JP4520866B2 - 両開き扉付収納装置における施錠装置 - Google Patents
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Description
また、両方の扉にそれぞれ施錠装置を設けることは不経済であるとともに、鍵の管理や操作が面倒である。
(1)筐体の前面開口部の両側部に、外側部がそれぞれ枢着された左右1対の扉のそれぞれに、各扉に設けた把手の操作により、閉扉時に前記筐体の上下いずれかの框の一部に係合する係止位置と、前記框の一部から離脱する解除位置とに移動させられるようにしたラッチを設け、前記框に、前記両ラッチを係止位置において拘束して、解除位置方向への移動を阻止する拘束位置と、前記両ラッチの拘束を解除して、両ラッチが解除位置へ移動可能とする非拘束位置とに移動可能であり、かつ前記ラッチの係止位置から解除位置への移動に連動して、拘束位置から非拘束位置へ移動させられるようにした拘束手段を設け、さらに、いずれか一方の扉に、閉扉時に、拘束位置にある拘束手段に係合して、拘束手段の非拘束位置方向への移動を阻止する施錠位置と、拘束手段から離脱して、拘束手段の非拘束位置方向への移動を許容する解錠位置とに移動可能とした施錠機構を設ける。
(a)請求項1記載の発明によると、一方の扉に設けた施錠機構を施錠するだけで、他方の扉のラッチおよび把手もブロックされるので、施錠状態で、他方の扉の把手を操作したときにも、その把手が動かないので、施錠状態であることを即座に知ることができ、無駄な開扉操作を繰り返したり、それによって、把手に関連する部材の摩耗を早めたり、破損したりするおそれを防止することができるとともに、操作性および使い勝手をよくすることができる。
図1〜図11は、本発明の第1の実施形態を備える両開き扉付収納装置の一例としてのキャビネットの外観斜視図である。
各扉(6)の前面における内方寄りの中位部には、把手(8)用の空所(9)が設けられており、その空所(9)の後面を覆うようにして、把手ケース(10)が扉(6)の前面板(6a)の後面に固着されている。
上下のラッチケース(14)(14)は、互いに上下対称の構造をしているので、以下の説明では、上方のもののみについて詳述し、下方のものについては説明を省略する。
ケース(25)における水平板状の底片(25a)の前後および左右の縁には、それぞれ前片(25b)、後片(25c)および両側片(25d)(25d)が上向き折曲されて形成されている。
前片(25b)の左右幅は小としてあり、その前片(25b)と左右の側片(25d)(25d)との間における底片(25a)の前縁部には、ラッチ(15)の爪(15c)が円滑に係合するとともに、後述する拘束部材(31)の前後動を円滑に案内するための摩擦抵抗の少ない材料製の係合ブロック(26)(26)が固着されている。
したがって、閉扉操作時に、ラッチ(15)の先端が中間部材(33)に当接して破損するおそれはない。
この例では、施錠機構(35)は、把手ケース(10)の下部に設けられ、右方の扉(6)の前面に前端が露呈するようにしたシリンダ錠(36)と、このシリンダ錠(36)にキー(図示略)を挿入して回動させることにより、図3に実線で示す解錠位置と同じく想像線で示す施錠位置とに左右方向に移動させられるようにしたデッドボルト(37)と、中間部が把手ケース(10)に前後方向を向く軸(38)をもって枢着された短寸の反転リンク(39)と、この反転リンク(39)の各端部に前後方向を向く軸(40)(41)をもって連結された上方を向く上部施錠杆(42)と下方を向く下部施錠杆(43)とを備えている。
デッドボルト(37)が解錠位置から施錠位置へ移動させられるとき、この傾斜面(37b)が反転リンク(39)と上部施錠杆(42)とを連結する軸(40)の端部に当接して、それを上方に押し上げることにより、上部施錠杆(42)は上方に、また下部施錠杆(43)は、反転リンク(39)により作動方向が反転させられて下方に、互いに同期して進出させられる。
また、デッドボルト(37)が施錠位置から解錠位置へ移動させられると、反転リンク(39)と下部施錠杆(43)とを連結する軸(41)と、その上方における把手ケース(10)の適所との間に張設された引張コイルばね(44)等の付勢手段により、上部施錠杆(42)は下方に、また下部施錠杆(43)は上方に、それぞれ復帰移動させられる。
この例では、拘束部材(31)の中央部前縁に、後方に向かって平面視ハ字状に拡開する傾斜面(50)(50)を有する前向き突部(51)を設け、左右のいずれのラッチ(52)(52)の係止位置から解除位置への移動によっても、いずれかの傾斜面(50)がそのラッチ(52)と摺接して、拘束部材(31)が拘束位置から非拘束位置へ押動させられるとともに、施錠時には、左右の傾斜面(50)(50)が両ラッチ(52)(52)の先端に直接当接して、両ラッチ(52)(52)の係止位置から解除位置への移動を阻止するようになっている。
この例では、拘束部材(31)の中央部前縁に、第2の実施形態におけるのと同様に、後方に向かって平面視ハ字状に拡開する傾斜面(50)(50)を有する前向き突部(51)を設け、かつ第1の実施形態における左右の中間部材(33)(33)に代えて、ケース(25)の底片(25a)に左右方向に摺動可能として装着した左右1対のスライド式の中間部材(60)(60)を設け、両中間部材(60)(60)の内端部に、傾斜面(50)(50)と平行をなして面接触する傾斜面(61)(61)を設け、かつ外端部に、傾斜面(61)(61)とほぼ平行をなし、ラッチ(15)(15)の進入を案内するす傾斜面(62)(62)を設けてある。
この例では、拘束部材(31)を平面T字状に形成するとともに、その前向片(70)の前端に下向きの鉤形係合片(34)を設け、かつ前向片(70)の後端より左右両側方に延出する横向片(71)(71)の前面に、平面視ほぼL字状とした中間部材(33)(33)が当接しうるようにしてある。
このような構成としても、第1の実施形態におけるのとほぼ同様の作用および効果をもたらすことができる。
(2)側板
(3)上框
(4)下框
(5)後面板
(6)扉
(6a)前面板
(7)蝶番
(8)把手
(8a)鉤形片
(9)空所
(10)把手ケース
(11)軸
(12)操作軸
(13)腕片
(14)ラッチケース
(15)ラッチ
(15a)基部
(15b)フック部
(15c)爪
(15d)傾斜縁
(16)内部機構
(17)腕部材
(17a)筒部
(17b)腕部
(17c)突軸
(18)軸
(19)(20)長孔
(21)突軸
(22)中間レバー
(23)切欠き
(24)収容孔
(25)ケース
(25a)底片
(25b)前片
(25c)後片
(25d)側片
(26)係合ブロック
(27)係合孔
(28)挿通孔
(29)拘束手段
(30)圧縮コイルばね(付勢手段)
(31)拘束部材
(32)軸
(33)中間部材
(33a)横向き腕部
(33b)前向き腕部
(33c)傾斜縁
(34)鉤形係合片
(35)施錠機構
(36)シリンダ錠
(37)デッドボルト
(37a)上向き鉤形部
(37b)傾斜面
(38)軸
(39)反転リンク
(40)(41)軸
(42)上部施錠杆
(43)下部施錠杆
(44)引張りコイルばね(付勢手段)
(45)(46)(47)ガイド部
(50)傾斜面
(51)前向き突部
(52)ラッチ
(60)中間部材
(61)(62)傾斜面
(70)前向片
(71)横向片
Claims (9)
- 筐体の前面開口部の両側部に、外側部がそれぞれ枢着された左右1対の扉のそれぞれに、各扉に設けた把手の操作により、閉扉時に前記筐体の上下いずれかの框の一部に係合する係止位置と、前記框の一部から離脱する解除位置とに移動させられるようにしたラッチを設け、前記框に、前記両ラッチを係止位置において拘束して、解除位置方向への移動を阻止する拘束位置と、前記両ラッチの拘束を解除して、両ラッチが解除位置へ移動可能とする非拘束位置とに移動可能であり、かつ前記ラッチの係止位置から解除位置への移動に連動して、拘束位置から非拘束位置へ移動させられるようにした拘束手段を設け、さらに、いずれか一方の扉に、閉扉時に、拘束位置にある拘束手段に係合して、拘束手段の非拘束位置方向への移動を阻止する施錠位置と、拘束手段から離脱して、拘束手段の非拘束位置方向への移動を許容する解錠位置とに移動可能とした施錠機構を設けたことを特徴とする両開き扉付収納装置における施錠装置。
- 施錠機構が、扉に設けたシリンダ錠と、このシリンダ錠にキーを挿入して回動させることにより、上下方向に移動させられ、扉の上下いずれかの端部より進退して、拘束手段に係脱するようにした上下方向を向く施錠杆とを備えていることを特徴とする請求項1記載の両開き扉付収納装置における施錠装置。
- 扉の上下部にラッチを設けるとともに、筐体の上框と下框とに拘束手段を設け、さらに、一方の扉に設けた施錠機構が、中間部が扉に枢着された反転リンクの各端部に連結された上方を向く上部施錠杆と下方を向く下部施錠杆とを備え、前記上下部施錠杆が、シリンダ錠の操作により、扉の上下の端部より、互いに同期して進退するようにしたことを特徴とする請求項2記載の両開き扉付収納装置における施錠装置。
- 拘束手段が、筐体の上下いずれかの框内に、前方の拘束位置と後方の非拘束位置とに前後方向に移動可能として設けられ、いずれのラッチの係止位置から解除位置への移動によっても、そのラッチと摺接して、拘束位置から非拘束位置へ押動させられるとともに、施錠時には、両ラッチの係止位置から解除位置への移動を阻止するようにした1対の傾斜面を有する拘束部材を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の両開き扉付収納装置における施錠装置。
- 拘束手段が、筐体の上下いずれかの框内に、前方の拘束位置と後方の非拘束位置とに前後方向に移動可能として設けられた拘束部材と、前記框内において、各ラッチの係止位置から解除位置への移動により、不作動位置から作動位置へ移動させられて、前記拘束部材を拘束位置から非拘束位置へ押動するとともに、施錠時には、不作動位置に位置して、各ラッチの係止位置から解除位置への移動を阻止するように設けられた1対の中間部材とを備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の両開き扉付収納装置における施錠装置。
- 各中間部材を、上下方向を向く軸をもって筐体内に枢着したことを特徴とする請求項5記載の両開き扉付収納装置における施錠装置。
- 各中間部材を、左右方向に摺動可能として筐体内に配設したことを特徴とする請求項5記載の両開き扉付収納装置における施錠装置。
- 各ラッチが、把手の操作により軸線回りに回動させられるようにした上下方向を向く軸の端部に固着され、筐体の上下いずれかの框の前面に設けた係合孔に嵌合して、前記係合孔の側縁に係脱するようにしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の両開き扉付収納装置における施錠装置。
- 各ラッチが、把手の操作により、左右方向に移動させられることにより、係止位置と解除位置とに切り換えられるようにしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の両開き扉付収納装置における施錠装置。
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