JP4513252B2 - 圧電体薄膜素子およびそれを用いたアクチュエータ、インクジェットヘッドならびにインクジェット記録装置 - Google Patents

圧電体薄膜素子およびそれを用いたアクチュエータ、インクジェットヘッドならびにインクジェット記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電体薄膜素子に関し、具体的には、圧電性誘電体の圧電効果を利用したアクチュエータ、それを用いたインクジェットヘッド、ならびにそのインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
誘電体のエレクトロニクス分野における応用は、圧電素子、赤外線センサ、光変調素子、メモリ素子などさまざまなものがある。マイクロマシン加工技術の発達、各種機器の小型・軽量化の要望に伴い、これらの誘電体材料を用いた各種薄膜デバイスは、薄膜化技術・微細加工技術により実用化されつつある。
【0003】
図12は従来の圧電体薄膜素子(I.Kanno et.al: Appl.Phys. Let. 70(1997)p1378−1380)の構成の一例を示す断面図である。すなわち、図12の圧電体薄膜素子90は、MgO単結晶基板91上に第1の電極としてPt下部電極膜92、PZT圧電体薄膜93、第2の電極としてPt上部電極膜94を順次形成した構成である。(例えば非特許文献1参照)例えば、電極膜、圧電体膜や基板を加工することなどにより、アクチュエータ、圧力センサ、加速度センサなどへ応用される。
【0004】
通常、材料を薄膜化することにより薄膜固有の特性を有するようになる。この要因としては、形成プロセスのバルクとの違いや、薄膜を支持する基板の影響によるところが大きい。例えば、圧電体薄膜の結晶面や格子定数などの結晶パラメータは基板に大きく影響される。強誘電体であるPbTiO3は(100)面MgO単結晶基板上では(001)面、c面サファイア基板上では(111)面が配向することが報告されている。これは基板の結晶面の影響を大きく受けるためである。単結晶基板の場合は、さらに基板と圧電体膜とで大きく格子定数が異なれば、配向する結晶面にも影響を与える。また、酸化物単結晶、金属、ガラス等の基板の種類に関係なく、基板の熱膨張係数の違いにより、作製される圧電体膜の内部応力が変化し、これにより圧電体膜の格子定数などの結晶パラメータが変化する。
【0005】
このような圧電体薄膜の結晶パラメータの変化により、その電気特性(比誘電率、抗電界、自発分極、圧電定数、焦電係数など)、光学特性(屈折率、電気光学係数など)などの膜特性が大きく変化する。
【0006】
【非特許文献1】
I.Kanno et.al: Appl. Phys. Let. 70(1997)p1378−1380
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、圧電体薄膜素子90は、薄膜形成において400℃〜700℃程度の結晶化処理が必要である。そのため、室温に冷却する過程で、圧電体薄膜93とこれを支持する基板91との熱膨張係数差により、圧電体薄膜93には引っ張りまたは圧縮の内部応力が発生する。
【0008】
圧電体薄膜93が引っ張りの内部応力を有していると、つまり、膜の粒界等に引っ張りの力を受けていると、常に引き剥がされようとするストレスを受けることになる。すると、機械的強度が低下して電圧印加時の撓みに対して弱くなり、圧電体薄膜93にクラックが発生したり、膜破壊を誘発したりする。
【0009】
すなわち、膜形成時の部分的な欠陥や異物の存在による膜破壊では、スポット状の破壊が主であるが、膜の内部応力に起因した破壊の場合では、クラック等の破壊が生じる。スポット状の破壊の場合には部分的な破壊ですみ、膜全体としては機能することが多いが、クラック等の破壊では膜全体の破壊に進行して深刻なダメージを受けやすい。
【0010】
そこで、本発明は、圧電体薄膜のクラックや膜破壊を防止することのできる技術を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明の圧電体薄膜素子は、基板と、基板上に形成された第1の電極と、第1の電極上に基板加熱により形成された圧電体薄膜と、圧電体薄膜上に形成された第2の電極を備えた圧電体薄膜素子であって、圧電体薄膜と基板とは相互に熱膨張係数が異なり、基板により圧電体薄膜が圧縮膜とされているものである。
【0012】
また、本発明の圧電体薄膜素子は、基板と、基板上に形成された第1の電極と、第1の電極上にスパッタリングにより形成された圧電体薄膜と、圧電体薄膜上に形成された第2の電極を備えた圧電体薄膜素子であって、圧電体薄膜が圧縮膜であるものである。
【0013】
さらに、本発明の圧電体薄膜素子は、基板と、基板上に形成された第1の電極と、第1の電極上に基板加熱により形成された圧電体薄膜と、圧電体薄膜上に形成された第2の電極を備えた圧電体薄膜素子であって、圧電体薄膜は、圧縮応力を有する配向膜であるものである。
【0014】
さらに、本発明のアクチュエータは、圧力室を区画形成する区画壁と接着剤により接着され、電圧印加による変位を圧力室に作用させる圧電体薄膜を有するアクチュエータであって、圧電体薄膜の熱膨張係数をαp、接着剤の熱膨張係数をαbとすると、αp<αbの関係を満たすものである。
【0015】
そして、本発明のアクチュエータは、圧力室を区画形成する区画壁と接合され、電圧印加による変位を圧力室に作用させる圧電体薄膜を有するアクチュエータであって、圧電体薄膜の熱膨張係数をαp、区画壁の熱膨張係数をαaとすると、αa>αpの関係を満たすものである。
【0016】
これによれば、圧電体薄膜が圧縮応力を有する圧縮膜となって機械的強度を保持できるので、引っ張り応力によるクラックや膜破壊が防止することが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、基板と、基板上に形成された第1の電極と、第1の電極上に基板加熱により形成された圧電体薄膜と、圧電体薄膜上に形成された第2の電極を備えた圧電体薄膜素子であって、圧電体薄膜は、圧縮応力を有する配向膜であるとともに、基板の面格子間隔をds、圧電体薄膜の面格子間隔をdpとしたとき、ds<dpの関係を満たすことを特徴とする圧電体薄膜素子であり、圧電体薄膜が圧縮応力を有する圧縮膜としているので、機械的強度が保持され、引っ張り応力によるクラックや膜破壊が防止されるという作用を有する。
【0018】
本発明の請求項2に記載の発明は、基板と、基板上に形成された中間層と、中間層上形成された第1の電極と、第1の電極上に基板加熱により形成された圧電体薄膜と、圧電体薄膜上に形成された第2の電極を備えた圧電体薄膜素子であって、圧電体薄膜は、圧縮応力を有する配向膜であるとともに、基板の面格子間隔をds、圧電体薄膜の面格子間隔をdpとしたとき、ds<dpの関係を満たすことを特徴とする圧電体薄膜素子であり、圧電体薄膜が圧縮応力を有する圧縮膜としているので、機械的強度が保持され、引っ張り応力によるクラックや膜破壊が防止されるという作用を有する。
【0019】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、圧電体薄膜はエピタキシャル膜であることを特徴とする圧電体薄膜素子であり、圧電体薄膜が圧縮応力を有する圧縮膜としているので、機械的強度が保持され、引っ張り応力によるクラックや膜破壊が防止されるという作用を有する。
【0029】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項記載の発明において、中間層と第1の電極との面格子間隔の方が圧電体薄膜の面格子間隔よりも小さい圧電体薄膜素子であり、圧電体薄膜が圧縮応力を有する圧縮膜としているので、機械的強度が保持され、引っ張り応力によるクラックや膜破壊が防止されるという作用を有する。
【0035】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の圧電体薄膜素子が用いられているアクチュエータであり、安定した変位動作を行うことが可能になるという作用を有する。
【0039】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項記載のアクチュエータと、インク液が収容され、アクチュエータの変位が作用する複数の圧力室とを備えたインクジェットヘッドであり、安定したインク吐出を行うことが可能になるという作用を有する。
【0040】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項記載のインクジェットヘッドを備えたインクジェット式記録装置であり、安定したインク吐出により高画質の印字を行うことが可能になるという作用を有する。
【0041】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図11を用いて説明する。なお、これらの図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。
【0042】
(実施の形態1)
図1は本発明の一実施の形態である圧電体薄膜素子が用いられたインクジェット式記録装置の全体概略構成を示す斜視図、図2は図1のインクジェット式記録装置におけるインクジェットヘッドの全体構成を示す断面図、図3は図2の要部を示す斜視図、図4は図2のインクジェットヘッドのアクチュエータ部の構成を示す断面図、図5は本発明の実施の形態1における圧電体薄膜素子の一例を示す断面図、図6は圧電体薄膜と基板との熱膨張係数の違いによる圧電体薄膜の内部応力を示す説明図、図7は圧電体薄膜と基板との熱膨張係数の違いによる圧電アクチュエータの不良品率を示すグラフ、図8は本発明の実施の形態1における圧電体薄膜素子の他の一例を示す断面図である。
【0043】
図1に示すインクジェット式記録装置40は、圧電体薄膜素子の圧電効果を利用して記録を行う本発明のインクジェットヘッド41を備え、このインクジェットヘッド41から吐出したインク滴を紙等の記録媒体42に着弾させて、記録媒体42に記録を行うものである。インクジェットヘッド41は、主走査方向Xに配置したキャリッジ軸43に設けられたキャリッジ44に搭載されていて、キャリッジ44がキャリッジ軸43に沿って往復動するのに応じて、主走査方向Xに往復動する。さらに、インクジェット式記録装置40は、記録媒体42をインクジェットヘッド41の幅方向(すなわち、主走査方向X)と略垂直方向の副走査方向Yに移動させる複数個のローラ(移動手段)45を備える。
【0044】
図2は本発明の実施の形態のインクジェットヘッド41の全体構成を示し、図3はその要部の構成を示す。
【0045】
図2および図3において、Aは圧力室部品であって、圧力室用開口部1が形成される。Bは圧力室用開口部1の上端開口面を覆うように配置されるアクチュエータ部、Cは圧力室用開口部1の下端開口面を覆うように配置されるインク液流路部品である。圧力室部品Aの圧力室用開口部1は、その上下に位置するアクチュエータ部Bおよびインク液流路部品Cにより区画されて圧力室2となる。アクチュエータ部Bには、圧力室2の上方に位置する個別電極である第1の電極3が配置されている。これ等圧力室2および第1の電極3は、図2から判るように、千鳥状に多数配列されている。インク液流路部品Cには、インク液供給方向に並ぶ圧力室2間で共用する共通液室5と、この共通液室5を圧力室2に連通する供給口6と、圧力室2内のインク液が流出するインク流路7とが形成される。Dはノズル板であって、インク流路7に連通するノズル孔8が形成されている。また、図2において、EはICチップであって、ボンディングワイヤー(BW)を介して多数の第1の電極3に対して電圧を供給する。
【0046】
次に、アクチュエータ部Bの構成を図4に基づいて説明する。
【0047】
同図において、アクチュエータ部Bは、図2に示したインク液供給方向とは直交する方向の断面図を示す。同図では、直交方向に並ぶ4個の圧力室2を持つ圧力室部品Aが参照的に描かれている。
【0048】
このアクチュエータ部Bは、各圧力室2の上方に位置する第1の電極3、この第1の電極3の直下に位置する圧電体薄膜10、この圧電体薄膜10の圧電効果により変位し振動する振動板兼共通電極11とを有する。振動板兼共通電極11は、導電性物質で形成されていて、各圧力室2で共通する共通電極である第2の電極を兼用する。さらに、アクチュエータ部Bは、各圧力室2の相互を区画する区画壁2aの上方に位置する縦壁13を持つ。なお、同図中、14は圧力室部品Aとアクチュエータ部Bとを接着する接着剤である。各縦壁13は、接着剤14を用いた接着時に、一部の接着剤14が区画壁2aの外方にはみ出した場合にも、この接着剤14が振動板兼共通電極11に付着せず、振動板兼共通電極11が所期通りの変位、振動を起こすように、圧力室2の上面と振動板兼共通電極11の下面との距離を拡げる役割を持つ。
【0049】
そして、第1の電極3、圧電体薄膜10および振動板兼共通電極11で圧電体薄膜素子が構成されている。ここでは振動板と共通電極(第2の電極)とが兼用されているが、両者は別体になっていてもよい。なお、図5以下においては、振動板と第2の電極である共通電極と別体になったものが示されている。
【0050】
第1の電極3は例えばPt(白金)で、振動板兼共通電極11は例えばPt(白金)、Cr(クロム)、Cu(銅)、Mo(モリブデン)またはTa(タンタル)で、形成されている。
【0051】
なお、以上説明した構造は、以下の実施の形態においても共通のものになっている。したがって、各実施の形態での重複した説明は省略する。
【0052】
図5に示す圧電体薄膜素子16は、基板21と、この基板21の上に第1の電極3としてたとえばPt電極膜を配置し、その上に圧電体薄膜10を配置し、その上に第2の電極22としてたとえばCr電極膜を配置したものである。
【0053】
ここで、基板21の材料としては、たとえばアルミナ(熱膨張係数:68×10-7/K)、860結晶化ガラス(熱膨張係数:108×10-7/K)、863結晶化ガラス(熱膨張係数:142×10-7/K)、SUS304(熱膨張係数:173×10-7/K)、酸化マグネシウム(熱膨張係数:120×10-7/K)などを用いることができる。
【0054】
また、圧電体薄膜10は、Pb,Zr,Tiを含むペロブスカイト構造のPZT膜、たとえばPb(Zr0.53Ti0.47)O3の組成を有する圧電性のPZT膜(熱膨張係数:60×10-7/K)が用いられている。なお、PZT膜は熱膨張係数が小さく、応力制御しやすいという性質を、さらに配向(エピタキシャル成長)をさせるのが容易で組成を制御しやすいという性質を有している。
【0055】
そして、圧電体薄膜10の厚みは0.2〜10μm、基板21の厚みは0.15〜1.5mmとなっている。但し、膜厚はこの数値に限定されるものではない。
【0056】
上記の圧電体薄膜素子の形成方法について説明する。なお、圧電体薄膜素子の形成方法は以下の説明に限定されるものではない。
【0057】
真空槽内に、前述した材料の基板21を設定し、真空排気した後、基板21を600℃まで加熱し、RFマグネトロンスパッタ法により、4インチのPtターゲットを用い、Arガスをスパッタガスとして、ガス圧1Pa、RF電力100Wにて第1の電極3となるPt電極膜を形成した。
【0058】
次に、Pt膜よりなる第1の電極3上に、RFマグネトロンスパッタ法により、6インチのPZT焼結体ターゲット(PbO20mol%添加)を用い、基板温度580℃、ArとO2の混合スパッタガス(ガス比Ar:O2=19:1)、ガス圧0.4Pa、RF電力500WにてPZT膜よりなる圧電体薄膜10を形成した。
【0059】
その後、第2の電極22としてCr電極膜をDCスパッタ法により4インチのCrターゲットを用い、スパッタリングガスのArガス0.7Paの雰囲気中で100Wの電力により基板加熱せずに形成した。
【0060】
ここで、前述のように、圧電体薄膜10と基板21とは相互に熱膨張係数が異なっており、圧電体薄膜10の熱膨張係数(αp)よりも基板21の熱膨張係数(αs)の方が大きくなっている(αp<αs)。これにより、基板21によって圧電体薄膜10が圧縮膜となっている。
【0061】
すなわち、図6に示すように、形成される圧電体薄膜10の熱膨張係数と、それを支持する基板21の熱膨張係数の大きさが異なる場合、成膜終了後、室温に戻した状態では、圧電体薄膜10に対して圧縮もしくは引っ張りの応力が働く。
つまり、図6(a)に示すように、αp<αs(圧電体薄膜10の熱膨張係数よりも基板21の熱膨張係数の方が大きい場合)では、圧電体薄膜10が圧縮膜となる。また、図6(b)に示すように、αp>αs(圧電体薄膜10の熱膨張係数の方が基板21の熱膨張係数よりも大きい場合)では、圧電体薄膜10が引っ張り膜となる。
【0062】
したがって、図6(a)に示すように、圧電体薄膜10の熱膨張係数よりも基板21の熱膨張係数の方が大きくなるように調整し(αp<αs)、圧電体薄膜10が圧縮応力を有する圧縮膜とすれば、機械的強度が保持され、引っ張り応力によるクラックや膜破壊が防止される。
【0063】
圧電体薄膜と基板との熱膨張係数の違いによる圧電アクチュエータの不良品率を図7に示す。
【0064】
図7においては、インクジェットヘッドの200pin(素子)に対して、2つの電極間にDC35Vの電圧を印加し、圧電アクチュエータの不良品率を判定した。図示するように、1.0<αs/αp、つまりαp<αsでは、不良品率が激減しているのが分かる。
【0065】
なお、圧電体薄膜10に過度の圧縮応力が発生すると、動作の安定性等の問題が発生することが考えられる。また、比誘電率や圧電特性等の電気特性も変化を起こす場合があり、特性ばらつきの原因となる。これを考慮すると、1<αs/αp≦1.2の条件を満たすときが、適切な内部応力が得られる。
【0066】
また、圧電体薄膜10および基板21の材料は前述したものに限定されるものではなく、圧電体薄膜10の熱膨張係数よりも基板21の熱膨張係数の方が大きければよい。
【0067】
ここで、図8に示すように、基板21上に中間層23を形成し、この中間層23の上に第1の電極3を形成してもよい。中間層23としては、MgO等の岩塩型結晶構造酸化物膜を適用することができる。
【0068】
図8のように構成された圧電体薄膜素子の形成方法について説明する。真空槽内に例えば、基板21としてアルミナ基板を設定し、真空排気した後、基板21を400℃に加熱し、プラズマMOCVD法により(100)面に結晶配向した岩塩型結晶構造のMgO膜なる中間層23を厚み約700nm形成した。この膜形成には、CVD原料ガスとして215℃で気化させたマグネシウムアセチルアセトナートガス及びO2の混合ガスを用い、ガス圧30Pa、RF電力400Wの条件を用いた。
【0069】
次に、別の真空槽内に基板21を設置し、600℃まで加熱し、RFマグネトロンスパッタ法により、4インチのPtターゲットを用い、Arガスをスパッタガスとして、ガス圧1Pa、RF電力100Wにて第1の電極3なるPt電極膜を形成した。
【0070】
続いて、Pt膜よりなる第1の電極3上に、RFマグネトロンスパッタ法により、6インチのPZT焼結体ターゲット(PbO20mol%添加)を用い、基板温度580℃、ArとO2の混合スパッタガス(ガス比Ar:O2=19:1)、ガス圧0.4Pa、RF電力500WにてPZT膜よりなる圧電体薄膜10を形成した。
【0071】
その後、第2の電極22としてCr電極膜をDCスパッタ法により4インチのCrターゲットを用い、スパッタリングガスのArガス0.7Paの雰囲気中で100Wの電力により基板加熱せずに形成した。
【0072】
(実施の形態2)
本実施の形態の圧電体薄膜素子は、図5において、基板21と、基板21上に形成された第1の電極3と、第1の電極3上に形成された圧電体薄膜10と、圧電体薄膜10上に形成された第2の電極22を備え、圧電体薄膜10がスパッタリングにより圧縮膜に成膜されたものである。
【0073】
すなわち、本実施の形態では、成膜後に圧電体薄膜10が圧縮応力を有するように、スパッタリング時における圧電体薄膜10の堆積速度を0.8μm/h〜10μm/h、好ましくは2.0μm〜7μm/hと、高く(hi−rate成膜)する。
【0074】
堆積速度の調整は、たとえば基板温度600℃でペロブスカイト層を形成するスパッタガス圧、スパッタガス流量、酸素分圧比(アルゴンとの混合ガスの場合)、ターゲット基板間距離、投入電力(カソードのRFパワー)の各条件を変化させて行うことができる。
【0075】
上記の圧電体薄膜素子の形成方法について説明する。なお、圧電体薄膜素子の形成方法は以下の説明に限定されるものではない。
【0076】
真空槽内に、前述した材料の基板21を設定し、真空排気した後、基板21を600℃まで加熱し、RFマグネトロンスパッタ法により、4インチのPtターゲットを用い、Arガスをスパッタガスとして、ガス圧1Pa、RF電力100Wにて第1の電極3となるPt電極膜を形成した。
【0077】
次に、Pt膜よりなる第1の電極3上に、RFマグネトロンスパッタ法により、6インチのPZT焼結体ターゲット(PbO20mol%添加)を用い、基板温度580℃、ArとO2の混合スパッタガス(ガス比Ar:O2=19:1)、スパッタガス圧0.1Pa〜5.0Pa、好ましくは0.1Pa〜2.0Pa、投入電力であるRF電力0.25kW〜5.0kW、好ましくは5kW〜3.0kWにてPZT膜よりなる圧電体薄膜10を形成した。
【0078】
そして、前述のように、このときの圧電体薄膜10の成膜速度は、堆積速度を0.8μm/h〜10μm/h、好ましくは2.0μm〜7μm/hである。
【0079】
その後、第2の電極22としてCr電極膜をDCスパッタ法により4インチのCrターゲットを用い、スパッタリングガスのArガス0.7Paの雰囲気中で100Wの電力により基板加熱せずに形成した。
【0080】
なお、本実施の形態のようにスパッタリングにより圧電体薄膜10を圧縮膜とする場合には、基板21としては、実施の形態1に列挙したものの他に、たとえば石英(熱膨張係数:5.6×10-7/K)、シリコン(熱膨張係数:27×10-7/K)、7059ガラス(熱膨張係数:46×10-7/K)などを用いることができ、熱膨張係数に対する考慮は不要である。また、第1の電極3、圧電体薄膜10、第2の電極22には、実施の形態1に説明した材料を用いることができる。
【0081】
このように、本実施の形態によれば、スパッタリングで成膜される強圧電体薄膜10の成膜速度を高くして圧電体薄膜10が圧縮応力を有する圧縮膜としているので、機械的強度が保持され、引っ張り応力によるクラックや膜破壊が防止される。
【0082】
(実施の形態3)
図9は本発明の実施の形態3における圧電体薄膜素子の基板と圧電体薄膜との格子間隔を示す説明図である。
【0083】
なお、圧電体薄膜素子の構造は、前述した請求項1における図5あるいは図8に示すものと同一となっている。また、第1の電極3、圧電体薄膜10、第2の電極22には、実施の形態1および2に説明した材料を用いることができる。
【0084】
ここで、本実施の形態においては、圧電体薄膜10は、圧縮応力を有するエピタキシャル膜などの配向膜となっている。そして、基板21の面格子間隔をds、圧電体薄膜10の面格子間隔をdpとしたとき、ds<dpを満たす関係となっている。具体的には、本実施の形態における圧電体薄膜10がPZT膜の場合、a軸格子定数が4.04Åであることから、基板21の材料には、これより小さな格子定数を有するもの、たとえばSrTiO3(a軸格子定数:3.905)が用いられる。
【0085】
つまり、加熱下で基板21上に圧電体薄膜10をエピタキシャル成長させる場合、圧電体薄膜10は基板21の面格子間隔を反映して、圧縮または引っ張りの力を受ける。
【0086】
すなわち、図9(a)に示すように、基板21の面格子間隔よりエピタキシャル成長させた圧電体薄膜10の面格子間隔が大きい場合は(ds<dp)、膜の一格子単位で見た場合、基板21からの拘束を受けていることになり、圧電体薄膜10の内部には圧縮の内部応力が働く。
【0087】
また、図9(b)に示すように、基板21の面格子間隔よりエピタキシャル成長させた圧電体薄膜10の面格子間隔が小さい場合は(ds>dp)、圧電体薄膜10の内部には引っ張りの内部応力が働く。
【0088】
したがって、図9(a)に示すように、基板21の面格子間隔より圧電体薄膜10の面格子間隔が大きくなるようにし(ds<dp)、圧電体薄膜10が圧縮応力を有する圧縮膜とすれば、機械的強度が保持され、引っ張り応力によるクラックや膜破壊が防止される。
【0089】
なお、基板21と圧電体薄膜10の間には第1の電極3があるが、基板21と比較して圧倒的に薄く、圧電体薄膜10の拘束力という点からは影響が少ない。また、基板21上に直接圧電体薄膜10を成長させてもよい(アクチュエータにする場合、第1の電極3は基板21を除去した後に成膜し、エピタキシャル成長を阻害しない電極もしくはバッファ層が用いられる)。圧電体薄膜10の形成方法はスパッタリング、ゾルゲル法、CVD法等を用いることができる。
【0090】
ここで、基板21と第1の電極3との間に中間層23を形成した場合(図8参照)、圧電体薄膜10を確実に圧縮膜とするためには、中間層23と第1の電極3との面格子間隔の方を圧電体薄膜10の面格子間隔よりも小さくする。
【0091】
(実施の形態4)
図10は本発明の実施の形態4におけるアクチュエータが区画壁に接着される状態を連続して示す説明図である。
【0092】
本実施の形態のアクチュエータは、圧力室2を区画形成する区画壁2aと接着剤14により接着されたものであり、第1の電極3と第2の電極22とへの電圧印加による圧電体薄膜10の変位を圧力室2に作用させ、圧力室2内に充填されたインクを吐出させるものである。
【0093】
このようなアクチュエータにおいて、圧電体薄膜10の熱膨張係数をαp、接着剤14の熱膨張係数をαbとした場合、αp<αbの関係を満たしている。これにより、接着剤14によって圧電体薄膜10が圧縮膜となっている。
【0094】
すなわち、圧電体薄膜10の熱膨張係数と、接着に用いられる接着剤14の熱膨張係数の大きさが異なる場合、圧電体薄膜10に対して圧縮もしくは引っ張りの応力が働く。つまり、αp<αb(圧電体薄膜10の熱膨張係数よりも接着剤14の熱膨張係数の方が大きい場合)では、圧電体薄膜10が圧縮膜となる。また、αp>αb(圧電体薄膜10の熱膨張係数の方が接着剤14の熱膨張係数よりも大きい場合)では、圧電体薄膜10が引っ張り膜となる。
【0095】
したがって、図10(a)に示すアクチュエータと区画壁2aとを、圧電体薄膜10の熱膨張係数よりも大きな熱膨張係数を有する接着剤14を用い(αp<αb)、接着を行う(図10(b))。区画壁2aとアクチュエータとを接着した後は、基板21を除去する(図10(c))。
【0096】
なお、接着剤14としては熱膨張係数の大きな無機材料(銀ロウや半田等の金属系材料)を用い、加熱下で接着を行う。これにより、熱膨張係数の大きい接着剤14が接着後により縮むので、圧電体薄膜には圧縮応力が加わる。
【0097】
このように、アクチュエータを構成する圧電体薄膜10とアクチュエータを区画壁2aに接着する接着剤14とにおいて、圧電体薄膜10の熱膨張係数よりも接着剤14の熱膨張係数の方が大きくなるように設定し(αp<αb)、圧電体薄膜10が圧縮応力を有する圧縮膜としているので、機械的強度が保持され、引っ張り応力によるクラックや膜破壊が防止される。
【0098】
(実施の形態5)
図11は本発明の実施の形態5におけるアクチュエータを示す断面図である。
【0099】
本実施の形態のアクチュエータは、圧力室2を区画形成する区画壁2aと接着剤を用いずに接合されたもの、つまり基板を部分的に除去して区画壁2aとしたものである。なお、図11に示す場合も、図10に示す場合と同様に、第1の電極3と第2の電極22とへの電圧印加による圧電体薄膜10の変位を圧力室2に作用させ、圧力室2内に充填されたインクを吐出させるものである。
【0100】
このようなアクチュエータにおいて、圧電体薄膜10の熱膨張係数をαp、区画壁2aの熱膨張係数をαaとした場合、αa>αpの関係を満たしている。これにより、区画壁2aによって圧電体薄膜10が圧縮膜となっている。
【0101】
具体的には、圧電体薄膜10がたとえばPb(Zr0.53Ti0.47)O3の組成を有する圧電性のPZT膜(熱膨張係数:60×10-7/K)である場合、区画壁2aの材料には、たとえば860結晶化ガラス(熱膨張係数:108×10-7/K)や863結晶化ガラス(熱膨張係数:142×10-7/K)などが用られる。
【0102】
このように、アクチュエータを構成する圧電体薄膜10の熱膨張係数よりも区画壁2aの熱膨張係数の方が大きくなるように設定し(αa>αp)、圧電体薄膜10が圧縮応力を有する圧縮膜としているので、機械的強度が保持され、引っ張り応力によるクラックや膜破壊が防止される。
【0103】
以上に説明した本実施の形態では、本発明の圧電体薄膜素子をインクジェット式記録装置のインク吐出に用いられるアクチュエータに適用した場合について説明したが、その焦電性を利用した温度センサや、電気光学効果を利用した光変調デバイス、光弾性効果を利用した光アクチュエータ、SAWデバイスに用いるなど、他の種々の用途に適用することが可能である。
【0104】
なお、以上説明した圧電体薄膜素子を用いたアクチュエータによれば、安定した変位動作を行うことが可能になり、このようなアクチュエータを用いたインクジェットヘッドによれば、安定したインク吐出を行うことが可能になる。そして、このようなインクジェットヘッドを備えたインクジェット式記録装置によれば、安定したインク吐出により高画質の印字を行うことが可能になる。
【0105】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、圧電体薄膜が圧縮応力を有する圧縮膜としているので、機械的強度が保持され、引っ張り応力によるクラックや膜破壊が防止されるという有効な効果が得られる。
【0106】
このような圧電体薄膜素子を用いたアクチュエータによれば、安定した変位動作を行うことが可能になるという有効な効果が得られる。
【0107】
このようなアクチュエータを用いたインクジェットヘッドによれば、安定したインク吐出を行うことが可能になるという有効な効果が得られる。
【0108】
そして、このようなインクジェットヘッドを備えたインクジェット式記録装置によれば、安定したインク吐出により高画質の印字を行うことが可能になるという有効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である圧電体薄膜素子が用いられたインクジェット式記録装置の全体概略構成を示す斜視図
【図2】図1のインクジェット式記録装置におけるインクジェットヘッドの全体構成を示す断面図
【図3】図2の要部を示す斜視図
【図4】図2のインクジェットヘッドのアクチュエータ部の構成を示す断面図
【図5】本発明の実施の形態1における圧電体薄膜素子の一例を示す断面図
【図6】圧電体薄膜と基板との熱膨張係数の違いによる圧電体薄膜の内部応力を示す説明図
【図7】圧電体薄膜と基板との熱膨張係数の違いによる圧電アクチュエータの不良品率を示すグラフ
【図8】本発明の実施の形態1における圧電体薄膜素子の他の一例を示す断面図
【図9】本発明の実施の形態3における圧電体薄膜素子の基板と圧電体薄膜との格子間隔を示す説明図
【図10】本発明の実施の形態4におけるアクチュエータが区画壁に接着される状態を連続して示す説明図
【図11】本発明の実施の形態5におけるアクチュエータを示す断面図
【図12】従来の圧電体薄膜素子を示す構成の一例を示す断面図
【符号の説明】
2 圧力室
2a 区画壁
3 第1の電極
10 圧電体薄膜
14 接着剤
21 基板
22 第2の電極
23 中間層

Claims (7)

  1. 基板と、前記基板上に形成された第1の電極と、前記第1の電極上に基板加熱により形成された圧電体薄膜と、前記圧電体薄膜上に形成された第2の電極を備えた圧電体薄膜素子であって、
    前記圧電体薄膜は、圧縮応力を有する配向膜であるとともに、前記基板の面格子間隔をds、前記圧電体薄膜の面格子間隔をdpとしたとき、ds<dpの関係を満たすことを特徴とする圧電体薄膜素子。
  2. 基板と、前記基板上に形成された中間層と、前記中間層上形成された第1の電極と、前記第1の電極上に基板加熱により形成された圧電体薄膜と、前記圧電体薄膜上に形成された第2の電極を備えた圧電体薄膜素子であって、
    前記圧電体薄膜は、圧縮応力を有する配向膜であるとともに、前記基板の面格子間隔をds、前記圧電体薄膜の面格子間隔をdpとしたとき、ds<dpの関係を満たすことを特徴とする圧電体薄膜素子。
  3. 前記圧電体薄膜はエピタキシャル膜であることを特徴とする請求項1または2記載の圧電体薄膜素子。
  4. 前記中間層と前記第1の電極との面格子間隔の方が前記圧電体薄膜の面格子間隔よりも小さいことを特徴とする請求項2記載の圧電体薄膜素子。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の圧電体薄膜素子が用いられていることを特徴とするアクチュエータ。
  6. 請求項記載のアクチュエータと、
    インク液が収容され、前記アクチュエータの変位が作用する複数の圧力室とを備えたことを特徴とするインクジェットヘッド。
  7. 請求項記載のインクジェットヘッドを備えたことを特徴とするインクジェット式記録装置。
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