JP4525690B2 - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼の連続鋳造方法に関し、とくに、2次冷却帯上部における不均一冷却に伴う鋳片表層欠陥発生を有効に防止しうる鋼の連続鋳造方法に関する。
鋼鋳片を水冷鋳型を用いた連続鋳造により製造する場合、溶鋼を鋳型内で凝固させながら引き抜くが、この凝固殻は、ある程度以上の冷却の不均一があると外表面が凹凸になりやすく、さらなる凝固殻成長の不均一を招く結果となり、最悪の場合、鋳型内あるいは2次冷却帯内で鋳片表面に縦割れが発生する。
このような鋳片表面の縦割れは、主に炭素含有量0.10質量%を中心とする中炭素鋼に高頻度で発生する。縦割れが発生すると、圧延工程に鋳片を送るに先立って疵、欠陥部の除去作業(以下、手入れと記す)を要することとなる。欠陥発生の傾向は鋳造速度の増加によって著しく増加する傾向にあるため、今日の一般的スラブ連続鋳造機における鋳造速度が、 例えば10年前と比較して約1.5 〜3倍に増大していることも手入れ作業増大の一要因となっている。
従って、 冷却不均一に伴う凝固殻成長の不均一は、 今日優れた経済性が着目されて適用が拡大されつつある直送加熱(ホットチャージ)あるいは直送圧延(ダイレクトチャージ)の適用阻害要因であると同時に、生産性向上の要件である高速鋳造化の阻害要因にもなっている。
このような連続鋳造鋳片における表面縦割れの発生を防止するためには、凝固の初期段階(以下、初期凝固と記す)において均一緩冷却を行い、凝固殻成長を均一化し、かつ、「つめ」(凝固殻の倒れ込み)の生成を抑制することが肝要であると考えられ、多くの初期凝固制御に関する技術が開示されている。
一方で、2次冷却帯における均一冷却も、 健全な鋳片を得るために極めて重要な因子であるが、ミストスプレーなど、スプレー水を均一に鋳片に噴射する冷却法があるにすぎない。
ところで、本発明者らの調査研究によれば、 鋳型内ならびに2次冷却帯における均一冷却を達成したとしても、鋳造速度が2m/minを超えるような高速鋳造において、次に述べる理由で鋳片の均一冷却が阻害される場合が頻繁に発生する。すなわち、鋳型内から排出され鋳片に不均一に付着したモールドフラックスによる、1)鋳片表面のスケール生成速度の増加、2)鋳片表面のスケールおよびモールドフラックス混合層の融点の低下に伴う付着性強化、という機構で鋳片表面に酸化スケール層の薄い箇所、 厚い箇所の不均一が生じてしまうことによる、鋳片の不均一冷却である。
酸化スケールは凝固殻に比較しておおよそ一桁小さい熱伝導率を有し、鋳型以降の2次冷却帯において伝熱抵抗層として不均一冷却の原因となる。この冷却の不均一性は、 鋳片の表面縦割れや、あるいは非定常バルジングに伴う鋳型内湯面変動の原因のひとつとなり、鋼の連続鋳造プロセスにおける高品質維持ならびに安定操業の阻害要因として作用する。図3はこのような場合の鋳片付着モールドフラックスの量と鋳片表面品質との相関関係を示すグラフである。ここで、図3の横軸のデータは、熱延加熱炉前の鋳片短辺表面スケールを採取して、含有されるCaO の濃度から算出した値を用いた。
本発明は、かかる2次冷却帯での不均一冷却の原因となる鋳片表面のモールドフラックスと酸化スケールの混合層を有効に除去しうる鋼の連続鋳造方法を提供することを目的とする。
本発明は、鋼の連続鋳造方法において、鋳型から最初の鋳片サポートロールまでの間で、直線状のスプレーパターンを形成するノズルを用いて、2m/min以上の鋳造速度の鋳片表面に10N/cm 以上22N/cm 以下の衝突圧で水噴流を衝突させることにより、前記鋳片表面に付着したモールドフラックスおよび酸化皮膜を除去することを特徴とする鋼の連続鋳造方法である
本発明によれば、鋼の連続鋳造において、鋳型から2次冷却帯の入口になる最初の鋳片サポートロールまでの間で鋳片表面に不均一に付着した、2次冷却帯での冷却不均一助長因子となる、フラックスおよび酸化皮膜を除去するようにしたから、以降の2次冷却帯におけるスプレー冷却が均一化かつ強化されて、鋳片の凝固不均一あるいは局所的な凝固遅れを解消し、縦割れ等の鋳片表面の欠陥ならびに非定常バルジング等の操業不安定因子を低減させることができるという優れた効果を奏する。
本発明では、鋳型から2次冷却帯の入口になる最初の鋳片サポートロールまでの間で鋳片表面に不均一に付着した、2次冷却帯での冷却不均一助長因子となる、フラックス(モールドフラックス)および酸化皮膜(酸化スケール)を除去するようにしたから、以降の2次冷却帯におけるスプレー冷却が均一化かつ強化されて、鋳片の凝固不均一あるいは局所的な凝固遅れを解消し、縦割れ等の鋳片表面の欠陥ならびに操業不安定因子を低減させることができる。
フラックスおよび酸化皮膜の除去手段としては、あらゆる物理的方法が適用できる。例えば、鋳片表面に高圧水を吹付ける方法(高圧水スプレーによる方法)、鋳片表面を凹凸を付与したロールで押圧する方法、鋳片表面を高高温強度合金ワイヤのブラシで擦る方法などが挙げられる。しかし、ランニングコスト、効果の確実性、メンテナンスの容易さ、設備工事の簡便さ、さらには付加的効果として高衝突力スプレーによる冷却強化による連鋳機の生産性向上効果などを勘案すると、高圧水スプレーによる方法が好ましい。
この高圧水スプレーによる方法は、連続鋳造装置を、例えば図1に示すように、鋳型1から最初の鋳片サポートロール4(1st)までの間の鋳片5表面に水噴流を衝突させる高圧水スプレーノズル(高圧水吹付け手段)2を配設したものとすることにより、実施することができる。ただし、鋳片表面での水噴流の衝突圧が10N/cm未満では、鋳型1から排出されてきた鋳片5に付着しているフラックスと酸化皮膜の混合層6を破壊、除去しえないため、鋳片表面での水噴流の衝突圧が10N/cm以上になるように、高圧水スプレーノズル2のノズル型式、噴射距離、ノズル背圧、噴射水量などのスプレー条件を決定して吹付けを行う必要がある。
高衝突圧を得るためのノズル型式としては、例えば図2(A) に示すようなほぼ直線状のスプレーパターンを形成するデスケーリングタイプのものが好ましい。これに対し図1に示しているような通常の2次冷却用スプレーノズル3は、例えば図2(B) に示すような楕円状に広がったスプレーパターンを形成するフラットタイプのものであり、このフラットタイプのノズルでは10N/cm以上の衝突圧を得ることは困難である。
なお、本発明では、前記衝突圧の上限について厚さ10数〜20mm程度の高温の凝固殻(凝固シェル)に対して必要以上の衝突圧力を付与することは、シェル破断による漏鋼事故など、操業に与えるダメージも懸念されるため、可能な限り避けるべきである。
また、本発明は、とくに鋳造速度(鋳片引抜速度)が2m/min以上の高速鋳造操業において、その効果が顕著に発現するため、かかる高速鋳造操業時に実施する。
図1に示した形態の連続鋳造装置により、炭素0.11質量%を含有する割れ感受性の高い中炭素鋼を、溶鋼過熱度25K、鋳造速度2.4 m/minの鋳造条件で鋳造するにあたり、高圧水スプレーノズル2として、図2(A),(B) のスプレーパターンをそれぞれ形成するデスケーリングタイプA、フラットタイプBの2種類を用い、表1に示す種々の条件で鋳片に水噴流を吹付けた。噴射水量は各条件とも鋳片幅1mにつき70L/min とした。
各条件ごとに2次冷却帯出側で調査した鋳片の縦割れ発生による品質一次不合格指数(条件C1を基準とする)を表1に示す。水噴流の鋳片衝突圧を10N/cm2未満としたためにフラックスと酸化皮膜の混合層6を破壊、除去しえなかった比較例(条件C1〜C3)では、条件C3において若干の改善は認められるものの、十分な品質を得ることができていない。これに対し、水噴流の鋳片衝突圧を10N/cm以上としてフラックスと酸化皮膜の混合層を破壊、除去しえた本発明の実施例(条件E1〜E3)では、著しい品質改善効果を得ることができた。
Figure 0004525690
また、上記と同じ試行条件で炭素0.04質量%を含有する一般的な低炭素鋼を鋳造したところ、比較例においては2次冷却帯での非定常バルジング起因の鋳型内湯面変動が散見されたのに対し、実施例においては2次冷却帯での均一強冷却化が促進されてシェル厚が増加し、非定常バルジングが抑制されたため、かかる鋳型内湯面変動は皆無であった。
本発明の1実施形態を示す模式図である。 本発明に係る高圧水スプレー(A)と通常の2次冷却用スプレー(水スプレーまたはミストスプレー)(B)とのスプレーパターン比較図である。 本発明の基礎とした鋳片表面の残存フラックス量と縦割れ不良発生による品質不合格指数との相関関係を示すグラフである。
符号の説明
1 鋳型(水冷銅板鋳型)
2 高圧水スプレーノズル(高圧水吹付け手段)
3 通常の2次冷却用スプレー(水スプレーまたはミストスプレー)ノズル
4 鋳片サポートロール
5 鋳片(連続鋳造鋳片)
6 フラックス(モールドフラックス)と酸化皮膜の混合層

Claims (1)

  1. 鋼の連続鋳造方法において、鋳型から最初のサポートロールまでの間で、直線状のスプレーパターンを形成するノズルを用いて、2m/min以上の鋳造速度の鋳片表面に10N/cm 以上22N/cm 以下の衝突圧で水噴流を衝突させることにより、前記鋳片表面に付着したモールドフラックスおよび酸化皮膜を除去することを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
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