JP4498129B2 - 結晶製造装置および結晶製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、結晶性物質の原料から単結晶を成長させる結晶製造装置および結晶製造方法に関し、特に露光装置等に用いられる光学素子の材料となるフッ化カルシウム(CaF)の製造に好適な結晶製造装置および結晶製造方法に関する。
半導体素子の微細化の要求に伴い、露光装置の露光解像度を高める必要があるが、そのための一手法として、ArFエキシマレーザ(波長約193nm)やFレーザ(波長約157nm)といった短波長光を用い、かつこのような短波長光に対しても優れた透過率を持つ硝材としてフッ化カルシウム(CaF)を材料とするレンズや回折格子などの光学素子を露光光学系に使用することが提案されている。
フッ化カルシウム単結晶は、一般に、「垂直ブリッジマン法」としても知られている坩堝降下法によって製造される(例えば、特許文献1,2参照)。かかる方法は、結晶性物質の原料を坩堝内に配置し、ヒータ等による加熱により溶融させた原料を、坩堝を降下させながら冷却することによって結晶化するものである。
但し、坩堝降下法は、密閉された坩堝内で単結晶を成長させる方法であるため、単結晶内の転位を排除するための機構を設けることが難しい。特許文献3には、坩堝内に設けられた、種結晶を収納する細管部(以下、種収納室という)内に、貫通孔を有した部品を配置することで、転位を排除する方法が提案されている。
一方、既に大量生産されている硝材であるSiの単結晶では、無転位結晶が得られている。これは垂直ブリッジマン法とは逆に、坩堝内から結晶を引き上げる方法であるいわゆるチョクラルスキー法と呼ばれる方法で製造されている。この方法においては、成長の初期段階に、一旦、結晶の径を絞りこむ(ネッキングする)ことで、結晶内部の転位を表面に移動させ、排除する。
米国特許第2149076号 米国特許第2214976号 特開平6−298588号公報(段落0027〜0031、図1等)
上記特許文献1,2にて開示されている従来の結晶製造装置を用いてフッ化カルシウム単結晶を成長させる場合、Si単結晶の成長で広く利用されているネッキングのような転位排除の方法が従来無いため、転位密度の高い結晶、つまりは品質の低い結晶しか得ることができない。
一方、特許文献にて開示されている方法で転位を排除する場合においては、ネッキングのための部材を、テーパを有した種収納室に挿入する。しかし、この場合、円柱状の種結晶を用いると、種収納室のテーパ面と種結晶との間に隙間ができてしまい、その部分に原料融液が流れ込むため、この結果、製造される結晶が多結晶体となり、単結晶を得ることが難しくなってしまう。なお、種結晶を種収納室のテーパに合わせてテーパ状に加工してもよいが、加工によるコスト上昇が免れない。さらに、収納室のテーパ角度が小さいと、貫通孔を有する部品が原料融液から受ける浮力によって収納室から外れて、ネッキング自体ができなくなるおそれがある。
また、結晶成長においては、転位を排除する以外に、初期段階で転位を抑制しておくことも重要であるが、垂直ブリッジマン法においては、原料を融解する際に、温度の高い融液が急激に種収納室に流れ込み、種結晶に接触することで、種結晶に熱的な衝撃が加わる。そして、この熱的な衝撃は転位を発生させる原因となるので、これを抑える必要があるが、従来の装置では、熱的衝撃に関する対策が十分に考えられていない。
以上のことから、従来の垂直ブリッジマン法では、低転位のフッ化カルシウム結晶を得ることができなかった。
本発明は、結晶内の転位の発生を抑制し、光学素子の材料としての使用にも十分耐え得る低転位単結晶を製造することができる結晶製造装置および結晶製造方法を提供することを例示的目的とする。
一つの側面としての本発明は、結晶性物質の原料からフッ化カルシウム単結晶を成長させる結晶製造装置および結晶製造方法であって、種結晶が配置される第1室および該原料が配置される第2室を有する坩堝と、該第2室内に配置され、第1室側と第2室側とに開口する、ネッキングを行うための貫通孔が形成された第1の部材とを用いる。そして、第1の部材を、溶融原料から第1室の方向に受ける第1の力が第2室の方向に受ける第2の力よりも大きくなる形状とすることを特徴とする。
また、他の側面としての本発明は、結晶性物質の原料からフッ化カルシウム単結晶を成長させる結晶製造装置および結晶製造方法であって、種結晶が配置される第1室および前記原料が配置される第2室を有する坩堝と、該坩堝内に配置され、第1室側と第2室側とに開口する、ネッキングを行うための貫通孔が形成された第1の部材とを用いる。そして、第1の部材は、溶融原料から第1室の方向に受ける第1の力が第2室の方向に受ける第2の力よりも大きくなる形状を有しており、原料の溶融前に、該貫通孔内に、原料と同一物質により形成された第2の部材を設置することを特徴とする。
本発明によれば、成長過程の結晶の径を絞って内在していた転位を排除するための貫通孔を有する第1の部材を第2室内に配置し、かつ該第1の部材の形状を、溶融原料から第1室の方向に受ける第1の力が第2室の方向に受ける第2の力よりも大きくなる形状としているので、該第1の部材が第2室の溶融原料内において浮き上がることがなく、例えば第2室にもともと形成されている円錐部に接触した状態で安定的に位置決めされる。しかも、第1室や種結晶をテーパ形状とする必要がないため、成長させる結晶の多結晶化の要因となることを防止でき、また製造コストの低減を図ることができる。しかも、第2室において溶融した原料と種結晶との温度差が大きい状態で溶融原料が第1室に急激に流れ込むのを阻止することができる。したって、種結晶に与える熱的衝撃を緩和することができる。
また、本発明によれば、原料と同一物質により形成された第2の部材を第1の部材の貫通孔内に設置した状態で第2室の原料を溶融させることにより、第2室において溶融した原料と種結晶との温度差が大きい状態で溶融原料が第1室に流れ込むのをより確実に阻止することができる。したって、種結晶に与える熱的衝撃をより確実に緩和することができる。
そして、これらの発明により、転位が少ないフッ化カルシウム単結晶を製造することができ、特に短波長光に対して優れた光学特性を持つ材料としてフッ化カルシウム単結晶を製造することができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施例である結晶製造方法および装置について説明する。なお、以下の実施例では、フッ化カルシウム単結晶の製造について説明するが、本発明は、フッ化カルシウム以外の単結晶の製造にも用いることができる。
図1には、本発明の結晶製造装置100の構成を示す。また、図2Aには、後述する坩堝の構造を示し、さらに図2Bには、後述する第1の部材および該部材に作用する力を示す。
この結晶製造装置100は、坩堝110内に予め配置した結晶性物質(本実施例では、フッ化カルシウムCaF)の固体原料(図示せず)を溶融して融液IDaとし、次に該融液IDaを冷却することで単結晶IDbを成長させる。
結晶製造装置100は、図1に示すように、坩堝110と、該坩堝110の下部を支持する支持部材120と、該支持部材120を昇降駆動する坩堝昇降部130と、坩堝110をその外周から加熱するヒータ140と、ヒータ140の温度を検出するための熱電対150と、ヒータ140および坩堝110の外周を覆うように配置された断熱部材160と、該断熱部材160の外側を覆う筐体170とを有する。
さらに詳しく説明すると、支持部材120により支持された略円筒形の坩堝110は、略円筒形の断熱部材160および筐体170によって囲まれた成長炉CGF内に収納されている。坩堝110は、その円筒形状の周囲に配置されたヒータ140によって加熱される。また、坩堝110は、結晶成長を開始する下部112において支持部材120に連結され、成長炉CGFの中央部に設置される。さらに、結晶製造装置100は、成長炉CGF内を減圧したり真空環境とするように排気したりする排気装置EMを備えている。
坩堝110は、その下部112に、原料と同一物質で円筒形状に形成された種結晶SCを収納するための第1室としての種収納室114を有する。種収納室114は、実質的なテーパを有さない円筒形状の内面を有する。また、下部112よりも上側の部分には、原料を配置し、融液IDaを保持し、さらに単結晶の成長室となる第2室としての原料収納室113が形成されている。原料収納室113の内径は種収納室114の内径よりも大きいため、原料収納室113の下部、すなわち種収納室114につながる部分は、下側ほど内径が小さくなる円錐形状を有する円錐部116となっている。
なお、円錐部116に関して、その内面の形状が円錐形状であることが重要であり、図1に示すように、坩堝110の下部112の外面形状が必ずしも円錐形状である必要はない。坩堝110の下部112の外面形状は、熱の輻射空間に影響しない形状、例えば円筒形状であっても構わない。
ここで、坩堝110は、結晶性物質の原料を溶融して結晶成長させるため、融液IDaと反応せず、かつ不純物含有量の少ない材質、例えば、カーボン、窒化ホウ素により形成されることが好ましい。また、坩堝110には、成長させる単結晶に所定の上下方向の温度勾配(例えば、5℃/cm)を形成させることができる熱伝導度を持つものが用いられる。
さらに、坩堝110の原料収納室113には、第1の部材としてのキャップ部材117が配置されている。該キャップ部材117の外周面は、円錐部116の内面に沿う円錐形状に形成されており、該円錐部116の内面に接触している。キャップ部材117は、円錐部116の内面に対する擦り合わせによって該円錐部116の下部領域に装着されている。ここで、キャップ部材117の下面117bは種収納室114側の面であり、上面117aは原料収納室113側の面である。
このキャップ部材117の中央には、ネッキングのために該キャップ部材117を上下方向に貫通する、つまり種収納室114側と原料収納室113側とに開口する貫通孔118が形成されている。つまり、このキャップ部材117は、ネッキングを行う絞り部材としての機能を有する。なお、キャップ部材117の材質は、坩堝110と同様に、融液IDaと反応せず、かつ不純物含有量の少ない材質のものである。
ここで、融液IDaからキャップ部材117に対して作用する力について、図2Bを用いて説明する。本実施例では、図1に示すように、円錐部116の開き角AGを90度とし、キャップ部材117の上下面はそれぞれ平坦とする。キャップ部材117には、
(1)重力F1
(2)融液IDaからの力F2(F2は、種収納室114の方向である下向きに受ける第1の力Faと原料収納室113の方向である上向きの力Fbとの差分である)
が作用する。
ここで、力F2が重力F1と同じ方向を向いている場合、つまりFaがFbより大きく、力F2が下向きの場合には、キャップ部材117は円錐部116に接触した状態を維持し、浮き上がらない。
本実施例において、キャップ部材117の外周面は、坩堝110の円錐部116に対して擦り合わさっているので、融液IDaはキャップ部材117の外周面と円錐部116との間に入り込むことができない。この融液IDaが接触しない部分には、該融液IDaから力を受けないので、キャップ部材117が融液IDaから力を受けるのは、上面117aと下面117bだけとなる。そして、キャップ部材117は円錐部116に配置されるために、下面117bの面積より上面117aの面積の方が大きい。また、融液IDaから下面117bが受ける圧力と上面117aが受ける圧力とは、キャップ部材117の上面117aから融液IDaの上面までの距離(キャップ部材117までの融液IDaの深さ)が上面117aと下面117bとの距離に対して十分に大きいので、大きな差はない(但し、Pa<Pb)。したがって、必ず力F2は下向きになる。このため、キャップ部材117は円錐部116に接触した当初の設置位置に留まる。
ここで、力F2の簡単な計算例を示す。キャップ部材117の上面117aが融液IDaから受ける圧力をPa、下面117bが融液IDaから受ける圧力をPbとし、上面117aに作用する圧力Paの面積分を∫Pads、下面117bに作用する圧力Pbの面積分を∫Pbdsとすると、力F2は、
F2=(下面117bに働く力)−(上面117aに働く力)
=∫Pbds−∫Pads
となる。
そして、融液IDaの密度をρg、キャップ部材117の上面117aの面積をS1、下面117bの面積をS2、上下面117a,117b間の距離をD1、キャップ部材117の上面117aから融液IDaの上面までの距離(キャップ部材117までの融液IDaの深さ)をD2とし、簡単のためにD2>>D1とすると、上向きを正方向として力F2を求めると、
=∫Pbds−∫Pads
=ρg・(D1+D2)・S2−ρg・D2・S1
となり、S1>S2の条件下では符号は負となる。よって、重力と同じ方向である下向きの力がキャップ部材117に働くことになる。
ここで、本実施例では、キャップ部材117の上下面117a,117bはともに単純な平坦面としているが、上下面の形状が複雑になった場合でも、融液IDaから受ける圧力の面積分を行うことで力2は求まるので、キャップ部材117の形状は、本実施例の形状に限定されることはなく、
∫Pbds−∫Pads<0
すなわち、
∫Pads>∫Pbds
の条件を満たすものであれば構わない。
図1に示すように、支持部材120は、筐体170の底部を貫通し、その上部は成長炉CGFに達する。支持部材120は、坩堝110と坩堝110内の原料の重量を支持し、坩堝昇降部130によって駆動されて坩堝110を昇降移動する。また、支持部材120は、図示しない回転機構によって駆動されて坩堝110と一体的に回転する。支持部材120による坩堝110の回転は、坩堝110内の温度を均一にするために行われる。
坩堝昇降部130は、支持部材120に接続されたモータ132と、該モータ132に電力を供給する電源134とを有する。モータ132に対する電源134からの電力供給を制御することにより、坩堝110をヒータ140の加熱領域から非加熱領域へと移動させ、坩堝110の温度を徐々に下げることができる。
ヒータ140は、坩堝110の外周円筒面を囲むようにリング状に配置される。但し、周方向の一部に不図示の電極を有し、この部分は坩堝110を加熱する熱源にならないため、前述したような坩堝110の回転が必要となる。ヒータ140は、坩堝110とともに原料を加熱し、これを溶融する。ヒータ140は、坩堝110の上下方向に関しては均一な加熱力で坩堝110を加熱する。なお、ヒータ140は、グラファイト等により構成される。
さらにヒータ140は、図1に示すように、上ヒータ142と下ヒータ144の2つのヒータ領域に分割されている。これにより、成長炉CGF内の温度を精密に制御することができる。具体的には、上ヒータ142は、融液IDaの温度を保持するために原料の融点以上の温度に設定され、下ヒータ144は、成長した単結晶(固体部)IDbの保持に適した温度に設定される。さらに、上ヒータ142と下ヒータ144との中間付近において、坩堝110内が原料の融点温度になるように調整されている。このため、上ヒータ142と下ヒータ144との中間付近に、融液IDaと単結晶IDbとの境界SLIが存在する。
2つの熱電対150は、上ヒータ142と下ヒータ144の外周面における上下方向略中央部に対向して配置され、上ヒータ142の温度と下ヒータ144の温度をそれぞれ検出し、不図示の制御回路にフィードバックする。制御回路は、上ヒータ142および下ヒータ144を流れる電流の分布を制御することによって、上ヒータ142および下ヒータ144内で均一な温度分布を生じさせる。但し、外部との熱の出入りによって、上ヒータ142および下ヒータ144内での温度分布は一定の範囲で変化する。
断熱部材160は、ヒータ140の外周および坩堝110の上方を取り囲むように配置され、成長炉CGFの内面を形成する。断熱部材160は、内面がよく研磨されたカーボンを使用して形成され、ヒータ140の熱から筐体170を保護する。
筐体170は、結晶成長に際して成長炉CGF内の雰囲気を外気から遮断すると共に、成長炉CGF内の減圧又は真空環境を維持する。本実施例では、ステンレス製の二重円筒を用い、図示しない断熱材を該二重円筒内に配置することにより筐体170を構成している。
次に、図1に示す結晶製造装置100を用いたフッ化カルシウムの製造方法(本実施例では、発明者が実験した手順)について、図5のフローチャートを用いて説明する。
本実施例では、直径300mmのグラファイト製の坩堝110を用意し、該坩堝110の円錐部116の開き角度AGを90度に設定した。なお、円錐部116の開き角度AGは、成長させる結晶の材質や大きさによって変化するものであり、90度に限定するものではない。また、原料に使用するフッ化カルシウムとしては、原石(天然蛍石)ではなく、CaCOをフッ酸で処理して化学合成された高純度フッ化カルシウム粉末を一度溶融し、固化させたもの(すなわち、精製品)又はその粉砕品を用いる。これは、高純度フッ化カルシウムでは、溶融したときの体積減少が大きく、坩堝110のサイズに対して得られる単結晶のサイズが著しく小さくなってしまうためである。
図5において、まず、坩堝110の種収納室114に、{1 1 1}面を上面として有する種結晶SCを収納する(ステップ1002)。
次に、円錐部116にキャップ部材117を設置する(ステップ1004)。次に、粉砕された原料とスカベンジャーを坩堝110の原料収納室113に充填する(ステップ1006)。スカベンジャーの量は、原料の量に対して、0.01wt%以上0.1wt%以下が好ましく、本実施例では、原料に対して0.01wt%のスカベンジャーを添付した。
ここで、スカベンジャーとは、フッ化カルシウムに対して水分の存在により発生した酸化カルシウム(CaO)を、フッ化カルシウムに還元する機能を有する。スカベンジャーとしては、フッ化亜鉛、フッ化カドミウム、フッ化マンガン、フッ化ビスマス、フッ化ナトリウム、フッ化リチウム等、成長させるフッ化物よりも酸素と結合し易く、かつ分解および蒸発しやすいものが望ましい。フッ化物原料中に混在している酸化物と反応し、気化し易い酸化物となる物質が選択され、特に、フッ化亜鉛が好ましい。
次に、ステップ1008では、排気装置EMを駆動して成長炉CGFを10−3Pa〜10−4Pa程度に真空引きを行い、以後これを維持する。また、ヒータ140に通電して、坩堝110内のフッ化カルシウムの原料を加熱し、坩堝110に充填した原料を完全に溶融させる。具体的には、種結晶SCの一部および原料が溶融するように成長炉CGFの温度を制御し、かかる融解状態で2日間保持した。なお、この状態では、坩堝110は昇降範囲の上端まで上昇した位置にある。
ここで、原料の溶融開始時に種結晶SCに生じる熱的な衝撃について説明する。原料の溶融は温度の高い上部から始まる。従来の結晶製造装置においては、融解した高温の原料が温度の低い状態にある種結晶SCが配置された種収納室114へと流れ込んでいく。このため、種結晶SCには温度差による応力、つまり熱応力が発生し、そのことが転位の増殖を引き起こす。
図3には、従来の結晶製造装置を用いた場合における成長後の種結晶SCの結晶性(実験結果)を示す。この場合、互いにわずかに傾いた領域(以下、「サブグレイン」と称する)のサイズが非常に細かく、結晶性が悪いことが分かる。
一方、本実施例のように、キャップ部材117を設置して原料の溶融を開始した場合は、キャップ部材117が融液の急激な流れ込みを阻止することで結晶性が飛躍的に改善する。
図4には、キャップ部材117を設置して原料の溶融を開始した実験結果で得られた、成長後の種結晶SCの結晶性を示す。図3の場合と比較して、サブグレインのサイズが大きく、結晶性が非常に良くなっていることが分かる。
ここで、キャップ部材117の貫通孔118に、図2Cに示すように、原料と同一物質であって、多結晶あるいは単結晶からなる第2の部材としての栓部材119を、原料収納室113内に原料を充填する前に(つまりは原料の溶融前に)挿入して栓をしておくことにより、種結晶SCに対して温度差が大きい融液の流れ込みをより確実に阻止し、種結晶SCに及ぼす熱的衝撃を緩和することが可能になる。つまり、栓部材119が溶融する時点では、種結晶SCも高温状態になっているので、低温状態の種結晶SCに高温の融液IDaが接触する場合に比べて、種結晶SCが受ける熱的衝撃を緩和することができる。
本実施例では、栓部材119を、貫通孔118に挿入される挿入部119aと、該挿入部119aの上端部に挿入部119aより径が大きく、貫通孔118における上面117a側の開口を塞ぐ頭部119bとを有した形状に形成している。但し、この栓部材119の形状はこれに限られない。
原料の融解後、徐々に坩堝110を下降させることにより、融液IDaを冷却し、種結晶SCの結晶方向と同一の結晶方向を有する単結晶IDbを成長させる(ステップ1010)。すなわち、融点温度付近で成長した結晶の表面にさらに結晶を析出させることで単結晶が成長する。実験では、成長炉CGF全体の温度分布を固定し、坩堝110の下降速度を、0.25mm/h〜1mm/hとした。成長したフッ化カルシウム単結晶の長さは100mm〜300mmであり、400時間〜1500時間程度の時間をかけて成長させた。
ここで、成長中の結晶は、キャップ部材117の貫通孔118を通過する際に、一旦、結晶の径が絞られるため、内在していた転位はここで排除される。
続いて、成長したフッ化カルシウム単結晶を不図示のアニール炉で熱処理する(アニール工程)(ステップ1012)。アニール工程は、成長したフッ化カルシウム単結晶を熱処理し、結晶の割れを引き起こす歪みを除去する工程である。成長した単結晶は、アニール炉内に設けられた坩堝内に配置される。このアニール工程では、該坩堝を約1080℃に均熱的に加熱して、固体のままフッ化カルシウム単結晶の歪を除去する。
その後、フッ化カルシウム単結晶から必要な部分を切り出す(ステップ1014)。
このように、本実施例の結晶製造装置100では、坩堝110内にキャップ部材117を設置することで、種結晶SCへの熱衝撃の抑制およびネッキングによる転位排除が可能となり、この結果、内部透過率などの光学特性に優れた単結晶材料を製造することができる。
本発明の実施例2である結晶製造装置100Aについて、図6を用いて説明する。図6には、該結晶製造装置100Aの坩堝110を示している。なお、本実施例の結晶製造装置100Aの基本構成は、実施例1の結晶製造装置100と同様であるが、キャップ部材117’を円錐部116の上下方向中間領域に配置した点が異なる。
本実施例においても、キャップ部材117’の上面117a’と下面117b’はともに原料収納室113内に位置するが、ここでは下面117b’を種収納室114側の面とし、これに対して上面117a’は原料収納室113側の面である。
また、本実施例では、キャップ部材117’の上下面117a’,117b’はそれぞれ平坦ではなく、円錐形状とした。具体的には、上面117a’は下方ほど径が小さくなるように、下面117b’は下方ほど径が大きくなるような円錐形状となっている。なお、キャップ部材117’の中央には、貫通孔118が形成されている。
本実施例の結晶製造装置100Aでも、単結晶は、種結晶SCの位置から円錐部116の位置へと順次成長していくが、このとき、円錐部116の径が大きくなるのに従ってサブグレインのサイズも大きく成長していく。貫通孔118に成長界面が到達するまでにサブグレインが大きくなることで、境界(以下、「サブバウンダリ」と称する)間の距離も大きくなり、貫通孔118を通過するサブバウンダリの数は減少することになる。サブバウンダリには転位が集積しているので、貫通孔118を通過する転位も減少することになり、結果として、高品質な単結晶を得ることができる。
以上説明したように、上記実施例1,2の結晶製造装置100,100Aによれば、成長の初期段階における転位の増殖を抑制し、さらに成長の途中で転位を排除することで、内部透過率やレーザ耐久性などの品質に優れた結晶材料を再現性良く製造することができる。
なお、実施例1,2で説明した結晶製造装置100,100Aを用いた製造方法によって得られたフッ化カルシウム単結晶は、必要とされる光学素子に形成される。該光学素子には、レンズ、回折素子、光学膜体およびこれらの複合体、例えば、単レンズ、マルチレンズ、レンズアレイ、レンチキュラーレンズ、ハエの目レンズ、非球面レンズ、回折格子、バイナリーオプティックス素子やこれらの複合体を含む。また、光学素子は、単体のレンズ等に加えて(例えば、フォーカス制御用の)光センサなどを含む。なお、必要に応じて、反射防止膜をフッ化カルシウム単結晶の光学素子の表面に設けるとよい。反射防止膜としては、フッ化マグネシウムや酸化アルミニウム、酸化タンタルが好適に用いられ、これらは抵抗加熱による蒸着や電子ビーム蒸着やスパッタリングなどで形成できる。
そして、上記光学素子を組み合わせれば、ArFエキシマレーザ、Fレーザに適した露光(投影)光学系や照明光学系を構成することができる。そして、各種レーザ光源と、上記各実施例の結晶製造装置100,100Aにより製造されたフッ化カルシウムからなる光学素子を有する光学系と、ウェハを移動させ得るステージとを組み合わせてフォトリソグラフィー用の露光装置を構成することができる。
以下、図7を用いて、上記実施例1,2の結晶製造装置により製造されたフッ化カルシウム単結晶を材料とする光学素子を備えた露光装置500の例について説明する。露光装置500は、回路パターンが形成されたレチクル(又はマスク)520を照明する照明装置510と、照明されたレチクルパターンから生じる回折光をプレート540に投影する投影光学系530と、プレート540を支持するステージ545とを有する。
露光装置500は、例えば、ステップ・アンド・スキャン方式やステップ・アンド・リピート方式でレチクル520に形成された回路パターンをプレート540に露光する投影露光装置である。かかる露光装置は、サブミクロンやクオーターミクロン以下のリソグラフィー工程に好適であり、以下、本実施形態ではステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(「スキャナー」とも呼ばれる)を例に説明する。
ここで、「ステップ・アンド・スキャン方式」とは、レチクルに対してウェハを連続的にスキャン(走査)してレチクルパターンをウェハに露光すると共に、1ショットの露光終了後ウェハをステップ移動して、次の露光領域に移動する露光方法である。「ステップ・アンド・リピート方式」とは、ウェハの一括露光ごとにウェハをステップ移動して次のショットの露光領域に移動する露光方法である。
照明装置510は、転写用の回路パターンが形成されたレチクル520を照明し、光源部512と、照明光学系514とを有する。
光源部512は、例えば、光源としては、波長約193nmのArFエキシマレーザ、波長約248nmのKrFエキシマレーザなどを使用することができるが、光源の種類はエキシマレーザに限定されず、例えば、波長約157nmのFレーザやYAGレーザを使用してもよいし、その光源も個数も限定されない。例えば、独立に動作する2個の固体レーザを使用すれば固体レーザ間相互のコヒーレンスはなく、コヒーレンスに起因するスペックルはかなり低減する。更にスペックルを低減するために光学系を直線的又は回動的に揺動させてもよい。また、光源部512にレーザが使用される場合、レーザ光源からの平行光束を所望のビーム形状に整形する光束整形光学系、コヒーレントなレーザ光束をインコヒーレント化するインコヒーレント化光学系を使用することが好ましい。また、光源部512に使用可能な光源はレーザに限定されるものではなく、一又は複数の水銀ランプやキセノンランプなどのランプも使用可能である。
照明光学系514は、レチクル520を照明する光学系であり、レンズ、ミラー、オプティカルインテグレータ、絞り等を含む。例えば、コンデンサーレンズ、ハエの目レンズ、開口絞り、コンデンサーレンズ、スリット、結像光学系の順で整列する等である。照明光学系514は、軸上光、軸外光を問わずに使用することができる。オプティカルインテグレータは、ハエの目レンズや2組のシリンドリカルレンズアレイ(又はレンチキュラーレンズ)板を重ねることによって構成されるインテグレータ等を含むが、光学ロッドや回折素子に置換される場合もある。かかる照明光学系514のレンズなどの光学素子に本発明のフッ化カルシウム結晶から製造される光学素子を使用することができる。
レチクル520は、例えば、石英製で、その上には転写されるべき回路パターン(又は像)が形成され、図示しないレチクルステージにより支持及び駆動される。レチクル520から発せられた回折光は、投影光学系530を通りプレート540上に投影される。レチクル520とプレート540は、光学的に共役の関係にある。本実施形態の露光装置500はスキャナーであるため、レチクル520とプレート540を縮小倍率比の速度比でスキャンすることによりレチクル520のパターンをプレート540上に転写する。なお、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置(「ステッパー」とも呼ばれる。)の場合は、レチクル520とプレート540を静止させた状態で露光が行われる。
投影光学系530は、物体面であるレチクル520上のパターンを反映する光を像面であるプレート540上に投影する光学系である。投影光学系530は、複数のレンズ素子のみからなる光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡とを有する光学系(カタディオプトリック光学系)、複数のレンズ素子と少なくとも一枚のキノフォームなどの回折光学素子とを有する光学系、全ミラー型の光学系等を使用することができる。色収差の補正が必要な場合には、互いに分散値(アッベ値)の異なるガラス材からなる複数のレンズ素子を使用したり、回折光学素子をレンズ素子と逆方向の分散が生じるように構成したりする。かかる投影光学系530のレンズなどの光学素子に本発明のフッ化カルシウム結晶から製造される光学素子を使用することができる。
プレート540は、本実施形態ではウェハであるが、液晶基板やその他の被処理体を広く含む。プレート540には、フォトレジストが塗布されている。フォトレジスト塗布工程は、前処理と、密着性向上剤塗布処理と、フォトレジスト塗布処理と、プリベーク処理とを含む。前処理は、洗浄、乾燥などを含む。密着性向上剤塗布処理は、フォトレジストと下地との密着性を高めるための表面改質(即ち、界面活性剤塗布による疎水性化)処理であり、HMDS(Hexamethyl-disilazane)などの有機膜をコート又は蒸気処理する。プリベークは、ベーキング(焼成)工程であるが現像後のそれよりもソフトであり、溶剤を除去する。
ステージ545は、プレート540を支持する。ステージ545は、当業界で周知のいかなる構成をも適用することができるので、ここでは詳しい構造及び動作の説明は省略する。例えば、ステージ545は、リニアモータを利用してXY方向にプレート540を移動することができる。レチクル520とプレート540は、例えば、同期走査され、ステージ545と図示しないレチクルステージの位置は、例えば、レーザ干渉計などにより監視され、両者は一定の速度比率で駆動される。ステージ545は、例えば、ダンパを介して床等の上に支持されるステージ定盤上に設けられ、レチクルステージ及び投影光学系530は、例えば、床等に載置されたベースフレーム上にダンパを介して支持される図示しない鏡筒定盤上に設けられる。
露光において、光源部512から発せられた光束は、照明光学系514によりレチクル520を、例えば、ケーラー照明する。レチクル520を通過してレチクルパターンを反映する光は、投影光学系530によりプレート540上に結像される。露光装置500が使用する照明光学系514及び投影光学系530は、本発明によるフッ化カルシウムから製造される光学素子を含んで、紫外光、遠紫外光及び真空紫外光を高い透過率で透過するので、高いスループットで経済性よくデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。
次に、図8および図9を用いて、上述した露光装置500を利用したデバイスの製造方法の例を説明する。図8は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。
ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いて本発明のリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷される(ステップ7)。
図9は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、上述の露光装置500によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。かかるデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、露光装置500を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、溶融した原料を冷却する方法は、ブリッジマン法以外でも、坩堝を固定してヒータを引き上げていく方法、ヒータ出力を徐々に低下させていく方法等、他のいかなる方法であってもよい。
本発明の実施例1である結晶製造装置の概略構成を示す断面図。 実施例1の結晶製造装置における坩堝内の概略構造を示す断面図。 実施例1において坩堝内に配置するキャップ部材の拡大図。 実施例1において坩堝内に配置するキャップ部材と栓部材の拡大図。 従来の結晶製造装置で結晶成長させた場合の種結晶の結晶性を示す図。 実施例1の結晶製造装置で結晶成長させた場合の種結晶の結晶性を示す図。 実施例1の結晶製造装置を用いた単結晶の製造方法を説明するフローチャート。 本発明の実施例2である結晶製造装置における坩堝内の概略構造を示す断面図。 本発明の実施例3である露光装置の構成を示すブロック図。 実施例3の露光装置を用いたデバイスの製造方法を説明するフローチャート。 図8に示すデバイス製造方法におけるウェハプロセスの詳細なフローチャート。
符号の説明
100,100A 結晶製造装置
110 坩堝
112 坩堝の下部
114 収納室
116 円錐部
117 キャップ部材
118 貫通孔
119 栓部材
120 支持部材
130 坩堝昇降部
140 ヒータ
142 上ヒータ
144 下ヒータ
150 熱電対
160 断熱部材
170 筐体
IDa 溶融原料(融液)
IDb 単結晶(固体)
SLI 固液界面
SC 種結晶
CGF 成長炉
EM 排気装置
500 露光装置
510 照明装置
514 照明光学系
530 投影光学系

Claims (8)

  1. 結晶性物質の原料からフッ化カルシウム単結晶を成長させる結晶製造装置であって、
    種結晶が配置される第1室および前記原料が配置される第2室を有する坩堝と、
    前記第2室内に配置され、前記第1室側と前記第2室側とに開口する、ネッキングを行うための貫通孔が形成された第1の部材とを有し、
    前記第1の部材は、溶融した前記原料から前記第1室の方向に受ける第1の力が前記第2室の方向に受ける第2の力よりも大きくなる形状を有することを特徴とする結晶製造装置。
  2. 以下の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の結晶製造装置。
    ∫Pads>∫Pbds
    但し、∫Padsは前記第1の部材における前記溶融した原料から前記第2室側の面に作用する圧力Paの面積分、∫Pbdsは前記第1の部材における前記溶融した原料から前記第1室側の面に作用する圧力の面積分である。
  3. 前記第2室は、前記第1室側に向かって径が小さくなる円錐部を有し、
    前記第1の部材は、前記円錐部に接触することを特徴とする請求項1又は2に記載の結晶製造装置。
  4. 前記原料の溶融前に、前記貫通孔内に、前記原料と同一物質により形成された第2の部材が設置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の結晶製造装置。
  5. 結晶性物質の原料からフッ化カルシウム単結晶を成長させる結晶製造装置であって、
    種結晶が配置される第1室および前記原料が配置される第2室を有する坩堝と、
    前記坩堝内に配置され、前記第1室側と前記第2室側とに開口する、ネッキングを行うための貫通孔が形成された第1の部材とを有し、
    前記第1の部材は、溶融した前記原料から前記第1室の方向に受ける第1の力が前記第2室の方向に受ける第2の力よりも大きくなる形状を有しており、
    前記原料の溶融前に、前記貫通孔内に、前記原料と同一物質により形成された第2の部材が設置されることを特徴とする結晶製造装置。
  6. 前記第2の部材は、前記貫通孔内に挿入される挿入部と、前記貫通孔の前記第2室側の開口を覆う端部とを有することを特徴とする請求項5に記載の結晶製造装置。
  7. 結晶性物質の原料からフッ化カルシウム単結晶を成長させる方法であり、種結晶が配置される第1室および前記原料が配置される第2室を有する坩堝を用いる結晶製造方法であって、
    前記第1室に種結晶を配置するステップと、
    前記第2室内に、前記第1室側と前記第2室側とに開口する、ネッキングを行うための貫通孔が形成された第1の部材を配置するステップと、
    前記第2室に前記原料を配置するステップと、
    前記原料を溶融するステップとを有し、
    前記第1の部材は、溶融した前記原料から前記第1室の方向に受ける第1の力が前記第2室の方向に受ける第2の力よりも大きくなる形状を有することを特徴とする結晶製造方法。
  8. 結晶性物質の原料からフッ化カルシウム単結晶を成長させる方法であり、種結晶が配置される第1室および前記原料が配置される第2室を有する坩堝を用いる結晶製造方法であって、
    前記第1室に種結晶を配置するステップと、
    前記坩堝内に、前記第1室側と前記第2室側とに開口する、ネッキングを行うための貫通孔が形成された第1の部材を配置するステップと、
    前記第2室に前記原料を配置するステップと、
    前記原料を溶融するステップとを有し、
    前記第1の部材は、溶融した前記原料から前記第1室の方向に受ける第1の力が前記第2室の方向に受ける第2の力よりも大きくなる形状を有しており、
    前記原料の溶融前に、前記貫通孔内に、前記原料と同一物質により形成された第2の部材を設置するステップをさらに有することを特徴とする結晶製造方法。
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