JP4514644B2 - 気体の清浄化方法および清浄化装置 - Google Patents

気体の清浄化方法および清浄化装置 Download PDF

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Description

本発明は、気体中から、ホルムアルデヒドおよび一酸化炭素などの有害化学物質を効率的に除去することができる気体の清浄化方法および清浄化装置に関する。
近年、住宅、オフィスビルおよび学校などにおける高気密化・高断熱化による自然換気の低下、および建築工法の変化による新建材などの多用が原因となって引き起こされるシックハウス、シックビルディング、化学物質過敏症などの健康障害が社会問題となっている。これらの健康障害は、室内の比較的低濃度の化学物質による汚染に起因している。これらの化学物質の中で、合板に多用される接着剤またはその他の建築材料などから常温で空気環境中に揮発するホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、ベンゼン、スチレンなどは、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds,以下「VOC」ともいう。)と呼ばれ、たとえ低濃度でも毒性が高く、比較的影響が長く継続する。ホルムアルデヒドなどのVOCの多くは刺激臭を有する無色の気体であり、皮膚や粘膜から体内に吸収されると、身体のバランスを崩し、さまざまな体調不良の原因となることが知られている。
加えて、空気環境を悪化するもうひとつの主な要因として、冬季に用いられる灯油など化石燃料を用いた暖房機器、あるいはタバコの喫煙などによる有害化学物質の放出があげられ、特に一酸化炭素が人体に有害な影響を与えるという問題がある。一酸化炭素は、酸素に比べて血液中のヘモグロビンと桁違いに結合しやすい性質があり、心疾患、動脈疾患、呼吸器疾患および妊娠時の胎児への影響が大きく、健康障害を引き起こす気体である。
最近、これらの有害化学物質を除去することを目的としてガスフィルターおよび空気清浄機などの気体清浄装置が提案されている。これらの気体清浄装置では、活性炭、多孔質セラミックス、光触媒、プラズマ放電などを主なフィルター手段として用いることにより、ホルムアルデヒドなどのVOCを除去する構成を採用している。たとえば、活性炭を主とする固体吸着剤は、造粒または破砕状に加工され、フィルター形状に成形されたものなどがホルムアルデヒドなどのVOCの除去用フィルターとして、空気清浄ユニットおよび空気清浄機などに搭載されている。
ところが、従来の活性炭を採用したフィルターにおいては、VOCまたは一酸化炭素などに対する活性炭の吸着能力が小さく、たとえばホルムアルデヒドに対する十分な吸着性能を得るには、アミン化合物などを表面に形成し、吸着能力を高める必要がある。また、単位重量当たりの表面積が1000m2/gレベルであり、他材料に比べて極めて大きいが、単位重量当たりに吸着できるホルムアルデヒドなどの重量は実効表面積に換算して高々その2〜3%程度であり、ホルムアルデヒドなどの重量にして10数mg以下しか除去できない。また、表面修飾に伴う不安定性および吸着容量の問題から、寿命は高々1〜3年程度と不十分である。さらに、これらのガスフィルターはVOCなどをある程度吸着すると吸着サイトの飽和などに伴って、それ以上は吸着反応しなくなって寿命に達するなどの問題がある。また、飽和容量を超えた場合には吸着種の空気環境中への再放出もあり、一定期間ごとにフィルター材料を交換する必要がある。
また、従来の活性炭フィルターは、形状が粒状もしくは粉状であり、吸着容量を増やし、寿命を伸ばすには、吸着材料の使用量を増やす必要があり、これに伴って圧力損失が大きくなるなどの問題がある。このため、フィルターや空気清浄機のサイズが大きくなったり、フィルターに通風させるためのモーター音が大きくなったり、消費電力が増大したりする問題がある。一方、活性炭の課題を解決する方法として、オゾン、光触媒またはプラズマ放電などが活用されている。これらの方法は、フィルターを長寿命化し、圧損の問題を解決する上で有効であり、オゾンを利用する空気清浄機として、たとえば、洗浄水をオゾンで浄化しながら、循環供給して使用する噴霧式の空気清浄機が知られている(特許文献1参照)。しかし、人体に有害なオゾンなどの活性酸素を使用するため、これを低減する必要がある。また、光触媒では、材料として用いる酸化チタンなどを高密度で形成するのが難しく、高効率化に課題がある。さらに、プラズマ放電を用いる場合は、反応種が必ずしも制御できず、オゾンなどの活性酸素以外に、人体に有害な反応種が生じるなど、それぞれに未解決な問題がある。
また、最も考慮すべき問題として、従来から、家庭、オフィスおよび学校などにおいて気体清浄化装置として用いられている方法はいずれも、一酸化炭素の処理が極めて困難であるため、一酸化炭素などの有効な処理を可能とする新規な清浄化技術が待望されている。
特開平10−128031号公報
本発明の課題は、気体中から、VOCおよび一酸化炭素などの有害化学物質を効率的に除去することができる気体の清浄化方法および清浄化装置を提供することにある。
本発明の方法は、気体中の有害化学物質を除去することにより気体を清浄化する方法であって、触媒作用を有する金属成分を含む水分子クラスターを調製する工程と、水分子クラスターを100℃〜300℃に過熱して空気環境中に放出する工程と、放出した水分子クラスター中に含まれる金属成分の触媒作用により、空気環境中の気体状の有害化学物質を気相で酸化および/または分解する工程とを備え、有害化学物質は、揮発性有機化合物および一酸化炭素のうち少なくとも1種であることを特徴とする
また、かかる清浄化方法としては、放出した水分子クラスターが、表面に金属触媒を担持するガスフィルターの表面に付着する工程と、付着した水分子クラスター中の金属成分により、ガスフィルター表面に触媒活性を生成または再生する工程と、ガスフィルター表面の触媒作用により、空気環境中の有害化学物質を酸化および/または分解する工程とをさらに備える態様が好ましい。
触媒作用を有する金属成分は、Ag、Cu、Co、Ni、Fe、Zn、AlとTiとからなる群より選ばれる少なくとも1種が好適である
本発明の装置は、気体中の有害化学物質を除去することにより気体を清浄化する装置であって、触媒作用を有する金属成分を含む水分子クラスターを調製する手段と、水分子クラスターを100℃〜300℃に過熱して空気環境中に放出する手段と、放出した水分子クラスター中に含まれる金属成分の触媒作用により、空気環境中の気体状の有害化学物質を気相で酸化および/または分解する手段とを備え、有害化学物質は、揮発性有機化合物および一酸化炭素のうち少なくとも1種であることを特徴とする
また、かかる装置としては、放出した水分子クラスターを、表面に金属触媒を担持するガスフィルターの表面に付着させる手段と、付着した水分子クラスター中の金属成分により、ガスフィルター表面に触媒活性を生成または再生する手段と、ガスフィルター表面の触媒作用により、空気環境中の有害化学物質を酸化および/または分解する手段とをさらに備える態様が好ましい。
触媒作用を有する金属成分は、Ag、Cu、Co、Ni、Fe、Zn、AlとTiとからなる群より選ばれる少なくとも1種が好適である
本発明によれば、触媒作用を有する金属成分を含む水分子クラスターを空気環境中に放出することにより、気相において有害化学物質を効率的に除去することができる。また、触媒作用を有する金属成分を含む水分子クラスターを空気環境中に放出して、金属成分をガスフィルターに供給し、フィルター表面に沈積することによって、フィルター表面に触媒活性を付与し、触媒機能により空気環境中の有害化学物質を酸化し、分解することができ、フィルター表面の触媒活性を再生することができるから、使用寿命の長いガスフィルターを提供することができる。
公知の技術として、触媒微粒子を含む溶媒を過熱水蒸気流中に注入し、触媒微粒子を含む過熱水蒸気を輸送して、ガスフィルター表面に触媒微粒子を担持させる方法が提案されている。これに対して、本発明の方法は、予め電気化学反応などで水中に形成した単原子あるいは単原子イオンである金属を主成分として含む水を、室温あるいは過熱して空気環境中に放出し、ガスフィルター上に付着させ、ガスフィルター表面への触媒作用の付与またはリフレッシュを行なうものである。したがって、触媒微粒子を追加供給するのではなく、電気化学反応などにより電極成分の溶出を通じて、触媒作用を有する基本的に原子サイズの金属成分を供給するなどの点において、上記公知の技術と異なる。また、本発明では、原子サイズの金属成分を用いるため、触媒微粒子を輸送する上記公知技術に比べて、金属成分の単位重量当たりの反応表面積が大きく、気相における反応促進に有利であるのに加え、フィルター表面への沈積についても原子層をなすように沈積されるため、少量でかつ有効にフィルター表面を被覆し、反応活性を付与し、リフレッシュできる効果がある。
たとえば、従来の活性炭を用いたVOCなどの除去用フィルターでは、除去用フィルターの頻繁な交換が必要であり、除去材である活性炭をウレタンフォームに添着し、またはセル内に入れるなど、別途、保持部材が必要である。これに対して、本発明の気体清浄装置では、除去用フィルターの頻繁な交換および保持部材を必要としない。また、従来、家庭、オフィスおよび学校などで利用されている空気清浄機では、一酸化炭素の除去が非常に困難であるが、本発明の気体清浄装置によれば、一酸化炭素の除去が可能である。
さらに、本発明の気体清浄装置をホルムアルデヒドなどのVOC、一酸化炭素などを検知するガスセンサーと組み合わせることにより、空気環境中のVOCまたは一酸化炭素などを検知した時にのみ、触媒作用を有する金属成分を含む水を作用させ、所望の動作を行なわせることが可能であり、低消費電力化および長寿命化が可能で、制御性の高い気体清浄装置を提供することができる。
(気体の清浄化方法)
本発明の気体の清浄化方法は、触媒作用を有する金属成分を含む水により清浄化する方法であり、気体中の有害化学物質を除去することにより気体を清浄化することができる。触媒作用を有する金属成分を含む水として、水分子クラスターを使用する態様が有効である。一般に、水分子は、分子式H2Oで示される単一分子であるが、水分子クラスターは、H2Oを数個〜数百個程度集合させた分子集団、または分子集団に水酸基OH、酸素Oなどが付加されたものであり、電気的に中性の分子集団および帯電した分子集団の双方が含まれる。
このような水分子クラスターに触媒作用を有する金属成分を含ませ、空気環境中に放出する工程と、放出した水分子クラスター中に含まれる金属成分の触媒作用により、空気環境中の気体状の有害化学物質を気相で酸化および/または分解する工程とを備える方法により気体の清浄化が可能である。水分子クラスターを形成し、空気中に放出し、気相中で遭遇する主に水溶性の有害化学物質の少なくとも一部を、水分子クラスター中に取り込み、水分子クラスター中の触媒作用を有する金属成分と相互作用させることにより、有害化学物質を気相で酸化および/または分解し、浄化する。
触媒作用を有する金属成分を含む水分子クラスターを空気環境中に放出するには、金属成分を水に含ませた後、ポンプなどの圧力により細管または細孔などを通して噴霧し、複数の水分子と共に金属成分を含有する水分子クラスターを放出する方法が有効である。
また、触媒作用を有する金属成分を含有する水分子クラスターを空気環境中に放出する工程と、放出した水分子クラスターがガスフィルターの表面に付着する工程と、付着した水分子クラスター中の金属成分により、ガスフィルター表面に触媒活性を生成または再生する工程と、ガスフィルター表面の触媒作用により、空気環境中の有害化学物質を酸化および/または分解する工程とを備える方法によっても気体を清浄化することができる。
VOCまたは一酸化炭素などの有害化学物質を酸化し、分解するためのガスフィルターを、水分子クラスターが到達し得る位置に配置し、ガスフィルターに吸着する有害化学物質を触媒の作用により酸化し、分解し、浄化する。特に、有機化学物質のうち、上記気相反応では除去効率の低い、主に水不溶性の有害化学物質の除去に有効である。触媒は、ガスフィルター表面に予め担持させた触媒を利用することができる。また、触媒作用を有する金属成分を含む水分子クラスターを空気環境中へ放出し、放出した水分子クラスターをガスフィルターの表面に付着させ、水分子クラスター中の金属成分を触媒として利用することができる。この水分子クラスターに由来する金属成分は、ガスフィルター表面に触媒活性を新たに生成させることができると共に、予め担持させていたが、経時変化などにより既に効果の衰えた触媒、または一酸化炭素など高被毒性ガスの影響により性能が劣化した触媒をを再生し、リフレッシュし、長期間に亘り浄化機能を促進することができる。
図1は、本発明の気体の清浄化方法を示す工程図である。図1に示すように、まず、触媒作用を有する金属成分を含む水を調製し、水分子クラスターを使用する場合には、細孔または細管を有する放出口へ水を輸送し、細孔または細管を通して水を放出する。金属成分を含む水は過熱して使用することができる。空気環境中に放出した水分子クラスターは、有害化学物質と気相反応をし、気体を浄化することができる。また、放出した水分子クラスターをガスフィルターへ付着して、触媒反応性を生成し、あるいは反応性を再生し、気体を浄化することができる。このため、VOCおよび一酸化炭素のうち少なくとも1種からなる空気環境中の有害化学物質を効果的に除去することができる。
有害化学物質として除外の対象となるVOCおよび一酸化炭素などの気体成分のうち、水溶性を有するホルムアルデヒドなどは、水分子クラスター中に捕獲されやすく、水分子クラスターに含まれる金属成分の触媒作用により少なくともその一部が気相で酸化し、分解する。一方、水溶性を有しない気体成分は、水溶性の気体に比べて、気相反応の効率が低いが、金属成分を含む水分子クラスターによりガスフィルター表面に触媒作用を付与して、ガスフィルター表面で酸化し、分解することができる。
触媒作用を有する金属成分を含む水は、過熱して使用すると、気相中での触媒反応、およびガスフィルター表面での触媒反応にエネルギーを付与し、反応を促進することが可能となる点で好ましい。かかる観点から、過熱温度は、反応の場において100℃以上が好ましく、150℃以上がより好ましい。一方、家庭、学校およびオフィスなどの用途では、エネルギー消費を低減するため、反応の場において、300℃以下が好ましく、200℃以下がより好ましい。過熱は水を空気環境中に放出する工程で行なうことができる。また、ガスフィルター上で赤外線過熱などにより行なうことができる。
触媒作用を有する金属成分を含む水の原料水は、蒸留水など高純度水を用いることができる。また、家庭で日常使用される水道水を用いることもできる。この原料水に、触媒作用を有する金属成分を添加するには、Ag塩などを手動で補給することも可能であるが、家庭、学校またはオフィスなどでは、煩雑な手間を必要としない任意の供給方法を採用することができる。水は蒸発に伴って随時、自動あるいは手動で補給するのが好ましい。また、触媒作用を有する金属成分の補給は、金属を電極として用いる電気化学反応により行なうことができる。触媒作用を有する金属のうち、このような形成方法に適する金属として、Ag、Cu、Co、Ni、Fe、Zn、Al、Tiなどが挙げられ、2種以上の金属成分を併用することもできる。
これら金属のうち、特にAgは触媒活性が高いことから、使用する金属成分として好適である。Agは強い酸化触媒性があり、アルコールの酸化によるアルデヒドの生成、あるいは、エチレンの酸化による酸化エチレンの生成など、工業的に古くから使われている。さらに、Agは酸素を吸蔵する性質を有し、再放出に際して化学活性の高い原子状酸素を放出する。また、強い酸化性による抗菌作用があるなどの特性を有するため、本発明における触媒作用を有する金属として好適である。
触媒作用を有する金属としてAgを用いる場合には、純度2nine〜3nineの高純度のAgプレートからなる1対の平行平板型電極を、1cm程度の間隔で水中で対置させ、電極間に数10V程度のDC電圧またはAC電圧を印加することにより、0.1ppm〜10ppm程度のAg+を含む、いわゆるAgイオン水を容易に生成することができる。なお、一定の温度では、塩を構成する陰陽両イオンの濃度(グラムイオン/L)の積である溶解積が一定であることを利用すると、理論上は、Ag+とOH-の共存下におけるAgOHの溶解積はKsp=1.52×10-8(25℃)であり、Ag+とOH-が1:1で存在する場合に対応して、1.23×10-4mol/L、すなわち13.3ppmのAg+を析出なしに溶解することができる。
Agイオン水の生成に用いる水は、電圧印加時における電気化学反応によるAg+の溶出を容易にするために、水道水並みの電気伝導率100μS/cm〜200μS/cm(電気抵抗5kΩcm〜10kΩcm)を有するものが望ましい。比較として、市販蒸留水の場合は3μS/cmであり、反応初期において効率的なAg+の溶出が難しいが、使用は可能である。また、水道水には、通常、0.8ppm〜1.5ppm程度の塩素が含まれるが、Ag+の溶出はCl-よりOH-との化学平衡に支配され、この程度のCl-量では大きな影響はないため、脱塩しなくても使用できる。また、Ag+の溶出に用いる電極としては、HClを含む電解液中での電気化学反応により、Agの表面にAgClを被覆したAg/AgCl構造のものも用いることができる。
本発明において、触媒作用を有する金属は、必ずしもAgに限られるものではなく、水中でイオン化する性質を有し、VOCまたは一酸化炭素などの酸化および/または分解に関して触媒作用を有する金属を使用することができる。たとえば、Cu、Co、Ni、Fe、Zn、Al、Tiなどの金属を使用することができる。これらはいずれも触媒作用を有し、たとえば、Cuはホルムアルデヒドなどの酸化反応に使われる。また、主にCu、Znあるいはそれらの酸化物は、後述する一酸化炭素の水性シフト反応などに用いられる。炭化水素系ガスの酸化反応に対しては、酸化状態で使うものも含めて、概ね、Ag>Co>Cu>Ni、Fe>Zn、Al、Tiといった順で触媒活性を示し、本発明において用いることができる。また、Co、Ni、Feなどに代表されるPtと合金を形成する金属については、Pt系触媒の表面に沈積させた場合において安定な表面状態が得られる。
これらの金属イオンとOH-との溶解積は、Cu(OH)2:1.6×10-19、Co(OH)2:2.5×10-16、Ni(OH)2:1.6×10-16、Fe(OH)2:1.8×10-15、Zn(OH)2:4.5×10-17、Al(OH)3:2.0×10-32などであり、Agの場合と同様に電気化学的な手法などにより触媒作用を有する金属を含む水を調製し、使用することができる。溶解積が比較的低い金属に対しては、電気化学反応に用いる電流を増加させて、溶解量を反応に有効な濃度にまで高めることができる。また、Cuのように塩化物CuClの溶解積が1.2×10-6と大きい金属に関しては、水道水中の塩素の共存を利用して、溶解量を反応に有効な濃度にまで高めることができる。
このようにして触媒作用を有する金属成分を含む水を調製した後、水を空気環境中に放出する。水の放出は、金属を含有する水分子クラスターとして放出する態様が有効である。単に過熱蒸発させるだけでは、蒸発によって金属の多くが排除されてしまうため、加湿技術として使われる高圧スプレー法または超音波振動法などにより行ない、所定の金属成分を有する微細な水分子クラスターとして空気環境中に放出することができる。高圧スプレー法では、触媒作用を有する金属成分を含む水を入れた液体容器の内部に110kPa〜200kPa程度の圧力をかけ、容器の一端に設けた細管または細孔などから、容積比で水分に対して10倍〜100倍程度の空気とともに水分を放出すると、触媒作用を有する金属成分を含み、多分子からなる水分子クラスターを形成できる。また、超音波法では、超音波振動により、触媒作用を有する金属成分を含む水の表面に噴水状の水柱を形成し、その先端で水分を霧化することにより、水分子クラスターを空気環境中に放出できる。
空気環境中に放出する水分子クラスターに熱的な効果を付与するために、過熱して放出することができる。たとえば、高圧スプレー法では、水を噴射する細管または細孔部において過熱する。気相反応あるいはフィルター表面などの反応場の温度が100℃〜300℃程度になるように、150℃〜400℃程度に過熱して放出する。温度範囲は、触媒作用を顕在化させる温度と関係している。たとえば、最も代表的な触媒であるPtを用いる場合の酸化反応は、トルエン、キシレンなどのVOCに関しては210℃、ホルムアルデヒドは150℃、一酸化炭素は150℃から反応が促進される。したがって、反応場を目的に応じて、触媒反応が促進される温度以上に過熱する態様が望ましい。一方、家庭、学校またはオフィスなどの用途においては、エネルギー消費の低減などの観点からは、反応場の温度は、300℃以下に抑えることが望ましい。
水分子クラスターを過熱する場合には、個々の水分子を相互に結合する水素結合エネルギーに相当する以上の熱エネルギーを付与すると、数10個程度の比較的小さな分子集団に乖離するが、付与された熱エネルギーにより有害化学物質との気相反応が促進される。また、熱エネルギーを保有した乖離種がガスフィルター表面に到来し、付着すると、熱エネルギーが与えられることにより、ガスフィルター表面の触媒活性が高まる。特に、後述するように、一酸化炭素については、水性ガスシフト反応または一酸化炭素選択酸化反応による酸化、除去などのフィルター作用を促進できる。また、空気環境中に放出される水分子クラスターの熱エネルギーによる乖離を抑制するには、水を噴射する細管または細孔部に強電界を印加して、水分子クラスターをイオン化し、静電引力を利用する。この方法により、水分子クラスターの乖離を防ぎ、空気環境中における気相反応、フィルター表面での反応の促進などの効果を得ることができる。
これらの方法により、空気環境中に含まれるVOCまたは一酸化炭素などの有害化学物質が除去される。たとえば、水溶性を有するホルムアルデヒドなどのガスは、分子衝突を通じて水分子クラスターに取り込まれ、触媒作用を有する金属成分の作用により、酸化され、分解する。ホルムアルデヒドの場合には、酸化作用を受けてまず蟻酸が生じるが、蟻酸は150℃程度以上の温度で二酸化炭素と水素に分解されやすいため、水分子クラスターを150℃以上に昇温して、より有効に酸化、分解を完遂することができる。水分子クラスターと有害化学ガスの気相中における反応頻度を考えるために、空気環境中に放出される水分量を1.8cm3/分(10-1mol/分)とし、水分子100個からなる水分子クラスターが、1m3の空気環境中に存在すると仮定すると、空気環境中に存在する水分子クラスター数は6×1020個(10-3mol)、すなわち1mモルと非常に多く、かつ、衝突断面積が単一水分子に比べて大きいために、数ppmレベルで存在する有害化学物質の吸収、酸化または分解を有効に促進することができる。
触媒作用を有する金属成分を含む水分子クラスターとして空気環境中に放出し、予め金属触媒が担持されたガスフィルターに水分子クラスターを到来させ、付着させる。水分子クラスターをガスフィルターの表面に付着する。付着した水分子クラスター中の触媒作用を有する金属成分がガスフィルター表面に沈積することにより、ガスフィルター表面に触媒活性を生成し、またはリフレッシュし、触媒効果を長期にわたって持続させることができる。この場合、ガスフィルターの実効的な表面積を1000m2と仮定すると、Agなどの金属成分からなる単一の原子層で表面を被覆するには、およそ1000m2/(3Å)2=1022個、すなわち、1022個/6×1023個=16mモルのAg原子を供給する必要がある。したがって、触媒作用を有する金属成分を含む水は、0.1ppm〜10ppm(0.927μモル/L〜92.7μモル/L)程度のAg+を含むことから、上記のフィルターの表面を被覆するには、16mモル/(0.927μモル/L〜92.7μモル/L)=170L〜17000Lの水分を供給する必要があるが、実際にはこれより1〜2桁程度少ないAg量でも十分な触媒効果を得ることができる。
後述するように、VOCおよび一酸化炭素などの除外に有効性の高いPt系触媒をガスフィルターに担持して用いる場合には、Pt系触媒の表面が被毒され、徐々に触媒活性が失われていく。たとえば、1ppmの一酸化炭素が10m3の空間に存在し、これをPt触媒で処理する場合、触媒の表面に到来する一酸化炭素量の10分の1が吸着により固定化され、Pt触媒が被毒されるとすると、ロシュミット数=2.69×1019分子数/cm3より、この空間に含まれる一酸化炭素の分子数は、2.69×1019×107×10-6=2.69×1020であり、被毒に関与する一酸化炭素分子数は2.69×1019となる。本発明の方法により、Agをフィルター表面に供給し、Agの酸素に対する親和性を利用して、触媒表面の酸化性を高め、表面に吸着した一酸化炭素を酸化して除外するには、被毒に関与する一酸化炭素の分子数と少なくとも同等数のAgを供給する必要がある。したがって、1ppmのAgイオン水1Lに含まれるAgイオン数は、10-3×(/107.9)×6.022×1023=5.6×1018であり、2.69×1019/5.6×1018=4.8Lより、ほぼ5LのAgイオン水を放出してフィルターに供給すればよい。このようなリフレッシュを行なえば、ガスフィルターの性能を長期に維持して継続的に使用することが可能となる。
以上に述べた方法により酸化および/または分解して除外される有害化学物質は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジクロルベンゼン、スチレン、ノナナール、クロルピリホス、ダイアジノン、フェノルカルブなど厚生労働省によって室内濃度の指針値が示され、広義にVOCと総称される気体などである。さらに、通常の方法では難しいが、特に除外が望まれる一酸化炭素についても本発明の方法により効果的に除外することができる。
本発明の気体の清浄化方法において使用するガスフィルターは、空気環境中に放出された水分子クラスターが到達し得る位置に設けられ、活性炭、触媒担持活性炭、多孔性セラミックス、多孔性金属または多孔性ポリマーなどをフィルターとして用いることができる。また、通風性がよく、圧損が少なく、かつ、触媒活性を発揮する表面積が大きい材料として、繊維状材料が好適である。繊維状材料としては、活性炭繊維、カーボンファイバー、カーボンナノチューブまたはカーボンナノワイヤーなどの炭素系繊維がより好ましく、金属繊維またはポリマー繊維など炭素系以外の繊維も用いることができる。
繊維材料は、たとえば、太さ0.1μm以上のカーボンファイバーなどからなる第1の繊維材料を基材とし、その表面に触媒微粒子を分散させた後、その上に、カーボンナノチューブまたはカーボンナノワイヤーなどの第2の繊維材料を形成した態様が好ましい。かかる態様においては、平板状または円筒状などの基体を使用する態様に比べて、カーボンナノチューブまたはカーボンナノワイヤーなどの成長により、触媒機能に寄与する表面積を飛躍的に大きくすることができる。
ガスフィルターは、繊維状材料などに触媒を担持させて用い、有効にVOCまたは一酸化炭素などを酸化し、分解を行なうことができる。担持する触媒としては、先に述べたPtに加え、Pt系合金、Pdを用いることができる。また、触媒作用を有する金属成分は、Ag、Cu、Co、Ni、Fe、Zn、AlもしくはTi、またはこれら金属を含む合金、Cr、Mn、Ru、あるいはCuZn系などの合金を用いることができる。また、アルミナ、チタニアなどの酸化物なども用いることができる。たとえば、PtRuなどの合金触媒を用いても、一酸化炭素濃度が10ppm以上になると、短期間に被毒されるが、触媒作用を有する金属成分を含む水分子クラスターを利用し、リフレッシュすると、短期間で取替える必要がなくなり、製品の寿命を伸ばすことができる。
つぎに、有害化学物質の中でも特に除外が難しい気体のひとつである一酸化炭素について説明する。一酸化炭素は化学的な安定性が高く、イオン化エネルギーが大きく、水に溶けにくいなど、処理が難しい気体である。また、2原子からなる小さな分子であり、その毒性を除去するには、酸化により二酸化炭素に変換するのが望ましく、具体的には水性ガスシフト反応または一酸化炭素の選択酸化反応などの方法を用いることができる。水性ガスシフト反応は、CO+H2O→CO2+H2であり、一酸化炭素の選択酸化反応は、CO+1/2O2→CO2である。
一酸化炭素濃度が高い場合には、水性ガスシフト反応で予め1%以下に低減してから、一酸化炭素選択酸化反応で10ppm以下に低減する方法が採られるが、家庭、オフィスまたは学校などの空気環境で問題となる一酸化炭素濃度は1%以下であり、いずれの反応も用いることができる。反応には、適切な触媒の選択と表面を長期間にわたって触媒活性が高い状態に保つことが重要である。
ガスフィルターに予め担持する触媒として、VOCまたは一酸化炭素など広範な気体に対して高い触媒活性を示すPt系貴金属触媒を用いた場合、先に述べたように一酸化炭素の除外に関して初期の触媒作用は強いものの、徐々に一酸化炭素により表面が被毒される。被毒現象に対しては、触媒作用を有する金属成分を含む水を空気環境中へ放出し、ガスフィルター表面に付着させ、金属成分により触媒活性をリフレッシュできる。すなわち、貴金属より酸化されやすい金属成分を共存させることにより、金属成分の酸化を通じて、貴金属の触媒に酸素を供給し、表面に蓄積した一酸化炭素を酸化し、貴金属触媒の触媒活性を再生できる。
触媒作用を有する金属の一例としてAgを成分として含む水分子クラスターを供給する場合、ガスフィルター表面に到来し沈積したAgは徐々に酸化されるが、Agは150℃〜200℃以上に過熱すると、自然に還元され、金属状態に戻りやすい性質がある。このため、ガスフィルターをかかる温度に過熱することにより、ガスフィルターに予め担持されていたPt、Pdなどの貴金属表面にAgを沈積し、これらと共存するAgの酸化状態を制御でき、貴金属触媒をリフレッシュし、Ag自身の触媒活性を高め、長期間にわたり一酸化炭素の除外作用の維持が可能となる。したがって、一酸化炭素の除外を行なう場合には、反応が進行するフィルターの表面を150℃〜200℃程度に過熱する態様が望ましい。たとえば、ガスフィルター表面に到来する触媒作用を有する金属成分を含む水分子クラスターを予め過熱し、空気環境中に放出して、ガスフィルターを過熱する態様が有効である。また、赤外線過熱、通電過熱などの方法を用いて、ガスフィルターの過熱を個別に行なうことも可能である。
ホルムアルデヒドの除外は、Pt、Pt系合金、Pd、Co、Ni、Fe、Cr、Ag、Mn、RuまたはCuZn系などの合金、Ni、Ag、アルミナ、チタニアなどの酸化物をフィルター素材に担持したガスフィルターを使用し、触媒作用を有する金属成分を含む水を空気環境中に放出し、金属成分により触媒活性を生成または再生して、有害化学物質を酸化し、分解を促進できる。一例として、Ag微粒子を担持した活性炭繊維からなるガスフィルターを用いる場合には、酸素との接触によりその表面に酸化銀が生じるが、Ag表面にホルムアルデヒドが吸着すると、Agが還元される一方、ホルムアルデヒドは酸素と結合して二酸化炭素と水に分解される。
触媒表面に到来した水分子クラスターは、水酸基OH-またはそこから電子を引き抜かれたヒドロキシラジカルOH・の状態に変化し、ホルムアルデヒドを酸化し、蟻酸とし、蟻酸は最終的に二酸化炭素と水に分解する。特に、150℃〜200℃以上に熱した蟻酸は、二酸化炭素と水素に速やかに分解するため、ガスフィルターをかかる温度に保持することにより、ホルムアルデヒドの分解を効率的に行なうことができる。このような過熱は、触媒作用を有する金属成分を含む水分子クラスターを予め過熱してから空気環境中に放出することにより可能である。ガスフィルターの過熱は、赤外線による過熱、通電過熱などの方法を用いて個別に行なうことができる。また、同様の反応は、ホルムアルデヒド以外のVOCの酸化あるいは分解などにも適用することができる。
フィルター繊維などのガスフィルター素材の上に、Pt、Pd、Co、Ni、Fe、Cr、Ag、Mn、Ruなどの金属微粒子を設けるには、W. Q. Han and A. Zettl,Nano Letters, vol. 3, 681-683, 2003 などの文献に見られるように、電子ビーム蒸着法、無電解メッキ法、金属塩還元法などの方法を用いることができる。また、特開2004−74116号公報には、カーボンナノ細線に触媒微粒子を担持させた触媒体が開示されている。
触媒微粒子に、酸化物として、たとえば、酸化チタンなどの光触媒を使用することができる。その場合でも、金属の場合と同様に、触媒作用を有する金属を含む水に由来する水分子および空気中の酸素分子などが触媒表面で活性化され、フィルター繊維に吸着されたVOCまたは一酸化炭素などの有害化学物質が酸化され、分解が促進される。光触媒材料である酸化チタンの微粒子は、TIPT(titanium tetra-isopropoxide)またはTiCl4などを原料とするCVD法、ゾルゲル法、あるいは、酸化チタンを蒸着源に用いた電子ビーム蒸着法、スパッター法などで形成できる。また、光触媒にNなどの他元素でドーピングし、または酸素欠損量制御などの方法により紫外線だけでなく可視光に対して有効に作用する光触媒を使用することができる。
(気体の清浄化装置)
本発明の気体の清浄化装置は、触媒作用を有する金属成分を含む水により清浄化することを特徴とし、気体中の有害化学物質を除去して気体を清浄化する。かかる装置には、金属成分を含む水が、水分子クラスターであり、水分子クラスターを空気環境中に放出する手段と、放出した水分子クラスター中に含まれる金属成分の触媒作用により、空気環境中の気体状の有害化学物質を気相で酸化および/または分解する手段とを備える装置がある。また、金属成分を含む水が、水分子クラスターであり、水分子クラスターを空気環境中に放出する手段と、放出した水分子クラスターをガスフィルターの表面に付着させる手段と、付着した水分子クラスター中の金属成分により、ガスフィルター表面に触媒活性を生成または再生する手段と、ガスフィルター表面の触媒作用により、空気環境中の有害化学物質を酸化および/または分解する手段とを備える装置により、気体の清浄化が可能である。
触媒作用を有する金属成分は、金属を電極として用いる電気化学反応により形成することができる。触媒作用を有する金属のうち、このような形成方法に適する金属として、Ag、Cu、Co、Ni、Fe、Zn、Al、Tiなどがあり、2種以上の金属成分を併用することもできる。金属成分を含む水は、気相中での触媒反応と、ガスフィルター表面での触媒反応にエネルギーを付与し、反応を促進する点で100℃以上に過熱して使用するのが好ましく、150℃以上に過熱するのがより好ましい。一方、家庭、学校またはオフィスなどにおいては、エネルギー消費を低減する点から、過熱温度は300℃以下が好ましく、200℃以下がより好ましい。本発明の清浄化装置により、VOCおよび一酸化炭素のうち少なくとも1種を含む有害化学物質を効果的に除去することができる。
本実施例に係る気体の清浄化装置の構造を図2に示す。図2に示すように、この装置は、Ag+を含む水道水22を入れた容器21と、Ag+を発生させるための平行平板型Ag電極23と、電極23に交流電圧を印加するための電源24と、Agイオン水に圧力を与え、かつ空気を送り込むためのポンプ25とを有する。電極23に印加する交流電圧の代わりに、必要に応じて直流電圧をかけても有効である。
清浄化処理する気体は、流れ26aのように装置に導入し、清浄化処理の後、流れ26bのように装置から流出する。Ag+を発生させた後、Agイオン水を導入するための流路28と、流路28の先端部28aと、先端部28aに設けられた細孔28bに導かれて、Agイオン水が放出される。また、先端部28aには、先端部28aを過熱するための過熱機構28cが設けられている。先端部28aから放出されたAg成分を含む水分子クラスター20は、範囲20aに及び、放出される気体の流れを拘束するために外枠27が設けられている。先端部28aには、細孔28bの代わりに、必要に応じて細管を設けても有効である。
水分子クラスター20の形成においては、純度4nine、サイズ2cm×5cm角、厚さ0.3mmのAgプレートからなる一対の平行平板型電極23を、水道水を満たした容器21の中に配置した。電極間に交流電源24から10V〜100Vを印加することにより、Ag+とごく微量のAg原子集団とからなり、Ag濃度0.1ppm〜10ppmのAgイオン水22を生成した。つぎに、生成したAgイオン水22を空気環境中に放出するために、小型ポンプ25を用いて、Agイオン水を入れた容器21の一方から、容器21内に150kPaの圧力を付加した。その後、内径100μmの複数個の細孔28bを通して空気とともに噴射し、Ag+を含む水分子クラスター20を空気環境中に放出させた。このとき、水および空気の流量は、それぞれ1.6ml/分(水)、80ml/分(空気)とした。
Agイオン水を空気環境中に放出するに当たって、Agイオン水を過熱して放出するには、先端部28aの過熱機構28cに高周波磁束を印加し、過熱機構内に渦電流を発生させ、誘導過熱を行なった。過熱により先端部28aを通過するAgイオン水を、室温〜300℃の温度範囲に昇温し、複数個の細孔28bから空気環境中に放出した。なお、広い断面積にわたるガス流を得る場合には、先端部28aを5cm〜10cm程度の間隔で複数個並列に配置して用いることができる。
図2において、流れ26aに示すように、清浄化処理する気体を導入した。清浄化処理する気体は、ホルムアルデヒドを0.1ppm含み、酸素および窒素を含むドライエアーを1L/minの流量で供給した。本実施例では、
(1)Ag+を含むか否かに係らず先端28aから水を放出しない場合、
(2)Ag+を含まない水を、温度を変えて放出した場合、
(3)Ag+を含む水を温度を変えて放出した場合
のそれぞれについて、ホルムアルデヒドに対する気体清浄化動作を比較評価した。気体清浄化動作は、排気側の流れ26bにおいて気体を10分間捕集管に採取し、液体クロマトグラフィーによりホルムアルデヒド濃度を測定して評価した。評価の結果を表1に示す。
Figure 0004514644
表1の結果から明らかなとおり、水を放出しない場合(1)に比べて、Ag+を含まない水を放出した場合(2)には、気相における水分子クラスターの捕獲により、ホルムアルデヒドの若干の減少が見られたが、温度の効果は確認できなかった。これに対して、Agイオン水を放出した場合(3)には、まず、Agイオン水を昇温しないときは、Ag+を含まない水を放出した場合(2)と顕著な差異は見られなかった。しかし、Ag+の酸化触媒効果が顕在化すると期待させる150℃に昇温すると、ホルムアルデヒド濃度の低減効果が認められ、300℃に昇温すると、触媒のさらなる活性化により一層の低減効果が認められた。
このように、水を全く放出しない場合(1)<Ag+を含まない水を放出した場合(2)<Ag+を含む水を低温で放出した場合(3)<Agイオンを含む水を高温で放出した場合(3)の順に、触媒作用を有する金属成分および温度の効果により、気相においてホルムアルデヒドを酸化し、分解して、除外する性能の向上が認められた。なお、本実施例では、触媒作用を有する金属としてAgを用いたが、触媒作用を有し、電気化学作用などにより水に溶解可能な金属としてCu、Co、Ni、Fe、Zn、Al、Tiなどを用いた場合も、ホルムアルデヒドの除去について同様の傾向が認められた。
本実施例に係る気体の清浄化装置を図3に示す。図3に示すように、この装置は、ガスフィルター39が付加された点で、実施例1に係る清浄化装置と異なり、他の点では実施例1の装置と同様である。このガスフィルター39は、フィルター素材である導電性の活性炭繊維39aと、活性炭繊維39aの表面に酸化触媒であるAg微粒子39bを担持して構成される。活性炭繊維39aは、太さ60μmの繊維からなり、厚さ約1mmのユニチカ製不織布シートを3cm角に切ったものを用い、このシートにAg微粒子を無電解メッキ法により担持させた。
具体的な処理は、まず、湿度30%以上の大気圧下で、Xe2誘電体バリア放電エキシマランプを用い、中心波長146nmの紫外線を放射照度10mW/cm2で10分間活性炭繊維シートに照射し表面処理を行なった。素材には、赤外線吸収法による−OHと=C=Oの振動ピークの増加が見られ、表面が活性化していることが確認できた。表面処理した活性炭繊維シートへAg微粒子を形成するため、硝酸銀3.5gに純水を60cm3加え、さらに沈殿が消えるまでアンモニア水を加えた第1液と、苛性カリ2.5gに純水60cm3を加えた第2液と、ぶどう糖54.5gを純水1Lに溶かし、硝酸0.5cm3加えて煮沸し、冷却後エタノール54cm3を加えた第3液とを用意した。つぎに、第1液に第2液を加えた後、アンモニア水を液が透明になるまで添加してから、硝酸銀を10mg含む水溶液10cm3を加え、活性炭繊維シートを10秒間浸漬した後、Ag微粒子を形成した。活性炭繊維シート上に形成されたAg粒子は、繊維シートのほぼ全面を覆うように形成され、Ag粒子の平均半径は約8nmであった。
本実施例では、
(1)Agイオン水を放出しない場合、
(2)Ag+を含まない水を、300℃に過熱して放出した場合、
(3)Agイオン水を300℃に過熱して放出した場合
のそれぞれについて、ホルムアルデヒドに対する気体清浄化動作を実施例1と同様に比較評価した。評価の結果を表2に示す。
Figure 0004514644
表2の結果から明らかなとおり、Ag触媒を担持したガスフィルターを使用することにより、実施例1の場合と比較してホルムアルデヒドの除去を促進することができた。また、水を放出しない場合(1)に比べて、Ag+を含まない水を放出した場合(2)には、気相における水分子クラスターの捕獲およびAg触媒が過熱される効果により、ホルムアルデヒドの若干の減少が見られた。これに対して、Agイオン水を放出した場合(3)には、ホルムアルデヒドの除外が一層進行した。
図3に示すように、ガスフィルター39を設置し、実施例1と同様に、水分子クラスター30を放出すると、流れ36aにより、放出した水分クラスター30が、ガスフィルター39の表面に付着した。付着した水分子クラスター30中のAgにより、ガスフィルター39の表面の触媒活性が高められ、空気環境中の有害化学物質の酸化、分解が促進したものと考察された。
本実施例では、ガスフィルターとして、活性炭繊維シートの表面に酸化触媒であるPtの微粒子を担持したシートを使用した。また、有害化学物質は、ホルムアルデヒド0.1ppm、酸素と窒素からなるドライエアー、VOCの一種であるトルエン0.2ppm、および一酸化炭素を10ppm含む気体を使用した。他の点では、清浄化装置の基本構造および製造方法において、実施例2と同様である。
このガスフィルターは、実施例2と同様に、活性炭繊維シートへ紫外線照射により表面処理を行なった後、酸化触媒としてPt微粒子を形成した。Pt粒子の形成は、濃度5mモルのNa2PtCl4溶液500cm3と、同量のエタノールを加えた処理液に、表面処理後の活性炭繊維シートを3分間浸漬した後、エタノール水で洗浄し、さらに窒素ガス中で乾燥し、500℃で熱処理することによりPt微粒子を形成した。活性炭繊維シート上に形成されたPt微粒子は、繊維シートの全面をほぼ覆うように形成され、Pt微粒子の平均半径は約4nmであった。評価は、Agイオン水を放出しない場合と、Agイオン水を放出した場合とに分け、実施例2と同様に行なった。一酸化炭素、VOCの一種であるトルエンおよび一酸化炭素の濃度は、ガスクロマトグラフィーにより評価した。評価の結果を表3に示す。
Figure 0004514644
本実施例では、Pt触媒の作用によりホルムアルデヒド、トルエンおよび一酸化炭素が酸化され、最終的に二酸化炭素と水に分解された。表3の結果から明らかなとおり、Agイオン水を放出することにより、ホルムアルデヒド、トルエンおよび一酸化炭素の分解が促進され、気体の清浄化機能が向上した。また、過熱された水蒸気によりガスフィルター温度を150℃程度に昇温させていたため、分解反応が促進された。特に、ホルムアルデヒドと一酸化炭素で効果が高かったのは、前者は水分子との反応性が元々高いのに加え、150℃付近ではPtの触媒効果が顕在化するためであり、後者では、水分子、温度と触媒が介在する水性ガスシフト反応による促進効果が原因していると考察された。また、水蒸気の過熱温度を210℃以上に高めることにより、VOCの一種であるトルエンの除外効果を向上させることができ、ホルムアルデヒドおよびトルエンに加え、その他のVOCについても酸化し、分解することが可能であった。
参考例1
本発明の気体の清浄化装置の有効性を確認するために、実施例3と同様のフィルターを用い、Ptの長時間にわたる触媒作用を評価した。フィルターは、図3に示すように、固有の過熱装置39cを用いて、赤外線過熱によりおよそ150℃に過熱した。また、実施例3と同様の組成の有害化学物質を継続的に10日間流しながら継続的にフィルターを昇温状態で動作させた。10日後、そのままの状態Aと、使用後1時間にわたって過熱されたAgイオン水を放出し、これに暴露させてリフレッシュした状態Bの2つのフィルターを用意した。つぎに、状態Bのフィルターについては、Ag+を含む過熱された水分子クラスターを放出しながら有害化学物質の除外性能を評価した。その結果を表4に示す。
Figure 0004514644
表4の結果から明らかなとおり、Agイオン水によりリフレッシュしない場合(状態A)、Pt触媒の表面の被毒に伴い、有害化学物質の除外機能が劣化していた。しかし、Agイオン水によりリフレッシュした場合(状態B)、フィルターの性能の回復が見られ、ガスフィルターの触媒活性が再生され、ガスフィルター寿命を長くできることが明らかになった。さらに、状態Bのフィルターを用いて、Agイオン水を放出しながらガス除外を行なった場合には実施例3に示すように、Agイオン水を放出した初期性能と同様の除外特性が得られた。
本実施例において、実施例1〜3におけるように、Agイオン水を生成する代わりに、一対のCu製平行平板型電極を用い、電極間に交流電源から10V〜100Vを印加することにより、Cu2+と、ごく微量のCu原子集団を含み、Cu濃度0.1ppm〜10ppmレベルのCuイオン水を生成し、これを放出したところ、ほぼ同様の有害物質の除外効果が認められた。
また、ホルムアルデヒドおよびトルエンなどの減少を液体クロマトグラフィーまたはガスクロマトグラフィーで調べたが、他のVOCについてもガスクロマトグラフィーなどを使用して、フィルター性能を検証することができた。一方、フィルター反応に伴って発生する二酸化炭素については、試験ガスとしてホルムアルデヒドを含む高純度ドライエアーと質量分析などの方法を組み合わせることにより検証することができた。
さらに、ガスフィルターとして、活性炭繊維シートの代わりに、ゼオライトなどのセラミックス素材を用い、数μm〜数100μm径の微小な円筒状空洞が多数、平行に配列されたハニカム構造体、あるいは空洞の内面にカーボンファイバー、カーボンナノチューブ、カーボンナノワイヤー、または種々の材質またはサイズの金属ワイヤーなどを形成したフィルターについても同様の結果が得られた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の気体の清浄化装置は、VOCまたは一酸化炭素などのガスセンサーと組合せることにより、これらのガスを一定濃度以上検知した時にのみ、過熱された触媒作用を有する金属を含む水を放出して、効率的かつ省エネルギー対応が可能な気体の清浄化装置を提供することができる。さらに、この気体の清浄化装置は、圧損が少なく、VOCおよび一酸化炭素などの除去性能に優れ、長寿命の使用が可能であり、空気清浄機、エアコンなどに有効に利用できる。
本発明の気体の清浄化方法を示す工程図である。 本発明に係る気体の清浄化装置の構造を示す図である。 本発明に係る気体の清浄化装置の構造を示す図である。
符号の説明
20 水分子クラスター、22 水道水、23 電極、28c 過熱機構、39 ガスフィルター、39a 活性炭繊維、39b Ag微粒子。

Claims (6)

  1. 気体中の有害化学物質を除去することにより気体を清浄化する方法であって、
    触媒作用を有する金属成分を含む水分子クラスターを調製する工程と、
    前記水分子クラスターを100℃〜300℃に過熱して空気環境中に放出する工程と、
    放出した前記水分子クラスター中に含まれる金属成分の触媒作用により、空気環境中の気体状の有害化学物質を気相で酸化および/または分解する工程とを備え、
    前記有害化学物質は、揮発性有機化合物および一酸化炭素のうち少なくとも1種であることを特徴とする気体の清浄化方法。
  2. 出した前記水分子クラスターが、表面に金属触媒を担持するガスフィルターの表面に付着する工程と、
    付着した前記水分子クラスター中の金属成分により、ガスフィルター表面に触媒活性を生成または再生する工程と、
    ガスフィルター表面の触媒作用により、空気環境中の前記有害化学物質を酸化および/または分解する工程とをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の気体の清浄化方法。
  3. 触媒作用を有する前記金属成分は、Ag、Cu、Co、Ni、Fe、Zn、AlとTiとからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載の気体の清浄化方法。
  4. 気体中の有害化学物質を除去することにより気体を清浄化する装置であって、
    触媒作用を有する金属成分を含む水分子クラスターを調製する手段と、
    前記水分子クラスターを100℃〜300℃に過熱して空気環境中に放出する手段と、
    放出した前記水分子クラスター中に含まれる金属成分の触媒作用により、空気環境中の気体状の有害化学物質を気相で酸化および/または分解する手段とを備え、
    前記有害化学物質は、揮発性有機化合物および一酸化炭素のうち少なくとも1種であることを特徴とする気体の清浄化装置。
  5. 出した前記水分子クラスターを、表面に金属触媒を担持するガスフィルターの表面に付着させる手段と、
    付着した前記水分子クラスター中の金属成分により、ガスフィルター表面に触媒活性を生成または再生する手段と、
    ガスフィルター表面の触媒作用により、空気環境中の前記有害化学物質を酸化および/または分解する手段とをさらに備えることを特徴とする請求項に記載の気体の清浄化装置。
  6. 触媒作用を有する前記金属成分は、Ag、Cu、Co、Ni、Fe、Zn、AlとTiとからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項4または5に記載の気体の清浄化装置。
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