JP4528392B2 - シリコーンゴム組成物およびその製造方法 - Google Patents

シリコーンゴム組成物およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はシリコーンゴム組成物およびその製造方法に関し、詳しくは、保存安定性に優れ、硬化後は機械的強度に優れたシリコ―ンゴムになり得る、シリコーンゴム組成物およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、シリコーンゴムの機械的強度を高めるために、補強性充填剤として乾式法シリカを配合することは周知である。ところが、一般に、多量の乾式法シリカをシリコーンゴム組成物に均一に混合することは難しいとされている。即ち、シリコーンゴム組成物は高重合度のジオルガノポリシロキサン(オルガノポリシロキサン生ゴム)と補強性充填剤と必要に応じてシリコーンゴム組成物の物性向上剤としての各種添加剤とを混合してシリコーンゴムベースコンパウンドを造り、このシリコーンゴムベースコンパウンドを保管しておき、シリコーンゴム成形品を成形する時に、硬化剤を添加配合して硬化可能なシリコーンゴム組成物とするのであるが、このシリコーンゴムベースコンパウンドを製造する段階で、オルガノポリシロキサン生ゴム中に多量の乾式法シリカを均一に配合することは難しかった。そのため、シリコーンゴムベースコンパウンドを製造するに際しては、高温度条件下(180〜250℃)で加熱し、長時間混練する方法が採用されているが、このような加熱処理を行なっても、多量の乾式法シリカをオルガノポリシロキサン生ゴム中に均一配合することはかなり難しかった。またこの種の乾式法シリカを配合したシリコーンゴムベースコンパウンドは、保存安定性に劣り、このものを長時間保存しておくと経時変化(この経時変化は、クレープハードニング現象とか、可塑化戻りと呼ばれている。)を起こすという問題点があった。
【0003】
従来、かかる問題点を解消するために数多くの方法が提案されている。例えば、特公昭36−15938号公報においては、乾式法シリカの表面を予めオクタメチルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン等の低重合度のジメチルポリシロキサンで処理した乾式法シリカが提案されており、このものはオルガノポリシロキサン生ゴムへの混練性に優れているといわれている。また、特公昭52−3829号公報においては、通常の乾式法シリカに機械的外力を加えて嵩密度120〜500g/Lまで高めた乾式法シリカが提案されてている。そしてこれらの方法で得られた嵩密度の高い乾式法シリカは、オルガノポリシロキサン生ゴム中に大量に配合することができると言われている。また、特開平7−41562号公報では、嵩密度の比較的高い乾式法シリカ(嵩密度100〜200g/L)を配合した液状シリコーンゴムベースコンパウンドが提案されており、このものは、シリコーンゴムベースコンパウンドの経時変化が小さいとされている。しかし、これらの方法で得られたシリコーンゴムベースコンパウンドといえども保存中に経時変化を起こすことがあり、必ずしも満足できるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記問題点を解消するために鋭意検討した結果、特定の乾式法シリカを使用すれば比較的低温度条件下でシリコーンゴムベースコンパウンドを製造でき、また、得られたシリコーンゴムベースコンパウンドは経時変化が少なく保存安定性に優れており、しかも、このシリコーンゴムベースコンパウンドから得られるシリコーンゴム組成物は、硬化後、優れた機械的強度を有することを見出し、本発明を為すに至った。
即ち、本発明の目的は、硬化前は保存安定性に優れ、硬化後は機械的強度に優れたシリコーンゴムになり得るシリコーンゴム組成物およびその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、
「オルガノポリシロキサン環状体により表面処理された乾式法シリカであって、BET法比表面積50〜300m2/gであり、嵩密度が80〜200kg/m3であり、炭素原子含有量が1.6〜4.0重量%であり、カールフィッシャー法で測定された水酸基含有量量が0.26重量%以下であり、ヘキサン抽出量が2重量%以下である乾式法シリカを、10〜50重量%含有することを特徴とする、シリコーンゴム組成物」、および「(A)アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン100重量部と(B)オルガノポリシロキサン環状体により表面処理された乾式法シリカであって、BET法比表面積が50〜300m2/gであり、嵩密度が80〜200kg/m3であり、炭素原子含有量が1.6〜4.0重量%であり、カールフィッシャー法で測定された水酸基含有量量が0.26重量%以下であり、ヘキサン抽出量が2重量%以下である乾式法シリカ(本組成物中の含有量が10〜50重量%となる量)を混練してシリコーンゴムベースコンパウンドを造り、該シリコーンゴムベースコンパウンドに(C)硬化剤(本発明の組成物を硬化させるのに十分な量)を配合することを特徴とするシリコーンゴム組成物の製造方法」により達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】
これを説明するに、本発明のシリコーンゴム組成物に使用される乾式法シリカは、オルガノポリシロキサン環状体により表面処理されたものである。ここで、オルガノポリシロキサン環状体としては、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルペンタシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサンが例示される。かかるオルガノポリシロキサン環状体により乾式法シリカを表面処理する方法は知られている(例えば、特公昭36−15938号公報、米国特許公報第2938009号公報参照)。また、乾式法シリカとしては、四塩化ケイ素の分解により製造された乾式法シリカ、けい砂とコークスとの混合物をアークにより加熱して製造された乾式法シリカが知られている(昭和55年5月15日付けで大成社から発行の合成ゴム加工技術全書第11巻、フッ素ゴム/シリコーンゴムの第98頁参照)。そしてこの乾式法シリカは、BET法比表面積が50〜300m2/gであることが必要であり、100〜200m2/gであることが好ましい。また、その嵩密度が80〜200kg/m3であることが必要であり、好ましくは100〜150kg/m3である。これは嵩密度が80kg/m3未満であると混練性が低下し、200kg/m3を超えると(A)成分への分散性不良が発生し易くなるからである。また、その炭素原子含有量が1.6〜4.0重量%であることが必要であり、好ましくは1.8〜2.2重量%である。これは炭素原子含有量が1.6重量%未満であると本発明のシリコーンゴムベースコンパウンドの保存安定性が悪くなるからであり、一方、4.0重量%を超えると処理剤であるオルガノポリシロキサン環状体の使用量が多くなり経済的でないからである。また、そのカールフィッシャー法で測定された水酸基含有量量が0.26重量%以下であることが必要である。これは水酸基量が0.26重量%を超えると保存安定性が悪くなるからである。また、そのヘキサン抽出量が2重量%以下であることが必要である。これはヘキサン抽出量が2重量%を超えるとシリコーンゴムベースコンパウンドおよびシリコーンゴム組成物の経時変化を引き起こすからである。
【0007】
かかる乾式法シリカにおいて、嵩密度は、例えば、特開平7−41562号公報に記載された方法で測定できる。例えば、乾式法シリカを1L(1000cc)のメスシリンダーに1000ccの目盛りまで投入する。この際、乾式法シリカは沈降するため投入後3分間はその体積が1000ccを保持するように乾式法シリカを補充する。その後、3分間経過後、メスシリンダー中の乾式法シリカの重量(g数)を測定する。その測定値をg/Lで表して嵩密度とする。また、炭素原子含有量は特開平9−71411号公報に記載された方法で測定できる。例えば、シリカの表面修飾基が含有する炭素を1000℃、酸素雰囲気下中にて炭酸ガスに熱分解した後、微量炭素分析装置により分析できる。カールフィッシャー法による水酸基含有量は、例えば、乾式法シリカを150℃で10時間加熱オーブン中で乾燥後、この乾燥後の乾式法シリカの水分量をカールフィッシャー法で測定し、この水分量から水酸基量を計算することによって測定できる。ヘキサン抽出量は、例えば、攪拌機付き500ccのフラスコに乾式法シリカ20gとヘキサン150gを入れ、24時間攪拌した後、遠心分離機にかけ乾式法シリカを分離し、分離されたヘキサン中に溶出した成分の量を定量することによって測定できる。ヘキサン中に溶出した成分の量は、例えば、分離されたヘキサンをナスフラスコに入れ、エバポレーターによりヘキサンを除去した後、残渣を秤量することによって定量できる。なお、炭素原子含有量およびカールフィッシャー法による水酸基量は、乾式法シリカ表面の処理度合いあるいは疎水化度合いを示している。また、ヘキサン抽出量は、処理剤の付着強度を示している。
【0008】
本発明の組成物は、上記のような乾式法シリカを10〜50重量%含有するシリコーンゴム組成物であるが、ここで使用されるシリコーンゴム組成物としては、従来公知のシリコーンゴム組成物が使用できる。その硬化機構は特に限定されず、有機過酸化物硬化型シリコーンゴム組成物、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物、縮合反応硬化型シリコーンゴム組成物が例示される。これらの中でも次に示すシリコーンゴム組成物が好ましい。
(A)アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン 100重量部、
(B)オルガノポリシロキサン環状体により表面処理された乾式法シリカであって、BET法比表面積50〜300m2/gであり、嵩密度が80〜200kg/m3であり、炭素原子含有量が1.6〜4.0重量%であり、カールフィッシャー法で測定された水酸基含有量が0.26重量%以下であり、ヘキサン抽出量が2重量%以下である乾式法シリカ(本組成物中の含有量が10〜50重量部となる量)
および
(C)硬化剤(本発明の組成物を硬化させるのに十分な量)からなるシリコーンゴム組成物。
【0009】
この組成物について説明すると、(A)成分のアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンは本発明組成物の主成分であり、通常は、1分子中にケイ素原子結合アルケニル基を少なくとも2個を有する。アルケニル基としてはビニル基、アリル基、ヘキセニル基が例示される。この(A)成分の分子構造は、実質的に直鎖状であるが、分子鎖の一部が少し分岐していてもよい。このジオルガノポリシロキサン中のケイ素原子結合有機基としては、上記アルケニル基以外にメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基で例示される一価炭化水素基;3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロルプロピル基等のハロゲン化アルキル基が例示される。かかるジオルガノポリシロキサンとしてはジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体、ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン、トリメチルシロキシ基封鎖鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体が例示される。なお、(A)成分の重合度は、通常は、100〜15,000の範囲にある。
【0010】
(B)成分は、オルガノポリシロキサン環状体により表面処理された乾式法シリカであって、BET法比表面積が50〜300m2/gであり、嵩密度が80〜200kg/m3であり、炭素原子含有量が1.6〜4.0重量%であり、カールフィッシャー法で測定された水酸基含有量量が0.26重量%以下であり、ヘキサン抽出量が2重量%以下である乾式法シリカである。
この(B)成分は、前記乾式法シリカを10〜50重量%含有するシリコーンゴム組成物の説明の項で使用される乾式法シリカと同じものであり、同様なものが例示される。
【0011】
(C)成分の硬化剤としては有機過酸化物があり、また白金系触媒とケイ素原子結合水素原子含有オルガノポリシロキサンとを併用したものがある。前者の有機過酸化物としては、シリコーンゴム組成物を硬化させるために使用されている従来公知の有機過酸化物が使用される。このような有機過酸化物としては、オルトーメチルベンゾイルパーオキサイド、メターメチルベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、クミル-t-ブチルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ-t-ブチルパーオキサイド等が例示される。なお、これらの有機過酸化物は、1種または2種以上の混合物として用いられる。本成分の配合量は(A)成分100重量部に対して0.05〜15重量部の範囲内であり、好ましくは、0.05〜5重量部の範囲内である。
【0012】
また、後者の白金系触媒とケイ素原子結合水素原子含有オルガノポリシロキサンとを併用したものの内、白金系触媒としては、白金黒、白金担持のアルミナ粉末、白金担持のシリカ粉末、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、塩化白金酸とオレフィンとの錯体、塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体、これらの白金系触媒を含有する熱可塑性樹脂微粒子触媒等が例示される。この白金系触媒の添加量は、通常、(A)成分に対して白金金属として、1〜1,000ppm(重量)であり、好ましくは、1〜500ppm(重量)である。また、ケイ素原子結合水素原子含有オルガノポリシロキサンは前記白金系触媒の存在下に架橋剤として働くものであり、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有することが必要である。かかるケイ素原子結合水素原子含有オルガノポリシロキサンとしては、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサンが例示される。本成分の配合量は、(A)成分中のアルケニル基のモル数と、本成分のケイ素原子結合水素原子のモル数の比が、(1.0:0.5)〜(1.0〜4.0)の範囲内にある量が好ましい。
【0013】
このシリコーンゴム組成物は、上記のような(A)成分〜(C)成分からなるが、これらの成分に加えて、シリコ―ンゴム組成物に添加配合することが公知とされる各種添加剤を添加配合することは、本発明の目的を損なわない限り差し支えない。このような添加剤としては、例えば、両末端水酸基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマー、両末端水酸基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合オリゴマー、ジフェニルシランジオール等の可塑剤;石英微粉末、ケイソウ土、マイカ、クレイ、ガラスビーズ、酸化アルミニウム等の増量充填剤;酸化亜鉛、酸化鉄、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、カーボンブラック、ベンガラ等の顔料、難燃性付与剤ないし耐熱性向上剤;各種付加反応遅延剤等が例示される。
【0014】
本発明のシリコーンゴム組成物は、(A)アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン100重量部と(B)オルガノポリシロキサン環状体により表面処理された乾式法シリカであって、BET法比表面積が50〜300m2/gであり、嵩密度が80〜200kg/m3であり、炭素原子含有量が1.6〜4.0重量%であり、カールフィッシャー法で測定された水酸基含有量が0.26重量%以下であり、ヘキサン抽出量が2重量%以下である乾式法シリカ100重量部とを混練してシリコーンゴムベースコンパウンドを造り、該シリコーンゴムベースコンパウンドに(C)硬化剤(本発明の組成物を硬化させるのに十分な量)を配合することを特徴とする。この製造方法に使用される(A)成分、(B)成分および(C)成分は上記した(A)成分、(B)成分および(C)成分と同じものであり、同様なものが例示される。
ここで、シリコーンゴムベースコンパウンドを製造するときの混練温度は、好ましくは、室温〜170℃であり、より好ましくは、室温〜150℃である。また、混練手段としては、ニーダーミキサーや2本ロールのようなバッチ式混合機が挙げられる。また、2軸連続混練押出機のような連続混練機を用いて製造することも可能である。
【0015】
以上のような本発明のシリコーンゴム組成物は、保存安定性に優れており、硬化後は、機械的強度に優れたシリコーンゴムとなり得る。したがって、本発明のシリコーンゴム組成物は、かかる特性の要求される用途、例えば、自動車のエンジン周辺部で使用されるゴム部品、電子写真複写機の定着ロールや加圧ロールに使用されるゴム、電線被覆用ゴム等高温条件下で使用されるゴム用として好適である。
【0016】
【実施例】
次に、本発明を実施例にて説明する。実施例中、部とあるのは重量部のことであり、粘度は25℃における測定値である。また、シリコーンゴムベースコンパウンドの物理特性と可塑化戻りは次のようにして測定した。また、実施例で使用した乾式法シリカは、下記表1に示す特性を有するものであった。
○シリコーンゴムの物理特性
硬さ:JIS K−6253 加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法にしたがって測定した。引張り強さ及び伸びは、JIS K 6251 加硫ゴムの試験方法にしたがって測定した。引裂き強さはJISK−5251 加硫ゴムの引裂き試験方法にしたがって測定した。
○可塑化戻り
特開平6−313046号に記載の方法に準じて測定した。
即ち、シリコーンゴムベースコンパウンドを製造し、そのまま室温にて6ヶ月間放置した。その後、この6ヶ月間放置した1.5kgのシリコーンゴムベースコンパウンドを2本ロールを使用して混練し、ファーストロールに巻き付くまでの秒数を測定した。ここで、2本ロールの直径は8インチ、ファーストロールの回転速度は25.2rpm、スローロールの回転速度は18rpm、ロール間隙は1.5mmであった。測定値は、○可塑化戻り良好(30秒以内にファーストロールに巻き付いた)、△可塑化戻りやや不良(混練時間1分〜2分でファーストロールに巻き付いた)、×可塑化戻り不良(クレープハードニングを起こし、混練時間2分でファーストロールに巻き付かなかった。)
【0017】
【表1】
Figure 0004528392
【0018】
【実施例1】
ジメチルシロキサン単位99.82モル%とメチルビニルシロキサン単位0.18モル%からなり、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体生ゴム100部、処理シリカ1を40部、可塑剤(粘度50mPa・sの両末端ジメチルヒドロキシ基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマー)1.6部をニーダーミキサーに投入し均一に混合して、シリコーンゴムベースコンパウンド1を得た。この際、加熱は行なわなかったが、混練時温度は剪断発熱により60℃まで上昇した。ここで、40部の処理シリカ1を練り込むのに要した時間はおよそ45分であった。このシリコーンゴムベースコンパウンド1の100部に、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペーストマスターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均一に混練してシリコーンゴム組成物1を製造した。次いで上記で得られたシリコーンゴム組成物を170℃で10分間プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを作成した。このシリコーンゴムシートの物理特性を測定した。また上記シリコーンゴムベースコンパウンド1を室温にて6ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベースコンパウンド1の可塑化戻りを測定した。これらの測定結果を後記する表2に示した。
【0019】
【実施例2】
ジメチルシロキサン単位99.82モル%とメチルビニルシロキサン単位0.18モル%からなり、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体生ゴム100部、処理シリカ2を40部、可塑剤(粘度50mPa・sの両末端ジメチルヒドロキシ基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマー)1.6部をニーダーミキサーに投入し均一に混合して、シリコーンゴムベースコンパウンド2を得た。この際、積極的な加熱は行なわなかったが、混練温度は剪断発熱により60℃まで上昇した。ここで、40部の処理シリカ1を練り込むのに要した時間は45分間であった。このシリコーンゴムベースコンパウンド2の100部に、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペーストマスターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均一に混練してシリコーンゴム組成物2を得た。次いで上記で得られたシリコーンゴム組成物2を170℃で10分間プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを作成した。このシリコーンゴムシートの物理特性を測定した。また上記シリコーンゴムベースコンパウンド2を室温にて6ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベースコンパウンド2の可塑化戻りを測定した。これらの測定結果を後記する表2に示した。
【0020】
【比較例1】
実施例1において、処理シリカ1の替わりに、処理シリカ3を配合した以外は、実施例1と同様にしてシリコーンゴムベースコンパウンド3を製造した。この時、処理シリカ3を練り込むのに要した時間は50分であり、また、混練時温度は60℃まで上昇した。
このシリコーンゴムベースコンパウンド3の100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペーストマスターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均一に混練してシリコーンゴム組成物3を製造した。次いで上記で得られたシリコーンゴム組成物3を170℃で10分間プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを作成した。このシリコーンゴムシートの物理特性を測定した。また上記シリコーンゴムベースコンパウンド3を室温にて6ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベースコンパウンド1の可塑化戻りを測定した。これらの測定結果を後記する表2に示した。
【0021】
【比較例2】
実施例1において、処理シリカ1の替わりに、処理シリカ4を配合した以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴムベースコンパウンド4を製造した。この時、シリカを練り込むのに要した時間は45分であり、混練時温度は60℃まで上昇した。このシリコーンゴムベースコンパウンド4の100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペーストマスターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均一に混練してシリコーンゴム組成物4を製造した。次いで上記で得られたシリコーンゴム組成物を170℃で10分間プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを作成した。このシリコーンゴムシートの物理特性を測定した。また上記シリコーンゴムベースコンパウンド4を室温にて6ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベースコンパウンド4の可塑化戻りを測定した。これらの測定結果を後記する表2に示した。
【0022】
【比較例3】
実施例1において、処理シリカ1の替わりに、処理シリカ5を配合した以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴムベースコンパウンド5を得た。この時、処理シリカ5を練り込むのに要した時間は70分で、混練時温度は80℃まで上昇した。このシリコーンゴムベースコンパウンド5の100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペーストマスターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均一に混練してシリコーンゴム組成物5を製造した。次いで上記で得られたシリコーンゴム組成物を170℃で10分間プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを作成した。このシリコーンゴムシートの物理特性を測定した。また上記シリコーンゴムベースコンパウンド5を室温にて6ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベースコンパウンド5の可塑化戻りを測定した。これらの測定結果を後記する表2に示した。
【0023】
【表2】
Figure 0004528392
【0024】
【実施例3】
実施例1で使用したオルガノポリシロキサン生ゴム1を100部と処理シリカ1を40部と可塑剤1.6部を同方向2軸連続混合押出機「ウェルナーフレイドラー社製、ZSK58」に連続供給し、回転数300rpm、温度170℃、吐出量35kg/hrの条件下で連続混合した。吐出されたシリコーンゴムベースコンパウンドは剪断により200℃まで温度が上昇していた。このシリコーンゴムベースコンパウンドを放置して室温まで冷却した後、2ロール上で素練りを行い、シリコーンゴムベースコンパウンド6を製造した。この時のロール作業性は良好であった。このシリコーンゴムベースコンパウンド6の100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペーストマスターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均一に混練してシリコーンゴム組成物1を製造した。次いで上記で得られたシリコーンゴム組成物を170℃で10分間プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを作成した。このシリコーンゴムシートの物理特性を測定した。また上記シリコーンゴムベースコンパウンド6を室温にて6ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベースコンパウンド6の可塑化戻りを測定した。これらの測定結果を後記する表3に示した。
【0025】
【実施例4】
実施例1で使用した生ゴム100部と処理シリカ1の40部と可塑剤1.6部を同方向2軸連続混合押出機「ウェルナーフレイドラー社製、ZSK58」に連続供給し、回転数300rpm、温度170℃、吐出量40kg/hrの条件下で連続混合した。この時のシリコーンゴムベースコンパウンドの吐出温度は195℃であった。このシリコーンゴムベースコンパウンドを室温まで放置冷却した後、2ロール上で素練りを行い、シリコーンゴムベースコンパウンドを製造した。この時のロール作業性は良好であった。このシリコーンゴムベースコンパウンドを放置して室温まで冷却した後、2ロール上で素練りを行い、シリコーンゴムベースコンパウンド7を得た。この時ののロール作業性は良好であった。このシリコーンゴムベースコンパウンド7の100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペーストマスターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均一に混練してシリコーンゴム組成物7を製造した。次いで上記で得られたシリコーンゴム組成物を170℃で10分間プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを作成した。このシリコーンゴムシートの物理特性を測定した。また上記シリコーンゴムベースコンパウンド7を室温にて6ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベースコンパウンド7の可塑化戻りを測定した。これらの測定結果を後記する表3に示した。。
【0026】
【実施例5】
実施例1で使用した生ゴム100部と処理シリカ1の45部と可塑剤1.8部を同方向2軸連続混合押出機「ウェルナーフレイドラー社製、ZSK58」に連続供給し、回転数300rpm、温度170℃、吐出量35kg/hrの条件下で連続混合した。この時のシリコーンゴムベースコンパウンドの吐出温度は195℃であった。
この時のシリコーンゴムベースコンパウンドの吐出温度は225℃であった。このシリコーンゴムベースコンパウンドを放置して室温まで冷却し、2ロールで素練りを行い、シリコーンゴムベースコンパウンド8を得た。この時のロール作業性は良好であった。このシリコーンゴムベースコンパウンド8の100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペーストマスターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均一に混練してシリコーンゴム組成物8を製造した。次いで上記で得られたシリコーンゴム組成物8を170℃で10分間プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを作成した。このシリコーンゴムシートの物理特性を測定した。また上記シリコーンゴムベースコンパウンド8を室温にて6ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベースコンパウンド8の可塑化戻りを測定した。これらの測定結果を後記する表3に示した。
【0027】
【実施例6】
実施例3において、処理シリカ1の替わりに処理シリカ2を40部使い、吐出量を40kg/hrにした以外は、実施例3と同様にしてシリコーンゴムベースコンパウンドを製造した。ここで、シリコーンゴムベースコンパウンドの吐出温度は185℃であった。このシリコーンゴムベースコンパウンドを放置して室温まで冷却し、2ロール上で素練りを行いシリコーンゴムベースコンパウンド9を得た。この時のロール作業性の良好であった。このシリコーンゴムベースコンパウンド9の100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペーストマスターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均一に混練してシリコーンゴム組成物9を製造した。次いで上記で得られたシリコーンゴム組成物9を170℃で10分間プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを作成した。このシリコーンゴムシートの物理特性を測定した。また上記シリコーンゴムベースコンパウンド9を室温にて6ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベースコンパウンド9の可塑化戻りを測定した。これらの測定結果を後記する表3に示した。
【0028】
【実施例7】
実施例6において、吐出量を40kg/hrを吐出量を50kg/hrに増やした以外は、実施例6と同様にしてシリコーンゴムベースコンパウンドを製造した。ここで、シリコーンゴムベースコンパウンドの吐出温度は200℃であった。このシリコーンゴムベースコンパウンドを放置して室温まで冷却した後、2ロールで素練りを行い、シリコーンゴムベースコンパウンド10を得た。この時のロール作業性は良好であった。このシリコーンゴムベースコンパウンド10の100部に、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペーストマスターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均一に混練してシリコーンゴム組成物10を製造した。次いで上記で得られたシリコーンゴム組成物10を170℃で10分間プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを作成した。このシリコーンゴムシートの物理特性を測定した。また上記シリコーンゴムベースコンパウンド10を室温にて6ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベースコンパウンド10の可塑化戻りを測定した。これらの測定結果を後記する表3に示した。
【0029】
【実施例8】
実施例6において、処理シリカ2の添加量を50部、可塑剤1の添加量を2.0部に増量した以外は、実施例6と同様にしてシリコーンゴムベースコンパウンドを製造した。シリコーンゴムベースコンパウンドの吐出温度は200℃であった。このシリコーンゴムベースコンパウンドを室温まで放置冷却した後、2ロール上で素練りを行い、シリコーンゴムベースコンパウンド11を得た。この時のロール作業性の良好であった。このシリコーンゴムベースコンパウンド11の100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペーストマスターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均一に混練してシリコーンゴム組成物11を製造した。次いで上記で得られたシリコーンゴム組成物11を170℃で10分間プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを作成した。このシリコーンゴムシートの物理特性を測定した。また上記シリコーンゴムベースコンパウンド11を室温にて6ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベースコンパウンド11の可塑化戻りを測定した。これらの測定結果を後記する表3に示した。
【0030】
【比較例4】
実施例3において、処理シリカ1の替わりに処理シリカ3を配合した以外は、実施例3と同様にしてシリコーンゴムベースコンパウンドを製造した。このシリコーンゴムベースコンパウンドの吐出温度は200℃であった。このシリコーンゴムベースコンパウンドを放置して室温まで冷却した後、2ロール上で素練りを行い、シリコーンゴムベースコンパウンド12を得た。このシリコーンゴムベースコンパウンド12はロール作業において、滑らかな端部にならず耳割れを起こした。次いで、このシリコーンゴムベースコンパウンド12の100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの50重量%シリコーンオイルペーストマスターバッチ0.8部を添加し、2本ロール上で、均一に混練してシリコーンゴム組成物12を製造した。次いで上記で得られたシリコーンゴム組成物12を170℃で10分間プレス加硫し、200℃で4時間2次加硫し、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを作成した。このシリコーンゴムシートの物理特性を測定した。また上記シリコーンゴムベースコンパウンド6を室温にて12ヶ月間放置し、この6ヶ月間放置後のシリコーンゴムベースコンパウンド12の可塑化戻りを測定した。これらの測定結果を後記する表3に示した。
【0031】
【比較例5】
実施例3において、処理シリカ1の替わりに処理シリカ5を配合した以外は、実施例3と同様にしてシリコーンゴムベースコンパウンドを製造した。しかし、得られたシリコーンゴムベースコンパウンドは混合が不十分で均質なシリコーンゴムベースコンパウンドではなかった。
【0032】
【表3】
Figure 0004528392
【0033】
【発明の効果】
本発明のシリコーンゴム組成物は、オルガノポリシロキサン環状体で表面処理された特殊な乾式法シリカを10〜50重量%含有しているので、保存安定性に優れ、硬化後は機械的強度に優れたシリコーンゴムとなり得るという特徴を有し、また、本発明のシリコーンゴム組成物の製造方法はかかるシリコーンゴム組成物を効率よく製造することができるという特徴を有する。

Claims (4)

  1. (A)アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン100重量部、(B)オルガノポリシロキサン環状体により表面処理された乾式法シリカであって、BET法比表面積が50〜300m2/gであり、嵩密度が80〜200kg/m3であり、炭素原子含有量が1.6〜4.0重量%であり、カールフィッシャー法で測定された水酸基含有量が0.26重量%以下であり、ヘキサン抽出量が2重量%以下である乾式法シリカ(本組成物中の含有量が10〜50重量部となる量)および(C)硬化剤(本発明の組成物を硬化させるのに十分な量)からなるシリコーンゴム組成物。
  2. (C)成分が有機過酸化物である請求項1に記載のシリコーンゴム組成物。
  3. (A)アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン100重量部と(B)オルガノポリシロキサン環状体により表面処理された乾式法シリカであって、BET法比表面積が50〜300m2/gであり、嵩密度が80〜200kg/m3であり、炭素原子含有量が1.6〜4.0重量%であり、カールフィッシャー法で測定された水酸基含有量量が0.26重量%以下であり、ヘキサン抽出量が2重量%以下である乾式法シリカ(本組成物中の含有量が10〜50重量部となる量)とを混練してシリコーンゴムベースコンパウンドを造り、該シリコーンゴムベースコンパウンドに(C)硬化剤(本発明の組成物を硬化させるのに十分な量)を配合することを特徴とするシリコーンゴム組成物の製造方法。
  4. 混練時の温度が室温〜170℃である請求項3に記載の製造方法
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