JP4497909B2 - マスクブランクス用ガラス基板の再生方法、マスクブランクスの製造方法及び転写用マスクの製造方法 - Google Patents

マスクブランクス用ガラス基板の再生方法、マスクブランクスの製造方法及び転写用マスクの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マスクブランクスや転写マスクなどのガラス基板上に形成された金属シリサイドの窒化物膜をガラス基板から剥離してマスクブランクス用ガラス基板を再生するマスクブランクス用ガラス基板の再生方法、並びに、該基板を用いたマスクブランクスの製造方法及び転写用マスクの製造方法に関する。
例えば、LSIや超LSIを製造する際に使用する転写マスクの原版であるマスクブランクスは、精密研磨されたガラス基板の表面に転写パターンとなる薄膜をスパッタリングにより形成し、さらに前記薄膜をパターニングするためのレジスト膜を同転塗布により形成してマスクブランクスが製造される。近年の半導体集積回路におけるパターンの微細化に伴って、微細パターンを転写する有効なパターン転写手法として、ハーフトーン型位相シフトマスクブランクスが使用されている。ハーフトーン型位相シフトマスクブランクスとしては、特許文献1に記載されているものなどが提案されている。
この特許文献1で提案されているハーフトーン型位相シフトマスクブランクスは、ガラス基板上に位相シフト膜として、主として金属とシリコンと窒素とを含む金属シリサイド窒化物膜を形成したものである。この位相シフト膜は、金属シリサイドからなるスパッタターゲツトを使用し、アルゴン、キセノン等の不活性ガスと窒素を含むガスを混合した混合ガス雰囲気で、反応性スパッタリングによってガラス基板上に形成される。位相シフト膜は、スパッタターゲットの組成比や混合ガスの窒素を含むガスの流量を調整して、所望の透過率や位相差となるように制御するが、特に窒素ガスを多く含む雰囲気中でスパッタリングを行う場合、異常放電によって、位相シフト膜中にパーティクルやピンホールなどの欠陥が発生することがあった。
ハーフトーン型位相シフトマスクブランクスのようなマスクブランクスに、ハーフトーン型位相シフトマスクを製造する際に転写パターンに影響を与える欠陥が、所定の大きさ、所定の個数以上発生したマスクブランクスは、廃棄処分するのが一般的であった。それは、ガラス基板上に形成された位相シフト膜が膜残りなく完全に剥離できる保証がなく、また、例え完全に剥離できたとしてもそのガラス基板が光学特性に全く影響がないと保証できなかったからである。
ところで、近年、パターンの微細化、露光波長の短波長化がますます進み、これに伴い、ガラス基板についても、その材質自体が高品質でかつ表面平坦度等も高精度のものが要求され、高コストのものになってきている。そのような現状において、欠陥のあるマスクブランクスを全て廃棄処分にすると製造コストが高くなるとともに、資源の有効利用の観点からも好ましくない。そこで、欠陥のあるマスクブランクスのガラス基板上に形成されている薄膜を剥離液で剥離して、ガラス基板を再利用することが考えられる。この場合、上述の金属シリサイド窒化物からなる位相シフト膜を剥離する剥離液としては、これらの膜材料をエッチングする際に用いているエッチング液を利用することが考えられる。この金属シリサイド膜をエッチングするエッチング液としては、特許文献2に記載されているものが知られている。すなわち、特許文献2には、珪化モリブデン(モリブデンシリサイド)膜を、エッチングする際のエッチング液として、弗化水素アンモニウム、弗化アンモニウム、珪弗化水素酸、弗化ホウ素酸のうち何れか少なくとも一つと、過酸化水素、硝酸のうち何れか少なくとも一つとを混合した水溶液が記載されている。
特許第2966369号公報 特開昭62−218585号公報
しかし、特許文献1に記載されているような、金属とシリコンと窒素を含む薄膜(例えば、モリブデンシリサイド窒化物膜)を特許文献2に記載されているようなエッチング液を利用して剥離する場合、金属とシリコンと窒素とを含む薄膜のエッチングレートが遅いことから、完全に薄膜を剥離するまでにエッチング液がガラス基板と接触する時間が長く、前記薄膜が形成されていない裏面側のガラス基板の侵食が激しくなる。また、上述のエッチング液では、前記薄膜とガラス基板とのエッチング選択比があまりとれないため、前記薄膜が形成されている側のガラス基板表面も侵食される虞れもある。さらには、金属とシリコンと窒素とを含む薄膜における欠陥が存在する領域などにおいて、エッチングが均一に行われず、エッチング速度が速いところと遅いところが発生し、ガラス基板が荒れてしまうという問題も発生する。
ガラス基板の表裏面が所定以上侵食されると、仮に、均一に侵食されたとしてもガラス基板の板厚が規格から外れて再利用できないという問題が生ずる。また、表面が荒れたガラス基板は、その荒れた表面を精密研磨しなおす必要がある。しかし、この研磨は、一般的に研磨取しろを大きく取らざるを得ない場合が多く、研磨時間及びコストが嵩むとともに、基板周辺部の平坦度が悪化する虞れも高いことが判明した。しかも、研磨取しろが極端に多い場合にはガラス基板の板厚が規格から外れてしまうという問題も生じる。本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、金属とシリコンと窒素とを含む薄膜を剥離液で剥離する場合であっても、ガラス基板の荒れを抑制し、確実にマスクブランクス用ガラス基板を再生することができるマスクブランクス用ガラス基板の再生方法を提供することを第一の目的とする。また、再生されたガラス基板を使って膜下欠陥の発生しないマスクブランクス用ガラス基板、及びマスクブランクスの製造方法を提供することを第二の目的とする。また、膜下欠陥によるパターン欠陥の発生しない転写マスクの製造方法を提供することを第三の目的とする。
上述の課題を解決するための手段として、第1の手段は、
マスクスブランクス用ガラス基板上に形成された薄膜を剥離してマスクブランクス用ガラス基板を再生するマスクブランクス用ガラス基板の再生方法において、
前記薄膜は主として金属とシリコンと窒素とを含むものであり、
前記薄膜の剥離は、前記薄膜が形成されたガラス基板を、弗化水素酸、珪弗化水素酸、弗化水素アンモニウムから選ばれる少なくとも一つの弗素化合物と、過酸化水素、硝酸、硫酸から選ばれる少なくとも一つの酸化剤とを含み、前記弗素化合物を0.1〜0.8wt%含む水溶液に接触させて行うものであることを特徴とするマスクブランクス用ガラス基板の再生方法である。
第2の手段は、
前記水溶液の温度を35〜65℃とすることを特徴とする第1の手段にかかるマスク用ブランクス用ガラス基板の再生方法である。
第3の手段は、
前記薄膜中に含まれる窒素の含有量が5〜60原子%であることを特徴とする第1又は第2の手段にかかるマスクブランクス用ガラス基板の再生方法である。
第4の手段は、
第1〜第3の何れかの手段にかかるマスクブランクス用ガラス基板の再生方法によって再生されたマスクブランクス用ガラス基板の表面を精密研磨することを特徴とするマスクブランクス用ガラス基板の製造方法である。
第5の手段は、
第4の手段にかかるマスクブランクス用ガラス基板の製造方法によって得られたマスクブランクス用ガラス基板の主表面上に主として金属とシリコンと窒素とを含む薄膜を形成することを特徴とするマスクブランクスの製造方法である。
第6の手段は、
第5の手段にかかるマスクブランクスの製造方法によって得られたマスクブランクスにおける前記薄膜をパターニングして前記ガラス基板上に薄膜パターンを形成することを特徴とする転写用マスクの製造方法である。
上述の第1の手段において、上記水溶液を用いる場合、弗化水素酸、珪弗化水素酸、弗化水素アンモニウム等の弗素化合物の濃度は、0.1〜0.8wt%とする。これら弗素化合物は、金属とシリコンと窒素とを含む薄膜及びガラス基板を優先的にエッチングする働きをする。この場合、濃度が0.1wt%未満であると、水溶液による薄膜のエッチング速度が遅くなりすぎ、剥離時間が長くなるので、好ましくない。また、濃度が0.8wt%を越えると、水溶液による薄膜のエッチング速度が早くなりすぎ、剥離後のガラス基板が著しく荒れるので好ましくない。また、過酸化水素、硝酸、硫酸等の酸化剤は、ガラス基板の侵食を抑えつつ金属とシリコンと窒素とを含む薄膜を優先的にエッチングする働きをするので、弗素化合物の濃度に応じて適宜調整する。
実際上は、薄膜の材料、組成に合わせて水溶液中に含まれる弗素化合物、過酸化水素等の酸化剤の濃度を決定する。薄膜中に含まれる金属及び窒素の含有量が多い場合は、水溶液中に含まれる弗素化合物の濃度を上述の範囲内で高くして剥離作用を確保し、一方で、それによるガラス基板のダメージを防ぐために酸化剤の濃度を高くする。また、逆に金属、及び窒素の含有量が少ない場合は、薄膜中に含まれるシリコンが多く含まれることになるので、弗素化合物の濃度を上述の範囲内でで小さくする。なお、水溶液には、上述の弗素化合物と、酸化剤以外に、界面活性剤等含有させることもできる。界面活性剤は、面内均一に薄膜をガラス基板から剥離させる作用をするので好ましい。
なお、本発明でいう薄膜付きガラス基板とは、金属とシリコンと窒素とを含む薄膜が、ガラス基板の一主表面上に形成されたマスクブランクス、及び該金属とシリコンと窒素とを含む薄膜がパターニングされ、薄膜パタ一ンが形成された転写マスクを指す。マスクブランクスの代表としては、透過型マスクブランクスが挙げられる。透過型マスクブランクスは、ガラス基板表面に露光光に対し光学的変化をもたらす薄膜(例えば、遮光機能を有する薄膜〉が形成されたフォトマスクブランクスや位相シフトマスクブランクスである。この場合の薄膜は、露光光を遮断する遮光膜や、露光光の位相差を変化させる位相シフト膜などを指す。
そして、この薄膜に含まれる金属、シリコン、窒素の含有量は、上記透過型マスクブランクスの遮光膜や位相シフト膜としての機能、あるいは、反射型マスクブランクスにおける反射膜としての機能をそれぞれはたす光学特性が得られるように適宜調整される。なお、金属としては、モリブデン、タングステン、タンタル、ジルコニウム、ニッケル等が用いられる。また、窒素以外に、酸素、炭素、弗素等を含有させることもできる。尚、使用するガラス基板の材質は特に限定されず、合成石英ガラス、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ボロシリケートガラス、アルミノボロシリケートガラスなど、露光波長に対して高い透過率を有するものであれば何でも良い。
また、第2の手段のように、水溶液の温度を35〜65℃とすることによって、薄膜を剥離した後のガラス基板の表面の荒れを抑制することができる。水溶液の温度を上記温度に設定することによって、薄膜を剥離した後のガラス基板の表面粗さを最大高さRmaxで30nm以下とすることができるので、精密研磨工程の負荷を低減させることができる。なお、最大高さRmaxは、日本工業規格JISB0601(1994)で定められたものである。具体的には、通常のガラス基板の製造工程における研削工程で得られる表面粗さの約0.03倍以下に抑えることができるので、通常の研磨工程と比べて、薄膜剥離後の研磨工程の負荷を約1/2以下に低減することができる。より具体的には、複数段階の研磨のうち、第1段階の研磨(粗研磨)工程を省略することができる。また、研磨時間が短縮できるので、ガラス基板の周辺部の平坦度の悪化を抑えることができ、研磨後のガラス基板の平坦度が良好なものが得られるので好ましい。水溶液の温度を35℃未満とすると、薄膜剥離後のガラス基板の表面粗さは、最大高さRmaxで50nmを超え、精密研磨工程の負荷を低減させることができず、平坦度が悪化するので好ましくない。また、65℃を超えると、水溶液の蒸発により、エッチング液(剥離液)の濃度が変化するので好ましくない。
薄膜中に含まれる窒素の含有量は、第3の手段のように、5〜60原子%とすることが好ましい。この組成範囲であれば、ガラス基板上の薄膜を膜残りなくガラス基板から剥離することが容易にできる。また、第4の手段のように、水溶液でガラス基板から薄膜を剥離した後に精密研磨することにより、膜残りを完全に除去し、ガラス基板の表面粗さ及び光学特性(透過率)を確実に所望のものにできる。この場合、精密研磨の研磨方法は特に限定されない。ガラス基板の片面ずつ研磨する片面研磨やガラス基板の両面を一度に研磨する両面研磨のいずれでも構わない。精密研磨は、好ましくは、確実に所定の表面粗さにするために、表面粗さが次第に小さくなるように、複数段階にわけて行うことが好ましい。この場合、使用する研磨剤の平均粒径を研磨段階の進行にしたがって小さくしていき、最終的に精密研磨後のガラス基板の表面粗さが最大高さRmaxが2nm以下、平坦度が1μm以下になるようにする。複数段階の精密研磨は、研磨パッドとして軟質ポリシャを使用し、研磨剤としては、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化マンガン、コロイダルシリカから選ばれるものを使用し、研磨剤の平均粒径が0.03〜3μmの範囲で適宜調整して行う。
また、マスクブランクスを製造する際、マスクブランクス用ガラス基板上に、主に金属とシリコンと窒素とを含む薄膜を形成する方法は特に限定されない。スパッタリング法やCVD法、真空蒸着法などが挙げられる。金属とシリコンとを含むスパッタリングターゲットを使用し、窒素ガスを含む雰囲気中でスパッタリングして成膜する反応性スパッタ法が良い。また、マスクブランクスから転写用マスクを製造する際、マスクブランクス用ガラス基板上に薄膜パターンを形成する方法は特に限定されない。前記薄膜上にレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクにしてエッチングすることにより薄膜パターンを形成する方法や、予めマスクブランクス用ガラス基板上にレジストパターンを形成し、その上から薄膜を形成して薄膜パターンを形成する所謂リフトオフ法でも構わない。微細パターンを形成するという観点から前者が好ましい。
上述の手段によれば、金属とシリコンと窒素とを含む薄膜を剥離液で剥離する場合であっても、ガラス基板の荒れを抑制し、確実にマスクブランクス用ガラス基板を再生することができる。また、再生されたガラス基板を使って膜下欠陥の発生しないマスクブランクス用ガラス基板、並びに、膜下欠陥によるパターン欠陥の発生しない転写マスクを容易に得ることが可能になる。
以下、ハーフトーン型位相シフトマスクブランクスのガラス基板を再生する例を掲げて本件発明の実施例1にかかるマスクブランクス用ガラス基板の再生方法、マスクブランクスの製造方法及び転写用マスクの製造方法を説明する。
(1)ハーフトーン型位相シフトマスクブランクスの製造
ガラス基板の表面粗さが原子間力顕微鏡による粗さ測定で、最大高さ(Rmax)で2nm以下に鏡面研磨された合成石英ガラス基板上に、DCマグネトロンスパッタリング法により、モリブデンとシリコンとの混合ターゲツトを用いて、アルゴンガスと窒素ガスの混合ガス雰囲気中でスパッタ成膜し、ガラス基板上にモリブデンシリサイド窒化膜を形成したハーフトーン型位相シフトマスクブランクスを得た。なお、ガラス基板上に形成されたモリブデンシリサイド窒化膜の膜厚は約850オングストロームで、膜組成(全体の平均値)は、Mo:12.5at%、Si:40.2at%、N:47.3at%であった(ESCA分析)。
(2)表面欠陥検査
この得られたハーフト一ン型位相シフトマスクブランクスを、表面欠陥検査装置にて検査したところ、ガラス基板とモリブデンシリサイド窒化膜との間に異物が介在したと思われる凸状の膜下欠陥を発見した。このような膜下欠陥はその後の工程で修正することができない。よって、以下の方法によりモリブデンシリサイド窒化膜を剥離し、ガラス基板を再生した。
(3)ガラス基板の再生
水溶液として、弗化水素アンモニウム(0.5wt%)+過酸化水素(2.0wt%)+純水(97.5wt%)の混合水溶液を用い、浸漬法によりモリブデンシリサイド窒化膜をガラス基板から剥離した。なお、このときの剥離液の温度を40℃、処理時間を30分とし、処理中、ガラス基板を揺動させて行った。モリブデンシリサイド窒化膜を剥離したガラス基板の表面をAES(Auger Electron Spectroscopy)で組成分析して確認したところ、モリブデンシリサイド窒化膜の残渣は確認されなかった。また、剥離したガラス基板の表面粗さは最大高さ(Rmax)で18nmであった。このガラス基板表面を精密研磨することによって、ガラス基板の表面粗さを最大高さRmaxで2nm以下にしてマスクブランクス用ガラス基板を得た。精密研磨は、両面研磨装置で、スウェードタイプの研磨パッドとガラス基板の間に平均粒径が1μmの硫化セリウム研磨剤を供給して研磨をした後、スウェードタイプの研磨パッドとガラス基板との間に平均粒径が100μmのコロイダルシリカ研磨剤と供給して研磨を2段階の精密研磨を実施した。なお、精密研磨の加工荷重、研磨時間は、所望の表面粗さになるように適宜調整して行った。
(4)ハーフト一ン型位相シフトマスクブランクスの再製造
この再生されたガラス基板を使用して、再度DCマグネトロンスパッタリング法により、ガラス基板上にモリブデンシリサイド窒化膜を形成し、ハーフトーン型位相シフトマスクブランクスを得た。この得られたハーフト−ン型位相シフトマスクブランクスを、表面欠陥検査装置にて検査したところ、上述の凸状の膜下欠陥は確認されなかった。この膜下欠陥のないハーフトーン型位相シフトマスクブランクス上にレジストをコートし、描画によりレジストパターンを形成した。このレジストパターンをマスクにしてモリブデンシリサイド窒化膜を、弗素ガスを用いたドライエッチングにより、モリブデンシリサイド窒化膜からなるハーフトーン膜パターンをガラス基板上に形成してハーフトーン型位相シフトマスクを得た。得られたハーフトーン型位相シフトマスクについてパターン欠陥、位相欠陥を確認したところ両欠陥とも確認されなかった。
次に、上述の実施例1において、処理中の水溶液の温度(処理時間)を、30(60分)℃、50℃(30分)、65℃(25分)、70℃(20分)と変化させた以外は実施例1と同様にしてガラス基板上からモリブデンシリサイド窒化膜を剥離した。その結果、水溶液の温度が30℃の場合、剥離した後のガラス基板の表面粗さは、最大高さRmaxで90nmとなり、表面粗さが悪化した。水溶液の温度を35℃以上にすると最大高さRmaxが30nm以下になったが、70℃を超えると、水溶液の蒸発により濃度が無視できないほど変化するのでこのましくないことがわかった。
次に、上述の実施例1において、弗化水素アンモニウムと過酸化水素とのそれぞれの濃度を変えた以外は実施例1と同様にしてガラス基板の再生を行った結果を実施例2〜6、比較例1〜として表1にして示す。また、弗化水素アンモニウムのかわりに、弗化水素酸、珪弗化水素酸を用い、同様にそれぞれの濃度を変えたものを実施例7〜14として表2にして示す。表1及び表2から以下のことが分かる。弗素化合物が0.1〜0.8wt%含む水溶液を用いることにより、ハーフトーン型位相シフトマスクブランクスのガラス基板を良好に再生することができる。一方、弗素化合物の濃度が0.1wt%未満であると、水溶液による薄膜のエッチング速度が遅くなりすぎ、剥離時間が長くなるので、好ましくない。また、濃度が0.8wt%を越えると、水溶液による薄膜のエッチング速度が早くなりすぎ、剥離後のガラス基板が著しく荒れるので好ましくない。
Figure 0004497909
Figure 0004497909
本発明は、マスクブランクスや転写マスクなどのガラス基板上に形成された金属シリサイドの窒化物膜をガラス基板から剥離してマスクブランクス用ガラス基板を再生して該基板を用いたマスクブランクスや転写用マスクを製造する場合に利用できる。

Claims (6)

  1. マスクブランクス用ガラス基板上に形成された薄膜を剥離してマスクブランクス用ガラス基板を再生するマスクブランクス用ガラス基板の再生方法において、
    前記薄膜は主として金属とシリコンと窒素とを含むものであり、
    前記薄膜の剥離は、前記薄膜が形成されたガラス基板を、弗化水素酸、珪弗化水素酸、弗化水素アンモニウムから選ばれる少なくとも一つの弗素化合物と、過酸化水素、硝酸、硫酸から選ばれる少なくとも一つの酸化剤とを含み、前記弗素化合物を0.5〜0.8wt%含む水溶液に接触させて行うものであることを特徴とするマスクブランクス用ガラス基板の再生方法。
  2. 前記水溶液の温度を35〜65℃とすることを特徴とする請求項1記載のマスク用ブランクス用ガラス基板の再生方法。
  3. 前記薄膜中に含まれる窒素の含有量が5〜60原子%であることを特徴とする請求項1又は2記載のマスクブランクス用ガラス基板の再生方法。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載のマスクブランクス用ガラス基板の再生方法によって再生されたマスクブランクス用ガラス基板の表面を精密研磨することを特徴とするマスクブランクス用ガラス基板の製造方法。
  5. 請求項4に記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法によって得られたマスクブランクス用ガラス基板の主表面上に主として金属とシリコンと窒素とを含む薄膜を形成することを特徴とするマスクブランクスの製造方法。
  6. 請求項5に記載のマスクブランクスの製造方法によって得られたマスクブランクスにおける前記薄膜をパターニングして前記ガラス基板上に薄膜パターンを形成することを特徴とする転写用マスクの製造方法。
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