JP4539854B2 - 負圧式倍力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車に適用される負圧式倍力装置に係り、特に、ハウジング内にて可動隔壁によって区画される前方の負圧室と後方の変圧室との間に生じる差圧により、入力が増大されて出力するように構成した負圧式倍力装置に関するものである。
この種の負圧式倍力装置の一つとして、ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能な入力部材と、この入力部材の前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記入力部材の先端部が後面の第1部位に係合可能で同第1部位が後方に膨出変形可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられていて、前記入力部材が前記バルブボデーに対して軸方向に前進移動することにより、前記負圧弁が閉じて前記負圧室と前記変圧室間の連通が遮断され、前記大気弁が開いて前記変圧室と大気間が連通されて、前記出力部材に前記負圧室と前記変圧室間の差圧に応じた出力が生じ、この出力の反力が前記出力部材から前記反動部材の前面に伝達されるとともに前記反動部材の後面から前記バルブボデーと前記入力部材に伝達されるように構成されているものがあり、例えば下記の特許文献1に記載されている。
特開平11−334573号公報
上記した特許文献1に記載されている負圧式倍力装置においては、前記弁機構が、前記入力部材と一体的に進退可能な大気弁座と、この大気弁座に同軸的に配置されて前記バルブボデーに進退可能に組付けた負圧弁座と、前記大気弁座とにより前記大気弁を構成する大気弁部と前記負圧弁座とにより前記負圧弁を構成する負圧弁部を有する弁体を備えており、前記負圧弁座が当該負圧式倍力装置の前方に組付けられるマスタシリンダの圧力油室から供給される作動油によって後方に移動される構成、すなわち、該負圧式倍力装置内にマスタシリンダの圧力油室に連通する油室を設けて、同油室にマスタシリンダの圧力油室から作動油が供給されるようにした構成となっている。このため、前記負圧弁座を後方に移動するための構造が複雑であり、当該負圧式倍力装置のコスト増大を招くおそれがある。
本発明は、上記した課題を解消すべくなされたものであり、ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能な入力部材と、この入力部材の前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記入力部材の先端部が後面の第1部位に係合可能で同第1部位が後方に膨出変形可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられていて、前記入力部材が前記バルブボデーに対して軸方向に前進移動することにより、前記負圧弁が閉じて前記負圧室と前記変圧室間の連通が遮断され、前記大気弁が開いて前記変圧室と大気間が連通されて、前記出力部材に前記負圧室と前記変圧室間の差圧に応じた出力が生じ、この出力の反力が前記出力部材から前記反動部材の前面に伝達されるとともに前記反動部材の後面から前記バルブボデーと前記入力部材に伝達されるように構成されている負圧式倍力装置であって、前記弁機構は、前記入力部材と一体的に進退可能な大気弁座と、前記バルブボデーに進退可能に組付けた負圧弁座と、前記大気弁座とにより前記大気弁を構成する大気弁部と前記負圧弁座とにより前記負圧弁を構成する負圧弁部を有する弁体を備えており、前記反動部材は、前記出力部材に出力が生じたとき、前記第1部位と同様に後方に膨出変形する第2部位を後面に有していて、同第2部位の後方への膨出変形が前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能に組付けた伝達部材を介して前記負圧弁座に伝達されるように構成され、前記バルブボデーの後方復帰位置を規定するキー部材は、前記バルブボデーが後方復帰位置に復帰したとき、前記負圧弁座を前記バルブボデーに軸方向にて当接させる位置決め手段を有していることに特徴がある。
この負圧式倍力装置においては、入力部材をバルブボデーに対して軸方向に前進移動させると、負圧弁が閉じて負圧室と変圧室間の連通が遮断されるとともに、大気弁が開いて変圧室と大気間が連通される。このため、変圧室に大気が流入して、変圧室の圧力が負圧から順次大気圧となり、負圧室と変圧室間の差圧に応じた出力が出力部材に生じる。また、出力部材に出力が生じると、その反力が出力部材から反動部材の前面に伝達されるとともに反動部材の後面からバルブボデーと入力部材に伝達される。
このときには、反動部材の後面の第1部位が後方に膨出変形して入力部材の先端部に係合するとともに、反動部材の後面の第2部位が第1部位と同様に後方に膨出変形し、この膨出変形が伝達部材を介して負圧弁座に伝達されて同負圧弁座がバルブボデーに対して後方に押動される。これにより、弁機構の弁体が後方に押動されて、同弁体の大気弁部と入力部材と一体の大気弁座間の間隔、すなわち、弁機構における大気弁の開弁度が増大され、これに伴って当該負圧式倍力装置の作動初期の倍力比を増大させることやジャンピング出力を増大させることが可能であるとともに、入力部材の作動ストローク(前方への移動量)を短縮することが可能である。
ところで、本発明では、反動部材の後面における第2部位の後方への膨出変形により、伝達部材を介して負圧弁座を後方に移動させるように構成していて、既存の構成部材である反動部材の特性(後方に膨出変形する特性)を有効に利用しているため、従来技術(当該負圧式倍力装置の前方に組付けられるマスタシリンダの圧力油室に連通する油室を当該負圧式倍力装置内に設けて、同油室にマスタシリンダの圧力油室から供給される作動油により負圧弁座を後方に移動させるもの)に比して、簡素な構成で実施することが可能である。
また、本発明において、前記バルブボデーの後方復帰位置を規定するキー部材は、前記バルブボデーが後方復帰位置に復帰したとき、前記負圧弁座を前記バルブボデーに軸方向にて当接させる位置決め手段を有している。このため、キー部材の位置決め手段が負圧弁座のバルブボデーに対する初期位置(復帰位置)を確実に設定しており、安定した作動を得ることが可能である。
以下に、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。図1および図2は本発明を車両用ブレーキの負圧式倍力装置に実施した第1実施形態を示していて、この第1実施形態の負圧式倍力装置においては、ハウジング10に可動隔壁21とバルブボデー22を備えるパワーピストン20が組付けられていて、ハウジング10内が可動隔壁21により前方の負圧室R1と後方の変圧室R2とに区画されている。
ハウジング10は、図1に示したように、前方シェル11と後方シェル12を備えるとともに、負圧室R1を負圧源(例えば、図示省略のエンジンの吸気マニホールド)に常時連通させるための負圧導入管13を備えている。このハウジング10は、同ハウジング10と可動隔壁21を気密的に貫通する複数本(図1では1本が示されている)のタイロッド14の後端部に設けられたねじ部14aにて静止部材、すなわち車体(図示省略)に固定されるように構成されている。なお、タイロッド14の前端部に設けられたねじ部14bには、ブレーキマスタシリンダ100が組付けられている。
ブレーキマスタシリンダ100は、そのシリンダ本体101の後端部101aが前方シェル11に形成された中心筒部11aを貫通して負圧室R1内に気密的に突入し、またシリンダ本体101に形成されたフランジ部101bの後面が前方シェル11の前面に当接している。また、ブレーキマスタシリンダ100のピストン102は、シリンダ本体101から後方に突出して負圧室R1内に突入しており、後述する出力軸35の先端ロッド部35aによって前方に押動されるように構成されている。
パワーピストン20の可動隔壁21は、金属製で環状のプレート21aと、ゴム製で環状のダイアフラム21bとからなり、ハウジング10内にて前後方向(パワーピストン20の軸方向)へ移動可能に設置されている。ダイアフラム21bは、その外周縁に形成された環状の外周ビード部にて、後方シェル12の外周縁に設けられた折り返し部と前方シェル11とにより気密的に挟持されている。また、ダイアフラム21bは、その内周縁に形成された環状の内周ビード部にて、バルブボデー22の前端部外周に形成した環状の溝にプレート21aの内周部とともに気密的に固定されている。
パワーピストン20のバルブボデー22は、可動隔壁21の内周部に連結された樹脂製の中空体であって、円筒状に形成された中間部位にてハウジング10の後方シェル12に気密的かつ前後方向へ移動可能に組付けられており、ハウジング10の前方シェル11との間に介装されたリターンスプリング15によって後方に向けて付勢されている。なお、バルブボデー22のハウジング10外に突出する部位は、後端に複数の通気孔19aを有するブーツ19によって被覆保護されている。
また、バルブボデー22には、図2に示したように、前後方向にて貫通する段付の軸孔22aが形成されるとともに、この軸孔22aの中間段部に後端にて連通するとともに前端にて負圧室R1に連通する連通孔22bと、軸孔22aの前方部分に略直交していてキー部材39を外周から挿通可能なキー取付孔22cが形成されている。
上記した軸孔22aには、入力軸31とプランジャ32(すなわち入力部材)が組付けられるとともに、弁機構Vとフィルタ51,52が組付けられている。また、上記した軸孔22aには、入力軸31とプランジャ32の前方に、反動部材34および出力軸(出力部材)35が同軸的に組付けられるとともに、プランジャ32の外周に、弁機構Vの一構成部材である環状の負圧弁座42が同軸的に組付けられている。
入力軸31は、バルブボデー22に対して進退可能であり、球状先端部31aにてプランジャ32の受承連結部32cに関節状に連結され、後端ねじ部31b(図1参照)にてヨーク111を介してブレーキペダル110に連結されていて、ブレーキペダル110に作用する踏力を入力Fiとして前方に向けて受けるように構成されている。
プランジャ32は、その先端部32aにて反動部材34における後面の第1部位(中央部位)に係合可能であるとともに、その中間部に形成した環状フランジ部32bにてキー部材39に係合可能であって、先端部32aが反動部材34から出力Foの反力を部分的に受ける部分である。また、プランジャ32の後端には、弁機構Vの環状大気弁部41aに離座可能に着座する環状の大気弁座32dが形成されていて、この大気弁座32dと弁機構Vの環状大気弁部41aによって、変圧室R2と大気間を連通・遮断する大気弁が構成されている。
反動部材34は、その後面の第1部位(プランジャ32の前面32eに対向する部位)と第2部位(段付ピン43の大径端面43aに対向する部位)が後方に膨出変形可能なリアクションゴムディスクであり、出力軸35の後方円筒部35b内に収容されて前面34a全体にて出力軸35の後端部後面35cに係合(当接)した状態にて、バルブボデー22の前端部に組付けられている。この反動部材34は、その後面34bにて、プランジャ32の前面32eに所定隙間Aで対峙していて当接可能であるとともに、バルブボデー22の円環状端面22dとバルブボデー22に組付けた段付ピン43の大径端面43aに当接している。
出力軸35は、反動部材34とともにバルブボデー22の軸孔22aの前端部内に前後方向へ移動可能に組付けられていて、図1に示したように、先端部に組付けた先端ロッド部35aにてブレーキマスタシリンダ100におけるピストン102の係合部に押動可能に当接しており、制動作動時にはブレーキマスタシリンダ100のピストン102から受ける反力を反動部材34に伝達するようになっている。
キー部材39は、パワーピストン20のバルブボデー22に対するプランジャ32の前後方向移動を規定する機能と、ハウジング10に対するパワーピストン20の後方への移動限界位置(バルブボデー22の後方復帰位置)を規定する機能を有していて、バルブボデー22とプランジャ32のそれぞれに対してパワーピストン20の軸方向に相対移動可能に組付けられている。
弁機構Vは、プランジャ32に一体的に形成した環状の大気弁座32dと、この大気弁座32dに対して同軸的に配置されてバルブボデー22に組付けた筒状の弁体41および環状の負圧弁座42を備えている。弁体41は、大気弁座32dに対して着座・離座可能で大気弁座32dとにより変圧室R2と大気を連通・遮断可能な大気弁を構成する環状の大気弁部41aを有するとともに、負圧弁座42に対して着座・離座可能で負圧弁座42とにより負圧室R1と変圧室R2を連通・遮断可能な負圧弁を構成する環状の負圧弁部41bを有している。
大気弁部41aと負圧弁部41bは、弁体41の可動部(軸方向に移動可能な部分)に一体的に形成されていて、圧縮スプリング44によって大気弁座32dと負圧弁座42に向けて(前方に向けて)付勢されている。なお、弁体41の固定部(軸方向に移動不能な部分)は、リテーナ45を介して入力軸31の段部に係止する圧縮スプリング46によって前方に向けて付勢されていて、バルブボデー22における軸孔22aの定位置(段部)に保持されている。
負圧弁座42は、プランジャ32の外周にてバルブボデー22の軸孔22a内壁に環状のシール部材47を介して軸方向に移動可能で気密的に組付けられていて、初期位置(バルブボデー22の後方復帰位置)ではキー部材39の前面に組付けたゴムストッパ39aに弾撥的に当接した状態でバルブボデー22の軸孔22a段部に当接していて、軸方向にて位置決めされている。この負圧弁座42とプランジャ32間には、シール部材47の摺動抵抗より高い取付荷重の圧縮スプリング48が介装されている
段付ピン43は、プランジャ32に対して径外方に離間して配置され周方向にて等間隔に2個(個数は適宜変更可能)設けられていて、バルブボデー22の軸孔22aに対して平行に設けられて前方が大径とされた軸方向の段付孔22eに軸方向にて移動可能に組付けられている。この段付ピン43は、反動部材34における後面の第2部位(大径端面43aが当接している部位)が後方へ膨出変形したときにその膨出変形を負圧弁座42に伝達する伝達部材であり、バルブボデー22に対する軸方向移動量は所定値Bとされている。なお、段付孔22eの小径部には孔壁部に細い補助溝が形成されていて、この補助溝を通して反動部材34の摩耗粉等が排出されるように構成されている。
上記した弁機構Vの構成によって、変圧室R2は、入力軸31およびプランジャ32のバルブボデー22に対する前後方向の移動に応じて、負圧室R1または大気に連通可能である。すなわち、図1および図2に示した入力軸31およびプランジャ32がバルブボデー22に対して前方へ移動して、負圧弁部41bが負圧弁座42に着座し、大気弁座32dが大気弁部41aから離座したときには、変圧室R2が負圧室R1との連通を遮断されて大気に連通する。このときには、ブーツ19の通気孔19a、フィルタ51,52、弁体41の内部、大気弁座32dと大気弁部41a間の隙間、バルブボデー22に設けた通孔22f(図2参照)とキー取付孔22c等を通して、変圧室R2に大気が流入する。
また、図1および図2に示したように、負圧弁部41bが負圧弁座42から離座し、大気弁座32dが大気弁部41aに着座している状態では、変圧室R2が大気との連通を遮断されて負圧室R1に連通する。このときには、バルブボデー22に設けたキー取付孔22cと通孔22f、負圧弁部41bと負圧弁座42間の隙間、連通孔22b等を通して、変圧室R2から負圧室R1に空気が吸引される。
上記のように構成した第1実施形態の負圧式倍力装置においては、ブレーキペダル110を踏み込んで、入力軸31とプランジャ32をバルブボデー22に対して軸方向に前進移動させると、負圧弁部41bが負圧弁座42に着座することにより負圧弁が閉じて、負圧室R1と変圧室R2間の連通が遮断されるとともに、大気弁座32dが大気弁部41aから離座することにより大気弁が開いて、変圧室R2と大気間が連通される。このため、変圧室R2に大気が流入して、変圧室R2の圧力が負圧から順次大気圧となり、負圧室R1と変圧室R2間の差圧に応じた出力Foが出力軸35に生じる。また、出力軸35に出力Foが生じると、その反力が出力軸35から反動部材34の前面34aに伝達されるとともに反動部材34の後面34bからバルブボデー22とプランジャ32に伝達される。
このときには、反動部材34の後面34bの第1部位が後方に膨出変形してプランジャ32の先端部32aに係合するとともに、反動部材34の後面34bの第2部位が第1部位と同様に後方に膨出変形し、この膨出変形が段付ピン43を介し圧縮スプリング44の付勢力、圧縮スプリング48の付勢力、弁体41に作用する差圧力(弁体41の前後に作用する負圧と大気圧との差によって生じる力)等に抗して負圧弁座42に伝達されて同負圧弁座42がバルブボデー22に対して後方に押動される。
これにより、弁機構Vの弁体41が後方に押動されて、同弁体41の大気弁部41aとプランジャ32と一体の大気弁座32d間の間隔、すなわち、弁機構Vにおける大気弁の開弁度が増大され、これに伴って当該負圧式倍力装置の作動初期の倍力比を図3の特性線a−c−dのように増大させることが可能であるとともに、負圧弁座が固定配置された一般的な負圧式倍力装置で同じ出力を生じさせる場合に比較して、入力軸31とプランジャ32等からなる入力部材の作動ストローク(ハウジング10に対する前方への移動量)を短縮することが可能である。
ここで、第2部位でのバルブボデー22側への反動部材34の膨出体積分に相当する出力軸35の後端部後面35cの後退があるものの、出力軸35の後端部後面35cの面積に対する段付ピン43の大径端面43aの面積の比が大きく、上記した後端部後面35cの後退量は無視できるほど小さいものである。なお、上記した負圧弁座42に相当する負圧弁座がバルブボデー22の軸孔22aに固定配置されるとともに、段付ピン43が設けられていない一般的な負圧式倍力装置では、その作動初期の倍力比が図3の特性線a−bのように増大する。
図3において、特性線a−cは上記した第1実施形態の負圧式倍力装置において段付ピン43がバルブボデー22に対して後方に移動しているときの特性線であり、特性線c−dは特性線a−bと平行(倍力比同一)である。このため、上記した第1実施形態の負圧式倍力装置において、段付ピン43のバルブボデー22に対する移動可能量(隙間B)を大きく設定すれば、点cを点dに近づけることも可能である。また、図3の特性線e−f−dは、図2の状態にて段付ピン43の大径端面43aと反動部材34の後面34b間に所定の隙間を設定した場合の特性線であり、特性線e−fは特性線a−cと平行である。このため、図2の状態にて段付ピン43の大径端面43aと反動部材34の後面34b間に所定の隙間を設定してジャンピング出力を増大させることも可能である。また、図2の隙間Aを小さくして隙間Aによるジャンピング出力を小さくし、隙間Bで出力を確保する構成とすると、上記した第1実施形態に比して早期にプランジャ32が反動部材34に当接することとなり、作動初期の振動発生を抑制することが可能となる。
ところで、この第1実施形態では、反動部材34の後面34bにおける第2部位の後方への膨出変形により、段付ピン43を介して負圧弁座42を後方に移動させるように構成していて、既存の構成部材である反動部材34の特性(後方に膨出変形する特性)を有効に利用しているため、従来技術(当該負圧式倍力装置の前方に組付けられるマスタシリンダの圧力油室に連通する油室を当該負圧式倍力装置内に設けて、同油室にマスタシリンダの圧力油室から供給される作動油により負圧弁座を後方に移動させるもの)に比して、簡素な構成で実施することが可能である。
また、この第1実施形態においては、段付ピン43がバルブボデー22に対する軸方向移動量を所定値Bとされている。このため、プランジャ32と反動部材34間の隙間Aと、段付ピン43の軸方向移動量(隙間B)を適宜に設定することにより、当該負圧式倍力装置の作動初期における特性を適宜に設定することが可能であり、各種のニーズに容易に対応させることが可能である。
また、この第1実施形態においては、反動部材34の後面34bにおける第2部位の後方への膨出変形を負圧弁座42に伝達する伝達部材が、バルブボデー22に設けられて前方が大径とされた軸方向の段付孔22eに軸方向に移動可能に組付けた段付ピン43であり、この段付ピン43はプランジャ32に対して径外方に離間して配置されている。このため、プランジャ32と反動部材34とバルブボデー22の関連にて設定される特性と、段付ピン43と反動部材34とバルブボデー22の関連にて設定される特性を別個に設定することが可能であり、当該負圧式倍力装置の作動初期における特性の設定を容易に行うことが可能である。
また、この第1実施形態においては、負圧弁座42はプランジャ32の外周にてバルブボデー22の軸孔22a内壁にシール部材47を介して軸方向に移動可能で気密的に組付けられていて、この負圧弁座42とプランジャ32間にはシール部材47の摺動抵抗より高い取付荷重の圧縮スプリング48が介装されている。このため、プランジャ32をバルブボデー22に対して軸方向に後退移動させて、当該負圧式倍力装置を復帰作動させる際に、負圧弁座42とプランジャ32間に介装した圧縮スプリング48により、負圧弁座42をバルブボデー22に対して的確に前進させることが可能である。
また、この第1実施形態においては、バルブボデー22の後方復帰位置を規定するキー部材39が、バルブボデー22が後方復帰位置に復帰したとき、負圧弁座42をバルブボデー22に軸方向にて当接させて位置決めする弾性変形可能なゴムストッパ39aを有している。このため、キー部材39のゴムストッパ39aが負圧弁座42のバルブボデー22に対する初期位置(復帰位置)を確実に設定しており、安定した作動を得ることが可能である。
上記した第1実施形態においては、反動部材34の後面34bにおける第2部位の後方への膨出変形を負圧弁座42に伝達する伝達部材として段付ピン43を採用したが、この伝達部材として図4に示した第2実施形態のスリーブ43Aとピン43Bを採用することも可能である。スリーブ43Aは、後端部に外向フランジを有していて、プランジャ32の外周に同軸的に組付けられており、プランジャ32とバルブボデー22に固着した環状のストッパ49間にて軸方向に移動可能である。ピン43Bは、スリーブ43Aの外向フランジに一体的に形成されていて、後方に向けて突出し後端にて負圧弁座42に当接している。
この第2実施形態においては、反動部材34の後面34bにおける第1部位の外周に第2部位を連続的に設けることができて、反動部材34の後方への膨出変形箇所を一箇所として膨出変形量を多くすることが可能であり、反動部材34の後方への膨出変形をし易くすることが可能である。また、この第2実施形態においては、反動部材34の後面34bにおける第1部位がプランジャ32に当接した後に、反動部材34の後面34bにおける第2部位がスリーブ43Aの前面に当接するように設定することが可能であり、当該負圧式倍力装置の作動初期の倍力比を図3の特性線a−g−h−dのように増大させることが可能であるとともに、入力軸31とプランジャ32等からなる入力部材の作動ストローク(前方への移動量)を短縮することが可能である。
本発明による負圧式倍力装置の第1実施形態を示す断面図である。 図1に示した負圧式倍力装置の要部拡大断面図である。 本発明による負圧式倍力装置の特性線図である。 本発明による負圧式倍力装置の第2実施形態を示す要部拡大断面図である。
符号の説明
10…ハウジング、20…パワーピストン、21…可動隔壁、22…バルブボデー、22a…軸孔、22e…段付孔、31…入力軸、32…プランジャ、32d…大気弁座、34…反動部材、35…出力軸、39…キー部材、41…弁体、41a…大気弁部、41b…負圧弁部、42…負圧弁座、43…段付ピン、47…シール部材、48…圧縮スプリング、V…弁機構、R1…負圧室、R2…変圧室

Claims (1)

  1. ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能な入力部材と、この入力部材の前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記入力部材の先端部が後面の第1部位に係合可能で同第1部位が後方に膨出変形可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられていて、前記入力部材が前記バルブボデーに対して軸方向に前進移動することにより、前記負圧弁が閉じて前記負圧室と前記変圧室間の連通が遮断され、前記大気弁が開いて前記変圧室と大気間が連通されて、前記出力部材に前記負圧室と前記変圧室間の差圧に応じた出力が生じ、この出力の反力が前記出力部材から前記反動部材の前面に伝達されるとともに前記反動部材の後面から前記バルブボデーと前記入力部材に伝達されるように構成されている負圧式倍力装置であって、
    前記弁機構は、前記入力部材と一体的に進退可能な大気弁座と、前記バルブボデーに進退可能に組付けた負圧弁座と、前記大気弁座とにより前記大気弁を構成する大気弁部と前記負圧弁座とにより前記負圧弁を構成する負圧弁部を有する弁体を備えており、
    前記反動部材は、前記出力部材に出力が生じたとき、前記第1部位と同様に後方に膨出変形する第2部位を後面に有していて、同第2部位の後方への膨出変形が前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能に組付けた伝達部材を介して前記負圧弁座に伝達されるように構成され、
    前記バルブボデーの後方復帰位置を規定するキー部材は、前記バルブボデーが後方復帰位置に復帰したとき、前記負圧弁座を前記バルブボデーに軸方向にて当接させる位置決め手段を有している
    ことを特徴とする負圧式倍力装置。
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