JP4493083B2 - 強度、導電性に優れた電子機器用高機能銅合金及びその製造方法 - Google Patents

強度、導電性に優れた電子機器用高機能銅合金及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高強度、高導電性の電子機器部品用銅合金に関するものであり、特に小型、高集積化された半導体機器リード用及び端子コネクター用銅合金において、曲げ加工性を損なうことなく特に強度、導電性に優れた電子部品用銅合金に関する。
銅及び銅合金は、コネクター、リード端子等の電子部品及びフレキシブル回路基板用として多用途に渡って幅広く利用されている材料であり、急速に展開するIT化は、情報機器の高機能化及び小型化・薄肉化に対応して更なる特性(強度、曲げ性、導電性)の向上を要求している。
電子電機部品に用いられる端子やコネクターは、電子電気機器等の小型化、軽量化に伴い、高強度、高導電性、良好な曲げ加工性が要求されている。又、ICの高集積化に伴い、消費電力の高い半導体素子が多く使用されるようになり、半導体機器のリードフレーム材には、放熱性(導電性)の良いCu−Ni−Si系やCu−Fe−P,Cu−Cr−Sn,Cu−Ni−P系等の析出型合金が使用されるようになった。しかし、一般にIC等のリードフレーム加工では、原材料をスタンピング法、或いはエッチング法等によりリード端子部、ICとの導電接続部等を成形した後にリード端子部を直角に折り曲げる。したがって、リードフレームには、導電性に加えて強度、とりわけ曲げ加工性が要求されるが、強度と曲げ加工性は一般に両立しない。
従来技術では、Cu−Ni−P系合金中のNi,P,Mg成分量を調整し、強度及び導電性、耐応力緩和性を備えた合金が知られている。(例えば、特許文献1)。しかしこの特許文献1記載の発明は、電気接続端子やコネクターに用いることを目的とし、耐応力緩和特性に優れた合金であるものの、曲げ加工性を確保するために、十分な強度を具備するものではなかった。
特開2000−273562号公報
そこで、本発明はCu−Ni−P−Mg系合金の優れた導電性を損なうことなく、ばね材及び半導体機器のリードフレーム材として十分な強度とを有し、曲げ加工性も兼備した銅合金を目的とした。
本発明者らは上記の目的を達成すべく、研究を重ねた結果、Cu−Ni−P−Mg系合金について、成分調整を行った上で、析出物の形態(形状、大きさ及び面積率)を規定範囲に調整することで高導電性と曲げ加工性を損なうことなく、従来にない高強度を有する銅合金が得られることを見出した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)質量割合にて、Ni:1.0%を超え2.0%以下、P:0.1%以上0.5%以下、Mg:0.01%以上0.20%以下を含有し、NiとPの含有量比率Ni/P:4.0以上6.5以下で、残部がCu及び不可避的不純物から成るCu−Ni−P−Mg系合金において、導電率:40%IACS以上を有し、Ni−P−Mg系析出物の大きさと形状について、長径:a、短径:bとした時、少なくもアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmとなる析出物を有し、左記析出物とアスペクト比a/bが2未満でかつ短径bが20〜50nmとなる析出物との面積の総和が銅合金中の全析出物の面積の総和に対して80%以上を占めることを特徴とする優れた強度、導電性及び曲げ加工性を兼備した電子部品用高強度高導電性銅合金。
)上記()に記載のCu−Ni−P−Mg系合金において、Zn、Sn及びInのうち1種以上を合計で0.01%以上1.0%以下含むことを特徴とする優れた強度、導電性及び曲げ加工性を兼備した電子部品用高強度高導電性銅合金。
(3)引張強さ:700MPa以上950MPa以下である上記(1)または(2)のいずれかに記載された電子部品用高強度高導電性銅合金。
)引張強さ:750MPa以上1000MPa以下である上記()に記載された電子部品用高強度高導電性銅合金。
質量割合にて、Ni:1.0%を超え2.0%以下、P:0.1%以上0.5%以下、Mg:0.01%以上0.20%以下を含有し、NiとPの含有量比率Ni/P:4.0以上6.5以下で、残部がCu及び不可避的不純物から成るCu−Ni−P−Mg系合金のインゴットを熱間圧延し、熱間圧延終了時に材料温度600〜850℃から水冷を行って溶体化処理後、300〜550℃で0.1〜24時間の時効処理をして、Ni−P−Mg系析出物の大きさと形状について、長径:a、短径:bとした時、アスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmとなる析出物の面積の総和が銅合金中の全析出物の面積の総和に対して80%以上を占め中間材を製造し、この中間材を冷間圧延す請求項1〜のいずれかに記載された電子部品用高強度高導電性銅合金の製造方法。



なお、本明細書においては、アスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmとなる析出物とアスペクト比a/bが2未満でかつ短径bが20〜50nmとなる析出物との面積の総和が銅合金中全析出物の面積の総和に対する割合を「面積率C」と表現する。また、アスペクト比a/bが2〜50なる析出物を「繊維状の析出物」、アスペクト比a/bが2未満での「球状の析出物」と表現する。
本発明の銅合金は、従来のCu−Ni−P−Mg系銅合金として優れた熱伝導、導電性を損なうことなく、これまでにない優れた強度を備え、良好な曲げ加工性を兼備する。したがって、急速に展開するIT化に対応し、特に小型、高集積化されたリードフレーム、端子及びコネクター等の各種電気電子部品に適切な材料として提供することが可能となる。
次に、本発明において銅合金の成分組成、析出物の形態(形状、大きさ、面積率)等の数値範囲を限定した理由をその作用と共に説明する。
[Ni]
Niは合金の強度及び耐熱性を確保する作用があると共に後述するP及びMgとの化合物を析出させ、合金の強度上昇に寄与する。しかし、その含有量が1.0%以下であると所望の強度が得られず、一方、2.0%を超えてNiを含有させると熱間圧延時の加工性が低下すると共に製品の曲げ加工性及び導電率の低下が顕著となる。更に、粗大化した析出物が発生するようになって、大きさが特許請求の範囲から外れる析出物が多くなり、面積率Cを低下させることとなり好ましくない。従って本発明の合金のNi含有量は1.0%超え2.0%以下、好ましくは1.1%以上1.8%以下である。
[P]
Pは、Ni及びMgとの化合物を析出して合金の強度及び耐熱性を向上させる。P含有量が0.1%未満であると化合物の析出が不十分であるため、所望の強度が得られない。一方、P含有量が0.5%を超えて含有させると熱間圧延時の加工性が低下すると共に導電率の低下が顕著となる。更にその上、粗大化した析出物が発生するようになって、大きさが特許請求の範囲から外れる析出物が多くなり、面積率Cを低下させることとなり好ましくない。従って本発明の合金のP含有量は0.1%以上0.5%以下、好ましくは0.2%以上0.4%以下である。
[Mg]
Mgは、Ni及びPとの化合物を析出して合金の強度及び耐熱性を向上させる。
また、Cu−Ni−P系合金を後述する本発明の製造方法にて製造すると、アスペクト比a/bが1〜5の粒状に近い析出物が得られるに対して、Mgを添加すると、後述する本発明の製造方法においてはアスペクト比a/bが2〜50の繊維状の析出物が得られる。この場合、Ni、Pが同量のCu−Ni−P系合金に比べより高強度が得られる。さらに、その効果は、Mgが固溶して得られる強度の上昇より大きい。
ただし、Mg含有量が0.01%未満であると所望の強度及び耐熱性が得られない。一方、Mg含有量が0.20%を超えて含有させると熱間圧延時の加工性が著しく低下すると共に導電率の低下が顕著となる。また、粗大化した析出物が発生するように、大きさが特許請求の範囲から外れる析出物が多くなり、面積率Cを低下させることとなり好ましくない。
従って本発明の合金のMg含有量は0.01%以上0.20%以下、好ましくは0.02%以上0.15%以下である。
[Ni/P]
NiとPの含有量が上記の限定範囲内にあってもNiとPの含有比率Ni/Pが4.0未満且つ6.5を超えると、析出物の適切な組成比から外れるために4.0未満の場合にはP、6.5を超えた場合にはNiの固溶する量が増大してしまい、導電率の低下が顕著となり好ましくない。また4.0未満、及び6.5を超えたいずれの場合もMgが合金中に固溶する量が増大するために熱間圧延時の加工性が著しく低下すると共に導電率の低下が顕著となる。
従って本発明の合金のNi/P比は4.0以上6.5以下、好ましくは4.5以上6.0以下である。
[O]
OはPやMgと合金中で反応しやすく、合金中に酸化物の状態で存在するとNi−P−Mg系の化合物の析出を阻害し、強度向上が低下すると共に曲げ加工性が劣化する。従って、本発明の合金のO含有量は、0.0050%以下、好ましくは0.0030%以下である。
[Zn、Sn、In]
Zn、Sn及びInは、いずれも合金の導電性を大きく低下させずに主として固溶強化により強度を向上させる作用を有している。従って必要によりこれらの金属を1種類以上添加するが、その含有量が総量で0.01%未満であると固溶強化による強度向上の効果が得られず、一方、総量で1.0%以上を添加すると合金の導電率及び曲げ加工性低下が顕著になる。このため、単独添加又は2種類以上の複合添加されるZn、Sn及びIn量は、0.01%以上1.0%以下、好ましくは総量で0.05%以上0.8%以下である。なお、これらの元素は本発明においては、意図的に添加される元素であり、総量で0.01%以上の場合には、不可避的不純物とはみなさない。
[析出物の形態(形状、大きさ、面積率)]
析出硬化型銅合金においては、一般に小さい析出物をより多く分散させるとともに、各析出物の分散間隔を小さくすることで高強度化を図ることが知られている。
本発明において、発明者らは、Cu−Ni−P−Mg系合金において析出物の形態について着目し、高強度化を図る上で、アスペクト比a/bが2以上の繊維状の析出物が存在することが、アスペクト比a/bが2未満の球状の析出物が単独で存在するよりも高強度化の効果が大きいことを見出したのである。すなわち、Cu−Ni−P−Mg系合金において、アスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物が存在することが高強度化に大きく寄与することがわかった。
上記の要件を満たすCu−Ni−P−Mg系合金は、インゴット鋳造、熱間圧延、溶体化処理、中間冷間圧延、溶体化処理、時効処理、最終冷間圧延の順で行われる製造工程において、最終冷間圧延前の溶体化処理、時効処理にて以下に説明する析出物の形態を作りこむことで、最終冷間圧延後に得られる。
さらに、上記の製造工程で得られたものに熱処理を施して得られたもの、本発明を中間冷間圧延に利用して最終冷間圧延で得られたものも本発明に含まれる。
以下に各製造工程の析出物の形態を詳細に説明する。
(a)最終冷間圧延後の析出物の形態
本発明における溶体化処理、時効処理を施して最終冷間圧延後に得られる析出物の形態は、アスペクト比a/bが2以上の繊維状であるが、短径bが10nm未満はほとんど存在しない。本発明のCu−Ni−P−Mg系合金においては、短径bが10nm以上の析出物は、冷間圧延前と冷間圧延後においてほとんど変化しないが、短径bが10nm未満の冷間圧延前の析出物については、冷間圧延にて再固溶して消滅するためである。
一方、短径bが25nmを超える析出物は、析出物の分散間隔が大きくなり過ぎるために、25nm以下と比べると強度が低下してしまう。
また、アスペクト比a/bが50を超えて存在する場合には、短径bも25nmを超えることが多く、短径bが10〜25nmで50を超えて存在することは少ない。しかしながら、アスペクト比a/bが50を超えて存在すると析出物の分散間隔が大きくなり、強度が低下してしまう。
従って、高強度化に寄与する好ましい繊維状の析出物(アスペクト比a/bが2以上)の短径bを10〜25nmとし、アスペクト比a/bは50以下とした。
一方、析出物のすべてを上記規定の短径bおよびアスペクト比a/bの範囲内に制御することは難しいため、上記規定の範囲内となる析出物の全析出物に対する割合が重要である。そこで、合金中の全析出物の面積総和に対して、上記限定範囲にある析出物の面積総和の割合を面積率Cとし、本発明では面積率Cを規定した。例えば200nmを超える析出物や溶解鋳造時に生じた晶出物が熱間圧延や溶体化処理で十分に再固溶することなく、冷間圧延後に短径bが25nmを超えかつアスペクト比a/bが2を超える析出物が多く存在し、面積率Cが80%未満となってしまう場合がある。この場合には、析出物の分散間隔が大きくなり所望の強度は得られないこととなる。したがって、面積率Cは80%以上とした。
(b)最終冷間圧延後に熱処理した場合の析出物の形態
本発明の繊維状(アスペクト比a/bが2〜50)の析出物は高強度化には有効であるが、冷間圧延において、例えば圧延歪=2以上の圧延を行うと、繊維状の析出物の一部が再固溶し、導電率の低下は少なからず生じる。ここで、圧延歪は、圧延前の板厚をt、圧延後の板厚をtとした場合、圧延歪=ln(t/t)で表される。
そこで、本発明においては最終冷間圧延後に熱処理をすることで、析出物が再固溶した元素を析出させ、導電率の向上を図ることができる。この場合、析出物が再固溶した元素は球状(アスペクト比a/bが2未満)で析出物を形成する。一方、すでに析出している繊維状の析出物(アスペクト比a/bが2〜50)で短径bが10〜25nmであるものは、ほとんど変化せず、存在する。この結果、高強度が維持されつつ、高導電性が得られる。ただし、この熱処理において球状の析出物の短径bが50nmを超えるようなものを析出させてしまうと、強度は低下してしまう。したがって、アスペクト比a/bが2未満については、析出物の短径bが50nm以下とする。さらに、後述する本発明を中間冷間圧延に利用した場合に圧延後の熱処理によって析出する析出物のアスペクト比a/bが2未満で、短径bが20nm未満である場合、最終冷間圧延において再固溶してしまうことを考慮し、短径bは20nm以上が好ましいとした。
なお、この状態においても(a)で説明したような理由で、面積率Cは80%以上とした。
最終冷間圧延後に熱処理を施す場合、高強度化及び高導電性に寄与する好ましい析出物は、アスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物及びアスペクト比a/bが2以下でかつ短径bが20〜50nmとなる析出物である。
したがって、最終冷間圧延でアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物の面積率Cが80%以上となったものを熱処理を施すことで、a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmとなる析出物を有し、左記析出物とアスペクト比a/bが2以下でかつ短径bが20〜50nmとなる析出物との面積の総和が銅合金中の全析出物の面積の総和に対して80%以上とすることも本発明である。
(c)最終冷間圧延前の析出物の形態及び製造方法
上述したように本発明における冷間圧延前の短径b10nm以上の繊維状の析出物アスペクト比a/bが2以上)の大きさは、冷間圧延してもほとんど変化しないことから、最終冷間圧延後にアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物の面積率Cが80%以上を得るためには、最終冷間圧延前にアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物の面積率Cが80%以上であればよいことがわかる。
具体的には、最終冷間圧延前に、溶体化処理に引き続き時効処理し、Ni−P−Mg系析出物においてアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物の面積率Cが80%以上を占めさせた後、最終冷間圧延することで製造することができる。
(d)本発明を中間冷間圧延に利用した場合の最終圧延後の析出物の形態
中間冷間圧延前に溶体化処理に引き続き時効処理し、Ni−P−Mg系析出物においてアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物の面積率Cが80%以上を占めさせた後、中間冷間圧延をした場合には、中間冷間圧延後の析出物は、アスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物の面積率Cが80%以上の状態のものが得られる。これを時効処理や歪取り等の熱処理をした後、最終冷間圧延を実施すると析出物においてアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物とアスペクト比a/bが2未満でかつ短径bが50nm以下の析出物との面積率Cが80%以上を有しつつ、高強度、高導電性を有する銅合金が得られる。
中間冷間圧延前に、溶体化処理に引き続き時効処理し、Ni−P−Mg系析出物においてアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物の面積率Cが80%以上を占めさせた後、中間冷間圧延、熱処理、最終圧延後にa/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmとなる析出物を有し、左記析出物とアスペクト比a/bが2以下でかつ短径bが20〜50nmとなる析出物との面積の総和が銅合金中の全析出物の面積の総和に対して80%以上とすることも本発明である。
以上より、本発明の合金は優れた電気及び熱伝導性、強度、ばね性、曲げ加工性を兼備し、引張強さが好ましくは700〜950MPa、更に好ましくは750〜1000MPa、導電率が好ましくは45〜65%IACSの特性値を示す。
試料の製造
電気銅或いは無酸素銅を主原料とし、ニッケル、Cu−P母合金、銅マグネシウム母合金、亜鉛、錫、インジウムを副原料とし、高周波溶解炉にて真空中又はアルゴン雰囲気中で溶製し、25×50×150mmのインゴットに鋳造した。次にインゴットを熱間圧延及び溶体化処理、時効処理、最終冷間圧延の順に実施し、厚さ0.15mmの平板とした。
得られた板材各種の試験片を採取して試験を行い、「強度」、「導電率」、「曲げ加工性」の評価を行った。
目的の析出物を製造するための方法
目的の析出物を製造するための方法の一例を次の通り示す。
(a)析出物の大きさが特許請求の範囲内の場合
インゴットを650〜950℃に0.5〜24時間加熱し、鋳造時に生じたNi−P−Mg系晶出物を固溶させた後、熱間圧延を行う。熱間圧延終了時に材料温度600〜850℃、好ましくは700〜850℃から水冷を行う。熱間圧延終了時に600℃以上の材料温度が得られない場合は、再度700〜950℃に0.5時間以上加熱後、水冷し溶体化を十分に行う。その後300〜550℃で0.1〜24時間の時効処理を行う。
(b)析出物の短径bが特許請求の範囲より小さい場合
熱間圧延は上記(a)と同様に行い、250〜400℃で0.1〜24時間の時効処理を行う。
(c)析出物の短径bが特許請求の範囲より大きい場合
熱間圧延前のインゴットの加熱は上記(a)と同様に行い、熱間圧延後の積極的な冷却は行わず、放冷(空冷)する。その後500〜700℃で0.1〜24時間の時効処理を行う。
析出物の評価
走査型電子顕微鏡及び透過型電子顕微鏡を使用して、最終冷間圧延前の合金条を圧延方向に平行に厚み直角に切断し、断面の析出物を10視野観察した。析出物の大きさ(長径b)が5〜50nmの場合は50万倍〜70万倍の倍率の視野(約1.4×1010〜2.0×1010nm)、100〜2000nmの場合は5〜10万倍の視野(約1.0×1013〜2.0×1013nm)で撮影を行った。撮影した写真の画像を画像解析装置(株式会社ニレコ製、商品名ルーゼックス)を用いて大きさが5nm以上の析出物のすべてについて個々に長径a、短径b,及び面積を測定した。これら析出物のうちランダムに100個取り出し、長径aが5nm以上の全析出物の面積総和に対して、アスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物の面積とアスペクト比a/bが2未満でかつ短径bが50nm以下の析出物の面積総和の割合を面積率C(%)として算出した。
なお、最終冷間圧延(通常は圧延歪=2以上)により、冷間圧延前の析出物の短径bが10nmより小さいNi−P−Mg系析出物は固溶してしまうが、短径bが10nm以上の析出物は最終冷間圧延後もその長径、短径b及びアスペクト比a/bを保つことを確認した。又、析出物の面積率Cも同様に最終冷間圧延後もほとんど変化しない。
試験片の物性評価
「強度」については、JIS Z 2241に規定された引張試験に従って13号B試験片を用いて行い、引張強さを測定した。
「導電率」は4端子法を用いて試験片の電気抵抗を測定し、標準軟銅(体積抵抗率が1.7241μΩcmのもの)との電導度の比を百分率で表し、%IACSで表示した。
「曲げ加工性」については、W曲げ試験機で10mm幅の試験片を曲げ半径0.15mmの金型で50kNの荷重で曲げ試験した曲げ部表面を光学顕微鏡(100倍)で観察することにより割れの有無を調査評価し、割れ発生のない場合を○、割れが発生した場合を×で表示した。
本発明に係る高強度高導電性銅合金の実施例を、表1に示す成分組成の銅合金について、比較例と共に説明する。
実施例1〜7と比較例8〜12とは本発明の合金組成の範囲について比較するものであり、比較例8〜12は、本発明の合金組成の範囲から外れた成分での合金である。そこで、冷間圧延後では短径b及びアスペクト比a/bについて請求の範囲を満たし、面積率Cは、実施例1〜7、比較例8〜12とも、80%以上とした。
Figure 0004493083

Figure 0004493083

実施例及び比較例の強度、導電性、曲げ加工性の結果を表2に示す。
実施例1〜7は、本発明の合金組成の範囲であるため、優れた強度、導電率及び曲げ加工性を具備していた。一方、比較例8〜12までの結果を検討すると、比較例8は、Niの添加量が1.0%未満となっているために、Ni−P−Mg系析出物の析出量が少なくなるため、充分な強度が得られない。比較例9は、Pの添加量が0.5%を超えるため、Pの固溶量が増してしまい導電率の低下を生じ、かつ曲げ加工性が劣る。比較例10は、Ni/P比が析出物の適切な組成比から外れるために、Niの固溶する量が増大して導電率の低下が生じ、又Ni−P−Mg系析出物の析出量が少なくなるため、十分な強度が得られない。比較例11は、副成分としてZn,Sn,Inの添加量が総じて1.0%を超えているため、これらの固溶により強度は高いものの、固溶によって導電率が低下し、又曲げ加工性が劣る。なお、比較例11でのZn,Sn,Inは不可避的不純物ではないので、比較例11は発明例に該当しない。比較例12は、Mgの添加量が0.2%を超えるため、Mgの固溶量が増してしまい導電率の低下を生じ、かつ曲げ加工性が劣る。
実施例1〜7と比較例13〜17とは析出物の状態(析出物の短径b及びアスペクト比a/b)が異なることによる面積率Cを比較する例であり、比較例13〜17については、本発明の面積率Cをから外れる例である。なお、発明例の合金組成は表1、比較例の合金組成は表3に示すように特許請求の範囲内である。
Figure 0004493083

Figure 0004493083

Figure 0004493083

析出物の面積率Cと強度、導電性、曲げ加工性の結果を実施例は表4に、比較例は表5に示す。なお、比較例については、面積率Cのみでは、析出物の状態がわかりにくいため、参考として平均短径と平均のアスペクト比を示しておく。ここで、平均短径は、各析出物の短径の平均値であり、平均のアスペクト比は各析出物の長径の総和を短径の総和で除した値である。
実施例は、面積率Cが80%以上であるため、優れた強度、導電率及び曲げ加工性を具備している。
比較例13は、冷間圧延前の析出物の短径bが規定範囲より小さく、規定を満たす析出物の面積率Cが0%であるため、析出物が冷間圧延中に固溶してしまい、冷間圧延後には析出物が観察されなかった。したがって、冷間圧延後の強度は、固溶強化によって高いが導電率が著しく低下し、曲げ加工性が劣る。
比較例14では、冷間圧延前いおいて、短径bは25nm以下であるがアスペクト比a/bが50を超える析出物、アスペクト比a/bが50以下であるが短径bは25nmを超える析出物、短径bが25nmを超えアスペクト比a/bも50を超える析出物が多く存在する面積率Cが80%未満である。冷間圧延後、析出物の大きさ(短径b及びアスペクト比a/b)はほとんど変化せず、析出物の固溶も見られず、面積率Cは冷間圧延前とはほとんど変化しない。そのため導電率は十分であるが、この析出物の大きさでは析出物による加工硬化は小さく、所望の強度が得られない。
比較例15は、冷間圧延前におけるアスペクト比a/bが2〜50であるが短径bが25nmを超える粗大な析出物が多く見られ、面積率Cは極端に低い。冷間圧延後、析出物の大きさはほとんど変化せず、固溶も見られず、導電率は高いが、面積率Cが極端に低いため、加工硬化が非常に小さく、強度が著しく低くなった。
比較例16は、10〜25nmの短径bで、アスペクト比a/bが50超える大きい析出物が多く見られ、面積率Cは極端に低い。比較例15と同様に固溶は見られず導電率は高いが、加工硬化が小さく、強度が十分ではない。
比較例14、15、16から本発明を構成する繊維状の析出物の上限規定が、短径b25nm以下かつアスペクト比a/bが50以下であることがわかる。
比較例17は、5〜15nmの短径bで、アスペクト比a/bが4〜6の微細な析出物が多く見られ、面積率Cが低い。10nm未満の析出物は冷間圧延中に析出物が固溶してしまう。この場合には、10nm以上の析出物はそのまま、残るため面積率Cは,100%となるが、固溶強化により強度は十分なものの、導電率が著しく低下する。また、比較例13と同様に曲げ加工性が悪い。
表4及び表5の下欄には、冷間圧延後の実施例7及び比較例13に熱処理を施した例及び熱処理後にさらに冷間圧延を施した例である。冷間圧延後に熱処理すると、固溶している元素が球状の析出物として析出し、導電率を上げることができるが、圧延後の導電率が47.1%である実施例No.7を熱処理した実施例No.18では、導電率が55.2%と向上する。この場合、冷間圧延で一部固溶している元素が、短径bが20〜50nmでアスペクト比a/bが2未満の球状の析出物として析出する。そして、短径b10nm〜25nmかつアスペクト比a/bが2〜50である析出物との総和の面積率Cが95%となり、80%以上となっている。
一方、析出物が全て固溶した比較例No.13を熱処理した比較例No.19では、球状の析出物(アスペクト比a/bが2未満)が析出し、短径bが20〜50nmのものが80%以上である。しかしながら、比較例No.19は繊維状の析出物(アスペクト比a/bが2〜50)が存在しないことから、繊維状の析出物(アスペクト比a/bが2〜50)を有する実施例No.18と比較すると強度が劣る。さらに50nmを超える析出物が多く存在する比較例20では明らかに十分な強度が得られていない。
さらに、冷間圧延後に熱処理を施した実施例No.18をさらに冷間圧延を施した実施例21で高導電率を有しながら実施例No.18よりも高い強度を得ることができる。
一方、比較例22に圧延を施した比較例は、圧延しても50nmを超える析出物はほとんど変化せず、球状で50nm超える析出物として存在するため、十分な強度が得られない。





Claims (5)

  1. 質量割合にて、Ni:1.0%を超え2.0%以下、P:0.1%以上0.5%以下、Mg:0.01%以上0.20%以下を含有し、NiとPの含有量比率Ni/P:4.0以上6.5以下で、残部がCu及び不可避的不純物から成るCu−Ni−P−Mg系合金において、導電率:40%IACS以上を有し、Ni−P−Mg系析出物の大きさと形状について、長径:a、短径:bとした時、少なくもアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmとなる析出物を有し、左記析出物とアスペクト比a/bが2未満でかつ短径bが20〜50nmとなる析出物との面積の総和が銅合金中の全析出物の面積の総和に対して80%以上を占めることを特徴とする優れた強度、導電性及び曲げ加工性を兼備した電子部品用高強度高導電性銅合金。
  2. 請求項に記載のCu−Ni−P−Mg系合金において、Zn、Sn及びInのうち1種以上を合計で0.01%以上1.0%以下含むことを特徴とする優れた強度、導電性及び曲げ加工性を兼備した電子部品用高強度高導電性銅合金。
  3. 引張強さ:700MPa以上950MPa以下である請求項1または2のいずれかに記載された電子部品用高強度高導電性銅合金。
  4. 引張強さ:750MPa以上1000MPa以下である請求項に記載された電子部品用高強度高導電性銅合金。
  5. 質量割合にて、Ni:1.0%を超え2.0%以下、P:0.1%以上0.5%以下、Mg:0.01%以上0.20%以下を含有し、NiとPの含有量比率Ni/P:4.0以上6.5以下で、残部がCu及び不可避的不純物から成るCu−Ni−P−Mg系合金のインゴットを熱間圧延し、熱間圧延終了時に材料温度600〜850℃から水冷を行って溶体化処理後、300〜550℃で0.1〜24時間の時効処理をして、Ni−P−Mg系析出物の大きさと形状について、長径:a、短径:bとした時、アスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmとなる析出物の面積の総和が銅合金中の全析出物の面積の総和に対して80%以上を占め中間材を製造し、この中間材を冷間圧延す請求項1〜のいずれかに記載された電子部品用高強度高導電性銅合金の製造方法。
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