JP4515533B1 - 自動綾取装置、及び自動綾取方法 - Google Patents

自動綾取装置、及び自動綾取方法 Download PDF

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Abstract

【課題】織布の準備段階において、経糸群から経糸を1本ずつ分離して綾取りを実行するに際し、経糸を傷付けずに、効率よく、低コストで、且つ安定して分離し、綾取りを行うことが可能な自動綾取装置を提供する。
【解決手段】織布準備用の経糸Sが纏められた経糸群Gから経糸Sを1本ずつ分離し、分離された経糸Sの間に綾紐をくぐらせる自動綾取装置であって、経糸群Gに負圧をかけて経糸Sを吸着する吸着部10と、吸着部10に吸着された経糸Sを当接させ、当該経糸Sの張力を検出するセンサ部20と、経糸Sの張力の検出結果から、経糸Sが正しい本数である1本分だけ分離されたか、あるいは正しくない本数である複数本分が分離されたかを判定する演算部30と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、織布準備用の経糸が纏められた経糸群から経糸を1本ずつ分離し、分離された経糸の間に綾紐をくぐらせる自動綾取装置、及び自動綾取方法に関する。
織布の製造に用いられる経糸は、通常、経糸ビームに巻回された経糸群の状態にされているものを使用する。織機で織布を製造する前段階の準備工程の一つとして、経糸を種糸に結びつけるタイイング工程がある。タイイング工程では、対応する経糸と種糸とを1本ずつ正確に結びつけることが重要である。そこで、このタイイング工程を行う前に、経糸ビームに巻回された経糸群から経糸を1本ずつ分離し、分離された経糸の間に綾紐をくぐらせる綾取りを行うことがある。
上記綾取りは、自動綾取装置を使用して自動的に行われることが多い。一例として、分離用のニードルを用いて、経糸ビームに巻回された経糸群から経糸を1本ずつ分離する自動綾取装置があった(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1の自動綾取装置は、経糸を分離する分離ニードルを備え、当該分離ニードルで経糸群から1本の経糸を引っ掛け、そのまま分離する方向に移動するように構成されている。この自動綾取装置では、経糸群からの経糸の分離を容易にするため、経糸群のうち経糸を分離しようとする部分に傾斜した側縁を押し付けながら経糸の長手方向に移動可能な分離プレートが設けられている。分離プレートが経糸群に押し付けられて移動するのに伴い、経糸が整列され、経糸と経糸との隙間に分離ニードルが挿入されて1本分の経糸が分離される。そして、分離された経糸と隣接する経糸との間に、上下から綾紐がくぐらされ、綾取りが実行される。
特開平7−305245号公報
ところで、織布に使用される経糸のバリエーションは多岐に亘っており、例えば、色彩、撚り方向、引張り強度、弾性、太さ等が異なった複数種の糸が存在する。これらの経糸は、完成品となる織布の素材、デザイン、特性等の要求に応じて、種々使い分けられる。このため、特許文献1に代表される従来の自動綾取装置では、経糸の種類(太さ等)に応じて、分離ニードル等の部品を細かく交換する必要があった。
しかしながら、経糸の種類に応じて、その都度、部品を細かく交換するのは大変面倒な作業であり、作業効率が低下することになる。その上、交換用の複数の部品を常にストックしておく必要があるため、維持コストがかかるという問題もある。
また、特許文献1に代表される分離ニードルを用いる自動綾取装置は、経糸を物理的に引っ掛けて経糸群から分離する方式であるため、引っ掛けた経糸を傷付けてしまうおそれもある。
一方、特許文献1の自動綾取装置は、分離プレートを経糸群に押し付けて経糸を整列させることにより、1本分の経糸を分離し易くしている。ところが、例えば、経糸どうしが絡まっているような場合、分離ニードルが複数本の経糸を引っ掛けてしまうこともあり得る。そのような場合、自動綾取装置の側では誤って複数本の経糸を分離してしまったことを検出できないため、後のタイイング工程において不具合が判明してから、作業者が手作業で手直しをする必要がある。これは、時間及び材料費において大変なロスとなり得る。
このように、現状においては、経糸群から経糸を傷付けずに効率よく1本ずつ分離し、スムーズに綾取りを行うことは容易ではない。また、経糸群からの経糸の分離及び綾取りを、低コストで、且つ確実に行うことも容易ではない。そして、これらの問題を解決する装置及び方法も未だ開発されていない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、織布の準備段階において、経糸群から経糸を1本ずつ分離して綾取りを実行するに際し、経糸を傷付けずに、効率よく、低コストで、且つ安定して分離し、綾取りを行うことが可能な自動綾取装置、及び自動綾取方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明に係る自動綾取装置の特徴構成は、
織布準備用の経糸が纏められた経糸群から前記経糸を1本ずつ分離し、分離された経糸の間に綾紐をくぐらせる自動綾取装置であって、
前記経糸群に負圧をかけて前記経糸を吸着する吸着部と、
前記吸着部に吸着された経糸を当接させ、当該経糸の張力を検出するセンサ部と、
前記経糸の張力の検出結果から、前記経糸が正しい本数である1本分だけ分離されたか、あるいは正しくない本数である複数本分が分離されたかを判定する演算部と、
を備えたことにある。
上記課題で述べたように、織機で製造される織布には、様々な種類、デザイン、及び特性が求められており、このため、織布の経糸には、色彩、撚り方向、引張り強度、弾性、太さ等が異なった複数種の糸が使用されている。
この点、本構成の自動綾取装置であれば、吸着部により経糸群に負圧をかけて経糸を吸着することによって経糸を分離することができるので、経糸の種類に関係なく、経糸群から1本分の経糸を容易に分離することができる。また、経糸が物理的に引っ掛けられることがないので、経糸群から経糸を傷付けずに分離することができる。さらに、従来のように、糸の太さ等に応じて分離ニードル等の部品を細かく交換する必要もないので、作業効率が向上し、維持コストも抑えることができる。
また、本構成の自動綾取装置であれば、吸着部に吸着された経糸をセンサ部に当接させることにより当該経糸の張力を検出し、その検出結果から、経糸が正しい本数である1本分だけ分離されたか、あるいは正しくない本数である複数本分が分離されたかを判定する演算部を備えているので、万一、吸着部が経糸を複数本吸着してしまった場合には、その不具合を瞬時に判定し、その後、適切に対処することが可能となる。
本発明に係る自動綾取装置において、
前記演算部は、前記経糸が正しくない本数である複数本分が分離されたと判定した場合、前記経糸の吸着を一旦解除し、当該経糸が元の状態に戻った後、前記経糸を再度吸着する再試行動作を前記吸着部に実行させることが好ましい。
本構成の自動綾取装置によれば、演算部が、経糸が正しくない本数である複数本分が分離されたと判定した場合には、吸着部が、経糸の吸着を一旦解除し、当該経糸が元の状態(すなわち、経糸群の位置付近)に戻った後、経糸を再度吸着する再試行動作を実行するので、誤って複数本の経糸を綾取りしまうことを未然に防止することができる。また、経糸どうしが絡み合っている場合でも、再試行動作を繰り返すことにより、絡みが徐々に解されるので、確実に1本分の経糸のみを経糸群から分離し、適切な綾取りを実行することができる。
本発明に係る自動綾取装置において、
前記センサ部が検出した前記経糸の張力に関するデータを逐次格納する格納部を備え、
前記演算部は、前記格納部に格納されている直前の複数のデータを平均化し、その平均値に基づいて、前記経糸が正しい本数である1本分だけ分離されたか、あるいは正しくない本数である複数本分が分離されたかを判定することが好ましい。
本構成の自動綾取装置によれば、演算部は、格納部に格納されている直前の複数のデータを平均化する。このような平均化処理を行うことにより、経糸の張力のバラツキやセンサ部の経時変化の影響が平均化されるので、求めた平均値に基づいて、経糸が正しい本数である1本分だけ分離されたか、あるいは正しくない本数である複数本分が分離されたかを判定することにより、判定の信頼性が向上する。その結果、より正確に綾取りを実行することができる。そして、このような直前の複数のデータの平均値は、現在使用中の経糸の状態を正確に反映した適切な判定基準であるとともに、簡単に求めることができる。
本発明に係る自動綾取装置において、
前記センサ部の検出面に弾性体が設けられていることが好ましい。
本構成の自動綾取装置によれば、センサ部の検出面に弾性体が設けられているので、接触面積が小さい経糸の張力(応力)が分散・均一化され、適切な検出結果を得ることができる。また、センサ部に直接経糸が接触しないので、例えば、センサ部として繊細な圧電素子等を利用した場合でも、それらを適切に保護し、寿命を延ばすことができる。
上記課題を解決するための本発明に係る自動綾取方法の特徴構成は、
織布準備用の経糸が纏められた経糸群から前記経糸を1本ずつ分離し、分離された経糸の間に綾紐をくぐらせる自動綾取方法であって、
前記経糸群に負圧をかけて前記経糸を吸着する吸着工程と、
前記吸着工程によって吸着した経糸をセンサ部に当接させ、当該経糸の張力を検出する検出工程と、
前記経糸の張力の検出結果から、前記経糸が正しい本数である1本分だけ分離されたか、あるいは正しくない本数である複数本分が分離されたかを判定する演算工程と、
を包含することにある。
本構成の自動綾取方法によれば、上記自動綾取装置と同様の作用効果を奏することができる。すなわち、吸着工程により経糸群に負圧をかけて経糸を吸着することによって経糸を分離することができるので、経糸の種類に関係なく、経糸群から1本分の経糸を容易に分離することができる。また、経糸が物理的に引っ掛けられることがないので、経糸群から経糸を傷付けずに分離することができる。さらに、従来のように、糸の太さ等に応じて分離ニードル等の部品を細かく交換する必要もないので、作業効率が向上し、維持コストも抑えることができる。
また、本構成の自動綾取方法であれば、吸着工程によって吸着した経糸をセンサ部に当接させることにより当該経糸の張力を検出し、その検出結果から、経糸が正しい本数である1本分だけ分離されたか、あるいは正しくない本数である複数本分が分離されたかを判定する演算工程を実行するので、万一、経糸を複数本吸着してしまった場合には、その不具合を瞬時に判定し、その後、適切に対処することが可能となる。
本発明に係る自動綾取方法において、
前記演算工程において、前記経糸が正しくない本数である複数本分が分離されたと判定した場合、前記経糸の吸着を一旦解除し、当該経糸が元の状態に戻った後、前記経糸を再度吸着する再試行工程を実行することが好ましい。
本構成の自動綾取方法によれば、上記自動綾取装置と同様の作用効果を奏することができる。すなわち、演算工程において、経糸が正しくない本数である複数本分が分離されたと判定した場合には、経糸の吸着を一旦解除し、当該経糸が元の状態(すなわち、経糸群の位置付近)に戻った後、経糸を再度吸着する再試行工程を実行するので、誤って複数本の経糸を綾取りしまうことを未然に防止することができる。また、経糸どうしが絡み合っている場合でも、再試行工程を繰り返すことにより、絡みが徐々に解されるので、確実に1本分の経糸のみを経糸群から分離し、適切な綾取りを実行することができる。
本発明に係る自動綾取方法において、
前記演算工程では、測定した直前の複数のデータを平均化し、その平均値に基づいて、前記経糸が正しい本数である1本分だけ分離されたか、あるいは正しくない本数である複数本分が分離されたかを判定することが好ましい。
本構成の自動綾取方法によれば、上記自動綾取装置と同様の作用効果を奏することができる。すなわち、演算工程では、直前の複数のデータを平均化する。このような平均化処理を行うことにより、経糸の張力のバラツキやセンサ部の経時変化の影響が平均化されるので、求めた平均値に基づいて、経糸が正しい本数である1本分だけ分離されたか、あるいは正しくない本数である複数本分が分離されたかを判定することにより、判定の信頼性が向上する。その結果、より正確に綾取りを実行することができる。そして、このような直前の複数のデータの平均値は、現在使用中の経糸の状態を正確に反映した適切な判定基準であるとともに、簡単に求めることができる。
本発明の自動綾取装置の概略を示した全体斜視図である。 本発明の自動綾取装置の主要部を示した平面図である。 本発明の自動綾取装置の吸着部の機構図である。 歪センサの歪み量に関する歪データの一例を示すグラフである。
本発明の自動綾取装置、及び自動綾取方法に関する実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態や図面に記載される構成に限定されることを意図せず、それらと均等な構成も含む。
〔自動綾取装置の構成〕
図1は、本発明の自動綾取装置100の概略を示した全体斜視図である。図2は、本発明の自動綾取装置100の主要部を示した平面図である。本発明の自動綾取装置100は、織布準備用の経糸Sが纏められた経糸群Gから経糸Sを1本ずつ分離し、分離された経糸Sの間に綾紐(図示せず)をくぐらせるために使用される。なお、図1では、経糸S及び経糸群Gの図示は省略してある。
自動綾取装置100は、主要な構成要素として、吸着部10、センサ部20、及び演算部30を備えている。
吸着部10は、経糸群Gに負圧をかけて経糸Sを吸着するよう機能する。吸着部10の詳細を示した機構図を図3に示す。図3(a)は吸着部10の平面図であり、図3(b)は吸着部10の側面図である。吸着部10は、経糸Sを直接吸着する吸着ノズル1、吸着ノズル1に接続された負圧空気接続口2、及び吸着ノズル1を前後方向に移動させるレバー3を備えている。レバー3は、図示しない駆動機構に駆動されて動作する。吸着ノズル1は、平板状の第1部材1aとブロック状の第2部材1bとを組み合わせて構成され、両部材の接続境界に断面視でV字型の吸着口1cが形成されている。また、第2部材1bの内部には負圧空気が通流する負圧通路1dが形成され、当該負圧通路1dの端部に負圧空気接続口2が接続されている。そして、負圧空気接続口2の先には図示しない負圧発生ポンプが接続されている。吸引部10の動作について、以下に説明する。
初めに、レバー3を前進させて(図3の右方向に動かして)、負圧を発生させた状態の吸着ノズル1を経糸群Gの近傍に位置させる(実線で示した状態)。そうすると、経糸群Gのうち最も端にある経糸Sが吸着口1cに吸い寄せられ、吸着する。この状態でレバー3を後退させる(図3の左方向に動かす)。このとき、吸着ノズル1は吸着口1cに経糸Sが吸着されたまま後退するので、経糸群Gから経糸Sを分離することができる。このように、本発明では、吸着部10により経糸群Gに負圧をかけて経糸Sを吸着することによって経糸Sを分離することができるので、経糸Sの種類に関係なく、経糸群Gから1本の経糸Sを容易に分離することができる。また、本発明の負圧を利用する方法では、経糸Sが物理的に引っ掛けられることがないので、経糸群Gから経糸Sを傷付けずに分離することができる。さらに、従来のように、糸の太さ等に応じて分離ニードル等の部品を細かく交換する必要もないので、作業効率が向上し、維持コストも抑えることができる。
〔自動綾取装置による分離判定〕
吸着部10によって吸着されることにより経糸群Gから分離された経糸Sは、吸着部10の側方に設置されたセンサ部20に当接する。センサ部20は、当接した経糸Sの張力を検出する。従って、センサ部20は、例えば、圧電素子等で構成される歪センサを採用することができる。本実施形態においても、センサ部20として歪センサを用いている。センサ部20が検出した張力は、例えば、図1に示したパーソナルコンピュータ(演算部)30により歪み量として測定され、その測定値が張力に関するデータとして、パーソナルコンピュータ30に内蔵されたハードディスク(格納部)40に格納される。パーソナルコンピュータ30は、測定した張力に関するデータと、予め求めておいた所定の閾値とを比較する。もし、吸着部10が経糸Sを複数本吸着してしまった場合には、測定した張力に関するデータは、所定の閾値を大きく超えることになる。その場合、パーソナルコンピュータ30は、不具合が発生したと瞬時に判定する。オペレータは、この判定に基づいて、その後、適切に対処することが可能となる。パーソナルコンピュータ30が行う判定について、以下に例を挙げて詳しく説明する。
図4に、センサ部20によって検出された張力に関するデータの一例を示す。図4のグラフにおいて、縦軸は経糸群Gから分離された経糸Sがセンサ部20に当接したときに測定された歪み量を示している。この歪み量は経糸Sの張力に対応する。横軸は経過時間を示している。また、横軸においては、グラフの山の数をカウントすることにより、経糸群Gから分離された経糸Sが何本目であるかを知ることができる。図4のグラフでは、山A1〜A9は歪み量が小さく、且つ山の大きさが略同程度であることから、これら9回の吸着工程では吸着部10に夫々1本分の経糸Sが吸着された正常な状態であったことを示している。一方、山A10〜A12では、山A1〜A9と比較して歪み量が大きくなっている。このことから、10〜12回目の吸着工程では複数本の経糸Sが吸着されてしまったと考えられる。そこで、この場合、パーソナルコンピュータ30は、経糸Sが正しく分離されなかったと判定し、経糸Sの吸着を一旦解除し、当該経糸Sが元の状態に戻った後、経糸Sを再度吸着する再試行動作を吸着部10に実行させる。この再試行動作中は、基本的には、吸着部10に常時負圧がかけられた状態にされている。経糸Sの吸着を解除するには、吸着解除レバー(図示せず)を用いて経糸Sを引っ掛けた状態で吸着ノズル1を後退させる。これにより、経糸Sは吸着部10から強制的に離間させられる。吸着部10から離間した経糸Sは、経糸群Gの位置付近に自然に戻る。経糸Sを再度吸着する際は、吸着ノズル1が経糸群Gの近傍まで再度前進する。このような再試行動作を実行することにより、誤って複数本の経糸Sを綾取りしてしまうことを未然に防止することができる。また、経糸群Gにおいて隣接する経糸Sどうしが絡み合っていることもしばしばあるが、そのような場合でも、上記再試行動作を繰り返すことにより、経糸Sの絡みが徐々に解される。その結果、確実に1本分の経糸Sのみを経糸群Gから分離し、適切な綾取りを実行することができる。なお、上記再試行動作を行うにあたり、吸着解除時に吸着部10の負圧も一旦解除するようにしても構わない。この場合、吸着解除レバーを用いずに吸着部10から経糸Sを離間させることができる。
ところで、本発明では、経糸Sが正しく分離されたか否かの判定の精度を向上させるため、パーソナルコンピュータ30は、ハードディスク40に格納されている直前の複数の経糸Sの張力に関するデータを平均化し、その平均値に基づいて、経糸Sが正しく分離されたか否かを判定することができる。例えば、10回目の吸着工程における測定結果(A10)に基づいて分離の判定を行うに際し、その直前の4つのデータ(A6〜A9)を平均化し、その平均値と測定結果(A10)とを比較して経糸Sが正しく分離されたか否かを判定する。直前に異常なデータが存在する場合は、当該異常データを除いて演算することができる。例えば、11回目の吸着工程における測定結果(A11)に基づいて分離の判定を行う場合、10回目の測定結果(A10)が異常であるので、A10を除いた直近3つのデータ(A7〜A9)を平均化し、その平均値と測定結果(A11)とを比較して経糸Sが正しく分離されたか否かを判定する。あるいは、A10を除いた直近4つのデータ(A6〜A9)を平均化しても構わない。このような平均化処理を行うことにより、経糸Sの張力のバラツキやセンサ部20の経時変化の影響が平均化されるので、求めた平均値に基づいて、経糸が正しく分離されたか否かを判定することにより、判定の信頼性が向上する。その結果、より正確に綾取りを実行することができる。そして、このような直前の複数のデータの平均値は、現在使用中の経糸Sの状態を正確に反映した適切な判定基準であるとともに、簡単に求めることができる。なお、経糸Sが正しく分離されたか否かの判定に際しては、直前の複数のデータを平均化し、その平均値の任意倍率を採ったものを判断基準として採用しても構わない。この場合の任意倍率は複数個設定され、オペレータが適宜選択することができる。
分離の判定をより確実なものとするため、本発明では、センサ部20の検出面に金属板等の弾性体(図示せず)を設けておくことも有効である。このような弾性体を設けておくことで、接触面積が小さい経糸Sの張力(応力)が分散・均一化され、適切な検出結果を得ることができる。また、センサ部20に直接経糸Sが接触しないので、例えば、センサ部20として繊細な圧電素子等を利用した場合でも、それらを適切に保護し、寿命を延ばすことができる。
吸着部10によって経糸群Gから1本分だけ分離された経糸Sは、経糸押付レバー50により仮固定される。この状態で、経糸Sにはシャットル60によって上下方向から綾紐がくぐらされ、綾取りが実行される。綾取りが完了した経糸Sは、経糸運搬レバー70により、綾取糸ストッパー(図示せず)に送られる。
〔自動綾取方法〕
本発明の自動綾取方法は、上述の自動綾取装置100を用いて実行される。具体的には、経糸群Gに負圧をかけて経糸Sを吸着する吸着工程、吸着工程によって吸着した経糸Sをセンサ部20に当接させ、当該経糸Sの張力を検出する検出工程、及び経糸Sの張力の検出結果から、経糸Sが正しく分離されたか否かを判定する演算工程を実行する。
本発明では、吸着工程により経糸群Gに負圧をかけて経糸Sを吸着することによって経糸Sを分離することができるので、経糸Sの種類に関係なく、経糸群Gから1本分の経糸Sを容易に分離することができる。また、経糸Sが物理的に引っ掛けられることがないので、経糸群Gから経糸Sを傷付けずに分離することができる。さらに、従来のように、糸の太さ等に応じて分離ニードル等の部品を細かく交換する必要もないので、作業効率が向上し、維持コストも抑えることができる。また、吸着工程によって吸着した経糸Sをセンサ部20に当接させることにより当該経糸Sの張力を検出し、その検出結果から、経糸Sが正しく分離されたか否かを判定する演算工程を実行するので、万一、経糸Sを複数本吸着してしまった場合には、その不具合を瞬時に判定し、その後、適切に対処することが可能となる。
特に、演算工程において、経糸Sが正しく分離されなかったと判定した場合には、経糸Sの吸着を一旦解除し、当該経糸Sが元の状態(すなわち、経糸群Gの位置付近)に戻った後、経糸Sを再度吸着する再試行工程を実行するので、誤って複数本の経糸Sを綾取りしまうことを未然に防止することができる。また、経糸Sどうしが絡み合っている場合でも、再試行工程を繰り返すことにより、絡みが徐々に解されるので、確実に1本分の経糸Sのみを経糸群Gから分離し、適切な綾取りを実行することができる
演算工程において、測定した直前の複数のデータを平均化し、その平均値に基づいて、経糸Sが正しく吸引されたか否かを判定することも有効である。このような平均化処理を行うことにより、経糸Sの張力のバラツキやセンサ部20の経時変化の影響が平均化されるので、求めた平均値に基づいて、経糸Sが正しく分離されたか否かを判定することにより、判定の信頼性が向上する。その結果、より正確に綾取りを実行することができる。そして、このような直前の複数のデータの平均値は、現在使用中の経糸Sの状態を正確に反映した適切な判定基準であるとともに、簡単に求めることができる。
〔別実施形態〕
<1>上記実施形態では、パーソナルコンピュータ30が、測定した張力に関するデータと、予め求めておいた所定の閾値とを比較し、この比較結果から不具合が発生したか否かを判定しているが、パーソナルコンピュータ30には、センサ部20による張力測定結果のみを表示させ、実際の判定はオペレータが行うようにすることも可能である。
<2>吸着部10に形成される断面視でV字型の吸着口1cにおいて、経糸Sが過度に吸着されて吸着口1cの内部で撓むことを防止するために、吸着口1cを分割する補助部材を設けたり、吸着口1cにネットを設置することも有効である。また、吸着部10を構成する第1部材1aと第2部材1bとの間にスペーサを挟み込み、吸着する経糸Sの種類に応じて、吸着口1cの開口幅を適切に調整することも可能である。
<3>上記実施形態では、パーソナルコンピュータ30が、吸着部10に複数本の経糸Sが吸引されたと判断した場合、経糸Sの吸着を一旦解除し、当該経糸Sが元の状態に戻った後、経糸Sを再度吸着する再試行動作を実行しているが、再試行動作の実行前に直前に計測したデータに基づいて負圧の大きさを微調整し、より適切な負圧にて再試行動作を実行することも可能である。
本発明の自動綾取装置、及び自動綾取方法は、種々の織物を製造する前の準備段階において利用することができる。
10 吸着部
20 センサ部
30 パーソナルコンピュータ(演算部)
40 ハードディスク(格納部)
100 自動綾取装置

Claims (7)

  1. 織布準備用の経糸が纏められた経糸群から前記経糸を1本ずつ分離し、分離された経糸の間に綾紐をくぐらせる自動綾取装置であって、
    前記経糸群に負圧をかけて前記経糸を吸着する吸着部と、
    前記吸着部に吸着された経糸を当接させ、当該経糸の張力を検出するセンサ部と、
    前記経糸の張力の検出結果から、前記経糸が正しい本数である1本分だけ分離されたか、あるいは正しくない本数である複数本分が分離されたかを判定する演算部と、
    を備えた自動綾取装置。
  2. 前記演算部は、前記経糸が正しくない本数である複数本分が分離されたと判定した場合、前記経糸の吸着を一旦解除し、当該経糸が元の状態に戻った後、前記経糸を再度吸着する再試行動作を前記吸着部に実行させる請求項1に記載の自動綾取装置。
  3. 前記センサ部が検出した前記経糸の張力に関するデータを逐次格納する格納部を備え、
    前記演算部は、前記格納部に格納されている直前の複数のデータを平均化し、その平均値に基づいて、前記経糸が正しい本数である1本分だけ分離されたか、あるいは正しくない本数である複数本分が分離されたかを判定する請求項1又は2に記載の自動綾取装置。
  4. 前記センサ部の検出面に弾性体が設けられている請求項1〜3の何れか一項に記載の自動綾取装置。
  5. 織布準備用の経糸が纏められた経糸群から前記経糸を1本ずつ分離し、分離された経糸の間に綾紐をくぐらせる自動綾取方法であって、
    前記経糸群に負圧をかけて前記経糸を吸着する吸着工程と、
    前記吸着工程によって吸着した経糸をセンサ部に当接させ、当該経糸の張力を検出する検出工程と、
    前記経糸の張力の検出結果から、前記経糸が正しい本数である1本分だけ分離されたか、あるいは正しくない本数である複数本分が分離されたかを判定する演算工程と、
    を包含する自動綾取方法。
  6. 前記演算工程において、前記経糸が正しくない本数である複数本分が分離されたと判定した場合、前記経糸の吸着を一旦解除し、当該経糸が元の状態に戻った後、前記経糸を再度吸着する再試行工程を実行する請求項5に記載の自動綾取方法。
  7. 前記演算工程では、測定した直前の複数のデータを平均化し、その平均値に基づいて、前記経糸が正しい本数である1本分だけ分離されたか、あるいは正しくない本数である複数本分が分離されたかを判定する請求項5又は6に記載の自動綾取方法。
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