JP4501709B2 - 半導体装置用接着剤付きテープの製造方法 - Google Patents

半導体装置用接着剤付きテープの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は半導体集積回路を実装する際に用いられる実装用接着剤付きテープに関し、特に、テープオートメーテッドボンディング(TAB)方式のパターン加工テープ、ボールグリッドアレイ(BGA)パッケージ用インターポーザー等の半導体接続用基板、リードフレーム固定テープ、LOC固定テープ等の接着剤付きテープを製造する方法に関する。
TCP(テープキャリアパッケージ)、BGA(ボールグリッドアレイ)、CSP(チップサイズスケールパッケージ)などのパッケージにおいては、近年、生産性を向上させ、コストを低減させるための手段として、テープの広幅化や、接着剤の多条化の提案がなされている(特許文献1参照)。この技術は、寸法精度の要求が厳しく、従来の技術では必ずしも十分な寸法精度を満たせなくなってきた。配線ピッチの寸法が設計値よりずれると、IC等の電子部品に形成されたバンプ電極の位置が合わなくなり、電子部品を正確に実装できなくなる。
そのため、ICチップ実装の際の信頼性の観点から、これらに用いられる半導体装置用接着剤付きテープは、テープ加工時および加工後において、高い寸法安定性と良好な平面性を維持することが求められている。これまでは、テープの水分率を規定することで、テープ加工時および加工後において、テープの吸脱湿による寸法変動を低減し、良好な平面性を達成する方法が提案されている(特許文献2参照)。
さらに、吸湿による寸法精度を向上させる手段として、加工前に加工工程の温湿度条件で保持する方法が提案されている(特許文献3参照)。
しかしながら、テープをロール状に巻いた状態では、フィルム同士が重なる部分があるため、その重なりの部分では吸湿の進行が遅く、保持するだけでは短時間で均一に調湿することは困難である。従って、テープをロール状に巻いた状態を、短時間でかつ均一に調湿するためには、フィルム間に隙間をもうける必要がある。隙間をもうける方法としては、加熱時の肌写りを抑制するための柔らかく巻く方法などが提案されている(特許文献4参照)。また、隙間を設けて調湿する方法としてスペーサーテープを用いて調湿する方法も提案されている(特許文献5参照)。
しかし、提案されているスペーサーテープを用いた方法にて調湿を行うと、特に幅の広い半導体装置用接着剤付きテープを調湿する場合には、重量に対してスペーサーテープの突起と有機絶縁性フィルムの接触面積が小さいため、圧力が両縁部に集中し、突起の跡が強く残る。
特開2003−243459号公報(第6−8頁) 特開平10−107092号公報(第5−6頁) 特開2003−092316号公報(第5頁) 特開平11−106099号公報(第2−3頁) 特開2004−273626号公報(第4−5頁)
本発明はこのような問題点を解決し、突起の跡を残さず、テープ加工、回路パターン形成工程における湿度に対する、優れた寸法安定性を有する半導体装置用接着剤付きテープの製造方法を提供する。
すなわち本発明は、有機絶縁性フィルム、接着剤層、保護層を有する半導体装置用接着剤付きテープの製造方法であって、ロール状に巻かれた保護層と有機絶縁性フィルムの間に、テープの全面に凸部が形成された、単位面積当たりの重量が150g/m 以下であるスペーサーテープをもうけ空隙を形成し、半導体装置用接着剤付きテープの長手方向をロール状に巻いた状態で、調湿を行うことを特徴とする半導体装置用接着剤付きテープの製造方法である。
本発明の製造方法によれば、調湿処理における作業性が良好で調湿後の外観もよく、テープ加工時における湿度に対する寸法安定性を向上させることができる。
本発明は、半導体装置用接着剤付きテープの絶縁性フィルム物性、吸湿特性と寸法安定性の関係、調湿方法を鋭意検討した結果、これらを最適化することにより、回路パターン形成工程における寸法安定性が改善された半導体装置用接着剤付きテープが得られる。以下半導体装置用接着剤付きテープを特にことわりがない限り、接着剤付きテープという。
本発明でいう有機絶縁性フィルムとは、ポリイミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、アラミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、等のプラスチックからなる厚さ5〜200μmのフィルムであり、これらから選ばれる複数のフィルムを積層して用いても良い。また必要に応じて、加水分解、コロナ放電、低温プラズマ、物理的粗面化、易接着コーティング処理等の表面処理を施す事ができる。なかでも、ポリイミドフィルムは、熱寸法安定性の点から特に好ましい。
本発明でいう保護層とは、接着剤層の形態を損なうことなく剥離できれば特に限定されないが、たとえばシリコーンあるいはフッ素化合物等のコーティング処理を施したポリエステル、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレンスルフィド、等のプラスチックフィルムおよびこれらをラミネートした紙、離型性のある樹脂を含浸あるいはコーティングした紙等が挙げられる。
テープ幅は、最終的に半導体装置を実装する半導体接続用基板の設計に依存するが、テープ幅が広いほど、半導体接続基板の作製効率を向上させることができる。例えば、従来主流であった35mm幅あるいは48mm幅の接着剤付きテープに比べ、幅が70mm以上の接着剤付きテープの方が半導体接続用基板の作製能力が向上する。しかしながら、テープ幅が大きくなると吸湿による寸法変化の絶対値が大きくなり、パターン加工の際に設計値からのずれが大きくなり、半導体接続用基板作製時に支障をきたすため、パターン加工の環境に合わせて吸水率を飽和にしておくことが必要となる。
またテープ長さは任意に設定すればよいが、通常は50m以上460m以下の長さのものが用いられる。長さ50m未満であると加工工程における切り替え回数が増加し作業性が低下し、長さ460mを超える範囲の場合ロール重量が増加し、ハンドリング性が低下する。
本発明で使用する接着剤層は、例えば変性により熱硬化性樹脂と化学結合できるようにした熱可塑性樹脂を混合した熱硬化型のタイプのものが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、フラン樹脂、シアン酸エステル樹脂、ポリイミド樹脂、マレイミド樹脂等が挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、ポリアミド系、アクリロニトリルブタジエンゴム系、ポリエステル系、ポリアクリル系等が挙げられる。銅箔との接着性、可撓性、絶縁性の観点からポリアミド系を使用するのがより好ましい。これらの熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂は単独または2種以上混合して用いても良い。
半導体装置用接着剤付きテープをロール状に巻くと、保護層と有機絶縁性フィルムが重なる部分が形成されることになる。すなわち本発明の調湿方法は、有機絶縁性フィルムを効率的に吸湿させるため、ロール状に巻かれた保護層と有機絶縁性フィルムの間に、スペーサーテープをもうけ空隙を形成し、接着剤付きテープの長手方向をロール状に巻いた状態で、調湿を行う。
本発明における調湿条件としては、テープ加工、回路パターン形成する工程のクリーンルームの温度および湿度に合わせることが好ましく、具体的には温度が20℃〜30℃、相対湿度が40%〜80%、より好ましくは温度22℃〜26℃で相対湿度が50%〜65%の範囲で吸水率が飽和に達するまで放置する。
本発明で隙間をもうけるために用いられるスペーサーテープの材料は、フィルム状のものであれば特に限定されないが、例えばポリエステル、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、アラミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリアミド等のプラスチックからなるフィルムまたは紙、織布、不織布などが例示され、これらから選ばれる複数の材料を積層して用いてもよい。
本発明で用いるスペーサーテープは、有機絶縁性フィルム表面と空気の接触面積を大きくすることで、短時間で均一に吸湿させるために、凸部を設けることが好ましい。凸部については、圧力の集中を避けるために少なくともテープ片面の全体面に形成することが好ましい。テープ片面の全体面に凸部を形成する方法としては、特に限定されないが、有機絶縁性フィルム全面に接触するため、凸部の跡、キズなどを防止し、緩衝性を有するものが好ましく、通常緩衝材として使われる気泡緩衝シートに代表されるようなフィルムの少なくとも片面の全体面に、凸となる部分として空気などの気体を封入したものを貼り合わせたもの、織布または不織布、紙のように微小な凹凸を有するものなどがあげられる。
全面にもうける凸部は、凸部頂点における接着剤付きテープの有機絶縁性フィルムとの接触する面積が、スペーサーテープの全面積の20〜80%を占めることが好ましい。接着剤付きテープの有機絶縁性フィルムと接触するスペーサーテープ凸部の頂点の面積が20%未満になると、凸部が少なすぎるため、凸部のない部分と接着剤付きテープの有機絶縁性フィルム表面が接する面積が多くなり、十分な隙間が得られず、吸湿の効率が悪くなる。また80%より多くなると凸部が多すぎて、空気との接触面積が少なくなり、吸湿の効率が悪くなる。
本発明で用いるスペーサーテープは、作業性および接着剤付きテープに凸部の跡がつくことを軽減するため、できるだけ軽量であることが好ましい。重量としては、単位面積(長手方向×幅)当たりの重量が150g/m以下であることが好ましく、広幅で長尺の製品を取り扱うには100g/m以下であることがより好ましい。重量が150g/mより大きくなると、重量により調湿処理を行った際に接着剤付きテープにスペーサーテープ凸部の跡がつきやすくなる。また、調湿処理をするため、スペーサーテープを接着剤付きテープと重ねて巻き取ったもの(共巻き)を運搬する際、重くなるため、そのための補助設備が必要になり、作業性が低下する。
本発明で用いるスペーサーテープの厚みは、凸部を含めた最大厚みが0.2mm〜5mmであることが好ましく、より好ましくは、0.6mm〜2.5mmである。最大厚みが0.2mm未満の場合、接着剤付きテープ間の隙間が十分でなく、接着剤付きテープ全体に亘り均一に調湿処理をすることが難しくなる。また、最大厚みが5mmより厚くなると、加工時にスペーサーテープを接着剤付きテープと重ねて巻き取った状態にした際の巻き径が大きくなりすぎるため、作業性が悪く、より広い調湿処理設備スペースが必要になる。
本発明における接着剤付きテープ間にもうける隙間とは、次式にて定義する空隙率をεとしたとき、εを0.6以上にすることが好ましい。εが0.6未満では接着剤付きテープ間の隙間が十分でなく、接着剤付きテープ全体に亘り均一に調湿処理をすることが難しくなる。より短時間かつ均一に吸湿させるためには、εを0.8以上にすることがより好ましい。
Figure 0004501709
t : 接着剤付きフィルム厚み(m)
L : 接着剤付きフィルム長(m)
R : 空隙をもうけた場合の巻き径(直径)(m)
d : コア径(直径)(m)。
本発明に使用する接着剤付きフィルム厚み(t)とは、有機絶縁性フィルム、接着剤層、保護層の厚みを合計した厚みであり、主に10μm〜300μmのものを使用する。接着剤フィルム長(L)とは、調湿処理を行う際の接着剤付きフィルムの長さであり、上記に記載の通り加工時の作業性を考慮すると50m〜460mが好ましい。空隙をもうけた場合の巻き径(R)とは、スペーサーテープを接着剤付きフィルムと重ねてロール芯(コア)に巻き取った後のロール直径であり、作業性および調湿処理設備スペースを考慮すると1m未満であることが好ましい。コア径とは接着剤付きフィルムとスペーサーテープを巻き取る際のロール芯(コア)の外径であり、70mm〜250mmのものを使用することが好ましい。
本発明の接着剤付きテープは、調湿処理後、防湿梱包されていることが好ましい。防湿梱包からの開封後のMDの寸法変化率をY(%)、TDの寸法変化率をX(%)としたとき、|Y|<0.05、|X|<0.05の関係を満たすことが好ましい。寸法変化率|Y|、|X|が0.05より大きいと、テープ加工工程での設計値からのずれが大きくなり、最終的に電子部品の正確な実装ができなくなる。さらに実装効率を向上させるためには、|Y|<0.02、|X|<0.02であることが望ましい。
なお、本発明における開封後の寸法変化率は、次の様に測定する。
(1)防湿梱包を開封後、直ちに図1の様な丸穴を打ち抜き、図1に示す丸穴Aの中心から丸穴Bの中心の距離、および丸穴Cの中心から丸穴Dの中心の距離の2つの平均値を幅方向の穴間寸法(T0)とし、丸穴Aの中心から丸穴Cの中心の距離、および丸穴Bの中心から丸穴Dの中心の距離の2つの平均値をテープ長さ方向の穴間距離(M0)として測定する。
(2)寸法測定後、サンプルを工程環境で48時間放置し、(1)と同様に図1に示す丸穴AB間の距離と丸穴CD間の距離の平均値を幅方向の穴間寸法(T1)とし、丸穴AC間の距離と丸穴BD間の距離の平均値をテープ長さ方向の穴間距離(M1)として測定する。
(3)次式により、寸法変化率を算出する。
寸法変化率X(%)=(T1−T0)/T0×100
Y(%)=(M1−M0)/M0×100。
本発明における防湿梱包とは、有機フィルム材料より構成される袋に接着剤付きテープを入れ、脱気後、熱ラミネートにより密封する梱包を指す。梱包に用いる有機フィルム材料は、透湿度15g/m・日以下であることが望ましい。透湿度が15g/m・日より大きいと、保管中のテープの吸脱湿により、テープの吸水率が変化する。防湿梱包に適したフィルム材料としては、ナイロン/ポリエチレンの積層フィルムを例示することができる。また、必要に応じてフィルム表面にアルミニウムなどの金属を蒸着させたフィルム材料を用いてもよい。
次に本発明の接着剤付きテープの製造方法を例示して説明する。
本発明の要件を具備するポリイミド等の有機絶縁性フィルムに接着剤組成物溶液をコーティング法により塗工、乾燥した後所定の幅にスリットし、接着剤付きテープを得る。あるいは、離型性を付与したポリエステルフィルム等の保護フィルム上に接着剤組成物溶液をコーティング法により塗工、乾燥した後、所定の幅にスリットし、次いで、幅35〜170mmの有機絶縁性フィルムの中央部に100〜160℃、10N/cm、5m/minの条件で熱ロールラミネートする方法で接着剤付きテープを得る。また、ラミネートする接着剤の本数は任意に選ぶことができる。通常は1〜4本の接着剤を張りあわせることが多い。
次に得られた接着剤付きテープをスペーサーテープと重ねて巻き取る。巻き取る方法としては、例えばリールトゥリール方式で巻き取る方法があり、接着剤付きテープとスペーサーテープを別々の軸から巻き出し、一つの軸で同時にコアを用いて巻き取る。巻き取り速度は5〜100m/minで巻き取ることが好ましい。ロールの芯に用いるコアとしては、発塵しないものが好ましく、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、ベークライト樹脂などのプラスチック樹脂のコア、またはアルミニウム、SUSなどの金属のコアを使用することが好ましい。
得られた接着剤付きテープのロール状のものを、既知のテープ加工、回路パターン形成工程の温度および湿度の条件で保管し、調湿処理を行う。調湿条件等については、上記に記載の方法が好ましく、また、保管時間は調湿条件にもよるが、好ましくは2〜7日間がロール全体を均一に調湿する点で良い。所定時間経過後、リールトゥリール方式で接着剤付きテープとスペーサーテープを、別々にロール芯を用いて5〜100m/minで巻き取り、スペーサーテープを外す。さらに別のロール芯を用いて巻き取った接着剤付きテープを防湿梱包用の袋に入れ、真空包装機を用いて、脱気、密封する。
以下に実施例をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
(1)半導体装置用接着剤付きテ−プおよびテープロールの作製
ポリアミド樹脂(ユニケマ(株)製「PRIADIT」(商品名)2053、100重量部)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート」(商品名)L2832、40重量部)、およびアルキルフェノール樹脂(群栄化学工業(株)製「レヂトップ」(商品名)PS2780およびPSM4326、80重量部)を溶媒としてクロルベンゼンおよびイソプロピルアルコール混合液を用い、固形分濃度25%となるように溶解し、30℃で撹拌、混合して接着剤溶液を作製した。
この接着剤溶液をバーコータで、保護フィルムである厚さ25μm、幅500mm、長さ1000mのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製「ルミラー」(商品名))に乾燥した厚さで約12μmとなるように塗布し、100℃、2分および160℃で3分間の乾燥を行い、接着剤シートを作製した。さらに、この接着剤シートを幅160mmにスリットし、接着剤テープを得た。
次に、有機絶縁性フィルムとして市販のポリイミドフィルム(宇部興産(株)製、「ユーピレックス75S」(商品名))を用い、幅170mm、長さ300mにスリットし、その上に接着剤テープを130℃、1kg/cm、1m/minの条件でラミネートして半導体装置用接着剤付きテープロールを作製し、ABS樹脂製のコアに巻き取った。さらに、全面に凸部を形成したスペーサーテープとして、気泡緩衝シート(川上産業(株)製「プチプチ」(商品名)#20、単位面積当たりの重量56g/m、凸部面積70%、最大厚み2.5mm)を幅170mmにスリットして使用し、上記で作製した半導体装置用接着剤付きテープとともに、リールトゥリール方式の巻き返し機で速度30m/min共巻きをした。このときの空隙率はε=0.96であった。その後、温度25℃、相対湿度55%の環境に5日間保管して調湿処理を行った。5日後、スペーサーテープをはずし、巻き取った半導体装置用接着剤付きテープロールは直ちに、ナイロン/ポリエチレン製の複合フィルム袋(ナイロン15μm/ポリエチレン60μm、透湿度5g/m・日)に入れ、真空包装機で脱気、密封した。また、スペーサーテープを取り外した後の接着剤テープの外観を観察し、目視で確認できる程度のスペーサー跡が見られた場合は評価を×とし、見られなかった場合は○とした。得られた評価結果は表1にまとめた。
(2)接着剤付きテープロールの寸法変化率の測定
(1)の方法で作製した防湿梱包された半導体装置用接着付きテープを、工程環境(温度25℃、相対湿度55%)で8時間以上馴化させた。次に防湿梱包を開封後、直ちに接着剤付きテープに図1の様な丸穴を打ち抜き、穴間寸法(M0、T0)を測定した。寸法測定後のサンプルは工程環境下に48時間放置し、穴間寸法(M1、T1)を測定した。寸法変化率は次式により求めた。なお、M0、T0、M1、T1は上記に説明したとおりである。
X(%)=(T1−T0)/T0×100
Y(%)=(M1−M0)/M0×100
なお、得られた測定結果は表1にまとめた。
(3)評価用半導体接続用基板(パタ−ン加工テ−プ)の作製
(1)で作製した半導体装置用接着剤付きテ−プに、15μmの電解銅箔(三井金属(株)製FQ−VLP箔)を140℃、15N/cm、3m/minの条件でラミネート、続いてエアオーブン中で、80℃、4時間、100℃、5時間、160℃、4時間の順次加熱硬化処理を行い、銅箔付き半導体装置用接着剤テ−プを得た。銅箔をラミネートする際、接着剤付きテープの走行を観察し、接着剤付きテープの蛇行、または銅箔の貼り合わせ位置のずれが見られた場合は評価を×とし、見られなかった場合を○とした。得られた評価結果は表1にまとめた。さらに、常法によりフォトレジスト膜形成、エッチング、レジスト剥離、電解金メッキ、ソルダーレジスト膜形成を行い、ニッケルメッキ厚3μm、金メッキ厚1μmの半導体接続用基板(パターン加工テープ)を作製した。
(4)半導体接続用基板の寸法精度(ボンディング位置精度)の評価
(3)で作製した評価用半導体接続用基板の寸法精度を、設計値からのずれの割合として評価した。結果を表1に示した。
実施例2
実施例1と同一の手法で作製した半導体装置用接着剤付きテープロールに、スペーサーテープとして、気泡緩衝シート(川上産業(株)製「プチプチ」(商品名)#78、単位面積当たりの重量56g/m、凸部面積73%、最大厚み13mm)を170mm幅にスリットして用い、リールトゥリール方式の巻き返し機で速度30m/min共巻きをした。このときの空隙率はε=0.99であった。その後、温度25℃、相対湿度55%の環境に5日間保管して調湿処理を行い、脱気包装した。その他は実施例1の手法により半導体用接続基板を作製し、評価した結果を表1に示した。
比較例1
実施例1と同一の手法で作製した半導体装置用接着剤付きテープロールに、スペーサーテープとしてPETテープ(凸部加工前の材料フィルムで厚み188μm、幅170mm、単位面積当たりの重量260g/m)を用いて、片側全面に凸部(直径5mm、凸部高さ2mm)を10mm間隔で施したもの(凸部面積25%)を用い、リールトゥリール方式の巻き返し機で速度30m/min共巻きをした。このときの空隙率はε=0.95であった。その後、温度25℃、相対湿度55%の環境に5日間保管して調湿処理を行い、脱気包装した。その他は実施例1の手法により半導体用接続基板を作製し、評価した結果を表1に示した。
比較例
実施例1と同一の手法で作製した半導体装置用接着剤付きテープロールに、調湿処理を行わずに脱気包装した。その他は実施例1の手法により半導体用接続基板を作製し、評価結果を表1に示した。
比較例
実施例1と同一の手法で作製した半導体装置用接着剤付きテープロールに、スペーサーテープなしで隙間を設けず空隙率ε=0の状態で、温度25℃、相対湿度55%の環境に5日間保管して調湿処理を行い脱気包装した。その他は実施例1の手法により半導体用接続基板を作製し、評価結果を表1に示した。
比較例
実施例1と同一の手法で半導体装置用接着剤付きテープロールに、スペーサーテープとしてPETテープ(凸部加工前の材料フィルムで厚み188μm、幅170mm、単位面積当たりの重量260g/m)を用いて、テープの両縁部にエンボス加工により凸部(直径5mm、突起高さ2mm)を10mm間隔で施したものを用いた。リールトゥリール方式の巻き返し機で速度30m/min共巻きをした。このときの空隙率はε=0.95であった。その後、温度25℃、相対湿度55%の環境に5日間保管して調湿処理を行い脱気包装した。他は実施例1の手法により半導体用接続基板を作製し、評価した結果を表1に示した。
Figure 0004501709
半導体装置用接着剤付きテープの概略図
符号の説明
1 寸法測定用丸穴
2 保護フィルム
3 有機絶縁性フィルム

Claims (5)

  1. 有機絶縁性フィルム、接着剤層、保護層を有する半導体装置用接着剤付きテープの製造方法であって、ロール状に巻かれた保護層と有機絶縁性フィルムの間に、テープの全面に凸部が形成された、単位面積当たりの重量が150g/m 以下であるスペーサーテープをもうけ空隙を形成し、半導体装置用接着剤付きテープの長手方向をロール状に巻いた状態で、調湿を行うことを特徴とする半導体装置用接着剤付きテープの製造方法。
  2. 前記スペーサーテープの全面に配列されている凸部頂点の面積がテープ全面積の20〜80%であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置用接着剤付きテープの製造方法。
  3. 前記スペーサーテープの最大厚みが0.2〜5mmであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置用接着剤付きテープの製造方法。
  4. 前記スペーサーテープが気泡緩衝シートであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置用接着剤付きテープの製造方法。
  5. 前記空隙は、下記式で表される空隙率0.6以上とすることを特徴とする請求項1記載の半導体装置用接着剤付きテープの製造方法。
    Figure 0004501709
    t:接着剤付きフィルム厚み(m)
    L:接着剤付きフィルム長(m)
    R:空隙をもうけた場合の巻き径(直径)(m)
    d:コア径(直径)(m)
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