JP4506174B2 - 液体収容体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液体収容体の製造方法に関する。
従来から、液体をターゲットに対して噴射させる液体噴射装置として、インクジェット式記録装置が広く用いられている。詳しくは、このインクジェット式記録装置は、キャリッジと、同キャリッジに搭載された液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドと、液体としてのインクを貯留するインクカートリッジとを備えている。
このようなインクジェット式記録装置の中には、キャリッジへの負荷を低減させたり、装置を小型化・薄型化させたりするために、インクカートリッジをキャリッジに搭載させない機構(いわゆるオフキャリッジ型)を有するものがある。そして、このようなプリンタに採用されるインクカートリッジは、通常、インクを収容する液体収容体としてのインクパックと、同インクパックを収容するケースとを備えている。そして、インクパック内のインクは、インク供給チューブを介して記録ヘッドへと供給されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
このインクパックは、液体収容部としての袋部と、その袋部に備えられた導出部とを備えている。袋部は、袋状に形成された可撓性のフィルムからなる。導出部は、袋部内を外部に連通する連通孔を備え、前記インク供給チューブと接続される。この連通孔には、一般的に、前記連通孔を連通状態及び閉塞状態にするための弁機構が内設されている。また、連通孔の内周面には、前記弁機構を配設するための溝や段差等が設けられている。このため、連通孔内は複雑な構成になっている。
このインクパックを製造する際には、例えば、長方形状の2枚のフィルムを、両フィルムの一辺に導出部を挟み込むような状態で重ね合わせ、その一辺と、その他の二辺とを熱溶着して、インクを充填するインク袋を形成する。そして熱溶着されず、開口した残りの一辺から、袋部内にインクを注入する。さらに、その開口部を封止して、内部を密閉状態とする。
特開平10−193635号公報
ところが、上記インク袋部の開口した一辺から単にインクを注入したのみでは、複雑な構造の前記連通孔の場合にはインクを隅々まで充填させることが困難になる。つまり、導出部にインクが充填されないままインクパックが装着されると、インクカートリッジが交換されて新たに装着された際には、インクカートリッジから記録ヘッドに至るインク流路にインクが断続的に導出されることになる。又は、連通孔内にわずかに残留していた空気が、前記インク流路内のインクに混入することも考えられる。このため、印刷不良を生じる可能性があった。また、インクカートリッジの交換時等には、前記記録ヘッドから前記インク流路内のインクを排出させるクリーニングを行うが、インクパックの導出部内に残留する気泡を排出するためには、インクを比較的多量に排出する必要がある。従って、操作に時間がかかるとともに、インクの消費量が多くなる問題がある。
本発明の目的は、液体収容体の液体充填率を向上させることができる液体収容体の製造方法を提供することにある。
液体を収容する液体収容部と、前記液体収容部内の液体を外部に供給するための液体流路が形成された導出部とを備えた液体収容体の製造方法において、前記液体収容体に設けられた導入部から、前記液体収容部内に液体を注入する注入工程と、前記導出部から、前記注入工程で注入された前記液体収容部内の液体を導出して、前記導出部の液体流路に液体を充填する導出工程とを備えた。
これによれば、液体収容部に液体が注入された後、液体を外部の流路に導出するための液体流路が設けられた導出部から、前記液体収容部内の液体が導出される。この導出により、導出部内の液体流路に液体が充填されるので、液体収容体の液体充填率が高められる。その結果、液体流路と外部の流路が接続された際に、外部の流路に対し、液体を断続させることなく送り出すことができる。また、導出部内に液体が充填されることにより導出部内の空気が排出されるので、外部の流路に気泡が混入するのを防止することができる。
この液体収容体の製造方法において、前記導出部から液体を導出する導出工程は、吸引手段により、前記導出部から前記液体収容部内に注入された液体を吸引して、前記導出部の液体流路に液体を充填する。
これによれば、導出工程は、前記導出部から液体収容部内の液体を吸引することで、前記液体流路に液体を充填する。このため、液体収容部内の液体を加圧により送出する必要がないので、液体収容部を加圧することで液体収容部を破損させることなく、導出部の液体流路に液体を充填できる。
この液体収容体の製造方法において、前記導出部から前記液体収容部内の液体を導出する前に、前記導出部の液体流路を減圧する工程をさらに備えた。
これによれば、導出部から液体を導出する前に、予め導出部の液体流路が減圧される。このため、導出部の液体流路内を液体が充填されやすい状態にすることができる。また、液体収容部内の液体に気泡が混入することを防止することができる。
この液体収容体の製造方法において、前記液体収容部は袋状に形成され、前記導入部は、前記液体収容部に設けられた開口であるとともに、前記吸引手段により前記導出部から前記液体収容部内に注入された液体を吸引した後に、前記液体収容部の開口を封止する工程を更に備えた。
これによれば、導入部は、袋状に形成された液体収容部の開口である。このため、この袋状の液体収容部の開口部から、液体収容部内に液体を注入することができる。また、導出部から液体を吸引した後に、前記液体収容部の開口が封止されることで、液体収容体が形成される。このため、液体収容部に液体を注入するための導入部として、流路を備えた導入部材等を別途設ける必要が無い。
この液体収容体の製造方法において、前記導出部の液体流路には、前記吸引手段の挿入口が前記導出部に挿入された際に開弁し、前記挿入口が前記導出部から抜出された際に閉弁する弁機構が備えられ、前記液体収容部内に液体を注入する際には、前記導出部から前記挿入口を抜出し、前記導出部を介して前記液体収容部内の液体を吸引する際は、前記導出部に前記挿入口を挿入する。
これによれば、導出部には弁機構が内設されている。そして、弁機構は、吸引手段の挿入口が導出部に挿入されたときに開弁し、挿入口が導出部から抜出されたときに閉弁する。このため、導出部の液体流路内の流体を吸引するときには、挿入口を挿入し、液体収容部に液体を注入するときには、導出部を抜出することで液体収容部から液体が漏出しない
ようにすることができる。
この液体収容体の製造方法において、前記液体収容体内に注入される液体は、脱気された液体である。
これによれば、液体収容体に注入される液体は、予め脱気されているので、液体収容体内に収容される液体の脱気度を高めることができる。このため、外部の流路に、脱気度の高い液体を供給することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図10に従って説明する。図1は、本実施形態における液体噴射装置としてのインクジェット式記録装置(以下、単にプリンタとする)の概略を説明する平面図である。
図1に示すように、プリンタ1は、フレーム2を備えている。フレーム2には、プラテン3が架設されており、このプラテン3上には、図示しない紙送り機構により紙が給送される。そして、フレーム2には前記プラテン3と平行にガイド部材4が架設されている。このガイド部材4には、キャリッジ5がガイド部材4の軸線方向に移動可能に挿通支持されている。また、このキャリッジ5は、タイミングベルト6を介してキャリッジモータ7に駆動連結されている。このため、キャリッジ5は、キャリッジモータ7の駆動により、ガイド部材4に沿って往復移動されるようになっている。
キャリッジ5のプラテン3に対向する面には、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド8が搭載されている。そして、キャリッジ5上には記録ヘッド8に液体としてのインクを供給する6個のバルブユニット9が搭載されている。各バルブユニット9は、その内部にインクを一時的に貯留するために、プリンタ1に使用されるインクの色(種類)に対応して6個具備されている。尚、記録ヘッド8の下面には図示しないノズル吐出口が設けられており、この吐出口から紙上にインク滴が吐出されるようになっている。
フレーム2の右端にはカートリッジホルダ10が設けられている。そして、このカートリッジホルダ10には、6個の液体収容体としてのインクカートリッジ11が着脱可能に備えられている。これらのインクカートリッジ11は、図2に示すように、内部が気密状態となっているケース12と、その内側に設けられた液体収容体としてのインクパック13とによって構成されている。各インクパック13には、各種インクがそれぞれ貯留されている。これらのインクパック13と前記各バルブユニット9とは、可撓性を有する外部の流路としての供給チューブ14を介して接続されている。
また、図1に示すように、プリンタ1には、加圧ポンプ15が備えられている。この加圧ポンプ15は、6本の空気供給チューブ16を介して前記各インクカートリッジ11の各ケース12と接続されている。従って、加圧ポンプ15により圧送された空気は、各空気供給チューブ16を介して各インクカートリッジ11のケース12内に流入する。そして、ケース12内に流入した空気は、ケース12とインクパック13との間に形成された空間S(図2参照)に充填される。その結果、インクパック13は前記空間Sに充填された加圧空気によって押し潰される。この押圧により、各インクパック13に貯留されているインクは、インクパック13から押し出され、各供給チューブ14を介して各バルブユニット9にそれぞれ供給される。
次に、前記インクパック13について、図3〜図6に従って説明する。図3に示すように、本実施形態におけるインクパック13は、液体収容部としての袋部20と導出部21とを備えている。袋部20は、本実施形態では、2枚の長方形状のフィルム部材22,23から構成されている。各フィルム部材22,23は、例えば、ポリエチレンフィルム等
の熱可塑性樹脂層にアルミニウム等のガスバリア層を蒸着することにより形成されている。袋部20は、両フィルム部材22,23を、前記熱可塑性樹脂層を向かい合わせて、それらの1辺に導出部21を挟んだ状態で重ね合わせ、その4辺の縁を熱溶着することにより袋状に形成されている。そして、導出部21は、フィルム部材22,23の前記熱可塑性樹脂層と熱溶着可能な樹脂から形成されている。この袋部20の内部空間には各インクがそれぞれ充填されている。
次に、導出部21について説明する。図4及び図5は、導出部21の長手方向における断面図であって、図6は、図4におけるA−A方向における断面図である。図4に示すように、導出部21は、両フィルム部材22,23の辺24に挟まれる溶着部25と、この溶着部25から延びる管体26とを備えている。この溶着部25は、図3に示すように、フィルム部材22,23に対して溶着される溶着面を上面及び下面に備えている。管体26は、略円筒状に形成されている。また、導出部21は、管体26の先端に挿入部27を備えている。挿入部27は、略円筒状に形成され、管体26よりも大きな外径を有している。図4に示すように、導出部21の内部には、溶着部25、管体26及び挿入部27を貫通する液体流路としての導出孔28が形成されている。
図4〜図6に示すように、導出孔28は、断面が円形の中心孔28aと、この中心孔28aの内周面に形成された連通溝28bとから構成されている。また、導出孔28は、中心孔28aに連通し、挿入部27内を貫通する排出孔28cを備えている。さらに、前記中心孔28aには、弁機構Vが内設されている。この弁機構Vは、弁体30と、シール部材31とを備えている。弁体30は、その外径が中心孔28aの内径とほぼ同じになるように略円柱状に形成されている。このため、弁体30は中心孔28aの内周面に案内されながら摺動可能となっている。
シール部材31は、エラストマ等の可撓性材質から形成されている。また、シール部材31は、略円筒状に形成され、その中心には挿入孔31aが貫通している。このシール部材31は、前記排出孔28c内に嵌合されており、その一端に弁体30が着座するための突部31bが環状に突設されている。前記突部31bの内径は、シール部材31に挿入される中空針Nの外径とほぼ同じ大きさの径に形成されている。このため、挿入孔31aに中空針Nが挿入されると、シール部材31の内周面は中空針Nに密着する。尚、前記中空針Nは、前記供給チューブ14の先端に設けられ、中空針Nには内部にインクを取り込むための孔H1が形成されている。
さらに、弁機構Vは、コイルバネ32を備えている。コイルバネ32は、中心孔28a内に、弁体30をシール部材31側に付勢するように配設されている。外部から力が加えられていない場合には、コイルバネ32は、弁体30をシール部材31に圧接している。逆に、挿入孔31aに中空針Nが挿入されると、図5に示すように、中空針Nが弁体30を押圧する。その結果、弁体30は、コイルバネ32の付勢力に抗してシール部材31から離間する方向に移動する。このとき、中空針Nの先端はシール部材31にシールされた状態で、導出孔28内に挿入されている。そして、袋部20内のインクは、連通溝28bを介して弁体30の周囲を回り込み、中空針Nの孔H1から中空針N内に流入する。このため、中空針Nに流入したインクは、供給チューブ14を介して記録ヘッド8に供給されるようになっている。
次に、インクパック13にインク注入装置40を用いてインクの注入及び封止を行う工程について、図7〜図10に従って説明する。まず、インクパック13にインクを充填する前に、2枚のフィルム部材22,23の一辺に導出部21を挟んだ状態でその周囲を熱溶着して、予めインク袋13a(図8参照)を形成する。但し、このとき、導出部21が溶着される辺と反対側の辺は、インクを注入するために、熱溶着しない状態にして開口さ
せる。つまり、インク袋13aは、開口した状態の袋部20に導出部21を備えた状態に形成される。また、この導入部としての開口部13bには、1対の係止孔Kが設けられている。
図7に示すように、インク注入装置40は、扉体41により開閉可能な減圧室42を備えている。この減圧室42は、第1の空気配管43を介して第1の吸引ポンプ44に接続されている。このため、第1の吸引ポンプ44の駆動により、減圧室42内は減圧されるようになっている。
減圧室42内には、インク袋13aを掛止するための袋支持棒45が水平方向に突出するように設けられている。更に、減圧室42内には、互いに接近可能な1対の押さえ板46及び1対の熱圧着具47が配設されている。熱圧着具47は、フィルム部材22,23を熱溶着するものであって、上下方向(鉛直方向)に移動可能となっている。
減圧室42の下方には、挿入口としての挿入針48が配設されている。挿入針48は、前記中空針Nと同じ構成に形成されており、下側支持部49に対して上下動可能に支持されている。挿入針48が、下側支持部49から上方に移動すると、挿入針48は、袋支持棒45に装着されたインク袋13aの導出部21に挿入されるようになっている。そして、挿入針48が導出部21に挿入されると、図5に示すように弁体30が押圧され、挿入針48とインク袋13a内とが連通されるようになっている。この挿入針48を支持した下側支持部49は、第2の空気配管50を介して、吸引手段としての第2の吸引ポンプ51に接続されている。従って、この第2の吸引ポンプ51を駆動すると、導出部21内に貫挿された挿入針48は、導出孔28内の空気を吸引し、導出孔28内を減圧するようになっている。
また、熱圧着具47の上側には、インク供給管52が配設されている。インク供給管52は、上側支持部53に対して上下動可能に固定されている。上側支持部53からインク供給管52が下降すると、インク供給管52の先端部はインク袋13aの開口からインク袋13a内に挿入される。インク供給管52が上昇すると、インク供給管52は、インク袋13aの開口を介して、インク袋13aから抜出される。また、上側支持部53には、チューブ54が接続されており、チューブ54には分岐管55が接続されている。
さらに、チューブ54と分岐管55との間には、第1のバルブ56が設けられている。分岐管55の端部には、計量管57が接続されている。計量管57は、シリンダ57aとピストン57bとから構成されており、ピストン57bが所定の位置に至ったときに所定量のインクがシリンダ57aに貯留される。
分岐管55の他端には、タンク接続管58が接続されている。このタンク接続管58は、インクを貯留するインクタンク59に接続されている。タンク接続管58の途中であって、分岐管55の近傍には、第2のバルブ60が備えられている。また、タンク接続管58の途中であって、第2のバルブ60とインクタンク59との間には、脱気ユニット61が設けられている。脱気ユニット61は、複数の中空糸束を収容したシリンダと、シリンダに接続された第3の吸引ポンプ62とから構成される。そして、脱気ユニット61は、供給されたインクをシリンダ内の中空糸束内を通過させることにより、インクを脱気するようになっている。また、タンク接続管58の途中であって、脱気ユニット61とインクタンク59との間には、圧送ポンプ63が設けられている。圧送ポンプ63が駆動すると、インクタンク59内のインクは脱気ユニット61に圧送される。
インク袋13aにインクを充填する際には、まず、図8(a)に示すようにインク注入装置40の減圧室42に、3辺が熱溶着されている前記インク袋13aを装着する。具体
的には、インク袋13aに形成された係止孔Kが袋支持棒45に引っ掛けられることにより、インク袋13aが一対の押さえ板46の間及び一対の熱圧着具47の間に垂下するように装着される。このとき、図8(a)に示すように、インク袋13aの開口部13bが、上側(袋支持棒45側)となり、その開口部13bからインク供給管52が挿入可能なように装着される。また、インク袋13aの導出部21が設けられた一辺が、下側を向いている。
そして、扉体41を閉めて減圧室42を密閉状態にする。また、減圧室42の下方に設けられた下側支持部49から、挿入針48を上方に突出させ、図8(b)に示すように、挿入針48をインク袋13aの導出部21に挿入する。挿入針48が導出部21に挿入されると、図5に示すように、弁体30が押し上げられ、挿入針48と導出部21内の導出孔28とは連通された状態となる。
続いて、減圧工程に移り、第2のバルブ60を閉じ、第1のバルブ56を開いた状態で、第1の空気配管43に接続された第1の吸引ポンプ44を駆動させる。同時に、挿入針48に接続された第2の吸引ポンプ51を駆動させる。すると、減圧室42、チューブ54及び計量管57の内部が減圧される。挿入針48からは、導出部21内の空気が吸引され、導出部21内が減圧される。このとき、インク袋13a内の空気も、第1の吸引ポンプ44及び第2の吸引ポンプ51により吸引される。そして、減圧室42が所定の圧力まで減圧されると、第1の吸引ポンプ44及び第2の吸引ポンプ51の駆動を停止する。そして、第1のバルブ56を閉じ、第2のバルブ60を開いて圧送ポンプ63を駆動させる。すると、インクタンク59からインクが脱気ユニット61に供給される。脱気ユニット61に供給されたインクは、脱気され、計量管57に流れ込む。その結果、図8(b)に示すように計量管57のピストン57bが後退し、所定量のインクがシリンダ57a内に供給される。
続いて、注入工程に移り、第2のバルブ60が閉じられる。また、図8(b)に示すように、インク供給管52の先端がインク袋13a内に位置するように下降される。さらに、導出部21内に挿入されていた挿入針48が、導出部21から抜出される。そして、第1のバルブ56を開き、計量管57のピストン57bを前進させると、シリンダ57a内に収容されたインクが、インク袋13aに流れ込む。このとき、インク袋13aに注入されるインク量は、実際にインクパック13に充填される量よりも、所定量だけ多い。
インクがインク袋13aに流れ込むと、少量導出工程に移り、挿入針48を再び上昇させて、図9(a)に示すように導出部21内に挿入する。そして、第2の吸引ポンプ51を所定の時間だけ駆動させる。すると、インク袋13aの導出部21に挿入された挿入針48から、インク袋13a内のインクが導出部21を介して吸引される。この吸引により、導出部21の導出孔28内にインクが流入する。その結果、単にインク袋13aにインクを注入した際には、インクが流入しなかったような隅部にも、インクが充填される。また、導出部21を介してインク袋13a内のインクが吸引されることにより、導出部21内にわずかに空気が残留していた場合にも、その残留した空気がインクとともに排出される。
所定量のインクを挿入針48から吸引すると、前記挿入針48を導出部21から抜出する。このとき、第2の吸引ポンプ51は駆動された状態となっており、弁体30とシール部材31との間に挟まれたインクを挿入針48により吸引し、弁体30とシール部材31との間に介在するインクが、シール部材31から外部に押し出されないようにしている。
続いて仮封止工程に移り、図9(b)に示すように、押さえ板46を相互に近接させて、インク袋13aが所定の厚みになるようにインク袋13aを両面から押圧する。この押
圧により、インク袋13aに供給されたインクの液面が上昇する。そして、インク袋13aのインクの液面よりも若干下方の位置を、熱圧着具47により挟み込んで、インク袋13aを仮封止する。この仮封止後、図10(a)に示すように、押さえ板46及び熱圧着具47を後退させて、インク袋13a内に残留した気泡Bを細く絞られた仮封止部に集める。
仮封止工程に続いて、本封止工程に移り、再び押さえ板46を近接させて、図10(b)に示すように、既に圧着した仮封止部よりも下方の位置、即ち気泡が集められた箇所よりも下方の位置を再び熱圧着具47で挟み込んで熱圧着する。そして、気泡が含まれた上部が廃棄されることにより、気泡が含まれず脱気されたインクを収容したインクパック13が完成する。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、インクパック13にインクを充填する際に、まず、導出部21が溶着される辺と反対側の辺を開口させて袋状にしたインク袋13aを形成した。また、そのインク袋13aを、インク注入装置40の減圧室42内に装着した。そして、導出部21内とインク袋13a(袋部20)内を減圧した後、インク袋13a(袋部20)にインクを注入した。さらに、インク注入装置40に備えられた挿入針48を導出部21に挿入し、挿入針48に接続された第2の吸引ポンプ51を駆動して、挿入針48からインク袋13a内のインクを吸引するようにした。この吸引により、導出部21の導出孔28内にインクが流入し、導出孔28の隅々までインクが充填されるので、インクパック13のインク充填率が高められる。このため、インクカートリッジ11の交換時等、インクカートリッジ11が新たに装着されたときに、既にインクが充填された供給チューブ14に対し、インクを断続させることなく送り出すことができる。また、カートリッジ交換時等に、供給チューブ14及び記録ヘッド8内のインク流路に気泡が混入するのを防止することができる。
また、導出孔28にインクを充填させるために、挿入針48によりインク袋13a内のインクを吸引するようにしたので、インク袋13a内のインクを加圧することなく導出孔28にインクを充填することができる。このため、インク袋13aを加圧することでインク袋13aを損傷させることなく、導出孔28内にインクを充填させることができる。
(2)本実施形態では、導出部21からインク袋13a内のインクを吸引する前に、インク注入装置40に備えられた第1の吸引ポンプ44の駆動により、減圧室42内を減圧した。同時に、減圧室42内に装着されたインク袋13aの導出部21に挿入針48を挿入し、挿入針48に接続された第2の吸引ポンプ51の駆動により、導出部21内を減圧するようにした。このため、導出部21の導出孔28内にインクが流入しやすい状態にすることができる。また、導出部21内が減圧されるので、インク袋13a及び導出部21内に充填されたインクに気泡が残留するのを防止することができる。
(3)本実施形態では、インク袋13aの開口部13bからインク袋13a内にインクを注入し、導出部21内にインクを充填した後に、インク袋13aの液面よりも若干下方の位置を熱圧着具47により圧着して、仮封止した。そして、仮封止部に気泡を集め、その気泡が集まった箇所よりも下方の位置を再び熱圧着具47により挟みこんで本封止した。つまり、インク袋13aは、インク袋13a内に気泡が残留しないように封止される。このため、インクカートリッジ11から、脱気度の高いインクを供給チューブ14に供給することができる。
(4)本実施形態では、導出部21内に弁機構Vを内設した。そして、導出部21に挿入針48が挿入された際には、挿入針48が弁機構Vの弁体30を押圧し、弁機構Vが開
弁するようにした。また、導出部21から挿入針48が抜出された際には、弁機構Vのコイルバネ32が弁体30を付勢して、弁体30をシール部材31に着座させ、弁機構Vが閉弁するようにした。このため、導出部21内を減圧するとき又は導出部21からインクを吸引するときには、挿入針48が挿入されることにより弁機構Vを開弁させることができる。そして、導出部21から挿入針48を抜出するときには、弁機構Vを閉弁させることができるので、インク袋13a又は導出部21内のインクが漏出することを防止できる。
(5)本実施形態では、インク注入装置40に脱気ユニット61を設け、インク袋13a内に予め脱気したインクが注入されるようにした。このため、インクパック13内に充填されるインクの脱気度を高めることができる。
尚、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、インク袋13aの導出部21からインクを吸引することで導出孔28内にインクを充填するようにした。これを、インク袋13aを仮封止した後、押さえ板、又は加圧ポンプ等の加圧手段によりインク袋13aを加圧し、導出部21からインクを押し出すことにより、導出孔28内にインクを充填するようにしてもよい。具体的には、仮封止したインク袋13aの導出部21に、挿入針48を挿入し、弁機構Vを開弁させる。そして、前記加圧手段により、インクが注入されたインク袋13aを加圧する。この加圧により、インク袋13a内のインクは導出部21側に押し出され、導出孔28内に充填される。導出孔28内に充填されたインクは、挿入針48を介して外部に導出される。この場合、内部を密閉状態に封止する減圧装置が必要なくなるので、インク注入装置40を比較的簡単な構成にすることができる。
・上記実施形態では、インク袋13a等を減圧する減圧工程で充分な真空度が得られ、インク袋13a内に空気が残留しにくい場合には、仮封止工程を省略してもよい。
・上記実施形態では、各インクカートリッジ11を、各ケース12と、各ケース12に収容されるインクパック13とから構成した。このインクカートリッジを、一つのケース内に複数のインクパックが収容される構成としてもよい。また、インクパック13は、6個に限定されず、プリンタ1に使用されるインクの種類に応じて適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、液体収容体をインクパックとして説明したが、液体収容体は、凹状のケースの開口部にフィルムを貼着した液体収容部と、前記ケースに設けられ、前記液体収容部と外部とを連通する導出部とを備えた構造でもよく、袋状のフィルム部材からなるインクパックに限定されることはない。要は、液体を収容可能な液体収容部と、液体収容部を外部に連通する導出部と、液体収容部内にインクを注入するための導入部とを備えた液体収容体であればよい。
・上記実施形態では、インクパック13を、2枚のフィルムを張り合わせた構造としたが、これに限定されることはない。例えば、インクパック13の袋部20は、1枚のフィルムを袋状にした構成でもよい。また、前記袋部20は、3枚以上のフィルムを互いに張り合わせることにより袋状にした構成でもよい。
・上記実施形態では、プリンタ1は、インクパック13を、ケース12内に加圧空気を送ることにより押し潰して、供給チューブ14に供給するインク供給方法を使用するようにしたが、これに限られることはない。例えば、インクカートリッジ11を記録ヘッド8よりも上方に配置して、重力により記録ヘッド8にインクを圧送するようにしてもよい。更にまた、記録ヘッドのノズル開口の毛細管力によりインクが供給される形態であっても良い。
・上記実施形態においては、液体噴射装置として、インクを吐出するプリンタ1について説明したが、その他の液体噴射装置であってもよい。例えば、ファックス、コピア等を含む印刷装置や、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置であってもよい。また、流体(液体)もインクに限られず、他の流体(液体)に応用してもよい。また、液体収容体は、液体噴射装置以外の他の装置に搭載されるものとして使用してもよい。
本実施形態のプリンタの平面図。 同プリンタに備えられるインクカートリッジの断面図。 同インクカートリッジに備えられるインクパックの斜視図。 同インクパックの導出部の断面図。 同インクパックの導出部の断面図。 同インクパックの断面図。 同インクパックにインクを注入するインク注入装置の説明図。 同インクパックの製造工程を説明する説明図であって、(a)はインク袋の装着状態、(b)は減圧工程における状態を示す。 製造工程を説明する説明図であって、(a)は少量排出工程における状態を示し、(b)は仮封止工程における状態を示す。 同製造工程を説明する説明図であって、(a)は本封止工程の前の状態、(b)は本封止工程における状態を示す。
符号の説明
1…液体噴射装置としてのプリンタ、13…液体収容体としてのインクパック、13b…導入部としての開口部、14…外部の流路としての供給チューブ、20…液体収容部としての袋部、21…導出部、28…液体流路としての導出孔、48…挿入口としての挿入針、51…吸引手段としての第2の吸引ポンプ、V…弁機構。

Claims (4)

  1. 液体を収容する液体収容部と、前記液体収容部内の液体を外部に供給するための液体流路が形成された導出部と、前記導出部の内部に設けられた弁機構とを備えた液体収容体の製造方法において、
    前記液体収容に設けられた開口である導入部から、前記液体収容部内に液体を注入する注入工程と、
    吸引手段の挿入口を前記導出部に挿入することにより前記弁機構を開弁させ、吸引手段により、前記導出部から、前記注入工程で注入された前記液体収容部内の液体を吸引して、前記導出部の液体流路に液体を充填する導出工程と
    を備えたことを特徴とする液体収容体の製造方法。
  2. 請求項に記載の液体収容体の製造方法において、
    前記導出部から前記液体収容部内の液体を導出する前に、前記導出部の液体流路を減圧する工程をさらに備えたことを特徴とする液体収容体の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の液体収容体の製造方法において、
    前記導出工程の後に、前記液体収容部の前記開口を封止する工程を更に備えたことを特徴とする液体収容体の製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれか一つに記載の液体収容体の製造方法において、
    前記液体収容に注入される液体は、脱気された液体であることを特徴とする液体収容体の製造方法。
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