JP4504729B2 - 二剤式浴用剤 - Google Patents

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本発明は、入浴後のあたたまり感が高く、肌感触が良好で、保存安定性の良好な浴用剤に関する。
炭酸塩と酸とを組み合せた炭酸ガス発生物を配合した浴用剤が、血行促進効果に優れ、湯冷めを起こし難いことが知られている(特許文献1参照)。そして、さらに血行促進によるあたたまり感以外に肌に対する感触を向上させるために炭酸ガス発生物に油性成分を配合した入浴剤(特許文献2参照)、炭酸ガス発生物に油性成分、非イオン界面活性剤及びカチオンポリマーを配合した入浴剤(特許文献3参照)、炭酸ガス発生物に脂肪酸エステルを60%以上含む油性成分及び非イオン界面活性剤を配合した入浴剤(特許文献4参照)、炭酸ガス発生物に特定の構造を有するアルキルフタライド及び脂肪酸エステルを配合した入浴剤(特許文献5参照)が報告されている。
特開昭59−70609号公報 特開昭63−93711号公報 特開平2−115115号公報 特開平2−115116号公報 特開平10−167952号公報
しかしながら、従来の入浴剤では入浴後のあたたまり感が十分でなく、さらにあたたまり感が高く、肌感触の良好で、かつ保存安定性の良好な浴用剤が望まれていた。
そこで本発明者は、浴湯に投入したときに炭酸ガスを発生するタイプの浴用剤におけるあたたまり感を向上させるべく種々検討した結果、従来は水に溶解した炭酸ガスが血行を促進すると考えられていたため、あたたまり感を向上させるためには、炭酸ガスをより高濃度に水中に溶解させることが必要とされていた。ところが、炭酸ガスは油性成分の種類により、水よりも多量に分配する場合があることが判明した。そこで、炭酸ガス発生物に多量の油性成分を配合した浴用剤を製造しようとしたところ、炭酸ガス発生物と油性成分が組成物中で反応してしまい、安定な組成物を得ることが困難であった。さらに検討した結果、炭酸ガス発生物と油性成分とを別個に準備して2剤式とし、入浴時にほぼ同時に浴湯に投入すれば、単に湯中に炭酸ガス発生物を投入した場合に比べて高濃度の炭酸ガスが浴湯中に分配する結果、より高濃度の炭酸ガスを皮膚に供給することができ、よりあたたまり感が向上し、肌感触の良好で、かつ保存安定性も良好な浴用剤が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、(A)炭酸ガス発生物を含有する浴用剤組成物と(B)油性成分を含有する浴用剤組成物とからなる2剤式の浴用剤を提供するものである。
本発明の浴用剤は、入浴後のあたたまり感が極めて高く、かつ肌感触が良好であるとともに、保存安定性も良好である。
本発明の浴用剤は、(A)炭酸ガス発生物を含有する浴用剤組成物と、(B)油性成分を含有する浴用剤組成物の2剤からなるものである。
(A)炭酸ガス発生物を含有する浴用剤組成物において、炭酸ガス発生物は浴用剤組成物(A)を浴湯に投入したとき炭酸ガスを発生させるものであり、酸と炭酸塩とを組み合せたものが好ましい。酸としては、有機酸及び無機酸の何れでも使用できるが、水溶性で固体のものが好ましく、この中でも、例えばコハク酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、酒石酸、安息香酸、クエン酸、ピロリドンカルボン酸、サリチル酸などの有機酸が特に好ましい。無機酸としてはホウ酸、メタケイ酸、無水ケイ酸等が挙げられる。また炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カリウムなどが好ましい。これらの酸及び炭酸塩はそれぞれから選ばれる1種又は2種以上を混合して用いることができる。
酸及び炭酸塩の配合量は特に制限されないが、発生した炭酸ガスを油相だけでなく浴湯中へも分配させる点を考慮すると、酸と炭酸塩の配合割合を適宜選択して浴湯のpHが5〜7(0.01質量%水溶液)となるようにすれば浴湯中の炭酸ガスを溶解した状態で存在せしめることができ、優れた血行促進効果が得られる。より好ましい酸の含有量は、浴用剤組成物(A)中10〜80質量%であり、特に好ましくは15〜50質量%である。また、より好ましい炭酸塩の含有量は、浴用剤組成物(A)中5〜80質量%、特に好ましくは10〜50質量%である。
(B)油性成分を含有する浴用剤組成物において、油性成分は浴湯中で発生した炭酸ガスを浴湯だけでなく、油性成分にも分配させる点から、炭酸ガスの油相/水相の分配比を1.1以上とする油性成分が好ましい。このような分配比の油性成分を含有させることにより、本発明2剤式浴用剤を浴湯に投入したときに発生する炭酸ガスが浴湯中はもちろん、油相中により高濃度に存在することになる。これにより、従来の炭酸ガス発生物含有浴用剤に比べてより高濃度の炭酸ガスを皮膚に供給可能となる。より好ましい分配比は1.3以上であり、さらに好ましくは1.5以上であり、特に好ましくは1.6以上であり、殊更1.7以上が好ましい。
このような油性成分としては、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、イソノナン酸イソトリデシル、オレイン酸デシル、イソステアリン酸コレステロール等の脂肪酸エステル類;大豆油、ヌカ油、ホホバ油、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ脂、ゴマ油、パーシック油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油、牛脂、豚脂等の天然油脂、これらの天然油脂を水素添加して得られる硬化油及びミリスチン酸グリセリド、2−エチルヘキサン酸グリセリド等のグリセリド類;流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワラン、スクアレン、ジオクチルシクロヘキサン、ブリスタン等の炭化水素油;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸類;ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、コレステロール、2−ヘキシルデカノール等の高級アルコール類;ハッカ油、ジャスミン油、ショウ脳油、ヒノキ油、トウヒ油、リュウ油、テレピン油、ケイ皮油、ベルガモット油、ミカン油、ショウブ油、パイン油、ラベンダー油、ベイ油、クローブ油、ヒバ油、バラ油、ユーカリ油、レモン油、タイム油、ペパーミント油、ローズ油、セージ油、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラーオール、カンファー、チモール、スピラントール、ピネン、リモネン、テルペン系化合物等の精油;シリコーン油類が挙げられる。このうち、脂肪酸エステル類は、炭酸ガスの油相/水相の分配比が1.1以上、さらに1.3以上、特に1.5以上、殊更1.7以上であり、特に好ましい。前記分配比は、油剤を2種配合した場合には、その混合油の分配比である。従って、単独では前記分配比が1.1未満の油剤であっても、他の油剤と混合して分配比が1.1以上になれば使用できる。
これらのうち、単独で前記分配比が1.7以上の好ましい油剤としては、ホホバ油、スクアレン、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソセチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソセチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソトリデシル及びジオクチルシクロヘキサンが挙げられる。従って、本発明に使用する好ましい油性成分としては、これらの前記分配比が1.7以上の油剤を含有し、油性成分として前記分配比が1.1以上となるものである。
これらの油性成分は、あたたまり感及び肌感触の点から浴用剤組成物(B)中0.1〜100質量%、特に1〜90質量%含有するのが好ましい。
(B)油性成分を含有する浴用剤組成物には、非イオン界面活性剤を配合するのが好ましい。非イオン界面活性剤は、浴用剤組成物(B)を浴湯に投入したときに、油性成分を浴湯中に均一に乳化させ、かつその油性成分又はミセル中に炭酸ガスを十分量溶解させる作用を有する。非イオン界面活性剤は1種でも良いが、2種以上用いることにより、どのような配合においても浴用剤組成物(B)の自己乳化性を十分に発揮させることができるため好ましい。
用いられる非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルケニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。これらのうちの1種又は2種以上を組み合せて配合すればよいが、特にポリオキシエチレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンアルケニルエーテルから選ばれる1種以上の非イオン界面活性剤と、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種以上の非イオン界面活性剤を組み合せるのが特に好ましい。
これらの非イオン界面活性剤の浴用剤組成物(B)中の含有量は、自己乳化性及び肌の感触の点から合計で0.1〜60質量%、特に1〜40質量%が好ましい。
浴用剤組成物(B)には、組成物中に油性成分を安定して配合し、浴湯中に投入した際に油性成分の分散性を良くし、より効率的にあたたまり感を向上させる点、更に肌感触向上の点から水溶性高分子を配合するのが好ましい。またこの水溶性高分子は、あたたまり感の向上及び肌感触向上の点から浴用剤組成物(A)に配合してもよい。当該水溶性高分子としては、分子量200〜20000のポリチエレングリコール、デキストリン、炭素数10〜40の直鎖又は分岐のアルキル基を有するアルキルグリセリルエーテル及び/又はヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜5のスルホアルキルで修飾された多糖類、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、及びメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース等の水溶性非イオン性セルロースエーテル、カチオン化セルロース、カルボキシメチルセルロース、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース等のイオン性セルロース、グアーガム、ヒドロキシエチルグアーガム、メチルグアーガム、エチルグアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、ヒドロキシエチルメチルグアーガム、ヒドロキシプロピルメチルグアーガム、スターチ、ヒドロキシエチルスターチ、メチルスターチ、エチルスターチ、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシエチルメチルスターチ及びヒドロキシプロピルメチルスターチが挙げられる。このうち、肌感触及び浴用剤組成物(A)及び/又は(B)を錠剤、顆粒等の固形状とした場合の保形性の点で、分子量6000〜20000のポリエチレングリコール、デキストリン、カチオン化セルロースが特に好ましい。ここでカチオン化セルロースとしては、第4級アンモニウム基含有セルロースが挙げられ、具体的には次の一般式(1)で表わされるものが好ましい。
Figure 0004504729
〔(1)式中、Aはアンヒドログルコース単位の残基を示し、aは50〜20000の整数であり、各R1は、それぞれ次の一般式(2)で表わされる置換基を示す。〕
Figure 0004504729
〔(2)式中、R2、R3は炭素数2又は3のアルキレン基、bは0〜10の整数、cは0〜3の整数、dは0〜10の整数、R4は炭素数1〜3のアルキレン又はヒドロキシアルキレン基、R5、R6、R7は同じか又は異なっており、炭素数10までのアルキル基、アリール基、アラルキル基又は式中の窒素原子を含んで複素環を形成してもよい。X1は陰イオン(塩素、臭素、沃素、硫酸、スルホン酸、メチル硫酸、リン酸、硝酸等)を示す。〕
カチオン化セルロースのカチオン置換度は、0.01〜1、すなわちアンヒドログルコース単位あたりのcの平均値は、0.01〜1、好ましくは0.02〜0.5である。又、b+dの合計は平均1〜3である。置換度は、0.01以下では、充分でなく、又1以上でもかまわないが反応収率の点より1以下が好ましい。例えばR5、R6、R7としては全てCH3基、又は2つのCH3基などの短鎖アルキル基であり残り1つが炭素数10〜20の長鎖アルキル基であるものが好ましい。ここで用いるカチオン化セルロースの分子量は約100000〜8000000の間である。市販品としてはカチセロH−60(花王製)、カチナール(東邦化学製)、レオガード(マツモト交商製)等が挙げられる。
これらの水溶性高分子の浴用剤組成物(A)又は(B)中の含有量は、油性成分を安定的に配合する点、あたたまり感及び肌感触の点から0.1〜60質量%、さらに1〜40質量%、特に2.5〜30質量%、殊更3〜20質量%であるのが好ましい。
浴用剤組成物(A)及び/又は(B)には、さらに通常浴用剤に配合されている公知の浴用剤原料を配合することができ、例えば塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、ポリリン酸ナトリウム、塩化アンモニウム、硫酸鉄、燐酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硼酸、メタ珪酸、無水珪酸等の無機塩類;ソウジュツ、ビャクジュツ、カノコソウ、ケイガイ、コウボク、センキュウ、橙皮、トウキ、ショウキョウ末、ニンジン、ケイヒ、シャクヤク、ハッカ葉、オウゴン、サンシシ、ブクリョウ、ドクカツ、ショウブ、ガイヨウ、マツブサ、ビャクシ、ジュウヤク、リュウノウ、サフラン、オウバクエキス、チンピ、ウイキョウ、チンピ末、カミツレ、メリッサ、ローズマリー、マロニエ、西洋ノコギリ草、アルニカ等の生薬類;エタノール、ステアリルアルコール、イソプロピルアルコール、セチルアルコール、ヘキサデシルアルコール等のアルコール類;グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール等の多価アルコール類;酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、イオウ、鉱砂、湯の花、カゼイン、中性白土、サリチル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、卵黄末、イリ糠、雲母末、脱脂粉乳、殺菌防腐剤、保湿剤、金属封鎖剤、香料、色素、その他製剤上必要な成分などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
浴用剤組成物(A)及び(B)は常法に従って製造することができ、その形態は粉末、顆粒、ブリケット錠、錠剤等の固体とすることが好ましく、特に固形状、例えばブリケット錠、又は錠剤とするのが好ましい。
本発明の浴用剤は、前記浴用剤組成物(A)及び(B)からなる2剤式浴用剤であり、これら組成物(A)及び(B)は別個に包装して供給するのが、安定性の点から好ましい。ただし錠剤やブリケット錠のように別個に製剤化されている場合には、これらの組成物(A)及び(B)は一つの容器中に入れられていてもよい。組成物(A)と組成物(B)の質量比は、1:10〜100:1、とするのが好ましく、更に1:10〜10:1とするのがより好ましい。
本発明浴用剤は、組成物(A)及び(B)を同時期に浴湯中に投入して使用される。ここで同時期とは、組成物(A)及び(B)を同時に投入する場合はもちろん、組成物(A)又は(B)のいずれかを先に投入した後、すぐに他の組成物を投入する場合も含むものである。組成物(B)を投入した後組成物(A)を投入するのがより好ましい。
〔炭酸ガスの油相/水相への分配の測定方法〕
炭酸ガスの分配操作は以下の方法で行った。油剤2mLとイオン交換水8mLを15mLのスクリュー管に入れ、管底部にノズルを挿入し4分間炭酸ガスを連続注入した。注入停止後、上層に油層が形成されたら速やかに油層を採取し、炭酸ガス測定サンプルとした。次にスクリュー管底部にピペットを静かに挿入して水相を採取し、炭酸ガス測定サンプルとした。
炭酸ガス濃度の測定には、ATR−IR法を用いた。炭酸ガスのIRスペクトルは2350cm-1付近に強い吸収を示すことが知られており、この吸収は振動モードとしては、1つであるが、気体の場合、回転の遷移が重畳するため、分解能の低い設定で測定すると見かけ上、2本の吸収に***して観測されるが、炭酸ガスが液体に溶解した場合、回転が制限されるため、1本の吸収帯として観測され、この違いから気体と液体に溶解した炭酸ガスが識別される。
〔測定条件〕
装置:パーキンエルマー SpectrumOne/ユニバーサルATRユニット
分解能:16cm-1
スキャン回数:16回(約25秒)
大気補正機能:OFF
測定順序:油剤バックグラウンド測定→油相の測定→水のバックグラウンド測定→水相の測定
その結果、表1に示すように油剤の種類によって、炭酸ガスの油相/水相分配比が異なる。ここで使用した油剤は、いずれも炭酸ガスの油相/水相分配比が1以上であり、これらはいずれも本発明に使用できる。本発明においては、これらの油剤の2種以上を混合して分配比1.1以上に調整することもできる。
Figure 0004504729
実施例1〜5、及び比較例1〜4
表2に示す組成の2剤式、及び比較例4に対応する1剤式の浴用剤を調製し、下記評価方法により、温まり感、保存安定性を評価した。
Figure 0004504729
〔評価方法〕
(1)入浴後の温まり感の評価
20〜40才の女性合計10名のパネラーを用いて、浴剤組成物A(比較例1)、浴剤組成物B(比較例2)、2剤式サンプル(実施例1〜5、比較例3、浴剤組成物A:45g、浴剤組成物B:30g)、及び1剤式サンプル(比較例4、計75g)を、それぞれ150Lのお湯(40℃)に投入し、均一にしたお湯にパネラーを入浴させ、入浴後の温まり感を下記の基準で評価し、10名の平均値を評価点とした。
5:温まる
4:やや温まる
3:さら湯と同等
2:やや温まらない
1:温まらない
(2)保存安定性評価
浴剤組成物A(比較例1)、浴剤組成物B(比較例2)、2剤式サンプル(実施例1〜5、比較例3、浴剤組成物A:45g、浴剤組成物B:30g)、及び1剤式サンプル(比較例4、計75g)をそれぞれアルミピローに包装し、50℃条件下にて1ヶ月保存後のピロー膨れを下記の基準で目視にて評価した。
○:膨れが認められない
×:膨れが認められる
その結果、表2に示すように浴剤組成物Aのみの浴用剤(比較例1)、浴剤組成物Bのみの浴用剤(比較例2)、及び炭酸ガスの油相/水相の分配比を1.1以下の油剤を配合した浴用剤(比較例3)は、いずれも温まり感において満足できるものではなかった。また、1剤式の浴用剤(比較例4)は、温まり感は強いものの、保存安定性が低いものであった。これに対し、浴剤組成物A及び浴剤組成物Bの2剤式であり、炭酸ガスの油相/水相の分配比を1.1以上とする油性成分を含有する浴用剤は温まり感及び保存安定性のいずれも良好であった。

Claims (4)

  1. (A)酸と炭酸塩を含有する浴用剤組成物と、(B)(B1)炭酸ガスの油相/水相の分配比を1.1以上とする油性成分、並びに(B2)ポリオキシエチレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンアルケニルエーテルから選ばれる1種以上と、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種以上とを組み合せてなる非イオン界面活性剤を含有する浴用剤組成物とからなる、同時期に浴湯に投入する2剤式の浴用剤。
  2. 炭酸ガスの油相/水相の分配比を1.1以上とする油性成分が、脂肪酸エステル、天然油脂、グリセリド、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、精油及びシリコーン油から選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の浴用剤。
  3. (A)浴用剤組成物が、さらに、水溶性高分子を含有する請求項1又は2記載の浴用剤。
  4. (B)浴用剤組成物を投入した後、(A)浴用剤組成物を投入する請求項1〜3のいずれか1項記載の浴用剤。
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