JP4519889B2 - 情報記憶媒体、情報記憶媒体の再生方法及び装置及び記録方法 - Google Patents

情報記憶媒体、情報記憶媒体の再生方法及び装置及び記録方法 Download PDF

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Description

本発明は情報記憶媒体、情報記憶媒体の再生方法及び装置及び記録方法に関する。
映像情報または音声情報が記録されている情報記憶媒体としてLD(レーザーディスク(登録商標))やDVDビデオディスクが存在する。しかし上記の情報記憶媒体は再生専用であり、情報記憶媒体上での欠陥領域は存在しない。
コンピューター情報を記録する媒体としてDVD−RAMディスクが現存する。この媒体は追加記録が可能であり、情報記憶媒体上に発生した欠陥領域に対する代替え処理方法も確立されている。
RAMディスクに対するコンピューター情報記録時の欠陥領域に対する代替え処理方法としてリニアリプレイスメント( Linear Replacement) 処理と言われるものがある。
この処理は、欠陥領域があった場合、ユーザエリア(User Area)とは物理的に離れた別の領域に確保されているスペアエリア(Spare Area)内の代替領域を確保して、ここに論理ブロック番号(LBN)を設定する方法である。この方法は、ディスク上への情報記録や再生時において、ディスク上で光ヘッドは記録又は再生の途中に欠陥領域があると、物理的に離れた位置のスペアエリアにデータを記録したりあるいは記録したりし、その後、中断した位置に戻って続きのデータを記録しなければならない。このために光ヘッドの動きを頻繁にしなければならない(図16(d)を参照)。
一方、ファイルシステムの技術もアクセスを効率的に行なうために重要な技術である。ファイルシステムの技術として特許文献1、2に記載された技術がある。
特願平10−263716号(特開2000−013728号) 国際公開第98/14938号パンフレット
ここコンピューターシステムにおいて情報処理や情報の記録再生をおこなう担当部門は、録画再生アプリケーションソフト(以後、録再アプリと略する)1レイヤー、ファイルシステム(File System )2レイヤー、オプティカルディスクドライブ(Optical Disk Drive ;ODD)3レイヤーと、制御階層を分割することが考えられている。
ここではそれぞれの階層間に、インターフェースとなるコマンドが定義されている。またそれぞれの階層で扱うアドレスも異なる。つまり録再アプリ1は、エーブイアドレス(AV Address)を取り扱い、ファイルシステム(File System)2は、AV Addressに基き論理セクタ番号(LSN)または論理ブロック番号(LBN)を取り扱い、ODD3は、論理セクタ番号(BSN)、論理ブロック番号(LBN)に基き物理セクタ番号(PSN)を扱うようになっている(図5を参照)。
しかしファイルシステムと録再アプリケーションの層間、さらに物理層との間で相互に効果的な情報を用いそれが効率的な動作につながらないと、スムーズなアクセス、情報処理の高速化を得られない。
そこでこの発明では、アプリケーション層とファイルシステム層とディスクドライブ層がそれぞれ使用するアドレスを専門化し、アプリケーション層を利用するプロバイダーが、他の層のアドレスを考慮する必要なく、コンテンツの再生順序などを設計できるように図られ、またファイルの取り扱い及び未記録領域の検索を容易にした情報記憶媒体、情報記憶媒体の再生方法、再生装置及び記録方法を提供することを目的とする。
この発明は、AVデータ及び管理情報が記録される情報記録媒体において、
前記AVデータが保存されるAVファイルと前記AVファイルの記録位置を管理するファイル管理情報とが定義されており、
前記AVファイルへの情報処理方法を設定したアプリケーション層と、ファイルシステムの層と、情報記録再生の制御を設定したディスクドライブ層とが設定され、
前記情報記録媒体に対するアドレス情報に関しては、前記アプリケーション層がAVアドレスをアドレス情報として用い、前記ファイルシステム層が論理ブロック番号と論理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記ディスクドライブ層が物理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記論理ブロック番号と前記論理セクタ番号とが互いに関連付けられ、前記論理セクタ番号と前記物理セクタ番号とが関連付けられ、
前記ファイル管理情報は前記AVファイルのためのファイルエントリー情報を含み、
このファイルエントリー情報には前記AVファイルを構成するエクステント毎の記録位置情報を示すアロケーションディスクリプタ−を含み、
前記ファイル管理情報はさらにメインボリュームディスクリプタ−シーケンスを含み、
前記メインボリュームディスクリプタ−シーケンスは論理ボリュームの内容を記述するロジカルボリュームディスクリプタ−を含み、
前記メインボリュームディスクリプタ−シーケンスが記録される領域では前記論理セクタ番号が設定されると共に前記論理ブロック番号が設定されない情報記録媒体を基本とする。
上記の手段により、アプリケーション層とファイルシステム層とディスクドライブ層がそれぞれ使用するアドレスを専門化し、アプリケーション層を利用するプロバイダーが、他の層のアドレスを考慮する必要なく、コンテンツの再生順序などを設計できるように図られ、またボリウムの認識が容易になる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、符号はブロック内に書き込むことにした。
図34、図35、図73、及び図74は、この発明の情報記憶媒体の特徴を示す代表図である。最初に、これら図34、図35、図73、及び図74を参照して、この発明の情報記憶媒体の特徴を簡単に説明する。
まず、図34を参照して、情報記録再生装置が管理する情報記憶媒体上の欠陥管理情報のデータ構造について説明する。図34は、情報記録再生装置が管理する情報記憶媒体上の欠陥管理情報のデータ構造を示す図である。
データエリア(Data Area)1004には、必要に応じて、PC情報及びAV情報が記録される。Data Area1004に対してPC情報を記録する場合、このPC情報の記録先に相当するエリアに欠陥が存在すると、リニア交替処理( Linear Replacement Algorithm )が実行される。このとき、このリニア交替処理に伴う欠陥管理情報(第1の欠陥管理情報)は、 SDL(Secondary Defect List)3413に記録される。一方、Data Area1004に対してAV情報を記録する場合、このAV情報の記録先に相当するエリアに欠陥が存在すると、スキッピング交替処理( Skipping Replacement Algorithm )が実行される。このスキッピング交替処理に伴う欠陥管理情報(第2の欠陥管理情報)は、 TDL(Tertiary Defect List)に記録される。また、情報記録再生装置が管理する情報記憶媒体上の欠陥管理情報(上記した第1及び第2の欠陥管理情報)は、欠陥エリアを物理アドレスで示すものである。リニア交替処理及びスキッピング交替処理に関しては後に詳しく説明するが、AV情報のような連続記録が望まれる情報の記録には、連続記録を阻害しないスキッピング交替処理が適用される。逆に、PC情報のような連続記録を重視しない情報の記録には、スペアエリアを利用したリニア交替処理が適用される。
続いて、ファイルシステム(File System )2が管理する情報記憶媒体上の欠陥管理情報のデータ構造について説明する。図35は、ファイルシステム2が管理する情報記憶媒体上の欠陥管理情報のデータ構造を示す図である。
データエリア(Data Area)1004には、必要に応じて、PC情報及びAV情報が記録される。Data Area1004に対してPC情報を記録する場合、このPC情報の記録先に相当するエリアに欠陥が存在すると、リニア交替処理が実行される。このとき、このリニア交替処理に伴う欠陥管理情報(第1の欠陥管理情報)は、 SDM(Secondary Defect Map)3471に記録される。一方、Data Area1004に対してAV情報を記録する場合、このAV情報の記録先に相当するエリアに欠陥が存在すると、スキッピング交替処理が実行される。このスキッピング交替処理に伴う欠陥管理情報(第2の欠陥管理情報)は、 TDM(Tertiary Defect Map)に記録される。また、ファイルシステムが管理する情報記憶媒体上の欠陥管理情報(上記した第1及び第2の欠陥管理情報)は、欠陥エリアを論理アドレスで示すものである。
さらに、図73及び図74に示すように、ファイルシステムが管理する情報記憶媒体上の欠陥管理情報(上記した第1及び第2の欠陥管理情報)を、欠陥エクステント(Extent)として登録するようにしてもよい。
次に、この発明における情報記録再生装置の概略構造について説明する。
図1に示すように、情報再生装置もしくは情報記録再生装置103は大きく2つのブロックから構成される。情報再生部もしくは情報記録再生部(物理系ブロック)101は情報記憶媒体(光ディスク)を回転させ、光学ヘッドを用いて情報記憶媒体(光ディスク)にあらかじめ記録して有る情報を読み取る(または情報記憶媒体(光ディスク)に新たな情報を記録する)機能を有する。具体的には情報記憶媒体(光ディスク)を回転させるスピンドルモータ、情報記憶媒体(光ディスク)に記録して有る情報を再生する光学ヘッド、再生したい情報が記録されている情報記憶媒体(光ディスク)上の半径位置に光学ヘッドを移動させるための光学ヘッド移動機構、や各種サーボ回路などから構成されている。なお図2を用いたこのブロックに関する詳細説明は後述する。
応用構成部(アプリケーションブロック)102は情報再生部もしくは情報記録再生部(物理系ブロック)101から得られた再生信号cに処理を加えて情報再生装置もしくは情報記録再生装置103の外に再生情報aを伝送する働きをする。情報再生装置もしくは情報記録再生装置103の具体的用途(使用目的)に応じてこのブロック内の構成が変化する。この応用構成部(アプリケーションブロック)102の構成に付いても後述する。
また情報記録再生装置の場合には、以下の手順で外部から与えられた記録情報bを情報記憶媒体(光ディスク)に記録する。
・外部から与えられた記録情報bは直接応用構成部(アプリケーションブロック)102に転送される。
・応用構成部(アプリケーションブロック)102内で記録情報bに処理を加えた後、記録信号dを情報記録再生部(物理系ブロック)101へ伝送する。
・伝送された記録信号dを情報記録再生部(物理系ブロック)101内で情報記憶媒体に記録する。
次に、情報記録再生装置103内の情報記録再生部(物理系ブロック)101の内部構造を説明する。
図2は情報記録再生装置の情報記録再生部(物理系ブロック)内の構成の一例を説明するブロック図である。
情報記録再生部の基本機能の説明。
情報記録再生部では、情報記憶媒体(光ディスク)201上の所定位置に、レーザビームの集光スポットを用いて、新規情報の記録あるいは書き替え(情報の消去も含む)を行う。また情報記憶媒体201上の所定位置から、レーザビームの集光スポットを用いて、既に記録されている情報の再生を行う。
情報記録再生部の基本機能達成手段の説明。
上記基本機能を達成するために、情報記録再生部では、情報記憶媒体201上のトラックに沿って集光スポットをトレース(追従)させる。情報記憶媒体201に照射する集光スポットの光量(強さ)を変化させて情報の記録/再生/消去の切り替えを行う。外部から与えられる記録信号dを高密度かつ低エラー率で記録するために最適な信号に変換する。
機構部分の構造と検出部分の動作の説明。
<<光ヘッド202基本構造と信号検出回路>>
<光ヘッド202による信号検出>
光ヘッド202は、基本的には、光源である半導体レーザ素子と光検出器と対物レンズから構成されている。半導体レーザ素子から発光されたレーザ光は、対物レンズにより情報記憶媒体(光ディスク)201上に集光される。情報記憶媒体201の光反射膜または光反射性記録膜で反射されたレーザ光は光検出器により光電変換される。
光検出器で得られた検出電流は、アンプ213により電流−電圧変換されて検出信号となる。この検出信号は、フォーカス・トラックエラー検出回路217あるいは2値化回路212で処理される。
一般的に、光検出器は、複数の光検出領域に分割され、各光検出領域に照射される光量変化を個々に検出している。この個々の検出信号に対してフォーカス・トラックエラー検出回路217で和・差の演算を行い、フォーカスずれおよびトラックずれの検出を行う。この検出とサーボ動作によりフォーカスずれおよびトラックずれを実質的に取り除いた後、情報記憶媒体201の光反射膜または光反射性記録膜からの反射光量変化を検出して、情報記憶媒体201上の信号を再生する。
<フォーカスずれ検出方法>
フォーカスずれ量を光学的に検出する方法としては、たとえば次のようなものがある:
[非点収差法]…情報記憶媒体201の光反射膜または光反射性記録膜で反射されたレーザ光の検出光路に非点収差を発生させる光学素子(図示せず)を配置し、光検出器上に照射されるレーザ光の形状変化を検出する方法である。光検出領域は対角線状に4分割されている。各検出領域から得られる各検出信号に対し、フォーカス・トラックエラー検出回路217内で対角上の検出領域からの信号の和を取り、その和間の差を取ってフォーカスエラー検出信号を得る。
[ナイフエッジ法]…情報記憶媒体201で反射されたレーザ光に対して非対称に一部を遮光するナイフエッジを配置する方法である。光検出領域は2分割され、各検出領域から得られる検出信号間の差を取ってフォーカスエラー検出信号を得る。
通常、上記非点収差法あるいはナイフエッジ法のいずれかがが採用される。
<トラックずれ検出方法>
情報記憶媒体(光ディスク)201はスパイラル状または同心円状のトラックを有し、トラック上に情報が記録される。このトラックに沿って集光スポットをトレースさせて情報の再生または記録/消去を行う。安定して集光スポットをトラックに沿ってトレースさせるため、トラックと集光スポットの相対的位置ずれを光学的に検出する必要がある。
トラックずれ検出方法としては一般に、次の方法が用いられている:
[位相差検出(Differential Phase Detection)法]…情報記憶媒体(光ディスク)201の光反射膜または光反射性記録膜で反射されたレーザ光の光検出器上での強度分布変化を検出する。光検出領域は対角線上に4分割されている。各検出領域から得られる各検出信号に対し、フォーカス・トラックエラー検出回路217内で対角上の検出領域からの信号の和を取り、その和間の差を取ってトラックエラー検出信号を得る。
[プッシュプル(Push-Pull)法]…情報記憶媒体1201反射されたレーザ光の光検出器上での強度分布変化を検出する。光検出領域は2分割され、各検出領域から得られる検出信号間の差を取ってトラックエラー検出信号を得る。
[ツインスポット(Twin-Spot)法]…半導体レーザ素子と情報記憶媒体201間の送光系に回折素子などを配置して光を複数に波面分割し、情報記憶媒体201上に照射する±1次回折光の反射光量変化を検出する。再生信号検出用の光検出領域とは別に+1次回折光の反射光量と−1次回折光の反射光量を個々に検出する光検出領域を配置し、それぞれの検出信号の差を取ってトラックエラー検出信号を得る。
<対物レンズアクチュエータ構造>
半導体レーザ素子から発光されたレーザ光を情報記憶媒体201上に集光させる対物レンズ(図示せず)は、対物レンズアクチュエータ駆動回路218の出力電流に応じて2軸方向に移動可能な構造になっている。この対物レンズの移動方向には、次の2つがある。すなわち、フォーカスずれ補正のために、情報記憶媒体201に対して垂直方向に移動し、トラックずれ補正のために情報記憶媒体201の半径方向に移動する方向である。
対物レンズの移動機構(図示せず)は対物レンズアクチュエータと呼ばれる。対物レンズアクチュエータ構造には、たとえば次のようなものがよく用いられる:
[軸摺動方式]…中心軸(シャフト)に沿って対物レンズと一体のブレードが移動する方式で、ブレードが中心軸に沿った方向に移動してフォーカスずれ補正を行い、中心軸を基準としたブレードの回転運動によりトラックずれ補正を行う方法である。
[4本ワイヤ方式]…対物レンズ一体のブレードが固定系に対し4本のワイヤで連結されており、ワイヤの弾性変形を利用してブレードを2軸方向に移動させる方法である。
上記いずれの方式も永久磁石とコイルを持ち、ブレードに連結したコイルに電流を流すことによりブレードを移動させる構造になっている。
<情報記憶媒体201の回転制御系>
スピンドルモータ204の駆動力によって回転する回転テーブル221上に情報記憶媒体(光ディスク)201を装着する。
情報記憶媒体10の回転数は、情報記憶媒体201から得られる再生信号によって検出する。すなわち、アンプ213出力の検出信号(アナログ信号)は2値化回路212でデジタル信号に変換され、この信号からPLL回路211により一定周期信号(基準クロック信号)を発生させる。情報記憶媒体回転速度検出回路214では、この信号を用いて情報記憶媒体201の回転数を検出し、その値を出力する。
情報記憶媒体201上で再生あるいは記録/消去する半径位置に対応した情報記憶媒体回転数の対応テーブルは、半導体メモリ219に予め記録されている。再生位置または記録/消去位置が決まると、制御部220は半導体メモリ219情報を参照して情報記憶媒体201の目標回転数を設定し、その値をスピンドルモータ駆動回路215に通知する。
スピンドルモータ駆動回路215では、この目標回転数と情報記憶媒体回転速度検出回路214の出力信号(現状での回転数)との差を求め、その結果に応じた駆動電流をスピンドルモータ204に与えて、スピンドルモータ204の回転数が一定になるように制御する。情報記憶媒体回転速度検出回路214の出力信号は、情報記憶媒体201の回転数に対応した周波数を有するパルス信号であり、スピンドルモータ駆動回路215では、このパルス信号の周波数およびパルス位相の両方に対して、制御(周波数制御および位相制御)を行なう。
<光ヘッド移動機構>
この機構は、情報記憶媒体201の半径方向に光ヘッド202を移動させるため光ヘッド移動機構(送りモータ)203を持っている。
光ヘッド202を移動させるガイド機構としては、棒状のガイドシャフトを利用する場合が多い。このガイド機構では、このガイドシャフトと光ヘッド202の一部に取り付けられたブッシュ間の摩擦を利用して、光ヘッド202を移動させる。それ以外に回転運動を使用して摩擦力を軽減させたベアリングを用いる方法もある。
光ヘッド202を移動させる駆動力伝達方法は、図示していないが、固定系にピニオン(回転ギヤ)の付いた回転モータを配置し、ピニオンとかみ合う直線状のギヤであるラックを光ヘッド202の側面に配置して、回転モータの回転運動を光ヘッド202の直線運動に変換している。それ以外の駆動力伝達方法としては、固定系に永久磁石を配置し、光ヘッド202に配置したコイルに電流を流して直線的方向に移動させるリニアモータ方式を使う場合もある。
回転モータ、リニアモータいずれの方式でも、基本的には送りモータに電流を流して光ヘッド202移動用の駆動力を発生させている。この駆動用電流は送りモータ駆動回路216から供給される。
<<各制御回路の機能>>
<集光スポットトレース制御>
フォーカスずれ補正あるいはトラックずれ補正を行うため、フォーカス・トラックエラー検出回路217の出力信号(検出信号)に応じて光ヘッド202内の対物レンズアクチュエータ(図示せず)に駆動電流を供給する回路が、対物レンズアクチュエータ駆動回路218である。この駆動回路218は、高い周波数領域まで対物レンズ移動を高速応答させるため、対物レンズアクチュエータの周波数特性に合わせた特性改善用の位相補償回路を、内部に有している。
対物レンズアクチュエータ駆動回路218では、制御部220の命令に応じて、
(イ)フォーカス/トラックずれ補正動作(フォーカス/トラックループ)のオン/オフ処理と;
(ロ)情報記憶媒体201の垂直方向(フォーカス方向)へ対物レンズを低速で移動させる処理(フォーカス/トラックループオフ時に実行)と;
(ハ)キックパルスを用いて、対物レンズを情報記憶媒体201の半径方向(トラックを横切る方向)にわずかに動かして、集光スポットを隣のトラックへ移動させる処理とが行なわれる。
<<レーザ光量制御>>
<再生と記録/消去の切り替え処理>
再生と記録/消去の切り替えは情報記憶媒体201上に照射する集光スポットの光量を変化させて行う。
相変化方式を用いた情報記憶媒体に対しては、一般的に、
[記録時の光量]>[消去時の光量]>[再生時の光量] …(1)
の関係が成り立ち、光磁気方式を用いた情報記憶媒体に対しては、一般的に、
[記録時の光量]≒[消去時の光量]>[再生時の光量] …(2)
の関係がある。光磁気方式の場合では、記録/消去時には情報記憶媒体201に加える外部磁場(図示せず)の極性を変えて記録と消去の処理を制御している。
情報再生時では、情報記憶媒体201上に一定の光量を連続的に照射している。
新たな情報を記録する場合には、この再生時の光量の上にパルス状の断続的光量を上乗せする。半導体レーザ素子が大きな光量でパルス発光した時に情報記憶媒体201の光反射性記録膜が局所的に光学的変化または形状変化を起こし、記録マークが形成される。すでに記録されている領域の上に重ね書きする場合も同様に半導体レーザ素子をパルス発光させる。
すでに記録されている情報を消去する場合には、再生時よりも大きな一定光量を連続照射する。連続的に情報を消去する場合にはセクタ単位など特定周期毎に照射光量を再生時に戻し、消去処理と平行して間欠的に情報再生を行う。これにより、間欠的に消去するトラックのトラック番号やアドレスを再生することで、消去トラックの誤りがないことを確認しながら消去処理を行っている。
<レーザ発光制御>
図示していないが、光ヘッド202内には、半導体レーザ素子の発光量を検出するための光検出器が内蔵されている。レーザ駆動回路205では、その光検出器出力(半導体レーザ素子発光量の検出信号)と記録・再生・消去制御波形発生回路206から与えられる発光基準信号との差を取り、その結果に基づき、半導体レーザへの駆動電流をフィードバック制御している。
<<機構部分の制御系に関する諸動作>>
<起動制御>
情報記憶媒体(光ディスク)201が回転テーブル221上に装着され、起動制御が開始されると、以下の手順に従った処理が行われる。
(1)制御部220からスピンドルモータ駆動回路215に目標回転数が伝えられ、スピンドルモータ駆動回路215からスピンドルモータ204に駆動電流が供給されて、スピンドルモータ204が回転を開始する。
(2)同時に制御部220から送りモータ駆動回路216に対してコマンド(実行命令)が出され、送りモータ駆動回路216から光ヘッド駆動機構(送りモータ)203に駆動電流が供給されて、光ヘッド202が情報記憶媒体10の最内周位置に移動する。その結果、情報記憶媒体201の情報が記録されている領域を越えてさらに内周部に光ヘッド202が来ていることを確認する。
(3)スピンドルモータ204が目標回転数に到達すると、そのステータス(状況報告)が制御部220に出される。
(4)制御部220から記録・再生・消去制御波形発生回路206に送られた再生光量信号に合わせて半導体レーザ駆動回路205から光ヘッド202内の半導体レーザ素子に電流が供給されて、レーザ発光が開始する。
なお、情報記憶媒体(光ディスク)201の種類によって再生時の最適照射光量が異なる。起動時には、そのうちの最も照射光量の低い値に対応した値に、半導体レーザ素子に供給される電流値を設定する。
(5)制御部220からのコマンドに従って、光ヘッド202内の対物レンズ(図示せず)を情報記憶媒体201から最も遠ざけた位置にずらし、ゆっくりと対物レンズを情報記憶媒体201に近付けるよう対物レンズアクチュエータ駆動回路218が対物レンズを制御する。
(6)同時にフォーカス・トラックエラー検出回路217でフォーカスずれ量をモニターし、焦点が合う位置近傍に対物レンズがきたときにステータスを出して、「対物レンズが合焦点位置近傍にきた」ことを制御部220に通知する。
(7)制御部220では、その通知をもらうと、対物レンズアクチュエータ駆動回路218に対して、フォーカスループをオンにするようコマンドを出す。
(8)制御部220は、フォーカスループをオンにしたまま送りモータ駆動回路216にコマンドを出して、光ヘッド202をゆっくり情報記憶媒体201の外周部方向へ移動させる。
(9)同時に光ヘッド202からの再生信号をモニターし、光ヘッド202が情報記憶媒体201上の記録領域に到達したら、光ヘッド202の移動を止め、対物レンズアクチュエータ駆動回路218に対してトラックループをオンさせるコマンドを出す。
(10)続いて情報記憶媒体201の内周部に記録されている「再生時の最適光量」および「記録/消去時の最適光量」が再生され、その情報が制御部220を経由して半導体メモリ219に記録される。
(11)さらに制御部220では、その「再生時の最適光量」に合わせた信号を記録・再生・消去制御波形発生回路206に送り、再生時の半導体レーザ素子の発光量を再設定する。
(12)そして、情報記憶媒体201に記録されている「記録/消去時の最適光量」に合わせて記録/消去時の半導体レーザ素子の発光量が設定される。
<アクセス制御>
情報記憶媒体201に記録されたアクセス先情報が再生情報記憶媒体201上のどの場所に記録されまたどのような内容を持っているかについての情報は、情報記憶媒体201の種類により異なる。たとえばDVDディスクでは、この情報は、情報記憶媒体201内のディレクトリー管理領域またはナビゲーションパックなどに記録されている。
ここで、ディレクトリー管理領域は、通常は情報記憶媒体201の内周領域または外周領域にまとまって記録されている。また、ナビゲーションパックは、MPEG2のPS(プログラムストリーム)のデータ構造に準拠したVOBS(ビデオオブジェクトセット)中のVOBU(ビデオオブジェクトユニット)というデータ単位の中に含まれ、次の映像がどこに記録してあるかの情報を記録している。
特定の情報を再生あるいは記録/消去したい場合には、まず上記の領域内の情報を再生し、そこで得られた情報からアクセス先を決定する。
<粗アクセス制御>
制御部220ではアクセス先の半径位置を計算で求め、現状の光ヘッド202位置との間の距離を割り出す。
光ヘッド202移動距離に対して最も短時間で到達できる速度曲線情報が事前に半導体メモリ219内に記録されている。制御部220は、その情報を読み取り、その速度曲線に従って以下の方法で光ヘッド202の移動制御を行う。
すなわち、制御部220から対物レンズアクチュエータ駆動回路218に対してコマンドを出してトラックループをオフした後、送りモータ駆動回路216を制御して光ヘッド202の移動を開始させる。
集光スポットが情報記憶媒体201上のトラックを横切ると、フォーカス・トラックエラー検出回路217内でトラックエラー検出信号が発生する。このトラックエラー検出信号を用いて情報記憶媒体201に対する集光スポットの相対速度を検出することができる。
送りモータ駆動回路216では、このフォーカス・トラックエラー検出回路217から得られる集光スポットの相対速度と制御部220から逐一送られる目標速度情報との差を演算し、その結果で光ヘッド駆動機構(送りモータ)203への駆動電流にフィードバック制御をかけながら、光ヘッド202を移動させる。
前記<光ヘッド移動機構>の項で述べたように、ガイドシャフトとブッシュあるいはベアリング間には常に摩擦力が働いている。光ヘッド202が高速に移動している時は動摩擦が働くが、移動開始時と停止直前には光ヘッド202の移動速度が遅いため静止摩擦が働く。この静止摩擦が働く時には(特に停止直前には)、相対的に摩擦力が増加している。この摩擦力増加に対処するため、光ヘッド駆動機構(送りモータ)203に供給される電流が大きくなるように、制御部220からのコマンドによって制御系の増幅率(ゲイン)を増加させる。
<密アクセス制御>
光ヘッド202が目標位置に到達すると、制御部220から対物レンズアクチュエータ駆動回路218にコマンドを出して、トラックループをオンさせる。
集光スポットは、情報記憶媒体201上のトラックに沿ってトレースしながら、その部分のアドレスまたはトラック番号を再生する。
そこでのアドレスまたはトラック番号から現在の集光スポット位置を割り出し、到達目標位置からの誤差トラック数を制御部220内で計算し、集光スポットの移動に必要なトラック数を対物レンズアクチュエータ駆動回路218に通知する。
対物レンズアクチュエータ駆動回路218内で1組のキックパルスを発生させると、対物レンズは情報記憶媒体201の半径方向にわずかに動いて、集光スポットが隣のトラックへ移動する。
対物レンズアクチュエータ駆動回路218内では、一時的にトラックループをオフさせ、制御部220からの情報に合わせた回数のキックパルスを発生させた後、再びトラックループをオンさせる。
密アクセス終了後、制御部220は集光スポットがトレースしている位置の情報(アドレスまたはトラック番号)を再生し、目標トラックにアクセスしていることを確認する。
<連続記録/再生/消去制御>
フォーカス・トラックエラー検出回路217から出力されるトラックエラー検出信号は、送りモータ駆動回路216に入力されている。上述した「起動制御時」と「アクセス制御時」には、送りモータ駆動回路216内では、トラックエラー検出信号を使用しないように制御部220により制御されている。
アクセスにより集光スポットが目標トラックに到達したことを確認した後、制御部220からのコマンドにより、モータ駆動回路216を経由してトラックエラー検出信号の一部が光ヘッド駆動機構(送りモータ)203への駆動電流として供給される。連続に再生または記録/消去処理を行っている期間中、この制御は継続される。
情報記憶媒体201の中心位置は回転テーブル221の中心位置とわずかにずれた偏心を持って装着されている。トラックエラー検出信号の一部を駆動電流として供給すると、偏心に合わせて光ヘッド202全体が微動する。
また長時間連続して再生または記録/消去処理を行うと、集光スポット位置が徐々に外周方向または内周方向に移動する。トラックエラー検出信号の一部を光ヘッド移動機構(送りモータ)203への駆動電流として供給した場合には、それに合わせて光ヘッド202が徐々に外周方向または内周方向に移動する。
このようにして対物レンズアクチュエータのトラックずれ補正の負担を軽減することにより、トラックループを安定化させることができる。
<終了制御>
一連の処理が完了し、動作を終了させる場合には以下の手順に従って処理が行われる。
(1)制御部220から対物レンズアクチュエータ駆動回路218に対して、トラックループをオフさせるコマンドが出される。
(2)制御部220から対物レンズアクチュエータ駆動回路218に対して、フォーカスループをオフさせるコマンドが出される。
(3)制御部220から記録・再生・消去制御波形発生回路206に対して、半導体レーザ素子の発光を停止させるコマンドが出される。
(4)スピンドルモータ駆動回路215に対して、基準回転数として0が通知される。
<<<情報記憶媒体への記録信号/再生信号の流れ>>>
<<再生時の信号の流れ>>
<2値化・PLL回路>
先の<光ヘッド202による信号検出>の項で述べたように、情報記憶媒体(光ディスク)201の光反射膜または光反射性記録膜からの反射光量変化を検出して、情報記憶媒体201上の信号を再生する。アンプ213で得られた信号は、アナログ波形を有している。2値化回路212は、コンパレーターを用いて、そのアナログ信号を“1”および“0”からなる2値のデジタル信号に変換する。
こうして2値化回路212で得られた再生信号から、PLL回路211において、情報再生時の基準信号が取り出される。すなわち、PLL回路211は周波数可変の発振器を内蔵しており、この発振器から出力されるパルス信号(基準クロック)と2値化回路212出力信号との間で周波数および位相の比較が行われる。この比較結果を発振器出力にフィードバックすることで、情報再生時の基準信号を取り出している。
<信号の復調>
復調回路210は、変調された信号と復調後の信号との間の関係を示す変換テーブルを内蔵している。復調回路210は、PLL回路211で得られた基準クロックに合わせて変換テーブルを参照しながら、入力信号(変調された信号)を元の信号(復調された信号)に戻す。復調された信号は、半導体メモリ219に記録される。
<エラー訂正処理>
エラー訂正回路209の内部では、半導体メモリ219に保存された信号に対し、内符号PIと外符号POを用いてエラー箇所を検出し、エラー箇所のポインタフラグを立てる。その後、半導体メモリ219から信号を読み出しながらエラーポインタフラグに合わせて逐次エラー箇所の信号を訂正した後、再度半導体メモリ219に訂正後情報を記録する。
情報記憶媒体201から再生した情報を再生信号cとして外部に出力する場合には、半導体メモリ219に記録されたエラー訂正後情報から内符号PIおよび外符号POをはずして、バスライン224を経由してデータI/Oインターフェース222へ転送する。データI/Oインターフェース222が、エラー訂正回路209から送られてきた信号を再生信号cとして出力する。
<情報記憶媒体201に記録される信号形式>
情報記憶媒体201上に記録される信号に対しては、以下のことを満足することが要求される:
(イ)情報記憶媒体201上の欠陥に起因する記録情報エラーの訂正を可能とす
ること;
(ロ)再生信号の直流成分を“0”にして再生処理回路の簡素化を図ること;
(ハ)情報記憶媒体201に対してできるだけ高密度に情報を記録すること。
以上の要求を満足するため、情報記録再生部(物理系ブロック)では、「エラー訂正機能の付加」と「記録情報に対する信号変換(信号の変復調)」とを行っている。
<<記録時の信号の流れ>>
<エラー訂正コードECC付加処理>
エラー訂正コードECC付加処理について説明する。情報記憶媒体201に記録したい情報dが、生信号の形で、データI/Oインターフェース222に入力される。この記録信号dは、そのまま半導体メモリ219に記録される。その後、ECCエンコーダ208内において、以下のようなECCの付加処理が実行される。
以下、積符号を用いたECC付加方法の具体例について説明を行なう。
記録信号dは、半導体メモリ219内で、172バイト毎に1行ずつ順次並べられ、192行で1組のECCブロックとされる(172バイト行×192バイト列でおよそ32kバイトの情報量になる)。この「172バイト行×192バイト列」で構成される1組のECCブロック内の生信号(記録信号d)に対し、172バイトの1行毎に10バイトの内符号PIを計算して半導体メモリ219内に追加記録する。さらにバイト単位の1列毎に16バイトの外符号POを計算して半導体メモリ219内に追加記録する。
そして、10バイトの内符号PIを含めた12行分(12×(172+10)バイト)と外符号POの1行分(1×(172+10)バイト)の合計2366バイト(=(12+1)×(172+10))を単位として、エラー訂正コードECC付加処理のなされた情報が、情報記憶媒体10の1セクタ内に記録される。
ECCエンコーダ208は、内符号PIと外符号POの付加が完了すると、その情報を一旦半導体メモリ219へ転送する。情報記憶媒体201に情報が記録される場合には、半導体メモリ219から、1セクタ分の2366バイトずつの信号が、変調回路207へ転送される。
<信号変調>
再生信号の直流成分(DSV:Digital Sum ValueまたはDigital Sum Variation)を“0”に近付け、情報記憶媒体201に対して高密度に情報を記録するため、信号形式の変換である信号変調を変調回路207内で行う。変調回路207および復調回路210は、それぞれ、元の信号と変調後の信号との間の関係を示す変換テーブルを内蔵している。
変調回路207は、ECCエンコーダ208から転送されてきた信号を所定の変調方式に従って複数ビット毎に区切り、上記変換テーブルを参照しながら、別の信号(コード)に変換する。たとえば、変調方式として8/16変調(RLL(2、10)コード)を用いた場合には、変換テーブルが2種類存在し、変調後の直流成分(DSV)が0に近付くように逐一参照用変換テーブルを切り替えている。
<記録波形発生>
情報記憶媒体(光ディスク)201に記録マークを記録する場合、一般的には、記録方式として、次のものが採用される:
[マーク長記録方式]記録マークの前端位置と後端末位置に“1”がくるもの。
[マーク間記録方式]記録マークの中心位置が“1”の位置と一致するもの。
なお、マーク長記録を採用する場合、比較的長い記録マークを形成する必要がある。この場合、一定期間以上記録用の大きな光量を情報記憶媒体10に照射し続けると、情報記憶媒体201の光反射性記録膜の蓄熱効果によりマークの後部のみ幅が広がり、「雨だれ」形状の記録マークが形成されてしまう。この弊害を除去するため、長さの長い記録マークを形成する場合には、記録用レーザ駆動信号を複数の記録パルスに分割したり、記録用レーザの記録波形を階段状に変化させる等の対策が採られる。
記録・再生・消去制御波形発生回路206内では、変調回路207から送られてきた記録信号に応じて、上述のような記録波形を作成し、この記録波形を持つ駆動信号を、半導体レーザ駆動回路205に送っている。
次に、上記の記録再生装置におけるブロック間の信号の流れをまとめておく。
1)記録すべき生信号の情報記録再生装置への入力
情報記録再生装置内の情報記憶媒体(光ディスク)201に対する情報の記録処理と再生処理に関連する部分をまとめた情報記録再生部(物理系ブロック)内の構成を例示している。PC(パーソナルコンピュータ)やEWS(エンジニアリングワークステーション)などのホストコンピュータから送られて来た記録信号dはデータI/Oインターフェース222を経由して情報記録再生部(物理系ブロック)101内に入力される。
2)記録信号dの2048バイト毎の分割処理
データI/Oインターフェース222では記録信号dを時系列的に2048バイト毎に分割し、データID510などを付加した後、スクランブル処理を行う。その結果得られた信号はECCエンコーダ208に送られる。
3)ECCブロックの作成
ECCエンコーダ208では、記録信号に対してスクランブルを掛けた後の信号を16組集めて「172バイト×192列」のブロックを作った後、内符号PI(内部パリティコード)と外符号PO(外部パリティコード)の付加を行う。
4)インターリーブ処理
ECCエンコーダ208ではその後、外符号POのインターリーブ処理を行う。
5)信号変調処理
変調回路207では、外外符号POのインターリーブ処理した後の信号を変調後、同期コードを付加する。
6)記録波形作成処理
その結果得られた信号に対応して記録・再生・消去制御波形発生回路206で記録波形が作成され、この記録波形がレーザ駆動回路205に送られる。
情報記憶媒体(DVD−RAMディスク)201では「マーク長記録」の方式が採用されているため、記録パルスの立ち上がりタイミングと記録パルスの立ち下がりタイミングが変調後信号の“1”のタイミングと一致する。
7)情報記憶媒体(光ディスク)10への記録処理
光ヘッド202から照射され、情報記憶媒体(光ディスク)201の記録膜上で集光するレーザ光の光量が断続的に変化して情報記憶媒体(光ディスク)201の記録膜上に記録マークが形成される。
図3、図4は、情報記憶媒体に対するAV(オーディオ/ビデオ)情報の記録時に必要な機能であり、本発明による独自の効果が期待できる内容の一覧表を示している。
図5は、図3、図4で分類したアプリケーション、ファイルシステム、ODDの関係を示す。図5の情報記録再生装置( ODD:Optical Disk Drive )3は、例えば後述するパーソナルコンピュータ(PC)システムの情報記録再生装置140と同一のものである。また、図5の File System 2と録画再生アプリケーションソフト(録再アプリ)1の両者のプログラムは通常は、例えば後述するPCシステム中のHDD121内に保存されており、File System 2はパーソナルコンピューターシステム110の起動時にメインメモリ112に転送され、また録画再生アプリケーションソフトプログラム使用時に録画再生アプリケーションソフト(録再アプリ)1のプログラムがメインメモリ112上に転送される。
ここで、上記のPCシステムについて、図6を参照して説明しておくことにする。本発明の対象は、パーソナルコンピュータを構成する要素の全体あるいはその一部を用いた状態で実現されるからである。
図6に情報再生装置を用いたパーソナルコンピューターシステム構成を示す。
A…一般的なパーソナルコンピューターシステム110の内部構造説明。
A−1…メインCPUに直接接続されるデータ/アドレスライン説明。
パーソナルコンピュータ110内のメインCPU111はメインメモリ112との間の情報入出力を直接行うメモリデータライン114と、メインメモリ112内に記録されている情報のアドレスを指定するメモリアドレスライン113を持ち、メインメモリ112内にロードされたプログラムに従ってメインCPU111の実行処理が進む。更にメインCPU111はI/Oデータライン146を通して各種コントローラーとの情報転送を行うと共に、I/Oアドレスライン145のアドレス指定により情報転送先コントローラーの指定と転送される情報内容の指定を行っている。
A−2…CRTディスプレーコントロールとキーボードコントロール説明。
CRTディスプレー116の表示内容制御を行うLCDコントローラー115はメモリデータライン114を介しメインCPU111間の情報交換を行っている。更に高解像度・豊富な表現色を実現するためCRTディスプレー116専用のメモリとしてビデオRAM117を備えている。LCDコントローラー115はメモリデータライン114を経由してメインメモリ112から直接情報を入力し、CRTディスプレー116に表示する事も出来る。
キーボード119から入力されたテンキー情報はキーボードコントローラー118で変換されてI/Oデータライン146を経由してメインCPU111に入力される。
A−3…内蔵型HDD/情報再生装置の制御系統説明。
パーソナルコンピュータ110内に内蔵されたHDD121やCD−ROMドライブ・DVD−ROMドライブなどの光学式の情報再生装置122にはIDEインターフェースが使われる場合が多い。HDD121や情報再生装置122からの再生情報、またはHDD121への記録情報はIDEコントローラー120を経由してI/Oデータライン146に転送される。
特にブートディスクとしてHDD121を用いた場合にはパーソナルコンピューターシステム110起動時にメインCPU111がHDD121にアクセスし、必要な情報がメインメモリ112に転送される。
A−4…外部とのシリアル/パラレルインターフェース説明。
パーソナルコンピューターシステム110の外部機器との情報転送にはシリアルラインとパラレルラインがそれぞれ用意されている。
“セントロ”に代表されるパラレルラインを制御するパラレルI/Fコントローラー123は例えばネットワークを介さずに直接プリンター124やスキャナー125を駆動する場合に使われる。スキャナー125から転送される情報はパラレルI/Fコントローラー123を経由してI/Oデータライン146に転送される。またI/Oデータライン146上で転送される情報はパラレルI/Fコントローラー123を経由してプリンター124へ転送される。
例えばCRTディスプレー116に表示されているビデオRAM117内の情報やメインメモリ112内の特定情報をプリントアウトする場合、これらの情報をメインCPU111を介してI/Oデータライン146に転送した後、パラレルI/Fコントローラー123でプロトコル変換してプリンター124に出力される。
外部に出力されるシリアル情報に関してはI/Oデータライン146で転送された情報がシリアルI/Fコントローラー130でプロトコル変換され、例えばRS−232C信号eとして出力される。
A−5…機能拡張用バスライン説明。
パーソナルコンピューターシステム110は機能拡張用に各種のバスラインを持っている。デスクトップのパーソナルコンピュータではバスラインとしてPCIバス133とEISAバス126を持っている場合が多い。各バスラインはPCIバスコントローラー143またはEISAバスコントローラー144を介してI/Oデータライン146とI/Oアドレスライン145に接続されている。バスラインに接続される各種ボードはEISAバス126専用ボードとPCIバス133専用ボードに分かれている。比較的PCIバス133の方が高速転送に向くため図ではPCIバス133に接続しているボードの数が多くなっているが、それに限らずEISAバス126専用ボードを使用すれば例えばLANボード139やSCSIボード138をEISAバス126に接続する事も可能である。
A−6…バスライン接続の各種ボードの概略機能説明。
・サウンドブラスターボード127:
マイク128から入力された音声信号はサウンドブラスターボード127によりデジタル情報に変換され、EISAバス126、I/Oデータライン146を経由してメインメモリ112やHDD121、情報記録再生装置140に入力され、加工される。また音楽や音声を聞きたい場合にはHDD121、141や情報再生装置122、情報記録再生装置140内に記録されているファイル名をユーザーが指定する事によりデジタル音源信号がI/Oデータライン146、EISAバス126を経由してサウンドブラスターボード127に転送され、アナログ信号に変換された後、スピーカー129から出力される。
・専用DSP137:
ある特殊な処理を高速で実行したい場合、その処理専用のDSP137ボードをバスラインに接続する事が出来る。
・SCSIインターフェース:
外部記憶装置との間の情報入出力にはSCSIインターフェースを利用する場合が多い。情報バックアップ用MT(磁気テープ)142、外部据置き型HDD141、情報記録再生装置140等の外部記憶装置との間で入出力されるSCSIフォーマット情報をPCIバス133またはEISAバス126に転送するためのプロトコル変換や転送情報フォーマット変換をSCSIボード138内で実行している。
・情報圧縮・伸長専用ボード:
音声、静止画、動画像などマルチメディア情報は情報圧縮してHDD121、141や情報記録再生装置140(情報再生装置122)に記録される。HDD121、141や情報記録再生装置140、情報再生装置122に記録されている情報を伸長してCRTディスプレー116に表示したり、スピーカー129を駆動する。またマイク128から入力された音声信号などを情報圧縮してHDD121、141や情報記録再生装置140に記録する。
この情報の圧縮・伸長機能を各種専用ボードが受け持っている。音楽・音声信号の圧縮・伸長を音声符号化・復号化ボード136で行い、動画像(ビデオ映像)の圧縮・伸長をMPEGボード134で行い、静止画像の圧縮・伸長をJPEGボード135で行っている。
B…パーソナルコンピュータの外部ネットワークとの接続説明。
B−1…電話回線を用いたネットワーク接続説明。
電話回線fを経由して外部に情報転送したい場合には、モデム131を用いる。すなわち希望の相手先へ電話接続するには図示して無いがNCU(Network Control Unit)が電話回線fを介して電話交換機に相手先電話番号を伝達する。電話回線が接続されると、シリアルI/Fコントローラー130がI/Oデータライン146上の情報に対して転送情報フォーマット変換とプロトコル変換を行い、その結果得られるデジタル信号のRS−232C信号をモデム131でアナログ信号に変換して電話回線fに転送される。
B−2…IEEE1394を用いたネットワーク接続説明。
音声、静止画、動画像などマルチメディア情報を外部装置(図示して無い)へ転送する場合にはIEEE1394インターフェースが適している。
動画や音声では一定時間内に必要な情報を送り切れないと画像の動きがギクシャクしたり、音声が途切れたりする。その問題を解決するためIEEE1394では125μs毎にデータ転送が完了する isochronous 転送方式を採用している。IEEE1394ではこの isochronous 転送と通常の非同期転送の混在も許しているが、1サイクルの非同期転送時間は最大63.5μsと上限が決められている。この非同期転送時間が長過ぎると isochronous 転送を保証できなくなるためである。IEEE1394ではSCSIのコマンド(命令セット)をそのまま使用する事が出来る。
PCIバス133を伝わって来た情報に対し、isochronous 転送用の情報フォーマット変換やプロトコル変換、ノード設定のようなトポロジーの自動設定などの処理をIEEE1394I/Fボード132が行っている。
このようにパーソナルコンピューターシステム110内で持っている情報をIEEE1394信号gとして外部に転送するだけで無く、同様に外部から送られて来るIEEE1394信号gを変換してPCIバス133に転送する働きもIEEE1394I/Fボード132は持っている。
B−3…LANを用いたネットワーク接続説明。
企業内や官庁・学校など特定地域内のローカルエリア情報通信には図示して無いがLANケーブルを媒体としてLAN信号hの入出力を行っている。
LANを用いた通信のプロトコルとしてTCP/IP、NetBEUIなどが存在し、各種プロトコルに応じて独自のデータパケット構造(情報フォーマット構造)を持つ。PCIバス133上で転送される情報に対する情報フォーマット変換や各種プロトコルに応じた外部との通信手続き処理などをLANボード139が行う。
例としてHDD121内に記録してある特定ファイル情報をLAN信号hに変換して外部のパーソナルコンピュータやEWS、あるいはネットワークサーバー(図示して無い)に転送する場合の手続きと情報転送経路について説明する。IDEコントローラー120の制御によりHDD121内に記録されているファイルディレクトリーを出力させ、その結果のファイルリストをメインCPU111がメインメモリ112に記録すると共に、CRTディスプレー116に表示させる。ユーザーが転送したいファイル名をキーボード119入力するとその内容がキーボードコントローラー118を介してメインCPU111に認識される。メインCPU111がIDEコントローラー120に転送するファイル名を通知すると、HDDが内部の情報記録場所を判定してアクセスし、再生情報がIDEコントローラー120を経由してI/Oデータライン146に転送される。I/Oデータライン146からPCIバスコントローラー143にファイル情報が入力された後、PCIバス133を経由してLANボード139へ転送される。LANボード139では一連の通信手続きにより転送先とセッションを張った後、PCIバス133からファイル情報を入力し、伝送するプロトコルに従ったデータパケット構造に変換後LAN信号hとして外部へ転送する。
C…情報再生装置または情報記憶再生装置(光ディスク装置)からの情報転送説明。
C−1…標準的インターフェースと情報転送経路説明。
CD−ROM、DVD−ROMなどの再生専用光ディスク装置である情報再生装置122やDVD−RAM、PD、MOなどの記録再生可能な光ディスクである情報記録再生装置140をパーソナルコンピューターシステム110内に組み込んで使用する場合、標準的なインターフェースとして“IDE”“SCSI”“IEEE1394”などが存在する。
一般的にはPCIバスコントローラー143やEISAバスコントローラー144は内部にDMAを持っている。DMAの制御によりメインCPU111を介在させる事無く各ブロック間で直接情報を転送する事が出来る。
例えば情報記録再生装置140の情報をMPEGボード134に転送する場合メインCPU111からの処理はPCIバスコントローラー143へ転送命令を与えるだけで、情報転送管理はPCIバスコントローラー内のDMAに任せる。その結果、実際の情報転送時にはメインCPUは情報転送処理に悩殺される事無く並列して他の処理を実行できる。
同様に情報再生装置122内に記録されている情報をHDD141へ転送する場合もメインCPU111はPCIバスコントローラー143またはIDEコントローラー120へ転送命令を出すだけで、後の転送処理管理をPCIバスコントローラー143内のDMAまたはIDEコントローラー120内のDMAに任せている。
C−2…認証( authentication )機能説明。
情報記録再生装置140もしくは情報再生装置122に関する情報転送処理には上述したようにPCIバスコントローラー143内のDMA、EISAバスコントローラー144内のDMAまたはIDEコントローラー120内のDMAが管理を行っているが、実際の転送処理自体は情報記録再生装置140もしくは情報再生装置122が持つ認証( authentication )機能部が実際の転送処理を実行している。
DVDvideo、DVD−ROM、DVD−RなどのDVDシステムではビデオ、オーディオのビットストリームは MPEG2 Program stream フォーマットで記録されており、オーディオストリーム、ビデオストリーム、サブピクチャーストリーム、プライベートストリームなどが混在して記録されている。情報記録再生装置140は情報の再生時にプログラムストリーム( Program stream )からオーディオストリーム、ビデオストリーム、サブピクチャーストリーム、プライベートストリームなどを分離抽出し、メインCPU111を介在させる事無くPCIバス133を介して直接音声符号化復号化ボード136、MPEGボード134あるいはJPEGボード135に転送する。
同様に情報再生装置122もそこから再生されるプログラムストリーム( Program stream )を各種のストリーム情報に分離抽出し、個々のストリーム情報をI/Oデータライン146、PCIバス133を経由して直接(メインCPU111を介在させる事無く)音声符号化復号化ボード136、MPEGボード134あるいはJPEGボード135に転送する。
情報記録再生装置140や情報再生装置122と同様音声符号化復号化ボード136、MPEGボード134あるいはJPEGボード135自体にも内部に認証( authentication )機能を持っている。情報転送に先立ち、PCIバス133(およびI/Oデータライン146)を介して情報記録再生装置140や情報再生装置122と音声符号化復号化ボード136、MPEGボード134、JPEGボード135間で互いに認証し合う。相互認証が完了すると情報記録再生装置140や情報再生装置122で再生されたビデオストリーム情報はMPEGボード134だけに情報転送する。同様にオーディオストリーム情報は音声符号化復号化ボード136のみに転送される。また静止画ストリームはJPEGボード135へ、プライベートストリームやテキスト情報はメインCPU111へ送られる。
図7には、本発明の実施形態の分類を示している。図3、図4に示したAV情報の記録時に必要な機能(効果)を実現する本発明の実施形態としては9種類存在する。各実施形の態を区別する記号としてXX, XX−PS、 LBN/ODD, LBN/ODD−PS, LBN/UDF, LBN/UDF−PS, LBN/UDF−CDAFi, LBN/XXX,LBN/XXX−PSを示している。図には各実施の形態の特徴的な機能を要約して記述している。
左蘭の縦方向にLBNを設定しない場合と、設定した場合を区分している。また、最上部の欄の横方向には、コンティギュアスデータエリア作成時に事前に予備のスペアエリアを確保しない場合と確保した場合の区分を示し、また、右の欄には、AV File内での未使用領域の管理場所と管理方法を示している。
次に、本発明の具体的実施例を説明するに当たり、情報記憶媒体としてDVD−RAMディスクを使用し、File System としてUDFを利用した場合の実施例説明を行う。
本発明の具体的実施例を説明する前に前提としたDVD−RAMディスクについての説明を行う。
図8は、DVD−RAMディスク内の概略記録内容のレイアウトを説明する図である。
すなわち、ディスク内周側の Lead-in Area 607 は光反射面が凹凸形状をしたエンボスドデータ領域( Embossed data Zone) 611 、表面が平坦(鏡面)なミラーゾーン( Mirror Zone) 612 および書替可能なリライタブルデータゾーン( Rewritable data Zone) 613 で構成される。Embossed data Zone 611 は図9のように基準信号を表すリファレンス信号ゾーン( Reference signal Zone) 653 および 制御データゾーン(Control data Zone) 655 を含み、Mirror Zone 612 は Connection Zone 657 を含む。
Rewritable data Zone 613 は、ディスクテストゾーン(Disk test Zone )658 と、ドライブテストゾーン(Drive test Zone)660 と、ディスクID(識別子)が示された Disc identification Zone 662 と、欠陥管理エリアDMA1およびDMA2 663 を含んでいる。
ディスク外周側の Lead-out Area 609 は、図10に示すように欠陥管理エリアDMA3およびDMA4 691 と、ディスクID(識別子)が示されたディスク識別ゾーン( Disc identification Zone) 692 、Drive test Zone 694 と Disk test Zone 695 を含む書替可能な Rewritable data Zone 645で構成される。
Lead-in Area 607 と Lead-out Area 609 との間の Data Area 608 は24個の年輪状の Zone 00 620 〜 Zone 23 643 に分割されている。各ゾーン( Zone )は一定の回転速度を持っているが、異なるゾーン間では回転速度が異なる。また、各ゾーンを構成するセクタ数も、ゾーン毎に異なる。具体的には、ディスク内周側の Zone 00 620 等 は回転速度が早く構成セクタ数は少ない。一方、ディスク外周側の Zone 23 643 等 は回転速度が遅く構成セクタ数が多い。このようなレイアウトによって、各ゾーン内ではCAVのような高速アクセス性を実現し、ゾーン全体でみればCLVのような高密度記録性を実現している。
図9と図10は図8のレイアウトにおける Lead-in Area 607 と Lead-out Area 609 の詳細を説明する図である。
Embossed data Zone 611 の Control data Zone 655 には、適用されるDVD規格のタイプ(DVD−ROM・DVD−RAM・DVD−R等)およびパートバージョンを示すブックタイプ・アンド・パートバージョン( Book type and Part version) 671 と、ディスクサイズおよび最小読出レートを示すディスクサイズ・アンド・ミニマムリードアウトレート( Disc size and minimum read-out rate)672 と、1層ROMディスク、1層RAMディスク、2層ROMディスク等のディスク構造を示すディスク構成( Disc structure )673 と、記録密度を示す レコーディングデンティシー(Recording density) 674 と、データが記録されている位置を示すデータロケーション( Data Area allocation )675 と、情報記憶媒体の内周側に情報記憶媒体個々の製造番号などが書き換え不可能な形で記録された BCA( Burst Cutting Area )descriptor 676 と、記録時の露光量指定のための線速度条件を示す Velocity 677 と、再生時の情報記憶媒体への露光量を表す リードパワー(Read power) 678 、記録時に記録マーク形成のために情報記憶媒体に与える最大露光量を表すピークパワー( Peak power) 679 と 、消去時に情報記憶媒体に与える最大露光量を表すバイアスパワー( Bias power) 680 と、媒体の製造に関する情報 682 が記録されている。
別の言い方をすると、この Control data Zone 655 には、記録開始・記録終了位置を示す物理セクタ番号などの情報記憶媒体全体に関する情報と、記録パワー、記録パルス幅、消去パワー、再生パワー、記録・消去時の線速などの情報と、記録・再生・消去特性に関する情報と、個々のディスクの製造番号など情報記憶媒体の製造に関する情報等が事前に記録されている。
Lead-in Area 607 および Lead-out Area 609 の Rewritable data Zone 613 、645 には、各々の媒体ごとの固有ディスク名記録領域( Disc identification Zone 662 、692 )と、試し記録領域(記録消去条件の確認用である Drive test Zone 660 、694 と Disk test Zone 659 、695 )と、データエリア内の欠陥領域に関する管理情報記録領域(ディフェクトマネジメントエリア; DMA1&DMA2 663 、 DMA3&DMA4 691)が設けられている。これらの領域を利用することで、個々のディスクに対して最適な記録が可能となる。
図11は図8のレイアウトにおける Data Area 608 内の詳細を説明する図である。
24個のゾーン( Zone )毎に同数のグループ( Group )が割り当てられ、各グループはデータ記録に使用する User Area 723 と交替処理に使用する Spare Area 724のペアを含んでいる。また User Area 723 と Spare Area 724 のペアは各ゾーン毎にガード領域( Guard Area) 771 、772 で分離されている。更に各グループの User Area 723 およびスペア領域( Spare Area)724 は同じ回転速度のゾーンに収まっており、グループ番号の小さい方が高速回転ゾーンに属し、グループ番号の大きい方が低速回転ゾーンに属する。低速回転ゾーンのグループは高速回転ゾーンのグループよりもセクタ数が多いが、低速回転ゾーンはディスクの回転半径が大きいので、ディスク10上での物理的な記録密度はゾーン全体(グループ全て)に渡りほぼ均一になる。
各グループにおいて User Area 723 はセクタ番号の小さい方(つまりディスク上で内周側)に配置され、Spare Area 724 はセクタ番号の大きい方(ディスク上で外周側)に配置される。
次に情報記憶媒体としてDVDーRAMディスク上に記録される情報の記録信号構造とその記録信号構造の作成方法について説明する。なお、媒体上に記録される情報の内容そのものは「情報」と呼び、同一内容の情報に対しスクランブルしたり変調したりしたあとの構造や表現、つまり信号形態が変換された後の“1”〜“0”の状態のつながりは「信号」と表現して、両者を適宜区別することにする。
図12は図8のデータエリア部分に含まれるセクタ内部の構造を説明する図である。図12の1セクタ 501a は図10のセクタ番号の1つに対応し、図13に示すように2048バイトのサイズを持つ。各セクタは図示していないが情報記憶媒体( DVD−RAMディスク )の記録面上にエンボスなどの凹凸構造で事前に記録されたヘッダ573、574を先頭に、同期コード575、576と変調後の信号577、578を交互に含んでいる。
次に、DVD−RAMディスクにおけるECCブロック処理方法について説明する。
図13は図8の Data Area 608 に含まれる情報の記録単位( Error Correction Code のECC単位)を説明する図である。
パーソナルコンピュータ用の情報記憶媒体(ハードディスクHDDや光磁気ディスクMOなど)のファイルシステムで多く使われるFAT( File Allocation Table )では256バイトまたは512バイトを最小単位として情報記憶媒体へ情報が記録される。
それに対し、CD−ROMやDVD−ROM、DVD−RAMなどの情報記憶媒体ではファイルシステムとしてUDF( Universal Disk Format ;詳細は後述)を用いており、ここでは2048バイトを最小単位として情報記憶媒体へ情報が記録される。この最小単位をセクタと呼ぶ。つまりUDFを用いた情報記憶媒体に対しては、図13に示すようにセクタ501毎に2048バイトずつの情報を記録して行く。
CD−ROMやDVD−ROMではカートリッジを使わず裸ディスクで取り扱うため、ユーザサイドで情報記憶媒体表面に傷が付いたり表面にゴミが付着し易い。情報記憶媒体表面に付いたゴミや傷の影響で特定のセクタ(たとえば図13のセクタ501c)が再生不可能(もしくは記録不能)な場合が発生する。
DVDでは、そのような状況を考慮したエラー訂正方式(積符号を利用したECC)が採用されている。具体的には16個ずつのセクタ(図13ではセクタ501aからセクタ501pまでの16個のセクタ)で1個のECC( Error Correction Code )ブロック502を構成し、その中で強力なエラー訂正機能を持たせている。その結果、たとえばセクタ501cが再生不可能といったような、ECCブロック502内のエラーが生じても、エラー訂正され、ECCブロック502のすべての情報を正しく再生することが可能となる。
図14は図8の Data Area 608 内でのゾーンとグループ(図11参照)との関係を説明する図である。
図8の各ゾーン:Zone 00 620 〜 Zone 23 643 はDVD−RAMディスクの記録面上に物理的に配置されるもので、図8の物理セクタ番号604の欄と図14に記述してあるように Data Area 608 内の User Area 00 705 の最初の物理セクタの物理セクタ番号(開始物理セクタ番号701)は031000h(h:16進数表示の意味)に設定されている。更に物理セクタ番号は外周側704に行くに従って増加し、User Area 00 705、01 709、23 707、Spare Area 00 708、01 709、23 710、Guard Area 711、712、713 のいかんに関わらず連続した番号が付与されている。従って Zone 620 〜 643 をまたがって物理セクタ番号には連続性が保たれている。
これに対して User Area 705、706、707 と Spare Area 708、709、710 のペアで構成される各 Group 714、715、716 の間にはそれぞれ Guard Area 711、712、713 が挿入配置されている。そのため各 Group 714、715、716 をまたがった物理セクタ番号には図11のように不連続性を有する。
図14の構成を持つDVDーRAMディスクが、情報記録再生部(物理系ブロック)を有した情報記録再生装置で使用された場合には、光学ヘッド202が Guard Area 711、712、713 通過中にDVD−RAMディスクの回転速度を切り替える処理を行なうことができる。例えば光ヘッド202が Group 00 705 から Group 01 715 にシークし、Guard Area 711 を通過中にDVD−RAMディスクの回転速度が切り替えられる。
図15は図8の Data Area 608 内での論理セクタ番号の設定方法を説明した図である。論理セクタの最小単位は物理セクタの最小単位と一致し、2048バイト単位になっている。各論理セクタは以下の規則に従い、対応した物理セクタ位置に割り当てられる。
図14に示したように物理的に Guard Area 711、712、713 がDVD−RAMディスクの記録面上に設けられているため各 Group 714、715、716 をまたがった物理セクタ番号には不連続性が生じるが、論理セクタ番号は各 Group 00 714 、01 715 、23 716 をまたがった位置で連続につながるような設定方法を取っている。この Group 00 714 、01 715 〜 23 716 の並びは、グループ番号の小さい方(物理セクタ番号の小さい方)がDVD−RAMディスクの内周側( Lead-in Area 607 側)に配置され、グループ番号の大きい方(物理セクタ番号の大きい方)がDVD−RAMディスクの外周側( Lead-out Area 609 側)に配置される。
この配置においてDVD−RAMディスクの記録面上に全く欠陥がない場合には、各論理セクタは図14の User Area 00 705 〜 23 707 内の全物理セクタに1対1に割り当てられ、物理セクタ番号が031000hである開始物理セクタ番号701位置でのセクタの論理セクタ番号は0hに設定される(図11の各 Group 内最初のセクタの論理セクタ番号774の欄を参照)。
このように記録面上に全く欠陥がない場合には Spare Area 00 708 〜 23 710 内の各セクタに対しては論理セクタ番号は事前には設定されていない。
DVD−RAMディスクへの記録前に行う記録面上の事前の欠陥位置検出処理である サーティファイ(Certify) 処理時や再生時、あるいは記録時に User Area 00 705 〜 23 707内に欠陥セクタを発見した場合には、交替処理の結果、代替え処理を行ったセクタ数だけ Spare Area 00 708 〜 23 710 内の対応セクタに対して論理セクタ番号が設定される。
次に、ユーザエリアで生じた欠陥を処理する方法を幾つか説明する。その前に、欠陥処理に必要な欠陥管理エリア(図9または図10のディフェクトマネジメントエリア(DMA1〜DMA4 663、691 )およびその関連事項について説明しておく。
[欠陥管理エリア]
欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4 663、691 )はデータエリアの構成および欠陥管理の情報を含むもので例えば32セクタで構成される。2つの欠陥管理エリア(DMA1、DMA2 663 )はDVD―RAMディスクの Lead-in Area 607 内に配置され、他の2つの欠陥管理エリア(DMA3、DMA4 691 )はDVD−RAMディスクの Lead-out Area 609 内に配置される。各欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4 663、691 )の後には、適宜予備のセクタ(スペアセクタ)が付加されている。
各欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4 663、691 )は、2つのブロックに分かれている。各欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4 663、691 )の最初のブロックには、DVD―RAMディスクの定義情報構造(DDS; Disc Definition Structure)および一次欠陥リスト(PDL; Primary Defect List)が含まれる。各欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4 663、691 )の2番目のブロックには、二次欠陥リスト(SDL; Secondary Defect List)が含まれる。4つの欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4 663、691 )の4つの一次欠陥リスト(PDL)は同一内容となっており、それらの4つの二次欠陥リスト(SDL)も同一内容となっている。
4つの欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4 663、691 )の4つの定義情報構造(DDS)は基本的には同一内容であるが、4つの欠陥管理エリアそれぞれのPDLおよびSDLに対するポインタについては、それぞれ個別の内容となっている。
ここでDDS/PDLブロックは、DDSおよびPDLを含む最初のブロックを意味する。また、SDLブロックは、SDLを含む2番目のブロックを意味する。
DVDーRAMディスクを初期化したあとの各欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4 663、691 )の内容は、以下のようになっている:
(1)各DDS/PDLブロックの最初のセクタはDDSを含む;
(2)各DDS/PDLブロックの2番目のセクタはPDLを含む;
(3)各SDLブロックの最初のセクタはSDLを含む。
一次欠陥リストPDLおよび二次欠陥リストSDLのブロック長は、それぞれのエントリ数によって決定される。各欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4 663、691 )の未使用セクタはデータ0FFhで書き潰される。また、全ての予備セクタは00hで書き潰される。
[ディスク定義情報]
定義情報構造DDSは、1セクタ分の長さのテーブルからなる。このDDSはディスク10の初期化方法と、PDLおよびSDLそれぞれの開始アドレスを規定する内容を持つ。DDSは、ディスク10の初期化終了時に、各欠陥管理エリア(DMA)の最初のセクタに記録される。
[スペアセクタ]
各 Data Area 608 内の欠陥セクタは、所定の欠陥管理方法(後述する検証、スリッピング交替、スキッピング交替、リニア交替)により、正常セクタに置換(交替)される。この交替のためのスペアセクタの位置は、図14に示した Spare Area 00 708 〜 23 710 の各グループのスペアエリアに含まれる。またこの各 Spare Area 内のでの物理セクタ番号は図11の Spare Area 724 の欄に記載されている。
DVD−RAMディスクは使用前に初期化できるようになっているが、この初期化は検証の有無に拘わらず実行可能となっている。
欠陥セクタは、スリッピング交替処理( Slipping Replacement Algorithm )、スキッピング交替処理( Skipping Replacement Algorithm )あるいはリニア交替処理( Linear Replacement Algorithm )により処理される。これらの処理( Algorithm )により前記PDLおよびSDLにリストされるエントリ数の合計は、所定数、たとえば4092以下とされる。
[初期化・ Certify ]
DVD−RAMディスクの Data Area 608 にユーザー情報を記録する前に初期化処理を行い、 Data Area 608 内の全セクタの欠陥状況の検査( Certify )を行なう場合が多い。初期化段階で発見された欠陥セクタは特定され、連続した欠陥セクタ数に応じてスリッピング交替処理あるいはリニア交替処理により User Area 723 内の欠陥セクタは Spare Area 724 内の予備セクタで補間される。Certify の実行中にDVD−RAMディスクのゾーン内スペアセクタを使い切ってしまったときは、そのDVD−RAMディスクは不良と判定し、以後そのDVD−RAMディスクは使用しないものとする。
全ての定義情報構造DDSのパラメータは、4つのDDSセクタに記録される。一次欠陥リストPDLおよび二次欠陥リストSDLは、4つの欠陥管理エリア(DMA1〜DMA4 663、691 )に記録される。最初の初期化では、SDL内のアップデートカウンタは00hにセットされ、全ての予約ブロックは00hで書き潰される。
なお、ディスク10をコンピュータのデータ記憶用に用いるときは上記初期化・ Certify が行われるが、ビデオ録画用に用いられるときは、上記初期化・ Certify を行うことなく、いきなりビデオ録画することもあり得る。
図16(a),(b)は図8の Data Area 608 内でのスリッピング交替処理( Slipping Replacement Algorithm )を説明する図である。
DVD−RAMディスク製造直後(ディスクにまだ何もユーザー情報が記録されて無い時)、あるいは最初にユーザー情報を記録する場合(既に記録されている場所上に重ね書き記録するのでは無く、未記録領域に最初に情報を記録する場合)には欠陥処理方法としてこのスリッピング交替処理が適用される。
すなわち発見された欠陥データセクタ(たとえばm個の欠陥セクタ731)は、その欠陥セクタの後に続く最初の正常セクタ(ユーザエリア723b)に交替(あるいは置換)使用される(交替処理734)。これにより、該当グループの末端に向かってmセクタ分のスリッピング(論理セクタ番号後方シフト)が生じる。同様に、その後にn個の欠陥セクタ732が発見されれば、その欠陥セクタはその後に続く正常セクタ(ユーザエリア723c)と交替使用され、同じく論理セクタ番号の設定位置が後方にシフトする。その交代処理の結果 Spare Area 724 内の最初から m+nセクタ分 737 に論理セクタ番号が設定され、ユーザー情報記録可能領域になる。その結果、Spare Area 724 内の不使用領域726はm+nセクタ分減少する。
この時の欠陥セクタのアドレスは一次欠陥リスト(PDL)に書き込まれ、欠陥セクタはユーザ情報の記録を禁止される。もし Certify 中に欠陥セクタが発見されないときは、PDLには何も書き込まない。同様にもしも Spare Area 724 内の記録使用領域743内にも欠陥セクタが発見された場合には、そのスペアセクタのアドレスもPDLに書き込まれる。
上記のスリッピング交替処理の結果、欠陥セクタのない User Area 723a 〜 723c と Spare Area 724 内の記録使用領域743がそのグループの情報記録使用部分(論理セクタ番号設定領域735)となり、この部分に連続した論理セクタ番号が割り当てられる。
図16(c)は、図8の Data Area 608 内での他の交替処理であるスキッピング交替処理( Skipping Replacement Algorithm )を説明する図である。
スキッピング交替処理は、映像情報や音声情報など途切れる事無く連続的(シームレス)にユーザー情報を記録する必要がある場合の欠陥処理に適した処理方法である。このスキッピング交替処理は、16セクタ単位、すなわちECCブロック単位(1セクタが2kバイトなので32kバイト単位)で実行される。
たとえば、正常なECCブロックで構成される User Area 732a の後に1個の欠陥ECCブロック741が発見されれば、この欠陥ECCブロック741に記録予定だったデータは、直後の正常な User Area 723b のECCブロックに代わりに記録される(交替処理744)。同様にk個の連続した欠陥ECCブロック742が発見されれば、これらの欠陥ブロック742に記録する予定だったデータは、直後の正常な User Area 723c のk個のECCブロックに代わりに記録される。
こうして、該当グループの User Area 内で1+k個の欠陥ECCブロックが発見された時は、(1+k)ECCブロック分が Spare Area 724 の領域内にずれ込み、 Spare Area 724 内の情報記録に使用する延長領域743がユーザー情報記録可能領域となり、ここに論理セクタ番号が設定される。その結果 Spare Area 724 の不使用領域726は(1+k)ECCブロック分減少し、残りの不使用領域746は小さくなる。
上記交代処理の結果,欠陥ECCブロックのない User Area 723a 〜 723c と情報記録に使用する延長領域743がそのグループ内での情報記録使用部分(論理セクタ番号設定領域)となる。この時の論理セクタ番号の設定方法として、欠陥ECCブロックのない User Area 723a 〜 723c は初期設定(上記交代処理前の)時に事前に割り振られた論理セクタ番号のまま不変に保たれる所に大きな特徴がある。
その結果、欠陥ECCブロック741内の各物理セクタに対して初期設定時に事前に割り振られた論理セクタ番号がそのまま情報記録に使用する延長領域743内の最初の物理セクタに移動して設定される。またk個連続欠陥ECCブロック742内の各物理セクタに対して初期設定時に割り振られた論理セクタ番号がそのまま平行移動して、情報記録に使用する延長領域743内の該当する各物理セクタに設定される。
このスキッピング交替処理法では、DVD−RAMディスクが事前に Certify されていなくても、ユーザー情報記録中に発見された欠陥セクタに対して即座に交替処理を実行出来る。
図16(d)は図8の Data Area 608 内でのさらに他の交替処理であるリニア交替処理( Linear Replacement Algorithm )を説明する図である。
このリニア交替処理も、16セクタ単位すなわちECCブロック単位(32kバイト単位)で実行される。リニア交替処理では、欠陥ECCブロック751が該当グループ内で最初に使用可能な正常スペアブロック( Spare Area 724 内の最初の交代記録箇所753)と交替(置換)される(交替処理758)。この交代処理の場合、欠陥ECCブロック751上に記録する予定だったユーザー情報はそのまま Spare Area 724 内の交代記録箇所753上に記録されると共に、論理セクタ番号設定位置もそのまま交代記録箇所753上に移される。同様にk個の連続欠陥ECCブロック752に対しても記録予定だったユーザー情報と論理セクタ番号設定位置が Spare Area 724 内の交代記録箇所754に移る。
リニア交替処理とスキッピング交替処理の場合には欠陥ブロックのアドレスおよびその最終交替(置換)ブロックのアドレスは、SDLに書き込まれる。SDL(二次欠陥リスト)アップされた交替ブロックが、後に欠陥ブロックであると判明したときは、ダイレクトポインタ法を用いてSDLに登録を行なう。このダイレクトポインタ法では、交替ブロックのアドレスを欠陥ブロックのものから新しいものへ変更することによって、交替された欠陥ブロックが登録されているSDLのエントリが修正される。上記二次欠陥リストSDLを更新するときは、SDL内の更新カウンタを1つインクリメントする。
[書込処理]
あるグループのセクタにデータ書込を行うときは、一次欠陥リスト(PDL)にリストされた欠陥セクタはスキップされる。そして、前述したスリッピング交替処理にしたがって、欠陥セクタに書き込もうとするデータは次に来るデータセクタに書き込まれる。もし書込対象ブロックが二次欠陥リスト(SDL)にリストされておれば、そのブロックへ書き込もうとするデータは、前述したリニア交替処理またはスキッピング交替処理にしたがって、SDLにより指示されるスペアブロックに書き込まれる。
なお、パーソナルコンピュータの環境下では、パーソナルコンピュータファイルの記録時にはリニア交替処理が利用され、AVファイルの記録時にはスキッピング交替処理が利用される。
[一次欠陥リスト;PDL]
一次欠陥リスト(PDL)は常にDVD−RAMディスクに記録されるものであるが、その内容が空であることはあり得る。
PDLは、初期化時に特定された全ての欠陥セクタのアドレスを含む。これらのアドレスは、昇順にリストされる。PDLは必要最小限のセクタ数で記録するようにする。そして、PDLは最初のセクタの最初のユーザバイトから開始する。PDLの最終セクタにおける全ての未使用バイトは、0FFhにセットされる。このPDLには、以下のような情報が書き込まれることになる:
バイト位置 PDLの内容
0 00h;PDL識別子
1 01h;PDL識別子
2 PDL内のアドレス数;MSB
3 PDL内のアドレス数;LSB
4 最初の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号;MSB)
5 最初の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号)
6 最初の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号)
7 最初の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号;LSB)
… …
x−3 最後の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号;MSB)
x−2 最後の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号)
x−1 最後の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号)
x 最後の欠陥セクタのアドレス(セクタ番号;LSB)
*注;第2バイトおよび第3バイトが00hにセットされているときは、第3バイトはPDLの末尾となる。
なお、マルチセクタに対する一次欠陥リスト(PDL)の場合、欠陥セクタのアドレスリストは、2番目以降の後続セクタの最初のバイトに続くものとなる。つまり、PDL識別子およびPDLアドレス数は、最初のセクタにのみ存在する。
PDLが空の場合、第2バイトおよび第3バイトは00hにセットされ、第4バイトないし第2047バイトはFFhにセットされる。
また、DDS/PDLブロック内の未使用セクタには、FFhが書き込まれる。
[二次欠陥リスト;SDL]
二次欠陥リスト(SDL)は初期化段階で生成され、Certify の後に使用される。全てのディスクには、初期化中にSDLが記録される。
このSDLは、欠陥データブロックのアドレスおよびこの欠陥ブロックと交替するスペアブロックのアドレスという形で、複数のエントリを含んでいる。SDL内の各エントリには、8バイト割り当てられている。つまり、その内の4バイトが欠陥ブロックのアドレスに割り当てられ、残りの4バイトが交替ブロックのアドレスに割り当てられている。
上記アドレスリストは、欠陥ブロックおよびその交替ブロックの最初のアドレスを含む。欠陥ブロックのアドレスは、昇順に付される。
SDLは必要最小限のセクタ数で記録され、このSDLは最初のセクタの最初のユーザデータバイトから始まる。SDLの最終セクタにおける全ての未使用バイトは、0FFhにセットされる。その後の情報は、4つのSDL各々に記録される。
SDLにリストされた交替ブロックが、後に欠陥ブロックであると判明したときは、ダイレクトポインタ法を用いてSDLに登録を行なう。このダイレクトポインタ法では、交替ブロックのアドレスを欠陥ブロックのものから新しいものへ変更することによって、交替された欠陥ブロックが登録されているSDLのエントリが修正される。その際、SDL内のエントリ数は、劣化セクタによって変更されることはない。
このSDLには、以下のような情報が書き込まれることになる:
バイト位置 SDLの内容
0 (00);SDL識別子
1 (02);SDL識別子
2 (00)
3 (01)
4 更新カウンタ;MSB
5 更新カウンタ
6 更新カウンタ
7 更新カウンタ;LSB
8〜26 予備(00h)
27〜29 ゾーン内スペアセクタを全て使い切ったことを示すフラグ
30 SDL内のエントリ数;MSB
31 SDL内のエントリ数;LSB
32 最初の欠陥ブロックのアドレス
(セクタ番号;MSB)
33 最初の欠陥ブロックのアドレス(セクタ番号)
34 最初の欠陥ブロックのアドレス(セクタ番号)
35 最初の欠陥ブロックのアドレス
(セクタ番号;LSB)
36 最初の交替ブロックのアドレス
(セクタ番号;MSB)
37 最初の交替ブロックのアドレス(セクタ番号)
38 最初の交替ブロックのアドレス(セクタ番号)
39 最初の交替ブロックのアドレス
(セクタ番号;LSB)
… …
y−7 最後の欠陥ブロックのアドレス
(セクタ番号;MSB)
y−6 最後の欠陥ブロックのアドレス(セクタ番号)
y−5 最後の欠陥ブロックのアドレス(セクタ番号)
y−4 最後の欠陥ブロックのアドレス
(セクタ番号;LSB)
y−3 最後の交替ブロックのアドレス
(セクタ番号;MSB)
y−2 最後の交替ブロックのアドレス(セクタ番号)
y−1 最後の交替ブロックのアドレス(セクタ番号)
y 最後の交替ブロックのアドレス
(セクタ番号;LSB)
*注;第30〜第31バイト目の各エントリは8バイト長。
なお、マルチセクタに対する二次欠陥リスト(SDL)の場合、欠陥ブロックおよび交替ブロックのアドレスリストは、2番目以降の後続セクタの最初のバイトに続くものとなる。つまり、上記SDLの内容の第0バイト目〜第31バイト目は、最初のセクタにのみ存在する。また、SDLブロック内の未使用セクタには、FFhが書き込まれる。
DVDーRAMディスク等に対する論理ブロック番号の設定動作の一例を説明する。
ターンテーブル221に情報記憶媒体(光ディスク)201が装填されると、制御部220はスピンドルモータ204の回転を開始させる。
情報記憶媒体(光ディスク)201回転が開始したあと光学ヘッド202のレーザー発光が開始され、光ヘッド202内の対物レンズのフォーカスサーボループがオンされる。
レーザ発光後、制御部220は送りモータ203を作動させて光ヘッド202を回転中の情報記憶媒体(光ディスク)201の Lead-in Area 607 に移動させる。そして光ヘッド202内の対物レンズのトラックサーボループがオンされる。
トラックサーボがアクティブになると、光ヘッド202は情報記憶媒体(光ディスク)201の Lead-in Area 607 内の Control data Zone 655 の情報を再生する。この Control data Zone 655 内の Book type and Part version 671 を再生することで、現在回転駆動されている情報記憶媒体(光ディスク)201が記録可能な媒体(DVD−RAMディスクまたはDVD−Rディスク)であると確認される。ここでは、媒体10がDVD−RAMディスクであるとする。
情報記憶媒体(光ディスク)201がDVD−RAMディスクであると確認されると、再生対象の Control data Zone 655 から、再生・記録・消去時の最適光量(半導体レーザの発光パワーおよび発光期間またはデューティ比等)の情報が再生される。
続いて、制御部220は、現在回転駆動中のDVD−RAMディスク201に欠陥がないものとして、物理セクタ番号と論理セクタ番号との変換表を作成する。
この変換表が作成されたあと、制御部220は情報記憶媒体(光ディスク)201の Lead-in Area 607 内の欠陥管理エリアDMA1/DMA2 663 および Lead-out Area 609 内の欠陥管理エリアDMA3/DMA4 691 を再生して、その時点における情報記憶媒体(光ディスク)201の欠陥分布を調査する。
上記欠陥分布調査により情報記憶媒体(光ディスク)201上の欠陥分布が判ると、制御部220は、ステップST140で「欠陥がない」として作成された変換表を、実際の欠陥分布に応じて修正する。具体的には、欠陥があると判明したセクタそれぞれの部分で、物理セクタ番号PSNに対応していた論理セクタ番号LSNがシフトされる。
次に、DVD−RAMディスク等における欠陥処理動作(ドライブ側の処理)の一例を説明する。最初にたとえば制御部220内のMPUに対して、現在ドライブに装填されている媒体(たとえばDVD−RAMディスク)201に記録する情報の先頭論理ブロック番号LBNおよび記録情報のファイルサイズを指定する。すると、制御部220のMPUは、指定された先頭論理ブロック番号LBNから,記録する情報の先頭論理セクタ番号LSNを算出する。こうして算出された先頭論理セクタ番号LSNおよび指定されたファイルサイズから、情報記憶媒体(光ディスク)201への書込論理セクタ番号が定まる。
次に制御部220のMPUはDVD−RAMディスク201の指定アドレスに記録情報ファイルを書き込むとともに、ディスク201上の欠陥を調査する。
このファイル書込中に欠陥が検出されなければ、記録情報ファイルが所定の論理セクタ番号に異常なく(つまりエラーが発生せずに)記録されたことになり、記録処理が正常に完了する。
一方、ファイル書込中に欠陥が検出されれば、所定の交替処理(たとえばリニア交替処理( Linear Replacement Algorithm )が実行される。この交替処理後、新たに検出された欠陥がディスクのLead-in Area 607 のDMA1/DMA2 663 および Lead-out Area 609 のDMA3/DMA4 691 に追加登録される。情報記憶媒体(光ディスク)201へのDMA1/DMA2 663 およびDMA3/DMA4 691 の追加登録後、このDMA1/DMA2 663 およびDMA3/DMA4 691 の登録内容に基づいて、変換表の内容が修正される。
図17は、たとえばDVDーRAMディスク等に対する論理ブロック番号の設定動作の一例を説明するフローチャートである。図2も参照しながら説明する。
ターンテーブル221に情報記憶媒体(光ディスク)201が装填されると(ステップST131)、制御部220はスピンドルモータ204の回転を開始させる(ステップST132)。
情報記憶媒体(光ディスク)201回転が開始したあと光学ヘッド202のレーザー発光が開始され(ステップST133)、光ヘッド202内の対物レンズのフォーカスサーボループがオンされる(ステップST134)。
レーザ発光後、制御部220は送りモータ203を作動させて光ヘッド202を回転中の情報記憶媒体(光ディスク)201の Lead-in Area 607 に移動させる(ステップST135)。そして光ヘッド202内の対物レンズのトラックサーボループがオンされる(ステップST136)。
トラックサーボがアクティブになると、光ヘッド202は情報記憶媒体(光ディスク)201の Lead-in Area 607 内の Control data Zone 655 (図9参照)の情報を再生する(ステップST137)。この Control data Zone 655 内の Book type and Part version 671 を再生することで、現在回転駆動されている情報記憶媒体(光ディスク)201が記録可能な媒体(DVD−RAMディスクまたはDVD−Rディスク)であると確認される(ステップST138)。ここでは、媒体10がDVD−RAMディスクであるとする。
情報記憶媒体(光ディスク)201がDVD−RAMディスクであると確認されると、再生対象の Control data Zone 655 から、再生・記録・消去時の最適光量(半導体レーザの発光パワーおよび発光期間またはデューティ比等)の情報が再生される(ステップST139)。
続いて、制御部220は、現在回転駆動中のDVD−RAMディスク201に欠陥がないものとして、物理セクタ番号と論理セクタ番号との変換表(図11参照)を作成する(ステップST140)。
この変換表が作成されたあと、制御部220は情報記憶媒体(光ディスク)201の Lead-in Area 607 内の欠陥管理エリアDMA1/DMA2 663 および Lead-out Area 609 内の欠陥管理エリアDMA3/DMA4 691 を再生して、その時点における情報記憶媒体(光ディスク)201の欠陥分布を調査する(ステップST141)。
上記欠陥分布調査により情報記憶媒体(光ディスク)201上の欠陥分布が判ると、制御部220は、ステップST140で「欠陥がない」として作成された変換表を、実際の欠陥分布に応じて修正する(ステップST142)。具体的には、欠陥があると判明したセクタそれぞれの部分で、物理セクタ番号PSNに対応していた論理セクタ番号LSNがシフトされる。
図18は、たとえばDVD−RAMディスク等における欠陥処理動作(ドライブ側の処理)の一例を説明するフローチャートである。以下図2も参照しながら、図18のフローチャートを説明する。最初にたとえば制御部220内のMPUに対して、現在ドライブに装填されている媒体(たとえばDVD−RAMディスク)201に記録する情報の先頭論理ブロック番号LBNおよび記録情報のファイルサイズを指定する(ステップST151)。
すると、制御部220のMPUは、指定された先頭論理ブロック番号LBNから,記録する情報の先頭論理セクタ番号LSNを算出する(ステップST152)。こうして算出された先頭論理セクタ番号LSNおよび指定されたファイルサイズから、情報記憶媒体(光ディスク)201への書込論理セクタ番号が定まる。
次に制御部220のMPUはDVD−RAMディスク201の指定アドレスに記録情報ファイルを書き込むとともに、ディスク201上の欠陥を調査する(ステップST153)。
このファイル書込中に欠陥が検出されなければ、記録情報ファイルが所定の論理セクタ番号に異常なく(つまりエラーが発生せずに)記録されたことになり、記録処理が正常に完了する(ステップST155)。
一方、ファイル書込中に欠陥が検出されれば、所定の交替処理(たとえばリニア交替処理( Linear Replacement Algorithm )が実行される(ステップST156)。
この交替処理後、新たに検出された欠陥がディスクのLead-in Area 607 のDMA1/DMA2 663 および Lead-out Area 609 のDMA3/DMA4 691 に追加登録される(図9と図10を参照)(ステップST157)。情報記憶媒体(光ディスク)201へのDMA1/DMA2 663 およびDMA3/DMA4 691 の追加登録後、このDMA1/DMA2 663 およびDMA3/DMA4 691 の登録内容に基づいて、図17のステップST140で作成した変換表の内容が修正される(ステップST158)。
次に以下に File System の一種であるUDFについて説明する
次に、図19から図27ではFile System の一種であるUDFについて説明する。
[A−1]…UDFとはユニバーサルディスクフォーマット( Universal Disk Format) の略で、主にディスク状情報記憶媒体における“ファイル管理方法に関する規約”を示す。CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD-Video、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RAMは“ISO9660”で規格化されたUDFフォーマットを採用している。
ファイル管理方法としては基本的にルートディレクトリー( Root Directory) を親に持ち、ツリー状にファイルを管理する階層ファイル・システムを前提としている。ここでは主にDVD−RAM規格( File System Specifications )に準拠したUDFフォーマットについての説明を行うが、この説明内容の多くの部分はDVD−ROM規格内容とも一致している。
[A−2]…UDFの概要
[A−2−1]情報記憶媒体へのファイル情報記録内容
情報記憶媒体に情報を記録する場合、情報のまとまりを“ファイルデータ”( File Data )と呼び、ファイルデータ単位で記録を行う。他のファイルデータと識別するためファイルデータ毎に独自のファイル名が付加されている。共通な情報内容を持つ複数ファイルデータ毎にグループ化するとファイル管理とファイル検索が容易になる。この複数ファイルデータ毎のグループを“ディレクトリー”( Directory )または“フォルダー”( Folder )と呼ぶ。各ディレクトリー(フォルダー)毎に独自のディレクトリー名(フォルダー名)が付加される。更にその複数のディレクトリー(フォルダー)を集めて、その上の階層のグループとして上位のディレクトリー(上位フォルダー)でまとめる事が出来る。ここではファイルデータとディレクトリー(フォルダー)を総称してファイル( File )と呼ぶ。
情報を記録する場合には、
*ファイルデータの情報内容そのもの、*ファイルデータに対応したファイル名、*ファイルデータの保存場所(どのディレクトリーの下に記録するか)、に関する情報をすべて情報記憶媒体上に記録する。
また各ディレクトリー(フォルダー)に対する *ディレクトリー名(フォルダー名)、*各ディレクトリー(フォルダー)が属している位置(その親となる上位ディレクトリー(上位フォルダー)の位置)、に関する情報もすべて情報記憶媒体上に記録されている。
[A−2−2]情報記憶媒体上での情報記録形式
情報記憶媒体上の全記録領域は2048Bytesを最小単位とする論理セクタに分割され、全論理セクタには論理セクタ番号が連番で付けられている。情報記憶媒体上に情報を記録する場合にはこの論理セクタ単位で情報が記録される。情報記憶媒体上での記録位置はこの情報を記録した論理セクタの論理セクタ番号で管理される。
図19、図20に示すように ファイル構成(File Structure) 486 と ファイルデータ(File Data) 487 に関する情報が記録されている論理セクタは特に“論理ブロック”とも呼ばれ、論理セクタ番号(LSN)に連動して論理ブロック番号(LBN)が設定されている。(論理ブロックの長さは論理セクタと同様2048Bytesになっている。)
[A−2−3]階層ファイルシステムを簡素化した一例
階層ファイルシステムを簡素化した一例を図21(a)に示す。
UNIX(登録商標)、MacOS、MS−DOS、Windows(登録商標)等ほとんどのOSのファイル管理システムが図21(a)に示したようなツリー状の階層構造を持つ。
1個のディスクドライブ(例えば1台のHDDが複数のパーティションに区切られている場合には各パーティション単位を示す)毎にその全体の親となる1個のルートディレクトリー( Root Directory )401 が存在し、その下に サブディレクトリー(SubDirectory )402 が属している。この SubDirectory 402 の中に File Data 403 が存在している。
実際にはこの例に限らず Root Directory 401 の直接下に File Data 403 が存在したり、複数の SubDirectory 402 が直列につながった複雑な階層構造を持つ場合もある。
[A−2−4]情報記憶媒体上ファイル管理情報の記録内容
ファイル管理情報は上述した論理ブロック単位で記録される。各論理ブロック内に記録される内容は主に
*ファイルに関する情報を示す記述文 FID( ファイル識別記述子;File Identifier Descriptor )
… ファイルの種類やファイル名( Root Directory 名、SubDirectory名、File Data 名など)を記述している。
… FIDの中にそれに続く File Data のデータ内容や、Directory の中味の記録場所を示す記述文(つまり該当ファイルに対応した以下に説明する FE )の記録位置も記述されている。
*ファイル中味の記録位置を示す記述文 FE(ファイルエントリー; File Entry )
… File Data のデータ内容や、Directory( SubDirectory など)の中味に関する情報が記録されている情報記憶媒体上の位置(論理ブロック番号)などを記述している。
File Identifier Descriptor の記述内容の抜粋を図26(後述する)に示した。またその詳細の説明は“[B−4]File Identifier Descriptor”で行う。File Entry の記述内容の抜粋は図19(後述する)に示し、その詳細な説明は“[B−3]File Entry”で行う。
次に、情報記憶媒体上の記録位置を示す記述文は、図22に示す ロングアロケーションディスクリプター(Long Allocation Descriptor )と図23に示す ショートアロケーションディスクリプター(Short Allocation Descriptor) を使っている。それぞれの詳細説明は“[B−1−2]Long Allocation Descriptor”と“[B−1−3]Short Allocation Descriptor”で行う。
例として図21(a)のファイルシステム構造の情報を情報記憶媒体に記録した時の記録内容を図21(b)に示す。図21(b)の記録内容は以下の通りとなる。
・論理ブロック番号“1”の論理ブロックに Root Directory 401 の中味が示されている。
… 図21(a)の例では Root Directory 401 の中には Sub Directory 402 のみが入っているので、Root Directory 401 の中味として Sub Directory 402 に関する情報が File Identifier Descriptor 文 404で記載している。また図示して無いが同一論理ブロック内に Root Directory 401 自身の情報も File Identifier Descriptor 文で並記してある。
…この Sub Directory 402 の File Identifier Descriptor 文 404 中に Sub Directory 402 の中味が何処に記録されているかを示す File Entry 文405 の記録位置(図21(b)の例では2番目の論理ブロック)が Long Allocation Descriptor 文で記載( LAD(2) )されている。
・論理ブロック番号“2”の論理ブロックに Sub Directory 402 の中味が記録されている位置を示す File Entry 文 405 が記録されている。
…図21(a)の例では Sub Directory 402 の中には File Data 403 のみが入っているので、Sub Directory 402 の中味として実質的には 、File Data 403 に関する情報が記述されている File Identifier Descriptor 文 406 の記録位置を示す事になる。
…File Entry 文中の Short Allocation Descriptor 文で3番目の論理ブロックに SubDirectory 402 の中味が記録されている事( AD(3) )が記述されている。
・論理ブロック番号“3”の論理ブロックに Sub Directory 402 の中味が記録されている。
…図21(a)の例では Sub Directory 402 の中には File Data 403 のみが入っているので、Sub Directory 402 の中味として File Data403 に関する情報が File Identifier Descriptor 文 406 で記載されている。また図示して無いが同一論理ブロック内に Sub Directory402 自身の情報も File Identifier Descriptor 文で並記してある。
…File Data 403 に関する File Identifier Descriptor 文 406 の中にその File Data 403 の内容が何処に記録されている位置を示す FileEntry 文 407 の記録位置(図21(b)の例では4番目の論理ブロックに記録されている)が、 Long Allocation Descriptor 文で記載( LAD(4) )されている。
・論理ブロック番号“4”の論理ブロックに File Data 403 内容408、409が記録されている位置を示す File Entry 文 407 が記録されている。
…File Entry 文 407 内の Short Allocation Descriptor 文で File Data 403 内容408、409が5番目と6番目の論理ブロックに記録している事が記述( AD(5),AD(6) )されている。
・論理ブロック番号“5”の論理ブロックに File Data 403 内容情報(a)408が記録されている。
・論理ブロック番号“6”の論理ブロックに File Data 403 内容情報(b)409が記録されている。
[A−2−5]図21(b)情報に沿った File Data へのアクセス方法
“[A−2−4]情報記憶媒体上のファイルシステム情報記録内容”で簡単に説明したように File Identifier Descriptor 404、406 と File Entry 405、407 には、それに続く情報が記述してある論理ブロック番号が記述してある。 Root Directory から階層を下りながら SubDirectory を経由して File Data へ到達するのと同様に、 File Identifier Descriptor と File Entry 内に記述してある論理ブロック番号に従って情報記憶媒体上の論理ブロック内の情報を順次再生しながら File Data のデータ内容へアクセスする。
つまり図21(b)に示した情報に対して File Data 403 へアクセスするには、まず始めに1番目の論理ブロック情報を読む。 File Data 403 は Sub Directory 402 の中に存在しているので、1番目の論理ブロック情報の中から Sub Directory 402 の File Identifier Descriptor 404 を探し、LAD(2)を読み取った後、それに従って2番目の論理ブロック情報を読む。2番目の論理ブロックには1個の File Entry 文しか記述してないので、その中の AD(3) を読み取り、3番目の論理ブロックへ移動する。3番目の論理ブロックでは File Data 403 に関して記述してある File Identifier Descriptor 406 を探し、LAD(4)を読み取る。LAD(4) に従い4番目の論理ブロックへ移動すると、そこには1個のFile Entry 文 407 しか記述してないので、AD(5) と AD(6) を読み取り、File Data 403 の内容が記録してある論理ブロック番号(5番目と6番目)を見付ける。
なおAD(*)、LAD(*)の内容については“[B]UDFの各記述文( Descriptor )の具体的内容説明”で詳細に説明する。
[A−3]UDFの特徴
[A−3−1]UDF特徴説明
以下にHDDやFDD、MOなどで使われているFATとの比較によりUDFの特徴を説明する。
1)(最小論理ブロックサイズ、最小論理セクタサイズなどの)最小単位が大きく、記録すべき情報量の多い映像情報や音楽情報の記録に向く。
…FATの論理セクタサイズが512Bytesに対して、UDFの論理セクタ(ブロック)サイズは2048Bytesと大きくなっている。
2)FATはファイルの情報記憶媒体への割り当て管理表( File Allocation Table )が情報記憶媒体上で局所的に集中記録されるのに対し、UDFではファイル管理情報をディスク上の任意の位置に分散記録できる。
…UDFではファイル管理情報やファイルデータに関するディスク上での記録位置は論理セクタ(ブロック)番号として Allocation Descriptor に記述される。
*FATではファイル管理領域( File Allocation Table )で集中管理されているため頻繁にファイル構造の変更が必要な用途〔主に頻繁な書き換え用途〕に適している(集中箇所に記録されているので管理情報を書き換え易いため)。またファイル管理情報( File Allocation Table )の記録場所はあらかじめ決まっているので記憶媒体の高い信頼性(欠陥領域が少ない事)が前提となる。
*UDFではファイル管理情報が分散配置されているので、ファイル構造の大幅な変更が少なく、階層の下の部分(主に Root Directory より下の部分)で後から新たなファイル構造を付け足して行く用途〔主に追記用途〕に適している(追記時には以前のファイル管理情報に対する変更箇所が少ないため)。また分散されたファイル管理情報の記録位置を任意に指定できるので、先天的な欠陥箇所を避けて記録する事が出来る。
ファイル管理情報を任意の位置に記録できるので全ファイル管理情報を一箇所に集めて記録し上記FATの利点も出せるので、より汎用性の高いファイルシステムと考えることが出来る。
[B]UDFの各記述文( Descriptor )の具体的内容説明
[B−1]論理ブロック番号の記述文
[B−1−1]Allocation Descriptor
“[A−2−4]情報記憶媒体上のファイルシステム情報記録内容”に示したように File Identifier Descriptor や File Entry などの一部に含まれ、その後に続く情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を示した記述文を Allocation Descriptor と呼ぶ。 Allocation Descriptor には以下に示すLong Allocation Descriptor と Short Allocation Descriptor がある。
[B−1−2]Long Allocation Descriptor
図22に示すように
・エクステント(Extent) の長さ 410 … 論理ブロック数を 4Bytes で表示、
・Extent の位置411…該当する論理ブロック番号を 4Bytes で表示、
・インプリメンテンション(Implementation Use)412…演算処理に利用する情報で 8Bytes で表示、
などから構成される。ここの説明文では記述を簡素化して“LAD(論理ブロック番号)”で記述する。
[B−1−3]Short Allocation Descriptor
図23に示すように
・Extent の長さ 410…論理ブロック数を 4Bytes で表示、
・Extent の位置411…該当する論理ブロック番号を 4Bytes で表示、
のみで構成される。ここの説明文では記述を簡素化して“AD(論理ブロック番号)”で記述する。
[B−2]アンロケイテッドスペイスエントリー(Unallocated Space Entry)
図24に示すように情報記憶媒体上の“未記録状態の Extent 分布”をExtent 毎に Short Allocation Descriptor で記述し、それを並べる記述文で、Space Table(図19,図20参照) に用いられる。具体的な内容としては
・Descriptor Tag 413…記述内容の識別子を表し、この場合は“263”、
・ICB Tag 414…ファイルタイプを示す、
ICB Tag 内の File Type=1 は Unallocated Space Entry を意味し、File Type=4 は Directory 、File Type=5 は File Data を表している。
・Allocation Descriptors 列の全長 415…4Bytes で総 Bytes 数を示す。
などが記述されている。
[B−3]File Entry
“[A−2−4]情報記憶媒体上のファイルシステム情報記録内容”で説明した記述文。
図25に示すように
・ディスクリプタータッグ(Descriptor Tag)417…記述内容の識別子を表し、この場合は“261”、
・ICB Tag 418…ファイルタイプを示す→内容は[B−2]と同じ、
・パーミッション(Permissions)419…ユーザー別の記録・再生・削除許可情報を示す、主にファイルのセキュリティー確保を目的として使われる、
・Allocation Descriptors 420…該当ファイルの中味が記録してある位置をExtent 毎にShort Allocation Descriptor を並べて記述する、
などが記述されている。
[B−4]File Identifier Descriptor
“[A−2−4]情報記憶媒体上のファイルシステム情報記録内容”で説明したようにファイル情報を記述した記述文。
図26に示すように
・Descriptor Tag 421…記述内容の識別子を表し、この場合は“257”、
・ファイル特徴(File Characteristics )422…ファイルの種別を示し、 Parent Directory、Directory、File Data、ファイル削除フラグのどれかを意味する。
・情報制御ブロック(Information Control Block )423…このファイルに対応したFE位置がLong Allocation Descriptor で記述されている。
・File Identifier 424…ディレクトリー名またはファイル名。
・Padding 437…File Identifier Descriptor 全体の長さを調整するために付加されたダミー領域で、通常は全て“0”が記録されている。
などが記述される。
[C]UDFに従って情報記憶媒体上に記録したファイル構造記述例
“[A−2]UDFの概要”で示した内容について具体的な例を用いて以下に詳細に説明する。
図19(a)に対して、より一般的なファイルシステム構造例を図27に示す。括弧内は Directory の中身に関する情報または File Data のデータ内容が記録されている情報記憶媒体上の論理ブロック番号を示している。
図27のファイルシステム構造の情報をUDFフォーマットに従って情報記憶媒体上に記録した例を図19、図20のファイル構成(File Structure )486に示す。
情報記憶媒体上の未記録位置管理方法として
*スペースビットマップ( Space Bitmap )方法
…Space Bitmap Descriptor 470 を用いた、情報記憶媒体内記録領域の全論理ブロックに対してビットマップ的に“記録済み”または“未記録”のフラグを立てる。
*スペーステーブル( Space Table )方法
…Unallocated Space Entry 471 の記述方式を用いて Short Allocation Descriptor の列記として未記録の全論理ブロック番号を記載している。
の2方式が存在する。
本実施の形態の説明では、説明のためわざと図19、図20に両方式を併記しているが、実際には両方が一緒に使われる(情報記憶媒体上に記録される)ことはほとんど無く、どちらか一方のみ使われている。
図19、図20に記述されている主な Descriptor の内容の概説は以下の通りである。
・Beginning Extended Area Descriptor 445…Volume Recognition Sequence の開始位置を示す。
・Volume Structure Descriptor 446…Volume の内容説明を記述、
・Boot Descriptor 447…ブート時の処理内容を記述、
・Terminating Extended Area Descriptor 448…Volume Recognition Sequence の終了位置を示す、
・Partition Descriptor 450…パーティション情報(サイズなど)を示す。 DVD−RAMでは1Volume 当たり1パーティション(Partition )を原則としている。
・Logical Volume Descriptor 454…論理ボリュームの内容を記述している、
・Anchor Volume Descriptor Pointer 458…情報記憶媒体記録領域内でのMain Volume Descriptor Sequence 449 とMain Volume Descriptor Sequence 467 の記録位置を示している。
・Reserved (all 00h bytes) 459 〜 465…特定の Descriptor を記録する論理セクタ番号を確保するため、その間に全て“0”を記録した調整領域を持たせている。
・Reserve Volume Descriptor Sequence 467…Main Volume Descriptor。Sequence 449 に記録された情報のパックアップ領域。
[D]再生時のファイルデータへのアクセス方法
図19、図20に示したファイルシステム情報を用いて例えば File Data H 432(図27参照)のデータ内容を再生するための情報記憶媒体上のアクセス処理方法について説明する。
1)情報記録再生装置起動時または情報記憶媒体装着時のブート( Boot )領域として Volume Recognition Sequence 444 領域内の Boot Descriptor 447 の情報を再生に行く。
2)Boot Descriptor 447 の記述内容に沿ってブート( Boot )時の処理が始まる。特に指定されたブート時の処理が無い場合には、始めにメインボリウム記述順( Main Volume Descriptor Sequence) 449 領域内の 論理ボリウムディスクリプター(Logical Volume Descriptor) 454 の情報を再生する。
3)Logical Volume Descriptor 454 の中に 論理ボリウムコンテンツユース(Logical Volume Contents Use) 455が記述されており、そこに ファイルセットディスクリプター(File Set Descriptor) 472 が記録してある位置を示す論理ブロック番号が Long Allocation Descriptor(図22)形式で記述してある(図19、図20の例ではLAD(100)から100番目の論理ブロックに記録してある)。
4)100番目の論理ブロック(論理セクタ番号では372番目になる)にアクセスし、File Set Descriptor 472 を再生する。その中のRoot Directory ICB 473 に Root Directory A 425 に関する File Entry が記録されている場所(論理ブロック番号)が Long Allocation Descriptor(図22)形式で記述してある(図19、図20の例ではLAD(102)から102番目の論理ブロックに記録してある)。
Root Directory ICB 473 のLAD(102)に従い、
5)102番目の論理ブロックにアクセスし、Root Directory A 425 に関するFile Entry 475 を再生し、Root Directory A 425 の中身に関する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み込む(AD(103))。
6)103番目の論理ブロックにアクセスし、Root Directory A 425 の中身に関する情報を再生する。
File Data H 432 は Directory D 428 系列の下に存在するので、Directory D 428 に関する File Identifier Descriptor を探し、Directory D 428 に関する File Entry が記録してある論理ブロック番号(図19、図20には図示して無いがLAD(110))を読み取る。
7)110番目の論理ブロックにアクセスし、Directory D 428 に関するFile Entry 480 を再生し、Directory D 428 の中身に関する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み込む(AD(111))。
8)111番目の論理ブロックにアクセスし、Directory D 428 の中身に関する情報を再生する。
File Data H 432 は SubDirectory F 430の直接下に存在するので、SubDirectory F 430 に関する File Identifier Descriptor を探し、SubDirectory F 430 に関する File Entry が記録してある論理ブロック番号(図19、図20には図示して無いがLAD(112))を読み取る。
9)112番目の論理ブロックにアクセスし、SubDirectory F 430 に関する File Entry 482 を再生し、SubDirectory F 430 の中身に関する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み込む(AD(113))。
10)113番目の論理ブロックにアクセスし、SubDirectory F 430 の中身に関する情報を再生し、File Data H 432 に関する File Identifier Descriptor を探す。そしてそこから File Data H 432 に関する File Entry が記録してある論理ブロック番号(図19、図20には図示して無いがLAD(114))を読み取る。
11)114番目の論理ブロックにアクセスし、File Data H 432 に関するFile Entry 484 を再生し File Data H 432 のデータ内容 489 が記録されている位置を読み取る。
12)File Data H 432 に関する File Entry 484 内に記述されている論理ブロック番号順に情報記憶媒体から情報を再生して File Data H 432 のデータ内容 489 を読み取る。
[E]特定のファイルデータ内容変更方法
図19、図20に示したファイルシステム情報を用いて例えば File Data H 432 のデータ内容を変更する場合のアクセスも含めた処理方法について説明する。
1)File Data H 432 の変更前後でのデータ内容の容量差を求め、その値を2048Bytesで割り、変更後のデータを記録するのに論理ブロックを何個追加使用するかまたは何個不要になるかを事前に計算しておく。
2)情報記録再生装置起動時または情報記憶媒体装着時のブート( Boot )領域として Volume Recognition Sequence 444 領域内の Boot Descriptor 447 の情報を再生に行く。Boot Descriptor 447 の記述内容に沿ってブート( Boot )時の処理が始まる。特に指定されたブート時の処理が無い場合には
3)始めに Main Volume Descriptor Sequence 449 領域内の Partition Descriptor 450 を再生し、その中に記述してある Partition Contents Use 451 の情報を読み取る。この Partition Contents Use 451( Partition Header Descriptor とも呼ぶ)の中に Space Table もしくは Space Bitmap の記録位置が示してある。
・Space Table 位置は Unallocated Space Table 452 の欄に Short Allocation Descriptor の形式で記述されている(図19、図20の例ではAD(50))。また
・Space Bitmap 位置は Unallocated Space Bitmap 453 の欄に Short Allocation Descriptor の形式で記述されている。(図19、図20の例ではAD(0))
4)3)で読み取った Space Bitmap が記述してある論理ブロック番号(0)へアクセスする。Space Bitmap Descriptor 470 から Space Bitmap 情報を読み取り、未記録の論理ブロックを探し、1)の計算結果分の論理ブロックの使用を登録する( Space Bitmap Descriptor 460 情報の書き換え処理)。もしくは
4')3)で読み取った Space Table が記述してある論理ブロック番号(50)へアクセスする。Space Table の USE(AD(*),AD(*),…,AD(*)) 471 から未記録の論理ブロックを探し、1)の計算結果分の論理ブロックの使用を登録する。
( Space Table 情報の書き換え処理)
* 実際の処理は“4)”か“4')”かどちらか一方の処理を行う。
5)次に Main Volume Descriptor Sequence 449 領域内の Logical Volume Descriptor 454 の情報を再生する。
6)Logical Volume Descriptor 454 の中に Logical Volume Contents Use 455が記述されており、そこに File Set Descriptor 472 が記録してある位置を示す論理ブロック番号が Long Allocation Descriptor(図22)形式で記述し
てある(図19、図20の例ではLAD(100)から100番目の論理ブロックに記録してある)。
7)100番目の論理ブロック(論理セクタ番号では400番目になる)にアクセスし、File Set Descriptor 472 を再生する。その中のRoot Directory ICB 473 に Root Directory A 425 に関する File Entry が記録されている場所(論理ブロック番号)が Long Allocation Descriptor(図22)形式で記述してある(図19、図20の例ではLAD(102)から102番目の論理ブロックに記録してある)。
Root Directory ICB 473 のLAD(102)に従い、
8)102番目の論理ブロックにアクセスし、Root Directory A 425 に関するFile Entry 475 を再生し、Root Directory A 425 の中味に関する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み込む(AD(103))。
9)103番目の論理ブロックにアクセスし、Root Directory A 425 の中味に関する情報を再生する。
File Data H 432 は Directory D 428 系列の下に存在するので、Directory D 428に関する File Identifier Descriptor を探し、Directory D 428 に関する File Entry が記録してある論理ブロック番号(図19、図20には図示して無いがLAD(110))を読み取る。
10)110番目の論理ブロックにアクセスし、Directory D 428 に関するFile Entry 480 を再生し、Directory D 428 の中身に関する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み込む(AD(111))。
11)111番目の論理ブロックにアクセスし、Directory D 428 の中身に関する情報を再生する。
File Data H 432 は SubDirectoryF 430の直接下に存在するので、SubDirectory F 430に関する File Identifier Descriptor を探し、SubDirectoryF 430 に関する File Entry が記録してある論理ブロック番号(図19、図20には図示して無いがLAD(112))を読み取る。
12)112番目の論理ブロックにアクセスし、SubDirectoryF 430に関する File Entry 482 を再生し、SubDirectory F 430の中身に関する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み込む(AD(113))。
13)113番目の論理ブロックにアクセスし、SubDirectory F 430の中身に関する情報を再生し、File Data H 432 に関する File Identifier Descriptor を探す。そしてそこから File Data H 432 に関する File Entry が記録してある論理ブロック番号(図19、図20には図示して無いがLAD(114))を読み取る。
14)114番目の論理ブロックにアクセスし、File Data H 432 に関するFile Entry 484 を再生し File Data H 432 のデータ内容 489 が記録されている位置を読み取る。
15)4)か4')で追加登録した論理ブロック番号も加味して変更後の File Data H 432 のデータ内容489を記録する。
[F]特定のファイルデータ/ディレクトリー消去処理方法
例として File Data H 432 または SubDirectory F 430 を消去する方法について説明する。
情報記録再生装置起動時または情報記憶媒体装着時のブート( Boot )領域として Volume Recognition Sequence 444 領域内の Boot Descriptor 447 の情報を再生に行く。
Boot Descriptor 447 の記述内容に沿ってブート( Boot )時の処理が始まる。特に指定されたブート時の処理が無い場合には、始めに Main Volume Descriptor Sequence 449 領域内の Logical Volume Descriptor 454 の情報を再生する。
3)Logical Volume Descriptor 454 の中に Logical Volume Contents Use 455が記述されており、そこに File Set Descriptor 472 が記録してある位置を示す論理ブロック番号が Long Allocation Descriptor(図22)形式で記述し
てある(図19、図20の例ではLAD(100)から100番目の論理ブロックに記録してある)。
4)100番目の論理ブロック(論理セクタ番号では400番目になる)にアクセスし、File Set Descriptor 472 を再生する。その中のRoot Directory ICB 473 に Root Directory A 425 に関する File Entry が記録されている場所(論理ブロック番号)が Long Allocation Descriptor(図22)形式で記述してある(図19、図20の例ではLAD(102)から102番目の論理ブロックに記録してある)。
Root Directory ICB 473 のLAD(102)に従い、
5)102番目の論理ブロックにアクセスし、Root Directory A 425 に関するFile Entry 475 を再生し、Root Directory A 425 の中身に関する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み込む(AD(103))。
6)103番目の論理ブロックにアクセスし、Root Directory A 425 の中身に関する情報を再生する。
File Data H 432 はDirectory D 428系列の下に存在するので、Directory D 428に関する File Identifier Descriptorを探し、Directory D 428に関する File Entry が記録してある論理ブロック番号(図19、図20には図示して無いがLAD(110))を読み取る。
7)110番目の論理ブロックにアクセスし、Directory D 428 に関するFile Entry 480 を再生し、Directory D 428の中身に関する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み込む(AD(111))。
8)111番目の論理ブロックにアクセスし、Directory D 428 の中味に関する情報を再生する。
File Data H 432 は SubDirectoryF 430の直接下に存在するので、SubDirectory F 430に関する File Identifier Descriptor を探す。
《 SubDirectory F 430 を消去する場合には 》
SubDirectoryF 430に関するFile Identifier Descriptor内のFile Characteristics 422(図26)に“ファイル削除フラグ”を立てる。
SubDirectory F 430に関する File Entry が記録してある論理ブロック番号(図19、図20には図示して無いがLAD(112))を読み取る。
9)112番目の論理ブロックにアクセスし、SubDirectory F 430に関するFile Entry 482 を再生し、SubDirectory F 430の中味に関する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み込む(AD(113))。
10)113番目の論理ブロックにアクセスし、SubDirectory F 430の中味に関する情報を再生し、File Data H 432 に関する File Identifier Descriptor を探す。
《 File Data H 432 を消去する場合には 》
File Data H 432 に関する File Identifier Descriptor 内の File Characteristics 422(図26)に“ファイル削除フラグ”を立てる。さらにそこから File Data H 432 に関する File Entryが記録してある論理ブロック番号(図19、図20には図示して無いがLAD(114))を読み取る。
11)114番目の論理ブロックにアクセスし、File Data H 432 に関するFile Entry 484 を再生し File Data H 432 のデータ内容 489 が記録されている位置を読み取る。
《 File Data H 432 を消去する場合には 》
以下の方法で File Data H 432 のデータ内容 489 が記録されていた論理ブロックを解放する(その論理ブロックを未記録状態に登録する)。
12)次に Main Volume Descriptor Sequence 449 領域内の Partition Descriptor 450 を再生し、その中に記述してある Partition Contents Use 451 の情報を読み取る。この Partition Contents Use 451( Partition Header Descriptor とも呼ぶ)の中に Space Table もしくは Space Bitmap の記録位置が示してある。
・Space Table 位置はUnallocated Space Table 452の欄に Short Allocation Descriptorの形式で記述されている(図19、図20の例ではAD(50))。また
・Space Bitmap 位置は Unallocated Space Bitmap 453 の欄に Short Allocation Descriptor の形式で記述されている(図19、図20の例ではAD(0))。
13)12)で読み取った Space Bitmap が記述してある論理ブロック番号(0)へアクセスし、11)の結果得られた“解放する論理ブロック番号”を Space Bitmap Descriptor 470 に書き換える。もしくは
13')12)で読み取った Space Table が記述してある論理ブロック番号(50)へアクセスし、11)の結果得られた“解放する論理ブロック番号”を Space Table に書き換える。
* 実際の処理は“13)”か“13')”かどちらか一方の処理を行う。
《 File Data H 432 を消去する場合には 》
12)10)〜11)と同じ手順を踏んで File Data I 433 のデータ内容490 が記録されている位置を読み取る。
13)次に Main Volume Descriptor Sequence 449 領域内の Partition Descriptor 450 を再生し、その中に記述してある Partition Contents Use 451 の情報を読み取る。この Partition Contents Use 451( Partition Header Descriptor とも呼ぶ)の中に Space Table もしくは Space Bitmap の記録位置が示してある。
・Space Table 位置は Unallocated Space Table 452 の欄に Short Allocation Descriptor の形式で記述されている(図19、図20の例ではAD(50))。また
・Space Bitmap 位置は Unallocated Space Bitmap 453 の欄に Short Allocation Descriptor の形式で記述されている(図19、図20例ではAD(0))。
14)13)で読み取った Space Bitmap が記述してある論理ブロック番号(0)へアクセスし、11)と12)の結果得られた“解放する論理ブロック番号”を Space Bitmap Descriptor 470 に書き換える。もしくは
14')13)で読み取った Space Table が記述してある論理ブロック番号(50)へアクセスし、11)と12)の結果得られた“解放する論理ブロック番号”を Space Table に書き換える。
* 実際の処理は“14)”か“14')”かどちらか一方の処理を行う。
[G]ファイルデータ/ディレクトリーの追加処理
例として Sub Directory F 430の下に新たにファイルデータもしくはディレクトリーを追加する時のアクセス・追加処理方法について説明する。
1)ファイルデータを追加する場合には追加するファイルデータ内容の容量を調べ、その値を2048Bytesで割り、ファイルデータを追加するために必要な論理ブロック数を計算しておく。
2)情報記録再生装置起動時または情報記憶媒体装着時のブート( Boot )領域としてVolume Recognition Sequence 444領域内のBoot Descriptor 447の情報を再生に行く。Boot Descriptor 447 の記述内容に沿ってブート( Boot )時の処理が始まる。特に指定されたブート時の処理が無い場合には
3)始めに Main Volume Descriptor Sequence 449 領域内の Partition Descriptor 450 を再生し、その中に記述してある Partition Contents Use 451 の情報を読み取る。この Partition Contents Use 451( Partition Header Descriptor とも呼ぶ)の中に Space Table もしくは Space Bitmap の記録位置が示してある。
・Space Table 位置は Unallocated Space Table 452 の欄に Short Allocation Descriptor の形式で記述されている(図19、図20の例ではAD(50))。また
・Space Bitmap 位置は Unallocated Space Bitmap 453 の欄に Short Allocation Descriptor の形式で記述されている(図19、図20例ではAD(0))。
4)3)で読み取った Space Bitmap が記述してある論理ブロック番号(0)へアクセスする。Space Bitmap Descriptor 470 から Space Bitmap 情報を読み取り、未記録の論理ブロックを探し、1)の計算結果分の論理ブロックの使用を登録する( Space Bitmap Descriptor 460 情報の書き換え処理)。もしくは
4')3)で読み取った Space Table が記述してある論理ブロック番号(50)へアクセスする。Space Table の USE(AD(*),AD(*),…,AD(*)) 471 から未記録の論理ブロックを探し、1)の計算結果分の論理ブロックの使用を登録する。
( Space Table 情報の書き換え処理)
* 実際の処理は“4)”か“4')”かどちらか一方の処理を行う。
5)次に Main Volume Descriptor Sequence 449 領域内の Logical Volume Descriptor 454 の情報を再生する。
6)Logical Volume Descriptor 454 の中に Logical Volume Contents Use 455が記述されており、そこに File Set Descriptor 472 が記録してある位置を示す論理ブロック番号が Long Allocation Descriptor(図22)形式で記述してある(図19、図20の例ではLAD(100)から100番目の論理ブロックに記録してある)。
7)100番目の論理ブロック(論理セクタ番号では400番目になる)にアクセスし、File Set Descriptor 472 を再生する。その中のRoot Directory ICB 473 に Root Directory A 425 に関する File Entry が記録されている場所(論理ブロック番号)が Long Allocation Descriptor(図22)形式で記述してある(図19、図20の例ではLAD(102)から102番目の論理ブロックに記録してある)。
Root Directory ICB 473 のLAD(102)に従い、
8)102番目の論理ブロックにアクセスし、Root Directory A 425 に関するFile Entry 475 を再生し、Root Directory A 425 の中身に関する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み込む(AD(103))。
9)103番目の論理ブロックにアクセスし、Root Directory A 425 の中身に関する情報を再生する。
Directory D 428に関する File Identifier Descriptorを探し、Directory D 428に関するFile Entry が記録してある論理ブロック番号(図19、図20には図示して無いがLAD(110))を読み取る。
10)110番目の論理ブロックにアクセスし、Directory D 428 に関するFile Entry 480 を再生し、Directory D 428 の中身に関する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み込む(AD(111))。
11)111番目の論理ブロックにアクセスし、Directory D 428 の中身に関する情報を再生する。
Sub DirectoryF 430に関するFile Identifier Descriptorを探し、Sub Directory F 430に関する File Entry が記録してある論理ブロック番号(図19、図20には図示して無いがLAD(112))を読み取る。
12)112番目の論理ブロックにアクセスし、Sub Directory F 430に関する File Entry 482 を再生し、Sub Directory F 430の中身に関する情報が記録されている位置(論理ブロック番号)を読み込む(AD(113))。
13)113番目の論理ブロックにアクセスし、Sub Directory F 430 の中身に関する情報内に新たに追加するファイルデータもしくはディレクトリーのFile Identifier Descriptor を登録する。
14)4)または4')で登録した論理ブロック番号位置にアクセスし、新たに追加するファイルデータもしくはディレクトリーに関する File Entry を記録する。
15)14)の File Entry 内の Short Allocation Descriptor に示した論理ブロック番号位置にアクセスし、追加するディレクトリーに関する Parent Directory の File Identifier Descriptor もしくは追加するファイルデータのデータ内容を記録する。
映像情報は従来のコンピューター情報と異なり、図3、図4の一覧表に示すように記録時の連続性の保証が必須条件となる。以下にこの記録時の連続性を阻害する理由の説明と、記録時の連続性を保証する方法について説明する。
図28には、記録時の連続性を説明するための記録系システム概念図を示す。
外部から送られてきた映像情報はバッファメモリ(半導体メモリ)BM219に一時保管される。粗アクセス1334と密アクセス1333動作により光学ヘッド202が情報記憶媒体201上の記録位置へ到達すると、上記バッファメモリ(半導体メモリ)BM219に一時保管された映像情報が光学ヘッド202を経由して情報記憶媒体201上に記録される。バッファメモリ(半導体メモリ)BM219から光学ヘッド202へ送られる映像情報の転送レートをここでは物理転送レート(PTR:Physical Transmission Rate )1387と定義する。外部からバッファメモリ(半導体メモリ)BM219へ転送される映像情報の転送レートの平均値をシステム転送レート(STR:System Transmission Rate )1388とここで定義する。一般には物理転送レートPTRとシステム転送レートSTRとは異なる値になっている。
情報記憶媒体201上の異なる場所に順次映像情報を記録するには光学ヘッド202の集光スポット位置を移動させるアクセス操作が必要となる。大きな移動に対しては光学ヘッド202全体を動かす粗アクセス1334を行い、微少距離の移動には図示してないがレーザー光集光用の対物レンズのみを動かす密アクセス1333を行う。
図29と図30は、外部から転送されて来る映像情報に対して光学ヘッド202のアクセス制御を行いながら情報記憶媒体201上の所定位置に順次映像情報を記録する場合のバッファメモリ(半導体メモリ)BM219内に一時的に保存される映像情報量の時間的推移を示す。一般にシステム転送レートSTRより物理転送レートPTRの方が速いので映像情報記録時間1393、1397、1398 の期間ではバッファメモリ219内に一時的に保存される映像情報量は減少し続ける。バッファメモリ219内に一時保管される映像情報量が“0”になる。その時には連続的に転送されて来る映像情報はバッファメモリ219内に一時保管される事無くそのまま連続的に情報記憶媒体201上に記録され、バッファメモリ219内に一時的に保存される映像情報量は“0”の状態のまま推移する。
次にそれに続けて情報記憶媒体201上の別位置に映像情報を記録する場合には、記録動作に先立ち光学ヘッド202のアクセス処理が実行される。光学ヘッド202のアクセス期間として図30に示すように粗アクセス時間1348、1376、密アクセス時間1342、1343と情報記憶媒体201の回転待ち時間1345、1346の3種類の時間が必要となる。この期間は情報記憶媒体201への記録処理が行われないので、この期間の物理転送レートPTR1387は実質的に“0”の状態になっている。それに反して外部からバッファメモリ(半導体メモリ)BM219へ送られる映像情報の平均システム転送レートSTR1388は不変に保たれるため、バッファメモリ(半導体メモリ)BM219内の映像情報一時保存量1341は増加の一途をたどる。
光学ヘッド202のアクセスが完了し、再度情報記憶媒体201への記録処理を開始する(映像情報記録時間1397、1398の期間)とバッファメモリ(半導体メモリ)BM219内の映像情報一時保存量1341はふたたび減少する。この減少勾配は
〔平均システム転送レートSTR1332〕−〔物理転送レートPTR1331〕
で決まる。
その後、情報記憶媒体上の記録位置の近傍位置に再度アクセスする場合には密アクセスのみでアクセス可能なので密アクセス時間1363、1364、1365、1366と回転待ち時間1367、1368、1369、1370のみが必要となる。
このように連続記録を可能にする条件として“特定期間内のアクセス回数の上限値”で規定することが出来る。以上は連続記録について説明したが、連続再生を可能にする条件も上述した内容と類似の理由から“特定期間内のアクセス回数の上限値”で規定することが出来る。
連続記録を絶対的に不可能にするアクセス回数条件について図29を用いて説明する。最もアクセス頻度の高い場合は図29のように映像情報記録時間1393が非常に短く、密アクセス時間1363、1364、1365、1366と回転待ち時間1367、1368、1369、1370のみが連続して続く場合になる。この場合には物理転送レートPTR1387がどんなに早くても記録連続性の確保が不可能になる。今バッファメモリ219の容量をBMで表すと
BM÷STRの期間でバッファメモリ219内の一時保管映像情報が満杯となり、新たに転送されて来た映像情報をバッファメモリ(半導体メモリ)219内への一時保管が不可能となる。その結果、バッファメモリ(半導体メモリ)219内への一時保管がなされなかった分の映像情報が連続記録出来なくなる。
図30に示すように映像情報記録時間とアクセス時間のバランスが取れ、グローバルに見てバッファメモリ219内の一時保管映像情報がほぼ一定に保たれている場合にはバッファメモリ219内の一時保管映像情報が溢れる事無く外部システムから見た映像情報記録の連続性が確保される。各粗アクセス時間を SATi(対物レンズの Seek Access Time)、n回アクセス後の平均粗アクセス時間を SATa とし、各アクセス毎の映像情報記録時間を DWTi( Data Write Time )、n回アクセス後の平均値として求めた1回毎のアクセス後に情報記憶媒体上に映像情報を記録する平均的な映像情報記録時間を DWTa とする。また1回毎の回転待ち時間をMWTi ( Spindle Motor Wait Time )とし、n回アクセス後の平均回転待ち時間を MWTa とする。
n回アクセスした場合の全アクセス期間での外部からバッファメモリ219へ転送される映像情報データ量は、
STR × ( Σ( SATi +JATi + MWTi ))
≒STR × n × ( SATa + JATa + MWTa )…(1)
となる。この値とn回アクセスして映像情報記録時にバッファメモリ219から情報記憶媒体201へ転送された映像情報量
( PTR−STR )× Σ DWTi
≒( PTR−STR )× n・DWTa…(2)
との間で
( PTR−STR )×n・DWTa ≧
STR×n× ( SATa+JATa+MWTa )
すなわち( PTR−STR )× DWTa ≧
STR × ( SATa+JATa+MWTa )…(3)
の関係にある時に外部システム側から見た映像情報記録時の連続性が確保される。ここで1回のアクセスに必要な平均時間を Ta とすると、
Ta = SATa+JATa+MWTa…(4)となるので、
(3)式は、( PTR−STR )× DWTa ≧ STR × Ta…(5)
と変形される。
本発明では一回のアクセス後に連続記録するデータサイズの下限値に制限を加えて平均アクセス回数を減らす所に大きな特徴がある。一回のアクセス後に情報記憶媒体上に連続記録するデータ領域を“ Contiguous Data Area ”と定義する。
(5)式から、DWTa ≧ STR × Ta /( PTR−STR )…(6)
と変形できる。
Contiguous Data Area サイズCDASは、
CDAS = DWTa × PTR…(7)
で求まるので、(6)式と(7)式から
CDAS ≧ STR × PTR × Ta /( PTR−STR )…(8)
となる。
(8)式から連続記録を可能にするための Contiguous Data Area サイズの下限値を規定できる。粗アクセス、密アクセスに必要な時間は情報記録再生装置の性能により大きく異なる。今仮にSATa ≒ 200 ms …(9)を仮定する。前述したように例えば MWTa ≒ 18ms 、JATa ≒ 5ms を計算に使う。
2.6GB DVD−RAM では
TR = 11.08Mbps…(10)
である。MPEG2の平均転送レートが、
STR ≒ 4Mbps… (11)
の場合には上記の数値を(8)式に代入すると、
CDAS ≧ 1.4Mbits…(12)
を得る。また別の見積もりとして、
SATa+JATa+MWTa = 1.5秒…(13)
とした場合には(8)式から
CDAS ≧ 9.4Mbits…(14)
となる。
また録再DVDの規格上ではMPEG2の最大転送レートとして
STR = 8Mbps…(15)
以下になるように規定しているので、
(15)式の値を(8)式に代入すると、
CDAS ≧ 43.2Mbits ≒ 5.4 MBytes…(16)
を得る。
既に、図16を用いて情報記憶媒体上に発生した欠陥領域に対する代替え方法としての Linear Replacement と Skipping Replacement の比較説明を行った。ここでは各交替処理時のLBN( Logical Block Number )設定方法の比較を重点的に説明する。既に説明したように情報記憶媒体上の全記録領域は2048バイト毎のセクタに分割され、全セクタにはあらかじめ物理的にセクタ番号(PSN:Physical Sector Number )が付与されている。このPSNは図5で説明したように情報記録再生装置(ODD:Optical Disk Drive )3により管理されている。図32(β)に示すように Linear Replacement 法では代替え領域3455の設定場所は Spare Area 724内に限られており、任意の場所に設定することは出来ない。情報記憶媒体上に欠陥領域が一ヶ所も存在しない場合には、User Area 723内の全セクタに対してLBNが割り振られ、Spare Area 724内のセクタにはLBNは設定されて無い。User Area 723内にECCブロック単位の欠陥領域3451が発生するとこの場所でのLBNの設定は外され(3461)、そのLBN値が代替え領域3455内の各セクタに設定される。図32(β)の例では記録領域3441の先頭セクタのPSNとして“b”、LBNとして“a”の値がそれぞれ設定されている。同様に記録領域3442の先頭セクタのPSNは“b+32”、LBNは“a+32”が設定されている。情報記憶媒体上に記録すべきデータとして図32(α)に示すように記録データ#1、記録データ#2、記録データ#3が存在したとき、記録領域3441には記録データー#1が記録され、記録領域3442には記録データ#3が記録される。記録領域3441と3442に挟まれ、先頭セクタのPSNが“b+16”で始まる領域が欠陥領域3451だった場合には、ここにはデータが記録されないと共にLBNも設定されない。その代わり Spare Area 724内の先頭セクタのPSNが“d”で始まる代替え領域3455に記録データ#2が記録されると共に先頭セクタ“a+16”で始まるLBNが設定される。図5に示すように File System 2が管理するアドレスはLBNであり、Linear Replacement 法では欠陥領域3451を避けてLBNを設定しているので、File System 2には情報記憶媒体上の欠陥領域3451を意識させない事が Linear Replacement 法の特徴となっている。逆にこの方法の場合、File System 2側では全く情報記憶媒体上の欠陥領域3451に関する対応が取れないと言う欠点もある。
それに対して Skipping Replacement 法においては図32(γ)に示すように欠陥領域3452に対してもLBNを設定し、File System 2側でも情報記憶媒体上に発生した欠陥領域に対して対応が取れる(管理範囲内に入れる)ようにした所に本発明の大きな特徴がある。図32(γ)の例では欠陥領域3452の先頭セクタのLBNは“a+16”と設定されている。また欠陥領域3452に対する代替え領域3456を User Area 723内の任意の位置に設定可能とした所に本発明の次の特徴がある。その結果、欠陥領域3452の直後に代替え領域3456を配置し、本来欠陥領域3452上に記録すべき記録データ#2をすぐに代替え領域3456内に記録できる。図32(β)に示す Linear Replacement 法では記録データ#2を記録するために光学ヘッドを Spare Area 724まで移動させる必要があり、光学ヘッドのアクセス時間が掛かっていた。それに対し Skipping Replacement 法では光学ヘッドのアクセスを不要とし、欠陥領域直後に記録データ#2を記録することが出来る。図32(γ)に示すように Skipping Replacement 法では Spare Area 724を使用せず、非記録領域3459として扱っている。
図32(β)に示すような記録方法を行った場合は、図33に示すように光ヘッドの物理的移動が頻繁に行われる。
図33に示すように、例えば図示の点Aまで記録したときに、欠陥領域が有ったとすると、代替のためにスペア領域のポイントBまでジャンプし、ここで書き込みが終わると、欠陥領域の次の書き込み領域のポイントCへジャンプして戻るような動きが必要である。このような方式であると、欠陥領域が数多くなると光ヘッドの移動は更に頻繁となり、書き込むべき入力データの転送速度が速いと追従できなくなる場合がある。
これに対して、本発明の大きな特徴を示す図32に示した実施の形態のポイントとそれに対応した効果は
A〕欠陥領域3452に対してもLBNを設定する。
… 図32(β)に示した Linear Replacement 法や図16に示した欠陥処理方法では直接欠陥領域にLBNが付与されてないため、File System 2からは正確な欠陥領域は分からない。情報記憶媒体上に発生する欠陥量が少量の場合には図32(β)や図16に示すように欠陥管理を完全に情報記録再生装置3に任せることは可能である。また、 Spare Area のサイズを越えるような多量な欠陥が発生した場合、欠陥管理を情報記録再生装置3だけで行うと破綻が生じることになる。
それに対し欠陥領域3452にLBNを設定し、File System 2側でも欠陥領域3452の場所が認知できるようにすると、後で説明する記録手順のステップST3−05〜−07に示すような方法で情報記録再生装置3と File System 2が協調して欠陥処理に当たることが出来、情報記憶媒体上に多量な欠陥が発生した場合でも破綻無く連続して映像情報の記録を続ける事が出来る。
B〕User Area 723 内に発生し、LBNを設定した欠陥領域3452はそのままLBN空間上に残存させておく。
… 図32(β)に示した Linear Replacement 法や同じ Skipping Replacement 法でもLBN設定方法として図16(c)のように Spare Area 724 内(情報記録に使用する延長領域743)にLBNを設定した場合、(初期記録時には問題が生じないが、)記録した情報を削除し、新たな情報を記録する時に問題が生じる。
すなわち File System 2から見るとLBN空間上は全て連続したアドレスが設定されている( Spare Area 746 に設定されたLBNは User Area 723 から物理的に離れた位置に配置された事を File System 2は知らない )ので、File System 2はLBN空間上の連続した範囲に情報を記録しようとする。一度 Spare Area 724 内にLBNを設定してしまうと、情報記録再生装置3は File System 2の指定に従って情報を情報記憶媒体上に記録しなければならず、記録時に Spare Area 724 上のLBN設定場所へ移動して情報記録する必要が生じ、光学ヘッドのアクセス頻度が高まり、情報記録再生装置内の半導体メモリ内の映像情報一時保存量が飽和し、その結果連続記録が不可能になる場合がある。
それに対して図32(γ)のように設定されるLBNが常に User Area 723 内に設定されると、情報削除後にその場所に別の情報を記録した場合に光学ヘッドの不必要なアクセスを制限でき、映像情報の連続記録が可能となる。
C〕User Area 723 内に発生した欠陥領域3452の直後に代替え領域3456を設定する。
… 上述したように図32(β)に示した Linear Replacement 法に比べて図32(γ)の Skipping Replacement 法では欠陥領域直後に記録データ#2を記録することが出来、その結果光学ヘッドの不要なアクセスを制限でき、映像情報の連続記録が可能となる。と言う所にある。
Skipping Replacement 法を行った場合の欠陥管理情報のデータ構造について説明する。この場合の欠陥管理情報の記録方法としては本発明実施の形態では、
1)図34に示すようにPSN情報として情報記憶媒体上に記録管理し、その情報を情報記録再生装置3が読み取った後、情報記録再生装置内でLBN情報に変換後、File System 2側に通知する方法と、
2)図35に示すようにLBN情報として情報記憶媒体上に記録管理し、情報記録再生装置3を介在する事無く直接 File System 側で再生し処理する方法(この場合、情報記憶媒体上に欠陥管理情報を記録する処理も直接File System 側で対応する)の方法を提示している。
図7に示す本発明の実施の形態の内、XX、XX−PS、LBN/ODD、LBN/ODD−PS、LBN/XXX、LBN/XXX−PSが図34の方法を使用し、LBN/UDF、LBN/UDF−PS、LBN/UDF-CDA Fixが図35の方法を使用する。
図9、図10に示したように Linear Replacement 法に対応した欠陥管理情報がPSN情報として図34の Lean-in Area 1002、Lean-out Area 1005内の Rewritable data Zone 613、645にDMA領域663、691が設けられ、Secondary Defect List 3413として既に記録されている。本発明実施の形態ではPCデータに対応した欠陥管理情報(SDL3413)とAVデータ(映像情報)に対応した欠陥管理情報(TDL3414)を区別して記録した所に大きな特徴がある。
すなわち本発明では Skipping Replacement 法に対応した欠陥管理情報を Tertiary Defect List 3414と定義する。一回の代替え処理(例えば図32(γ)での欠陥領域3452に対する代替え領域3456の設定)に対してそれぞれ1個ずつのTDL entry 3427、3428情報を持たせる。
Linear Replacement 法に対しては欠陥領域場所情報である欠陥ECCブロック内の先頭セクタ3431と代替え領域場所を示す前記欠陥ブロックの代替えECCブロック内の先頭位置セクタ番号3432の組情報として登録してある。Skipping Replacement 法の場合には代替え領域3456の場所が欠陥領域3452の直後と決まっているのでTDL entry 3427、3428内の情報として欠陥ECCブロック内の先頭セクタ番号(PSN)3433と代替え領域場所指定の代わりに Skipping Replacement 識別情報として“FFFFFFh”を記録した場所3434の組情報とする。この記録方法により Linear Replacement 法に対応した SDL entry 3422、3423との統一性の取れた欠陥管理情報を情報記憶媒体上に記録することが出来る。図34に示した欠陥管理情報は全て情報記録再生装置3側で管理される。情報記録再生装置3側で再生したTDL3414情報あるいはSDL3413情報は全てPSNで記録されている。図32(β)(γ)で示すように各欠陥処理方法毎にPSNとLBN間の一対一の対応が付く。具体的には図11に示した関係を用いて“PSN→LSN変換”を行った後、図19、図20の関係を用いて“LSN→LBN変換”を行った後、上記欠陥管理情報をLBN情報として File System 2側に通知する。
図34で示した欠陥管理情報を情報記録再生装置が管理するのに対し、図35に示した欠陥管理情報は File System 2側で管理されるものであり、LBN情報形式で情報記憶媒体( Optical Disk 1001 )に記録されている。
この情報は Volume & File Manager Information 1003 内のUDFが管理する Main Volume Descriptor Sequence 449 内に記録されている。欠陥情報を総称して Sparing Table 469 と呼び、Linear Replacement に対応した欠陥管理情報は Secondary Defect Map 3471 に、また Skipping Replacement に対応した欠陥管理情報は Tertiary Defect Map 3472 に記録される。どちらも個々の代替え処理毎に SD Map entry 3482、3483 と TD Map entry 3487、3488 を持つ。各 Map entry 内の情報記述内容は図34(g)と同様な内容になっている。
図36には、図35で示した欠陥管理情報と、情報記憶媒体上に記録された欠陥/代替え処理との関係において、スピッキングリプレイスメント処理と、リニアリプレイスメント処理の場合の比較を示している。
TDM3472内の欠陥ECCブロック内の先頭セクタ番号3493は図36(γ)の欠陥領域3452(ECCブロック=16セクタ単位で管理する)を指定し、その場所に対する映像情報を記録するための代替え領域3456は必ず欠陥領域3452の直後なので図35(g)に示すように“FFFFFFh”3494が記録されている。
File System 2側で管理する管理情報の本発明における他の実施の形態として図37に示すように
1) 隠しファイルを作成し、そこに欠陥マップ情報を記述する
2) AV File に Long Allocation Descriptor(図22で説明)を採用し、Implementation Use 412に欠陥フラグを設定する、方法がある。
上記説明したようにAV情報記録時には代替え領域3456を任意に追加設定できるが、PC情報に対する欠陥発生時の代替え領域は図32(β)に示す Spare Area 724内と事前に決定しており、Spare Area 724を使い切ってしまうと交替処理が不可能になっていた。その問題を解決するため情報記憶媒体上に欠陥が多発し、図32(β)に示した Spare Area 724が満杯になった場合、PCファイル記録時に行う欠陥領域の追加の代替え領域確保用に本発明の実施の形態図36(β)に示すように User Area 723 内に代替え専用ファイル3501を設定する所に本発明の大きな特徴がある。
図38に代替え専用ファイル3501作成のフローチャート説明図を示す。情報記憶媒体を情報記録再生装置へ装着(ST41)すると、情報記録再生装置は情報記憶媒体上のDMA領域663、691(図34(d))を調べ、 Spare Area 内の空き領域サイズを調べる(ST42)。もし空きが少ないと判断(ST43)すると、File System 2に対して SET SPARE FILE コマンドを発行し、代替え専用ファイル3501の作成を依頼する(ST45)。それに対応して File System 側で代替え専用ファイル3501を作成し、隠しファイルとしてディレクトリー内に付加する。代替え専用ファイル3501の識別情報はUDFを図26あるいは後述する図61(d)の代替え専用ファイルに示すように File Identifier descriptor 3364内の代替え領域設定 File フラグ3371に記録され、代替え専用ファイル3501の場合には代替え領域設定 File フラグ3371のビットを“1”にする。代替え専用ファイル3501の識別情報の他の実施の形態としては図25あるいは、後述する図60の(f)に示すように File Entry 3520の ICB Tag 418内に代替え専用ファイルフラグ3372を設けることも出来る。
この領域は File System 2側が管理しているので情報記録再生装置では図39、図40に示すように情報記憶媒体を情報記録再生装置に装着(ST41)毎に GET SPARE FILE Command を発行して File System 2に対して代替え専用ファイル3501の設定位置情報をもらう(ST46)必要がある。情報記録再生装置ではPC情報の記録時には File System 2からもらった代替え専用ファイル3501情報を用いて欠陥領域に対する代替え処理を行い、その結果を図34(e)のSDL3413に記録する(ST49)。ここに記録された欠陥管理情報としては図35(g)に示すSDM3471内の欠陥ECCブロック内の先頭セクタ番号3491で図36(β)の欠陥領域3451(ECCブロック=16セクタ)を指定し、前記欠陥ブロックの代替えECCブロック内の先頭位置セクタ番号3492で代替え専用ファイル3501内の代替え領域3455を示している。図36(β)から分かるように代替え専用ファイル3501内のLBN領域は Spare Area 724 を用いた Linear Replacement とまったく同様な代替え処理に利用される。
以上、上記の実施の形態に示した本発明に依れば User Area 723内の任意場所に代替え領域3455を追加設定出来るため、情報記憶媒体上に発生する欠陥量の増大に伴って代替え領域を増設できる。
図38〜図40で説明したように映像情報の連続記録を確保するため Contiguous Data Area 単位での記録、部分消去処理が必要となる。図41(a)のように既に記録された映像情報3511に対して少量の追加記録すべき映像情報3513を追加記録する場合、本発明では図41(b)のように Contiguous Data Area #3 3507を確保し、残りの部分を未使用領域3515として管理する。更に少量の追加記録すべき映像情報3514を追加記録する場合にはこの未使用領域3515の先頭位置から記録する。この未使用領域3516の先頭位置の管理方法として図7の実施の形態の内、LBN/ODD,LBN/ODD−PS,LBN/UDF,LBN/UDF−PS,LBN/UDF−CDA Fix, LBN/XXX,LBN/XXX−PSの実施の形態としてはInformation Length 3517情報を利用する。Information Length 情報3517は、図42に示すように File Entry 3520内に記録されている。この Information Length 3517とは図41(c)に示すようにAVファイル先頭から実際に記録された情報サイズを意味している。
本発明実施の形態によってはAVファイル内の部分消去時に Contiguous Data Area の対応が必要な実施の形態もある。図7に示した本発明実施の形態の内、LBN/UDF、LBN/XXXでは,図43に示すようにAVファイル内の部分消去時に Contiguous Data Area の境界位置確保を行わず、消去したい部分を完全に消去処理する。図43のように消去したい部分である Video Object #B 3532が Extent #2(CDA:Contiguous Data Area #β)と Extent #4(CDA#δ)の一部を跨いでいる場合、消去後図43(b)のように Extent #6 3546と Extent #7 3547のサイズが Contiguous Data Area 許容最小値より小さくなる。
それに対して図7一覧表に示した実施の形態の内、XX、XX−PS、LBN/ODD、LBN/ODDーPSでは録再アプリ1側で Contiguous Data Area の境界位置管理を行う。すなわち図31に示すように Allocation Map Table 内に Contiguous Data Area の境界位置情報が記録されているので、Video Object #B 3532を消去する場合、録再アプリ1側でCDA#β3536とCDA#δ3538に掛かっている部分を未使用VOB3552、3553として新たに定義し、Video Object Control Information 内に追加登録する。この形態は、図44に示されている。
また図7一覧表に示した実施の形態の内、LBN/UDF-CDA Fix、LBN/UDF−PS、LBN/XXX−PSでは File System 2側で Contiguous Data Area の境界位置管理を行う。 LBN/UDF-CDA Fix では情報記憶媒体上の全記録領域内であらかじめCDAが図45に示すように分割されており、 図46に示すようにUDFの Volume Recognition Sequence 444内のブート領域である Boot Descriptor 447内に Contiguous Data Area の境界位置管理情報が記録されている。個々のCDAは個々の CDA Entry 3555、3556として別々に管理され、サイズ3557と先頭LBN3558が記録されている。 LBN/UDF−PS、LBN/XXX−PS ではこのような事前情報を持たず、任意にCDA領域を設定可能としている。
録再アプリ1側から消去すべき Video Object #B 3532の先頭位置の AV Address とデータサイズを指定されると File System 2側でCDA#βとCDA#δにかかっている部分消去場所を未使用 Extent 3548、3549としてAVファイル内の File Entry 内に登録される。未使用 Extent 3548、3549の識別情報は、図22あるいは図42(f)のように映像情報(AVファイル)の File Entry 3520内の Allocation Descriptors 420を Long Allocation Descriptor とし、Implementation Use 3528、412内に属性として“未使用 Extent フラグ”を設定している。
情報記憶媒体としてDVD−RAMディスクを用いた場合には図13に示すようにECCブロック502単位での記録、部分削除処理が必要となる。従ってECCブロック境界位置管理が必要となる。この場合、削除指定領域の境界位置とECCブロック境界位置管理がずれた時には図45(b)と同様に端数箇所に未使用 Extent 3548、3549を設定し、図42(f)のように属性として“未使用 Extent フラグ”を付ける。
以上、CDA境界位置確保とECCブロック境界位置確保のため、追加記録/部分消去時に設定する未使用領域設定方法に関する説明を図41、図42、図43、図44、図45を参照して説明した。
図47は、これ以外の実施の形態をまとめて記載した。図47の丸6実施の形態は Implementation Use 内に未使用領域開始LBNを記録しており、同一場所に“未使用 Extent フラグ”を設定する前述した図42の実施の形態とは若干内容が異なっている。
図7に示した実施の形態の内、LBN/UDFとLBN/XXXにおける映像情報記録後の Extent 設定方法の違いについて図48と図49を用いて説明する。どちらも映像情報記録時に発見された情報記憶媒体上の欠陥領域に対して欠陥管理情報を情報記憶媒体上に記録する。LBN/UDFでは欠陥管理情報を File System 2が管理するTDM(図35(e)のTDM3472)に記録する。LBN/UDFでは File System 2上で欠陥管理を行っているため、欠陥領域3566を含めて Extent #4 3574を設定(図48(e))出来る。LBN/XXXでは欠陥管理情報を情報記録再生装置3が管理するTDL(図34(e)のTDL3414)に記録し、欠陥領域3566を避けて Extent を設定(図49)する。
図48、図49のように欠陥領域3566を避けて Extent を設定した場合について考える。今図48、図49(e)の形でAV情報が記録されていた後、
1.AV情報記録完了後に欠陥領域3566に対応したLBN場所に別のPCファイルが記録される(この場合 Linear Replacement 処理が行われる)。
2.さらに以前記録したAVファイルを削除するため図48、図49(a)の Contiguous Data Area #Bを削除する。
3.別のAV情報を今削除した Contiguous Data Area #Bの場所に記録すると言う処理が発生する可能性がある。この場合LBN空間上では欠陥領域3566に対応したLBN場所にPCファイルが既に記録されている。
本発明実施例LBN/XXXでは図50に示すように既存PC file 3582をまたがって Contiguous Data Area 3593 を設定できる所に大きな特徴が有る。具体的な設定方法については後述の図55の説明場所に詳細に記述して有る。 Contiguous Data Area 3593の設定条件として本発明では
a〕Contiguous Data Area 3593内に存在し得る既存PC file 3582、または以前 Linear Replacement 処理した欠陥領域3586の総数 Npc が(28)式を満足すること。
b〕以前 Skipping Replacement 処理した欠陥領域3586を含むContiguous Data Area内の Skipping Replacement を必要とするトータル欠陥サイズ Lskip が(29)式を満足すること。
c〕 Contiguous Data Area 3593内に存在し得る既存PC file 3582、または以前 Linear Replacement 処理した欠陥領域3586を避けて Contiguous Data Area 内の次の記録領域まで光学ヘッドがアクセスする時粗アクセス時間1348、1376を不用とすること。
… 光学ヘッドのアクセス時に粗アクセスが必要無い程度に既存PC file 3582、または以前Linear Replacement 処理した欠陥領域3586サイズが小さいことと設定している。
Contiguous Data Area 3593内にAV情報を記録する場合、
1)Contiguous Data Area 3593内に存在し得る既存PC file 3582、以前 Linear Replacement 処理した欠陥領域3586を避けて次の記録領域まで光学ヘッドがアクセスする時間と、
2) 前回記録時に Skipping Replacement 処理した欠陥領域3587と今回記録時に初めて発見された欠陥領域に対する Skipping 処理を行う期間と、
は情報記憶媒体上にAV情報がまったく記録されない。よってこの期間内では情報記録再生装置内の半導体メモリ内の映像情報一時保管量は図30の粗アクセス時間1348、密アクセス時間1343、回転待ち時間1346の期間と全く同様に増加の一途をたどる。従ってこの期間は図30の粗アクセス時間1348、密アクセス時間1343、回転待ち時間1346の期間と同列で扱うことが出来る。Contiguous Data Area 3593内で前回記録時に Skipping Replacement 処理した欠陥領域3587と今回の記録時に初めて発見されSkipping処理が必要となる欠陥領域のトータルサイズを Lskip と定義する。
Lskip 箇所を通過する合計時間 Tskip は、
Tskip = Lskip ÷ PTR…(21)となる。
この条件を加味すると(8)式は、
CDAS≧STR×PTR×(Ta+Tskip)/(PTR−STR)…(22)
と変形される。
Contiguous Data Area 3593内に存在し得る既存PC file 3582、以前 Linear Replacement 処理した欠陥領域3586を避けて次の記録領域まで光学ヘッドがアクセスする時はトラックジャンプによるアクセスを行うが、この時粗アクセス時間1348、1376が不必要なレベルまで既存 PCfile 3582サイズと以前Linear Replacement 処理した欠陥領域3586サイズを小さくする。一般的なDVD−RAMドライブでは密アクセス時の対物レンズ移動距離は ±200μm 程度であり、DVD−RAMディスクのトラックピッチ
Pt = 0.74μm…(23)
1トラック当たりの最小データサイズ
Dt = 17×2kBytes = 34kBytes…(24)
から既存PC file 3582、以前 Linear Replacement 処理した欠陥領域3586 1個当たりのサイズは
200÷0.74×34 = 9190kBytes…(25)
以下の必要がある。諸処のマージンを見越して考えると実際の許容最大サイズは(25)式の1/4の2300kBytes以下が望ましい。上記条件を満足した場合には Contiguous Data Area 内の次の記録領域までのアクセスは、密アクセス時間1343と回転待ち時間1346のみを考慮に入れれば良い、1回のアクセスに必要な密アクセス時間1343を JATa とし、回転待ち時間1346を MWTa とし、Contiguous Data Area 内の既存PC file 3582と以前 Linear Replacement 処理した欠陥領域3586の合計数を Npc とすると上記領域を避けるために必要な合計アクセス時間 Tpc は、
Tpc = Npc ×( JATa + MWTa )…(26)
となる。この時間も考慮に入れると(22)式は、
CDAS ≧
STR×PTR×(Ta+Tskip+Tpc)/(PTR−STR)…(27)
と変形される。
(10)(13)(15)の各値を用いると、
( Tskip + Tpc )/ Ta = 20%とした時には、
CDAS ≧ 6.5MBytes
( Tskip + Tpc )/ Ta = 10%とした時には、
CDAS ≧ 5.9MBytes
( Tskip + Tpc )/ Ta = 5%とした時には、
CDAS ≧ 5.7MBytes
( Tskip + Tpc )/ Ta = 3%とした時には、
CDAS ≧ 5.6MBytes
( Tskip + Tpc )/ Ta = 1%とした時には、
CDAS ≧ 5.5MBytesとなる。
(27)式と(26)式から、
Npc ≦
{[ CDAS×(PTR−STR)/(STR×PTR)]−Ta−Tskip }/( JATa+MWTa )…(28)
(28)(27)式と(21)式から、
Lskip ≦
{[ CDAS×(PTR−STR)/(STR×PTR)]−Ta−Tpc }× PTR…(29)が導ける。
(28)(10)(13)(15)式の各値と MWTa ≒ 18ms、JATa≒ 5ms を用いると、
( Tskip + Tpc )/ Ta = 10%
Tskip = 0とした時には、Npc ≦ 6( Tskip + Tpc )/ Ta = 5%
Tskip = 0とした時には、Npc≦ 3( Tskip + Tpc )/ Ta = 3%
Tskip = 0とした時には、Npc≦ 1( Tskip + Tpc )/ Ta = 1%
Tskip = 0とした時には、Npc≦ 0
となる。
また(29)(10)(13)(15)式の各値を用いると、
(Tskip + Tskip )/ Ta = 10%
Tpc = 0とした時には、Lskip≦ 208kBytes
( Tskip + Tskip )/ Ta = 5%
Tpc = 0とした時には、Lskip≦ 104kBytes
( Tskip + Tskip )/ Ta = 3%
Tpc = 0とした時には、Lskip ≦ 62kBytes
( Tskip + Tskip )/ Ta = 1%
Tpc = 0とした時には、Lskip≦ 0kBytes
となる。
上記の説明ではAV情報の記録系システム概念図として図28を用いて説明した。
基本的概念を検討する場合には図28で問題ないが、より詳細に検討するために図51に示す記録系のシステム概念モデルを使用する。
図6に示すPCシステムで記録する場合、外部から入力されたAV情報はMPEGゴード134を介してデジタル圧縮信号に変換され、一時的にメインメモリ112に記録され、メインCPU111の制御に応じて図6の情報記録再生装置140側へ転送される。情報記録再生装置140内にもバッファメモリ219を持ち、転送されたデジタルAV情報は一時的にバッファメモリ219内に保存される。
具体的な情報の流れを図52を用いて説明する。図51に示したPC側のメインメモリ112内に保存された映像情報3301は従来の方法では WRITE コマンドとともに情報記録再生装置140側に転送される。この従来方法での WRITE コマンドは記録する開始位置を示すLBNと転送されるデータサイズが指定される。この転送された映像情報は情報記録再生装置のメモリ219内のまだ転送されてない空き領域3311に一時保管された後、図52(B)のように情報記憶媒体上の初回 WRITE Command による記録場所3327に記録される。次の WRITE コマンドで映像情報は情報記録再生装置のメモリ219内の情報記憶媒体に記録する映像情報3315領域に一時保管され、情報記憶媒体上の未記録領域3324への記録作業が開始する。図52(c)のように途中で欠陥領域3330が発生すると Skipping Replacement 処理した結果、記録を予定していた映像情報3315の一部が情報記憶媒体上の所定範囲(未記録領域3324の範囲)内に入りきらず、溢れ情報3321が発生すると共に情報記録再生装置は記録処理を中断する。
このように記録開始位置を表すLBNと転送情報サイズのみを与える従来の WRITE コマンドでは本発明で説明した Skipping Replacement 処理を行うと記録処理が中断してしまう。情報記憶媒体上に多量の欠陥が発生した場合にも途中で中断することなく、長期間連続してAV情報を記録できる本発明の方法を以下に説明する。
本発明におけるAV情報記録方法に関する大きな特徴は図53に示すように
* 記録すべきファイルがAVファイルか否かを判定するステップ(ST01)
* 情報記憶媒体上の映像情報記録場所を事前に設定するステップ(ST02)
* 情報記憶媒体上にAV情報を記録するステップ(ST03)
* 情報記憶媒体上に実際に記録された情報配置情報を情報記憶媒体上の管理領域に記録するステップ(ST04)を有している所にある。この処理は主に File System 2側が中心となり制御を行う。
図54は、図53のステップST01の内容を更に詳しく示し、図55は、図53のステップST02の内容を更に詳しく示し、図56は、図53のステップST03の内容を更に詳しく示している。図57は、図53のステップST04の内容を更に詳しく示している。
情報記録、情報再生、AVファイル内の情報の部分削除処理など情報記憶媒体に対するあらゆる処理は図5の録再アプリ1がOS内の File System 2に対して処理の概略を指示した後、初めて開始される。 File System 2に対して示す処理の概略内容は録再アプリ1側から SDK API Command 4を発行することにより通知される。SDK API Command 4を受けると File System 2側でその指示の内容を具体的に噛み砕き、DDK Interface Command 5を情報記録再生装置3に対して発行して具体的な処理が実行される。
本発明実施の形態LBN/UDF、LBN/XXXにおいて上記図53に示す処理が可能となるために必要なAPIコマンド( SDK API Command 4 )を図58に示した。
図58のコマンド種別3405内の一部内容追加部分と新規コマンド部分は本発明の範囲である。APIコマンドを用いて録再アプリ1側が行う一連の処理方法を説明すると以下のようになる。
< AV情報記録処理 >
1st STEP: Create File Command により記録開始と対象ファイルの属性(AVファイルかPCファイルか)をOS側に通知する。
2nd STEP: Set Unrecorded Area Commend により情報記憶媒体上に記録するAV情報の予想最大サイズ指定
3rd STEP: Write File Command( OSに対して複数回コマンドを発行する )によりAV情報転送処理をOS/ File System 側に通知する。
4th STEP: 一連のAV情報記録処理が完了した後、後日に記録したいAV情報サイズが分かっている場合にSet Unrecorded Area Command を発行することにより、次回AV情報を記録するエリアを事前に 確保して置く事も可能である。
本発明の情報記憶媒体においては同一の情報記憶媒体上にAV 情報とPC情報の両方を記録可能となっている。従って次回のAV情報を記録する前に空き領域 にPC情報が記録され、次回のAV情報記録時に空き領域が無くなっている場合が生じる。
それを防ぐためにAVファイル内に大きなサイズの未使用領域を設定し、次回のAV情報記録場所の事前予約をしておける。(この4th STEP は実行しない場合もある。)
5th STEP: Close Handle Command により一連の記録処理終了をOS/ File System 側に通知する。
* Create File Command にAV file 属性フラグを追加する以外は Write File Command、 Close Handle Commandとも従来のPC情報記録用のコマンドをそのまま兼用する。そのように設定することで内部で複数に階層化されたOS内のAPIインターフェースに近い上層部での映像情報記録方法変更に伴うプログラム変更を不要とし、上層部では既存のOSソフトをそのまま使用可能としている。情報記録再生装置に近い下層のOS部分に属する File System 側では図54に示す方法で対象とするファイルがAVファイルかPCファイルかを File System 側単独で判断し、情報記録再生装置に対する使用コマンドを選別している。
* 記録場所のアドレス指定は全て AV Address で設定する。
< AV/PC情報再生処理 >
1st STEP: Create File Command により再生開始をOS側に通知する
2nd STEP: Read File Command( OSに対して複数回コマンドを発行する )により一連の再生処理を指示
3rd STEP: Close Handle Command により一連の再生処理終了をOS/ File System 側に通知する
* 再生処理はAVファイル、PCファイルとも共通の処理を行う。
* 再生場所のアドレス指定は全て AV Address で設定する。
< AVファイル内の部分削除処理 >
1st STEP: Create File Command により部分削除対象のファイル名をOS側に通知する。
2nd STEP: Delete Part Of File Command により指定範囲内の削除処理を指示する。
… Delete Part Of File Command では削除開始する AV Address と削除するデータサイズをパラメータで指定する。
3rd STEP: Close Handle Command により一連の再生処理終了をOS/ File System 側に通知する。
< 情報記憶媒体上にAV情報を記録できる未記録領域のサイズを問い合わせる >
1st STEP: Get AV Free Space Size Command によりAV情報を記録できる未記録領域のサイズを問い合わせ
* Get AV Free Space Size Command をOS側に発行するだけでOS側から未記録領域サイズの回答をもらえる。
< デフラグメンテーション(Defragmentation)処理 >
1st STEP: AV Defragmentation Command によりAVファイル用のデフラグメンテーション処理をOS側に指示する。
* AV Defragmentation Command 単独でAVファイル用のデフラグメンテーション処理が行える。
* AV Defragmentation Command に対する具体的処理方法としては情報記憶媒体上に点在する Extent サイズの小さなファイル情報を Extent 毎に移動し、未記録領域内の Contiguous Data Area 確保スペースを広げる処理を行う。
上記の SDK API Command 4 を具体的に噛み砕いた後、File System 2が情報記録再生装置3側に発行するDDK Interface Command 5の一覧を図59に示す。READ Command 以外は本発明で新規に提示するコマンドかあるいは既存のコマンドに対して一部修正を加えたコマンドである。
情報記録再生装置は例えばIEEE1394などに接続され、同時に複数台の機器間での情報転送処理が行われる。図5や図6の説明図では情報記録再生装置3、140は1個のメインCPU111のみに接続されている。これに対してIEEE1394などに接続された場合には各機器毎のメインCPUと接続される。そのため間違って他の機器に対して別の情報を転送しないように機器毎の識別情報である Slot_ID を使用する。この Slot_ID は情報記録再生装置3、140側で発行する。 GET FREE SLOT_ID Command は File System 2側で発行するもので、パラメータとして AV WRITE 開始フラグと AV WRITE 終了フラグによりAV情報の開始と終了を宣言すると共に、AV情報開始宣言時に情報記録再生装置に対して Slot_ID 発行の指示を出す。
AV WRITE Command での記録開始位置はカレント位置(前回の AV WRITE Command で記録終了したLBN位置から次のAV情報を記録する)として自動的に設定される。各 AV WRITE Command には AV WRITE 番号が設定され、コマンドキャッシュとして情報記録再生装置のバッファメモリ219内に記録された既発行の AV WRITE Command に対してこの AV WRITE 番号を用いて DISCARD PRECEDING COMMAND Command により発行取り消し処理を行える。
図29に示すように情報記録再生装置のバッファメモリ219内のAV情報一時保管量が飽和する前に File System 2側で適正な処理が出来るように GET WRITE STATUS Command が存在する。この GET WRITE STATUS Command の戻り値3344としてバッファメモリ219内の余裕量が回答されることでバッファメモリ219内の状況が File System 2側で把握出来る。本発明実施の形態では無欠陥時の1個の Contiguous Data Area 記録分のAV情報を AV WRITE Command で発行する毎にこの GET WRITE STATUS Command を挿入し、 GET WRITE STATUS Command 内のコマンドパラメーター3343である調査対象サイズと調査開始LBNを対象の Contiguous Data Area に合わせている。また GET WRITE STATUS Command には対象範囲内で発見された欠陥領域を各ECCブロック先頭LBNの値として戻り値3344で与えられているため、AV情報記録後の Extent 設定(図57のST4−04)にこの情報を利用する。
SEND PRESET EXTENT ALLOCATION MAP Command はAV情報記録前に全記録予定場所をLBN情報として情報記録再生装置に対して事前通告するコマンドで、記録予定場所の Extent 数とそれぞれの Extent 先頭位置(LBN)と Extent サイズをコマンドパラメーターに持つ。この情報記憶媒体上の記録予定場所は先行して発行する GET PERFORMANCE Command の戻り値3344である Zone 境界位置情報とLBN換算後のDMA情報を基に設定される。
以下に図53に示した各ステップ内の詳細処理方法についてさらに説明する。
AVファイルの識別情報は、図25あるいは図60(f)に示すように File Entry 3520の ICB Tag 418内にある Flags field in ICB Tag 3361内にAV file 識別フラグ3362が設定されており、このフラグを“1”に設定することでAVファイルであるかの識別が行える。
本発明の他の実施の形態としては図26あるいは図61(d)に示すように File Identifier Descriptor 3364内にAV file 識別フラグ3364を設定することも可能である。
図53のST01に示したAVファイルか否かを識別するステップの具体的なフローチャートを図54に示す。
録再アプリ1側から Create File Command が発行されて初めて処理を開始する。AVファイルの識別方法は条件により異なり、
* 新規AVファイル作成時には Create File Command 内のAV file 属性フラグを用いて識別し、
* 既に存在するAVファイルに対してAV情報を付加する場合には図60または図61に示したように情報記憶媒体上に既に記録されているファイルの属性フラグを用いてAVファイルの識別を行う。
…この方法を用いることによりアプリケーションプログラム1側での各ファイルの属性(AVファイルかPCファイルか)を管理を不要( File System 2側で自動的に判定して記録処理方法を切り替える)となる効果がある。
このような方法を採用することで、該当ファイルがPCファイルの場合には従来の WRITE Command、Linear Replacement 処理を行い、AVファイルの場合には AV WRITE Command、Skipping Replacement 処理を行う。
録再アプリ1側では Create File Command 発行後にAV情報記録予定サイズの予想最大値を設定し、Set Unrecorded Area Command を発行する。その指定情報と GET PERFORMANCE Command で得た欠陥分布と Zone 境界位置情報を基に記録すべき予定の最大情報サイズに合わせて Contiguous Data Area の設定を行う。図7の中のLBN/XXXの実施の形態を用いた場合にはこの設定条件として(25)式と(27)式を利用する。
その結果に基付き該当するAVファイルの File Entry 内の Allocation Descriptors 情報を事前に記録する(ST2−07)。このステップを経ることで
a)例えばIEEE1394などに接続し、複数の機器間との記録を同時並行的に行う場合、記録予定位置に他の情報が記録されるのを防止できる。
b)AV情報を連続記録中に停電などにより記録が中断された場合でも、再起動後に記録予定位置を順にトレースする事で中断直前までの情報を救える。
などのメリット(効果)が得られる。その後 SEND PRESET EXTENT ALLOCATION MAP Command で情報記録再生装置側に記録予定位置情報を通知する(ST2−08)。この事前通知により情報記録再生装置は情報記憶媒体上の記録位置と記録順を事前に知っているため、AV情報記録時に情報記憶媒体上の欠陥で Skipping Replacement 処理が多発しても記録処理を停止させることなく、連続記録を継続させることが可能となる。
図53のステップST03に示したAV情報連続記録ステップ内の詳細内容について図56を用いて説明する。
図41に示すように Information Length 3517情報を用いてAVファイル内の記録開始位置を事前に確認しておく(ST03−01)。録再アプリ1から Write File Command が発行されると(ST3ー02)AV WRITE 開始フラグが設定された GET FREE SLOT_ID Command を発行して情報記録再生装置3に SLOT_ID を発行させる(ST3−03)。
ST3−04以降の連続記録処理方法を図62に模式的に示した。AV WRITE Command によりメインメモリに保存された映像情報#1、#2、#3は定期的に情報記録再生装置中のバッファメモリ219内に転送される。情報記録再生装置のバッファメモリ219内に蓄えられた映像情報は光学ヘッド202を経由して情報記憶媒体上に記録される。情報記憶媒体201上に欠陥領域3351が発生すると Skipping Replacement 処理されるが、この間は情報記憶媒体201上に映像情報が記録されないので情報記録再生装置中のバッファメモリ219内に一時保管される映像情報量が増加する。File System 2側は定期的に GET WRITE STATUS Command を発行し、バッファメモリ219内の一時保管映像情報量をモニターしている。この一時保管映像情報量が飽和しそうな場合には File System 側で、
1)DISCARD PRECEDING COMMAND Command を発行し、情報記録再生装置内のコマンドキャッシュの一部を取り消す、
2)次の AV WRiTE Command で情報記録再生装置側へ転送する映像情報量を制限(減らす)する、
3)情報記録再生装置側へ発行する次の AV WRiTE Command までの発行時間を遅らせ、情報記録再生装置中のバッファメモリ219中の一時保管映像情報が少なくなるまで待つ、
のいずれかの処理を行う。
上記の内容について図63乃至図70に示すように具体的な例を用いて説明する。図63から図70には、それぞれ3段階で記録情報の遷移を示している。第1段階は、PC側メモリ、第2段階は情報記録再生装置メモリ、第3段階は情報記憶媒体上の記録位置である。
図55のST2−08に対応して図63(A)での丸印1の SEND PRESET EXTENT ALLOCATION MAP Command が発行される。図59に示したようにこのコマンドではコマンドパラメーターとして Extent 先頭位置情報と Extent サイズ情報がセットされるので図63(A)の例では Extent = CDA の先頭位置LBNである“a”と“d”と“g”…と Extent = CDA サイズである“c−a”と“f−d”…が添付されている。また、CDA#1に対して2回に分けて映像情報を記録するように丸印2、丸印3の AV WRITE Command が発行される。次に、CDA#1内の記録状況を把握するため、丸印4の GET WRITE STATUS Command を発行している。
GET WRITE STATUS Command での調査対象をCDA#1に指定するため、パラメータの設定値である調査対象範囲の開始LBNとして“a”が設定され、調査対象範囲として“c−a”の値が設定されている。同様にCDA#2に対して2回に分けて映像情報を記録するため丸印5,6の AV WRITE Command を発行している。そして次に、CDA#2に対する記録状況把握のため丸印7の GET WRITE STATUS Command を発行している。
このコマンドを一度に情報記録再生装置側に送り、コマンドキャッシュさせる(図56のST3−05)。図64(B)で示す情報記憶媒体上の未使用状態場所3371に欠陥が無い場合には図65(C)に示すように情報記憶媒体上への記録情報α3361が記録される。次に図66(D)に示すように欠陥領域3375が発生すると Skipping Replacement 処理が行われ、CDA#1内に記録する予定の映像情報が一部はみ出すが、事前に SEND PRESET EXTENT ALLOCATION MAP Command により情報記録再生装置3側で次に記録する場所が分かっているので溢れた情報はシフト情報β3である3371の場所に記録される。上記の欠陥領域3375に関する情報は、丸印4の GET WRITE STATUS Commandの戻り値3344として File System 2側に通知される(図56ST3−05、図63、図67参照)。 File System 2内で情報記録再生装置(ODD)3内のバッファメモリ219が溢れそうかを判定(図56ST3−06)する。そして、図56のST3−07に示した具体的方法として図67(E)の丸印9に示す DELETE PROCEDING COMMAND Command によりCDA#3に記録すべき映像情報に関する記録コマンドである、丸印8の AV WRITE Command(図63) を取り消し、丸印10の AV WRITE Command(図67) により転送すべき映像情報量を制限(減量)したコマンドを発行する。
CDA#2に対してのフィードバックは間に合わないので図68(F)に示すように当初の予定通りの情報記憶媒体上への記録処理が実行される。
図69(G)に示すようにここで使用する AV WRITE Command での記録開始位置はカレント位置では無く、記録開始位置が File System 2側で指定される場合を想定している。この場合でも先行する映像情報記録時に発見される欠陥領域により File System 2側で指定した記録開始位置と実際に記録される記録開始位置は大幅にずれる事を許容している。
一連の記録処理が終了すると録再アプリ1から発行される Close Handle Command をトリガーとして AV WRITE 終了フラグが付加された GET FREE SLOT_ID Command が File System 2から情報記録再生装置3側へ発行される。情報記録再生装置3ではこのコマンドを受けると図示してないがこの一連の記録処理時に発見された欠陥情報を図34(e)のTDL3414に追記する。
映像情報記録に対する後処理として 録再アプリ1側から指定する Set Unrecorded Area Command 情報(図57のST4−03)を基にAVファイル内に残す未使用領域サイズを決定し、Information Length 3517の書き換え処理(ST4−05)と最終的な Extent 情報の書き換え処理(ST4−04)及びUDFに関する設定情報の書き換え処理を行う。
図71を用いてAVファイル内の映像情報の再生手順について説明する。図5に示すように、
* 録再アプリ1では管理するアドレス情報として AV Address を使用し、File System 2に対して発行するSDK API Command 4でも AV Address を用いてアドレス設定をする。
* File System 2では管理するアドレス情報としてLBN(場合によってはLSN)を使用し、情報記録再生装置3に対して発行する DDK Interface Command 5でもLBNを用いてアドレス設定をする。
* 情報記録再生装置3ではPSNを用いてアドレス管理を行う。
と言う仕組みになっている。
従って録再アプリ1上で再生したい場所が決まり、Read File Command を発行するとFile System 2内での“ AV Address → LBN変換 ”(図71のST06)と情報記録再生装置3内での“LBN → PSN変換 ”(ST07)を行う。
AVファイル内の部分消去処理方法は,図72に示すように、情報記憶媒体上に記録されているAV情報に対して一切の処置を行わず、File System 2上の File Entry 情報の書き換え(図72のST09)とUDFに関する情報の変更処理のみを行う。そして、部分消去した場所を未記録領域として登録するために、UDF上の未記録領域情報であるUnallocated Space Table 452もしくはUnallocated Spase Bitmap435情報に、上記部分消去場所を書き加える(ST10)。最後に録画ビデオ管理データファイルに対する管理情報の書き換え処理を行う(ST11)。
図73では、Contiguous Data Area #β 3602内に少量のデータサイズであるVOB#2 3618を追加記録したため、Contiguous Data Area #β 3602内の不足分に未使用領域 Extent 3613を設定して有る。次回 AV File 3620に対して映像情報あるいはAV情報を追加記録する場合には上記未使用領域 Extent 3613の先頭位置( LBNでは h+g、PSNでは k+g の所 )から記録が開始される。
図示して無いが過去にVOB#1 3617とVOB#2 3618の間にVOB#3が Contiguous Data Area #α 3601と Contiguous Data Area #β 3602を一部またいだ形で存在していた。そのVOB#3の部分消去に伴い Contiguous Data Area #α 3601と Contiguous Data Area #β 3602をまたいだVOB#3の部分に対して図45で説明した処理を行い、未使用領域 Extent 3611と未使用領域 Extent 3612を File System 2側で設定した。またVOB#1の記録時にLBNが“ h+a ”から“ h+b-1 ”の範囲でECCブロック単位での欠陥が発見されたのでそこには映像情報またはAV情報を記録せずに欠陥領域 Extent 3609として設定した。このように Contiguous Data Area #α 3601と Contiguous Data Area #β 3602内には記録領域 Extent 3605と、欠陥領域 Extent 3609、記録領域 Extent 3606、未使用領域 Extent 3611、未使用領域 Extent 3612、記録領域 Extent 3607、未使用領域 Extent 3613が並ぶがそれらは全て AV File 3620の一部と見なされ、
図73の下側に説明して有るように AV File 3620の File Entry 内の Allocation Descriptors として全ての Extent が登録される。
特に図73での大きな特徴として図35(e)のTertiary Defect Map 3472に示すような独立してまとまった欠陥管理テーブルを持たず、File Entry 内に登録された欠陥領域 Extent 3609情報のみが欠陥管理情報になっている。 AV File 3620の File Entry 内 Allocation Descriptors での各 Extent の属性識別情報は図74(f)に示す Implementation Use 3528内に記録されている。すなわち図74では Allocation Descriptors の記述方法として Long Allocation Descriptor の記述方式を採用し、Implementation Use 3528の値として“ 0h ”の時は“記録領域の Extent ”を表し、“ Ah ”の時は“未使用領域の Extent ”、“ Fh ”の時は“欠陥領域の Extent ”を意味している。UDFの正式な規格上では Implementation Use 3528は6バイトで記述する事になっているが、図74では説明の簡略化のため下位4ビットのみの表現としている。図73では欠陥領域と未使用領域ともにLBNとPSNが設定されており、LBNとPSNは全て平行移動した値となっている。すなわち Linear Replacement 処理の結果生じるようにPSNに対するLBNの飛びが発生しない所に本発明実施例の特徴がある。また記録領域 Extent 3605、3606、3607が存在する箇所のみに AV Address が付与されている。このAV Address はAVFile3620内の欠陥領域 Extent 3609と未使用領域 Extent 3611、3612、3613を除いた全セクターに対して File Entry 内に記述された Allocation Descriptors の記述順に従って順に番号が設定された格好になっている。すなわち記録領域 Extent 3605の最初のセクタのLBNは“ h ”、PSNは“ k ”であり、AV Address は“ 0 ”に設定され、記録領域 Extent 3607の最初のセクタのLBNは“ h+f ”、PSNは“ k+f ”であり、AV Address は“ a+c-b ”となっている。
図13に示すようにDVD−RAMディスクに対してはECCブロック502単位で情報が記録されている。従って本発明実施例の図73でもECCブロック単位で記録されるよう File System 2側できちんと管理されている。すなわち Extent 設定によりECCブロック単位の記録が行えるよう File System 2が制御している。具体的内容で説明すると図73の“a”“b”“d”“e”“j”が全て“16の倍数”になるように設定され、Contiguous Data Area #α 3601と Contiguous Data Area #β 3602の開始位置はECCブロック内先頭位置、終了位置はECCブロック内終了位置となるように設定されている。
欠陥領域はECCブロック単位で欠陥処理されるため欠陥領域 Extent 3609の開始と終了位置はECCブロック内の開始位置と終了位置に一致している。図73での個々のVOB#1 3616、3617とVOB#2 3618サイズは必ずしも16セクター単位で記録される必要が無く、VOB#1 3616、3617とVOB#2 3618の部分的なECCブロックからのはみ出し分は未使用領域 Extent 3611、3612、3613サイズで補正されている。
図73に示した実施例での映像情報とAV情報の記録方法で異なる部分は、図57でのST4−01でのDMA領域内の Tertiary Defect List 3414への記録が不用となり、ST4−04での Extent 情報に欠陥 Extent 3609と未使用領域 Extent 3611、3612、3613が加わる。
再生手順では図71のように “ AVAddress → LBN変換 → PSN変換 ”は行うが、“ AVAddress → LBN変換 ”時に File Entry 内の Allocation Descriptors から各 Extent の属性を検出し、記録領域 Extent 3605、3606、3607のみを再生の対象にする(欠陥 Extent 3609や未使用領域 Extent 3611、3612、3613に対する取捨選択処理 )を行う所に大きな特徴がある。
またファイル内の部分消去処理時にもAVファイルの File Entry 内の Extent 情報書き換え処理(ST09)時に Contiguous Data Area サイズとECCブロック境界領域場所を加味して適宜 未使用領域 Extent の挿入処理が必要となる。
以上説明したこの発明の重要な点を以下まとめることにする。
1.< PC情報の欠陥管理情報とAV情報の欠陥管理情報を分ける >
第1の情報はPC情報であり、第2の情報はAV情報であり、
PC情報に対しては、図34(e)に示すSDL3413情報、または図35(e)に示すSDM3471情報を記録する。また、AV情報に対しては図34(e)に示すTDL3414情報、または図35(e)に示すTDM3472情報を記録する。
欠陥処理方法は、PC情報に対しては図32(β)に示す Linear Replacement 法を採用し、AV情報に対しては図32(γ)に示す Skipping Replacement 法を利用している。
このようにPC情報とAV情報で異なる欠陥処理に応じて欠陥管理情報も分けることにより欠陥管理が容易になる。またそれぞれの情報を分別して記録して有るため、図50(d)に示すように、Contiguous Data Area 3593設定時の管理や設定方法が容易となる。
2.< 記録情報内容に応じて記録する欠陥管理情報を分ける >
情報記憶媒体上に記録する情報が第1の情報と第2の情報の内いずれかであるかを判定する判定部とはハード的には図6のメインCPU111を表し、プログラムソフトでは図5の File System 部 2を意味し、具体的な判定方法は図54に示して有る。
それに応じて、PC情報に対しては、図34(e)に示すSDL3413情報、または図35(e)に示すSDM3471情報を記録する。また、AV情報に対しては図34(e)に示すTDL3414情報、または図35(e)に示すTDM3472情報を記録する。
欠陥処理方法は、PC情報に対しては図32(β)に示す Linear Replacement 法を採用し、AV情報に対しては図32(γ)に示す Skipping Replacement 法を利用する。つまり、PC情報とAV情報とで最適な欠陥管理方法が異なる。本発明の記録方法または情報記録再生装置により自動的に別の欠陥管理情報を作成して記録することが出来るので各情報に応じた最も最適な欠陥管理を行うことが可能となる。
3.< PDL、SDL、TDL(またはTDM)情報 >
情報記録時に遭遇する情報記憶媒体上の欠陥領域に対する代替え方法として、第1の代替え方法(Slipping)は、図16(b)に説明して有る。第2の代替え方法( Linear Replacement )は、図32(β)で説明し、第3の代替え方法( Skipping Replacement )は、図32(γ)で説明している。
第1の代替え方法に関する欠陥管理情報(PDL)とは、図34(e)に示すPDL3412情報を意味する。第2の代替え方法に関する欠陥管理情報(SDL)とは図34(e)に示すSDL3413情報または図35(e)に示すSDM3471情報を意味する。第3の代替え方法に関する欠陥管理情報(TDL)とは、図34(e)に示すTDL3414情報または図35(e)に示すTDM3472情報を意味する。
このようにPC情報とAV情報で異なる欠陥処理に応じて欠陥管理情報も分けることにより欠陥管理が容易になる。またそれぞれの情報を分別して記録して有るため、図50(d)に示すように、Contiguous Data Area 3593設定時の管理や設定方法が容易となる。
4.情報記憶媒体上に記録されるアドレスとは図32に示すPSN:Physical Sector Number、物理アドレスとは図32に示すLBN:Logical Block Number を意味する。
5.第3の代替え方法に関する欠陥管理情報が物理アドレス情報として記述されているとは、欠陥管理情報として図34(e)に示すTDL3414情報として記録することを示し、情報記録再生装置側で欠陥管理を行うことを意味する。このように欠陥管理情報を情報記録再生装置で行う事により、File System 2側では面倒な欠陥管理に悩殺されることなく、LBN空間上での記録場所管理に専念できる。
6.第3の代替え方法に関する欠陥管理情報が論理アドレス情報として記述されるとは欠陥管理情報として図35(e)に示すTDM3472情報として記録することを示し、File System 2側で欠陥管理を行うことを意味する。このように欠陥管理を File System 2側で管理させることにより細かい手の行き届いた欠陥管理が可能になるだけでなく、File System 2が直接欠陥管理を行うので図50(d)に示すように Contiguous Data Area 3593設定時の管理や設定が容易となる。
この発明によれば下記の情報記憶媒体、欠陥管理情報の記録方法、及び欠陥管理情報を記録する情報記録再生装置を提供できる。
(1)連続記録に適した欠陥管理が可能な情報記憶媒体。
(2)情報記憶媒体上に多量の欠陥領域が存在しても大きな影響を受けることなく安定に連続記録を行うことが可能なように欠陥管理情報を記録する欠陥管理情報の記録方法。
(3)情報記憶媒体上に多量の欠陥領域が存在しても大きな影響を受けることなく安定に連続記録を行うことが可能なように欠陥管理情報を記録する欠陥管理情報を記録する情報記録再生装置。
この発明に係る情報記録再生装置とアプリケーションブロックの全体構成を示す図。 情報記録再生部内の構成説明図。 映像情報録画及び再生に必要な機能の一覧を示す説明図。 図3に続く、映像情報録画及び再生に必要な機能の一覧を示す説明図。 録画再生アプリケーションソフトを用いてパーソナルコンピュータ上で映像情報の記録再生処理を行う場合のパーソナルコンピュータ上のプログラムソフトの階層構造と書く階層であつかうアドレス空間の関係を示す説明図。 パーソナルコンピュータの構成説明図。 情報記憶媒体上の欠陥管理とAVファイル内の未使用領域管理に関する各実施例の対比説明図。 DVD-RAMディスク内の概略記録内容のレイアウトの説明図。 DVD-RAMディスク内のリードインエリア内の構成を示す説明図。 DVD-RAMディスク内のリードアウトエリア内の構成を示す説明図。 物理セクタ番号と論理セクタ番号の関係を示す説明図。 データエリアへ記録されるセクタ内の信号構造を示す説明図。 データエリアへ記録される情報の記録単位を示す説明図。 データエリア内でのゾーンとグループの関係を示す説明図。 DVD-RAMディスクでの論理セクタ設定方法の説明図。 データエリア内での欠陥領域に対する交替処理方法の説明図。 情報記録再生部における論理ブロック番号の設定動作の説明図。 情報記録再生部における欠陥部処理動作の説明図。 UDFに従って情報記憶媒体上にファイルシステムを記録した例を示す図。 図19の続きを示す図。 階層化されたファイルシステムの構造と情報記憶媒体上への記録された情報内容との基本的な関係を簡単に示す図。 ロングアロケーション記述子の内容の例を示す図。 ショートアロケーション記述子の内容の例を示す図。 アンロケイテドスペイスエントリーの記述内容をの説明図。 ファイルエントリーの記述内容を一部示す説明図。 ファイル識別記述子の記述内容を一部示す説明図。 ファイルシステム構造の例を示す図。 記録信号の連続性を説明するために示した記録系システムの概念図。 記録系において最もアクセス頻度が高い場合の半導体メモリ内の情報保存量の状態説明図。 記録系において映像情報記録時間とアクセス時間のバランスが取れている場合の半導体メモリ内の情報保存量の状態説明図。 本発明の各実施の形態においてコンティギュアスデータエリアの境界位置を録画再生アプリケーションで管理する場合のアロケーションマップテーブル内のデータ構造説明図。 情報記録再生装置が欠陥管理情報を管理する場合のスピッキングリプレイスメントとリニアリプレイスメントとの比較のための説明図。 光ヘッド(ピックアップ)のトラック上の移動例を説明するために示した図。 本発明の各実施の形態において、情報記録再生装置が管理する情報記憶媒体上での欠陥管理情報のデータ構造の説明図。 本発明の各実施の形態において、ファイルシステム2が管理する情報記憶媒体上での欠陥管理情報のデータ構造の説明図。 図35の欠陥管理情報に基づき管理された場合のスピッキングリプレイスメントとリニアリプレイスメントとの比較のための説明図。 ファイルシステム2が欠陥管理情報を管理する場合の他の例を説明するために示した図。 代替え領域設定ファイルを作成するための手順を示すフローチャート。 代替え領域設定ファイルを用いた代替え処理を説明するためのフローチャート。 代替え領域設定ファイルを作成するための手順を示すフローチャート。 本発明の各実施の形態における追加記録映像情報とコンティギュアスデーエリア内の未使用領域の説明図。 ファイル毎に指定されるインフォメーションレングスの記録場所と各エクステント毎の属性記述箇所の説明図。 本発明の各実施の形態におけるAVファイル内の部分削除処理方法に関する説明図。 同じく本発明の各実施の形態におけるAVファイル内の部分削除処理方法の別の例に関する説明図。 同じく本発明の各実施の形態におけるAVファイル内の部分削除処理方法の別の例に関する説明図。 本発明の一実施例におけるコンティギュアスデーエリア境界位置情報内容とその記録場所の説明図。 本発明に係るエクステント内未使用領域設定方法の他の例を示す説明図。 本発明に係る一実施例における欠陥領域を含めた記録方法の説明図。 本発明に係る一実施例における欠陥領域を避けた記録方法の説明図。 本発明に係る一実施例におけるコンティギュアスデータエリア設定方法と記録前のエクステント事前設定方法の説明図。 この発明に係る情報記録再生装置の概略構成を示す図。 書き込みコマンドの問題点を説明する図。 本発明における映像情報の記録手順の概略を示す図。 図53のステップST01の詳細を示す図。 図53のステップST02の詳細を示す図。 図53のステップST03の詳細を示す図。 図53のステップST04の詳細を示す図。 本発明の実施の形態において映像情報記録時に使用する各種API Commandの内容を示す図。 本発明の実施の形態に係る情報記録再生装置に対するコマンドを示す説明図。 本発明に係るAVファイルの識別情報が記録されている箇所を示す説明図。 本発明に係るAVファイルの識別情報が記録されている箇所の他の例を示す説明図。 本発明に係る映像情報の連続記録方法を説明するために示した概念図。 本発明の実施の形態による情報記憶媒体への記録方法の説明図。 同じく本発明の実施の形態による情報記憶媒体への記録方法の説明図。 同じく本発明の実施の形態による情報記憶媒体への記録方法の説明図。 同じく本発明の実施の形態による情報記憶媒体への記録方法の説明図。 同じく本発明の実施の形態による情報記憶媒体への記録方法の説明図。 同じく本発明の実施の形態による情報記憶媒体への記録方法の説明図。 同じく本発明の実施の形態による情報記憶媒体への記録方法の説明図。 同じく本発明の実施の形態による情報記憶媒体への記録方法の説明図。 本発明に係る映像情報の再生手順を示す図。 本発明に係るAVファイル内の部分消去の手順を示す図。 この発明の他の実施の形態に係る映情報記録方法を示す図。 図73の実施の形態におけるエクステント属性識別情報記録方法の説明図。
符号の説明
101…情報再生部もしくは情報記録再生部
102…応用構成部
1001…光ディスク
3412…PDL
3413…SDL
3414…TDL
3471…SDM
3472…TDM

Claims (4)

  1. AVデータ及び管理情報が記録される情報記録媒体において、
    前記AVデータが保存されるAVファイルと前記AVファイルの記録位置を管理するファイル管理情報とが定義されており、
    前記AVファイルへの情報処理方法を設定したアプリケーション層と、ファイルシステムの層と、情報記録再生の制御を設定したディスクドライブ層とが設定され、
    前記情報記録媒体に対するアドレス情報に関しては、前記アプリケーション層がAVアドレスをアドレス情報として用い、前記ファイルシステム層が論理ブロック番号と論理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記ディスクドライブ層が物理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記論理ブロック番号と前記論理セクタ番号とが互いに関連付けられ、前記論理セクタ番号と前記物理セクタ番号とが関連付けられ、
    前記ファイル管理情報は前記AVファイルのためのファイルエントリー情報を含み、
    このファイルエントリー情報には前記AVファイルを構成するエクステント毎の記録位置情報を示すアロケーションディスクリプタ−を含み、
    前記ファイル管理情報はさらにメインボリュームディスクリプタ−シーケンスを含み、
    前記メインボリュームディスクリプタ−シーケンスは論理ボリュームの内容を記述するロジカルボリュームディスクリプタ−を含み、
    前記メインボリュームディスクリプタ−シーケンスが記録される領域では前記論理セクタ番号が設定されると共に前記論理ブロック番号が設定されない事を特徴とする情報記録媒体。
  2. AVデータ及び管理情報が記録される情報記録媒体に対してAVデータを記録する情報記録方法において、
    前記AVデータが保存されるAVファイルと前記AVファイルの記録位置を管理するファイル管理情報とが定義されており、
    前記AVファイルへの情報処理方法を設定したアプリケーション層と、ファイルシステムの層と、情報記録再生の制御を設定したディスクドライブ層とが設定され、
    前記情報記録媒体に対するアドレス情報に関しては、前記アプリケーション層がAVアドレスをアドレス情報として用い、前記ファイルシステム層が論理ブロック番号と論理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記ディスクドライブ層が物理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記論理ブロック番号と前記論理セクタ番号とが互いに関連付けられ、前記論理セクタ番号と前記物理セクタ番号とが関連付けられ、
    前記ファイル管理情報は前記AVファイルのためのファイルエントリー情報を含み、
    このファイルエントリー情報には前記AVファイルを構成するエクステント毎の記録位置情報を示すアロケーションディスクリプタ−を含み、
    前記ファイル管理情報はさらにメインボリュームディスクリプタ−シーケンスを含み、
    前記メインボリュームディスクリプタ−シーケンスは論理ボリュームの内容を記述するロジカルボリュームディスクリプタ−を含み、
    前記メインボリュームディスクリプタ−シーケンスが記録される領域では前記論理セクタ番号が設定されると共に前記論理ブロック番号が設定されず、
    上記情報記録媒体にAVファイルを記録もしくは書き換えることを特徴とする情報記録方法
  3. AVデータ及び管理情報が記録された情報記録媒体からAVデータを再生する情報再生方法において、
    前記AVデータが保存されるAVファイルと前記AVファイルの記録位置を管理するファイル管理情報とが定義されており、
    前記AVファイルへの情報処理方法を設定したアプリケーション層と、ファイルシステムの層と、情報記録再生の制御を設定したディスクドライブ層とが設定され、
    前記情報記録媒体に対するアドレス情報に関しては、前記アプリケーション層がAVアドレスをアドレス情報として用い、前記ファイルシステム層が論理ブロック番号と論理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記ディスクドライブ層が物理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記論理ブロック番号と前記論理セクタ番号とが互いに関連付けられ、前記論理セクタ番号と前記物理セクタ番号とが関連付けられ、
    前記ファイル管理情報は前記AVファイルのためのファイルエントリー情報を含み、
    このファイルエントリー情報には前記AVファイルを構成するエクステント毎の記録位置情報を示すアロケーションディスクリプタ−を含み、
    前記ファイル管理情報はさらにメインボリュームディスクリプタ−シーケンスを含み、
    前記メインボリュームディスクリプタ−シーケンスは論理ボリュームの内容を記述するロジカルボリュームディスクリプタ−を含み、
    前記メインボリュームディスクリプタ−シーケンスが記録される領域では前記論理セクタ番号が設定されると共に前記論理ブロック番号が設定されず、
    前記AVファイルからAVデータを再生することを特徴とする情報再生方法。
  4. AVデータ及び管理情報が記録された情報記録媒体からAVデータを再生する情報再生装置において、
    前記AVデータが保存されるAVファイルと前記AVファイルの記録位置を管理するファイル管理情報とが定義されており、
    前記AVファイルへの情報処理方法を設定したアプリケーション層と、ファイルシステムの層と、情報記録再生の制御を設定したディスクドライブ層とが設定され、
    前記情報記録媒体に対するアドレス情報に関しては、前記アプリケーション層がAVアドレスをアドレス情報として用い、前記ファイルシステム層が論理ブロック番号と論理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記ディスクドライブ層が物理セクタ番号をアドレス情報として使用し、前記論理ブロック番号と前記論理セクタ番号とが互いに関連付けられ、前記論理セクタ番号と前記物理セクタ番号とが関連付けられ、
    前記ファイル管理情報は前記AVファイルのためのファイルエントリー情報を含み、
    このファイルエントリー情報には前記AVファイルを構成するエクステント毎の記録位置情報を示すアロケーションディスクリプタ−を含み、
    前記ファイル管理情報はさらにメインボリュームディスクリプタ−シーケンスを含み、
    前記メインボリュームディスクリプタ−シーケンスは論理ボリュームの内容を記述するロジカルボリュームディスクリプタ−を含み、
    前記メインボリュームディスクリプタ−シーケンスが記録される領域では前記論理セクタ番号が設定されると共に前記論理ブロック番号が設定されず、
    前記管理情報を再生する手段と、
    前記AVファイルからAVデータを再生する手段とを具備したことを特徴とする情報再生装置。
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