JP4497584B2 - インタフェース装置及びこのインタフェース装置を有するボタン電話システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボタン電話機のためのインタフェース装置、及びボタン電話機とこのインタフェース装置とを供えたボタン電話システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、電話機においてはモジュール化が進み、ユーザの希望に応じて必要なユニットを接続し、希望の電話システムを構成しこれを利用することが容易になってきている。
【0003】
ここで、複数の伝送速度を提供するボタン電話機1(簡単のため、高速と低速の2つの速度を提供するものとする)、低速のみを提供するボタン電話機2、複数の伝送速度を提供するインタフェースカードA13(簡単のため、高速と低速の2つの速度を提供するものとする)、及び、低速の伝送速度のみを提供するインタフェースカードBとが相互が接続可能でた構成について考える。ここでインタフェースカードとボタン電話機間の制御データは、SIOにより送受信されるものとする。
【0004】
上記、組み合わせで接続を行う場合、以下の要求仕様を満足するものでなければならない。
【0005】
第1に、ボタン電話機とインタフェースカードの伝送速度を一致させ、適切なデータの送受信を行う必要がある。
【0006】
第2に、高速伝送を必要とするボタン電話機1(11)とインタフェースカードAの伝送速度は、高速伝送にする(低速でデータ転送しないようにする)必要がある。
【0007】
従来装置においては、伝送の同期をとる場合、高速から低速へフォールバッグし、ボタン電話機とインタフェースカードが互いにリンクしたところで、伝送速度が決定される。又、伝送の同期がとれているかを判断する場合、パリティチェック、CRC方式等のチェック方式で判定するか、または、特定のデータを認識できるかで判定を行なう。しかし、この方法では、以下のような問題が発生する。
【0008】
つまり、ボタン電話機とインタフェースカードの接続タイミング(立ち上がりタイミング)により、ボタン電話機1とインタフェースカードAが低速度で接続されてしまう。
【0009】
更に、ボタン電話機2をインタフェースカードAに接続した場合、インタフェースカードAから送信される高速データをボタン電話機2が誤認識する可能性がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来電話システムにおいては、ボタン電話機とインタフェースカードとの接続タイミングによっては、両者が低速度で接続されてしまい、高速でデータ転送が可能であっても高速データ転送で接続されないという問題があり、更に複数のボタン電話機をインタフェースに接続していると、インタフェースからの高速データをボタン電話機が誤認識して接続してしまうという問題がある。
【0011】
本発明は、接続されたボタン電話機の機種に応じた最適な伝送速度によってデータ転送を実現するインタフェース装置及びこれを用いたボタン電話システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するための一実施形態は、
一又は複数のボタン電話機が接続可能で第1速度、または前記第1速度より高速であり電話機の種別信号に対して最適の速度を判断して第2速度とし、これら複数の伝送速度によりデータ伝送を行うインタフェース装置であって、
前記ボタン電話機に対して、第1速度でデータ伝送を行い、前記ボタン電話機から前記第1速度でデータ伝送があれば前記第1速度でのデータ伝送を確立する第1伝送手段と、
前記ボタン電話機に対して、種別信号を要求する要求信号を伝送し、前記ボタン電話機から前記第1速度を示す種別信号を受信した際は前記第1速度での通信を確立し、前記第1速度よりも高速な第2速度を示す種別信号を受信した際は前記電話機の種別信号に対して最適の速度である第2速度でデータ伝送を確立する、第2伝送手段と、
前記ボタン電話機に対して、前記第2速度で通信を行なうべく、第2速度でデータ伝送を行い、前記ボタン電話機から前記第2速度でデータ伝送があれば前記第2速度でのデータ伝送を確立し、所定時間を経過しても、前記ボタン電話機から前記第2速度でデータ伝送がなく、更にカウントアップを行いカウンタが所定回数になるまで、再び前記第2速度で前記ボタン電話機と通信を行ない、これでも応答を得ることができないと、前記第1速度でのデータ伝送を確立する、第3伝送手段と、
を具備することを特徴とするインタフェース装置。
更に請求項5に記載の本発明は、一又は複数のボタン電話機が接続可能で複数の伝送速度によりデータ転送を行うインタフェース装置であって、前記ボタン電話機に対して起動直後は第1速度でデータ転送を確立した後に、前記ボタン電話機が前記第1速度よりも高速度の第2速度でデータ転送が可能かどうかを示す種別信号を前記ボタン電話機から受け取りこれに基づき前記第2速度でデータ転送を行うことを決定する伝送速度決定手段と、前記伝送速度決定手段が前記第2速度によりデータ転送を行うことを決定するとき、前記第1速度から前記第2速度へと伝送速度を変更してデータ転送を行う伝送速度変更手段とを有することを特徴とするインタフェース装置である。
本発明は上記したように、起動時は低い伝送速度でボタン電話機とインタフェース装置とのデータ転送を確立しておき、更にこのデータ転送を利用してボタン電話機の種別信号を検知しこれに基づいて最適の伝送速度を判断する。そして、この判断結果に応じた伝送速度へと伝送速度を変更することで、最適の伝送速度を持ったインタフェース装置を提供することが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照して以下に説明する。
【0025】
初めに、添付図面を参照して本発明の実施の形態に関わる速度モード切り替え方式を備えたボタン電話システムを説明する。簡単のため、速度モードは、高速と低速の2つのモードとするが、3つ以上の速度変更も可能なことは言うまでもない。ボタン電話システムについても、本発明に関わる部分について以下に説明を行う。
【0026】
図1は、本発明の実施の形態に関わるボタン電話システムのシステム構成を示す図である。ボタン電話システムは、高速と低速の伝送速度を提供するボタン電話機1(11)、低速の伝送速度のみを提供するボタン電話機2(12)、高速と低速の伝送速度を提供するインタフェースカードA13、及び、低速の伝送速度のみを提供するインタフェースB14を収容している。更に全体の動作を制御するCPU15が設けられ、データハイウェイ16,PCMハイウェイ17に対するデータ転送を行う。このような構成において、インタフェースカードAとボタン電話機1(11)との間のデータ転送は高速伝送で、それ以外は低速伝送が行われる。
【0027】
又図2は、インタフェースカードA13又はB14のブロック構成を示したものである。インタフェースカードA13は、ピンポン伝送を行うPPT31と、インタフェースカード全体を制御するCPU32から構成される。このPPT31には、高速と低速の伝送速度を提供するボタン電話機1(11)と低速のみを提供するボタン電話機2(12)が接続される。また、CPU32の働きにより、ボタン電話機1(11)との伝送速度が最適に制御される。
【0028】
又図3は、ボタン電話機1(11)の外観を示したもので、ハンドセット45、LCD41、ダイヤルキー46、回線キー47等から構成されている。
【0029】
更に図4は、ボタン電話機1(11)のブロック図を示したもので、ピンポン伝送を行うPPT42、LCD表示を行うLCD41、音声データを制御するCODEC44、そしてボタン電話機1(11)全体を制御するCPU43から構成される。この構成において、CPU43にて、インタフェースカードA13との伝送速度が制御される。
【0030】
ボタン電話機1(11)は回線を介して他のボタン電話装置が接続可能で、電話に係わる信号の送受信を行うPPT(ピンポン伝送部)42、音声データを制御するCODEC(デジタルコーデック)44、装置全体を総括制御するメインCPU43から構成されている。
【0031】
図5は、図1〜図4により構成された、ボタン電話機1(11)とそれを接続するインタフェースカードの伝送速度切り替え方式を示したフローチャートである。以下、このフローチャートに従って、インタフェースカードA13とボタン電話機1(11)を例に取って本発明を説明する。
【0032】
インタフェースカードA13は、低速モードで動作している。しかし、ボタン電話機1(11)が未接続の場合、回線側からは応答が返らないのでデータ転送は行えない。その後、ボタン電話機1(11)をインタフェースカードA13に接続した時、インタフェースカードA13、ボタン電話機1(11)は、ともに低速モードでデータ転送を行う(S11〜S14)。
【0033】
同期が確立した段階で、インタフェースカードA13は、ボタン電話機1(11)に対し、端末の種別を問い合わせる種識別信号要求を送出する(S15)。端末の種別信号要求を受け取ったボタン電話機1(11)は(S16)、端末の種別信号(ここでは、ボタン電話機1(11)をインタフェースカードA13に返信する(S17)。端末種別を受け取ったインタフェースカードA13は、端末種別を分析し(S18)、その端末に対応した伝送速度切り替え要求(ここでは、高速切り替え要求であるが、さもなくば低速転送が続行される(S19))をボタン電話機1(11)へ送信する(S20)。伝送速度切り替え要求を受信したディジタル端末11は、インタフェースカードA13に切り替えOKの信号を送出後(S21)、伝送速度を高速モードへ遷移させる。インタフェースカードA13も同様に、切り替えOKの信号受信後、高速モードに切り替わり(S22)、以降、高速データでのデータ伝送が行われる(S24,S25)。
【0034】
このような手順により、本発明により、ディジタル端末の種類に応じて最適の伝送速度が自動的に与えられ、安定したデータ転送を自動的に可能にするボタン電話システムを提供することが可能となる。
【0035】
又更に図6に高速から低速へ遷移する例を挙げ、本発明の変形例として説明する。図6において、インタフェースカードA13は、高速でデータをボタン電話機1(11)へ転送する(S31)。これを受けたボタン電話機1(11)は、高速でデータの受信ができるかどうかを判断し(S32)、可能なら高速データを転送する(S33)。インタフェースカードA13は、高速データの応答があったことが確認できれば(S34)、そのまま高速転送を続行することができ(S35)、一方ボタン電話機1(11)も高速転送を続行し(S36)、高速転送が確立したことになる。
【0036】
しかし、ここで何らかの原因でインタフェースカードA13の受信がうまくいかなければ、一例として所定時間の待機を行い(S37)、更にカウントアップの後に(S38)カウンタが所定回数になるまで(S40)再び、高速でデータをボタン電話機1(11)に転送する(S31)。これでも、例えばデータ転送異常等でインタフェースカードA13が応答を得ることができず(S34)、更にボタン電話1(11)の方でも所定時間Tの経過があったとすると(S39)、低速度にてデータ転送を確立するための手順に移行する。
【0037】
つまり、インタフェースA13においては、高速データから低速データに切り換えてこれをボタン電話機1(11)へ転送する(S41)。そして、ボタン電話機1(11)の方でも、この低速データの受信が確認できれば(S42)、自らも低速データをインタフェースカードA13へ転送し(S43)、これにより相互に低速転送を確立することが可能となる(S44,45)。
【0038】
このように、インタフェースカードA13とボタン電話機1(11)との間は、初めに高速度でのデータ転送を試し、これが不可能であれば、次に低速度のデータ転送を確立するべく試みる方法であっても良い。
【0039】
なお、これらの実施形態の記載は、本発明の製造・使用をこの技術分野の当業者に容易にするものであり、これらの様々な変形例が、発明的な飛躍なしに、当業者により可能である。このように、本発明は、記載された実施形態に限定されるものではなく、この原理と新規な特徴に対応した広い範囲での形態に応じるものである。
【0040】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、インタフェースカードとボタン電話機とのデータ転送において、起動時が接続可能でたデータ転送において、ボタン電話機の種別信号を検出することにより、より最適な転送速度を認識することが可能となり、自動的に安定して高速なデータ転送処理を実現することができるインタフェース装置及びこれを用いたボタン電話システムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るボタン電話システムのブロックダイアグラム。
【図2】本発明に係るインタフェースカードのブロックダイアグラム。
【図3】本発明に係るボタン電話機の外観図。
【図4】本発明に係るボタン電話機のブロックダイアグラム。
【図5】本発明に係るボタン電話システムの第1の伝送速度決定手順を説明するためのフローチャート。
【図6】本発明に係るボタン電話システムの第2の伝送速度決定手順を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
11…ボタン電話機1、12…ボタン電話機2、13…インタフェースカードA、14…インタフェースカードB、15…CPU、16…データハイウェイ、17…PCMハイウェイ、31…PPT(ピンポン伝送部)、32…CPU
Claims (2)
- 一又は複数のボタン電話機が接続可能で第1速度、または前記第1速度より高速であり電話機の種別信号に対して最適の速度を判断して第2速度とし、これら複数の伝送速度によりデータ伝送を行うインタフェース装置であって、
前記ボタン電話機に対して、前記第1速度でデータ伝送を行い、前記ボタン電話機から前記第1速度でデータ伝送があれば前記第1速度でのデータ伝送を確立する第1伝送手段と、
前記ボタン電話機に対して、種別信号を要求する要求信号を伝送し、前記ボタン電話機から前記第1速度を示す種別信号を受信した際は前記第1速度での通信を確立し、前記第1速度よりも高速な前記第2速度を示す種別信号を受信した際は前記電話機の種別信号に対して最適の速度である第2速度でデータ伝送を確立する第2伝送手段と、
前記ボタン電話機に対して、前記第2速度で通信を行なうべく、第2速度でデータ伝送を行い、前記ボタン電話機から前記第2速度でデータ伝送があれば前記第2速度でのデータ伝送を確立し、所定時間を経過しても、前記ボタン電話機から前記第2速度でデータ伝送がなく、更にカウントアップを行いカウンタが所定回数になるまで、再び前記第2速度で前記ボタン電話機と通信を行ない、これでも応答を得ることができないと、前記第1速度でのデータ伝送を確立する、第3伝送手段と、
を具備することを特徴とするインタフェース装置。 - 通信回線を介して他のボタン電話機等と通話を行う一又は複数のボタン電話機と、前記複数のボタン電話機が接続可能で第1速度、または前記第1速度より高速であり電話機の種別信号に対して最適の速度を判断して第2速度とし、前記第1速度または前記第2速度によりデータ伝送を行うインタフェース装置を有するボタン電話システムであって、
前記ボタン電話機において、第1速度でデータ伝送を受けると、前記インタフェース装置に対して、第1速度でデータ伝送を行い、第2速度でデータ伝送を受けると、第2速度でデータ伝送が可能な場合に第2速度でデータ伝送を行う第1伝送手段と、
前記ボタン電話機において、要求信号を受けると前記第1速度または第2速度のどちらで通信を行なうかを示す種別信号を送信する種別信号送信手段と、
前記インタフェース装置において、前記ボタン電話機に対して、前記第1速度でデータ伝送を行い、前記ボタン電話機から前記第1速度でデータ伝送があれば前記第1速度でのデータ伝送を確立する第2伝送手段と、
前記インタフェース装置において、前記ボタン電話機に対して、前記種別信号を要求する要求信号を伝送し、前記ボタン電話機から前記第1速度を示す種別信号を受信した際は前記第1速度での通信を確立し、前記第2速度を示す種別信号を受信した際は前記電話機の種別信号に対して最適の速度である第2速度でデータ伝送を確立する第3伝送手段と、
前記インタフェース装置において、前記ボタン電話機に対して、前記第2速度で通信を行なうべく、第2速度でデータ伝送を行い、前記ボタン電話機から前記第2速度でデータ伝送があれば前記第2速度でのデータ伝送を確立し、所定時間を経過しても、前記ボタン電話機から前記第2速度でデータ伝送がなく、更にカウントアップを行いカウンタが所定回数になるまで、再び前記第2速度で前記ボタン電話機と通信を行ない、これでも応答を得ることができないと、前記第1速度でのデータ伝送を確立する第4伝送手段と、を有することを特徴とするボタン電話システム。
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