0.1g/cm3 の密度で厚み変形が生じ易く、取扱性などに問題がある。
特許文献3には、繊維径が6μm以下の極細繊維を含有し、目付け30〜200g/m2 の不織布と、繊維径が7〜40μmで目付け50〜2000g/m2 の短繊維不織布とを流体交絡法またはニードルパンチ法により一体化した吸音材が提案されている。しかし、このような方法で一体化処理を行うと極細繊維が切断され、穴が開いた構成となり、吸音性、形態安定性が低下し易いという欠点がある。
特許文献4には、平均繊維径10μm以下、平均みかけ密度0.1〜0.4g/cm3 および目付け5〜300g/m2 のメルトブローン不織布と、みかけ密度0.01〜0.10g/cm3 および目付け50〜2000g/m2 の繊維集合体とからなる吸音材が提案されている。しかし、この吸音材は、メルトブローン不織布面の強度が低く、形態安定性、取扱性などに問題がある。
さらに特許文献5には、繊維径6μm以下の極細繊維を含み、目付け20〜100g/m2 のメルトブローン不織布と、繊維径7〜40μm、目付け50〜2000g/m2 、厚み5〜30mm基布入り短繊維不織布とが積層一体化された吸音材が提案されている。しかし、この吸音材でもメルトブローン不織布面の強度が低く、形態安定性、取扱性、価格などに問題があった。
特開平06−212546号公報 特開平10−268871号公報 特開2001−279567号公報 特開2002−69824号公報 特開2002−161464号公報
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決し、中程度の領域周波数の吸音性が高く、薄く、軽量で、形態安定性に優れ、自動車内装用などに好適な吸音材およびその製造法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、熱圧着された緻密構造の表面材と、粗な構造の裏面材とをホットメルト接着剤等により接合することにより、表面材の小さな空隙に侵入した音を裏面材の繊維単糸に伝達して振動させ、効率よく熱エネルギーに変化させることができるため、音エネルギーが減少し、大幅な吸音性の向上が図れることを見いだし、本発明に到達した。
すなわち、本願で特許請求される発明は以下のとおりである。
(1)部分熱圧着後、更にカレンダー加工されたスパンボンド法による熱可塑性合成繊維不織布からなる表面材と合成繊維不織布からなる裏面材との接合不織布であって、該表面材の繊維の平均繊維径が10〜30μm、厚みが0.03〜1mm、平均みかけ密度が0.3g/cm3 以上および目付けが20〜250g/m2 であり、該裏面材の厚みが5〜45mmおよび平均みかけ密度が0.1g/cm3 以下であり、さらに前記接合不織布の厚みが5〜50mm、目付けが100〜1000g/m2 および周波数4000Hzの吸音率が50%以上であることを特徴とする吸音材。
(2)前記表面材および裏面材を構成する繊維の平均繊維径が10〜30μmであることを特徴とする(1)に記載の吸音材。
(3)前記表面材および裏面材が、ポリエステル系繊維またはポリエステル系共重合繊維を主体とする繊維で構成されていることを特徴とする(1)または(2)に記載の吸音材。
(4)前記表面材の構成繊維が異形断面繊維であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の吸音材。
(5)前記表面材の構成繊維が複合繊維であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の吸音材。
(6)前記表面材が、長繊維不織布であり、部分熱圧着率3〜35%で熱圧着されていることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の吸音材。
(7)前記裏面材が、短繊維不織布であり、かつ熱融着繊維および/または難燃性繊維を5〜50重量%含有していることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の吸音材。
(8)前記裏面材を構成する不織布に5〜50重量%の合成樹脂が塗布されていることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の吸音材。
(9)厚み0.03〜1mm、平均みかけ密度0.3g/cm3 以上および目付け20〜250g/m2 および繊維の平均繊維径が10〜30μmである部分熱圧着されたスパンボンド法による熱可塑性合成繊維不織布からなる表面材と、厚み5〜45mmおよび平均みかけ密度0.1g/cm3 以下である合成繊維不織布からなる裏面材とを接合して吸音材を製造するに際し、該表面材と裏面材の間に接着剤または熱融着繊維を介在させて熱処理することを特徴とする吸音材の製造法。
本発明の吸音材は、表面材が小さな空隙を有する高密度構成の熱可塑性合成繊維不織布からなるため、音の波長を小さくして不織布の空隙に侵入させ、かつ大きな空隙を有する粗な構成の合成繊維不織布からなる裏面材の繊維単糸に、該侵入した音波を伝達して振動させ、音エネルギーを効率よく熱エネルギーに変換することができ、優れた吸音効果を得ることができる。また表面材と裏面材とをホットメルト接着剤等の使用により接合することにより、特定の厚みや目付等を有する接合不織布を得ることができるため、貫通孔の形成がなく、優れた吸音効果を得ることができ、また摩擦強度、突刺し強度に優れ、優れた形状安定性を有し、裁断加工性などに優れ、良好な取扱性が得られる。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の吸音材は、熱圧着された熱可塑性合成繊維不織布からなる表面材と合成繊維不織布からなる裏面材との接合不織布で構成される。
本発明に用いられる表面材は、厚みが0.03〜1mm、好ましくは0.04〜0.7mmであり、平均みかけ密度が0.3g/cm3 以上、好ましくは0.35〜1.0g/m2 であり、さらに目付けが20〜250g/m2 、好ましくは30〜200g/m2 である。このような構成とすることにより、表面材が高密度構造となり、侵入する音の波長を細孔中の摩擦抵抗で小さくできる。表面材の厚みが0.03mm未満、平均みかけ密度が0.3g/cm3 未満、また目付けが20g/m2 未満では、強度、剛性、取扱性、繊維密度などが低下し、吸音効果が低下する。一方、厚みが1mmを超え、目付けが250g/m2 を超えると、強度、繊維密度は大きくなるが、剛性が大きすぎて裁断性、取扱性が低下する。
表面材を構成する熱可塑性合成繊維不織布は、公知のスパンボンド法などにより得られる部分熱圧着された長繊維不織布であるのが好ましく、部分熱圧着率は3〜35%の範囲が好ましく、より好ましくは5〜30%である。部分熱圧着は全面に均一にされているのが好ましいが、部分熱圧着の形状には特に限定はない。部分熱圧着率が3%未満では充分な不織布強力が得られず、35%超えると非部分圧着部分が少なくなり、音が進入する不織布の空隙が少なくなる。部分熱圧着の方法としては基本的には、凹凸金属エンボスロール/金属フラットロールで1回通しで行われるが、金属エンボス/ゴム、ペーパー、コットンロールなどの組み合わせで2回通しで全面にカレンダー加工してもよい。
または部分熱圧着した後、さらに一対の金属フラットロール/金属フラットロール、金属フラットロール/ペーパーロール、金属フラットロール/コットンロール、金属フラットロール/樹脂ロールなどで2段に分け、全面をカレンダー加工するのが表面材の緻密化の点から好ましい。熱圧着またはカレンダー加工は、熱可塑性合成繊維の樹脂融点より15〜80℃程度低い温度で、線圧100〜1000N/cmの範囲で行うのが好ましい。
本発明に用いられる裏面材は、厚みが5〜45mm、好ましくは7〜40mm、平均みかけ密度が0.1g/cm3 以下、好ましくは0.01〜0.07g/cm3 である。このような構成とすることにより、粗な構造にすることができ、緻密構造の表面材から侵入した波長の小さくなった音波を、効率よく繊維単糸に伝達させて繊維単糸を振動させることができる。単糸の振動により音エネルギーが熱エネルギーに変換されると、吸音効果が発現する。裏面材の厚みが5mm未満では、薄すぎて吸音効果が低下する。また平均みかけ密度0.1g/cm3 超えると、緻密構造となり、繊維単糸の振動が低下して吸音効果が低下する。このように裏面材は、粗な構造の合成繊維不織布の構成繊維単糸を効率よく振動させ、音エネルギーを減少させて吸音性を大幅に向上させる役割を有する。
裏面材の合成繊維からなる不織布は、短繊維または短繊維と長繊維を積層し、公知のニードルパンチ法などで交絡して得ることができる。また交絡した繊維同士を結合させるために、加熱処理や、スプレー法、浸漬法、キスロール法等により合成樹脂を該不織布に塗布してもよい。交絡した繊維同士を結合させることにより、振動エネルギーを効率よく熱エネルギーに変換させることができ、また不織布の厚みの変化を少なくすることができ、取扱性が向上する。塗布する合成樹脂としては、公知のアクリル系樹脂、合成ゴム系、酢酸ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、エステル系樹脂などの水系エマルジョンが挙げられ、繊維重量に対して5〜50%の範囲で塗布するのが好ましくより、好ましくは7〜30%である。
また裏面材に用いる不織布には、構成繊維の接着、剛性や難燃性などの機能を付加することができる。例えば、熱融着性繊維、難燃性繊維などを繊維重量に対して5〜50重量%の範囲で含有させてもよい。より好ましくは10〜30重量%である。
熱融着性繊維としては、鞘部がポリエチレン、ポリプロピレン、共重合エステルなどで芯部がポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどで構成される複合繊維、低融点の共重合ポリエステル繊維などが挙げられる。また難燃性繊維としては、リン系樹脂、チオ尿素系樹脂、ハロゲン系樹脂などの樹脂に練り込んだ繊維が挙げられる。また上記水系エマルジョンに難燃性樹脂を混合して用いてもよい。
本発明において、表面材および裏面材には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、共重合ポリプロピレンなどのポリオレフイン系繊維、ナイロン6、ナイロン66、共重合ポリアミドなどのポリアミド系繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、共重合ポリエステル、脂肪族ポリエステルなどのポリエステル系繊維、鞘がポリエチレン、ポリプロピレンまたは共重合ポリエステルで芯がポリプロピレンまたはポリエステルなどで構成された芯鞘構造等の複合繊維、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネートなどの生分解性繊維などの熱可塑性合成繊維を用いることができ、また裏面材としては、これらの他、ポリウレタン繊維などの合成繊維を用いることができる。これらの繊維は単独でまたは2種以上を混合して用いることができ、また、扁平糸などの異形断面繊維、捲縮繊維、割繊繊維などを混合または積層して用いることもできる。特に、耐熱性、難燃性などから、ポリエステル系繊維が好ましい。
また表面材および裏面材を構成する繊維の平均繊維径は10〜30μmの範囲が好ましく、より好ましくは12〜25μmである。特に表面材の繊維径は、小さな空隙を有する高密度構造とするために、繊維径を小さくすることが好ましい。また、熱圧着により小さい繊維空隙を形成させるために、太い繊維に細い繊維を混繊したもの、異形断面繊維、複合繊維、非晶化繊維などの使用がより好ましい。
本発明の吸音材は、上記した緻密構造の表面材と、粗な構造の裏面材を接合して得られる。接合方法としては、表面材または裏面材の接合面に、接着繊維または接着剤を介在させて熱処理する方法が挙げられる。具体的には、熱融着繊維、ホットメルト系粉末樹脂、接着剤を5〜30g/m2 程度塗布した後、熱処理する方法、またはホットメルト系樹脂をカーテンスプレー方式で塗布した後、接合する方法が挙げられる。特に、裏面材に熱融着繊維を積層または混合し、表面材との接合時に加熱処理して該熱融着繊維を溶融させて接合するのが好ましい。
本発明の吸音材は、厚みが5〜50mm、好ましくは8〜40mm、より好ましくは10〜30mmであり、目付けが100〜1000g/m2 、好ましくは120〜800g/m2 、より好ましくは140〜600g/m2 であり、また周波数4000Hzの吸音率が50%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上である。
中程度の周波数領域(2000〜4000Hz)における吸音率は、吸音材の厚みを大きくし、表面材のみかけ密度を増加させることによって向上させることができるが、一方においてコスト高、嵩高になるなどの問題を生じるが、本発明では、吸音材の厚みおよび目付を上記範囲とすることにより、周波数4000Hzの吸音率を50%以上に確保しつつ、巻取加工性、裁断加工性、重ね梱包や運搬時等の取扱性に優れた吸音材を得ることができる。また、本発明の吸音材は、取り扱い時の端部や全体の厚みのへたりが少なく、施工後において安定した吸音性を得ることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、例中の特性は下記の方法で測定した。
1)目付け(g/m2) :JIS−1913に準ずる。
2)平均繊維径(μm):顕微鏡で500倍の拡大写真を取り、10本の平均値で求める。
3)平均みかけ密度(g/cm3 ):(目付け)/(厚み)から算出し、単位容積あたりの重量を求める。
4)厚み(mm) :JIS−L−1913−B法に準ずる。荷重0.02kPaの圧力の厚みを3カ所以上測定し、その平均値で示す。ただし、表面材の厚みは、荷重20kPaで測定した。
5)吸音性(%) :JIS−1405に準じ、垂直の入射法の測定機で周波数2000〜4000Hzを測定する。
6)通気性(cc/cm2 /sec):JIS−L−1906フラジュール形法で測定する。
[実施例1〜、比較例1〜3]
公知のスパンボンド法でポリエチレンテレフタレート(o−クロロフエノールを用いた1%、25℃法の溶融粘度ηsp/c 0.77)を用い、溶融紡糸方式で、温度300℃の紡糸口金から紡出し、高速牽引装置で延伸、開繊、捕集工程により、表1に示す繊維径および目付の長繊維ウエブを得た。該長繊維ウエブを、それぞれ一対のエンボスロール/フラットロールで温度230℃、線圧500N/cmで部分熱圧着し、さらに一対の金属フラットロール/金属フラットロールで温度235℃、線圧1000N/cmでカレンダー加工して表1に示す(実施例1〜7)みかけ密度の表面材用不織布を得た。
なお、実施例8の表面材用不織布は、公知のスパンボンド法で、ポリエチレンテレフタレート樹脂(融点256℃、固有粘度0.71)を押出し機温度300℃で、偏平率2.5(繊維断面の短軸の長さAと、長軸の長さBの比B/A)の偏平形状の異型断面紡糸口金を用いてフィラメントを紡出し、高速気流牽引装置のエアーサッカーで延伸(紡糸速度4500m/min)、冷却、開繊、捕集工程により、表1に示す繊維径18μm、目付70g/m2 の長繊維ウエブを得た。該長繊維ウエブを、一対のエンボスロール/フラットロール温度220℃、線圧300N/cmで部分熱圧着し、さらに一対の金属フラットロール/金属フラットロールで、温度230℃、線圧500N/cmでカレンダー加工して表1に示す(実施例8)みかけ密度の表面材用不織布を得た。
また実施例9の表面材用不織布は、公知のスパンボンド法で、芯がポリエチレンテレフタレート樹脂(融点256℃、固有粘度0.71)、鞘がポリエチレン樹脂(融点130℃)の2成分紡糸方式で溶融紡糸して繊維径15μm、目付100g/m2 の長繊維ウエブを得た。該長繊維ウエブを、一対のエンボスロール/フラットロール温度110℃、線圧300N/cmで部分熱圧着し、さらに一対の金属フラットロール/金属フラットロールで、温度115℃、線圧500N/cmでカレンダー加工して表1に示す(実施例9)みかけ密度の表面材用不織布を得た。
裏面材用不織布としては、実施例1〜3、8〜では、繊維径25目、繊維長51mm、目付け180g/m2 のポリエステル短繊維カードウエブをニードルパンチ加工し、さらに芳香族リン酸エステル系水分散難燃剤を30%含有させた水溶性アクリル樹脂をスプレー方式で20g/m2 付着させた表1に示す裏面材用不織布を用いた。
また実施例4〜7では、繊維径25μm、繊維長51mmのポリエステル短繊維70%と、繊維径18μm、繊維長51mm、融点135℃の共重合ポリエステル短繊維30%のカードウエブをニードルパンチ加工し、さらに芳香族リン酸エステル系水分散難燃剤を30%含有させた水溶性アクリル樹脂をスプレー方式で20g/m2 付着させた表1に示す裏面材用不織布を用いた。
次いで、表面材と裏面材をホットメルト接着剤を用いて接着して本発明の吸音材を得た。具体的には、表面材に共重合ポリエステル系樹脂(融点130℃)のホットメルト粉末を20g/m2 で均等に載置した後、加熱処理機で加熱・溶融してから表面材を重ね合わせて接着した。
また、比較例1では厚みの薄い表面材のみを吸音材とし、比較例2では粗な構造の裏面材のみを吸音材とし、比較例3では、嵩密度の小さい、通気性の大きい表面材と、裏面材を実施例1と同様にしてホットメルトパウダー方式で接合して吸音材とした。
得られた吸音材の特性を表1に示したが、本発明の吸音材は、優れた吸音性を有することがわかった。またこれらの吸音材は厚み変化率が少なく取扱性に優れていた。これに対し、比較例1〜3の吸音材では吸音性の低いものであった。
Figure 0004540417

本発明の吸音材は、中程度の領域周波長の吸音性が高く、薄くて軽量で、形態安定性に優れるため、自動車内装用などに好適に用いられる。

Claims (9)

  1. 部分熱圧着後、更にカレンダー加工されたスパンボンド法による熱可塑性合成繊維不織布からなる表面材と合成繊維不織布からなる裏面材との接合不織布であって、該表面材の繊維の平均繊維径が10〜30μm、厚みが0.03〜1mm、平均みかけ密度が0.3g/cm3 以上および目付けが20〜250g/m2 であり、該裏面材の厚みが5〜45mmおよび平均みかけ密度が0.1g/cm3 以下であり、さらに前記接合不織布の厚みが5〜50mm、目付けが100〜1000g/m2 および周波数4000Hzの吸音率が50%以上であることを特徴とする吸音材。
  2. 前記表面材および裏面材を構成する繊維の平均繊維径が10〜30μmであることを特徴とする請求項1に記載の吸音材。
  3. 前記表面材および裏面材が、ポリエステル系繊維またはポリエステル系共重合繊維を主体とする繊維で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の吸音材。
  4. 前記表面材の構成繊維が異形断面繊維であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の吸音材。
  5. 前記表面材の構成繊維が複合繊維であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の吸音材。
  6. 前記表面材が、長繊維不織布であり、部分熱圧着率3〜35%で熱圧着されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の吸音材。
  7. 前記裏面材が、短繊維不織布であり、かつ熱融着繊維および/または難燃性繊維を5〜50重量%含有していることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の吸音材。
  8. 前記裏面材を構成する不織布に5〜50重量%の合成樹脂が塗布されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の吸音材。
  9. 厚み0.03〜1mm、平均みかけ密度0.3g/cm3 以上、目付け20〜250g/m2 および繊維の平均繊維径が10〜30μmである部分熱圧着されたスパンボンド法による熱可塑性合成繊維不織布からなる表面材と、厚み5〜45mmおよび平均みかけ密度0.1g/cm3 以下である合成繊維不織布からなる裏面材とを接合して吸音材を製造するに際し、該表面材と裏面材の間に接着剤または熱融着繊維を介在させて熱処理することを特徴とする吸音材の製造法。
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