JP4524427B2 - ヘテロポリ酸塩と無機酸化物とから成る組成物及びその製造法 - Google Patents

ヘテロポリ酸塩と無機酸化物とから成る組成物及びその製造法 Download PDF

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本発明は、ヘテロポリ酸塩とアミノ化又はシアン化された無機酸化物とから成る組成物及びその製造法、並びに該組成物を含む固体酸触媒に関する。
現在、多くの化学プロセスでH2SO4、HF、AlCl3等の液体酸が触媒として使用されている。これらの液体酸は有効な酸触媒である反面、反応後に中和処理によって生成物から分離しなければならない。その結果、多量の中和塩(廃酸)が発生し、その処理に膨大なエネルギーとコストが必要である。これらの液体酸触媒を使用するプロセス(液体酸プロセス)を、固体酸触媒を使用するプロセス(固体酸プロセス)に置き換えることができれば、廃酸処理の問題を解決でき、コスト面で有利となる。また、省資源の観点からも固体酸プロセスへの転換が望まれている。
液体酸が有効とされる酸触媒反応の多くは、反応物又は生成物に水が関与している。いわゆる通常の固体酸は、酸点が水により被毒されるため、水存在下では有効に機能しない(非特許文献1参照)。
少数ではあるが、水の中でも有効に働く固体酸触媒が報告されている(非特許文献1参照)。そのうちの一つは、Si/Al比の高いH‐ZSM‐5ゼオライトである。この固体酸触媒は、シクロヘキサンの水和によるシクロヘキサノール合成における酸触媒として工業的に用いられている(非特許文献2参照)。しかし、H‐ZSM‐5は、その酸点がマイクロ細孔と呼ばれる0.53nm×0.56nmサイズの細孔内に存在するために、嵩高い分子の反応に対しては有効に働かない欠点がある(非特許文献1参照)。Nafion‐H及びAmberist‐15等の陽イオン交換樹脂も、水の中で機能する固体酸として知られている。しかし、有機物であるが故に、耐熱性に問題がある。ニオブ酸(Nb2O5・nH2O)は、水中でのエステル加水分解反応に活性を示すことが報告されている(非特許文献3参照)。しかし、その活性は低い。
ヘテロポリ酸の一種である12‐タングストリン酸(H3PW12O40)のセシウム塩(Cs2.5H0.5PW12O40)が知られている(非特許文献4参照)。該物質は、水中での酸触媒反応に非常に高い触媒活性を示す固体酸触媒であることが報告されている(非特許文献1及び5参照)。しかし、反応中に触媒が水に溶解すると言う問題が指摘されており、完全な「固体」酸触媒とは言えない。また、Cs2.5H0.5PW12O40の一次粒子は約13nmの微粒子であるため、反応後は触媒粒子の一部が沈降せず、反応液は懸濁状態となり、濾過、デカンテーションによる触媒粒子の回収が困難であると言う問題もある。そのため、Cs2.5H0.5PW12O40の水中での高い酸触媒活性を損なうことなく、その水中への溶解を抑制すると共に、高沈降性の該触媒粒子を得ることが、固体酸プロセスへの転換を実現する上で強く望まれている。
T. Okuhara, Chemical Review, 2002年, 第102巻, 第3641頁 H. Ishida, Catalysis Surveys from Japan, 1997年, 第1巻, 第241頁 K. Hanaoka, T. Takeuchi, T. Matsuzaki, Y. Sugi, Catalysis Today, 1990年, 第8巻, 第123頁 T. Okuhara, H. Watanabe, T. Nishimura, K. Inumaru, M. Misono, Chemistry of Materials, 2000年, 第12巻, 第2230頁 M. Kimura, T. Nakato, T. Okuhara, Applied Catalysis A, 1997年, 第165巻, 第227頁
本発明は、水中で非常に高い酸触媒活性を有し、水への溶解が殆どなく、かつ水中で高い沈降性を有するところの新規なヘテロポリ酸塩の組成物及び該組成物の製造法を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、所定のヘテロポリ酸塩と所定の無機酸化物とを所定量で配合すれば、驚くべきことに、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
(1)(A)、下記式(II)
[化1]
Csr3-rPW1240 (II)
(ここで、rは2〜3である)
で示される12‐タングストリン酸セシウム塩 95〜45重量部、及び
(B)アミノ化されたSiO2 5〜55重量部
を含む組成物である。
好ましい態様として、
(2)(A)が93〜63重量部であり、かつ(B)が7〜37重量部であるところの上記(1)記載の組成物、
(3)(A)が88〜74重量部であり、かつ(B)が12〜26重量部であるところの上記(1)記載の組成物、
(4)上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の組成物を含む固体酸触媒、
(5)(A)及び(B)を溶媒中に入れて攪拌混合するところの、上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の組成物の製造法、
(6)溶媒が、水、メタノール、エタノール、プロパノール、2‐プロパノール、ブタノール、2‐ブタノール、イソブタノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びジエチルエーテルより成る群から選ばれるところの上記(5)記載の方法
を挙げることができる。
本発明は、水中で非常に高い酸触媒活性を有し、水への溶解が殆どなく、かつ水中で高い沈降性を有するところの新規なヘテロポリ酸塩の組成物及び該組成物の製造法を提供する。該組成物を固体酸触媒として使用することにより、クリーンで高効率な化学プロセスを実現でき、生成物の大幅なコストダウンを図ることができる。
下記式(II)
[化]
Csr3-rPW1240 (II)
(ここで、rは2〜3である)
で示される12‐タングストリン酸セシウム塩としては、好ましくはCs2.50.5PW1240が使用される。
12‐タングストリン酸セシウム塩は、H3PW12O40水溶液にCs2CO3水溶液をCs/PW12O40モル比が好ましくは2〜3となるように添加して、通常0〜50℃の温度で攪拌混合し、次いで、水を蒸発除去することにより得られる(非特許文献1及び4)。
(B)として、アミノ化されたSiO2 表面がアミノ化されていることが好ましい。
アミノ化された無機酸化物(B)は下記のようにして製造することができる。例えば、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、例えば、トルエン、ベンゼン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン等の溶媒中で、上記の無機酸化物とアミノ化試薬とを、好ましくは0〜80℃の温度で好ましくは5分間〜24時間、攪拌混合することにより得られ得る。ここで、アミノ化試薬としては、例えば、3‐アミノプロピルトリエトキシシラン、3‐アミノプロピルトリメトキシシラン、3‐アミノブチルトリエトキシシラン、3‐アミノブチルトリメトキシシラン等が使用される。上記の方法のほかにも、例えば、シリカとアンモニアガスを500〜1000℃で5分間〜24時間処理を行い、シリカ、好ましくはシリカ表面をアミノ化することができる。
本発明の組成物において、(A)含有量は、上限が95重量部、好ましくは93重量部、より好ましくは88重量部であり、下限が45重量部、好ましくは63重量部、より好ましくは74重量部である。一方、アミノ化された無機酸化物(B)含有量は、上限が55重量部、好ましくは37重量部、より好ましくは26重量部であり、下限が5重量部、好ましくは7重量部、より好ましくは12重量部である。(A)含有量が上記上限を超え、かつ(B)含有量が上記下限未満では、固体酸触媒として使用した際に、水中へのポリアニオンの溶出が避けられない。(A)含有量が上記下限未満であり、かつ(B)含有量が上記上限を超えては、固体酸触媒としての触媒活性が著しく低下する。
本発明の組成物は、上記の(A)及び(B)を溶媒中に入れて攪拌混合することにより製造することができる。(A)は、通常、1000個程度の分子が集合して13nm程度の大きさの1次粒子を形成している。従って、この1次粒子同士の凝集を抑制するために溶媒中に分散して(B)と攪拌混合される。いわゆる乾式法で製造するのではない。ここで、溶媒としては、ヘテロポリ酸セシウム塩を分散し得るものであれば特に制限はなく、例えば、水、アルコール、エーテル、芳香族溶媒、飽和炭化水素溶媒等を使用することができ、好ましくは、水、メタノール、エタノール、プロパノール、2‐プロパノール、ブタノール、2‐ブタノール、イソブタノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ジエチルエーテル等が挙げられ、特に好ましくは水が使用される。攪拌混合は、好ましくは溶媒の凝固点温度〜80℃の温度で好ましくは1〜60分間行われる。また、上記攪拌混合により得られた組成物を、更に塩酸等で処理して、組成物に存在するアミノ基を中和することもできる。これによりヘテロポリ酸の分解を抑制することができるため好ましい。このようにして製造された本発明の組成物は、(A)とアミノ化された無機酸化物(B)とが複合化されている。
上記本発明の組成物は、そのまま又は更に金属を担持して、好ましくは水中での固体酸触媒に使用することができる。例えば、酢酸エチル、2‐メチルフェニルアセテート、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸メチル等の加水分解反応、2,3‐ジメチル‐2‐ブテン、シクロヘキサノール、リモネン、オクテン等の水和反応、酢酸とエタノールとのエステル化反応等の触媒として使用することができる。
以下の実施例において、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
(実施例)
得られたCs2.5H0.5PW12O40・APTS+/ SiO2組成物及びヘテロポリ酸セシウム塩(Cs2.5H0.5PW12O40)は、粉末X線回折、元素分析、IR分析、細孔径分布測定及び操作型電子顕微鏡(SEM)像の測定により同定した。ここで、APTS+/ SiO2は、下記のようにしてアミノ化したSiO2を示す。
粉末X線回折は、株式会社リガク製、Miniflexを使用して実施した。測定には、得られた組成物及びヘテロポリ酸セシウム塩の粉末をそのまま使用した。X線にはCuKα線を使用した。
炭素及び窒素の元素分析は、株式会社ヤナコ計測製、CHN同時分析装置CHN corder MT-5を使用して実施した。リン、セシウム及びタングステンの元素分析は、試料5モルを1dm3の硫酸を用いて溶解した後、株式会社島津製作所製、シーケンシャル形高周波プラズマ発光分析装置ICPS-7000を使用して実施した。
IR分析は、日本分光株式会社製、JASCO FT/IR-230を使用して実施した。試料とKBr粉末とを、試料重量:KBr重量=1:99で乳鉢を使用して粉砕混合した後、錠剤成形機を使用してディスク状に成形して測定に供した。
細孔径分布測定は、日本ベル株式会社製、Belsorp 28 SAを使用して実施した。本装置を使用して測定した窒素の吸脱着等温線から、DH法により細孔径を算出した。
操作型電子顕微鏡(SEM)像の測定は、日立製作所株式会社製、FE-SEM S-4800を使用して実施した。
(実施例1)
ヘテロポリ酸セシウム塩(Cs 2.5 H 0.5 PW 12 O 40 )の調製
H3PW12O40・nH2O(日本無機化学工業製)100グラムを純水20ミリリットルに溶解した。得られた水溶液を分液ロートに移し、ジエチルエーテル50ミリリットルを加えて、エーテル層にH3PW12O40・nH2Oを抽出した。該エーテル層をナスフラスコに移した後、ロータリーエバポレーターを使用してエーテルを蒸発させて、H3PW12O40・nH2O結晶を析出させ、精製を完了した。
精製後のH3PW12O40・nH2Oを、338Kで4時間、真空乾燥してH3PW12O40・6H2Oを得た。次いで、該H3PW12O40・6H2Oを用いて0.08mol/dm3水溶液を調製した。別途、予め473Kで4時間、真空乾燥したCs2CO3(メルク製)を用いて、0.1mol/dm3水溶液を調製した。
上記のH3PW12O40水溶液の10ミリリットルを三角フラスコに採取した。この水溶液を攪拌しながら、上記のCs2CO3水溶液 の10ミリリットルを0.11ミリリットル/分で滴下した。ここで、Cs/PW12O40モル比は2.5である。滴下終了後、少なくとも1時間攪拌を継続した後、一晩放置した。その後、ロータリーエバポレーターを使用して水を蒸発させ、白色固体を得た。
得られた白色固体に粉末X線回折、元素分析、IR分析を行って、該白色固体がCs2.5H0.5PW12O40であることを確認した。
表面をアミノ化したシリカ(APTS + / SiO 2 )粒子の調製
SiO2(アエロジル50、日本アエロジル社製)を、予め673Kで24時間、真空乾燥した。乾燥後のSiO2の1.3グラムを500ミリリットルビーカーに採取した。別途、20cm3の3‐アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業製、以下、APTSと略すことがある)を200cm3のトルエンに溶解した。該溶液の200cm3を窒素雰囲気下において、上記ビーカーに加え、室温で2時間攪拌した。
次いで、得られた混合物をメンブランフィルター(φ=0.2μm)を使用してろ過し、得られた固体を423Kで12時間、真空乾燥した。乾燥後、得られた粉末の約1.35グラムを20 cm3の水に分散させ、更に6%のHCl水溶液の6cm3を加えて30分間攪拌した。その後、固体をメンブランフィルター(φ=0.2μm)を使用してろ過し、回収した固体を373Kのオーブンで乾燥させた。得られた固体の元素分析を実施したところ、N及びClが、夫々0.30重量%及び0.45重量%含まれていることが確認された。また、得られた固体をヘリウム雰囲気下に500℃以上に加熱したところNH3の発生が認められた。これらから、得られた固体が、アミノ化されたシリカであることが分かった。
ヘテロポリ酸セシウム塩とアミノ化したシリカとの組成物(Cs 2.5 H 0.5 PW 12 O 40 ・APTS + / SiO 2 )の調製
0.5グラムのAPTS+/SiO2を10cm3の水に分散させた。続いて、上記のようにして調製したCs2.5H0.5PW12O40の2.83グラムを蒸留水5ミリリットルに分散させ、これをAPTS+/ SiO2が分散した懸濁液に加えて、室温で30分間攪拌した。その後、メンブランフィルター(φ=0.2μm)を使用してろ過して固体を回収し、室温で一晩乾燥した。
上記のようにして得られた固体の粉末X線回折、元素分析、IR分析、細孔径分布測定及び操作型電子顕微鏡像の測定を行って、該固体が、Cs2.5H0.5PW12O40・APTS+/ SiO2組成物であることを確認した。
図1は、Cs2.5H0.5PW12O40、実施例1で得られた組成物(以下の図1〜4において、85wt%Cs2.5H0.5PW12O40・APTS+/ SiO2と表示する)、及びAPTS+/ SiO2のX線回折パターンを示している。図1において、実施例1で得られた組成物は、Cs2.5H0.5PW12O40の特徴的な回折パターンをそのまま有する。従って、実施例1で、Cs2.5H0.5PW12O40の結晶構造を保有したまま該組成物が形成されたことが分かった。
図2は、Cs2.5H0.5PW12O40、実施例1で得られた組成物、及びAPTS+/ SiO2のIRスペクトルを示している。Cs2.5H0.5PW12O40には、500〜1300cm-1にKeggin構造に帰属する鋭い吸収バンドが観察された。実施例1で得られた組成物も、Cs2.5H0.5PW12O40と同様にKeggin構造に帰属する吸収バンドが観察された。従って、実施例1で得られた組成物に、Cs2.5H0.5PW12O40のKeggin構造が保持されており、該組成物がCs2.5H0.5PW12O40を含むことが分かった。
図3は、Cs2.5H0.5PW12O40、実施例1で得られた組成物、及びAPTS+/ SiO2の孔直径分布を示している。Cs2.5H0.5PW12O40は、直径が約0.5nmの孔及び約3nmの孔を有している。これは、Cs2.5H0.5PW12O40の一次粒子(1.3nm)自体は孔を持たないが、一次粒子が凝集して二次粒子が形成される際に、一次粒子と一次粒子との隙間に孔直径が約0.5nmの孔の孔が形成され、また、この二次粒子が凝集して三次粒子が形成される際に、二次粒子と二次粒子との隙間に孔直径が約3nmの孔が形成されるためである(非特許文献1)。実施例1で得られた組成物は、Cs2.5H0.5PW12O40と同一の直径の孔を有することが分かった。しかし、約3nmの孔の強度がCs2.5H0.5PW12O40と比べて低いことから、実施例1で得られた組成物においては、APTS+/ SiO2の上に、Cs2.5H0.5PW12O40の殆どが二次粒子として存在しており、三次粒子が部分的に存在していることが分かった。
元素分析結果より、APTS+/ SiO2には炭素が0.66重量%、窒素が0.30重量%含まれていることが分かった。該窒素含有量(重量%)と、窒素吸脱着等温線から求めた比表面積87m2/グラムから、APTS+/ SiO2表面に存在するアミノ基の密度は1.5分子/nm2であることが分かった。一方、Cs2.5H0.5PW12O40の組成と結晶格子定数から計算される表面H+ 密度は1.5分子/nm2である。このことから、Cs2.5H0.5PW12O40のプロトンとAPTS+/ SiO2表面に存在するアミノ基とが多点的に酸塩基相互作用して、Cs2.5H0.5PW12O40粒子(約13nm)とAPTS+/ SiO2との組成物を形成していることが認められた。このことから、Cs2.5H0.5PW12O40とAPTS+/ SiO2とが複合化されていると考えられる。
図4には、Cs2.5H0.5PW12O40、実施例1で得られた組成物、及びAPTS+/ SiO2の操作型電子顕微鏡像を示す。実施例1で得られた組成物において、Cs2.5H0.5PW12O40粒子(約13nm)がAPTS+/ SiO2表面に複合化されていることが観察された。
酢酸エチルの加水分解
100cm3のガラス製三つ口フラスコに、5重量%酢酸エチル水溶液の30cm3(酢酸エチル16.9ミリモル、水1.6モル)、及び触媒として上記で調製したCs2.5-(15重量%)APTS+/ SiO2の0.8グラムを入れた。次いで、攪拌しながら343Kにおいて2時間反応を行い、酢酸エチルの加水分解を実施した。反応終了後、得られた溶液を濾過して濾液及び触媒を回収した。紫外‐可視吸収スペクトル(株式会社島津製作所製、UVmini 1240)を使用して検量線法により、濾液中に溶出したポリアニオン量を定量した。また、酢酸エチルの転化率は、原料及び生成物を、パックドカラム(Carbowax 300M カラム、2メートル)を備えたFIDガスクロマトグラフィー(Shimadzu GC-14A、島津製作所製)を使用して定量することにより求めた。
触媒の繰り返し使用試験
上記のようにして酢酸エチルの加水分解を実施した後に回収した触媒を、373Kで一晩乾燥した。回収した触媒を使用して、上記と同一の条件で酢酸エチルの加水分解を実施した。この操作を2回繰返した。
(実施例2)
Cs2.5H0.5PW12O40・APTS+/ SiO2組成物の調製において、Cs2.5H0.5PW12O40を2.83グラムから1.42グラムに代えた以外は、実施例1と同一にして、Cs2.5H0.5PW12O40・APTS+/ SiO2組成物(以下、Cs2.5-(26重量%) APTS+/ SiO2と表記する)を得た。次いで、該組成物を触媒として使用して実施例1と同一にして酢酸エチルの加水分解を行った。
(実施例3)
Cs2.5H0.5PW12O40・APTS+/ SiO2組成物の調製において、Cs2.5H0.5PW12O40を2.83グラムから0.85グラムに代えた以外は、実施例1と同一にして、Cs2.5H0.5PW12O40・APTS+/ SiO2組成物(以下、Cs2.5-(37重量%) APTS+/ SiO2と表記する)を得た。次いで、該組成物を触媒として使用して実施例1と同一にして酢酸エチルの加水分解を行った。
(比較例1)
実施例1において調製したCs2.5H0.5PW12O40を、APTS+/ SiO2との組成物にすることなくそのまま触媒として使用し、実施例1と同一にして酢酸エチルの加水分解を行った。
(比較例2)
Cs2.5H0.5PW12O40・APTS+/ SiO2組成物の調製において、Cs2.5H0.5PW12O40を2.83グラムから0.35グラムに代えた以外は、実施例1と同一に実施して、Cs2.5H0.5PW12O40・APTS+/ SiO2組成物(以下、Cs2.5-(59重量%) APTS+/ SiO2と表記する)を得た。次いで、該組成物を触媒として使用して実施例1と同一にして酢酸エチルの加水分解を行った。
(比較例3)
Cs2.5H0.5PW12O40・APTS+/ SiO2組成物の調製において、Cs2.5H0.5PW12O40を2.83グラムから12グラムに代えた以外は、実施例1と同一に実施して、Cs2.5H0.5PW12O40・APTS+/ SiO2組成物(以下、Cs2.5-(4重量%) APTS+/ SiO2と表記する)を得た。次いで、該組成物を触媒として使用して実施例1と同一にして酢酸エチルの加水分解を行った。
(比較例4)
実施例1において調製したAPTS+/ SiO2を、Cs2.5H0.5PW12O40との組成物にすることなくそのまま触媒として使用し、実施例1と同一にして酢酸エチルの加水分解を行った。
(比較例5)
実施例1におけるアミノ化したシリカ粒子の調製において、3‐アミノプロピルトリエトキシシランを加えず同様の処理を行ったこと以外は、実施例1と同一に実施してSiO2がアミノ化されていない組成物(以下、Cs2.5-SiO2と表記する)を得た。次いで、該組成物を触媒として使用して実施例1と同一にして酢酸エチルの加水分解を行った。
本願発明の触媒効果を明らかにするために、以下の比較例において、現在知られている固体酸触媒を使用して酢酸エチルの加水分解を行った。
(比較例6〜7)
触媒として、Amberist‐15(オルガノ社製)及びNafion‐H(NR‐50、Du pont社製)の陽イオン交換樹脂を使用して、実施例1と同一にして酢酸エチルの加水分解を行った。
(比較例8〜10)
触媒として、H‐β(Si/Al=50、PQ Corporation製)、H‐ZSM‐5(Si/Al=36、HSZ‐860、東ソー社製)及びH‐mordenite(Si/Al=5、JRC‐Z‐HM10、触媒学会参照触媒)のゼオライトを使用して、実施例1と同一にして酢酸エチルの加水分解を行った。
(比較例11〜15)
触媒として、シリカアルミナ(Si/Al=5.3、JRC‐SAL‐2、触媒学会参照触媒)、23モル%MoO3・ZrO2(L. Li, Y. Yoshinaga, T. Okuhara, Physical Chemistry Chemical Physics, 1999年, 第11巻, 第4913頁)、10モル%WO3・ZrO2(J1443、第一希元素化学工業社製)、γ‐Al2O3(JRC‐ALO‐1、触媒学会参照触媒)及びNb2O5・nH2O(HY‐340、CBMN製)の酸化物又は複合酸化物を使用して、実施例1と同一にして酢酸エチルの加水分解を行った。
実施例1〜3及び比較例1〜15の結果を下記の表1に示した。また、実施例1における触媒の繰り返し使用試験の結果を下記の表2に示した。
Figure 0004524427
表中のポリアニオン溶出量は、反応に使用した触媒中のCs2.5H0.5PW12O40に対する溶出したCs2.5H0.5PW12O40の百分率で示した。
Figure 0004524427
実施例1〜3は本発明の触媒を使用したものである。いずれも酢酸エチルの加水分解の転化率は良好であり、かつポリアニオンの溶出は見られなかった。APTS+/ SiO2量が本発明の範囲内で増加すると転化率は低下するが、本発明の効果を損なうものではなかった。また、実施例1の触媒の繰り返し使用試験の結果、3回の繰り返し使用においても触媒の活性低下が見られず、かつポリアニオンの溶出も見られなかった。
比較例1は、Cs2.5H0.5PW12O40をそのまま触媒として使用したものである。酢酸エチルの加水分解の転化率は良好であったが、多量のポリアニオンの溶出が認められた。比較例2は、APTS+/ SiO2量が本発明の範囲を超えたものである。酢酸エチルの加水分解は生じなかった。比較例3は、APTS+/ SiO2量が本発明の範囲未満のものである。酢酸エチルの加水分解の転化率は良好であったが、ポリアニオンの溶出を防止することができなかった。比較例4は、APTS+/ SiO2をそのまま触媒として使用したものである。酢酸エチルの加水分解は全く進行しなかった。比較例5は、アミノ化していないSiO2との組成物したものである。酢酸エチルの加水分解の転化率は良好であったが、ポリアニオンの溶出を防止することはできなかった。
比較例6〜15は、現在知られている固体酸触媒を使用して酢酸エチルの加水分解を行った結果である。比較例6〜7は、触媒として陽イオン交換樹脂を使用したものである。いずれも転化率は良好であった。しかし、これらは耐熱性が悪く、高温での反応では分解する欠点がある。比較例8〜10は、触媒としてゼオライトを使用したものである。比較例8及び9においては、いずれも転化率は良好であった。しかし、下記で説明するように、これらの触媒は嵩高い分子の反応には効果がないと言う欠点がある。比較例10においては、酢酸エチルの加水分解は生じなかった。比較例11〜15は、触媒として酸化物又は複合酸化物を使用したものである。いずれも、酢酸エチルの加水分解の転化率は低いものであった。
上記の実施例1では、ポリアニオンの溶出は全く認められなかった。一方、比較例1及び5では、夫々、5.5%及び3.31%のポリアニオンの溶出が認められた。また、別途、実施例1で得られた組成物の1グラムを、100ミリリットルの水に添加し、攪拌しながら80℃で4時間、熱水処理を行ったところ、ポリアニオンの溶出は全く認められなかった。一方、比較例5の組成物に同一の熱水処理を行ったところ、4.9%のポリアニオンが溶出した。これらのことから、実施例1で得られた組成物では、Cs2.5H0.5PW12O40とAPTS+/ SiO2とが複合化されていることが確認された。
(実施例4)
2,3‐ジメチル‐2‐ブテンの水和
100cm3のガラス製三つ口フラスコに、3.9ミリリットルの2,3‐ジメチル‐2‐ブテン(32.8ミリモル)、36.6ミリリットルの水、及び触媒として実施例1で調製したCs2.5-(15重量%) APTS+/ SiO2の0.5グラムを入れた。次いで、攪拌しながら343Kにおいて4時間反応を行い、2,3‐ジメチル‐2‐ブテンの水和を実施した。反応終了後、得られた溶液を濾過して濾液及び触媒を回収した。濾液中に溶出したポリアニオン量は実施例1と同一に定量した。また、2,3‐ジメチル‐2‐ブテンの転化率は、原料及び生成物を、パックドカラム(PEG 20M 20% Uniport HP 60/80 カラム、2メートル)を備えたFIDガスクロマトグラフィー(Shimadzu GC-8A、島津製作所製)を使用して定量することにより求めた。
2‐メチルフェニルアセテートの加水分解
100cm3のガラス製三つ口フラスコに、0.59ミリリットルの2‐メチルフェニルアセテート(4ミリモル)、60ミリリットルの水、及び触媒として実施例1で調製したCs2.5-(15重量%) APTS+/ SiO2の0.5グラムを入れた。次いで、攪拌しながら353Kにおいて2時間反応を行い、2‐メチルフェニルアセテートの加水分解を実施した。反応終了後、得られた溶液を濾過して濾液及び触媒を回収した。濾液中に溶出したポリアニオン量は実施例1と同一に定量した。また、2‐メチルフェニルアセテートの転化率は、原料及び生成物を、パックドカラム(Thermon 3000 Sincarbon-A カラム、1m)を備えたFIDガスクロマトグラフィー(Shimadzu GC-14A、島津製作所製)を使用して定量することにより求めた。
(比較例16〜18)
触媒として、夫々、Cs2.5H0.5PW12O40(比較例1で使用したものと同じ)、H‐ZSM‐5(比較例9で使用したものと同じ)及びNb2O5・nH2O(比較例15で使用したものと同じ)を使用した以外は、実施例4と同一にして、2,3‐ジメチル‐2‐ブテンの水和及び2‐メチルフェニルアセテートの加水分解を実施した。
実施例4及び比較例16〜18の結果を下記の表3に示した。
Figure 0004524427
表3中、水和は2,3‐ジメチル‐2‐ブテンの水和を示し、加水分解は2‐メチルフェニルアセテートの加水分解を示す。
実施例4は本発明の触媒を使用したものである。2,3‐ジメチル‐2‐ブテンの水和及び2‐メチルフェニルアセテートの加水分解の両者に対して高い触媒活性を示した。また、ポリアニオンの溶出は見られなかった。
一方、比較例16は、Cs2.5H0.5PW12O40を、そのまま触媒として使用したものである。いずれの反応に対しても触媒活性は高かったが、多量のポリアニオンの溶出が認められた。比較例17は、触媒としてゼオライトを使用したものである。2,3‐ジメチル‐2‐ブテンの水和において、実施例4に比較して触媒活性は低くなった。また、2‐メチルフェニルアセテートのような嵩高い分子に対する触媒活性は著しく低いものであった。比較例18は、触媒として酸化物を使用したものである。いずれの反応においても触媒活性は著しく低いものであった。
本発明は、水中での非常に高い酸触媒活性を有し、水への溶解が殆どなく、かつ水中で高い沈降性を有するところの新規なヘテロポリ酸塩の組成物及び該組成物の製造法を提供する。該触媒を使用することにより、クリーンで高効率な化学プロセスを実現でき、生成物の大幅なコストダウンを図ることができる。該触媒は、例えば、加水分解反応、水和反応、エステル化反応等において有効であり、例えば、シクロヘキサンの水和によるシクロヘキサノール合成、長鎖アルケン、例えば、1-オクテン等の水和による二級アルコール合成、メタクリル酸とエタノールとのエステル化によるメタクリル酸エチル合成等に使用し得る。
図1は、Cs2.5H0.5PW12O40、実施例1で得られた組成物、及びAPTS+/ SiO2のX線回折チャートである。 図2は、Cs2.5H0.5PW12O40、実施例1で得られた組成物、及びAPTS+/ SiO2のIRスペクトルチャートである。 図3は、Cs2.5H0.5PW12O40、実施例1で得られた組成物、及びAPTS+/ SiO2の孔分布曲線である。 図4は、Cs2.5H0.5PW12O40、実施例1で得られた組成物、及びAPTS+/ SiO2の結晶構造の写真である。

Claims (3)

  1. (A)、下記式(II)
    [化1]
    Csr3-rPW1240 (II)
    (ここで、rは2〜3である)
    で示される12‐タングストリン酸セシウム塩 95〜45重量部、及び
    (B)アミノ化されたSiO2 5〜55重量部
    を含む組成物。
  2. 請求項に記載の組成物を含む固体酸触媒。
  3. (A)及び(B)を溶媒中に入れて攪拌混合するところの、請求項に記載の組成物の製造法。
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