JP4496376B2 - 使い捨て磁気浮上式血液ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、血液接触部のみを使い捨て部品とする遠心血液ポンプに係り、詳しくは使い捨て部分の構造が簡単で、永久磁石の使用個数が少なく低コストで製造が容易な磁気軸受ロータを採用した使い捨て磁気浮上式血液ポンプに関する。
従来、心臓手術の術中及び術後に使用される遠心血液ポンプは、患者の血液と接触するインペラ(羽根車)とこれを収容するハウジング(ポンプハウジング)のみを交換する使い捨て遠心血液ポンプが用いられている。
そして、通常、この種の使い捨て遠心血液ポンプでは、インペラがピボットベアリングやメカニカルシールで保護された接触式のベアリングで支持されているが、ベアリングは、血液の汚染を避けるため無潤滑で用いられるため、摩耗や摩擦が激しく耐久性に問題があり、また、ベアリング周りの血栓やベアリングによる溶血といった問題も指摘されていた。
このため、使い捨て部分の使用期限は最大2日程度に制限されているが、2日毎の交換は、長期の補助循環を必要とする患者や医療機関にとって大きな負担となっているのが実情であった。
そこで、斯かる問題を解決するため、昨今、遠心血液ポンプに組み込まれるインペラを磁力で非接触に支持する磁気軸受を用いた磁気浮上式血液ポンプが提案されている(非特許文献1〜3参照)。
非特許文献1,2の磁気浮上式血液ポンプは、ブラシレスDCモータのようにハウジング内のロータに径方向に着磁された円筒永久磁石が使用され、また、非特許文献3に開示された磁気浮上式血液ポンプは、ロータ外周のステータ側に設置した電磁石とロータに設置した永久磁石との間に働く磁気カップリングによってロータを支持すると共に、ロータの内面に設置した複数の永久磁石と、当該永久磁石と向かい合うように設置されたトルク伝達ディスクの複数の永久磁石間に働く磁気カップリングによって、ロータへのトルク伝達を行うものである。
Reto Schob,Centrifugal pump without bearings or seals, World Pumps, July 2002. CentriMag Left Ventricular Assist System Catalogue, Levitronix. H.Hoshi, K.Kataoka, K.Ohuchi, J.Asama, T.Shinshi, A.Shimokohbe and S.Takatani, Magnetically Suspended Blood Pump with a Radial Magnetic Driver, ASIO journal, pp. 60-64, (2005).
しかし乍ら、非特許文献1,2の従来例にあっては、磁気回路中に占める永久磁石の割合が大きく、磁気抵抗が大きくなってしまう点が推測される。
そして、斯様に磁気抵抗が大きい場合、モータ及び磁気浮上用のコイル電流が多く必要で、発熱の問題が予測される。
また、非特許文献3のように複数の永久磁石をロータに使用すると、ロータの構造が複雑で製造コストが上昇すると共に、永久磁石の接着ミスによる剥離等を防ぐための信頼性の確保に手間がかかる問題があった。
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、使い捨て部分の構造が簡単で、永久磁石の磁気回路中に占める割合や使用個数が少なく、低発熱,低コストで製造が容易な磁気軸受ロータを採用した使い捨て磁気浮上式血液ポンプを提供することを目的とする。
斯かる目的を達成するため、請求項1に係る発明は、頂上部に血液流入口が設けられ、側面に血液流出口が設けられた使い捨て式のハウジングと、当該ハウジングが着脱自在に取り付く再利用部分たるステータとで構成され、ハウジングは内部に、外周面の一端側と他端側にリング状の磁極面が周方向に沿って突設され、内周面の一端側と他端側に複数の磁極面が内方へ突設された磁性材料からなる円筒状のロータと、当該ロータに取り付くインペラを備え、前記ステータは、ハウジングの周りに等間隔で配置され、ロータの外周面に突設した磁極面に沿って磁極面が対向配置されてロータとの間で磁気カップリングを発生する3つ以上の磁気軸受用電磁石と、厚さ方向に着磁されたリング状の永久磁石を、上下2枚の磁性材料からなるリング部材で挟み込んで形成され、外周面の一端側と他端側に、ロータの内周面に突設した磁極面に対応する複数の磁極面が突設されてロータとの間で磁気カップリングを発生するトルク伝達ディスクと、前記ハウジングと離間して配置され、当該トルク伝達ディスクを回転駆動するモータと、ロータのラジアル方向の変位を計測する変位計とを備え、ハウジングは、ロータの外形形状に沿って底部が筒状に形成されて、当該底部が前記磁気軸受用電磁石とトルク伝達ディスクとの間に着脱自在に取り付くことを特徴とする。
そして、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の使い捨て磁気浮上式血液ポンプに於て、ロータは、厚さ方向に着磁されたリング状の1個の永久磁石を、内周側が軸方向に歯溝加工された上下2枚の磁性材料からなるリング部材で挟み込んで形成され、トルク伝達ディスクの永久磁石は、ロータの永久磁石と逆方向に着磁されていることを特徴とする。
更に、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の使い捨て磁気浮上式血液ポンプに於て、ハウジングは、ステータに固定手段を介して固定されていることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、頂上部に血液流入口が設けられ、側面に血液流出口が設けられた使い捨て式のハウジングと、当該ハウジングが着脱自在に取り付く再利用部分たるステータとで構成され、ハウジングは内部に、外周面の一端側と他端側にリング状の磁極面が周方向に沿って突設され、内周面に複数の磁極面が軸方向に突設された磁性材料からなる円筒状のロータと、当該ロータに取り付くインペラとを備え、前記ステータは、ハウジングの周りに等間隔で配置され、ロータの外周面に突設した磁極面に沿って磁極面が対向配置されてロータとの間で磁気カップリングを発生する3つ以上の磁気軸受用電磁石と、90°ずつ着磁方向をずらした永久磁石列からなるハルバッハ型の永久磁石アレイで形成され、径方向内方と外方とに着磁された永久磁石に対向するロータの内周面側の磁極面との間で磁気カップリングを発生するトルク伝達ディスクと、前記ハウジングと離間して配置され、当該トルク伝達ディスクを回転駆動するモータと、ロータのラジアル方向の変位を計測する変位計とを備え、ハウジングは、ロータの外形形状に沿って底部が筒状に形成されて、当該底部が前記磁気軸受用電磁石とトルク伝達ディスクとの間に着脱自在に取り付くことを特徴とする。
そして、請求項5に係る発明は、請求項4に記載の使い捨て磁気浮上式血液ポンプに於て、ハウジングは、ステータに固定手段を介して固定されていることを特徴とする。
請求項1,請求項2及び請求項4に係る発明によれば、使い捨て部分のハウジング内のロータに使用する永久磁石の数を従来に比し著しく削減できるため、単純なロータ構造が実現できて使い捨て部分の低コスト化に寄与できる利点を有する。
また、磁気回路の磁気抵抗も小さく、磁気軸受の低消費電力化にも有利である。
更にまた、モータをハウジングから離間させて、モータの熱がハウジング内を流下する血液に伝達し難い構造としたため、熱による血液の凝固を確実に防止することができる。
そして、請求項3及び請求項5に係る発明によれば、使い捨て部分のハウジングを固定手段で固定しているため、心臓手術の術中及び術後に使用している際に、ハウジングが脱落して不測の事態が発生する虞がない。
請求項1乃至請求項3の第一実施形態に係る磁気浮上式血液ポンプの全体斜視断面図である。 図1に示す磁気浮上式血液ポンプのロータと電磁石,トルク伝達ディスクの拡大斜視断面図である。 ロータと電磁石,トルク伝達ディスクの平面図である。 ハウジングの縦断面図である。 ロータと電磁石,トルク伝達ディスクの縦断面図である。 ロータと電磁石,トルク伝達ディスクの縦断面図である。 ハウジングの変形例の縦断面図である。 請求項4及び請求項5の一実施形態に係る磁気浮上式血液ポンプのロータと電磁石,トルク伝達ディスクの拡大斜視断面図である。 請求項1乃至請求項3の第二実施形態に係る磁気浮上式血液ポンプのロータと電磁石の平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1乃至図6は、請求項1乃至請求項3に係る使い捨て磁気浮上式血液ポンプ(以下、「磁気浮上式血液ポンプ」という)の第一実施形態を示し、図1に示すように本実施形態に係る磁気浮上式血液ポンプ1は、ステータ3と、当該ステータ3の上面に着脱自在に取り付くハウジング5とで構成されており、以下に記載するように、図中、太線で囲んだハウジング5とこの内部に装着されたロータ7やインペラ9等からなる血液接触部が使い捨て部分で、ハウジング5の頂上部の血液流入口11から流入した血液は、インペラ9の回転で運動エネルギーが与えられて側面の血液流出口(図示せず)から流出するようになっている。
そして、前記ハウジング5から離間して配置されたブラシレスDCモータ(以下、「モータ」という)13やこれに同期して回転するトルク伝達ディスク15,ハウジング5の周囲を囲んで設置された図3に示す4つの磁気軸受用の電磁石17x,19x,17y,19y等を備えたステータ3が、磁気浮上式血液ポンプ1の再利用部分で、ハウジング5はその外径が75mmに設定され、再利用部分たるステータ3は157mmの高さ寸法に設定されている。
先ず、ハウジング5とこの内部に装着されたロータ7やインペラ9等からなる使い捨て部分について説明すると、図2に於て、21は厚さ方向に着磁された1個のリング状のネオジム永久磁石、23,25は内周面が等間隔で軸方向に歯溝加工が行われた2枚の電磁軟鉄リング(リング部材)で、ネオジム永久磁石21を電磁軟鉄リング23,25の間に挟み込んで一体化してロータ7が形成されている。
そして、一方の電磁軟鉄リング23の外周面、即ち、ロータ7の外周面の一端側はネオジム永久磁石21から外方へ突出して、周方向に沿って形成されたリング状の磁極面27となっている。同様に、他方の電磁軟鉄リング25の外周面、即ち、ロータ7の外周面の他端側も、ネオジム永久磁石21から外方へ突出して周方向に沿って形成されたリング状の磁極面29となっており、2つの磁極面27,29間にはネオジム永久磁石21によって定常的な磁場が発生している。
また、既述したように電磁軟鉄リング23,25の内周面は、夫々、軸方向へ等間隔で歯溝加工が行われており、これによってロータ7の内周面の一端側と他端側の同一位置に、夫々、複数の歯状の磁極面31,33が内方へ等間隔に突設されている。そして、図1及び図4に示すように上記ロータ7(電磁軟鉄リング23)上に、連結部材(後述する変位センサのセンサターゲット)35を介してアクリル等の樹脂材料で形成されたインペラ9が一体的に固着されており、ロータ7とインペラ9はハウジング5内に収容されている。
ハウジング5は、インペラ9と同様、軽量な樹脂材料で形成されており、既述したようにハウジング5の頂上部と側面に血液流入口11と血液流出口が設けられ、図4に示すようにその底部37は、ロータ7の外形形状に沿って円筒状に形成されている。
尚、図4に示すように本実施形態では、ハウジング5の底部37からインペラ9の上部までの高さ寸法Hを39.5mm程に設定しているが、図7に示すように前記連結部材(センサターゲット)35を外して、ロータ7(電磁軟鉄リング23)上に、高さ寸法を低くしたインペラ9-1を直接止着することで、ハウジング5-1とロータ7,インペラ9-1からなる使い捨て部分の小型化が図れる。そして、この場合、ロータ7のネオジム永久磁石21を変位センサのセンサターゲットとする。
また、既述したように本実施形態は、電磁軟鉄リング23,25の内周面に複数の歯状の磁極面31,33を内方へ等間隔に突設したが、必ずしもこれらの磁極面31,33は夫々等間隔である必要はなく、例えば4つの磁極面31,33を、夫々、100°と80°の間隔を空けて線対称に突設してもよい。
そして、図1乃至図3に示すようにステータ3の基台39上に配置したロータ7の底部37を囲むように、基台39上に4つの電磁石17x,19x,17y,19yが90°間隔で配置されており、これらの電磁石17x,19x,17y,19yとロータ7とで、インペラ9の荷重を磁気力によって非接触で支持する磁気軸受41を構成している。
図2に示すように磁気軸受41は、インペラ9のスラスト方向(Z方向)を中心とした
回転方向(Ψ方向)を除く5自由度での剛性が正となる軸受である。
5自由度とは、スラスト方向(Z方向)の1自由度と、ラジアル方向(X方向,Y方向)の2自由度と、傾き方向(Θ方向,Φ方向)の2自由度で、スラスト方向はインペラ9の回転軸方向に対応し、ラジアル方向は回転軸方向に垂直な方向に対応し、傾き方向はラジアル方向を中心とした微小回転の方向に対応する。
更に、磁気軸受41は2自由度制御型の磁気軸受で、上記した5自由度のうち、ラジアル方向(X方向,Y方向)の2自由度のみを制御対象とする。つまり、ラジアル方向(X方向,Y方向)のみが能動型であり、他のスラスト方向(Z方向)と傾き方向(Θ方向,Φ方向)の3自由度に関しては受動型となっている。
以下、磁気軸受41の構成を説明すると、図2及び図3に示すように電磁石17x,19x,17y,19yは、x方向制御用の2つの電磁石17x,19xと、y方向制御用の2つの電磁石17y,19yとで構成されており、x方向制御用の電磁石17y,19yは、ロータ7(ハウジング5の底部37)を挟んでx方向に対向配置され、y方向制御用の電磁石17y,19yは、同じくロータ7を挟んでy方向に対向配置されている。
電磁石17x,19x,17y,19yの構成は全て同一であるため、図2及び図5を基に電磁石17yを例に構成を説明すると、電磁石17yは、断面コ字状の電磁軟鉄コア43の中央にコイル45を巻き付けたもので、この電磁軟鉄コア43を焼鈍処理をした純鉄で形成すると、磁気軸受41のヒステリシス損失が低下して電磁石17yの低発熱化に寄与し、ハウジング5内を流下する血液の凝固を防止することができる。
また、電磁軟鉄コア43を粉体コア(純鉄の微粒子を圧縮して接着剤で固めたもの)で形成すると、渦電流損失が低下して電磁石17yの低発熱化に寄与すると共に、磁気軸受41から発進制御する電磁力のバンド幅を伸ばすことができるため、ロータ7の振動が低減して溶血防止や血液の凝固防止に寄与する利点を有する。
電磁軟鉄コア43には、ロータ7の磁極面27,29の各々の部分領域に対向配置される2つの磁極面47,49が設けられており、図2及び図3に示すように磁極面47,49の形状は、ロータ7の磁極面27,29の部分領域に沿った形状である。そして、底部37を挟んで対峙する磁極面27,29と磁極面47,49間のギャップは、僅差な寸法に設定されている。
このように、ロータ7と電磁石17yは、磁極面27,47同士が対向配置され、磁極面29,49同士が対向配置される。このため、ロータ7のネオジム永久磁石21によって磁極面27,29の間に発生した定常的な磁場は、電磁石17yの磁極面47,49を介して内部を通過することになる。
つまり、ネオジム永久磁石21のN極側から出て、電磁軟鉄リング23→磁極面27→ギャップ→磁極面47→電磁軟鉄コア45→磁極面49→ギャップ→磁極面29→電磁軟鉄リング25を順に経た後、ネオジム永久磁石21のS極に戻る、図2及び図5中、矢印に示す磁束φの閉ループを構成する磁気カップリングが発生する。
ここで、仮想的な磁気カップリングの剛性の符号は、スラスト方向(Z方向)と傾き方向(Θ方向,Φ方向)とを合わせた3自由度に関して「正」になる。つまり、スラスト方向(Z方向)の1自由度においてロータ7が図5の如く理想的な位置から変位すると、ロータ7には磁束φのループによる復元力F1が働く。
また、図6に示すように傾き方向(Θ方向,Φ方向)の2自由度においてロータ7が理想的な位置から傾くと、ロータ7には磁束φのループによる復元トルクF2が働く。
何れの場合にも、ロータ7は、復元力F1または復元トルクF2によって、図2の如く一方の磁極面27が電磁石17yの磁極面47に対向し、他方の磁極面29が電磁石17yの磁極面49に対向する状態(つまり理想的な位置に整列した状態)へ向けて動くことになる。
そして、これらの復元力F1や復元トルクF2は、その他の電磁石17x,19x,19yに於ても同様にロータ7に作用する。
この結果、ロータ7は、磁極面27,29の各々が磁極面47,49に対向する整列状
態に安定して保持される。つまり、スラスト方向(Z方向)と傾き方向(Θ方向,Φ方向)とを合わせた非制御方向の3自由度に関しては、ネオジム永久磁石21からの磁束φのループによって、ロータ7の剛性を充分に確保することができる。
これに対し、ラジアル方向(X方向,Y方向)の2自由度に関しては、ネオジム永久磁石21からの磁束φのループによる仮想的なバネの剛性が「負」になってしまう。
このため、本実施形態では、ラジアル方向(X方向,Y方向)の磁気カップリングの剛性を補正して「正」にする目的で、x方向制御用の電磁石17x,19x及びy方向制御用の2つの電磁石17y,19yの各々のコイル45に励磁電流を供給する。
そして、各々のコイル45に対する励磁電流の向きと強さは、変位センサ51からの出力信号に基づいてフィードバック制御される。
図1に示すようにステータ3の基台39上には、各電磁石17x,19x,17y,19yを基台39上に装着する電磁石取付台53が配置され、更にその上部に環状のハウジング取付台55が配置されているが、電磁石17x,17yに対応して当該ハウジング取付台55に、90°の間隔を空けて2本の変位センサ51がロータ7の中心に向かって設置されており、これらの変位センサ51でロータ7のラジアル方向(X方向,Y方向)の変位、具体的には既述した連結部材(センサターゲット)35の変位を計測するようになっている。
磁気軸受41の制御装置は、変位センサ51からの出力信号と、ロータ7のラジアル方向の目標位置信号とを比較し、ロータ7が目標位置に戻るようにフィードバック制御する。
例えば、図示しないが、X方向の1自由度においてロータ7が理想的な位置から変位すると、制御装置は、変位方向とは逆向きの制御力を発生させるために、x方向制御用の電磁石17x,19xのコイル45に供給する励磁電流の向きと強さをフィードバック制御する。
このため、仮にロータ7が電磁石17xの方へ変位した場合、電磁石17xによって磁束φとは逆向きの磁束を発生させ、他方の電磁石19xによって磁束φと同じ向きの磁束を発生させる。このとき、電磁石17xの電磁軟鉄コア43を含む磁気回路では磁束φが弱められ、電磁石19xの電磁軟鉄コア43を含む磁気回路では磁束φが強められる。
この結果、ロータ部材7を電磁石19xの方へ引き戻すような制御力が発生する。
従って、ロータ7、電磁石19x側でのギャップと電磁石17x側でのギャップとが等しくなるような目標位置に安定して保持される。
そして、y方向制御用の電磁石17y,19yについても同様のフィードバック制御が行われ、ロータ7は、電磁石17y側でのギャップと電磁石19y側でのギャップとが等しくなるような目標位置に安定して保持される。
つまり、ラジアル方向(X方向,Y方向)の2自由度に関しては、ネオジム永久磁石21からの磁束φのループと電磁石17x,19x,17y,19yからの磁束のループとの合成によって、仮想的なバネの剛性が「正」になり、ロータ7の剛性を充分に確保することができる。
このように本実施形態の磁気軸受41は、ロータ7のスラスト方向(Z方向)と傾き方向(Θ方向,Φ方向)とを合わせた非制御方向の3自由度に関し、ネオジム永久磁石21からの磁束φのループによって十分な剛性を確保でき、更にラジアル方向(X方向,Y方向)の2自由度に関し、電磁石17x,19x,17y,19yからの磁束のループとの合成によって十分な剛性を確保できる。即ち、5自由度での高剛性化が実現する。
更に磁気軸受41は、2自由度制御型で電磁石と永久磁石とを併用するため、小型化と低消費電力化も実現している。
一方、図1に示すようにステータ3の下部には、基台39に固着したモータ取付枠57を介してモータ13がハウジング5から離間して設置されており、そのモータ軸59は、ステータ3(基台39)の上面に取り付くハウジング5の底部37と中心軸Pを同じくしている。
そして、モータ軸59にカップリング61を介して熱伝導性の低い材料で形成された動力伝達軸63が連結され、当該動力伝達軸63はベアリング65を介して基台39に回転可能に軸支されている。そして、基台39の上面に突出する動力伝達軸63の先端に、ロータ7にトルクを伝達するリング状のトルク伝達ディスク15が平面視円形状の連結部材67を介して連結されており、ステータ3(基台39)の上面にハウジング5を配置した際に、図4に示すようにトルク伝達ディスク15は、ハウジング5の底部37と中心軸Pを同じくしてその内側に配置されるようになっている。
図2及び図5に示すようにトルク伝達ディスク15は、ロータ7のネオジム永久磁石21とは逆方向に着磁されたリング状の1個のネオジム永久磁石69を、外周面が等間隔で軸方向に歯溝加工が行われた上下2枚の電磁軟鉄リング(リング部材)71,73で挟み込んだ構造となっている。
そして、電磁軟鉄リング71,73の歯溝加工は、電磁軟鉄リング23,25の内周面の歯溝加工と一致させて行われており、これにより、トルク伝達ディスク15の外周面の一端側と他端側に、ロータ7の磁極面31,33に対向する複数の歯状の磁極面75,77が形成されている。
このため、図2に示すようにトルク伝達ディスク15に於ても、ネオジム永久磁石69によって磁極面75,77間に発生した定常的な磁場と、ロータ7のネオジム永久磁石21によって磁極面31,33間に発生した定常的な磁場とで、ロータ7からトルク伝達ディスク15間に、矢印に示す磁束φ1の閉ループを構成する磁気カップリングが発生する。
而して、この磁気カップリングは、トルク伝達ディスク15とロータ7間に、モータ13からのトルクをロータ7に伝達する働きと、ロータ7,電磁石17x,19x,17y,19y間の磁気カップリングによる磁気軸受41と併せて、ロータ7のスラスト方向(Z方向)と傾き方向(Θ方向,Φ方向)の変位や傾きを復元する磁気軸受79として機能することとなる。
そして、図1に示すようにハウジング5は前記ハウジング取付台55上に載置されて、底部37が当該ハウジング取付台55とトルク伝達ディスク15との間に挿入されるが、基台53の上面には、従来周知の真空チャック(固定手段)の吸引孔81が開口しており、磁気浮上式血液ポンプ1の使用時に、当該の吸引孔81から図示しない真空ポンプで底部37を吸引して、ステータ3からのハウジング5の脱落防止を図っている。
本実施形態はこのように構成されているから、磁気浮上式血液ポンプ1の使用に当たり、先ず、ハウジング5をハウジング取付台55上に配置し、底部37を当該ハウジング取付台55とトルク伝達ディスク15との間に挿入して真空ポンプを作動すれば、真空チャックによってハウジング5がステータ3の上面に固定される。
而して、斯様にハウジング5をステータ3の上面に配置すると、ロータ7とトルク伝達ディスク15との間に発生する磁気カップリングと、電磁石17x,19x,17y,19yとロータ7との間に発生する磁気カップリングとによって、ロータ7とインペラ9がハウジング5に対して完全に非接触な状態で磁気浮上し、非接触な状態で支持される。
そして、この状態でモータ13を回転駆動して、図2及び図4の如くトルク伝達ディスク15を矢印方向(Ψ方向)へ回転させると、トルク伝達ディスク15とロータ7間に発生する磁気カップリングによりトルクがロータ7に伝達されてロータ7が同方向へ回転し、インペラ9が同方向へ回転する。
このため、ハウジング5の頂上部の血液流入口11から流入した血液は、インペラ9の回転で運動エネルギーが与えられて側面の血液流出口から流出する。そして、既述したようにこのインペラ9の回転時に、ロータ7のスラスト方向(Z方向)と傾き方向(Θ方向,Φ方向)の変位や傾きを磁気軸受41,79が理想的な位置に復元し、また、ラジアル方向(X方向,Y方向)の変位を、磁気軸受41を介して制御装置がフィードバック制御してロータ7を理想的な位置に復元するため、ロータ7とインペラ9が安定してΨ方向へ回転することとなる。
また、モータ13の駆動に伴い、磁場変動による銅損と鉄損によってモータ13は発熱するが、既述したように本実施形態は、モータ13をハウジング5から離間してステータ3の下部に配置し、更に動力伝達軸63を熱伝導性の低い材料で形成した構造上、ハウジング内を流下する血液にモータ13の熱が伝達されることがなく、而も、トルク伝達ディスク15はロータ7と同期して回転するため、ハウジング5近傍で磁場変動が発生することがない。
そして、ハウジング5とこの内部に装着されたロータ7やインペラ9等からなる血液接触部を交換する場合には、ステータ3からハウジング5を取り外して新たなハウジングをステータ3に取り付ければよい。
このように、本実施形態に係る磁気浮上式血液ポンプ1は、ハウジング5内に組み込まれるインペラ9を磁気軸受41,79で非接触に支持する構造上、接触式のベアリングでインペラを支持していた従来例に比し耐久性が向上して、使い捨て部分の使用期限を飛躍的に伸ばすことができ、また、ベアリング周りの血栓やベアリングによる溶血といった従来例の不具合を解消することできる利点を有する。
また、本実施形態は、モータ13をハウジング5から離間してステータ3の下部に配置すると共に、動力伝達軸63を熱伝導性の低い材料で形成して、モータ13の熱がハウジング5内を流下する血液に伝達し難い構造としたため、熱による血液の凝固を確実に防止することができる。
更に、既述したように電磁石17x,19x,17y,19yの電磁軟鉄コア43を焼鈍処理をした純鉄で形成すれば、磁気軸受41のヒステリシス損失が低下して電磁石17x,19x,17y,19yの低発熱化に寄与するため、ハウジング5内を流下する血液の凝固を防止することができ、また、電磁軟鉄コア43を粉体コアで形成すれば、渦電流損失が低下して電磁石17x,19x,17y,19yの低発熱化に寄与すると共に、磁気軸受41から発進制御する電磁力のバンド幅を伸ばすことができるため、ロータ7の振動が低減して溶血防止や血液の凝固防止に寄与する利点を有する。
そして、磁気回路の磁気抵抗も小さく、磁気軸受の低消費電力化にも有利である。
更にまた、本実施形態は、使い捨て部分のハウジング5内のロータ7に1個のネオジム永久磁石21しか使用せず、また、ロータ7自体もこのネオジム永久磁石21と2枚の電磁軟鉄リング23,25の3つの部品点数ですむため、既述した非特許文献1〜3の従来例に比し、単純なロータ構造が実現できて使い捨て部分の低コスト化に寄与できる利点を有する。
加えて、本実施形態によれば、使い捨て部分のハウジング5を真空チャックでステータ3に固定しているため、心臓手術の術中及び術後に使用している際に、ハウジング5が脱落して不測の事態が発生する虞もない。
尚、上記実施形態では、ステータ3へのハウジング5の固定手段として真空チャックを用いたが、ハウジング5の底部37の外周面とハウジング取付台55の内周面との摩擦を利用してハウジング5の脱落防止を図ってもよい。
図8は請求項4及び請求項5の一実施形態に係る磁気浮上式血液ポンプに装着したロータと電磁石,トルク伝達ディスクの構造を示し、本実施形態は、ロータとトルク伝達ディスクに、既述したロータ7,トルク伝達ディスク15と異なる構造を用いたもので、以下、本実施形態を図面に基づき説明する。
尚、ロータとトルク伝達ディスクを除くその他の構成は図1に示す実施形態と同様であるため、同一のものには同一符号を付してそれらの説明は省略する。
図8に於て、83は既述した電磁軟鉄リング23に比し肉厚のあるリング状の電磁軟鉄リングを用いた一体構造のロータで、その上部に連結部材35を介してインペラ9が取り付き、これらはハウジング5内に収容されている。
そして、ロータ83の外周面は周方向に1本の溝85が加工されて、その一端側に、電磁石17x,19x,17y,19yの磁極面47に対向するリング状の磁極面87が形成されている。同様に、ロータ83の外周面の他端側には、電磁石17x,19x,17y,19yの磁極面49に対向するリング状の磁極面89が形成されており、このようにロータ83の磁極面87,89が磁極面47,49と対向することで、電磁石17x,19x,17y,19yとの間に、図中、矢印に示す磁束φ2の閉ループを構成する磁気カップリングが発生する。
但し、図2のロータ7と異なり、本実施形態のロータ83は磁束を発生するための永久磁石を用いていないため、電磁石17x,19x,17y,19yにバイアスを流すことで磁気カップリングを発生させる必要がある。
そして、この磁気カップリングによる磁気軸受91が、既述した磁気軸受41と同様、ロータ83のスラスト方向(Z方向)と傾き方向(Θ方向,Φ方向)の変位や傾きを理想的な位置に復元し、また、ラジアル方向(X方向,Y方向)の変位を制御装置がフィードバック制御して、ロータ83を理想的な位置に復元するようになっている。
一方、ロータ83の内周面は、軸方向へ8本の溝93が等間隔で加工されて、8個の歯状の磁極面95が内方へ突設されている。
そして、本実施形態は、既述したトルク伝達ディスク15に代え、トルク伝達ディスク97をハルバッハ型の永久磁石アレイ99で構成したものである。
図示するように永久磁石アレイ99は、着磁方向が90°ずつ異なる4種類の永久磁石101,103,105,107を、周方向に沿って順に繰り返し配列したものである(合計16個)。
そして、トルク伝達ディスク97の径方向内方と外方に着磁された永久磁石101,105に対して、ロータ83の磁極面95が対向配置されており、斯かる構成によってトルク伝達ディスク97とロータ83との間に、ラジアル方向(X方向,Y方向)に平行な矢印に示す磁束φ3の閉ループを構成する磁気カップリングが発生し、この磁気カップリングによって、トルク伝達ディスク97からロータ83にモータ13のトルクが伝達されるようになっている。
尚、図1のトルク伝達ディスク15と同様、トルク伝達ディスク97は連結部材67を介して動力伝達軸63の先端に連結されている。
而して、本実施形態によっても、図1の磁気浮上式血液ポンプ1と同様、所期の目的を達成することが可能であるが、本実施形態では使い捨て部分のロータ83に永久磁石を使用する必要がないため、既述したロータ7に比しロータ83の構造がより簡単となって更なる低コスト化が図れる利点を有する。
そして、このロータ83は、図2のロータ7に代えて図1の磁気浮上式血液ポンプ1に用いることも可能である。
尚、既述したように本実施形態も、ロータ83の内周面に歯状の磁極面95を内方へ等間隔で突設したが、必ずしも磁極面95は等間隔である必要はなく、例えば4つの磁極面95を、夫々、100°と80°の間隔を空けて線対称に突設してもよい。
図9は請求項1乃至請求項3に係る磁気浮上式血液ポンプの第二実施形態を示し、図1乃至図6の実施形態では、てロータ7(ハウジング5)周りに4つの電磁石17x,19x,17y,19yを90°間隔で配置したが、図9に示すように電磁石17yと同一構造からなる3つの電磁石109,111,113を、120°の間隔を空けてロータ7(ハウジング5)周りに等間隔に配置してもよい。
そして、この実施形態によれば、各電磁石109,111,113のコイル45への給電方法としては無限の組み合わせがあるが、一例として、電磁石109に電流ix、電磁石111に逆方向の電流−ixを与えることで、X方向のみの駆動力を発生させることが可能となる。
尚、その他の構成は図1の実施形態と同様であるので、それらの説明は省略する。
而して、本実施形態によっても、図1の実施形態と同様、所期の目的を達成することが可能であると共に、電磁石の個数を削減して構造の更なる簡素化が図れる利点を有する。
そして、この実施形態の構造は、図8の実施形態にも適用することが可能である。

Claims (5)

  1. 頂上部に血液流入口が設けられ、側面に血液流出口が設けられた使い捨て式のハウジングと、
    当該ハウジングが着脱自在に取り付く再利用部分たるステータとで構成され、
    ハウジングは内部に、
    外周面の一端側と他端側にリング状の磁極面が周方向に沿って突設され、内周面の一端側と他端側に複数の磁極面が内方へ突設された磁性材料からなる円筒状のロータと、
    当該ロータに一体化されたインペラとを備え、
    前記ステータは、
    ハウジングの周りに等間隔で配置され、ロータの外周面に突設した磁極面に沿って磁極面が対向配置されてロータとの間で磁気カップリングを発生する3つ以上の磁気軸受用電磁石と、
    厚さ方向に着磁されたリング状の永久磁石を、上下2枚の磁性材料からなるリング部材で挟み込んで形成され、外周面の一端側と他端側に、ロータの内周面に突設した磁極面に対応する複数の磁極面が突設されてロータとの間で磁気カップリングを発生するトルク伝達ディスクと、
    前記ハウジングと離間して配置され、当該トルク伝達ディスクを回転駆動するモータと、
    ロータのラジアル方向の変位を計測する変位計と、
    を備え、
    ハウジングは、ロータの外形形状に沿って底部が筒状に形成されて、当該底部が前記磁気軸受用電磁石とトルク伝達ディスクとの間に着脱自在に取り付くことを特徴とする使い捨て磁気浮上式血液ポンプ。
  2. ロータは、厚さ方向に着磁されたリング状の1個の永久磁石を、内周側が軸方向に歯溝加工された上下2枚の磁性材料からなるリング部材で挟み込んで形成され、
    トルク伝達ディスクの永久磁石は、ロータの永久磁石と逆方向に着磁されていることを特徴とする請求項1に記載の使い捨て磁気浮上式血液ポンプ。
  3. ハウジングは、ステータに固定手段を介して固定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の使い捨て磁気浮上式血液ポンプ。
  4. 頂上部に血液流入口が設けられ、側面に血液流出口が設けられた使い捨て式のハウジングと、
    当該ハウジングが着脱自在に取り付く再利用部分たるステータとで構成され、
    ハウジングは内部に、
    外周面の一端側と他端側にリング状の磁極面が周方向に沿って突設され、内周面に複数の磁極面が軸方向に突設された磁性材料からなる円筒状のロータと、
    当該ロータに取り付くインペラとを備え、
    前記ステータは、
    ハウジングの周りに等間隔で配置され、ロータの外周面に突設した磁極面に沿って磁極面が対向配置されてロータとの間で磁気カップリングを発生する3つ以上の磁気軸受用電磁石と、
    90°ずつ着磁方向をずらした永久磁石列からなるハルバッハ型の永久磁石アレイで形成され、径方向内方と外方とに着磁された永久磁石に対向するロータの内周面側の磁極面との間で磁気カップリングを発生するトルク伝達ディスクと、
    前記ハウジングと離間して配置され、当該トルク伝達ディスクを回転駆動するモータと、
    ロータのラジアル方向の変位を計測する変位計と、
    を備え、
    ハウジングは、ロータの外形形状に沿って底部が筒状に形成されて、当該底部が前記磁気軸受用電磁石とトルク伝達ディスクとの間に着脱自在に取り付くことを特徴とする使い捨て磁気浮上式血液ポンプ。
  5. ハウジングは、ステータに固定手段を介して固定されていることを特徴とする請求項4に記載の使い捨て磁気浮上式血液ポンプ。
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