JP4498248B2 - ベルト式無段変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ベルト式無段変速機におけるプーリの軸方向推力制御に関する。
本発明に近い技術として、例えば、特開2003−65428号公報に開示されたベルト式無段変速機のプーリ推力制御装置が知られている。この制御装置は、走行中にドリブンプーリ(従動プーリ)の軸推力(軸方向推力)を変化させ、所定の変速比を保つために必要なドライブプーリ(駆動プーリ)の軸推力を測定するとともに、ドライブプーリの軸推力とドリブンプーリの軸推力との比である軸推力比を算出し、算出される軸推力比が最大になるようにドリブンプーリの軸推力を制御するようになっている。これにより、ドリブンプーリがスリップする寸前の最適な軸推力を得られ、ベルト寿命、動力伝達効率ともに優れた無段変速機を提供できるとされている。
特開2003−65428号公報
しかしながら、上述のような従来のプーリ推力制御装置においては、ドリブンプーリが実際にスリップ寸前の状態にならないと、その状態判断ができないため、制御の追従性によっては制御が追いつかずに、ドリブンプーリにて全スリップが生じてしまうおそれがあった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、スリップのおそれを排除しつつ余剰推力を低減し、ベルト寿命および動力伝達効率を向上させたベルト式無段変速機の制御装置を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明におけるベルト式無段変速機の制御装置は、プーリ幅可変のドライブプーリと、プーリ幅可変のドリブンプーリと、ドライブプーリとドリブンプーリとの間に巻き掛けられたVベルト(例えば、実施形態における金属Vベルト7)と、ドライブプーリに軸方向推力を付与するドライブ側アクチュエータ(例えば、実施形態におけるドライブ側シリンダ室6)と、ドリブン側プーリに軸方向推力を付与するドリブン側アクチュエータ(例えば、実施形態におけるドリブン側シリンダ室9)とを備え、ドライブ側アクチュエータおよびドリブン側アクチュエータを用いてドライブプーリおよびドリブンプーリに付与する軸方向推力を変化させることにより、ドライブプーリおよびドリブンプーリのプーリ幅を変化させるとともにドライブプーリおよびドリブンプーリの有効径を変化させることで、所望の変速比を得るように構成されたベルト式無段変速機の制御装置であって、ドライブプーリの軸方向推力とドリブン側プーリの軸方向推力との比である軸推力比を算出するとともに、算出した軸推力比に基づいてドリブンプーリとVベルトとの間の摩擦係数を算出し、算出した摩擦係数に基づいてドリブンプーリに付与する軸方向推力を設定し、ベルト式無段変速機内のオイルの油温が所定温度変化する毎に摩擦係数の算出を行うように構成される。
また、本発明におけるベルト式無段変速機の制御装置は、プーリ幅可変のドライブプーリと、プーリ幅可変のドリブンプーリと、ドライブプーリとドリブンプーリとの間に巻き掛けられたVベルト(例えば、実施形態における金属Vベルト7)と、ドライブプーリに軸方向推力を付与するドライブ側アクチュエータ(例えば、実施形態におけるドライブ側シリンダ室6)と、ドリブン側プーリに軸方向推力を付与するドリブン側アクチュエータ(例えば、実施形態におけるドリブン側シリンダ室9)とを備え、ドライブ側アクチュエータおよびドリブン側アクチュエータを用いてドライブプーリおよびドリブンプーリに付与する軸方向推力を変化させることにより、ドライブプーリおよびドリブンプーリのプーリ幅を変化させるとともにドライブプーリおよびドリブンプーリの有効径を変化させることで、所望の変速比を得るように構成されたベルト式無段変速機の制御装置であって、ドライブプーリの軸方向推力とドリブン側プーリの軸方向推力との比である軸推力比を算出するとともに、算出した軸推力比に基づいてドリブンプーリとVベルトとの間の摩擦係数を算出し、算出した摩擦係数に基づいてドリブンプーリに付与する軸方向推力を設定し、ドリブンプーリに入力可能な最大入力トルクに対するドリブンプーリへの実際の入力トルクの比であるトルク比が0.5以上となる条件で、摩擦係数の算出を行うように構成される。
また、本発明におけるベルト式無段変速機の制御装置は、プーリ幅可変のドライブプーリと、プーリ幅可変のドリブンプーリと、ドライブプーリとドリブンプーリとの間に巻き掛けられたVベルト(例えば、実施形態における金属Vベルト7)と、ドライブプーリに軸方向推力を付与するドライブ側アクチュエータ(例えば、実施形態におけるドライブ側シリンダ室6)と、ドリブン側プーリに軸方向推力を付与するドリブン側アクチュエータ(例えば、実施形態におけるドリブン側シリンダ室9)とを備え、ドライブ側アクチュエータおよびドリブン側アクチュエータを用いてドライブプーリおよびドリブンプーリに付与する軸方向推力を変化させることにより、ドライブプーリおよびドリブンプーリのプーリ幅を変化させるとともにドライブプーリおよびドリブンプーリの有効径を変化させることで、所望の変速比を得るように構成されたベルト式無段変速機の制御装置であって、ドライブプーリの軸方向推力とドリブン側プーリの軸方向推力との比である軸推力比を算出するとともに、算出した軸推力比に基づいてドリブンプーリとVベルトとの間の摩擦係数を算出し、算出した摩擦係数に基づいてドリブンプーリに付与する軸方向推力を設定し、所定の変速比毎に摩擦係数の算出を行うように構成される。
また、本発明におけるベルト式無段変速機の制御装置は、プーリ幅可変のドライブプーリと、プーリ幅可変のドリブンプーリと、ドライブプーリとドリブンプーリとの間に巻き掛けられたVベルト(例えば、実施形態における金属Vベルト7)と、ドライブプーリに軸方向推力を付与するドライブ側アクチュエータ(例えば、実施形態におけるドライブ側シリンダ室6)と、ドリブン側プーリに軸方向推力を付与するドリブン側アクチュエータ(例えば、実施形態におけるドリブン側シリンダ室9)とを備え、ドライブ側アクチュエータおよびドリブン側アクチュエータを用いてドライブプーリおよびドリブンプーリに付与する軸方向推力を変化させることにより、ドライブプーリおよびドリブンプーリのプーリ幅を変化させるとともにドライブプーリおよびドリブンプーリの有効径を変化させることで、所望の変速比を得るように構成されたベルト式無段変速機の制御装置であって、ドライブプーリの軸方向推力とドリブン側プーリの軸方向推力との比である軸推力比を算出するとともに、算出した軸推力比に基づいてドリブンプーリとVベルトとの間の摩擦係数を算出し、算出した摩擦係数に基づいてドリブンプーリに付与する軸方向推力を設定し、ドライブプーリの所定の入力回転数毎に摩擦係数の算出を行うように構成される。
また、上述の発明において、ベルト式無段変速機が搭載される車両の所定走行距離毎に摩擦係数の算出を行うように構成されることが好ましい。
さらに、上述の発明において、ベルト式無段変速機が搭載される車両の所定走行時間毎に摩擦係数の算出を行うように構成されることが好ましい。
また、上述の発明において、ベルト式無段変速機内のオイルの交換毎に摩擦係数の算出を行うように構成されることが好ましい。
本発明によれば、算出した軸推力比に基づいてドリブンプーリとVベルトとの間の摩擦係数を算出し、算出した摩擦係数に基づいてドリブンプーリに付与する軸方向推力を設定するように構成されるため、摩擦係数の値が明確でないために加えなければならない余剰な軸方向推力を大幅に低減させることができ、動力伝達効率および車両の燃費を向上させることができるとともに、摩擦係数の予想以上の低下によるプーリのスリップを防止することができる。さらに、Vベルトにかかる張力を低減できるので、ベルト寿命を延ばすことができる。
また、式(1)を利用して、kである軸推力比を算出するように構成されることで、kに関する1次方程式より軸推力比を算出可能になるため、軸推力比をより容易に算出することができる。
さらに、軸推力比と摩擦係数との関係を予め調べておき、算出した軸推力比から当該関係を利用して摩擦係数を算出するように構成されることで、摩擦係数(すなわち、ドリブンプーリに付与する適切な軸方向推力)を容易に決定することができる。
また、車両の所定走行距離毎に摩擦係数の算出を行うように構成されることで、車両の長距離走行後に生じる摩擦係数低減を加味した高い軸方向推力を新車時より加える必要がないため、実質的に動力伝達効率が向上し、燃費が向上する。また、走行距離の増加に伴って低下した摩擦係数を確実に認識できるため、プーリのスリップを確実に防止することができる。さらに、新車時から低い軸方向推力で走行することができるため、Vベルトにかかる張力を低減できるので、ベルト寿命を延ばすことができる。また、プーリがVベルトを挟み付ける力も小さくなるため、Vベルトおよびプーリの摩耗量も低下し、結果として、走行距離に対する摩擦係数低下の度合いを減少させることができる。
さらに、車両の所定走行時間毎に摩擦係数の算出を行うように構成されることで、車両の長時間走行後に生じる摩擦係数低減を加味した高い軸方向推力を新車時より加える必要がないため、実質的に動力伝達効率が向上し、燃費が向上する。また、走行時間の増加に伴って低下した摩擦係数を確実に認識できるため、プーリのスリップを確実に防止することができる。さらに、新車時から低い軸方向推力で走行することができるため、Vベルトにかかる張力を低減できるので、ベルト寿命を延ばすことができる。また、プーリがVベルトを挟み付ける力も小さくなるため、Vベルトおよびプーリの摩耗量も低下し、結果として、走行時間に対する摩擦係数低下の度合いを減少させることができる。
また、オイルの交換毎に摩擦係数の算出を行うように構成されることで、オイルの種類による摩擦係数の変化を確実に認識できるため、低μオイルを注入されてもプーリのスリップを確実に防止することができる。さらに、高μオイルが注入された場合には、より低い軸方向推力で走行することができるため、Vベルトにかかる張力を低減できるので、ベルト寿命を延ばすことができる。また、プーリがVベルトを挟み付ける力も小さくなるため、Vベルトおよびプーリの摩耗量も低下し、結果として、走行距離に対する摩擦係数低下の度合いを減少させることができる。
さらに、オイルの油温が所定温度変化する毎に摩擦係数の算出を行うように構成されることで、油温変化による摩擦係数の変化を確実に認識できるため、摩擦係数が低下してもプーリのスリップを確実に防止することができる。さらに、油温変化により摩擦係数が増加した場合には、より低い軸方向推力で走行することができるため、Vベルトにかかる張力を低減できるので、ベルト寿命を延ばすことができる。また、プーリがVベルトを挟み付ける力も小さくなるため、Vベルトおよびプーリの摩耗量も低下し、結果として、走行距離に対する摩擦係数低下の度合いを減少させることができる。
また、トルク比が0.5以上となる条件で、摩擦係数の算出を行うように構成されることで、トルク比が0.5以上の条件では、変速比が同じである限り軸推力比が大きく変わらないため、入力トルク(すなわち、トルク比)が一定ではない、実車走行状態での摩擦係数の算出精度を向上させることができる。これにより、摩擦係数が低下してもプーリのスリップを確実に防止することができる。また、摩擦係数が増加した場合には、より低い軸方向推力で走行することができるため、Vベルトにかかる張力を低減できるので、ベルト寿命を延ばすことができる。また、プーリがVベルトを挟み付ける力も小さくなるため、Vベルトおよびプーリの摩耗量も低下し、結果として、走行距離に対する摩擦係数低下の度合いを減少させることができる。
さらに、所定の変速比毎に摩擦係数の算出を行うように構成されることで、摩擦係数を変速比毎に厳密に設定できるため、本発明による効果をより多く得ることができる。
また、ドライブプーリの所定の入力回転数毎に摩擦係数の算出を行うように構成されることで、摩擦係数を入力回転数毎に厳密に設定できるため、本発明による効果をより多く得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1に本発明に係るベルト式無段変速機1の全体構成を示している。ベルト式無段変速機(CVT)1は、エンジンENGの出力軸とトルクコンバータTCを介して繋がる変速機入力軸2と、これに平行に配設された変速機カウンタ軸3と、これら両軸2,3の間に配設された金属Vベルト機構4と、入力軸2の上に配設された遊星歯車式前後進切換機構20とから構成される。このベルト式無段変速機1には、油圧ポンプ30、変速制御バルブ50等が設けられ、油圧ポンプ30からの作動油が油路30c〜30eを通り、変速制御バルブ50により制御されて金属Vベルト機構4に送られて変速制御がなされる。
金属Vベルト機構4は、変速機入力軸2上に回転自在に配設されたドライブプーリ5と、変速機カウンタ軸3上にこれと一体回転するように配設されたドリブンプーリ8と、両プーリ5,8間に掛けられた金属Vベルト7から構成されている。
ドライブプーリ5は、変速機入力軸2の上に回転自在に配設された固定プーリ半体5Aと、この固定プーリ半体5Aに対して軸方向に相対移動可能な可動プーリ半体5Bとから構成される。可動プーリ半体5Bの側方にはドライブ側シリンダ室6が形成され、変速制御バルブ50から油路30dを介して供給される油圧(ドライブ側プーリ油圧と称する)により、可動プーリ半体5Bを軸方向に移動させる軸方向推力(ドライブプーリ軸推力と称する)が発生する。
ドリブンプーリ8は、変速機カウンタ3の上に結合して配設された固定プーリ半体8Aと、この固定プーリ半体8Aに対して軸方向に相対移動可能な可動プーリ半体8Bとから構成される。可動プーリ半体8Bの側方にはドリブン側シリンダ室9が形成され、変速制御バルブ50から油路30eを介して供給される油圧(ドリブン側プーリ油圧と称する)により、可動プーリ半体8Bを軸方向に移動させる軸方向推力(ドリブンプーリ軸推力と称する)が発生する。
このようにドライブ側シリンダ室6およびドリブン側シリンダ室9へ供給される油圧を制御することにより、金属Vベルト7にスリップが発生しないプーリの軸方向推力を可変設定できるとともに、ドライブプーリ5およびドリブンプーリ8のプーリ幅を可変設定することができ、金属Vベルト7の両プーリ5,8に対する巻き掛け半径を連続的に変化させて変速比を無段階に(連続的に)制御させることができる。
遊星歯車式前後進切換機構20は、ダブルピニオン式の遊星歯車機構を備え、変速機入力軸2に結合されたサンギヤ21と、固定プーリ半体5Aに結合されたキャリア22と、後進用ブレーキ25により固定保持可能なリングギヤ23と、サンギヤ21とリングギヤ23とを連結可能な前進用クラッチ24とを有して構成される。前進用クラッチ24が係合されると、サンギヤ21、キャリア22およびリングギヤ23が変速機入力軸2と一体的に回転し、駆動プーリ5は変速機入力軸2と同一方向(前進方向)に駆動される。一方、後進用ブレーキ25が係合されるとリングギヤ23が固定保持され、キャリア22がサンギヤ21と逆方向(後進方向)に駆動される。
以上のような構成の金属Vベルト機構4、遊星歯車式前後進切換機構20を介して変速されて変速機カウンタ軸3に伝達されたエンジンENGからの動力は、ギヤ27a,27b,28a,28bを介してディファレンシャル機構29に伝達され、ここから図示しない左右の車輪に分割して伝達される。
前述のように、ドライブ側およびドリブン側シリンダ室6,9への油圧供給を変速制御バルブ50により制御して変速制御がなされるのであるが、制御バルブ50の作動制御は、制御ユニット60からの変速制御信号により行われる。
本発明はドライブ側およびドリブン側シリンダ室6,9へ供給する油圧制御を行ってドライブおよびドリブンプーリ5,8の軸方向推力制御を行う装置に係るものであり、この制御を行う制御ユニット60による変速制御バルブ50の作動制御について以下に詳しく説明する。変速制御バルブ50は、ドライブ側シリンダ室6およびドリブン側シリンダ室9に供給する油圧をそれぞれ制御するドライブ側ソレノイドバルブ51およびドリブン側ソレノイドバルブ53を有して構成され、これらソレノイドバルブが制御ユニット60から供給される変速制御信号(作動指令信号)により作動されて変速制御が行われる。この結果、変速制御信号に基づいて両シリンダ室6,9内の油圧が設定され、ドライブおよびドリブンプーリ5,8に作用するドライブおよびドリブンプーリ軸推力が設定される。この変速制御のため、制御ユニット60には、エンジン回転信号Neや、回転検出センサ71,72によりドライブプーリ回転信号NDR、ドリブンプーリ回転信号NDN等が検出されて入力されている。
ドライブ側ソレノイドバルブ51およびドリブン側ソレノイドバルブ53は、制御ユニット60からの変速制御信号を受けて作動するリニアソレノイド52,54をそれぞれ有して構成され、リニアソレノイド52,54の作動に応じたバルブの開閉作動により、油圧ポンプ30からドライブ側およびドリブン側シリンダ室6,9に供給される作動油の油圧(ドライブ側プーリ油圧およびドリブン側プーリ油圧)をそれぞれ制御するようになっている。
各ソレノイドバルブへの変速制御信号は、定常走行、変速等のために必要なドライブおよびドリブンプーリ軸推力を得られるように設定される。また、ドリブンプーリ軸推力は、後述する軸推力比を基に算出したドリブンプーリ8と金属Vベルト7との間の摩擦係数に基づいて、ドリブンプーリ8のスリップを確実に防止できる摩擦力を得られるように設定される。
さて、ドライブプーリ軸推力をQDR、ドリブンプーリ軸推力をQDNとし、ドライブプーリ軸推力とドリブンプーリ軸推力との比、すなわち、QDR/QDNで表される軸推力比をkとすると、次の式(2)および式(3)より、前述の式(1)が成立する。
QDR=(PDR+PDRGr−ΔPDR)×ADR …(2)
QDN=(PDN+PDNGr−ΔPDN)×ADN …(3)
ここで、ドライブ側プーリ油圧をPDR、ドリブン側プーリ油圧をPDN、ドライブ側シリンダ室6内での遠心油圧であるドライブ側プーリ遠心油圧をPDRGr、ドリブン側シリンダ室9内での遠心油圧であるドリブン側プーリ遠心油圧をPDNGrとする。また、ドライブ側ソレノイドバルブ51を構成するリニアソレノイド52のI−P特性ずれをΔPDR、ドリブン側ソレノイドバルブ53を構成するリニアソレノイド54のI−P特性ずれをΔPDN、ドライブ側シリンダ室6の断面積をADR、ドリブン側シリンダ室9の断面積をADNとする。
なお、I−P特性ずれとは、各リニアソレノイド52,54に出力された変速制御信号(作動指令信号)で設定されている各プーリ油圧(すなわち、各プーリ油圧の指令値)に対する、各リニアソレノイド52,54の作動により実際に得られた各プーリ油圧のずれ量である。ここで、変速比(レシオ)が0.45で、ドライブプーリ5の入力回転数が1500rpmの場合において、PDRGr=0、PDNGr=0、ADR=100cm、ADN=100cmとして、I−P特性ずれの有無による各プーリ油圧の比較例を図7に示す。なお、図7において、DR軸推力はドライブプーリ軸推力(実測値)であり、DN軸推力はドリブンプーリ軸推力(実測値)であり、DR圧はドライブ側プーリ油圧(指令値)であり、DN圧はドリブン側プーリ油圧(指令値)である。
ところで、ADRおよびADNは計測(もしくは計算)により求まる定数であり、PDRGrおよびPDNGrはドライブプーリ5およびドリブンプーリ8の回転数(ドライブプーリ回転信号NDRおよびドリブンプーリ回転信号NDN)から所定の理論式で容易に計算できる変数である。そのため、同じ変速比における2種類の入力トルクで、PDRおよびPDNを計測することにより、kを式(1)を利用した2元連立方程式を解くことで容易に求めることができる。このように、1次方程式である式(1)を利用して、軸推力比kを容易に算出することができる。具体的には、例えば、同じ変速比における2種類の入力トルクで計測したドライブ側プーリ油圧をそれぞれPDR1,PDR2、ドリブン側プーリ油圧をそれぞれPDN1,PDN2とすると、式(1)を利用した2元連立方程式は次の式(4)および式(5)で表される。
PDR1+PDRGr−ΔPDR=
((PDN1+PDNGr−ΔPDN)×ADN×k)/ADR …(4)
PDR2+PDRGr−ΔPDR=
((PDN2+PDNGr−ΔPDN)×ADN×k)/ADR …(5)
そして、この式(4)および式(5)を解くことにより、(式を解く過程でΔPDRおよびΔPDNが相殺されてしまうため)ΔPDRおよびΔPDNを求めることはできないが、軸推力比kを容易に特定することができる。すなわち、リニアソレノイドのI−P特性ずれΔPDR,ΔPDNがあっても、軸推力比kを求めることで金属Vベルト7とドリブンプーリ8との間の摩擦係数μを確実に特定することができる。
このように構成されるベルト式無段変速機1の制御ユニット60により、摩擦係数μを算出する摩擦係数算出処理のフローについて図2を参照しながら以下に説明する。まず、ステップS101において、エンジンENGの水温が所定温度以上(例えば、70℃以上)であるかを判定する。このステップS101での判定結果がYesであれば、次のステップS102へ進み、判定結果がNoであれば、処理が一旦終了して先頭に戻る。
次のステップS102において、無段変速機1内のオイルの油温が所定範囲内(例えば、60〜100℃の範囲内)であるかを判定する。このステップS102での判定結果がYesであれば、次のステップS103へ進み、判定結果がNoであれば、処理が一旦終了して先頭に戻る。
次のステップS103において、変速比が所定範囲内(例えば、0.45〜0.48の範囲内)であるかを判定する。このステップS103での判定結果がYesであれば、次のステップS104へ進み、判定結果がNoであれば、処理が一旦終了して先頭に戻る。
次のステップS104において、クルーズ中であるかを判定する。具体的には、クラッチ滑りのない状態で、アクセルの踏み込み量および車両の速度が所定時間以上一定の状態になったときに、クルーズ中と判断される。このステップS104での判定結果がYesであれば、次のステップS105へ進み、判定結果がNoであれば、処理が一旦終了して先頭に戻る。
次のステップS105において、トルク比が所定範囲内(例えば、0.6〜0.9の範囲内)であるかを判定する。ここで、トルク比とは、ドリブンプーリ8に入力可能な最大入力トルクに対するドリブンプーリ8への実際の入力トルクの比である。このステップS105での判定結果がYesであれば、次のステップS106へ進み、判定結果がNoであれば、処理が一旦終了して先頭に戻る。
ところで、特開平10−89429号公報における図9で開示されているように、同じ変速比のとき、トルク比が0.5以上となる条件では、摩擦係数μがトルク比の値にかかわらず略一定の値となる特性を有している。そのため、図3に示すように、軸推力比kが摩擦係数μに対して線形性を有することから、トルク比が0.5以上となる条件で、軸推力比k(すなわち、摩擦係数μ)の算出を行うことが好ましい。このようにすれば、入力トルク(すなわち、トルク比)が一定ではない、実車走行状態での摩擦係数μの算出精度を向上させることができる。これにより、摩擦係数が低下してもプーリのスリップを確実に防止することができる。また、摩擦係数が増加した場合には、より低い軸方向推力で走行することができるため、金属Vベルト7にかかる張力を低減できるので、ベルト寿命を延ばすことができる。また、プーリが金属Vベルト7を挟み付ける力も小さくなるため、金属Vベルト7およびプーリの摩耗量も低下し、結果として、走行距離に対する摩擦係数低下の度合いを減少させることができる。
次のステップS106では、ドリブン側プーリ油圧のゾーン判定が行われ、例えば、ドリブン側プーリ油圧が2〜3kgf/cm2であればステップS107へ進み、ドリブン側プーリ油圧が4〜5kgf/cm2であればステップS108へ進み、ドリブン側プーリ油圧が6〜7kgf/cm2であればステップS109へ進む。
ステップS107では、ドリブン側プーリ油圧が2〜3kgf/cm2のゾーン(第1のゾーン)における、ドライブ側プーリ油圧PDR1、ドリブン側プーリ油圧PDN1、入力トルク、および変速比のサンプリング(計測)を行ってステップS110へ進む。また、ステップS108では、ドリブン側プーリ油圧が4〜5kgf/cm2のゾーン(第2のゾーン)における、ドライブ側プーリ油圧PDR2、ドリブン側プーリ油圧PDN2、入力トルク、および変速比のサンプリング(計測)を行ってステップS110へ進む。さらに、ステップS109では、ドリブン側プーリ油圧が6〜7kgf/cm2のゾーン(第3のゾーン)における、ドライブ側プーリ油圧PDR3、ドリブン側プーリ油圧PDN3、入力トルク、および変速比のサンプリング(計測)を行ってステップS110へ進む。
なお、ドライブ側プーリ油圧PDRのサンプリングは、ドライブ側ソレノイドバルブ51(リニアソレノイド52)に出力される変速制御信号(作動指令信号)より逆算して求められる。また、ドリブン側プーリ油圧PDNのサンプリングは、ドリブン側ソレノイドバルブ53(リニアソレノイド54)に出力される変速制御信号(作動指令信号)より逆算して求められる。これにより、ドライブ側プーリ油圧PDRおよびドリブン側プーリ油圧PDNを直接計測する必要がないため、軸推力比kの算出が容易になる。
また、入力トルクのサンプリングは、エンジン回転数(エンジン回転信号Ne)およびエンジンENGの吸気管(図示せず)内の負圧から、いわゆるNe−Pbマップより算出して求められる。変速比のサンプリングは、ドライブプーリ5およびドリブンプーリ8の回転数(ドライブプーリ回転信号NDRおよびドリブンプーリ回転信号NDN)から算出して求められる。
ステップS110において、任意の2つゾーン(第1〜第3のゾーンの2つ)についてサンプリングを行ったかどうかを判定する。このステップS110での判定結果がYesであれば、次のステップS111へ進み、判定結果がNoであれば、処理が一旦終了して先頭に戻る。
次のステップS111では、ステップS107〜S109でサンプリング(計測)した2つのゾーンにおけるドライブ側プーリ油圧(PDR1,PDR2,PDR3から2つ)およびドリブン側プーリ油圧(PDN1,PDN2,PDN3から2つ)を用いて、式(4)および式(5)からなる2元連立方程式を作成し、軸推力比kを算出する。そして、軸推力比kを算出した後、ステップS112へ進む。
次のステップS112では、試験等により予め調べておいた摩擦係数と軸推力比との関係(図3を参照)から、ステップS111で算出した軸推力比kを用いて摩擦係数μを確定し、ステップS113へ進む。なお実際には、図3で示されるグラフを直線近似した直線近似式に対し、算出した軸推力比kの値を代入して摩擦係数μを算出する。これにより、摩擦係数μを容易に決定することができる。
そして、ステップS113で、サンプリングリセットを行って、ステップS107〜S109でサンプリングしたドライブ側プーリ油圧PDR1,PDR2,PDR3およびドリブン側プーリ油圧PDN1,PDN2,PDN3のデータをメモリから消去した後、摩擦係数算出処理を終了する。
このようにして算出した摩擦係数μに基づいて、スリップを確実に防止できる(摩擦力を得られる)最適なドリブンプーリ軸推力を設定する。これにより、摩擦係数μの値が明確でないために加えなければならない余剰な軸方向推力を大幅に低減させることができ、動力伝達効率および車両の燃費を向上させることができるとともに、摩擦係数の予想以上の低下によるプーリのスリップを防止することができる。さらに、金属Vベルト7にかかる張力を低減できるので、ベルト寿命を延ばすことができる。
なお、上述の摩擦係数算出処理は、異なる変速比毎(例えば、変速比が2.0や1.0の場合等)に行われる。これにより、図4に示すような3次元マップと、図5に示すような2次元マップを同時に作成することになる。このようにすれば、摩擦係数μを変速比毎に厳密に設定できるため、上述した本実施形態による効果をより多く得ることができる。
以上のような構成のベルト式無段変速機1の制御ユニット60によれば、算出した軸推力比kに基づいてドリブンプーリ8と金属Vベルト7との間の摩擦係数μを算出し、算出した摩擦係数μに基づいてドリブンプーリ8に付与する軸方向推力を設定するように構成されるため、摩擦係数の値が明確でないために加えなければならない余剰な軸方向推力を大幅に低減させることができ、動力伝達効率および車両の燃費を向上させることができるとともに、摩擦係数の予想以上の低下によるプーリのスリップを防止することができる。さらに、金属Vベルト7にかかる張力を低減できるので、ベルト寿命を延ばすことができる。
また、式(1)を利用して、kである軸推力比を算出するように構成されることで、kに関する1次方程式より軸推力比を算出可能になるため、軸推力比をより容易に算出することができる。
さらに、軸推力比kと摩擦係数μとの関係を予め調べておき、算出した軸推力比kから当該関係を利用して摩擦係数μを算出するように構成されることで、摩擦係数μ(すなわち、最適なドリブンプーリ軸推力)を容易に決定することができる。
また、トルク比が0.5以上となる条件で、摩擦係数μの算出を行うように構成されることで、トルク比が0.5以上の条件では、変速比が同じである限り軸推力比が大きく変わらないため、入力トルク(すなわち、トルク比)が一定ではない、実車走行状態での摩擦係数μの算出精度を向上させることができる。これにより、摩擦係数が低下してもプーリのスリップを確実に防止することができる。また、摩擦係数が増加した場合には、より低い軸方向推力で走行することができるため、金属Vベルト7にかかる張力を低減できるので、ベルト寿命を延ばすことができる。また、プーリが金属Vベルト7を挟み付ける力も小さくなるため、金属Vベルト7およびプーリの摩耗量も低下し、結果として、走行距離に対する摩擦係数低下の度合いを減少させることができる。
さらに、所定の変速比毎に摩擦係数μの算出を行うように構成されることで、摩擦係数μを変速比毎に厳密に設定できるため、上述した本実施形態による効果をより多く得ることができる。
なお、上述の実施形態において、ベルト式無段変速機1が搭載される車両(図示せず)の所定走行距離毎(例えば、100〜1000km毎)に摩擦係数μの算出を行うようにしてもよい。このようにすれば、車両の長距離走行後に生じる摩擦係数低減(例えば、図6を参照)を加味した高い軸方向推力を新車時より加える必要がないため、実質的に動力伝達効率が向上し、燃費が向上する。また、走行距離の増加に伴って低下した摩擦係数を確実に認識できるため、プーリのスリップを確実に防止することができる。さらに、新車時から低い軸方向推力で走行することができるため、金属Vベルト7にかかる張力を低減できるので、ベルト寿命を延ばすことができる。また、プーリが金属Vベルト7を挟み付ける力も小さくなるため、金属Vベルト7およびプーリの摩耗量も低下し、結果として、走行距離に対する摩擦係数低下の度合いを減少させることができる。
また、車両の所定走行時間毎(例えば、5〜50時間毎)に摩擦係数μの算出を行うようにしてもよい。このようにすれば、車両の長時間走行後に生じる摩擦係数低減を加味した高い軸方向推力を新車時より加える必要がないため、実質的に動力伝達効率が向上し、燃費が向上する。また、走行時間の増加に伴って低下した摩擦係数を確実に認識できるため、プーリのスリップを確実に防止することができる。さらに、新車時から低い軸方向推力で走行することができるため、金属Vベルト7にかかる張力を低減できるので、ベルト寿命を延ばすことができる。また、プーリが金属Vベルト7を挟み付ける力も小さくなるため、金属Vベルト7およびプーリの摩耗量も低下し、結果として、走行時間に対する摩擦係数低下の度合いを減少させることができる。
さらに、上述の実施形態において、ベルト式無段変速機1内のオイルの交換毎に摩擦係数μの算出を行うようにしてもよい。具体的には、例えば、販売店等においてオイルを交換した後、サービス用テスタ(図示せず)等を用いて交換終了コマンドを実行し、制御ユニット60に交換終了コマンドによる情報が送られたときに摩擦係数μを算出する。このようにすれば、オイルの種類による摩擦係数の変化を確実に認識できるため、低μオイルを注入されてもプーリのスリップを確実に防止することができる。さらに、高μオイルが注入された場合には、より低い軸方向推力で走行することができるため、金属Vベルト7にかかる張力を低減できるので、ベルト寿命を延ばすことができる。また、プーリが金属Vベルト7を挟み付ける力も小さくなるため、金属Vベルト7およびプーリの摩耗量も低下し、結果として、走行距離に対する摩擦係数低下の度合いを減少させることができる。
また、オイルの油温が所定温度変化する毎に摩擦係数μの算出を行うようにしてもよい。具体的には、例えば、20〜40℃、40〜60℃、60〜80℃の範囲のように、20℃毎に摩擦係数μを算出する。このようにすれば、市街地や高速道路等といった車両の走行状態、外気温、走行時間等により油温が変化しても、油温変化による摩擦係数の変化を確実に認識できるため、摩擦係数が低下してもプーリのスリップを確実に防止することができる。さらに、油温変化により摩擦係数が増加した場合には、より低い軸方向推力で走行することができるため、金属Vベルト7にかかる張力を低減できるので、ベルト寿命を延ばすことができる。また、プーリが金属Vベルト7を挟み付ける力も小さくなるため、金属Vベルト7およびプーリの摩耗量も低下し、結果として、走行距離に対する摩擦係数低下の度合いを減少させることができる。
さらに、上述の実施形態において、ドライブプーリ5の所定の入力回転数毎(例えば、1000rpm毎)に摩擦係数μの算出を行うようにしてもよい。このようにすれば、摩擦係数を入力回転数毎に厳密に設定できるため、上述した本実施形態による効果をより多く得ることができる。
本発明に係る制御装置を有したベルト式無段変速機の構成を示す概略図である。 上記制御装置による摩擦係数算出処理を示すフローチャートである。 摩擦係数変化と軸推力比との関係を示すグラフである。 トルク比と変速比と軸推力比との関係を示すグラフである。 変速比と摩擦係数との関係を示すグラフである。 走行距離と摩擦係数との関係を示すグラフである。 I−P特性ずれの有無による各プーリ油圧の比較例を示す表である。
符号の説明
1 ベルト式無段変速機
5 ドライブプーリ
6 ドライブ側シリンダ室(ドライブ側アクチュエータ)
7 金属Vベルト(Vベルト)
8 ドリブンプーリ
9 ドリブン側シリンダ室(ドリブン側アクチュエータ)
50 変速制御バルブ
51 ドライブ側ソレノイドバルブ
52 リニアソレノイド
53 ドリブン側ソレノイドバルブ
54 リニアソレノイド
60 制御ユニット(制御装置)

Claims (7)

  1. プーリ幅可変のドライブプーリと、プーリ幅可変のドリブンプーリと、前記ドライブプーリと前記ドリブンプーリとの間に巻き掛けられたVベルトと、前記ドライブプーリに軸方向推力を付与するドライブ側アクチュエータと、前記ドリブン側プーリに軸方向推力を付与するドリブン側アクチュエータとを備え、
    前記ドライブ側アクチュエータおよび前記ドリブン側アクチュエータを用いて前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリに付与する前記軸方向推力を変化させることにより、前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリのプーリ幅を変化させるとともに前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリの有効径を変化させることで、所望の変速比を得るように構成されたベルト式無段変速機の制御装置であって、
    前記ドライブプーリの前記軸方向推力と前記ドリブン側プーリの前記軸方向推力との比である軸推力比を算出するとともに、
    算出した前記軸推力比に基づいて前記ドリブンプーリと前記Vベルトとの間の摩擦係数を算出し、
    算出した前記摩擦係数に基づいて前記ドリブンプーリに付与する前記軸方向推力を設定し
    前記ベルト式無段変速機内のオイルの油温が所定温度変化する毎に前記摩擦係数の算出を行うように構成されることを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
  2. プーリ幅可変のドライブプーリと、プーリ幅可変のドリブンプーリと、前記ドライブプーリと前記ドリブンプーリとの間に巻き掛けられたVベルトと、前記ドライブプーリに軸方向推力を付与するドライブ側アクチュエータと、前記ドリブン側プーリに軸方向推力を付与するドリブン側アクチュエータとを備え、
    前記ドライブ側アクチュエータおよび前記ドリブン側アクチュエータを用いて前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリに付与する前記軸方向推力を変化させることにより、前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリのプーリ幅を変化させるとともに前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリの有効径を変化させることで、所望の変速比を得るように構成されたベルト式無段変速機の制御装置であって、
    前記ドライブプーリの前記軸方向推力と前記ドリブン側プーリの前記軸方向推力との比である軸推力比を算出するとともに、
    算出した前記軸推力比に基づいて前記ドリブンプーリと前記Vベルトとの間の摩擦係数を算出し、
    算出した前記摩擦係数に基づいて前記ドリブンプーリに付与する前記軸方向推力を設定し、
    前記ドリブンプーリに入力可能な最大入力トルクに対する前記ドリブンプーリへの実際の入力トルクの比であるトルク比が0.5以上となる条件で、前記摩擦係数の算出を行うように構成されることを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
  3. プーリ幅可変のドライブプーリと、プーリ幅可変のドリブンプーリと、前記ドライブプーリと前記ドリブンプーリとの間に巻き掛けられたVベルトと、前記ドライブプーリに軸方向推力を付与するドライブ側アクチュエータと、前記ドリブン側プーリに軸方向推力を付与するドリブン側アクチュエータとを備え、
    前記ドライブ側アクチュエータおよび前記ドリブン側アクチュエータを用いて前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリに付与する前記軸方向推力を変化させることにより、前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリのプーリ幅を変化させるとともに前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリの有効径を変化させることで、所望の変速比を得るように構成されたベルト式無段変速機の制御装置であって、
    前記ドライブプーリの前記軸方向推力と前記ドリブン側プーリの前記軸方向推力との比である軸推力比を算出するとともに、
    算出した前記軸推力比に基づいて前記ドリブンプーリと前記Vベルトとの間の摩擦係数を算出し、
    算出した前記摩擦係数に基づいて前記ドリブンプーリに付与する前記軸方向推力を設定し、
    所定の前記変速比毎に前記摩擦係数の算出を行うように構成されることを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
  4. プーリ幅可変のドライブプーリと、プーリ幅可変のドリブンプーリと、前記ドライブプーリと前記ドリブンプーリとの間に巻き掛けられたVベルトと、前記ドライブプーリに軸方向推力を付与するドライブ側アクチュエータと、前記ドリブン側プーリに軸方向推力を付与するドリブン側アクチュエータとを備え、
    前記ドライブ側アクチュエータおよび前記ドリブン側アクチュエータを用いて前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリに付与する前記軸方向推力を変化させることにより、前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリのプーリ幅を変化させるとともに前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリの有効径を変化させることで、所望の変速比を得るように構成されたベルト式無段変速機の制御装置であって、
    前記ドライブプーリの前記軸方向推力と前記ドリブン側プーリの前記軸方向推力との比である軸推力比を算出するとともに、
    算出した前記軸推力比に基づいて前記ドリブンプーリと前記Vベルトとの間の摩擦係数を算出し、
    算出した前記摩擦係数に基づいて前記ドリブンプーリに付与する前記軸方向推力を設定し、
    前記ドライブプーリの所定の入力回転数毎に前記摩擦係数の算出を行うように構成されることを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
  5. 前記ベルト式無段変速機が搭載される車両の所定走行距離毎に前記摩擦係数の算出を行うように構成されることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載のベルト式無段変速機の制御装置。
  6. 前記ベルト式無段変速機が搭載される車両の所定走行時間毎に前記摩擦係数の算出を行うように構成されることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載のベルト式無段変速機の制御装置。
  7. 前記ベルト式無段変速機内のオイルの交換毎に前記摩擦係数の算出を行うように構成されることを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載のベルト式無段変速機の制御装置。
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