JP4502601B2 - データ収集システム及びプログラム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配布された帳票に電子ペンを使用して記入を行うことにより、情報を簡便に収集することができる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ダイレクトメール(以下、「DM」と呼ぶ。)やチラシの有効利用率を把握し、マーケティングデータを取得するためには、予め当該DMやチラシに配布された地域等を識別する情報を記入しておく手法がとられていた。この手法では、回収されたDMやチラシに記入された情報を人間が目視で認識し、集計・分析を行うことによりマーケティングデータを取得することが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、集計・分析を人間が手作業で行うことは、多くの時間、労力及びコストが必要であり、効率的とはいえない。
【0004】
これに対し、DMやチラシにバーコードを印刷することで、マーケティングデータを取得するための集計・分析をコンピュータが自動的に行う手法が考案されている。しかし、バーコードは、当該DMやチラシといった紙面上において、例えば商品の写真や図柄と重ねることはできず、離して印刷する必要がある。そのため、この手法では、紙面を有効に使用できず、デザインする上で制限が生じるといったデメリットがある。また、この手法では、バーコードの存在から、マーケティングデータを取得するために消費者の情報を集計・分析していることを当該消費者に意識させてしまうといった問題も生じる。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、配布された帳票に電子ペンを使用して記入を行うことにより、配布した地域と消費者の情報を時間に対応付けて簡便に集計・分析し、効率良くマーケティングデータを作成することができるデータ収集システムを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの観点では、データ収集システムは、複数の地域に配布され、位置座標を示し、前記地域毎に割り当てられた異なるドットパターンが印刷された電子ペン用帳票と、インクペンユニット及び光学的にドットパターンを撮像して位置座標を算出するとともに、その時の時間情報を関連付けて読み取る読取ユニットを備える電子ペンと、前記地域と前記ドットパターンにより示される位置座標の範囲が対応付けされた情報を座標情報として記憶する座標情報記憶手段と、前記電子ペン用帳票に前記電子ペンによって記入されることにより、前記電子ペンによって算出された位置座標を含む記入データと、前記時間情報とを、前記電子ペンより受信して取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段によって取得された前記記入データに含まれる前記位置座標と、前記座標情報記憶手段に記憶された座標情報に基づいて、前記電子ペン用帳票が配布された地域を特定する地域特定手段と、前記地域特定手段によって特定された前記地域を、前記時間情報の属する時間帯に対応付けて記憶する情報記憶手段を備える。これによれば、使用者は、帳票が配布された地域や利用者の情報をドットパターンに基づいて簡便に取得し、記憶することができる。
【0011】
上記のデータ収集システムの他の一態様では、前記電子ペンは、前記ドットパターンを構成する複数のドットが示すデータの配列と、前記電子ペン用帳票において当該ドットパターンが印刷された位置座標との対応関係を示す情報を記憶する手段と、前記対応関係を示す情報を参照して、撮像されたドットパターンが示すデータの配列から、前記電子ペンによる前記電子ペン用帳票に対する記入位置を示す位置情報を算出する手段と、を備える。
【0012】
本発明の他の観点では、複数の地域に配布され、位置座標を示し、前記地域毎に割り当てられた異なるドットパターンが印刷された電子ペン用帳票と、インクペンユニット及び光学的にドットパターンを撮像して位置座標を算出するとともに、その時の時間情報を関連付けて読み取る読取ユニットを備える電子ペンとを使用したデータ収集システムを構成するコンピュータにおいて実行されるプログラムは、前記コンピュータ上で実行されることにより、前記地域と前記ドットパターンにより示される位置座標の範囲が対応付けされた情報を座標情報として記憶する座標情報記憶手段、前記電子ペン用帳票に前記電子ペンによって記入されることにより、前記電子ペンによって算出された位置座標を含む記入データと、前記時間情報とを、前記電子ペンより受信して取得するデータ取得手段、前記データ取得手段によって取得された前記記入データに含まれる前記位置座標と、前記座標情報記憶手段に記憶された座標情報に基づいて、前記電子ペン用帳票が配布された地域を特定する地域特定手段、前記地域特定手段によって特定された前記地域を、前記時間情報の属する時間帯に対応付けて記憶する情報記憶手段として前記コンピュータを機能させる。
【0021】
上記のプログラムをコンピュータにより実行することにより、上述のデータ収集システムを実現することができる。また、上述のデータ収集システムの各態様も同様に実現することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。まず、本実施形態のシステムにおいて入力デバイスとして使用される電子ペンの概要について説明する。
【0023】
[電子ペン]
図1は電子ペンの使用形態を模式的に示す図であり、図2は電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。図1に示すように、電子ペン10は、ドットパターンが印刷された専用ペーパー20と組み合わせて使用される。電子ペン10は、通常のインクペンと同様のペン先部17を備えており、利用者は通常のインクペンと同様に専用ペーパー20上に文字などを書くことになる。
【0024】
図2に示すように、電子ペン10は、その内部にプロセッサ11、メモリ12、データ通信ユニット13、バッテリー14、赤外線LED15、カメラ16及び圧力センサ18を備える。また、電子ペン10は通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。
【0025】
電子ペン10は、ペン先部17により専用ペーパー20上に描かれたインクの軌跡をデータ化するのではなく、専用ペーパー20上で電子ペン10が移動した軌跡座標をデータ化する。赤外線LED15が専用ペーパー20上のペン先部17近傍を照明しつつ、カメラ16が専用ペーパー20に印刷されているドットパターンを読み取り、データ化する。つまり、電子ペン10は専用ペーパー20上で利用者が電子ペン10を移動させることにより生じるストロークを画像データ又はベクトルデータとして取得することができる。
【0026】
圧力センサ18は、利用者が電子ペン10により専用ペーパー上に文字などを書く際にペン先部17に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ11へ供給する。プロセッサ11は、圧力センサ18から与えられる筆圧データに基づいて、赤外線LED15及びカメラ16のスイッチオン/オフの切換を行う。即ち、利用者が電子ペン10で専用ペーパー20上に文字などを書くと、ペン先部17には筆圧がかかる。よって、所定値以上の筆圧が検出されたときに、利用者が記述を開始したと判定して、赤外線LED15及びカメラ16を作動する。
【0027】
カメラ16は専用ペーパー20上のドットパターンを読み取り、そのパターンデータをプロセッサ11に供給する。プロセッサ11は、供給されたドットパターンから、専用ペーパー20上でのXY座標を算出する。
【0028】
プロセッサ11は、利用者の記述が行われる間に、筆圧の配列データ及びXY座標データを取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく。よって、メモリ12内には利用者の記述内容に対応するデータが時系列で記憶されていく。メモリ12の容量は例えば1Mバイト程度とすることができる。
【0029】
利用者により送信指示がなされるまでは、取得された全てのデータはメモリ12内に保持される。そして、利用者が送信指示を行うと、データ通信ユニット13により、電子ペン10と所定距離内にある端末装置25へメモリ12内のデータが送信される。基本的には、一度送信指示がなされると、電子ペン10はメモリ12内に記憶していた全てのデータを端末装置25へ送信するため、メモリ12内はクリアされる。よって、送信後にもう一度同じ情報を端末装置25へ送信したい場合には、利用者は専用ペーパー20上に再度記述を行う必要がある。なお、この場合、利用者は専用ペーパー20上にインクペンで書かれた文字などをなぞればよいことになる。
【0030】
電子ペン10自体は、送信ボタンなどの機能ボタンを備えておらず、送信指示その他の指示は、利用者が専用ペーパー20上の所定位置に設けられた専用ボックスを電子ペン10でチェックすることにより実行される。専用ボックスの位置座標には、予め送信指示が対応付けられており、プロセッサ11は専用ボックスの位置座標を受信すると、データ通信ユニット13にメモリ12内のデータを供給し、端末装置25への送信を行わせる。なお、電子ペン10はディスプレイやボタンなどを持たないが、データの送信完了を電子ペンの振動により示すことができる。
【0031】
バッテリー14は電子ペン10内の各要素に電源供給するためのものであり、例えば電子ペンのキャップ(図示せず)により電子ペン10自体の電源のオン/オフを行うことができる。
【0032】
このように、電子ペン10は利用者が専用ペーパー20上に記述した文字などに対応する座標データ及び筆圧データを取得して近傍の端末装置25へ送信する機能を有するが、電子ペン10のペン先部17は通常のインクペンとなっているため、専用ペーパー20上に記述した内容はオリジナルの原本として残るという特徴がある。即ち、紙の原本に対して記述するのと同時に、その内容を座標データなどの形態でリアルタイムに電子化することができる。
【0033】
なお、電子ペン10の標準機能によれば、電子ペン10により得られるデータは、原則として座標データ又はベクトルデータの形態であり、テキストデータではない。但し、電子ペン10は標準機能として、専用ペーパー20上に設けられた専用エリアに記述することにより、英数字に限りテキスト化する機能は備えている。
【0034】
また、電子ペン10内には、ペン自体及びその所有者に関するプロパティ情報(ペン情報及びペン所有者情報)を保持することができ、アプリケーションから参照することができる。ペン情報としては、バッテリーレベル、ペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのIDなどを保持できる。また、ペン所有者情報としては、国籍、言語、タイムゾーン、emailアドレス、空きメモリ容量、名称、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などを保持することができる。
【0035】
なお、上記の例におけるデータ通信ユニット13では、Bluetoothの無線伝送、USBケーブルを使用した有線伝送、端子などの接触によるデータ伝送など、各種の方法によって電子ペン10から端末装置25へのデータ送信を行うことが考えられる。
【0036】
次に、電子ペンにより利用者が記述した内容のXY座標データを取得する方法について説明する。前述のように専用ペーパー20には、所定のドットパターンが印刷されている。電子ペン10のカメラ16は、利用者が専用ペーパー20上に記述したインクの軌跡を読み取るのではなく、専用ペーパー20上のドットパターンを読み取る。実際、図1に示すように、赤外線LED15による照明エリア及びカメラ16の撮影エリア(照明エリア内に位置する)は、ペン先部17が専用ペーパー20に接触する位置とはずれている。
【0037】
ドットパターンはカーボンを含む専用インキなどで印刷されており、カメラ16はその専用インキによるパターンのみを認識することができる。専用インキ以外のインキ(カーボンを含まない)により、専用ペーパー上に罫線や枠などを印刷しても、電子ペンはそれらを認識することはない。よって、専用ペーパーを利用して各種申込書などの帳票を作成する際は、専用インキ以外のインキで入力枠や罫線、注意書きなどを印刷する。
【0038】
ドットパターンは、図3に例示するように、各ドットの位置がデータに対応付けされている。図3の例では、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右にシフトすることにより、0〜3の2ビット情報を表示した例である。このようにして表現された情報の組合せにより、専用ペーパー上の位置座標が決定される。図4(a)に例示するように、縦横2mmの範囲内に36個のドットが格子状に配置され、これらのドットにより示されるデータの配列(図4(b))が、その専用ペーパー上の位置座標と対応付けされている。よって、電子ペン10のカメラ16が図4(a)に示すようなドットパターンを撮影すると、プロセッサ11はカメラ16から入力されるドットパターンのデータに基づいて図4(b)に示すデータ配列を取得し、それに対応する専用ペーパー上の位置座標(即ち、そのドットパターンがその専用ペーパー上のどの位置にあるのか)をリアルタイムで算出する。なお、ドットパターンを認識する最小単位は2mm×2mmであり、カメラ16は毎秒100回程度の撮影を行う。
【0039】
次に、専用ペーパーについて説明する。専用ペーパーの構造の一例を図5に示す。図示のように、専用ペーパー20は、台紙30上にドットパターン32が印刷され、その上に罫線などの図案34が印刷されている。台紙30は通常は紙であり、ドットパターン32は前述のようにカーボンを含んだ専用インキにより印刷される。また、通常のインキなどにより図案34が印刷される。ドットパターンと図案とは同時に印刷してもよいし、いずれかを先に印刷してもよい。
【0040】
図案34の例を図6に示す。図6は、ある申込書36の例であり、複数の記入欄38や送信ボックス39が印刷されている。図6には明確に図示されておらず、詳細は後述するが、実際にはドットパターンが申込書36の全面に印刷されており、その上に記入欄38や送信ボックス39が通常のインキにより印刷されている。利用者は、ドットパターンを意識することなく、従来からある申込書と同様に、電子ペン10を使用して必要事項を申込書36の各記入欄38に記入すればよい。
【0041】
専用ペーパー20上のエリアは大きく2種類のエリアに分けることができる。1つは記入エリアであり、電子ペン10による記述内容をそのまま情報として取り扱うエリアである。図6の例では複数の記入欄38がこれに該当する。もう1つは機能エレメントであり、対応するエリア内を電子ペン10でチェックした際に、予めそのエリアに対して定義されているアクション、指示などを実行するようになっている。図6の例における送信ボックス39がこれに該当する。
【0042】
送信ボックス39は前述したように電子ペン10内に記憶されているデータを近傍の端末装置25へ送信するための指示を行う際に使用される。利用者が送信ボックス39内に電子ペン10でチェックを入れると、電子ペン10が送信ボックス内のドットパターンを読み取る。当該パターンは送信指示に対応付けられており、電子ペン10内のプロセッサ11はデータ通信ユニット13にメモリ12内の記憶データの送信命令を発する。
【0043】
ドットパターンの割り当ては、通常、アプリケーション(用紙の種類)毎に行われる。即ち、ある申込書内のドットパターンは1枚の用紙の中で重複することはないが、同一の申込書には全て同じドットパターンが印刷されている。よって、利用者が電子ペン10で必要事項を入力すると、その入力事項がその申込書のどの項目に対するものであるかを、申込書上の座標データから特定することができる。
【0044】
このように、ドットパターンを印刷した専用ペーパー上に所定の図案を印刷することにより、専用ペーパーを利用した各種申込書が作成できる。利用者は電子ペン10を使用して通常の要領で必要事項を記入すれば、その電子データが自動的に取得される。
【0045】
上記の例では、ドットパターンは専用ペーパー上にカーボンを含むインキにより印刷されているが、プリンタ及びカーボンを含むインクを使用してドットパターンを通常の紙上にプリントすることも可能である。さらに、専用ペーパー上の図案も印刷ではなく、プリンタにより形成することも可能である。ドットパターンをプリンタにより紙上に形成する場合には、1枚1枚に異なるドットパターンを形成することが可能である。よって、形成されたドットパターンの違いにより、それらの用紙1枚1枚を識別し、区別することが可能となる。
【0046】
なお、本明細書においては、「印刷」の語は、通常の印刷のみならず、プリンタによるプリントも含む概念とする。
【0047】
次に、電子ペンにより取得したデータの送信処理について図2を参照して説明する。電子ペン10が取得したデータは、主として利用者が入力した事項のデータであるが、通常はそのデータの送信先であるサービスサーバがどこであるかの情報は含まれていない。その代わりに、その専用ペーパーに関するアプリケーションやサービスを特定する情報が専用ペーパー上のドットパターンに含まれており、利用者の入力作業中に専用ペーパーからその情報が取得されている。よって、電子ペン10から記入データを受け取った端末装置25は、まず、問い合わせサーバ26に対して、その専用ペーパーに対して入力されたデータをどのサービスサーバ27へ送信すべきかの問い合わせを行う。問い合わせサーバ26は、専用ペーパー毎に、対応するサービスサーバの情報を有しており、端末装置25からの問い合わせに応じて、当該専用ペーパーに関するサービスなどを行うサービスサーバ27の情報(URLなど)を端末装置25へ回答する。それから、端末装置25は、電子ペンから取得した記入データをそのサービスサーバ27へ送信することになる。
【0048】
なお、上記の例では端末装置25、問い合わせサーバ26及びサービスサーバ27が別個に構成されているが、これらの幾つか又は全てを1つの装置として構成することも可能である。本実施形態において、後述する訂正処理サーバは、問い合わせサーバ26及びサービスサーバ27を兼ねているものとする。
【0049】
[第1実施形態]
(i)データ収集システム
次に、本実施形態に係るデータ収集システムについて説明する。図7にデータ収集システム100の概略構成を示す。図7に示すデータ収集システム100は、配布された帳票に電子ペンを使用して情報を記入することにより、時間と対応付けた当該情報を簡便に集計・分析し、迅速に必要なマーケティングデータを作成するものである。
【0050】
図7に示すように、データ収集システム100は、使用者の端末装置25及び集計サーバ3がネットワーク2を通じて接続されることにより構成される。ネットワーク2の1つの好適な例はインターネットである。なお、集計サーバ3は、消費者DB41に接続されている。
【0051】
まず、本システムによるマーケティングデータ作成方法の概要を述べておく。スーパーマーケットや小売店などの業者は、DMやチラシといった帳票(以下、「配布帳票」と呼ぶ。)を消費者に配布する。消費者は、業者が経営するスーパーマーケット等において当該配布帳票4を提出することにより、買い物の割引といった優待を受けることができる。買い物の際、業者の従業員(以下、「使用者」と呼ぶ。)は、消費者から配布帳票4を受け取り、電子ペン10を使用して当該消費者の情報を当該配布帳票4に記入する。すると、使用者が記入した記入データは、電子ペン10から端末装置25へ送信され、端末装置25から集計サーバ3へ送信される。ここで、記入データは、チラシを配布した地域、消費者の性別、年齢、購入した商品などの情報を含んでいる。
【0052】
集計サーバ3は、記入データ及び配布帳票4に印刷されたドットパターンの座標データに基づいて消費者の情報を特定し、消費者DB41に記憶する。そして、集計サーバ3は、消費者DB41に基づいて任意のマーケティングデータを迅速に作成する。ここで、マーケティングデータとは、配布物の有効利用率、消費者の嗜好や需要などを表すデータである。こうして、データ収集システム100は、要求のあったマーケティングデータを迅速に作成することができる。
【0053】
次に、各構成要素について個別に説明する。まず、配布帳票4について説明する。配布帳票4は、例えば、DMやチラシといった消費者にアピールしたい商品を印刷した紙媒体である。ここで、本実施形態のシステムでは、印刷物は上述した専用ペーパーとして作成されている。即ち、図5に例示するように、台紙30上に所定のドットパターン32が印刷されており、その上に商品の写真や図柄、値段などが印刷されている。先に述べたように、ドットパターン32は電子ペン10が認識することができるように、カーボンを含んだインキにより印刷されている。一方、商品の写真や値段などの図案34は、通常の(カーボンを含まない)インキにより印刷されているため、電子ペン10がそれを認識することはない。
【0054】
配布帳票4の例を図8(a)に示す。図示のように、配布帳票4には、商品の写真や値段42乃至44と、性別特定部45及び46と、送信指示部47が印刷されている。これらは、予め設定されたドットパターン上の位置座標に対して印刷されている。また、配布帳票4に印刷されているドットパターンは、網掛けの部分のみであり、図8(a)によれば、性別特定部45及び46と、送信指示部47にはドットパターンが印刷されているが、商品の写真や値段42乃至44にはドットパターンが印刷されていない。なお、送信指示部47は、前述の送信コマンドを送信するための送信ボックスに相当する。
【0055】
さらに、配布帳票4に印刷されているドットパターンは、図9に示すように、配布帳票4が配布された地域により異なる。つまり、配布地域が「都市」である配布帳票4に印刷されたドットパターンは「A」、配布地域が「商業」である配布帳票4に印刷されたドットパターンは「B」、配布地域が「宅地」である配布帳票4に印刷されたドットパターンは「C」とそれぞれ異なるものである。言い換えると、同一地域の配布帳票4は物理的に異なる帳票であるが印刷されるドットパターンは同一である。
【0056】
図8(a)に示す商品の写真等の配置を図8(b)に模式的に示す。図8(a)及び(b)から理解されるように、性別特定部45及び46と送信指示部47は、それぞれエリア番号A1乃至A3のエリアであり、サイズなどに応じて予め設定されたドットパターン上の位置座標に対応して印刷される。即ち、各エリア番号A1乃至A3のエリアは、配布帳票4の位置座標(XY座標)により規定されている。なお、エリア番号はエリアを識別する情報である。
【0057】
例えば、エリア番号A1のエリアは、座標(x1,y1)〜座標(x2,y2)で規定される範囲とされる。なお、本例では、配布地域が「都市」である配布帳票4に規定されるエリアのエリア番号をA1、A2、..と示し、配布地域が「商業」である配布帳票4に規定されるエリアのエリア番号をB1、B2、..と示し、配布地域が「宅地」である配布帳票4に規定されるエリアのエリア番号をC1、C2、..と示すこととしている。
【0058】
使用者が電子ペン10を使用して配布帳票4に記入を行うと、電子ペン10はドットパターンに基づいて、配布帳票4のどの座標に記入が行われたかを示すデータを生成し、内部メモリ12に記憶する。
【0059】
従って、図8に例示する配布帳票4において、使用者が例えば性別指示部(女性)46にチェックマークを記入すると、電子ペン10は配布帳票4の記入位置座標を取得し、メモリ12に記憶する。そして、使用者が配布帳票4上に設けられている送信指示部47にチェックマークを記入すると、メモリ12内に記憶されていた記入位置座標が記入データとして電子ペン10から所定の端末装置25へ送信される。つまり、配布帳票4の配布地域と消費者の性別が「女性」であるという情報を含んだ記入データが端末装置25を介して集計サーバ3へ送信される。
【0060】
なお、電子ペン10内のプロセッサ11は、上述のように使用者の記入をタイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶している。よって、電子ペン10が所定の端末装置25へ送信するデータは、記入データのみならず、記入データが記入されたタイムスタンプに基づく時間データも含むものとする。
【0061】
次に、集計サーバ3について詳しく説明する。図10は、本実施形態のデータ収集システム100における、特に集計サーバ3の内部構成を示す。図示のように、集計サーバ3は、集計プログラム3a、データ取得機能3b、データ特定機能3c、座標テーブル3d、時間帯テーブル3e、情報記憶機能3f及びマーケティングデータ作成機能3gを有する。なお、各機能は、集計サーバ3が有するCPUが予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
【0062】
集計プログラム3aは、端末装置25から受信した記入データ及び時間データと、座標テーブル3dと、時間帯テーブル3eに基づいて特定した消費者の情報とを、消費者DB41に記憶するプログラムである。また、集計プログラム3aは、消費者DB41に記憶した消費者の情報に基づいて、任意のマーケティングデータを作成するプログラムである。
【0063】
データ取得機能3bは、集計プログラム3aを実行することにより、使用者が電子ペン10を使用して配布帳票4に記入した記入データ及び時間データを、電子ペン10より受信して取得する機能である。
【0064】
データ特定機能3cは、集計プログラム3aを実行することにより、データ取得機能3bが取得した記入データ及び座標テーブル3dに基づいて、使用者が配布帳票4に記入した消費者の情報を特定する機能である。また、データ特定機能3cは、データ取得機能3bが取得した時間データ及び時間帯テーブル3fに基づいて、使用者が配布帳票4に記入した時間帯を特定する機能である。
【0065】
まず、座標テーブル3dについて図11を参照して説明する。座標テーブル3dは、地域、座標データ、エリア番号、エリア座標データ及びコンテンツから構成されている。地域は、配布帳票4を配布した各地域であり、本実施形態では、例えば「都市」、「商業」及び「宅地」の3地域であるとする。そして、座標データは、各地域毎に異なるドットパターンが印刷された配布帳票4の位置座標である。具体的に、集計サーバ3のデータ特定機能3cは、記入データに含まれる位置座標と座標テーブル3dの座標データを比較することにより、消費者が提出した配布帳票4がどの地域で配布されたものであるかを特定することができる。
【0066】
エリア番号は、図8(b)に示すような、配布帳票4上の各エリアを識別する情報であり、エリア座標データは各エリアの配置を示す配布帳票4の位置座標である。そして、コンテンツは、エリア座標データで示される各エリアの内容を表しており、これによれば配布帳票4における、エリア番号A1のエリアは「性別特定部(男性)」、エリア番号A2のエリアは「性別特定部(女性)」となる。具体的に、集計サーバ3のデータ特定機能3cは、記入データに含まれる位置座標とエリア座標データを比較することにより、使用者が記入した消費者の情報が性別等であることを特定することができる。
【0067】
次に、時間帯テーブル3eについて図12を参照して説明する。時間帯テーブル3eは、時刻と時間帯により構成されている。具体的に、集計サーバ3のデータ特定機能3cは、時間データに含まれる使用者が記入した時刻と時間帯テーブル3eを比較することにより、使用者が記入した時間帯を特定することができる。例えば、消費者が商品を購入するレジにおいて配布帳票4を使用者に提出し、当該使用者がすぐに当該消費者の情報を記入すれば、消費者がスーパーマーケットに来店した時間帯を特定することができる。即ち、消費者がスーパーマーケットに来店した時間帯を、後述する情報記憶機能3fにより消費者DB41に記憶することで、マーケティングデータに反映させることができる。
【0068】
情報記憶機能3fは、集計プログラム3aを実行することにより、消費者の識別情報である消費者IDを発行し、当該消費者IDをキーとしてデータ特定機能3cが特定した消費者の情報を消費者DB41に記憶する機能である。
【0069】
マーケティングデータ作成機能3gは、集計プログラム3aを実行することにより、消費者DB41に記憶された消費者の情報に基づいて、迅速に任意のマーケティングデータを作成する。
【0070】
次に、集計サーバ3に接続された消費者DB41について、図13を参照して詳しく説明する。消費者DB41は、消費者ID、地域、性別及び時間帯により構成される。なお、点線50が示す「商品」の項目は、後述する第2実施形態において説明する。
【0071】
消費者IDは、配布帳票4を提出した消費者を識別する情報であり、集計サーバ3の情報記憶機能3fにより発行される。ただし、同一人物が複数回、配布帳票4を提出した場合は、その度に消費者IDが発行されるため、厳密に消費者個人を識別するわけではない。また、地域、性別及び時間帯は、集計サーバ3のデータ特定機能3cが特定した消費者の情報であり、それぞれ配布帳票4が配布された地域、消費者の性別及び消費者が来店した時間帯である。
【0072】
このように、電子ペン10から取得した消費者の情報を、消費者IDをキーとして消費者DB41に項目毎に記憶することにより、任意のマーケティングデータを効率良く、迅速に作成することができる。
(ii)第1集計処理
次に、上記のデータ収集システム100により実行される第1集計処理について説明する。図14は、第1集計処理のフローチャートである。
【0073】
まず、使用者は、消費者から受け取った配布帳票4に電子ペン10を使用して当該消費者の情報を記入する。具体的に、使用者は、図8(a)に示すような配布帳票4における性別特定部45又は46にチェックマークを記入することにより、消費者の性別を記入する。そして、配布帳票4上の送信指示部47にチェックマークを記入することにより、電子ペン10を介して、記入データ及び時間データを集計サーバ3へ送信する。
【0074】
集計サーバ3は、記入データ及び時間データを取得する(ステップS1)。そして、集計サーバ3は、記入データに基づいて座標テーブル3dを参照し、配布帳票4の配布された地域(ステップS2)及び消費者の性別を特定する(ステップS3)。さらに、集計サーバ3は、時間データに基づいて時間帯テーブル3eを参照し、使用者が配布帳票4に記入した時間帯、即ち、消費者の来店した時間帯を特定する(ステップS4)。
【0075】
次に、集計サーバ3は、消費者IDを発行し(ステップS5)、当該消費者IDをキーとして、特定した地域、性別及び時間帯を消費者DB41に記憶する(ステップS6)。そして、集計サーバ3は、マーケティングデータを作成する要求が使用者等からあるか否かを判定し(ステップS7)、要求がなければ第1集計処理を終了する。一方、要求があれば、消費者DB41に記憶された消費者の情報に基づいてマーケティングデータを作成し(ステップS8)、第1集計処理を終了する。
【0076】
こうして、使用者等は、配布帳票4を配布した地域と関連付けて消費者の情報を簡便に取得することができる。これに伴い、任意のマーケティングデータを効率良く、迅速に作成することができる。例えば、図13に示すような情報が取得できた場合、配布した地域が「宅地」である配布帳票4を持参した消費者は夕方に来店する主婦が多く、配布した地域が「都市」である配布帳票4を持参した消費者は夜に来店する会社員が多いといったマーケティングデータを作成することが可能である。また、消費者の情報の集計・分析を人間が手作業で行うのではなく、集計サーバ3が自動で行うため、使用者の労力やコストの削減を図ることができる。
【0077】
[第2実施形態]
(i)データ収集システム
次に、第2実施形態におけるデータ収集システム100について説明する。なお、第1実施形態との相違は、配布帳票4、座標テーブル3d及び消費者DB41の構成である。そのため、本実施形態では第1実施形態と相違する部分のみ説明し、重複する部分は便宜上説明を省略する。
【0078】
まず、配布帳票4について説明する。第2実施形態における配布帳票4の例を図15(a)に示す。図示のように、配布帳票4は、商品の写真52乃至54と、性別特定部55及び56と、送信指示部57が印刷されている。これらは、予め設定されたドットパターン上の位置座標に対して印刷されている。なお、配布帳票4に印刷されているドットパターンは、第1実施形態と同様に、配布帳票4が配布された地域により異なる。
【0079】
図15(a)に示す商品の写真等の配置を図15(b)にも模式的に示す。図15(a)及び(b)から理解されるように、性別特定部55及び56はエリア番号A1及びA2のエリア、送信指示部57はエリア番号A3のエリア、商品の写真52乃至54はエリア番号A4乃至A6のエリアであり、サイズなどに応じて予め設定されたドットパターン上の位置座標に対応して印刷される。ここで、商品の写真52乃至54を商品特定部とする。
【0080】
これによれば、図15(a)に例示する配布帳票4において、使用者が例えば、消費者が購入した商品に対応する商品特定部52と消費者の性別に対応する性別特定部(女性)56にチェックマークを記入すると、電子ペン10は配布帳票4の記入位置座標を取得し、メモリ12に記入する。そして、使用者が配布帳票4上に設けられている送信指示部57にチェックマークを記入すると、メモリ12内に記憶されていた記入位置座標が記入データとして電子ペン10から所定の端末装置25へ送信される。つまり、配布帳票4の配布地域、消費者の購入した商品及び消費者の性別に関する情報を含んだ記入データが端末装置25を介して集計サーバ3へ送信される。
【0081】
なお、第1実施形態と同様に、電子ペン10が所定の端末装置25へ送信するデータは、記入データのみならず、記入データが記入されたタイムスタンプに基づく時間データも含むものとする。
【0082】
次に、座標データ3dについて説明する。第2実施形態における座標データ3dは、第1実施形態と同様に、地域、座標データ、エリア番号、エリア座標データ及びコンテンツにより構成される。そして、第2実施形態における座標データ3dは、図16に示すように、配布帳票4におけるエリア番号A1乃至A3に対応する情報のみならず、エリア番号A4乃至A6に対応する商品特定部に関する情報が記憶されている。
【0083】
次に、消費者DB41について説明する。第2実施形態における消費者DB41は、図13に示すように、消費者ID、地域、性別、時間帯及び商品により構成される。つまり、第1実施形態における消費者DB41には含まれなかった点線50が示す「商品」の項目にも対応する情報が記憶されている。
(ii)第2集計処理
次に、上記の第2実施形態におけるデータ収集システム100により実行される第2集計処理について説明する。図17は、第2集計処理のフローチャートである。
【0084】
まず、使用者は、消費者から受け取った配布帳票4に電子ペン10を使用して当該消費者の情報を記入する。具体的に、使用者は図15(a)に示すような配布帳票4において、消費者が購入した商品を特定する商品特定部52、及び消費者の性別を特定する性別特定部(女性)56にチェックマークを記入する。そして、配布帳票4上の送信指示部57にチェックマークを記入することにより、電子ペン10を介して、記入データ及び時間データを集計サーバ3へ送信する。
【0085】
集計サーバ3は、記入データ及び時間データを取得する(ステップS11)。そして、集計サーバ3は、記入データに基づいて、図16に示す座標テーブル3dを参照し、配布帳票4の配布された地域(ステップS12)、消費者の性別(ステップS13)及び消費者の購入した商品を特定する(ステップS14)。さらに、集計サーバ3は、時間データに基づいて時間帯テーブル3eを参照し、使用者が配布帳票4に記入した時間帯、即ち、消費者の来店した時間帯を特定する(ステップS15)。
【0086】
次に、集計サーバ3は、消費者IDを発行し(ステップS16)、当該消費者IDをキーとして、特定した地域、性別、商品及び時間帯といった消費者の情報を消費者DB41に記憶する(ステップS17)。そして、集計サーバ3は、マーケティングデータを作成する要求が使用者等からあるか否かを判定し(ステップS18)、要求がなければ第2集計処理を終了する。一方、要求があれば、消費者DB41に記憶された消費者の情報に基づいて、マーケティングデータを作成し(ステップS19)、第2集計処理を終了する。
【0087】
こうして、使用者等は、配布帳票4を配布した地域と関連付けて、購入した商品の情報も含めた消費者の情報を簡便に取得することができ、有効なマーケティングデータの作成を迅速に行うことができる。また、ドットパターンの上に商品の写真や図柄を印刷することができるため、商品特定部に電子ペン10を使用してチェックマークを記入するだけで、消費者に意識させる事なく容易に商品の情報を取得することができる。さらに、これによれば、DMやチラシといった配布帳票にバーコードを印刷することとは異なり、デザインする上での制限がほとんど生じず、配布帳票の紙面を有効に使用することができる。
【0088】
[変形例]
本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、配布帳票4のエリアを図18(a)及び(b)に示すように配置することも可能である。この場合、図18(a)に示すように、ドットパターンを配布帳票4の全面に印刷し、消費者が視覚的に認識できない3つのエリアに分割する。図18(b)に視覚的に認識できない3つのエリアを模式的に示す。例えば、図18(b)のエリア番号A1のエリアは性別特定部(男性)、エリア番号A2のエリアは性別特定部(女性)、エリア番号A3のエリアは送信指示部に対応しているものとすると、使用者が電子ペン10を使用して配布帳票4の左上、即ちエリア番号A1のエリアにチェックマークを記入した場合、集計サーバ3は、消費者が「男性」であるという情報を取得することができる。また、使用者が電子ペン10を使用して配布帳票4の右上、即ちエリア番号A2のエリアにチェックマークを記入した場合、集計サーバ3は、消費者が「女性」であるという情報を取得することができる。
【0089】
これによれば、当該エリアは視覚的に認識することができないため、使用者のみが配布帳票4におけるエリアの配置を認識して消費者の情報を記入することで、集計サーバ3は、消費者に意識させることなく当該情報を容易に取得することができる。
【0090】
また、上記の実施形態では、配布帳票4を図8や図15に示すような構成としている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、配布帳票4上の性別特定部において「男性」や「女性」といった文字を印刷せず、単なるボックスのみを印刷することとしてもよい。この場合、使用者は予め決められた記号を当該ボックスに電子ペン10を使用して記入する。例えば、消費者の性別が女性の場合は「○」、男性の場合は「△」とすると、使用者は配布帳票上の当該ボックスに○や△を記入することで、消費者の性別の情報を記入データとして集計サーバ3に送信することができる。集計サーバ3は、受信した記入データに基づいて文字認識を行うことで消費者の情報を特定し、消費者DB41に記憶する。
【0091】
これによれば、消費者は記号の内容を認識することができないため、使用者のみがボックスと記号の内容を認識して消費者の情報を記入することで、集計サーバ3は、消費者に意識させることなく当該情報を容易に取得することができる。
【0092】
また、配布帳票4には消費者の情報を記入するためのボックスは一切設けず、使用者が、配布帳票4に印刷されたドットパターン上の任意のエリアに、予め決められた記号を電子ペン10により記入することとしてもよい。この場合、具体的に、図19(a)に示すような記号91は消費者が「男性」、記号92は消費者が「女性」であることを示している。また、記号93は消費者の購入金額が「1000円」、記号94は消費者の購入金額が「10000円」であることを示している。この他にも、記号93を2つ並べて記入すると「2000円」など、記号は任意に設定することができる。これによれば、使用者は、配布帳票4上の任意のエリアに予め決められた記号を記入することで、消費者の情報を集計サーバ3に送信することができる。集計サーバ3は、受信した記入データに基づいて文字認識を行うことで消費者の情報を特定し、消費者DB41に記憶する。よって、ドットパターンが印刷されているエリアであれば使用者の任意で記号を記入することができるため、帳票をデザインする上での幅が広がる。さらに、使用者は、例えばスーパーマーケットのレジにおいて配布帳票4への記入を行うような場合、ボックス等の位置を気にする必要がないため、素早く記号を記入することができる。また、消費者の情報を記入するためのボックス等が帳票上に設けられていないことで、消費者に意識させることなく情報を容易に収集することができる。
【0093】
さらに、使用者による配布帳票4への記入を補助するために、図19(b)に示すように、記号に基づくテンプレートや定規を使用することとしてもよい。これによれば、利用者は、単純な記号に限らず、図19(c)に示すように、時間を表す図柄をも配布帳票4上の任意のエリアにおいて容易に記入することができる。図19(c)に示すような図柄のテンプレートを図19(d)に示す。図示のように、テンプレートは、時計を意味する大きな円と、当該円の周りの12個の小さな円とから構成されている。12個の小さな円はそれぞれ時計の短針が示す数字を意味しており、これによれば、図19(c)の図柄は「3時」と認識することができる。上述のように、予め決められた記号や図柄を使用者がフリーハンドで配布帳票4上に記入しようとすると、使用者の記入が困難であると共に、集計サーバ3の文字認識も困難なものとなる。しかし、本実施形態のテンプレートや定規を使用することで、使用者は容易に正確な記号等を記入することができ、集計サーバ3は手ぶれなどがないため文字認識において認識不能や誤認といった問題を回避することができる。
【0094】
なお、電子ペン10が電子ペン10の移動に伴って帳票上の帳票上のドットパターンを確実に読み取ることが必要なため、当該テンプレートや定規は透明であることが好ましい。また、テンプレートや記号は、上記に挙げたものに限定されるものではなく、例えば一定の長さが所定の量を示すように設定し、1センチメートル、5センチメートル及び10センチメートルの直線を引くためのテンプレートを作成するような場合にも適用することができる。
【0095】
また、上記の実施形態では、電子ペン10から所定の端末装置25を介して集計サーバ3へ記入データ及び時間データを送信することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子ペン10から直接集計サーバ3へ送信することとしても構わない。
【0096】
また、上記の実施形態では、配布帳票4をDMやチラシとし、スーパーマーケットなどにおいて本実施形態を適用する例を示しているが、これに限らず、生産工程における部位別検査といった複数の帳票を回収することにより情報を取得できるものであれば本実施形態を適用することが可能である。さらに、上記の実施形態では、配布帳票4に商品の情報が印刷されているが、これに限らず、本実施形態では、景品やサービスなど利用者が選択可能なものであれば任意に設定することができる。
【0097】
また、上記の実施形態では、電子ペン10から集計サーバ3へ送信される時間データに基づいて時間帯を特定し、当該時間帯を消費者DB41に記憶している。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、時間データに含まれる時刻を抽出し、当該時刻を直接消費者DB41に記憶することとしてもよい。
【0098】
また、上記の実施形態では、消費者の情報として、配布帳票4の配布された地域、消費者の性別及び購入した商品を挙げている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、消費者の情報として消費者の年齢などを任意に設定することができる。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、配布された帳票に電子ペンを使用して記入を行うことにより、配布した地域と消費者の情報を時間に対応付けて簡便に集計・分析し、効率良くマーケティングデータを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子ペンの使用形態を模式的に示す図である。
【図2】 電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。
【図3】 専用ペーパーに印刷されたドットパターンによる情報の表現方法を説明する図
である。
【図4】 ドットパターン及びそれに対応する情報の例を示す。
【図5】 専用ペーパーにより構成される帳票の構造を示す。
【図6】 電子ペン用帳票の例を示す。
【図7】 本実施形態によるデータ収集システムの概略構成を示す図である。
【図8】 第1実施形態における配布帳票の例を示す。
【図9】 地域毎に配布される配布帳票の例を示す。
【図10】 図7に示すデータ収集システムに含まれる集計サーバの機能ブロックを示す図
である。
【図11】 第1実施形態における座標テーブルのデータ構造を模式的に示す図である。
【図12】 本実施形態における時間帯テーブルのデータ構造を模式的に示す図である。
【図13】 本実施形態における消費者DBのデータ構造を模式的に示す図である。
【図14】 本実施形態による第1集計処理のフローチャートである。
【図15】 第2実施形態における配布帳票の例を示す。
【図16】 第2実施形態における座標テーブルのデータ構造を模式的に示す図である。
【図17】 本実施形態による第2集計処理のフローチャートである。
【図18】 変形例における配布帳票の例を示す。
【図19】 使用者が記入する記号とテンプレートの例を示す。
【符号の説明】
2 ネットワーク
3 集計サーバ
4 配布帳票
10 電子ペン
11 プロセッサ
12 メモリ
13 データ通信ユニット
14 バッテリー
25 端末装置
26 問い合わせサーバ
27 サービスサーバ
100 データ収集システム

Claims (3)

  1. 複数の地域に配布され、位置座標を示し、前記地域毎に割り当てられた異なるドットパターンが印刷された電子ペン用帳票と、
    インクペンユニット及び光学的にドットパターンを撮像して位置座標を算出するとともに、その時の時間情報を関連付けて読み取る読取ユニットを備える電子ペンと、
    前記地域と前記ドットパターンにより示される位置座標の範囲が対応付けされた情報を座標情報として記憶する座標情報記憶手段と、
    前記電子ペン用帳票に前記電子ペンによって記入されることにより、前記電子ペンによって算出された位置座標を含む記入データと、前記時間情報とを、前記電子ペンより受信して取得するデータ取得手段と、
    前記データ取得手段によって取得された前記記入データに含まれる前記位置座標と、前記座標情報記憶手段に記憶された座標情報に基づいて、前記電子ペン用帳票が配布された地域を特定する地域特定手段と、
    前記地域特定手段によって特定された前記地域を、前記時間情報の属する時間帯に対応付けて記憶する情報記憶手段
    を備えることを特徴とするデータ収集システム。
  2. 前記電子ペンは、
    前記ドットパターンを構成する複数のドットが示すデータの配列と、前記電子ペン用帳票において当該ドットパターンが印刷された位置座標との対応関係を示す情報を記憶する手段と、
    前記対応関係を示す情報を参照して、撮像されたドットパターンが示すデータの配列から、前記電子ペンによる前記電子ペン用帳票に対する記入位置を示す位置情報を算出する手段と、を備えることを特徴とする請求項1記載のデータ収集システム。
  3. 複数の地域に配布され、位置座標を示し、前記地域毎に割り当てられた異なるドットパターンが印刷された電子ペン用帳票と、インクペンユニット及び光学的にドットパターンを撮像して位置座標を算出するとともに、その時の時間情報を関連付けて読み取る読取ユニットを備える電子ペンとを使用したデータ収集システムを構成するコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、
    前記コンピュータ上で実行されることにより、
    前記地域と前記ドットパターンにより示される位置座標の範囲が対応付けされた情報を座標情報として記憶する座標情報記憶手段、
    前記電子ペン用帳票に前記電子ペンによって記入されることにより、前記電子ペンによって算出された位置座標を含む記入データと、前記時間情報とを、前記電子ペンより受信して取得するデータ取得手段、
    前記データ取得手段によって取得された前記記入データに含まれる前記位置座標と、前記座標情報記憶手段に記憶された座標情報に基づいて、前記電子ペン用帳票が配布された地域を特定する地域特定手段、
    前記地域特定手段によって特定された前記地域を、前記時間情報の属する時間帯に対応付けて記憶する情報記憶手段
    として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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