JP4523395B2 - ユーザ体感品質監視装置および方法 - Google Patents
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Description
従来、このようなリアルタイム系アプリケーションの品質を評価する技術として、メディア情報に関するパケット損失率などの客観的なネットワーク品質に代えて、実際にリアルタイム系アプリケーションを利用するユーザレベルでの主観的な品質すなわちユーザ体感品質を推定する技術が提案されている(例えば、非特許文献1、特許文献1,2など参照)。
また、切り分けのための専用パケットを用いることなく、リアルタイム系アプリケーションで用いられている制御パケットやメディアパケットに基づき、いわゆるパッシブ測定(Non-intrusive測定)によって通信経路上でユーザ体感品質の劣化が発生している区間を切り分けることができ、インサービスにおいて中継網やリアルタイム系アプリケーションに影響を与えることなく品質劣化区間の切り分けを行うことができる。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置が適用される中継網の構成例を示すブロック図である。
この中継網40は、パケット通信網からなり、各種パケットを中継転送する中継ノード20(20A〜20E)と、これら中継ノード20間を接続するリンク40A〜40Dとから構成されている。
ユーザ体感品質監視装置10(10A〜10E)は、これら中継ノード20(20A〜20E)ごとに設けられ、当該中継ノード20を介して実行されているリアルタイム系アプリケーションのユーザ体感品質を監視する装置である。
次に、図2を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置10について説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置の構成を示すブロック図である。
このユーザ体感品質監視装置10は、全体として通信機能を有する情報処理装置からなり、通信インターフェース部(以下、通信I/F部という)11、記憶部12、および演算処理部13が設けられている。
記憶部12は、ハードディスクやメモリからなり、演算処理部13での処理動作に用いる各種情報およびプログラム12Pを記憶する記憶装置である。これら情報およびプログラムは、通信I/F部11を介して外部の装置や記録媒体から予め取り込まれ記憶部12に格納される。
品質情報管理DB12Bは、パケット管理DB12Aで管理している制御用パケットやメディアパケットから抽出した品質情報を、当該リアルタイム系アプリケーションの呼(フロー)に関する分類情報と関連付けて管理する情報である。
総合品質推定モデル12Dは、各ユーザ体感要素品質や品質情報管理DB12Bで管理されている品質情報から、各品質要素を総合評価したユーザ体感品質すなわちユーザ体感総合品質を推定するための数式やパラメータからなる推定モデルである。
品質劣化区間切り分け結果12Fは、品質情報管理DB12Bで管理されている品質情報に基づき、リアルタイム系アプリケーションの通信経路上でユーザ体感品質の劣化が発生している区間を切り分けた結果を示す情報である。
主な機能手段としては、パケットキャプチャ手段13A、ユーザ体感品質推定手段13B、および品質劣化区間切り分け手段13Cがある。
品質劣化区間切り分け手段13Cは、記憶部12の品質情報管理DB12Bで管理されている品質情報のうち、制御用パケットから得られた受信端末での通信品質を示す端末品質情報と、メディアパケットから得られた中継ノードでの通信品質を示す中継品質情報とを比較することにより、リアルタイム系アプリケーションの通信経路上でユーザ体感品質の劣化が発生している区間を切り分ける機能を有している。
次に、図3〜図9を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置10のユーザ体感品質推定動作について説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置10でのユーザ体感品質推定動作および品質劣化区間切り分け動作の概略フローを示す説明図である。図4は、本発明の第1の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置10でのパケットキャプチャ処理を示すフローチャートである。図5は、本発明の第1の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置10でのユーザ体感品質推定処理を示すフローチャートである。図6は、受聴品質に関するユーザ体感要素品質の推定に用いる品質要素推定モデルの一例を示すグラフである。図7は、遅延に関するユーザ体感要素品質の推定に用いる品質要素推定モデルの一例を示すグラフである。図8は、本発明の第1の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置10での品質劣化区間切り分け処理を示すフローチャートである。図9は、品質劣化区間切り分け例を示す説明図である。
まず、(フェーズ1)パケットキャプチャ手段13Aにより、図4のパケットキャプチャ処理を実行することにより、各呼のユーザ体感品質推定および品質劣化区間切り分けに必要な品質情報を収集する。次に、(フェーズ2)ユーザ体感品質推定手段13Bにより、図5のユーザ体感品質推定処理を実行することにより、各呼の品質情報から当該呼のユーザ体感品質を推定し、得られた各呼のユーザ体感品質を記憶部12のユーザ体感品質目標値12Gに基づき監視する。
次に、図4を参照して、パケットキャプチャ処理について説明する。ユーザ体感品質監視装置10の演算処理部13は、パケットキャプチャ手段13Aで、図4のパケットキャプチャ処理を実行することにより、ユーザ体感品質の推定に必要な品質情報を収集する(フェーズ1)。
そして、その通過パケット15のヘッダ部に記述されているプロトコル情報やポート情報を参照して、所望のリアルタイム系アプリケーション用のパケットに該当するかどうか確認し(ステップ101)、該当しない場合は(ステップ101:NO)、ステップ100へ戻って次の通過パケット15の処理を行う。
ここで、通過パケット15が制御用パケットに該当する場合(ステップ102:YES)、当該制御用パケットを記憶部12のパケット管理DB12Aへ一旦格納する(ステップ103)。
また、ステップ106において、通過パケット15がメディアパケットにも該当しない場合(ステップ106:NO)、ステップ100へ戻って次の通過パケット15の処理を行う。
次に、図5〜図7を参照して、ユーザ体感品質推定処理について説明する。ユーザ体感品質監視装置10の演算処理部13は、ユーザ体感品質推定手段13Bで、図5のユーザ体感品質推定処理を実行することにより、前述した図4のパケットキャプチャ処理で収集した品質情報から呼ごとに所望のユーザ体感品質を推定する(フェーズ2)。
これに対して、本実施の形態のように、リアルタイム系アプリケーションのユーザ体感品質をより詳細に監視するため、複数の品質要素についてそれぞれ別個の推定モデルすなわち品質要素推定モデルを予め用意し、品質要素ごとに、対応する品質要素推定モデルを用いて、当該品質要素に関する品質情報から所望のユーザ体感要素品質を推定してもよい。
これらグラフでは、横軸に当該品質要素に関する品質情報の値がとられ、縦軸には、当該品質要素のユーザ体感品質の値がとられている。
そして、得られたユーザ体感要素品質をそれぞれの呼の対地情報などの分類情報と関連付けて、記憶部12のユーザ体感品質管理DB12Eへ格納する(ステップ113)。
本実施の形態におけるユーザ体感総合品質は、各ユーザ体感要素品質を統合して、当該リアルタイム系アプリケーションに関するユーザ体感品質を総合的に評価するためのものであり、ユーザ体感要素品質と同様にして予め生成した推定モデルを用いて推定する。
なお、総合品質推定モデル12Dに関しては、例えば音声品質推定であれば、ITU−T勧告 G.107 E−modelなどを適用しても構わない。
したがって、前述したステップ115において、各品質要素のユーザ体感要素品質ではなく、品質要素推定モデル12Cと総合品質推定モデル12Dとを用いて、元の品質情報からユーザ体感総合品質を求めてもよく、この場合、品質要素推定モデル12Cと総合品質推定モデル12Dとを予め合成したものを総合品質推定モデル12Dとして用いてもよい。
これにより、所望の呼に関するユーザ体感要素品質とユーザ体感総合品質とが推定され、前述したステップ110〜116が繰り返し実行されて、推定対象となる各呼についてユーザ体感要素品質とユーザ体感総合品質とが推定され、記憶部12のユーザ体感品質管理DB12Eへ格納される。
次に、図8および図9を参照して、品質劣化区間切り分け処理について説明する。ユーザ体感品質監視装置10の演算処理部13は、品質劣化区間切り分け手段13Cで、図8の品質劣化区間切り分け処理を実行することにより、当該呼の品質情報に基づき当該呼の通信経路についてユーザ体感品質の劣化区間の切り分けを行う(フェーズ3)。
なお、品質劣化区間の詳細な切り分けには、前述したパケットキャプチャ手段13Aにより、その区間の始点終点に設けた測定点においてメディアパケットをすべてキャプチャする必要があるが、常に全測定点において全対象パケットをキャプチャしなくてもよい。例えば、制御用パケットの品質情報から推定したユーザ体感品質が目標値より劣化した際に当該通信経路宇野各測定点で測定を開始する、あるいは常に監視していたユーザ体感品質の悪い対地を対象として測定を実施するなど、特定のパケットを対象として間欠的にサンプリング測定を実施してもよい。
例えば、端末側区間54での品質劣化は、受信端末32が中継網42を介して受信したメディアパケットを一時蓄積してその転送遅延の揺らぎを吸収する揺らぎ吸収バッファにおいて、主にメディアパケットのバッファ溢れという形で発生する。したがって、受信端末32から制御用パケットにより送信端末31や中継ノード20X,20Yへ通知される受信端末での通信品質を示す端末品質情報のうち、中継網42から受信したメディアパケットに関するパケット損失情報と、揺らぎ吸収バッファから出力されたメディアパケットのパケット損失情報とを比較することにより、品質劣化区間が中継網側区間53か端末側区間54かを切り分けることができる。
また、切り分けのための専用パケットを用いることなく、リアルタイム系アプリケーションで用いられている制御パケットやメディアパケットに基づき、いわゆるパッシブ測定(Non-intrusive測定)によって通信経路上でユーザ体感品質の劣化が発生している区間を切り分けることができ、インサービスにおいて中継網やリアルタイム系アプリケーションに影響を与えることなく品質劣化区間の切り分けを行うことができる。
また、品質劣化区間の切り分けについては、パケット損失、パケット遅延、パケット遅延揺らぎのすべての品質種別について行ってもよく、いずれか1つ以上の品質種別を選択して行ってもよい。
また、総合品質推定モデルを用いて、リアルタイム系アプリケーションのユーザ体感総合品質を推定するようにしたので、ユーザ体感品質目標値12Gで総合品質の目標値を設定しておくことにより、ユーザ体感品質に対する総合評価に基づき、リアルタイム系アプリケーションのユーザ体感品質を監視できる。
次に、本発明の第2の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置について説明する。なお、本発明の第2の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置の構成については、前述した図2と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、品質劣化区間切り分け手段13Cでの具体的な切り分け方法の1つとして、パケット損失情報を用いたパケット損失切り分け処理について説明する。
品質劣化区間切り分け手段13Cは、これらユーザ体感品質の劣化区間の切り分け結果を記憶部12の品質劣化区間切り分け結果12Fとして格納し、一連の品質劣化区間切り分け処理を終了する。
次に、本発明の第3の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置について説明する。なお、本発明の第3の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置の構成については、前述した図2と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、品質劣化区間切り分け手段13Cでの具体的な切り分け方法の他の1つとして、パケット遅延揺らぎ情報を用いたパケット遅延揺らぎ切り分け処理について説明する。
また、受信端末で用いられる揺らぎ吸収バッファで損失する受信間隔すなわち揺らぎ吸収バッファで吸収可能な遅延揺らぎを示す許容遅延揺らぎ情報についても品質情報として制御用パケットで通知する。この許容遅延揺らぎ情報は、リアルタイム系アプリケーションの通信経路で発生するパケット遅延揺らぎを考慮して設定されており、この許容遅延揺らぎ情報を上回るパケット遅延揺らぎが発生した場合、揺らぎ吸収バッファで対応できなくなり、メディアデータの再生途切れなどが発生してユーザ体感品質の劣化が生ずる。
品質劣化区間切り分け手段13Cは、これらユーザ体感品質の劣化区間の切り分け結果を記憶部12の品質劣化区間切り分け結果12Fとして格納し、一連の品質劣化区間切り分け処理を終了する。
次に、本発明の第4の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置について説明する。なお、本発明の第4の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置の構成については、前述した図2と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、品質劣化区間切り分け手段13Cでの具体的な切り分け方法の他の1つとして、片道転送遅延情報を用いた片道転送遅延切り分け処理について説明する。
なお、片道転送遅延情報については、個々のメディアパケットについて得られた片道転送遅延時間をそのまま片道転送遅延情報として用いてもよく、複数の片道転送遅延時間を統計処理して得たこれら片道転送遅延時間を代表する統計情報を用いてもよい。
品質劣化区間切り分け手段13Cは、これらユーザ体感品質の劣化区間の切り分け結果を記憶部12の品質劣化区間切り分け結果12Fとして格納し、一連の品質劣化区間切り分け処理を終了する。
次に、図10を参照して、本発明の第5の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置について説明する。図10は、本発明の第5の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置の構成を示すブロック図であり、前述した図2と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
本実施の形態では、前述した第1の実施の形態で得られた呼ごとのユーザ体感品質と、当該呼の通信経路上での品質劣化区間切り分け結果とから、中継網40における品質劣化対地を特定するようにしたものである。
次に、図11および図12を参照して、本発明の第5の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置10の品質劣化対地特定動作について説明する。図11は、本発明の第5の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置10での品質劣化対地特定動作の概略フローを示す説明図である。図12は、本発明の第3の実施の形態にかかるユーザ体感品質監視装置10での品質劣化対地特定処理を示すフローチャートである。
品質劣化対地特定手段13Dは、図16の品質劣化対地特定処理において、まず、記憶部12のユーザ体感品質管理DB12Eから、各呼のユーザ体感品質をそれぞれ取得し(ステップ130)、それぞれのユーザ体感品質の経路情報に基づき、中継網40上における当該中継ノード20とその隣接中継ノード20との間の通信経路区間(有向リンク)ごとに分類する(ステップ131)。
これにより、各呼のユーザ体感品質から各通信経路区間に対する品質劣化の有無を得ることができる。
この際、品質劣化区間切り分け結果12Fが、各通信経路区間での品質劣化有無を示す場合は、その切り分け結果に応じて品質劣化の有無を示す「×:品質劣化あり」,「○:品質劣化なし」が格納される。また、品質劣化区間切り分け結果12Fが、例えば、パケット損失、パケット遅延、パケット遅延揺らぎなどの品質情報値を示す場合は、それぞれの品質情報種別に応じた基準値と比較し、その比較結果に応じて品質劣化の有無を示す「×:品質劣化あり」,「○:品質劣化なし」が格納される。
一方、図17の「総合品質」、「遅延揺らぎ」、および「遅延」における通信経路区間「B→E」のように、ボトルネックとなる通信経路区間「×」が存在する場合(ステップ136:YES)、当該通信経路区間に対する評価結果をボトルネック情報16として当該対向ノードへ通知して問い合わせを行う(ステップ137)。
品質劣化対地特定手段13Dは、対向ノードから評価一致が返送されてきた場合(ステップ138:YES)、当該通信経路区間の両端の中継ノードで当該通信経路区間の品質劣化が確認されたことから、当該通信経路区間を品質劣化対地として特定し(ステップ139)、品質劣化対地評価結果12Hの当該通信経路区間に対する評価を確定して(ステップ140)、一連の品質劣化対地特定処理を終了する。
また、ユーザ体感品質だけでなく、各通信経路区間での品質情報から得た品質劣化区間の切り分け結果も含めて、各通信経路区間について品質評価を行うようにしたので、ユーザ体感品質のみを用いる場合と比較して、より詳細かつ精度よく品質劣化対地を特定することができる。
Claims (13)
- リアルタイム系アプリケーションで用いる中継網を構成する任意の中継ノードに設けられ、前記リアルタイム系アプリケーションの任意の呼の品質情報に基づき推定された当該リアルタイム系アプリケーションを利用するユーザが体感するユーザ体感品質について、前記呼のメディアデータを送信する送信端末と当該メディアデータを受信する受信端末とを結ぶ通信経路上で前記ユーザ体感品質が劣化する品質劣化区間を切り分けるユーザ体感品質監視装置であって、
前記呼の品質情報を含む制御用パケットとメディアデータの転送に用いるメディアパケットとを前記中継ノードからキャプチャし、これらパケットから当該呼の通信品質を示す品質情報を抽出するパケットキャプチャ手段と、
前記パケットキャプチャ手段で抽出された前記品質情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部の品質情報のうち前記制御用パケットから得られた前記受信端末での通信品質を示す端末品質情報と、前記メディアパケットから得られた前記中継ノードでの通信品質を示す中継品質情報とを比較することにより、前記通信経路上でユーザ体感品質の劣化が発生している品質劣化区間を切り分ける品質劣化区間切り分け手段と
を備え、
前記品質劣化区間切り分け手段は、前記端末品質情報のうち前記受信端末が前記中継網から受信したメディアパケットから得られた品質情報と前記受信端末の揺らぎ吸収バッファを通過したメディアパケットから得られた品質情報とを比較することにより、前記品質劣化区間が前記受信端末より前記送信端末側の中継網側区間であるか前記受信端末内の端末側区間であるかを判断する
ことを特徴とするユーザ体感品質監視装置。 - 請求項1に記載のユーザ体感品質監視装置において、
前記品質劣化区間切り分け手段は、前記端末品質情報のうち前記受信端末が前記中継網から受信したメディアパケットから得られた品質情報と前記中継品質情報とを比較することにより、前記品質劣化区間が当該中継ノードより前記送信端末側の上流側区間であるか当該中継ノードより前記受信端末側の下流側区間であるかを判断することを特徴とするユーザ体感品質監視装置。 - 請求項1に記載のユーザ体感品質監視装置において、
前記品質劣化区間切り分け手段は、前記端末品質情報のうち前記受信端末が前記中継網から受信したメディアパケットの損失状況を示すパケット損失情報と前記中継品質情報のうち前記中継ノードを通過する前記メディアパケットの損失状況を示すパケット損失情報とを比較していずれのパケット損失情報がパケット損失の発生を示しているか判断し、この判断結果に基づき前記品質劣化区間が当該中継ノードより前記送信端末側の上流側区間であるか当該中継ノードより前記受信端末側の下流側区間であるかを判断することを特徴とするユーザ体感品質監視装置。 - 請求項1に記載のユーザ体感品質監視装置において、
前記品質劣化区間切り分け手段は、前記端末品質情報のうち前記受信端末が前記中継網から受信したメディアパケットの損失状況を示すパケット損失情報と前記受信端末の揺らぎ吸収バッファを通過したメディアパケットの損失状況を示すパケット損失情報とを比較していずれのパケット損失情報がパケット損失の発生を示しているか判断し、この判断結果に基づき前記品質劣化区間が前記受信端末より前記送信端末側の中継網側区間であるか前記受信端末内の端末側区間であるかを判断することを特徴とするユーザ体感品質監視装置。 - 請求項1に記載のユーザ体感品質監視装置において、
前記品質劣化区間切り分け手段は、前記端末品質情報のうち前記受信端末が前記中継網から受信したメディアパケットの到着時刻差を示すパケット到着間隔情報と前記中継品質情報のうち前記中継ノードを通過する前記メディアパケットの到着時刻差を示すパケット到着間隔情報とを比較して前記メディアパケットの遅延揺らぎによるユーザ体感品質の劣化の有無を判断し、前記両パケット到着間隔情報の差が基準値より大きく前記ユーザ体感品質の劣化ありと判断された場合、前記端末品質情報のうち前記受信端末の揺らぎ吸収バッファで吸収可能なメディアパケットの遅延揺らぎを示す許容遅延揺らぎ情報と前記中継ノードを通過する前記メディアパケットの到着時刻差を示すパケット到着間隔情報とを比較することにより、前記品質劣化区間が当該中継ノードより前記送信端末側の上流側区間であるか当該中継ノードより前記受信端末側の下流側区間であるかを判断することを特徴とするユーザ体感品質監視装置。 - 請求項1に記載のユーザ体感品質監視装置において、
前記品質劣化区間切り分け手段は、前記端末品質情報のうち前記受信端末が前記中継網から受信したメディアパケットに関する前記送信端末から当該受信端末までの片道転送遅延時間を示す片道転送遅延情報と前記中継品質情報のうち前記中継ノードを通過する前記メディアパケットに関する前記送信端末から当該中継ノードまでの片道転送遅延時間を示す片道転送遅延情報とを比較していずれの片道転送遅延情報に品質劣化となる遅延が含まれているか判断し、この判断結果に基づき前記品質劣化区間が当該中継ノードより前記送信端末側の上流側区間であるか当該中継ノードより前記受信端末側の下流側区間であるかを判断することを特徴とするユーザ体感品質監視装置。 - 請求項1に記載のユーザ体感品質監視装置において、
前記品質劣化区間切り分け手段は、前記端末品質情報のうち前記受信端末が前記中継網から受信したメディアパケットに関する前記送信端末から当該受信端末までの片道転送遅延時間を示す片道転送遅延情報と前記受信端末で前記中継網から受信したメディアパケットがメディアデータとして再生されるまでの再生遅延時間を示す片道転送遅延情報とを比較していずれの片道転送遅延情報に品質劣化となる遅延が含まれているか判断し、この判断結果に基づき前記品質劣化区間が前記受信端末より前記送信端末側の中継網側区間であるか前記受信端末内の端末側区間であるかを判断することを特徴とするユーザ体感品質監視装置。 - 請求項1に記載のユーザ体感品質監視装置において、
前記リアルタイム系アプリケーションの各呼のユーザ体感品質を前記中継ノードとその隣接中継ノードとの間の転送経路区間ごとに分類して統計処理し、その統計結果を所定のユーザ体感品質目標値と比較して得られた比較結果と前記品質劣化区間の切り分け結果とに基づいて、当該転送経路区間が品質劣化対地か否かを特定する品質劣化対地特定手段をさらに備えることを特徴とするユーザ体感品質監視装置。 - 請求項1に記載のユーザ体感品質監視装置において、
前記リアルタイム系アプリケーションの各呼のユーザ体感品質を前記中継ノードとその隣接中継ノードとの間の転送経路区間ごとに分類して統計処理し、その統計結果を所定のユーザ体感品質目標値と比較して得られた比較結果と前記品質劣化区間の切り分け結果とに基づいて前記転送経路区間ごとに品質劣化の有無をそれぞれ評価し、各転送経路区間のうち品質劣化ありと評価された転送経路区間に対する、当該対向中継ノードでの評価との一致不一致に応じて、当該転送経路区間が品質劣化対地か否かを特定する品質劣化対地特定手段をさらに備えることを特徴とするユーザ体感品質監視装置。 - リアルタイム系アプリケーションで用いる中継網を構成する任意の中継ノードに設けられたユーザ体感品質監視装置により、前記リアルタイム系アプリケーションの任意の呼の品質情報に基づき推定された当該リアルタイム系アプリケーションを利用するユーザが体感するユーザ体感品質について、前記呼のメディアデータを送信する送信端末と当該メディアデータを受信する受信端末とを結ぶ通信経路上で前記ユーザ体感品質が劣化する品質劣化区間を切り分けるユーザ体感品質監視方法であって、
前記呼の品質情報を含む制御用パケットとメディアデータの転送に用いるメディアパケットとを前記中継ノードからキャプチャし、これらパケットから当該呼の通信品質を示す品質情報を抽出するパケットキャプチャステップと、
前記パケットキャプチャステップで抽出された前記品質情報を記憶部で記憶するステップと、
前記記憶部の品質情報のうち前記制御用パケットから得られた前記受信端末での通信品質を示す端末品質情報と、前記メディアパケットから得られた前記中継ノードでの通信品質を示す中継品質情報とを比較することにより、前記通信経路上でユーザ体感品質の劣化が発生している品質劣化区間を切り分ける品質劣化区間切り分けステップと
を備え、
前記品質劣化区間切り分けステップは、前記端末品質情報のうち前記受信端末が前記中継網から受信したメディアパケットから得られた品質情報と前記受信端末の揺らぎ吸収バッファを通過したメディアパケットから得られた品質情報とを比較することにより、前記品質劣化区間が前記受信端末より前記送信端末側の中継網側区間であるか前記受信端末内の端末側区間であるかを判断する
ことを特徴とするユーザ体感品質監視方法。 - 請求項10に記載のユーザ体感品質監視方法において、
前記品質劣化区間切り分けステップは、前記端末品質情報のうち前記受信端末が前記中継網から受信したメディアパケットの到着時刻差を示すパケット到着間隔情報と前記中継品質情報のうち前記中継ノードを通過する前記メディアパケットの到着時刻差を示すパケット到着間隔情報とを比較して前記メディアパケットの遅延揺らぎによるユーザ体感品質の劣化の有無を判断し、前記両パケット到着間隔情報の差が基準値より大きく前記ユーザ体感品質の劣化ありと判断された場合、前記端末品質情報のうち前記受信端末の揺らぎ吸収バッファで吸収可能なメディアパケットの遅延揺らぎを示す許容遅延揺らぎ情報と前記中継ノードを通過する前記メディアパケットの到着時刻差を示すパケット到着間隔情報とを比較することにより、前記品質劣化区間が当該中継ノードより前記送信端末側の上流側区間であるか当該中継ノードより前記受信端末側の下流側区間であるかを判断することを特徴とするユーザ体感品質監視方法。 - 請求項10に記載のユーザ体感品質監視方法において、
前記品質劣化区間切り分けステップは、前記端末品質情報のうち前記受信端末が前記中継網から受信したメディアパケットに関する前記送信端末から当該受信端末までの片道転送遅延時間を示す片道転送遅延情報と前記中継品質情報のうち前記中継ノードを通過する前記メディアパケットに関する前記送信端末から当該中継ノードまでの片道転送遅延時間を示す片道転送遅延情報、または前記受信端末が前記中継網から受信したメディアパケットに関する前記送信端末から当該受信端末までの片道転送遅延時間を示す片道転送遅延情報と前記受信端末で前記中継網から受信したメディアパケットがメディアデータとして再生されるまでの再生遅延時間を示す片道転送遅延情報を比較して、いずれの片道転送遅延情報に品質劣化となる遅延が含まれているか判断し、この判断結果に基づき前記品質劣化区間が当該中継ノードより前記送信端末側の上流側区間であるか当該中継ノードより前記受信端末側の下流側区間であるか、または前記品質劣化区間が前記受信端末より前記送信端末側の中継網側区間であるか前記受信端末内の端末側区間であるか、を判断することを特徴とするユーザ体感品質監視方法。 - 請求項10に記載のユーザ体感品質監視方法において、
前記リアルタイム系アプリケーションの各呼のユーザ体感品質を前記中継ノードとその隣接中継ノードとの間の転送経路区間ごとに分類して統計処理し、その統計結果を所定のユーザ体感品質目標値と比較して得られた比較結果と前記品質劣化区間の切り分け結果とに基づいて、当該転送経路区間が品質劣化対地か否かを特定する品質劣化対地特定ステップをさらに備えることを特徴とするユーザ体感品質監視方法。
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