JP4514145B2 - 吹付け材料およびそれを用いた吹付け工法 - Google Patents

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Description

本発明は、主に、土木・建築分野におけるコンクリート構造物の補修・補強工事で使用する吹付け材およびそれを用いた工法に関する。
コンクリート構造物は、塩害、中性化、凍害および化学侵食などの作用により劣化が進行し、表面にひび割れや浮きなどが発生する恐れがある。その対策として、劣化した部分を打音検査などで確認し、電動ピック、エアピック、ウォータージェットなどにより取り除き新たに補修部材で充填する工事が行われている。
このような補修工事では、吹付け工法が多く適用されており、一般的には、練り混ぜたモルタルをポンプで圧送し、圧縮空気と混合し、モルタルを吹き飛ばして施工する方法がある。吹付け工法で使用される吹付け材料として、JIS A 6203に規定されたポリマーエマルジョンを含有するポリマーセメントモルタル(特許文献1〜3参照)や、硫酸アルミニウムを主成分とする酸性のアルカリフリー急結剤を添加したモルタル、コンクリート(特許文献4〜6参照)や、急硬性混和材料を添加したモルタル、コンクリート(特許文献7、8参照)がある。
特開2000−335953号公報 特開2001−322858号公報 特開平6−128007号公報 特開2000−1355号公報 特開2001−213658号公報 国際公開第01/060760号パンフレット 特許第2656782号公報 特許第3219156号公報
吹付け工法の補修モルタルとして通常使用されているポリマーセメントモルタルは、一回の吹付け厚さは天井面で20〜50mm程度であり、修復深さが例えば100mm以上と厚い場合は、最初に吹き付けたモルタルがある程度硬くなってから数回に分割して吹き付けて断面修復しなければならなかった。また、ポリマーセメントモルタルは粘性がありポンプ圧送時の圧送抵抗がかかり、長距離圧送が難しく、圧送できたとしてもモルタルの実吐出量が大幅に少なくなるという課題があった。さらに、吹付けたモルタルの跳ね返りの低減、ダレ抵抗性の改善や、冬季に行われる補修工事の場合は、氷点下になることがしばしばあり補修したモルタルが凍結融解作用を繰り返し受けることにより凍害を受けるといった課題もあった。
本発明者らは、前記課題を解決するため、特定の吹付け材料およびそれを用いた吹付け工法を提供する。
すなわち、本発明は、(1)セメント100質量部と、2質量%水溶液における20℃の粘度が20000〜35000mPa・sであるヒドロキシプロピルメチルセルロース0.02〜0.5質量部と、凝結促進剤の硫酸アルミニウム水溶液を固形分で0.05〜3質量部と、カルシウムアルミネート2〜15質量部及び石膏をカルシウムアルミネート100質量部に対して50〜300質量部と、凝結調整剤0.1〜5質量部と、骨材150〜300質量部とを含有する吹付け材料において、凝結促進剤を除いた吹付け材料と凝結促進剤を個別に圧送して、吹付けノズル先端で混合し吹付けることを特徴とする吹付け工法、()凝結促進剤を除いた吹付け材料が、無機粉末を含有する(1)の吹付け工法、()凝結促進剤を除いた吹付け材料が、繊維類を含有する(1)または(2)の吹付け工法、()吹付け材料が、吹き付け後−10℃環境下において材齢3時間後の圧縮強度が5N/mm以上である()の吹付け工法、である。
本発明の吹付け材料および吹付け工法を用いることで、コンクリート構造物の補修・補強工事において、1回の吹付けによる厚付けが可能となるから施工スピードを短縮できる。さらに、寒冷地施工における初期凍害を抑制することが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用するセメントとしては、特に限定されるものではないが、JIS R
5210に規定されている各種ポルトランドセメント、JIS R 5211、JIS R 5212、およびJIS R 5213に規定された各種混合セメント、JISに規定された以上の混和材混入率で製造した高炉セメント、フライアッシュセメントおよびシリカセメント、石灰石粉末などを混合したフィラーセメント、アルミナセメント、さらには3CaO・SiOや11CaO・7Al・CaFを主成分とする変性ポルトランドセメントなどから選ばれる1種または2種以上などが挙げられる。
本発明で使用するヒドロキシプロピルメチルセルロースとしては、2質量%水溶液の20℃における粘度が20000〜35000mPa・sの範囲にあることが好ましく、25000〜30000mPa・sがより好ましい。この特性のヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用することにより、セメントモルタルなどの吹付け材料に可塑性を与えモルタルの跳ね返りを低減し、適度な空気の巻き込みによりポンプ圧送性を改善するものである。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースの使用量は、特に限定されるものではないが、セメント100質量部に対して0.02〜0.5重量部が好ましく、0.05〜0.3質量部がより好ましい。0.02質量部未満では、モルタルの跳ね返りの低減、ポンプ圧送性の改善効果が少なく、0.5質量部を超えるとその効果の向上が期待できない場合がある。
本発明で使用する凝結促進剤としては、硫酸アルミニウム、塩化カルシウム、炭酸アルカリ塩などが挙げられるが、中でも硫酸アルミニウムが好ましい。硫酸アルミニウム単独、あるいは硫酸アルミニウム単独に凝結促進効果を害さない範囲で各種添加物を併用することができ、粉末状あるいは水に溶解または懸濁させた状態どちらでも使用可能である。
本発明の硫酸アルミニウム単独に凝結促進効果を害さない範囲で各種添加物を併用するものとは、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンなどに代表されるアミン類、硝酸カルシウム、硝酸ナトリウム、硝酸リチウム、硝酸カリウムなどの硝酸塩、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウムなどの硫酸塩、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウムなどの硫酸水素塩、水酸化アルミニウム、炭酸アルミニウムなどのアルミニウム塩などである。
凝結促進剤の使用量は、セメント100質量部に対して、固形分で0.05〜3質量部が好ましく、0.5〜2.5質量部がより好ましい。0.05質量部未満では、吹き付けた時にダレが生じ、厚付けが困難な場合があり、3質量部を超えると長期強度発現性を阻害する恐れがある。
本発明で使用する骨材とは、特に限定されるものではないが、川、山、および海から産出する天然骨材、軽量骨材およびこれらの2種類以上を併用した混合骨材などが使用できる。骨材は施工する現場で混合しても良いが、あらかじめセメントと混合しておく場合は、骨材を乾燥させた乾燥骨材を使用することが好ましい。
本発明の骨材の使用量は、セメント100質量部に対して、150〜300質量部が好ましい。150質量部未満では吹付けたときにダレが多くなる場合があり、300質量部を超えると跳ね返りが多くなる場合がある。
本発明で使用するカルシウムアルミネートは、カルシア(CaO)を含む原料とアルミナ(Al)を含む原料などを混合して、キルンの焼成や、電気炉での溶融などの熱処理をして得られる、CaOとAlとを主たる成分とする水和活性を有する物質の総称であり、具体的には、3CaO・Al(CA)、12CaO・7Al(C12)、5CaO・3Al(C)、CaO・Al(CA)、およびCaO・2Al(CA)などのカルシウムアルミネートが使用できる。
また、CaOおよび/またはAlの一部が、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、およびアルカリ土類金属硫酸塩と置換した化合物、あるいは、CaOとAlとを主たる成分とするものに、これらが少量固溶した物質も同様に使用可能である。鉱物形態としては、結晶質、非晶質いずれであっても良い。
カルシウムアルミネートの粒度は、特に限定されるものではないが、ブレーン比表面積で2000〜9000cm/gが好ましく、4000〜7000cm/gがより好ましい。2000cm/g未満では、その効果は少なく、9000cm/gを超えて使用してもその効果の向上は期待できない場合がある。
カルシウムアルミネートの使用量は、作業性、初期強度発現性、耐久性、および経済性の点で、セメント100質量部に対して、2〜15質量部が好ましく、5〜10質量部がより好ましい。2質量部未満だと凝結力や、強度発現性が低下する場合があり、15質量部を超えるとモルタルの可使時間を確保できにくく、耐久性が得られない場合がある。
本発明で使用する石膏とは、特に限定されるものではないが、無水石膏、半水石膏および二水石膏などである。そのうち速硬性の面で無水石膏の使用が好ましい。
石膏の使用量は、カルシウムアルミネート100質量部に対して、50〜300質量部が好ましい。
本発明で使用する凝結調整剤としては、例えば、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、リンゴ酸およびその塩などであり、それらの一種または二種以上を使用できる。
凝結調整剤の使用量は、セメント100質量部に対して、0.1〜5質量部が好ましい。0.1質量部未満では十分な可使時間が取れない場合があり、5質量部を超えるとセメントの硬化に影響する場合がある。
本発明で使用する無機粉末としては、シリカフューム、フライアッシュ、高炉スラグ、ベントナイト、炭酸カルシウム、およびメタカオリンなどが挙げられる。これらの中でセメントモルタルの圧送性や強度発現性を向上する点で、シリカフュームが好ましい。
無機粉末の使用量は、セメント100質量部に対して、50質量部以下が好ましく、0.5〜25質量部がより好ましく、1〜15質量部がさらに好ましい。50質量部を超えると吹付け材の粘性が大きくなり、圧送性が低下する場合がある。
本発明では、吹付けたモルタルの曲げ耐力を向上させる目的で繊維類を配合して使用することが可能である。
繊維の種類としては、ビニロン繊維やプロピレン繊維に代表される高分子繊維類、鋼繊維、ガラス繊維、および炭素繊維に代表される無機繊維類が挙げられ、特に限定されるものではない。
繊維の使用量は、吹付け材料1000容積部に対して、0.05〜3容積部が好ましく、0.1〜2容積部がより好ましい。0.05容積部未満では曲げ耐力を向上させる効果が少ない場合があり、3容積部を超えるとモルタルの流動性に悪影響を与える場合がある。
繊維の長さは、曲げ耐力の付与とポンプ圧送性を考慮して3〜40mmが好ましい。
本発明では、必要に応じ、減水剤、AE減水剤、AE剤、防錆剤、撥水剤、ベントナイトなどの粘土鉱物、抗菌剤などの各種セメント混和剤を併用することが可能である。
本発明の吹付け材料と混合する水量は、モルタルポンプの圧送性、吹付け性、および硬化物性を考慮し、通常、セメント100質量部に対して、30〜60質量部が好ましく35〜50質量部がより好ましい。30質量部未満ではモルタルの流動性が低下する場合があり、60質量部を超えると強度発現性が低下する場合がある。
本発明の吹付け工法としては、特に限定されるものではないが、通常、セメントと骨材などからなるドライセメントモルタルを調製し、このドライモルタルに水を加えモルタルミキサーで練混ぜて吹付け材料とし、これをスクイズポンプで圧送し吹付けノズルにより吹付けるものであるが、凝結促進剤(硫酸アルミニウム水溶液など)を個別に圧送し、吹付けノズル先端吹付け直前に混合して吹付けることが好ましい。
本発明の吹付け材料で吹き付けた面は、コテ仕上げを行わないでそのままの状態でも良く、美観を求められる場合はコテ仕上げを行うことも可能である。コテ仕上げを行う場合は、コテ仕上げを行う層のみをコテ作業の時間を考慮して凝結促進剤の使用量を少なくして吹付けることも可能である。
以下、実施例で詳細に説明する。
表1に示すように、セメント100質量部に対して、2質量%水溶液の20℃における粘度の異なるヒドロキシプロピルメチルセルロース0.15質量部、骨材200質量部を加えドライセメントモルタルを調製した。このドライモルタルにセメント100質量に対して、水を40質量部加えモルタルミキサーで練混ぜてセメントモルタルとしこれをスクイズポンプで圧送し、途中で凝結促進剤として硫酸アルミニウム水溶液をセメント100質量部に対して、固形分で1.5質量部となるように吹付けノズル先端で混合し、圧縮空気と共に吹付けた。そのときのポンプ圧力、リバウンド率を測定した。なお、比較例としてヒドロキシプロピルメチルセルロースの替わりに、2質量%水溶液の20℃における粘度が30000mPa・sのメチルセルロースを使用した。結果を表1に示す。
(使用材料)
セメント:普通ポルトランドセメント、市販品
ヒドロキシプロピルメチルセルロース:市販の粉末品
メチルセルロース:市販の粉末品
骨材:新潟県青海町産石灰砂乾燥品、最大粒径1.2mm
凝結促進剤:硫酸アルミニウム水溶液、固形分20質量%
(試験方法)
粘度測定:2質量%の20℃水溶液の粘度をB型粘度計で測定した。
ポンプ圧力:スクイズポンプ吐出口に圧力計を設置し、内径40mmホースで30m圧送したときの最大圧力を測定した。
リバウンド率:モルタルを3分間コンクリート製の天井面に吹付けたときの付着せずに落下したモルタル分の全吹付け量に対する割合(百分率)。
Figure 0004514145
表1によれば、本発明のヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用することで、ポンプ圧送負荷の低減とリバウンド率の低い吹付け材料が得られることが分かる。
セメント100質量部に対して、2質量%水溶液の20℃における粘度が30000mPa・sのヒドロキシプロピルメチルセルロース0.15質量部、骨材200質量部、無水石膏7質量部、凝結調整剤1.5質量部、カルシウムアルミネートを表2に示すように変化させドライセメントモルタルを調製した。このドライモルタルにセメント100質量部に対して、水を40質量部加えモルタルミキサーで練混ぜてセメントモルタルとし、これに凝結促進剤として硫酸アルミニウム水溶液をセメント100質量部に対して固形分で1.5質量部となるように加え10秒間練混ぜ、すばやく厚さ4cm×横4cm×縦16cmの型枠に詰めて、凝結性状および所定の材齢で圧縮強度を測定した。結果を表2に示す。
(使用材料)
セメント:普通ポルトランドセメント、市販品
ヒドロキシプロピルメチルセルロース:市販の粉末品、水に溶解し20℃の2質量%濃度の水溶液の粘度30000mPa・s
骨材:新潟県青海町産石灰砂乾燥品、最大粒径1.2mm
無水石膏:工業用原料、市販品
凝結調整剤:有機酸類、市販品
カルシウムアルミネート:C12、非晶質、ブレーン6000cm/g
凝結促進剤:硫酸アルミニウム水溶液、固形分20質量%
(試験方法)
凝結性状:JIS A 1147に準拠した。環境温度20℃
圧縮強度:JIS R 5201に準拠した。環境温度−10℃および20℃。測定材齢は、3時間および28日。なお、−10℃環境での圧縮強度試験は、5℃環境で試験供試体を作製直後に−10℃の冷凍庫で封緘養生を行った。
Figure 0004514145
表2によれば、カルシウムアルミネートと凝結促進剤を併用することにより、始発、終結時間が短くなり、0℃以下でも硬化を促進し、−10℃環境下で5N/mm以上の圧縮強度を発現していることが分かる。
セメント100質量部に対して、カルシウムアルミネートを10質量部配合し、凝結促進剤の固形分を表3に示すように変化させたこと以外は実施例2と同様に行った。結果を表3に示す。
Figure 0004514145
表3によれば、カルシウムアルミネートと凝結促進剤を併用することにより、始発、終結時間が短くなり、0℃以下でも硬化を促進し、−10℃環境下で5N/mm以上の圧縮強度を発現していることが分かる。
セメント100質量部に対して、骨材200質量部、カルシウムアルミネート10質量部、無水石膏7質量部、凝結調整剤1.5質量部、2質量%水溶液の20℃における粘度が30000mPa・sであるヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび無機粉末の使用量を表4に示すように変化させたこと以外は実施例2と同様にドライセメントモルタルを調製した。このドライモルタルにセメント100質量部に対して水を45質量部加え、左官ミキサで練り混ぜてセメントモルタルとし、これをスクイズポンプで圧送し、途中で、実施例2で使用した凝結促進剤をセメント100質量部に対して固形分で1.5質量部となるように吹付けノズル先端で混合し、圧縮空気と共に吹付け、実施例1と同様にポンプ圧力、リバウンド率を測定した。また、コテ仕上げ性を評価した。結果を表4に示す。
(使用材料)
無機粉末:シリカフューム、市販品
(試験方法)
コテ仕上げ性:容易に表面を均せたモルタルを○、若干手間が掛かったモルタルを△、かなり手間の掛かったモルタルを×とした。
Figure 0004514145
表4によれば、無機粉末を加えることにより、リバウンド率が小さくなり、モルタルの跳ね返りが低減され、さらに、コテ仕上げが良好になることが分かる。また、ヒドロキシプロピルメチルセルロースによりポンプ圧送性が改善されることが分かる。
セメント100質量部に対して、ヒドロキシプロピルメチルセルロース0.15質量部、無機粉末を5質量部、練混ぜ後のモルタル1000容積部あたりの繊維類の使用量を表5に示す容積部となるよう変化させドライセメントモルタルを調製し、ミキサで練り混ぜてセメントモルタルとし、厚さ10cm×横10cm×縦40cmの型枠に吹付けて採取した試験体の曲げタフネスを測定したこと以外は実施例4と同様に行った。結果を表5に示す。
(使用材料)
繊維類A:ビニロン繊維、繊維長さ6mm、繊維径0.2mm、市販品
繊維類B:鋼繊維、繊維長さ10mm、繊維径0.2mm、市販品
(試験方法)
曲げタフネス:JSCE G 552に準拠した。養生方法は、温度20℃、湿度60%の部屋で気中養生した。測定材齢は28日とした。
Figure 0004514145
表5によれば、繊維類を加えることにより、曲げタフネスが向上することが分かる。
練混ぜ後のモルタル1000容積部あたり繊維Aを1容量部となるようにドライセメントモルタルを調製し、得られた繊維含有モルタルをスクイズポンプで圧送し、凝結促進剤の硫酸アルミニウム水溶液をセメント100質量部に対して固形分で表6に示す使用量になるように吹付けノズル先端で混合し、厚付け性を測定したこと以外は実施例5と同様に行った。結果を表6に示す。
(試験方法)
厚付け性:コンクリート製の天井面とノズル先端の距離を50cmとしてモルタルを吹付け、落下しないで天井面に付着している最大の厚さ。
Figure 0004514145
表6によれば、凝結促進剤の硫酸アルミニウムを1.0質量部以上使用すると厚付け性が顕著に向上することが分かる。
練混ぜ後のモルタル1000容積部あたり繊維Aを1容量部、カルシウムアルミネートの使用量を表7に示すように変化させてドライセメントモルタルを調製し、さらに、凝結促進剤の硫酸アルミニウム水溶液をセメント100質量部に対し固形分換算の使用量を表7に示すように変化させ、圧縮強度試験体採取用の厚さ4cm×横4cm×縦16cm型枠と凍結融解試験体採取用の厚さ10cm×横10cm×縦40cmの型枠に吹付け、採取した試験体の圧縮強度と、所定の養生後凍結融解試験を開始し300サイクル経過後の質量減少率および相対動弾性係数を測定したこと以外は実施例5と同様に行った。結果を表7に示す。
(試験方法)
圧縮強度:JIS R 5201に準拠した。環境温度−10℃および20℃。測定材齢は、3時間および28日。なお、−10℃環境での圧縮強度試験は、5℃環境で試験供試体を作製直後に−10℃の冷凍庫で封緘養生を行った。
凍結融解抵抗性:JIS A 1148に準拠した。試験体は環境温度20℃で作製し、20℃水中で28日養生を行った後試験を開始した。
Figure 0004514145
表7によれば、カルシウムアルミネートと凝結促進剤の硫酸アルミニウムを併用することにより、吹付け後のモルタルは0℃以下でも硬化を促進し、−10℃環境下で5N/mm2以上の圧縮強度を発現し、凍結融解抵抗性が優れていることが分かる。
本発明の吹付け材料および吹付け工法を用いることで、1回の吹付けによる厚付けが可能になり施工スピードを短縮化できる。さらに、寒冷地施工における初期凍害を抑制することが可能となるため、土木分野などのコンクリート構造物の補修に幅広く使用することができる。

Claims (4)

  1. セメント100質量部と、2質量%水溶液における20℃の粘度が20000〜35000mPa・sであるヒドロキシプロピルメチルセルロース0.02〜0.5質量部と、凝結促進剤の硫酸アルミニウム水溶液を固形分で0.05〜3質量部と、カルシウムアルミネート2〜15質量部及び石膏をカルシウムアルミネート100質量部に対して50〜300質量部と、凝結調整剤0.1〜5質量部と、骨材150〜300質量部とを含有する吹付け材料において、凝結促進剤を除いた吹付け材料と凝結促進剤を個別に圧送して、吹付けノズル先端で混合し吹付けることを特徴とする吹付け工法。
  2. 凝結促進剤を除いた吹付け材料が、無機粉末を含有する請求項1に記載の吹付け工法。
  3. 凝結促進剤を除いた吹付け材料が、繊維類を含有する請求項1または2に記載の吹付け工法。
  4. 吹付け材料が、吹き付け後−10℃環境下において材齢3時間後の圧縮強度が5N/mm以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の吹付け工法。
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