JP4494123B2 - 大麦、小麦及び麦芽を使用しない発泡性アルコール飲料の製造方法及びその製造方法により製造した発泡性アルコール飲料、並びに麦芽アルコール飲料の製造方法及びその製造方法により製造した麦芽アルコール飲料 - Google Patents

大麦、小麦及び麦芽を使用しない発泡性アルコール飲料の製造方法及びその製造方法により製造した発泡性アルコール飲料、並びに麦芽アルコール飲料の製造方法及びその製造方法により製造した麦芽アルコール飲料 Download PDF

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本発明は、大麦、小麦及び麦芽を使用しない発泡性アルコール飲料の製造方法及びその製造方法により製造した発泡性アルコール飲料、並びに麦芽アルコール飲料の製造方法及びその製造方法により製造した麦芽アルコール飲料に関する。より具体的には、大麦、小麦及び麦芽を一切使用することなしに、炭素源を含有するシロップ、窒素源、ホップ、色素、起泡・泡品質を改善する原材料及び水を原料として発酵前液を製造し、該発酵前液を酵母の使用で発酵させることによりビール様発泡アルコール飲料などの発泡性アルコール飲料を製造する方法や、麦芽とアルコール発酵に必要な糖分を供給するための副原料を主成分とするビールなどの麦芽アルコール飲料の製造方法において、香味改良、泡品質向上及び発酵を促進する作用のうち少なくとも一つを改善する原材料を使用する発泡性アルコール飲料及び麦芽アルコール飲料の製造方法並びにそれらの方法により製造した発泡性アルコール飲料及び麦芽アルコール飲料に関する。
従来から麦芽を主原料とする発泡性アルコール飲料にはビールや発泡酒がある。ビールや発泡酒は麦芽以外の原料として副原料(米、コーン、スターチなどの澱粉質)が用いられる。これら副原料の澱粉質は麦芽の活性酵素により糖化させ、糖化液を発酵させてアルコール、炭酸ガスに分解してアルコール飲料としてのビールや発泡酒が得られる。
ところが、同じ麦芽を原料とするビールや発泡酒であっても、麦芽使用比率に応じて香味、香味の耐久性(経時変化)、泡持ち、あるいは製造工程における発酵促進といった点で異なってくる。特に、発泡酒の場合にあって、麦芽の使用比率が大きく異なる場合には、その麦芽使用比率によって香味や香味耐久性にかなりの差が出てくる。例えば、香味については麦芽使用比率が少ない場合に硫化物系の臭いのような特有の臭いや酸味が出るなど特有の香味を持つようになり、香味の耐久性についても、麦芽使用比率が少なくなると劣化する傾向にある。このように香味や香味耐久性に変化がでてくるのは、麦芽アルコール飲料の製造において、アルコール発酵を行う酵母の栄養源は、麦芽に含まれるアミノ酸であり、このアミノ酸の量によって、酵母の生理状態が変化し、その影響で出来上がった麦芽アルコール飲料の性質に変化がでてくるものと考えられており、発泡酒などの麦芽アルコール飲料においては、副原料の一部又は全部を糖分解酵素及び蛋白質分解酵素を用いて酵素分解することにより得られるアミノ酸及びミネラルを含有する糖液とすることで上述した香味や香味の耐久性を改善する方法などが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、上記麦芽アルコール飲料のように製麦工程や液化・糖化工程などの醸造工程を経ない、即ち、大麦、小麦及び麦芽を一切使用しないビール様発泡性アルコール飲料(香味がビールに類似しているアルコール飲料)として、炭素源を含有するシロップ、アミノ酸含有材料などの窒素源、水、ホップ、色素、起泡・泡品質を改善する原材料と必要に応じて香料を添加して原料液を造り、当該原料液に通常のビール製造工程と同様にビール酵母を添加し、アルコール発酵させて造られるものがある(特許文献1参照)。
しかしながら、上述したビールや発泡酒が有する問題と同様に、香味、泡持ち、あるいは製造工程における発酵性など、その品質や製造方法は未だ開発の余地があり、さらなる改善が必要とされている。
特開2004−008183号公報 特開2001−037462号公報
したがって、本発明は上述に鑑みてなされたものであり、大麦、小麦及び麦芽を使用することなく、炭素源を含有するシロップ、窒素源、ホップ、色素、起泡・泡品質を改善する原材料及び水を原料として発酵前液を製造し、該発酵前液を酵母の使用によって発酵させることによる発泡性アルコール飲料の製造方法において、香味改良、泡品質向上及び発酵を促進する作用のうち少なくとも一つを改善する原材料を使用することを特徴とする発泡性アルコール飲料の製造方法及びその製造方法によって製造された発泡性アルコール飲料を提供することを目的とする。
さらに本発明は、麦芽とアルコール発酵に必要な糖分を供給するための副原料を主成分とする麦芽アルコール飲料の製造方法において、香味改良、泡品質向上及び発酵を促進する作用のうち少なくとも一つを改善する原材料を使用することを特徴とする麦芽アルコール飲料の製造方法及びその製造方法によって製造された麦芽アルコール飲料を提供することを目的とする。
即ち、上記目的は、請求項1に記載されるが如く、大麦、小麦及び麦芽を使用することなく、炭素源を含有するシロップ、窒素源、ホップ、色素、起泡・泡品質を改善する原材料及び水を原料として発酵前液を製造し、該発酵前液を酵母の使用によって発酵させることによる大麦、小麦及び麦芽を使用しない発泡性アルコール飲料の製造方法において、香味改良、泡品質向上及び発酵を促進する作用のうち少なくとも一つを改善する原材料を使用することを特徴とする発泡性アルコール飲料の製造方法によって達成される。
請求項1に記載の発明によれば、香味、泡持ち、あるいは発酵性を改善する大麦、小麦及び麦芽を使用しない発泡性アルコール飲料の製造方法を提供できる。
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の発明において、前記原材料は、含蜜糖およびその加工品であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の製造方法によって得られた、例えば、ビール様発泡アルコール飲料などは、その製造工程において黒砂糖などの含蜜糖を使用することで、さとうきび由来の香りが増し、硫化物臭が低減されて、旨味のような発泡酒やビールなどの麦芽アルコール飲料で好まれる特徴が増強でき、製造工程においても発酵日数が短縮できる。
請求項3にかかる発明は、麦芽とアルコール発酵に必要な糖分を供給するための副原料を主成分とする麦芽アルコール飲料の製造方法において、香味改良、泡品質向上及び発酵を促進する作用のうち少なくとも一つを改善する原材料を使用することを特徴とする麦芽アルコール飲料の製造方法によって達成される。
請求項3に記載の発明によれば、香味、泡持ち、あるいは発酵性を改善する麦芽アルコール飲料、つまり発泡酒やビールの製造方法を提供できる。
請求項4にかかる発明は、請求項3に記載の発明において、前記原材料は、含蜜糖およびその加工品であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3の製造方法によって得られた発泡酒やビールは、その製造工程において黒砂糖などの含蜜糖を使用することで、さとうきび由来の香りが増し、硫化物臭が低減されて、旨味のような好まれる特徴が増強でき、製造工程においても発酵日数が短縮できる。
請求項5にかかる発明は、請求項1又は2に記載の発泡性アルコール飲料の製造方法により得られる発泡性アルコール飲料によって達成される。
請求項5に記載の発明によれば、香味改良、泡品質向上及び発酵を促進する作用のうち少なくとも一つが改善された、例えば、大麦、小麦及び麦芽を一切使用しなくても、十分にビールらしさが増し加わった雑酒・その他の雑酒に分類されるビール様発泡アルコール飲料を提供できる。
請求項6にかかる発明は、請求項1又は2に記載の発泡性アルコール飲料の製造方法により得られ、残存するエキス分の濃度(真性エキス濃度)が2%未満である発泡性アルコール飲料によって達成される。
請求項6に記載の発明によれば、一般的に醸造酒を蒸留して製造せずに、請求項1又は2に記載の発泡性アルコール飲料の製造方法で得られる、香味改良、泡品質向上及び発酵を促進する作用のうち少なくとも一つが改善された残存するエキス分が2%未満である発泡性アルコール飲料、つまりスピリッツを新規な手法で提供できる。
請求項7にかかる発明は、請求項3又は4に記載の麦芽アルコール飲料の製造方法により得られる麦芽アルコール飲料によって達成される。
請求項7に記載の発明によれば、従来の発泡酒やビールに比べて、香味改良、泡品質向上及び発酵を促進する作用のうち少なくとも一つが改善された発泡酒又はビールが提供できる。
本発明によると、含蜜糖およびその加工品を原材料として、大麦、小麦及び麦芽を使用することなく、炭素源を含有するシロップ、窒素源、ホップ、色素、起泡・泡品質を改善する原材料及び水を原料として発酵前液を製造し、該発酵前液を酵母の使用によって発酵させることによる大麦、小麦及び麦芽を使用しない発泡性アルコール飲料の製造工程に添加することによって、香味、泡持ち、あるいは発酵性が改善された大麦、小麦及び麦芽などの麦類を使用しなくてもビールらしい香味とビールらしい泡立ちなどのビールらしさを有する雑酒・その他の雑酒に分類されるビール様発泡アルコール飲料やスピリッツが提供できる。さらに、麦芽とアルコール発酵に必要な糖分を供給するための副原料を主成分とする麦芽アルコール飲料の製造工程にも含蜜糖およびその加工品を原材料として添加することによって、香味、泡持ち、あるいは発酵性が改善された発泡酒やビールが提供できる。
以下、本発明の最良の実施形態について、原材料として含蜜糖を使用する大麦、小麦及び麦芽を一切使用しない発泡性アルコール飲料の好ましい態様、すなわちビール様の発泡性アルコール飲料(以下、ビール様発泡アルコール飲料という)の製造方法を一例として用いながら詳細に説明する。
下記に本発明が適用されるビール様発泡アルコール飲料の一般的な製造方法を説明する。
まず、炭素源を含有するシロップ、麦又は麦芽以外のアミノ酸含有材料としての窒素源、ホップ、色素、及び起泡・泡品質を改善する原材料の原料は湯を加えて糖成分とアミノ酸を豊富に含む溶液とされ、このような液を一旦煮沸した後、ホップ粕などを除去し、冷却して発酵前液とされる。このようにして製造された発酵前液は、通常のビールの製造工程で行われるように、ビール酵母などの発酵酵母を使用して発酵させて、その後、貯酒する。これにより、麦芽や大麦、小麦などの澱粉質材料を使用することなく、ビール様発泡アルコール飲料を得ることができる。なお、一般的に、ビールらしさを付与する香料、機能性を付与する食物繊維、及び香味に特徴を与えるハーブは発酵を終えた段階で必要に応じて添加してもよい。製造されたビール様発泡アルコール飲料は、ビールと同様の香味を持ち、且つ炭酸ガスの発泡性を有し、また、泡立ち・泡持ちが優れたビール様発泡性アルコール飲料とすることができる。
以上は、ビール様発泡性アルコール飲料の一般的な工程である。
本発明の特徴は、上記ビール様発泡アルコール飲料の製造方法において、香味改良、泡品質向上及び発酵を促進する作用のうち少なくとも一つを改善する原材料として、含蜜糖を使用するものである。
砂糖は、含蜜糖と分蜜糖の2種類に分類されて、含蜜糖とはさとうきびの全成分をそのまま煮つめたものとして定義され、その代表的なものが黒砂糖である。なお、日常一般的に使用する白砂糖やグラニュー糖は分蜜糖に含まれ、さとうきびのしぼり汁から糖蜜を分離したものである。したがって、黒砂糖に代表される含蜜糖は、白砂糖などの分蜜糖とは異なり、精製されていないので、ミネラル分などを多量に含有し、特に、上記ビール様発泡アルコール飲料などの発泡性アルコール飲料や麦芽アルコール飲料の製造に用いられるビール酵母の栄養源に適したミネラルや亜鉛等を豊富に含有する。
Figure 0004494123
特に、上述した本発明の好ましい形態のビール様発泡アルコール飲料の製造方法において、含蜜糖は、上述した製造工程における仕込段階で他の原料とともに最初から添加してもよいし、又は煮沸後の冷却時に調製された発酵前液に添加してもよい。また、含蜜糖は、その加工品でもよく、固体、好ましくは粉末状又は液体状でもよい。
含蜜糖を添加することによって、香味や発酵性が向上するだけでなく、泡持ちが従来のビール様発泡アルコール飲料と比べて相当に向上し、ビール様発泡アルコール飲料をさらにビールらしく特徴付ける観点からもビール酵母を使用して製造する麦類及び麦芽を使用しないビール様発泡アルコール飲料などの発泡性アルコール飲料の原材料としての適性が高い。
以下、実施例により本発明の製法にしたがって実施した具体例を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
ここでは、上述したようなさとうきびを原料とする適当な砂糖を使用する場合に適用して実施した試験醸造を説明する。なお、本実施例は、400Lスケールの醸造設備において試験的に実施したものである。14種類のビール様発泡アルコール飲料、3種類のスピリッツ、7種類の発泡酒、及び3種類のビールを製造し、これらについて発酵性・官能検査、あるいは泡持ちの比較試験を行った。
実施例1〜3は何れも原材料以外の工程条件は同じとし、最終的にアルコール5.0容量%に調整した。また、実施例4も何れの原材料以外の工程条件は同じとし、最終的に5.5%に調整した。更に、実施例5も何れの原材料以外の工程条件は同じとし、最終的に5.0%に調整した。
なお、上述したように、さとうきびから製造される砂糖にはその製法から大きく分けて含蜜糖と分蜜糖の2種類が有るが、以下の実施例に使用した砂糖は含蜜糖であり、上白糖などの分蜜糖と比べてさとうきびより抽出した天然の風味やミネラル成分を豊富に含んでいる。
(実施例1)
実施例1は、麦芽、大麦を使用することなく、炭素源を含有するシロップ、ホップ、色素、香味・発酵性を改善する原材料及び水を原料として発酵前液を製造し、該発酵前液を酵母を使用して発酵させることによりビール様発泡アルコール飲料を製造する方法に香味・発酵性を改善する原材料としてさとうきび一番糖(新三井製糖株式会社製:さとうきび一番糖、以下同じ)を使用することにより本発明を適用した例で、以下の手順で実施した。
以下の原料を使用して発酵前液を調整する。
使用原料:ビール様発泡アルコール飲料を製造するために、さとうきび一番糖を使用しない(#1−1)、さとうきび一番糖0.69kg(#1−2)、同3.45kg(#1−3)、同6.90kg(#1−4)、同13.80kg(#1−5)、同20.70kg(#1−6)、及び同34.50kg(#1−7)とした。そして何れの試験も原料のシロップは6.9kgの米糖化液、残りはDE50のシロップを使い全原料量で69kgになる様に調整した。何れのシロップも商業的に入手可能であり、固形分75%である。また、DEとはDextrose equivalentの略で、でん粉の糖化率を示す。発明の実施の形態で述べたビール様発泡アルコール飲料の製造工程に従って製造した。
すなわち、カラメル色素240g(池田糖化工業社製:コクヨカラメル、以下同じ),ホップペレット400gに300−350Lのお湯を加えて、更にシロップを加えて溶解させ、60−90分間煮沸する。
その後、ワールプールと呼ばれる沈殿槽でホップ粕などを除去し、10℃までプレートクーラーで冷却し、発酵前液を得る。この発酵前液にビール酵母を3000万cells/mL添加し、6−12℃で発酵させる(発酵日数は後述)。その後、−1℃で貯酒を行った。
発酵液は珪藻土を利用して濾過して酵母を取り除き、最終的なビール様発泡アルコール飲料を得た。
前述した様に、本実施例では、さとうきび一番糖を使って、ビール様発泡アルコール飲料を製造し、これらの7つの試験について香味・発酵性について調べた。
Figure 0004494123
評価基準:項目毎に以下の通り、3または段階評価
さとうきび由来の香 :0(やや弱い)、1(並)、2(やや強い)、3(強い)
硫化物臭 :0(やや弱い)、1(並)、2(やや強い)、3(強い)
旨味 :0(やや不足)、1(並)、2(ややあり)、3(あり)
後味 :0(やや切れず)、1(並)、2(やや切れる)、3(切れる)
表2の官能評価は#1−1の香味を基準としている。
10名のパネルで官能評価を行った結果、さとうきび一番糖を使用した#1−2〜#1−7が、#1−1と比べてよりさとうきび由来の香りが増し、硫化物臭が低減されて、旨味のようなビール、発泡酒などの麦芽アルコール飲料で好まれる特徴が増強された。反対にさとうきび一番糖の使用量の多い#1−7ではやや切れが劣り、ドリンカビリティに欠けた。
Figure 0004494123
表3は本実施例におけるビール様発泡アルコール飲料の製造工程において、発酵日数を比較したものである。発酵日数は、当該発酵前液のエキスが重量%で11.00%から仮性エキスで2.50%になるまでとした。仮性エキスは発酵によって当該発酵前液中の糖から生じたアルコールと発酵されていない糖との比重から求められたエキスであり、より具体的には発酵工程中の発酵液を採取して、振動式密度計で測定した。#1−1の発酵日数は5日であるが、この結果からも分かる様に、#1−3、#1−4、#1−5が、#1−1に比べて発酵日数が1日短縮された。更に、#1−6、#1−7は、#1−1に比べて発酵日数が2日短縮された。
(実施例2)
実施例2は、麦芽、大麦を使用することなく、炭素源を含有するコーンタンパク、ホップ、色素、香味・発酵性を改善する原材料及び水を原料として発酵前液を製造し、該発酵前液を酵母を使用して発酵させることによりビール様発泡アルコール飲料を製造する方法に香味・発酵性を改善する原材料として黒砂糖(株式会社 明商製:黒砂糖、以下同じ)を使用することにより本発明を適用した例で、以下の手順で実施した。
以下の原料を使用して発酵前液を調整する。
使用原料:ビール様発泡アルコール飲料を製造するために、黒砂糖を使用しない(#2−1)、黒砂糖0.69kg(#2−2)、同3.45kg(#2−3)、同6.90kg(#2−4)、同13.80kg(#2−5)、同20.70kg(#2−6)、同34.50kg(#2−7)とした。そして何れの試験も、主なアミノ酸源として、とうもろこしタンパク分解物(王子コーンスターチ社製、商業的に入手可能)を400g使用し、原料のシロップはDE50のシロップを使い全原料量で69kgになる様に調整した。何れのシロップも商業的に入手可能であり、固形分75%である。また、DEとはDextrose equivalentの略で、でん粉の糖化率を示す。発明の実施の形態で述べたビール様発泡アルコール飲料の製造工程に従って製造した。
すなわち、エンドウタンパク200g(オルガノローディアフード社製:エンドウタンパク、以下同じ)、カラメル色素240g(池田糖化工業社製:コクヨカラメル、以下同じ),ホップペレット400gに300−350Lのお湯を加えて、更にシロップを加えて溶解させ、60−90分間煮沸する。
その後、ワールプールと呼ばれる沈殿槽でホップ粕などを除去し、10℃までプレートクーラーで冷却し、発酵前液を得る。この発酵前液にビール酵母を3000万cells/mL添加し、6−12℃で発酵させる(発酵日数は後述)。その後、−1℃で貯酒を行った。
発酵液は珪藻土を利用して濾過して酵母を取り除き、最終的なビール様発泡アルコール飲料を得た。
前述した様に、本実施例では、黒砂糖を使って、ビール様発泡アルコール飲料を製造し、これらの7つの試験について香味・発酵性について調べた。
Figure 0004494123
評価基準:項目毎に以下の通り、3または段階評価
さとうきび由来の香 :0(やや弱い)、1(並)、2(やや強い)、3(強い)
硫化物臭 :0(やや弱い)、1(並)、2(やや強い)、3(強い)
旨味 :0(やや不足)、1(並)、2(ややあり)、3(あり)
後味 :0(やや切れず)、1(並)、2(やや切れる)、3(切れる)
表4の官能評価は#2−1の香味を基準としている。
10名のパネルで官能評価を行った結果、黒砂糖を使用した#2−2〜#2−7が、#2−1と比べてよりさとうきび由来の香りが増し、硫化物臭が低減されて、旨味のようなビール、発泡酒などの麦芽アルコール飲料で好まれる特徴が増強された。反対に黒砂糖の使用量の多い#2−7ではやや切れが劣り、ドリンカビリティに欠けた。
Figure 0004494123
表5は本実施例におけるビール様発泡アルコール飲料の製造工程において、発酵日数を比較したものである。発酵日数は、当該発酵前液のエキスが重量%で11.00%から仮性エキスで2.50%になるまでとした。仮性エキスは発酵によって当該発酵前液中の糖から生じたアルコールと発酵されていない糖との比重から求められたエキスであり、より具体的には発酵工程中の発酵液を採取して、振動式密度計で測定した。#2−1の発酵日数は7日であるが、この結果からも分かる様に、#2−3、#2−4、#2−5、#2−6、#2−7が、#2−1に比べて発酵日数が1日短縮された。
Figure 0004494123
表6は、これらの7つの試験について泡特性について調べた。この泡特性は泡持ちNIBEM値を測定することにより行った。NIBEM値(単位:sec)とは、一定条件下でビールや発泡酒の泡持ちをNIBEM法(注がれた泡の崩壊速度を電気伝導度で測定する方法)で測定された値であり、ビールや発泡酒で一般的に泡持ち評価に使用されている。すなわち、NIBEM値が高い値を示せば、泡持ちが良いと評価できる。
表6に示したデータから、黒砂糖を使用しない#2−1と比較して、黒砂糖を使用した#2−2〜#2−7が優れた泡特性を有し、さらに、その中でも黒砂糖の含有率が高まるにつれて、泡特性がより優れることが確認された。
(実施例3)
通常、スピリッツ類は原料酒を蒸留して製造するが、我々は上述したビール様発泡アルコール飲料の製造方法を応用して、ビール様発泡スピリッツを製造する非常に独特な製造方法を開発した。さらに、該発酵前液を酵母を使用して発酵させることによりビール様発泡アルコール飲料を製造する方法に香味・発酵性を改善する原材料としてさとうきび一番糖(新三井製糖株式会社製:さとうきび一番糖、以下同じ)、黒砂糖(株式会社 明商製:黒砂糖、以下同じ)を使用することにより本発明を適用した例で、以下の手順で実施した。
使用原料:スピリッツを製造するために、さとうきび一番糖、及び黒砂糖を何れも使用しない(#3−1)、さとうきび一番糖6.90kg(#3−2)、黒砂糖6.90kg(#3−3)とした。そして何れの試験も原料のシロップは6.9kgの米糖化液、残りはDE57のシロップを使い全原料量で69kgになる様に調整した。何れのシロップも商業的に入手可能であり、固形分75%である。また、DEとはDextrose equivalentの略で、でん粉の糖化率を示す。発明の実施の形態で述べたビール様発泡アルコール飲料の製造工程に従って製造した。
すなわち、エンドウタンパク400g(オルガノローディアフード社製:エンドウタンパク、以下同じ)、カラメル色素240g(池田糖化工業社製:コクヨカラメル、以下同じ),ホップペレット400gに300−350Lのお湯を加えて、更にシロップを加えて溶解させ、60−90分間煮沸する。
その後、ワールプールと呼ばれる沈殿槽でホップ粕などを除去し、10℃までプレートクーラーで冷却し、発酵前液を得る。この発酵前液にビール酵母を3000万cells/mL添加し、6−12℃で発酵させる(発酵日数は後述)。その後、−1℃で貯酒を行った。
発酵液は珪藻土を利用して濾過して酵母を取り除き、最終的なビール様発泡アルコール飲料を得た。
スピリッツは、真性エキスが2.00%未満になる様に発酵度の高いマルトース、又はフラクトース、あるいはグルコース比率の高いシロップを原料に使うか、あるいはDE50のシロップで使って予め発酵前もろみ液のエキス濃度を調整する方法もある。さらに雑酒をろ過時の真性エキス2.00%未満にすればスピリッツに転用できる。真性エキスとは前述した仮性エキスからアルコールによる比重の影響を除いたものであり、仮性エキスより正確なエキス分を示している。
本実施例の最終製品ではアルコール濃度を5.00容量%に調整し、真性エキスは2.0重量%以下であった。
前述した様に、本実施例では、さとうきび一番糖、黒砂糖を使って、スピリッツを製造し、これらの3つの試験について香味・発酵性について調べた。
Figure 0004494123
評価基準:項目毎に以下の通り、3または段階評価
さとうきび由来の香 :0(やや弱い)、1(並)、2(やや強い)、3(強い)
硫化物臭 :0(やや弱い)、1(並)、2(やや強い)、3(強い)
旨味 :0(やや不足)、1(並)、2(ややあり)、3(あり)
後味 :0(やや切れず)、1(並)、2(やや切れる)、3(切れる)
表7の官能評価は#3−1の香味を基準としている。
10名のパネルで官能評価を行った結果、さとうきび一番糖を使用した#3−2、黒砂糖を使用した#3−3が、#3−1と比べてよりさとうきび由来の香りが増し、硫化物臭が低減されて、旨味のようなビール、発泡酒などの麦芽アルコール飲料で好まれる特徴が増強された。
Figure 0004494123
表8は本実施例におけるスピリッツの製造工程において、発酵日数を比較したものである。発酵日数は、当該発酵前液のエキスが重量%で11.00%から仮性エキスで2.00%になるまでとした。仮性エキスは発酵によって当該発酵前液中の糖から生じたアルコールと発酵されていない糖との比重から求められたエキスであり、より具体的には発酵工程中の発酵液を採取して、振動式密度計で測定した。#3−1、#3−2の発酵日数は4日であるが、この結果からも分かる様に、#3−3が、#3−1に比べて発酵日数が1日短縮された。
Figure 0004494123
表9は、これらの3つの試験について泡特性について調べた。この泡特性は泡持ちNIBEM値を測定することにより行った。すなわち、NIBEM値が高い値を示せば、泡持ちが良いと評価できる。
表9に示したデータから、黒砂糖を使用した#3−3は、#3−1、#3−2と比較して優れた泡特性を有することが確認された。
本実施例の製品及び製造法は、一般的に醸造酒を蒸留して製造するスピリッツの製法とは明らかに異なっており、非常に独特な製造方法で新規性が高いものと理解できる。さらに、発酵終了以降に、香料、糖などを添加して、エキス分を2.00%以上にすればリキュールにもなる。
(実施例4)
実施例4は、麦芽使用量は15.0kgとし、麦芽を除く原料を47.5kgとした場合の麦芽アルコール飲料、例えば、発泡酒を製造する方法について香味・発酵性を改善する原材料として、さとうきび一番糖(新三井製糖株式会社製:さとうきび一番糖、以下同じ)及び黒砂糖(株式会社 明商製:黒砂糖、以下同じ)を使用することにより本発明を適用した例で、以下の手順で実施した。この実施例における仕込工程のダイヤグラムを図1に示す。麦芽全量を仕込槽に入れ、さらに温水を加えて混合し液温を50℃程度とし約30分保ち、その後約10分かけて徐々に昇温して液温は約65℃とし、麦芽に含まれる糖化酵素が十分に機能する温度となる。マイシェをこの温度に約40分間保持し、その後10分程の時間をかけて約76℃に昇温させ、約5分間保持して酵素作用による糖化を行った。
糖化工程終了後、濾過を行って透明な麦汁を得た。次いで、この麦汁を煮沸釜に移し、この時点で当該のさとうきび一番糖もしくは黒砂糖を所定量添加し、ホップを加えて60〜90分煮沸後、麦汁を沈澱槽に移して、沈澱物を分離、除去した。その後、該麦汁を発酵温度まで冷却し、これを冷麦汁として用いた。その後、麦汁エキス11.8%としてビール酵母3000万cells/mLを添加し、発酵温度13.0℃で発酵し、熟成工程を経てビール様のろ過を行った。
以下試験用麦汁を調整する。
発泡酒用麦汁を製造するために、さとうきび一番糖もしくは黒砂糖を使用しない(#4−1)、さとうきび一番糖を4.75kg(#4−2)、同9.50kg(#4−3)、同23.75kg(#4−4)、黒砂糖4.75kg(#4−5)、同23.75kg(#4−6)、及び同47.5kg(#4−7)とした。#4−7以外については、DE50のシロップを使い副原料量として47.5kgになる様に調製した。
前述した様に、本実施例では、さとうきび一番糖及び黒砂糖を使って、アルコール容量5.5%の発泡酒を製造し、これらの7つの試験について香味・発酵性について調べた。
各試験ではアルコール、炭酸ガス含量は同一とし、香味が比較できるようにした。
Figure 0004494123
評価基準:項目毎に以下の通り、3または段階評価
さとうきび由来の香 :0(やや弱い)、1(並)、2(やや強い)、3(強い)
硫化物臭 :0(やや弱い)、1(並)、2(やや強い)、3(強い)
旨味 :0(やや不足)、1(並)、2(ややあり)、3(あり)
後味 :0(やや切れず)、1(並)、2(やや切れる)、3(切れる)
表10の官能評価は#4−1の香味を基準としている。
10名のパネルで官能評価を行った結果、さとうきび一番糖及び黒砂糖を使用した#4−2〜#4−7が、#4−1と比べてよりさとうきび由来の香りが増し、硫化物臭が低減されて、旨味のような好まれる特徴が増強された。反対に黒砂糖の使用量の多い#4−6や#4−7ではやや切れが劣り、ドリンカビリティに欠けた。これは、黒砂糖の使用量が全原料中の50%以上の場合は、濃厚さや芳醇さといった旨味が増したことを意味し、一方で50%未満である場合、例えば#4−5は、ビール本来の爽快さを有することを意味する。
Figure 0004494123
表11は本実施例におけるその発泡酒の製造工程において、発酵日数を比較したものである。発酵日数は、当該発酵前液のエキスが重量%で11.80%から仮性エキスで2.30%になるまでとした。仮性エキスは発酵によって当該発酵前液中の糖から生じたアルコールと発酵されていない糖との比重から求められたエキスであり、より具体的には発酵工程中の発酵液を採取して、振動式密度計で測定した。#4−1の発酵日数は8日であるが、この結果からも分かる様に、#4−2、#4−5が#4−1に比べ1日、#4−3、#4−6が2日、#4−4、#4−7は3日発酵が短縮された。
Figure 0004494123
表12は、これらの7つの試験について泡特性について調べた。この泡特性は泡持ちNIBEM値を測定することにより行った。すなわち、NIBEM値が高い値を示せば、泡持ちが良いと評価できる。
表12に示したデータから、#4−1〜#4−4と比較して、黒砂糖を使用した#4−5〜#4−7が優れた泡特性を有することが確認された。
(実施例5)
実施例5は、麦芽使用量50.0kgとして、麦芽を除く原料を20kgとした場合の麦芽アルコール飲料、例えば、ビールを製造する方法について香味・発酵性を改善する原材料として、さとうきび一番糖(新三井製糖株式会社製:さとうきび一番糖、以下同じ)及び黒砂糖(株式会社 明商製:黒砂糖、以下同じ)を使用することにより本発明を適用した例で、以下の手順で実施した。この実施例における仕込工程のダイヤグラムを図1に示す。麦芽全量を仕込槽に入れ、さらに温水を加えて混合し液温を50℃程度とし約30分保ち、その後約10分かけて徐々に昇温して液温は約65℃とし、麦芽に含まれる糖化酵素が十分に機能する温度となる。マイシェをこの温度に約40分間保持し、その後10分程の時間をかけて約76℃に昇温させ、約5分間保持して酵素作用による糖化を行った。
糖化工程終了後、濾過を行って透明な麦汁を得た。次いで、この麦汁を煮沸釜に移し、この時点で当該のさとうきび一番糖もしくは黒砂糖を所定量添加し、ホップを加えて60〜90分煮沸後、麦汁を沈澱槽に移して、沈澱物を分離、除去した。その後、該麦汁を発酵温度まで冷却し、これを冷麦汁として用いた。その後、麦汁エキス11.0%としてビール酵母1500万cells/mLを添加し、発酵温度10.0℃で発酵し、熟成工程を経てビールろ過を行った。
以下試験用麦汁を調整する。
ビール用麦汁を製造するために、さとうきび一番糖もしくは黒砂糖を使用しない(#5−1)、さとうきび一番糖を2.0kg(#5−2)、及び黒砂糖を2.0kg(#5−3)とした。残りはDE50のシロップを使い副原料量として20.0kgになる様に調製した。
前述した様に、本実施例では、さとうきび一番糖及び黒砂糖を使って、アルコール容量5.0%のビールを製造し、これらの3つの試験について香味・発酵性について調べた。
各試験ではアルコール、炭酸ガス含量は同一とし、香味が比較できるようにした。
Figure 0004494123
評価基準:項目毎に以下の通り、3または段階評価
さとうきび由来の香 :0(やや弱い)、1(並)、2(やや強い)、3(強い)
硫化物臭 :0(やや弱い)、1(並)、2(やや強い)、3(強い)
旨味 :0(やや不足)、1(並)、2(ややあり)、3(あり)
後味 :0(やや切れず)、1(並)、2(やや切れる)、3(切れる)
表13の官能評価は#5−1の香味を基準としている。
10名のパネルで官能評価を行った結果、さとうきび一番糖及び黒砂糖を使用した#5−2、#5−3が、#5−1と比べてよりさとうきび由来の香りが増し、旨味のような好まれる特徴が増強されたが、やや切れが劣り、ドリンカビリティに欠けた。
Figure 0004494123
表14は本実施例におけるビールの製造工程において、発酵日数を比較したものである。発酵日数は、当該発酵前液のエキスが重量%で11.00%から仮性エキスで2.00%になるまでとした。仮性エキスは発酵によって当該発酵前液中の糖から生じたアルコールと発酵されていない糖との比重から求められたエキスであり、より具体的には発酵工程中の発酵液を採取して、振動式密度計で測定した。#5−1の発酵日数は6日であるが、この結果からも分かる様に、#5−2、#5−3は、#5−1に比べて発酵日数が1日短縮された。
Figure 0004494123
表15は、これらの3つの試験について泡特性について調べた。この泡特性は泡持ちNIBEM値を測定することにより行った。すなわち、NIBEM値が高い値を示せば、泡持ちが良いと評価できる。
表15に示したデータから、黒砂糖を使用した#5−3は#5−1、#5−2と比較して優れた泡特性を有することが確認された。
以上説明したように、上記の結果から、本発明の発泡性アルコール飲料の製造方法において、黒砂糖に代表される含蜜糖はその形態には関係なく、香味改善、泡品質及び発酵性の少なくとも一つを向上するための原材料として使用でき、例えば、従来のビール様発泡アルコール飲料と比較して、さらに香味や泡持ちが向上し、大麦、小麦及び麦芽などの麦類を一切使用してなくとも、十分にビールらしさを強調することができるビール様発泡アルコール飲料を提供することが可能となる。さらに、本発明の発泡性アルコール飲料の製造方法を応用して、香味や発酵性が改善された新規なスピリッツを提供できる。
また、発泡酒に使用される場合であっても、ビール特有の所望の旨味を得るために、含蜜糖の添加量を調製することで、例えば、濃厚さや芳醇さを増し加えたり、あるいは爽快さを高めることができる。含蜜糖はビールにも適用することができ、旨味を増し加えることができる。
さらに、前述したそれらのアルコール飲料において、含蜜糖を添加することで、製造工程における発酵期間が短縮され、その結果、従来の発酵日数を短縮することができ、製品化までの迅速な供給が可能となり、総体的な製造コストの削減にもつながる。
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
発泡酒及びビールなどの麦芽アルコール飲料の製麦工程における仕込工程を示すダイアグラムである。

Claims (3)

  1. 大麦、小麦及び麦芽を使用することなく、炭素源を含有するシロップ、窒素源、ホップ、色素香味改良、泡品質向上及び発酵を促進する作用のうち少なくとも一つを改善する含蜜糖およびその加工品と、と、を原料として発酵前液を製造し、該発酵前液を酵母の使用によって発酵させることを特徴とする発泡性アルコール飲料の製造方法。
  2. 請求項1に記載の発泡性アルコール飲料の製造方法により得られる発泡性アルコール飲料。
  3. 請求項1に記載の発泡性アルコール飲料の製造方法により得られ、残存するエキス分の濃度(真性エキス濃度)が2%未満である発泡性アルコール飲料。
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