JP4526341B2 - 回転トルク伝達機構及び歯車伝達機構の組み立て方法 - Google Patents
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Description
従来、感光体ドラム周長と中間転写体周長比が1:nで表せない構成において、感光体ドラムの回転ムラに起因する色ずれを良化させるために、感光体ドラム軸上に同一成型品のギヤを複数枚設け、回転方向に360°/(ギヤ枚数)ずつ位相をずらして取り付けることが知られている(例えば特許文献1ないし4参照)。
特許文献1には、感光体上に複数回に分けて形成された複数のトナー像を、中間転写体上に順次一次転写した後、記録媒体上に二次転写して出力画像を得るように構成された画像形成装置において、前記感光体に回転手段を与える駆動源から、前記感光体に至る駆動系列のなかで、最下流の駆動伝達手段を同一軸上に複数個設ける構成が開示されている。
特許文献2には、回転体を組み立てるとき、短時間で偏心や傾きを低減して高精度に組み立てることができるとともにメンテナンス性を向上させるために、感光体ドラムの回転軸の先端部の一定の範囲に反応硬化性の未硬化樹脂で中間層を形成する技術が開示されている。
また、特許文献2の発明では、中間層の部分に歯車の取り付け穴を嵌合させ、回転軸を一定速度で回転しながら調整手段により回転軸に対する歯車の偏心や傾きが少なくなるように、歯車の取り付け位置を調整する。歯車の取り付け位置を調整した後、中間層硬化手段から中間層に硬化エネルギを与えて中間層を硬化する。
しかし、そのためには、少なくとも歯車を2枚以上要し、さらには複数の歯車が同一金型より成型された歯車でなければならないという面では、一般的に複数個取りの成型金型により1ショットで複数の歯車が成型できる金型の場合にはそれらを単一の金型より成型したものに揃えなければならないため、部品管理の煩雑性や、部品の融通性が失われるため管理コストが掛かるという第1の問題がある。
また、必ずしも複数個の歯車の歯のピッチが完全に等角度では無いので、互いにモータギヤに対して干渉するため、歯車の噛み合い負荷トルクが変動し、正確なトルク伝達が成り立つとは限らないという第2の問題がある。
さらには、歯車を複数に分割し取り付けの角度位相をずらしたとしても、分割した角度位相間では偏心量が少なくなるが潜在的には完全に取り除けるわけではなく、さらには歯車枚数を多く重ねなければならない。
図示の4枚構成を例にしても偏心量は1/4に減少する程度であり、その偏心量を取り除くためには膨大な(理屈上では無限)歯車を重ねる必要があり現実的な構成ではなく、潜在的には偏心成分が残るという第3の問題がある。
この場合に、未硬化樹脂の中間層を形成させると偏肉によって収縮する方向性が生じ、結果的には偏心が残ってしまうという第4の問題がある。
また、回転部品の取り付け位置を調整するとき、回転軸を一定速度で回転しながら回転軸に対する回転部品の偏心や傾きが少なくなるように調整する回転体の組立方法に関しては、回転中に回転体(歯車)の芯出しを行うことが目的であるとするならば、回転により生じる副次的な振動成分、または、把持部材の動的な振動や傾き成分が動的に影響することにより、芯出し精度を阻害する可能性があるという第5の問題がある。
特許文献2には、更に、中間層を形成する反応硬化性の樹脂は紫外線硬化樹脂であり、これに関連して段落番号0001に『・・・中間層23を硬化するときに、光照射後にも硬化が進行するから、光照射に対する開口面積が小さい場合にも、紫外線を短時間照射することにより中間層23を完全に硬化することができる。・・・』と記述されている。
しかしながら、紫外線を照射して硬化させるためには、紫外線硬化方法の接着剤を紫外線ランプで照射させる必要があるが、硬化進行度合いの分布が生じると、硬化層内の内部残留応力が生じ、経時的硬化収縮が進行したり、温度サイクルが加わるときに撓みが生じたり、最悪の場合には界面剥離を生じる第6の問題がある。
さらに、特許文献3のインクジェットヘッドの取付け構造及び取付け方法には、従来の充填接着法(接着剤の塗布量体積が大きく硬化収縮により折角高精度に位置決めされた2つのワーク間の位置関係がずれてしてしまう不具合に対し、ヘッド保持部材を用いることにより高精度な位置関係を保つことができることが記載されている。
図10は従来の回転トルク伝達方式の一例を示す概略図である。図11は図10の要部のみを示す概略正面図である。図10及び図11において、フレーム1上には軸受2を介して感光体ドラム4のドラム軸3が貫通している。
このドラム軸3は、さらに、ドラムギヤ8を貫通して固定され、ドラム軸3の先端は軸受7を介してブラケット6に取り付けられる。フレーム1とブラケット6はスタッド5によって間隔が一定に保たれ、ドラムギヤ8の歯先円にモータピニオン11が嵌合し、このモータピニオン11はブラケット6にネジ9で取り付けられたモータ10によって駆動される。
本発明の目的は、上述した実情を考慮して、歯車のピッチ円及び歯先円、或いは歯底円と回転軸中心との偏心量を極力低減し、歯車1回転周期の変動の少ない歯車伝達機構による回転トルク伝達機構を製作するための部品構成を有する回転トルク伝達方式及び歯車伝達機構の組み立て方法を提供することにある。
また、請求項2の発明は、画像を担持して回転する回転体の回転軸に歯車を設け、該歯車を駆動する駆動系の伝達機構に駆動源からの歯車伝達機構により回転トルクを伝達する回転トルク伝達機構において、前記回転軸外周部の前記歯車の取り付け位置を含む範囲に、前記歯車の径方向に突出して前記歯車の軸穴に勘合するフランジ部を有するスリーブを配設し、前記歯車が、前記フランジ部と互いに接触干渉しないための間隙を前記歯車と前記スリーブとの間に設けた状態で前記回転軸に組み付けられるとともに、前記歯車と前記フランジ部とが、前記歯車及び前記スリーブに面接触可能な構造体を介して接続される構成を有し、前記構造体は、前記歯車に接する面と前記スリーブに接する面とが互いに同一平面で、且つ前記回転軸と、前記構造体の前記歯車に接する面とが互いに直角である回転トルク伝達機構を特徴とする。
また、請求項3の発明は、前記構造体を、少なくとも2個以上備えている請求項1又は2に記載の回転トルク伝達機構を特徴とする。
また、請求項4の発明は、前記構造体の前記歯車に接する面及び前記スリーブに接する面の少なくとも一方は、前記歯車又は前記スリーブに対して接着剤によって接着されている請求項1乃至3の何れか一項に記載の回転トルク伝達機構を特徴とする。
また、請求項5の発明は、前記構造体の材質が、波長が400〜800nmで可視光線以下の短波長を透過する材質であって、前記接着剤が光により架橋反応する材質である請求項4に記載の回転トルク伝達機構を特徴とする。
また、請求項6の発明は、前記歯車と、前記スリーブの材質が、波長が400〜800nmで可視光線以下の短波長を透過する材質であって、前記接着剤が光により架橋反応する材質である請求項4に記載の回転トルク伝達機構を特徴とする。
また、請求項7の発明は、前記構造体の前記歯車との接触面に、前記回転軸の法線方向には移動の自由度があって、回転方向には突き当たりの接触をする互いに凹凸の干渉部を設けた請求項1乃至6の何れか一項に記載の回転トルク伝達機構を特徴とする。
また、請求項8の発明は、請求項4乃至7の何れか一項に記載の回転トルク伝達機構における歯車と、回転軸とを位置合わせして組み立てる歯車伝達機構の組み立て方法において、基準中心としての前記軸穴の中心から少なくとも3方向に等間隔で配置した規制部材に接触させることにより前記歯車を位置決めするステップと、前記基準中心に対して同軸上に配置されるように予め位置決め手段により位置決めされる前記回転軸及び前記スリーブとを相対的に固定状態するステップと、前記スリーブ及び前記歯車に接触するように配置した構造体を、前記スリーブ及び前記歯車の少なくとも一方を接着剤により接着するステップと、を備えた歯車伝達機構の組み立て方法を特徴とする。
この回転トルク伝達方式は、図1には図示してない静電潜像、及びトナー画像を担持して回転する回転体(感光体ドラム)の回転軸3(ドラム軸)に歯車8(ドラムギヤ)を設けている。
この歯車8(ドラムギヤ)を駆動する駆動系の伝達機構(例えば、図10の従来例のモータピニオン11)に同じく図10の駆動源10(モータ)からの歯車伝達機構により回転トルクを伝達する。
歯車8(ドラムギヤ)の一部ないしは全部の構造、即ち、歯車8(ドラムギヤ)、歯車8を回転させる回転軸3(ドラム軸)、或いは回転軸3の外周に配置されたスリーブ17(図2参照)とが独立した構造体であり、これらの構造体はそれらを互いに接続する第3の構造体13を介して接続されている。第3の構造体13は、ドラムギヤ8の上面12と接する基底部13aと、基底部13aの中心部から軸方向へ突出した突出部13bとを備えている。
図1において、ドラムギヤ8の上面の接着面12には接着剤14が塗布され、第3構造体13は基底部13aの底面と、突出部13bの貫通孔内周を、夫々接着剤14によりドラムギヤ8とドラム軸3に接着される。
図1の構成ではドラム軸3の周りとドラムギヤ8の内径との間には空隙部15がある。また、第3の構造体13は基底部13aの底部と突出部13bの内周面を、接着剤14によりドラムギヤ8及びドラム軸3と接着されるが、接着ではなく同一部分を溶着することも可能である。
なお図示ではドラムギヤ8及びスリーブ17のいずれも接着剤14で接続されているが、上述したように接着剤に限定されず、溶着による接続であっても構わない。
図1、図2の空隙部15は、ドラム軸3、及びスリーブ17が直接ドラムギヤ8に触れないために設けており、この部位によって独立した構造体を示すものである。このような構造により、歯車の偏心をドラム軸3に影響を与えることなく偏心を取り除く補正が可能となる。
歯車(ドラムギヤ)8の上面12に接する第3の構造体13の下面(基底部13a下面)と、回転軸(ドラム軸)3、或いは回転軸3に対応したスリーブ17とに接する内側面(突出部13bの内周面)とが互いに直角で、かつ回転軸3と歯車8に接する面とは直角の形状である。
第3の構造体13が歯車8と回転軸3等に夫々接する面が互いに直角である(直交する)理由は、ドラム軸3に対してドラムギヤ8が相対的に移動しようとしても常に第3の構造体13の2つの面が何れかの相手方部材3、8、17に接触することが可能であるため、接着面の信頼性を確保する上で重要であるということである。
フランジ付スリーブ17のフランジ部17aとドラムギヤ8の接着面12とは同一平面であり、なおかつドラムギヤ8の内周とフランジ部17aの外周面との間には空隙部15があるために、上述した独立した構造体を保ちつつ平板第3の構造体19のような平面で接着が可能となる。
図4は第3の構造体及びスリーブの第1の変形例を示す概略斜視図である。図4において、歯車(ドラムギヤ)8と、この歯車8を回転させる回転軸(ドラム軸)3とは互いに接触干渉しない形状である。
第3の構造体20は、ドラムギヤ8の上面12に面接触する基底部20aと、基底部20aの内側部から軸方向へ突出した突出部20bとを備え、突出部20bの内面は、接触する相手部材としての円筒状の対象物(回転軸3、或いは円柱スリーブ21)の外周面に密着するように円弧状(曲面状)に構成されている。
即ち、第3の構造体20の突出部20bは、歯車(ドラムギヤ)8と、回転軸(ドラム軸)3の外周面、或いは回転軸3の外周に固定された円柱スリーブ21の外周面とに対して夫々面接触できる構造である。この面接触箇所には接着剤14が塗布されている。図4には、感光体ドラム4、空隙部15、接着面12が示されている。
このように面接触することにより、接合面性が広く確保できるため接着強度を確保しやすく、かつ非接触部位(界面の浮き上がり)が無く接続できるため、接着剤14の層厚さが均一に薄肉化でき、このような接着は、温度変化や、経時変化による接着剤14の体積変化の影響を受け難いため、安定した接着強度を得るためには重要な要素である。
第3の構造体22は、ドラムギヤ8の上面12に面接触する基底部22aと、基底部22aの内側部から軸方向へ突出した突出部22bとを備え、突出部22bの内面は、接触する相手部材としての平面状の対象物(矩形スリーブ23)の外周面に密着するように平面状に構成されている。
矩形スリーブ23は、回転軸3の外周面に密着する中心孔と、4つの側面を有している。
平面式の第3の構造体22は、歯車8の上面12、或いは回転軸3に固定した矩形スリーブ23の平坦な側面とに面接触できる構造である。この面接触部には接着剤14が塗布されている。図5には、感光体ドラム4、空隙部15、接着面12が示されている。
このように面接触することにより、接合面性を広く確保できるため接着強度を確保しやすく、かつ非接触部位(界面の浮き上がり)が無く接続できるため、接着剤14の層厚さが均一に薄肉化でき、このような接着は、温度変化や、経時変化による接着剤14の体積変化の影響を受け難いため、安定した接着強度得るためには重要な要素である。
図4ないし図6において、第3の構造体20及び22は、少なくとも2個以上に分割されている。2個以上に分割された曲面式第3の構造体20や、平面式第3の構造体22、或いは図3で示した平板第3の構造体19であっても2個以上の複数に分割された第3の構造体の構成であれば、それ自体の部品の嵌め合い精度を要求されずともドラムギヤ8とドラム軸3、或いは円柱状スリーブ21や、矩形スリーブ23などと隙間を作ることなく密着して接合することが可能となる。
図1から図9までの全ての実施形態において第3の構造体13、19、20、22が接着剤により接合されていると捕らえて考えることができる。
また、無機系ではセメント類、ケイ酸ソーダ類、セラミックス系などもあげられるが、とくにギヤの使用環境に応じた温湿度、ガス雰囲気や、負荷トルク、衝撃、振動、時間、外乱電磁波(電磁波、光)や、ドラムギヤ8と、スリーブ17の材質、ドラム軸3の材質等を考慮した上で接着剤や、接着方式を選択する必要があるため、それらの接着剤と接着方式については限定しない。また、接着に類似した接合方式として溶着(溶接)であっても構わない。
第3の構造体22の材質は可視光線(波長:400〜800nm)以下の短波長を透過する材質であって、接着剤は光により架橋反応する材質である。主に接着方式をUV(紫外線)または、EB(電子線)により架橋反応を起こすポリマによる接着方式に限定するものである。
とくに可視光線(波長:400から800nm)を透過し、さらに紫外線波長帯域である(波長:400から200nm)すべての帯域か、或いはその帯域内の一部帯域で透過できる材質、ガラス、或いは樹脂の代表例としてJSR株式会社(商品名;ARTON)などを挙げることができる。
このような紫外線帯域を透過できる材料で構成した第3の構造体であれば、後述する工法により予め位置決めされた状態から接合する場合には硬化中、硬化後の接合状態を観察しやすく、生産性が向上する効果がある。
また、接着時間の管理を照射する光のエネルギで強弱加減ができ、なおかつ光の配光分布を工夫することにより、接着界面の硬化歪をうまく緩和することができるなど接着の自由度が確保できる。
逆にこのような方式でない、例えば熱硬化型の接着剤では温度分布を細かに設定することが不可能であり、界面で硬化収縮が生じると界面に残留応力が生じて剥離する可能性もあり、また可視光線で透過しないとその接着状態を観察することもできないため、工程内や市場でのトラブルに対応できないことになる。
図1から図9までの各実施形態全において、ドラムギヤ8とスリーブ17、21、23が可視光線(波長:400から800nm)を透過し、さらに紫外線波長帯域である(波長:400から200nm)すべての帯域か、或いはその帯域内の一部帯域で透過できる材質であれば、前記と同様に主に接着方式をUV(紫外線)または、EB(電子線)により架橋反応を起こすポリマによる接着方式で接着ができ、同様の効果が得られる。
なお、接着剤に関する記述を付け加えると、これまでは硬化(架橋)前の粘度について言及していないが、工程上では粘度が低い方が、第3の構造体の接着面と、相手部材との間に毛管力またはファンデルワース力(分子間力)が作用し、均一な膜厚になろうとして自発的に被接合ワーク同士が吸着(密着)し合う力が作用し、接着層の膜厚が薄くなり、このことが硬化収縮による位置関係のずれ低減させる働きとして作用する(実験検証済み)。
その意味では、硬化(架橋)前の接着剤の粘度は、50000mPa・S以下(好ましくは25000mPa・S以下)である。特許文献2の請求項1では、『前記中間層を形成する樹脂の粘度は1000〜10000Pa・S=(0.001〜0.01mPa・S)である請求項1ないし5のいずれかに記載の回転体組立方法』と記載されている。
しかし、これほど高流動性でなくとも良好な接着が期待できる流動性のものが良好であるが、硬化後の接強度、硬化収縮率、界面隔離性、耐ヒートサイクル性、温度依存性、経時変化、硬化紫外線波長感度等を考慮した上で接着剤の吟味が必要である。
また、接着剤の硬化方法としては、紫外線硬化型などの光に反応して硬化(架橋)するもの以外に、嫌気性の接着剤を用いても構わない。
紫外線硬化型及び嫌気性接着剤の代表例は、ケミッテック株式会社(http://www.chemitech.co.jp/)の製品である。
紫外線透過率の良好な樹脂材料の代表例は、JSR株式会社(http://www.jsr.co.jp/pd/hide_02.html)の商品名ARTONである。
図8及び図9において、平面式第3の構造体22の、歯車(ドラムギヤ)8との接触面に回転軸(ドラム軸)3の法線方向には移動の自由度があって、回転方向には突き当たりの接触をする互いに凹凸の干渉部を設けるようにしている。
即ち、ドラムギヤ8の接着面12に施された凹溝部25が中心から法線方向に形成され、平面式第3の構造体22のギヤ接触面にはそれに対応した位置にピン状の突起部24が形成され、各突起部24は各凹溝部25内に移動自在に嵌合している。
突起部24と凹溝部25とが互いに嵌合し合い、とくにドラムギヤ8のトルクが掛かる回転方向に突起部24と凹溝部25の内壁との接点を向けるように配置すると、平面式第3の構造体22のギヤ接触面での弾性応力はこの接点により低減されるため界面を剥離する心配が低減される効果が得られる。
図示では回転中心を±Yと±Xの座標で示しており、この各方向に矩形スリーブ23と、ドラムギヤ8の凹溝部25を配置すれば、双方の位置合わせが完了した後でも平面式第3の構造体22の位置を±Yと±Xに移動させることにより、上述の接点を設ける配置に設定することができる。
歯車(ドラムギヤ)8と回転軸(ドラム軸)3との位置あわせ方法は、基準中心から少なくとも3方向(この例では4方向)に等間隔の規制部材(基準突き当て部材)27を配置し、それらに接して位置決めされる歯車8と、上記基準中心に同軸上に配置されるように予め位置決め手段(軸基準押さえ)28により位置決めされる回転軸3、或いは回転軸に対応したスリーブ17とを相対的に固定状態にする。
歯車伝達機構の組み立て方法では、その後双方に接触させるように配置した第3の構造体22により接続して組み立てる。基準中心から少なくとも120度に3分割された3方向に等間隔の規制部材(基準突き当て部材)27を配置し、ドラムギヤ8の歯先円に接触するように配置する。
このように偏心成分を低減した歯車を組み立て形成することにより、1回転中の偏心が少なく、とくにカラーの画像形成装置の感光体や、転写ベルト、ドラムなどに用いることにより色間のずれ量が低減できて良好な画像を形成することができるようになる。
また、歯車部品材料として、自己潤滑性の良い樹脂成型材料と、回転トルクに対して変形を受けにくくするために剛性の高い、例えば、金属製のスリーブなどそれぞれに要求される特性を吟味した材料同士を複合的に接合し、なおかつ偏心量を低減した高精度な歯車機構を製作することができる効果が得られる。
また、この発明では歯車伝達機構に限定したが、例えばタイミングベルトの歯付きプーリや、スチールベルトなどの平板状の平ベルト駆動用の平ベルトプーリ等の偏心成分を取り除いた高精度プーリの工法としても有効である。
本発明は電子写真方式を用いた画像形成装置、画像読み取り装置などの高精度回転駆動動力伝達手段に関し、また歯車伝達方式に関わらず、歯付きタイミングベルト用プーリ、平ベルトプーリなど偏心を取り除くことにより高精度な回転動力伝達が可能となる伝達手段に関する。
4 回転体(感光体ドラム)
8 歯車(ドラムギヤ)
10 駆動源(モータ)
11 歯車伝達機構(モータピニオン)
13 第3の構造体
14 接着剤
17 スリーブ
19 平板第3の構造体
20 曲面式第3の構造体
21 円柱スリーブ
22 平面式第3の構造体
23 矩形スリーブ
24 突起部
25 凹溝部
27 規制部材(突き当て部材)
28 位置決め手段(軸基準押さえ)
Claims (8)
- 画像を担持して回転する回転体の回転軸に歯車を設け、該歯車を駆動する駆動系の伝達機構に駆動源からの歯車伝達機構により回転トルクを伝達する回転トルク伝達機構において、
前記回転軸外周部の前記歯車の取り付け位置を含む軸方向の範囲にスリーブを配設し、
前記歯車が、前記スリーブと互いに接触干渉しないための間隙を前記歯車と前記スリーブとの間に設けた状態で、前記回転軸に組み付けられるとともに、前記歯車と前記スリーブとが、前記歯車及び前記スリーブに面接触可能な構造体を介して接続される構成を有し、
前記構造体は、前記歯車に接する面と前記スリーブに接する面とが互いに直角で、且つ前記回転軸と、前記構造体の前記歯車に接する面とが互いに直角であることを特徴とする回転トルク伝達機構。 - 画像を担持して回転する回転体の回転軸に歯車を設け、該歯車を駆動する駆動系の伝達機構に駆動源からの歯車伝達機構により回転トルクを伝達する回転トルク伝達機構において、
前記回転軸外周部の前記歯車の取り付け位置を含む範囲に、前記歯車の径方向に突出して前記歯車の軸穴に勘合するフランジ部を有するスリーブを配設し、
前記歯車が、前記フランジ部と互いに接触干渉しないための間隙を前記歯車と前記スリーブとの間に設けた状態で前記回転軸に組み付けられるとともに、前記歯車と前記フランジ部とが、前記歯車及び前記スリーブに面接触可能な構造体を介して接続される構成を有し、
前記構造体は、前記歯車に接する面と前記スリーブに接する面とが互いに同一平面で、且つ前記回転軸と、前記構造体の前記歯車に接する面とが互いに直角であることを特徴とする回転トルク伝達機構。 - 前記構造体を、少なくとも2個以上備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転トルク伝達機構。
- 前記構造体の前記歯車に接する面及び前記スリーブに接する面の少なくとも一方は、前記歯車又は前記スリーブに対して接着剤によって接着されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の回転トルク伝達機構。
- 前記構造体の材質が、波長が400〜800nmで可視光線以下の短波長を透過する材質であって、前記接着剤が光により架橋反応する材質であることを特徴とする請求項4に記載の回転トルク伝達機構。
- 前記歯車と、前記スリーブの材質が、波長が400〜800nmで可視光線以下の短波長を透過する材質であって、前記接着剤が光により架橋反応する材質であることを特徴とする請求項4に記載の回転トルク伝達機構。
- 前記構造体の前記歯車との接触面に、前記回転軸の法線方向には移動の自由度があって、回転方向には突き当たりの接触をする互いに凹凸の干渉部を設けたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の回転トルク伝達機構。
- 請求項4乃至7の何れか一項に記載の回転トルク伝達機構における歯車と、回転軸とを位置合わせして組み立てる歯車伝達機構の組み立て方法において、
基準中心としての前記軸穴の中心から少なくとも3方向に等間隔で配置した規制部材に接触させることにより前記歯車を位置決めするステップと、
前記基準中心に対して同軸上に配置されるように予め位置決め手段により位置決めされる前記回転軸及び前記スリーブを相対的に固定状態にするステップと、
前記スリーブ及び前記歯車に接触するように配置した構造体を、前記スリーブ及び前記歯車の少なくとも一方を接着剤により接着するステップと、
を備えたことを特徴とする歯車伝達機構の組み立て方法。
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