JP4491828B2 - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

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本発明は、ブレーキ操作子と、車輪ブレーキに接続するマスタシリンダと、正逆転自在なモータと、該モータの動力をマスタシリンダに備わるマスタピストンに伝達可能にされる車両用ブレーキ装置に関する。
従来、このような車両用ブレーキ装置として、たとえば特許文献1および特許文献2および特許文献3などにより既に知られている。
特公平6−9964号公報 特許第3605460号公報 特開2002−321611号公報
上記特許文献1では、回動を規制されたボールねじ機構のボルトの一端をマスタピストンに当接して、他端をブレーキペダルに連結したボルトが、ハウジングに対して回転軸方向の位置が拘束されたロータ内周に形成されるナットの回動により、回転軸方向にボルトが進退動する電動式ブレーキ倍力装置が開示されている。
ところが、上記開示例ではモータの回動がフリーとなったときに、ブレーキペダルを踏み込み操作した場合、ボルトの前進にともなってナットが回動しないとマスタピストンを押動することが出来ない。
一般的にボールねじは、ボルトを押動してナットを回動させる場合の逆効率は高いものの、リードを小さく設定してかつ慣性力の大きなナットおよびモータのコギングトルクのかかっている回転体を回動するためには大きな押動力が必要になり、そのためマスタピストンに伝達するペダル操作力は大きくロスされることになる。
さらに万が一、モータのロータが固着した場合においては、ブレーキペダルの操作力はマスタピストンに伝達不可能となり、フェイルセーフに課題が残る。
そして、ブレーキペダルはボルトに離間不可能に連結されているため、自動ブレーキ作動をおこなう場合には、自動的なボルトの前進にともなってブレーキペダルも入り込んでしまうため、ドライバの違和感を生じることになる。
特許文献2では、マスタシリンダ軸線と平行してモータに駆動されるボールねじ機構の直動部材であるボルトに連結されたバー状の押動部材が、マスタピストンを背後より押動するとともに、ブレーキペダルに連結される入力桿先端が前記バー状押動部材を貫通してマスタピストンを押動可能に構成されるアシスト力付与手段を備えた車両用ブレーキ装置が開示されている。
このように構成されたアシスト力付与手段では、特許文献1の課題であるモータがフリーになった場合の操作力のロスが大、モータが固着した場合のマスタシリンダ作動不可について、バー状押動部材に干渉なく貫通する入力桿がマスタピストンを直接押動可能にされているため解決されている。
しかしながら、最大10000N程度発生するマスタシリンダの油圧発生反力を、軸線を大きく平行にオフセットして構成されるボールねじ機構が支承するので、バー状押動部材の剛性やマスタシリンダとボールねじ機構との相互取り付け剛性を上げるための重量増加と、片持ちであるバー状押動部材がボールとナットに及ぼす偏荷重による効率や耐久性の低下などの課題が残る。
また、ブレーキ操作部材の入力の有無に関らずブレーキ液圧を発生させる自動ブレーキ作動制御を行って、その制御中にブレーキペダルを操作した場合、前進しているマスタピストンと後退限にある入力桿とにおいて、ブレーキペダルのいわゆる空振りが発生してしまう。
さらに、電気回生ブレーキに協調してアシスト力を弱める制御などをおこなった場合においては、マスタシリンダピストンの前進量が低下するため、ブレーキペダルの操作量(入力に対するストローク)が車両の制動力に対して少なくなることになる。
つまり、自動ブレーキおよび回生協調ブレーキ制御中のブレーキ操作部材のストロークは通常アシスト時とは異なってしまうため、ドライバの学習による入力とストロークと発生減速度の関係に不一致が生じ、ブレーキ操作フィーリングに違和感をおよぼすことになる。
特許文献3では、ブレーキペダルの入力量に連動して該入力量に対応したモータ動力がピニオンとピニオンに噛合するラックを介して加算されて倍力を得るように構成されているが、モータ単独でマスタシリンダを作動させ自動的にブレーキをかけたときに、さらにブレーキペダルを踏み増す際の遊びの増加(第1実施例)やあるいは反力の増加(第2,第3実施例)がある。
そして通常のブレーキ操作時においても、入力部材と出力部材を同ストロークで操作させるためには、倍力比=入力部材受圧断面積/出力部材受圧断面積の関係が必要なため(第2,3実施例)設計自由度が低くブレーキ操作フィーリングおよび機能に課題が残る。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、正逆転自在なモータの動力を簡素な構造をもってマスタシリンダに伝達するとともに、ブレーキ操作子の操作フィーリングとフェイルセーフにもすぐれ、協調回生ブレーキや自動ブレーキにも好適な電動液圧式の車両用ブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、後端をブレーキ操作子に連結する入力伝達部材と、車輪ブレーキに接続されるマスタシリンダと、正逆転自在なモータと、該モータに回動され回転軸心が前記マスタシリンダの軸線と同軸を含めて平行に進退動可能にされかつハウジングに後退限を規制される駆動軸とからなり、該駆動軸の回転軸心から所定の半径をもって該駆動軸に設けられる偏心部の前面に前記マスタシリンダのマスタピストン後端を連係して前記駆動軸の回動により前記マスタピストンの進退動を可能にするとともに、前記偏心部の後面に前記入力伝達部材の前端を臨ませる構成とした車両用ブレーキ装置とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、前記モータの回動を前記駆動軸に伝達する歯車対を設けて、該歯車対は前記モータ側に具設するウォーム歯車と駆動軸側に具設するウォームホイール歯車とが歯合して構成されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の発明に加えて、前記ブレーキ操作子の操作入力増加に連動して、前記駆動軸と前記入力伝達部材との間に具設する弾性部材を、前記入力伝達部材が圧縮して前記ブレーキ操作子の操作ストローク増加を可能とするストロークシミュレータを設けて、前記弾性部材は前記駆動軸に連なる進退動を可能にすることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明に加えて、入力検出器と電子制御装置とを含んで、すくなくとも前記ブレーキ操作子の入力によって前記入力伝達部材が前記駆動軸を後退限より前進させる力よりも、前記モータおよび前記駆動軸の回動による前記マスタシリンダの発生油圧反力で前記駆動軸を後退限に規制する力のほうが大きくなるよう、前記モータの動力を制御することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、モータの回動に連なる駆動軸を後退限に規制してかつ回動させ、その規制された後退限で発生油圧反力を支承しながら駆動軸の回動力を偏心部がマスタピストン押動力に変換してマスタシリンダを昇圧可能にするとともに、偏心部の後面に臨む入力伝達部材を介してブレーキ操作子の入力も駆動軸の回動力に加算することも可能になる。
そして万が一、モータ制御不能などによりモータがフリーとなった場合において、仮に駆動軸の回転軸心がマスタシリンダ軸線方向に拘束されている場合には、ブレーキ操作子に後端を連結する入力伝達部材前端が駆動軸の偏心部を押動するにともない駆動軸およびモータの回動が不可欠となり、駆動軸およびモータの慣性力やモータコギングトルクなどに打ち勝って駆動軸を回動させるため、大きな押動力がブレーキ操作子に要求されてしまう。
ところが、本発明では、駆動軸の回転軸心をマスタシリンダ軸線方向への進退動を可能にするので、入力伝達部材の押動にともなう駆動軸の回動は必要なく、ブレーキ操作子の入力をロスなくマスタピストンに伝達でき、きわめて高い入出力効率でマスタシリンダを昇圧することができる。
さらに、万が一、モータがロックして回動不能になった場合においても、駆動軸およびモータの回動をともなう必要がないため、ブレーキ操作子の踏み込みによる入力伝達部材の推力は駆動軸の回転軸心の進退動により偏心部が平行移動してマスタピストンにロスなく伝達されマスタシリンダの追加昇圧をすることができる。
請求項2記載の発明によれば、ウォーム歯車の回動をウォームホイール歯車に伝達する場合は動力伝達正効率がよいものの、逆にウォームホイール歯車の回動をウォーム歯車に伝達する場合には動力伝達逆効率がきわめて低いため、マスタシリンダの高圧を保持するときなど駆動軸には高負荷の逆転回動力がかかる場合でも、モータに逆伝達される負荷トルクは小さく、モータ消費電力を大幅に省略させることができる。
また、万が一、モータの高い動力によりマスタシリンダが昇圧されているときに、突然モータ動力が失効した場合においても、マスタピストンにかかっている既存液圧反力がハウジングに後退限を規制される駆動軸を逆転しようとする際、ウォームホイール歯車からウォーム歯車に伝達される逆転回動力の逆効率が低いため、駆動軸の逆転に抵抗がかかり、マスタシリンダ液圧および制動力の低下を遅延させるいっぽう、ブレーキ操作子の入力による入力伝達部材の押動力は、該押動にともなう駆動軸およびモータの回動を不要にして高効率にマスタシリンダに伝達されるので制動力の低下幅をも小さく抑えることができる。
すなわち、駆動軸の回転軸心がマスタシリンダ軸線方向に進退動可能にされているがゆえに駆動軸の動力伝達にウォーム&ウォームホイール歯車対を安心して使用できるものであり、該ウォーム&ウォームホイール歯車対を用いることは、モータがフリーになってしまった場合においては液圧回路に例えるならばマスタシリンダと車輪ブレーキ間に並列にオリフィスと車輪ブレーキ側に開弁する大口径のワンウェイバルブを設けるような働きができ、既存液圧低下遅延と追加昇圧が容易に可能とされるものである。
請求項3記載の発明によれば、モータおよび駆動軸の回動力によりマスタピストンを押動してマスタシリンダが昇圧されている際に、駆動軸の偏心部の後面にある入力伝達部材はストロークシミュレータを構成する弾性部材の剛性設定によってブレーキ操作子の入力に対するストローク量を自在に設定することができる。
入力伝達部材の前端が駆動軸の偏心部を押動可能に弾性部材の剛性を設定する場合には、モータの回動力と入力伝達部材の押動力との合力でマスタピストンを押動してより高い発生液圧を得ることができ、また弾性部材の剛性を入力伝達部材のストロークがマスタピストンのストロークより小さく設定する場合には、ブレーキ操作子入力によるマスタシリンダ発生液圧の増強はできないものの、ドライバの操作仕事量を低減して好適なブレーキ操作フィーリングを演出することができる。
そして、モータおよび駆動軸の回動力がなくブレーキ操作子および入力伝達部材の押動力によってマスタシリンダを昇圧しなければならない場合には、ストロークシミュレータを構成する弾性部材が駆動軸とともに進退動可能にされているので、入力伝達部材の押動力は弾性部材の圧縮に費やされることなく駆動軸およびマスタピストンの進退動に費やされて、ブレーキ操作子の入力を高い効率でマスタシリンダ液圧に変換することができる。
請求項4記載の発明によれば、すくなくともブレーキ操作子の入力に打ち勝つようにモータの動力が制御されてマスタピストンを押動するため、マスタシリンダは増圧され高い制動力が発生されるとともに、後退限に規制される駆動軸の偏心部後面に臨む入力伝達部材は、駆動軸の偏心部を押動してモータ動力によるマスタシリンダの増圧を補強可能に設定、あるいはストロークシミュレータの追加によりマスタピストンのストロークより入力伝達部材のストロークが小さくなるよう設定するなど、任意のブレーキフィーリング設定が可能になる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
なお、以下の説明において使用される表現において、前進および後退、または正転および逆転は車両の進行方向や装置の装着向きに対応するものではなく、マスタシリンダが昇圧方向に作用するときに前進および正転を用い、マスタシリンダが減圧方向に作用するときに後退および逆転を用いるものである。
図1〜図7は本発明の第1実施例を示すものであり、図1は車両用ブレーキ装置の全体構成を示すブレーキ液圧系統図、図2はブレーキ液圧発生装置の非作動初期位置での左側面要部断面図(図3におけるA−A線およびB−B線断面)、図3はブレーキ液圧発生装置の背面要部断面図(図2におけるC−C線断面)、図4はブレーキ液圧発生装置の増圧ブレーキ作動位置での左側面要部断面図、図5はブレーキ液圧発生装置の非増圧ブレーキ作動位置での左側面要部断面図、図6はストロークシミュレータ特性図、図7は出力液圧特性図である。
先ず図1において、ブレーキ液圧発生装置10は、モータ110を備える駆動軸機構90と、該駆動軸機構90後部にブレーキ操作部材であるブレーキ操作子11に連結する入力手段30と、駆動軸機構90の前部に樹脂等で形成されてブレーキ液を蓄えるマスタリザーバ12を上部に装着するタンデム型のマスタシリンダ60とを備えている。
電子制御装置13は、電源8および、該電源8に不具合が生じた場合において、後述するブレーキ液圧発生装置10の増圧ブレーキ作動制御を電子制御装置13が数回分行えるだけの電力を蓄える小型キャパシタ9に接続して、車両ブレーキ装置を統合的に制御可能にする。
ブレーキ操作子11の操作量はエンコーダやポテンショメータ等で構成して操作ストロークを検出する入力検出器A25、および歪みセンサ等で構成して操作荷重を検出する入力検出器B26にて検出され、それら検出値は電子制御装置13に伝達され、電子制御装置13はこの検出値を基にブレーキ液圧発生装置10に備わるモータ110の動力を制御する。
さらに、電子制御装置13にはマスタシリンダ60が発生する圧力を検出する出力検出器27の検出値と、モータ110の回転位置を検出する位置検出器28と、モータ110の電流検出値とが伝達され、それらの値を基にブレーキ液圧発生装置10に備わるモータ110の動力のフィードバック制御が可能にされる。
また、電子制御装置13には、図示せぬ車輪速センサ、ヨーセンサ、Gセンサ等の検出値をもとにブレーキ液圧発生装置10および以下に説明するABS15を制御して車両の統合的な制御を可能に電気回路を配索する。そして、これらの車両用ブレーキ装置の異常時にはドライバに警報を発する警報装置14を備える。
マスタシリンダ60の前部出力ポート16Fと後部出力ポート16Rから出力される液圧は前部液圧路17Fおよび後部液圧路17Rに導かれ、該後部液圧路17Rの発生液圧は圧力センサで構成される出力検出器27にて検出可能にされている。
前部液圧路17FはABS15を介して左前輪用車輪ブレーキBFLおよび右前輪用車輪ブレーキBFRに接続される。また後部液圧路17Rも、ABS15を介して左後輪用車輪ブレーキBRLおよび右後輪用車輪ブレーキBRRに接続される。
ABS15は、前部液圧路17Fを分岐して、左前輪用車輪ブレーキBFLおよび右前輪用車輪ブレーキBFR間に設けられる常開型電磁弁18,18と、常開型電磁弁18,18に並列に接続される一方向弁19,19と、減圧リザーバ21と、左前輪用車輪ブレーキBFLおよび右前輪用車輪ブレーキBFRと減圧リザーバ21間に設けられる常閉型電磁弁20,20と、減圧リザーバ21から前部液圧路17F側へブレーキ液を還流するべく、ABSモータ22に駆動されるABSポンプ23とを備える。
さらにABS15は、後部液圧路17Rを分岐して、左後輪用車輪ブレーキBRLおよび右後輪用車輪ブレーキBRR間に設けられる常開型電磁弁18,18と、常開型電磁弁18,18に並列に接続される一方向弁19,19と、減圧リザーバ21と、左後輪用車輪ブレーキBRLおよび右後輪用車輪ブレーキBRRと減圧リザーバ21間に設けられる常閉型電磁弁20,20と、減圧リザーバ21から後部液圧路17R側へブレーキ液を還流するべく、ABSモータ22に駆動されるABSポンプ23とを備える。
ABS15は電子制御装置13により制御され、各車輪ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRに対応した常開型電磁弁18を開くとともに常閉型電磁弁20を閉じる増圧モードと、常開型電磁弁18を閉じるとともに常閉型電磁弁20を開く減圧モードと、常開型電磁弁18および常閉型電磁弁20をともに閉じる保持モードとを切換えて制御し、これにより各車輪ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRのブレーキ液圧を状況に応じて個別で最適に制御することができる。
そして電子制御装置13は、ブレーキ液圧発生装置10およびABS15を統合的に制御するものであり、ブレーキ操作子11の操作量に応じたブレーキ液圧発生装置10の増圧ブレーキ作動制御、アンチロックブレーキ制御、ブレーキ操作子11の操作有無にかかわらずブレーキ液圧発生装置10に自動的に液圧を発生させる自動ブレーキ制御、さらに自動ブレーキ制御からABS15を制御して個別の車輪ブレーキ液圧を最適に調整してのトラクションコントロールおよびビークルスタビリティコントロールなどを行うことができる。
さらに電子制御装置13は、図示せぬ電気回生制動装置との協調にも対応することが可能であり、電気回生制動装置の制動力をドライバの所望した車両制動力から差し引いた車輪ブレーキ制動力になるようにブレーキ液圧発生装置10を増圧ブレーキ作動制御することもできるようになっている。
図2において、非作動初期位置となるブレーキ液圧発生装置10は、駆動軸機構90と、該駆動軸機構90の前部にはマスタシリンダ60と、駆動軸機構90の後部には入力手段30が構成されている。
マスタシリンダ60に備える後部マスタピストン62の後端は、ハウジングA31とハウジングB91に支持構成される駆動軸機構90に備える駆動軸93の偏心部93bの前面が当接している。
マスタシリンダ60は、タンデム型のものであり、前部液圧室FPLおよび前部出力ポート16Fに液圧を発生させる前部マスタピストン71と、後部液圧室RPLおよび後部出力ポート16Rに液圧を発生させる後部マスタピストン62とを備える。
マスタボディ61の有底円筒状のシリンダ内では、前部および後部マスタピストン71,62が摺動自在に嵌合する。
マスタボディ61の上部には、前部および後部マスタピストン71,62により画成される前部および後部液圧室FPL,RPLへのブレーキ液の補給が可能なように、合成樹脂から成るマスタリザーバ12(図1参照)が取り付けられブレーキ液を満たしている。
前部マスタピストン71の軸方向中間部およびマスタボディ61内径間にブレーキ液を補給すべく、常時通じて前部マスタピストン71の軸方向中間部に開口する補給ポートFSPがマスタボディ61に穿設される。
前部マスタピストン71の前部には、前部液圧室FPLに液圧を発生させるべく、マスタボディ61のシリンダ内面に摺接するカップ72が装着される。また前部マスタピストン71の後方側には後部液圧室RPLの発生液圧を受圧すべく、マスタボディ61のシリンダ内面に摺接するカップ73が装着される。
前部マスタピストン71には、戻しばね76の付勢力により前部マスタピストン71が後退限位置に戻ったときに前部液圧室FPLとマスタリザーバ12を連通させる中心型のリリーフ弁74が設けられる。このリリーフ弁74は、前部マスタピストン71の前端部に同軸に装着され、前部マスタピストン71が後退限にあるときにはリリーフ弁74を弁ばね75のばね付勢力に抗して前進位置に保持し開弁して、前部マスタピストン71の前進時には弁ばね75によるリリーフ弁74の後退動作すなわち閉弁動作を許容するようにして両端がマスタボディ61に固定的に支持される開弁棒77とで開閉可能に構成される。
開弁棒77は、その両端をマスタボディ61で支持されて前部マスタピストン71の長穴71a内に挿通されており、リリーフ弁74の後端が開弁棒77に当接される。
リリーフ弁74は、前部マスタピストン71が後退限にあるときには開弁棒77でリリーフ弁74が押圧されることにより開弁し、前部液圧室FPLとマスタリザーバ12を連通させて前部液圧室FPLにブレーキ液を補給可能とする。また前部マスタピストン71が後退限から前進すると、開弁棒77が前部マスタピストン71に対して後方に相対移動することにより、リリーフ弁74が閉弁して前部液圧室FPLの圧力発生を可能にする。
後部マスタピストン62は異径段付軸にして、大径軸はマスタボディ61のシリンダ内径に、小径軸はマスタボディ61の後端部にシール部材69を外周に備えて嵌着されるガイド67の内径にそれぞれ摺動自在に嵌合される。
ガイド67の前端には後部マスタピストン62の環状段付部が当接し、またガイド67の後端はマスタボディ61の後端溝部に嵌着されるストッパ70に当接して、ガイド67とともに後部マスタピストン62の後退限が規制されている。
そして後部マスタピストン62は、前方外周に後方からのみブレーキ液の流通を許容してマスタボディ61内径に摺接するカップ63を備え、後部マスタピストン62の後方小径軸の外周はガイド67内周に装着されたカップ68に摺接する。
またマスタボディ61には、後部マスタピストン62の後退限位置にあるときはマスタリザーバ12と後部液圧室RPLを連通して、後部マスタピストン62の前進位置ではカップ63の通過によりマスタリザーバ12と後部液圧室RPLの連通が遮断され閉弁するリリーフポートRPと、マスタリザーバ12からカップ63とカップ68間に常時ブレーキ液の補給をおこなう補給ポートRSPとが穿設される。
前部および後部マスタピストン71,62の最大間隔を規制すべく、前部マスタピストン71後端に当接するリテーナ65と後部マスタピストン62間に縮設される戻しバネ66のセット長を、後部マスタピストン62に螺着されるリテーナガイド64が規制するようになっている。
前部マスタピストン71の戻しバネ76より後部マスタピストン62の戻しバネ66のセット荷重の方が大きく設定されており、後部マスタピストン62の後退限では前部および後部マスタピストン71,62の最大間隔をおいた位置で前部マスタピストン71の後退限も設定される。
このように構成されたマスタシリンダ60では、後部マスタピストン62が押動されると、後部マスタピストン62の戻しバネ66より小さなセット荷重に設定される前部マスタピストン71の戻しバネ76を先ずたわませて、後部マスタピストン62と前部マスタピストン71とが同時に前進を開始する。
そして前部マスタピストン71ではリリーフ弁74が、また後部マスタピストン62ではリリーフポートRPがほぼ同時に閉弁動作をおこなう。
前記閉弁動作後は、後部マスタピストン62の前進に応じて後部液圧室RPLと前部液圧室FPLが同圧となるように前部マスタピストン71が浮動してバランスを取りながら、前部および後部出力ポート16F,16Rに液圧を供給するものである。
後部マスタピストン62と前部マスタピストン71が後退限に戻ると、前部マスタピストン71前方ではリリーフ弁74が、また後部マスタピストン62前方ではリリーフポートRPが開弁して前部液圧室FPLおよび後部液圧室RPLはマスタリザーバ12に連通して大気圧開放状態に戻ることになる。
入力手段30は、ハウジングA31の後部に形成される円筒部内径に、ドライバのブレーキ操作子11への入力に対応して、ブレーキ操作子11に反力とストロークを付与すべく、カートリッジ様に小組みされたストロークシミュレータSSを摺動自在に挿入して構成される。
ストロークシミュレータSSは、ハウジングA31の円筒内径部を摺動自在に挿入される略円筒状のスリーブ36と、スリーブ36内径後部の溝部に嵌着される係止リング41に後端角部を当接し後退限を規制されスリーブ36の内径を摺動自在に挿入される入力伝達部材35と、該入力伝達部材35の小径軸に内径部を挿通され外径軸をスリーブ36内径に摺動可能にされるリテーナ37と、該リテーナ37前方段部とスリーブ36底部間に張架されて巻きばねからなるシミュレートばね38と、リテーナ37後方段部と入力伝達部材35前方段部間に張架されてゴム等の弾性材からなるシミュレートラバー39とで構成され、スリーブ36は後端角部をハウジングA31円筒内径後部の溝部に嵌着される係止リング40に当接して後退限を規制されている。
入力伝達部材35は、後端にブレーキ操作子11(図1)に連結するヨーク32にナット34とともに螺着されるプッシュロッド33を首振り自在に連結し、リテーナ37内径を挿通した小径軸前端は駆動軸機構90に備わる駆動軸93に具設される偏心部93bの後面に臨ませている。
シミュレートばね38はシミュレートラバー39よりもばね定数が小さく設定され、リテーナ37はシミュレートばね38とシミュレートラバー39のセット荷重が釣り合うように位置して、リテーナ37前方段部とスリーブ36内径段部間には距離L1を、スリーブ36後端と入力伝達部材35前方段部間には距離L2を空けている。
この距離L1,L2はシミュレートばね38とシミュレートラバー39の許容応力を超えることが無いように設けられるものであり、ストロークシミュレータSSの全ストロークもL1+L2に設定されるものであるが、非作動初期位置にあっては駆動軸機構90に備わる駆動軸93に具設される偏心部93bの後面と入力伝達部材35の前端との離間距離を設定していないため、ストロークシミュレータSS単独での入力伝達部材35のストロークすなわちストロークシミュレート動作は規制されていることになる。
駆動軸機構90は、ハウジングA31およびハウジングB91に挟持されるように構成され、駆動軸機構90はマスタシリンダ60の軸線と平行に進退動可能にされている。
図3を併せて参照して、駆動軸機構90は偏心部93bを有してクランクを構成する駆動軸93と、該駆動軸93を軸支してマスタシリンダ60の軸線と平行に滑動可能にされる駆動軸ホルダ92と、ハウジングB91前方より回転軸110aを挿入してハウジングBに固定的に連結される正逆転自在なモータ110と、該モータ110の回動を駆動軸93の回動として伝達するウォーム&ウォームホイール歯車対とで構成される。
駆動軸93は、マスタシリンダ60の軸線と直交する回転軸心93aと所定の半径をもつ偏心部93bを具設して、該偏心部93bは後部マスタピストン62後端に当接転動する軸受96,96を回動自在に軸支するクランクピン97の両端を駆動軸93有底穴部とクランクウェブ103有底穴部とに圧入して挟持されている。
駆動軸93の回転軸心93aは、駆動軸ホルダ92の前方に突き出している一対の腕部92a,92bの貫通穴に備える軸受94,94とともに、駆動軸93およびクランクウェブ103の貫通穴をクランクシャフト95が挿通して、該クランクシャフト95はクリップ104によって抜け止めされている。
駆動軸ホルダ92は、後部壁に入力伝達部材35の小径軸が干渉なく挿通可能な貫通穴が設けられ、後部壁後面をハウジングA31の前面壁に当接して後退限が規制されている。
駆動軸ホルダ92の入力伝達部材35挿通穴の上部にはガイド穴92eが設けられ、ハウジングA31とハウジングB91の穴部に挟持されるガイドロッド102に挿通されてマスタシリンダ60の軸線と平行に進退動可能にガイドされている。
さらに駆動軸ホルダ92下部の穴部92c,92dには、両端を軸受99,100により回動自在に軸支されたウォーム歯車軸98を挿入してクリップ101により抜け止めされている。
ウォーム歯車軸98の外周部にはウォーム歯車98wが形成され、該ウォーム歯車98wは駆動軸93の外周に形成されるウォームホイール歯車93whと歯合してウォーム&ウォームホイール歯車対を構成している。
そして、ウォーム歯車軸98の軸心には滑動スプライン穴98aが形成され、該滑動スプライン穴98aには同形状断面の滑動スプライン軸に形成されるモータ110の回転軸110aがゆるい嵌め合いで挿入され、ウォーム歯車軸98はモータ110の回転軸110aとの相対回動を規制しつつ軸方向の進退動を可能にしている。
このように構成される駆動軸機構90は、正逆転自在なモータ110と連なる回動を駆動軸93に伝達して、該駆動軸93の偏心部93bの回動を偏心部に備わる軸受96,96が当接する後部マスタピストン62後端面を転動しながら押動可能とし、駆動軸93自体もハウジングA31に後退限を規制されつつマスタシリンダ60の軸線方向に進退動可能に構成するものである。
図4では、ドライバのブレーキ操作子11の操作による入力検出器A25の操作ストローク検出値および入力検出器B26の操作荷重検出値に基づいた電子制御装置13の増圧ブレーキ作動制御により、駆動軸機構90の駆動軸93に回動を伝達するモータ110に動力が発生している。
駆動軸93の偏心部93bに当接する後部マスタピストン62を前進させる方向にモータ110の回転軸110aが回動すると、駆動軸93の偏心部93bの回動にともなう弧の軌跡を吸収するように偏心部93bに備わる軸受96,96が後部マスタピストン62後端を転動しながら後部マスタピストン62を押動し、押動された後部マスタピストン62によってマスタシリンダ60の前部および後部液圧室FPL,RPLに発生した油圧反力は、駆動軸93の回転軸心93aを介して駆動軸ホルダ92に伝達され駆動軸ホルダ92の後部壁後面をハウジングA31の前面壁に作用して、駆動軸93の後退限を規制するとともに前記油圧反力を支承している。
ここで、マスタシリンダ60の昇圧が保持された場合に駆動軸93には前記油圧反力によって逆転方向の回動力が発生するが、駆動軸93に形成されるウォームホイール歯車93whから歯合するウォーム歯車98wを形成するウォーム歯車軸98への回動力の伝達逆効率が低いため、モータ110に伝達される逆転回動力は低く液圧保持のために費やされる電力は小さなものになっている。
いっぽう、入力手段30に備わるストロークシミュレータSSでは、後退限にある駆動軸ホルダ92の後部壁後面に当接して前進を規制されたスリーブ36底部と入力伝達部材35の前方段部間に備わるシミュレートばね38とシミュレートラバー39を入力伝達部材35が圧縮して該入力伝達部材35後端に連結するブレーキ操作子11に操作力に対応した操作ストロークを付与している。
このとき、入力伝達部材35の前進ストロークは後部マスタピストン62の前進ストロークよりも小さくなるようストロークシミュレータSSの弾性部材であるシミュレートばね38およびシミュレートラバー39の剛性が設定され、駆動軸93の偏心部93b後面と入力伝達部材35の前端とは離間している。
したがって、後部マスタピストン62には駆動軸93の偏心部93bを介して入力伝達部材35の押動力が伝達していないため、ブレーキ操作子11の入力はマスタシリンダ60の昇圧を補強することはできないものの、ドライバの仕事量であるブレーキ操作子11の操作ストローク負担を軽減でき、さらに協調回生ブレーキ制御でドライバの所望する制動力から電気回生制動力分を差し引いた車輪ブレーキ制動力になるようモータ110の動力を一定量弱めて後部マスタピストン62および駆動軸93の偏心部93bが後退および逆転しても、偏心部93b後面と入力伝達部材35の前端との干渉がないため、ブレーキ操作子11の入力とストロークと車両制動力は常に一定のものにできる。
なお、電子制御装置13の制御対象である出力部材の駆動軸93および後部マスタピストン62と入力部材である入力伝達部材35とは離間独立してストロークするので、電子制御装置13では入力検出器A25が検出するブレーキ操作子11のストローク検出値のみをソースとした入出力制御が成立するため、ブレーキ操作子11の操作荷重を検出するために荷重センサで構成する入力検出器B26を省略することも可能である。
このブレーキ操作子11と車輪ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRが一端切り離された、いわゆるブレーキバイワイヤ状態になることによって、協調回生ブレーキ制御の他にも種々の制御が可能になる。
例えば、車輪ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRのすべてがABS作動モードに入っている場合には過剰なマスタシリンダ60の昇圧は必要ないはずであり、車両を統合的に制御する電子制御装置13が車輪ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRのいずれかがABS作動を終了するまでマスタシリンダ60の液圧を下げるよう制御してもブレーキ操作子11には干渉がない。
また、緊急時に制動力を高めるようブレーキアシスト制御がされる場合においても、後部マスタピストン62の急激な前進にブレーキ操作子11は追従することなく、ドライバの操作フィーリングを向上できる。
ただし、上記のような協調回生ブレーキなどの制御の必要がない車両においては、増圧ブレーキ作動制御中の駆動軸93の偏心部93b後面を入力伝達部材35前端が押動可能になるようにストロークシミュレータSSに備える弾性部材であるシミュレートばね38およびシミュレートラバー39の剛性を設定してもよい。
このような設定では、後部マスタピストン62に当接押動している駆動軸93の偏心部93bに入力伝達部材35の推力が加算されるため、偏心部93bに加算された推力はモータ110の駆動軸93回動力のアシストになり消費電力を節約、もしくはモータ電力は維持したままでマスタシリンダ60の発生液圧をより高めることができる。
また、ストロークシミュレータSSをたわめるために一部ロスする入力伝達部材35の推力は、反力として駆動軸93の偏心部93bを押動する反力とともにブレーキ操作子11に伝達され、ストロークシミュレータSSに備えるシミュレートばね38およびシミュレートラバー39の弾性部材としての適度な反発感をも付与することができる。
図4ではブレーキ操作子11の入力に対応した増圧ブレーキ制御として説明したが、ブレーキ操作子11の操作有無に関らず図示せぬ車両のセンサの情報をもとに、電子制御装置13はモータ110を制御して自動ブレーキ制御をおこないマスタシリンダ60を昇圧することができる。
ブレーキ操作子11の操作有無に関らずブレーキ液圧発生装置10を昇圧して、前車に所定車間距離を空けるための自動ブレーキや、自動ブレーキ制御をした上でABS15を作動制御して外輪または内輪に制動力を付与するスタビリティコントロール、駆動輪に適宜制動力を付与するトラクションコントロールなどもおこなえる。
このような制御中に、ブレーキ操作子11を踏み増すことがあっても、ブレーキ操作子11の空振りあるいは板踏み感をともなうことなく、ブレーキ操作子11はストロークシミュレータSSで予め設定された剛性により何の違和感もなく操作が開始され、マスタシリンダ60の液圧も即時ドライバの所望する液圧に制御される。
図5はブレーキ液圧発生装置10の非増圧ブレーキ作動状態を示し、モータ110の回動がなく、ドライバのブレーキ操作子11の操作力のみによるマスタシリンダ60の昇圧がおこなわれている。
後端をブレーキ操作子11に連結する入力伝達部材35の前端が駆動軸93の偏心部93b後面を押動すると、駆動軸93には後部マスタピストン62を前進する方向への回動力が働くものの、駆動軸93に形成されるウォームホイール歯車93whからウォーム歯車軸98に形成されるウォーム歯車98wへの伝達逆効率が低いため、駆動軸93は回動しないままモータ110の回転軸110aに形成される滑動スプライン軸とウォーム歯車軸98軸心に形成される滑動スプライン穴98aとの滑動およびガイドロッド102と駆動軸ホルダ92に形成されるガイド穴92eの滑動をともなって駆動軸ホルダ92がマスタシリンダ60の軸線方向に前進して、ともなって前進する偏心部93bが後部マスタピストン62を押動してマスタシリンダ60を昇圧している。
ストロークシミュレータSSでは、駆動軸ホルダ92後部壁後面に当接しているスリーブ36とともに弾性部材であるシミュレータばね38およびシミュレータラバー39が駆動軸ホルダ92に連なって前進可能にされているため、入力伝達部材35には該入力伝達部材35の前進によるシミュレータばね38およびシミュレータラバー39の圧縮を不要にして、ブレーキ操作子11のストロークシミュレータSSにかかるストロークおよび荷重消費が無いようにされている。
このように、モータ110の回動がなくフリーになった場合において、入力伝達部材35の前進にともなう駆動軸93およびモータ110の回転軸110aの回動を不要にするため、歯車対減速比で増幅されるモータ110のコギングトルクおよび駆動軸93を含めた慣性力の抵抗は入力伝達部材35にかからず、さらにストロークシミュレータSSにかかるストロークおよび荷重消費を無くして、ブレーキ操作子11の入力を高い入出効率でマスタシリンダ60の昇圧に変換可能にすることができる。
また、万が一マスタシリンダ60の増圧作動制御中にモータ110の動力を失ってフリーとなった場合でも、駆動軸93のウォーム歯車93wからウォーム歯車軸98のウォーム歯車98wへの伝達逆効率の低さによって既存液圧の低下を遅延させるとともに、前述のように入力伝達部材35の推力を高効率で後部マスタピストン62に伝達可能とするので、既存制動力低下を遅延しながら制動力追加が容易にできる。
図6のストロークシミュレータ特性を参照して、ブレーキ液圧発生装置10の増圧ブレーキ作動制御がおこなわれているとき、ストロークシミュレータSSでは、ブレーキ操作子11の入力に対応して該ブレーキ操作子11のストロークがC0〜C1〜C2〜C3の線図になるよう作動する。
先ずブレーキ操作子11の入力を加えていくと、マスタシリンダ60の前部マスタピストン71の戻しばね76およびストロークシミュレータSSのシミュレートラバー39よりもばね定数が低く設定されるシミュレートばね38がセット荷重を超えて先ずたわみ始めるC0のポイントとなりストロークが立ち上がる。
さらにブレーキ操作子11の入力を加えていくと、シミュレートばね38と直列に張架されるシミュレートラバー39もたわみ始めるC1のポイントになり、シミュレートばね38とシミュレートラバー39との両者が同時にたわみはじめる。
またC0のポイントからC1のポイントへの過程ではブレーキ操作子11の操作ストロークを入力検出器A25が、荷重を入力検出器B26がそれぞれ検出して、該検出値を基に電子制御装置13がモータ110に動力供給を開始するため、発生したマスタシリンダ60の油圧反力により駆動軸93を軸支する駆動軸ホルダ92は後退限への当接力を上げられている。
さらに入力が加わり、シミュレートばね38とシミュレートラバー39との複合ばね定数にてストロークが増加していくとリテーナ37が前進限に当接する(図2のL1がゼロ)C2ポイントになる。
C2ポイントから入力伝達部材35が前進限に当接する(図2のL1およびL2がゼロ)C3ポイントまではシミュレートラバー39の単独のばね定数でストロークが増加してゆき、該シミュレートラバー39のゴム特性により非線形の線図となる。
そしてブレーキ操作子11の入力減少にともない、シミュレートラバー39のゴム材ヒステリシス特性によってC3〜C2〜C1〜C0の線図を下まわるようにブレーキ操作子11のストロークも減少する。
前記ヒステリシスはドライバの操作負担を軽減するものであり、一定踏力をブレーキ操作子11にかけている際の反発感を低減するものである。
図7の出力液圧特性を参照して、実線で示すK0〜K1〜K2〜K3〜K8はブレーキ操作子11の操作量に対応してドライバの所望する制動力になるようブレーキ液圧発生装置10を増圧ブレーキ作動制御する線図である。
破線で示すK0〜K4〜K5〜K6は車両に備わって図示せぬ回生制動装置に協調して、ドライバの所望する制動力から回生制動力分を差し引いた車輪ブレーキ液圧となるようブレーキ液圧発生装置10を増圧ブレーキ作動制御する協調回生ブレーキ作動制御の液圧線図である。
2点鎖線で示すK7〜K8はモータ110の動力がなく、ブレーキ操作子11の入力のみが後部マスタピストン62に伝達する非増圧ブレーキ作動の液圧線図である。
ドライバの所望する制動力になるよう車輪ブレーキ液圧を上げる増圧ブレーキ作動制御では、先ずブレーキ操作子11の入力を加えていくと、該ブレーキ操作子11の操作ストロークを入力検出器A25が、荷重を入力検出器B26がそれぞれ検出して、該検出値を基に電子制御装置13がモータ110に動力を供給開始するK0ポイントになる。
K0〜K1では、いわゆる液圧ジャンピングがおこなわれ車輪および駆動系の慣性力を打ち消すべく、一気に所定圧力まで車輪ブレーキ液圧を上げる。
K1〜K2ではブレーキ操作量に対して略比例的に出力液圧を上げて、K2ポイントはモータ110の動力を保持して増圧の限界となるが、該圧力は車輪ブレーキがロックする(実際にはロックの手前でABSが作動)のに充分な余裕を持って設定されている。
さらにブレーキ操作子11の入力を上げると、モータ110の動力により発生しているマスタシリンダ60の既存油圧反力によって駆動軸93を軸支する駆動軸ホルダ92を後退限に押圧している力よりも、入力伝達部材35およびストロークシミュレータSSが駆動軸ホルダ92を前進押動する力が打ち勝って、相対的に駆動軸93が逆転して駆動軸93の偏心部93b後面が入力伝達部材35前端に当接するまで駆動軸ホルダ92を前進させたのち、入力伝達部材35前端の推力で駆動軸93の偏心部93bを介して後部マスタピストン62の前進を再開させることにより、非増圧ブレーキ作動線図K7〜K8に沿って昇圧を再開するK3ポイントとなる。
協調回生ブレーキ作動制御では、K7〜K8の線図より下まわるようなモータ110への動力供給であると入力伝達部材35が前進してブレーキ操作子11の操作フィーリングを損なうため、K0〜K4まで低めにジャンピングしたのちにK7〜K8線と略平行にオフセットさせて昇圧しK4〜K5となる。
K5〜K6では、通常の増圧ブレーキ作動線図K1〜K2と略平行にオフセットして昇圧させることにより、K4〜K5〜K6〜K2〜K1〜K4で囲まれる領域を電気回生ブレーキの回生制動力として電力の回生をおこなうことができる。
なお、回生電力の回収が必要なくなった場合には通常増圧ブレーキ作動線図K0〜K1〜K2〜K3に垂直移動して車輪ブレーキ液圧を増強すればよいことになる。
図8は本発明の第2実施例を示すものであり、ブレーキ液圧発生装置2010は前記第1実施例に対し、主に駆動軸機構2090の構成が異なり、新規または代替となる構成部品の符号は2桁繰り上げて、第1実施例と作用が同じで形状も略同一とする構成部品には同一の符号を付すとともに説明を省略する。
駆動軸機構2090は、斜板カム構造である駆動軸2093と、該駆動軸2093を軸支してかつハウジングA31に後退限を規制されつつマスタシリンダ2060の軸線方向に進退動可能な駆動軸ホルダ2092と、駆動軸2093外周に形成される平歯車2093sに歯合する平歯車2098sを外周に形成する平歯車軸2098と、該平歯車軸2098の軸心に形成する滑動スプライン穴2098aに軸方向に摺動自在に嵌合する滑動スプライン軸を形成する回転軸110aを回動するモータ110とで構成されている。
駆動軸2093は、マスタシリンダ2060の軸線と平行になる回転軸心2093aと所定の半径をもって前面に後部マスタピストン2062後端を当接して後面に入力伝達部材2035前端が臨む偏心部2093bを設定しており、該偏心部2093bは回転軸心2093aの軸線に対し円板を所定の傾斜角をもって形成されるいわゆる斜板カムの円板面に設けられるものである。
駆動軸ホルダ2092は、駆動軸2093を前後から挟持する駆動軸ホルダ2092を滑り軸受2094,2094とともに前方より挿通して後方でクリップ2104にて抜け止めされるシャフト2095により、駆動軸2093を回動自在に軸支している。
駆動軸ホルダ2092の上部では、ハウジングA31の穴部とハウジングB91の穴部に挟持されるガイドロッド102に摺動自在にされるガイド穴2092eが設けられ、駆動軸ホルダ2092の進退動をガイドするようになっている。
駆動軸ホルダ2092の下部には、平歯車軸2098の両端を軸支する軸受99,100をマスタシリンダ60の軸線と平行に挿入して、それらはクリップ101で抜け止めされている。
平歯車軸2098外周に形成される平歯車2098sは駆動軸2093外周に形成される平歯車2093sに歯合して、平歯車軸2098の回動を駆動軸2093に伝達するものである。
平歯車2098の軸心には滑動スプライン穴2098sが形成され、モータ110の回転軸110aに形成される滑動スプライン軸にゆるやかに嵌合して、モータ110と連なる回動を可能にしつつ、後部壁後面をハウジングA31に当接して後退限を規制される駆動軸ホルダ2092とともにマスタシリンダ60の軸線と平行に進退動可能にされている。
入力手段2030は、ストロークシミュレータSSの基本構成は第1実施例と変化なく、入力伝達部材2035の前端にボール2035aを具設して、該ボールは該ボールと入力伝達部材2035前端部および駆動軸2093の偏心部2093b後面との当接を転動自在になすものである。
マスタシリンダ2060は、基本構成は第1実施例と変化なく、後部マスタピストン2062後端にボール2062aを具設して、該ボール2062aは該ボール2062aと後部マスタピストン2062後端部および駆動軸2093の偏心部2093b前面との当接を転動自在になすものである。
このように構成されるブレーキ液圧発生装置2010では、斜板カムである駆動軸2093の偏心部2093bが最も後退した位置を非作動初期位置とし、駆動軸2093が180度回動して駆動軸2093の偏心部2093bが最も前進した位置を後部マスタピストン2062の全ストローク位置(図8の2点鎖線で示される180度回転位置)として、モータ110の回動に連なる偏心部2093bの進退動によりマスタシリンダ2060を昇減圧して、第1実施例と同様の作動制御をおこなうものである。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば、上記実施例ではマスタシリンダの軸線に直交する軸線を有する駆動軸として駆動軸の回転角に対してマスタピストンのストロークがサインカーブで変化するクランク構造にて説明したが、軸心に対して作為的に半径が変化する外周輪郭をもった平面カム類である板カム等を用いた駆動軸を備える車両用ブレーキ装置に本発明を適用してもよい。
そして、上記実施例ではマスタシリンダの軸線に平行な軸線を有する駆動軸として駆動軸の回転角に対してマスタピストンのストロークがリニアに変化する斜板カム構造にて説明したが、駆動軸の回転角に対して作為的にマスタピストンのストロークが変化する溝部を備える立体カム類である円筒カム等を用いた駆動軸を備える車両用ブレーキ装置に本発明を適用してもよい。
また、上記実施例ではタンデム型のマスタシリンダを備える車両用ブレーキ装置として説明したが、マスタピストンが単一であるシングルマスタシリンダを備える車両用ブレーキ装置に本発明を適用してもよい。
車両用ブレーキ装置の全体構成を示すブレーキ液圧系統図 ブレーキ液圧発生装置の非作動初期位置での左側面要部断面図 ブレーキ液圧発生装置の非作動初期位置での背面要部断面図 ブレーキ液圧発生装置の増圧ブレーキ作動位置での左側面要部断面図 ブレーキ液圧発生装置の非増圧ブレーキ作動位置での左側面要部断面図 ストロークシミュレータ特性図 出力液圧特性図 第2実施例のブレーキ液圧発生装置の非作動初期位置での左側面要部断面図
符号の説明
10 ブレーキ液圧発生装置
11 ブレーキ操作子
13 電子制御装置
15 ABS
25 入力検出器A
26 入力検出器B
27 出力検出器
30 入力手段
31,91 ハウジング
35 入力伝達部材
38 弾性部材としてのシミュレートばね
39 弾性部材としてのシミュレートラバー
60 マスタシリンダ
62 後部マスタピストン
71 前部マスタピストン
90 駆動軸機構
92 駆動軸ホルダ
93,2093 駆動軸
93a,2093a 回転軸心
93b,2093b 偏心部
93s ウォームホイール歯車
98 ウォーム歯車軸
98a 滑動スプライン穴
98s ウォーム歯車
110 モータ
110a 滑動スプライン軸である回転軸
SS ストロークシミュレータ
FPL 前部液圧室
RPL 後部液圧室
BFL,BFR,BRL,BRR 車輪ブレーキ

Claims (4)

  1. 後端をブレーキ操作子に連結する入力伝達部材と、車輪ブレーキに接続されるマスタシリンダと、正逆転自在なモータと、該モータに回動され回転軸心が前記マスタシリンダの軸線と同軸を含めて平行に進退動可能にされかつハウジングに後退限を規制される駆動軸とからなり、該駆動軸の回転軸心から所定の半径をもって該駆動軸に設けられる偏心部の前面に前記マスタシリンダのマスタピストン後端を連係して前記駆動軸の回動により前記マスタピストンの進退動を可能にするとともに、前記偏心部の後面に前記入力伝達部材の前端を臨ませる構成とした車両用ブレーキ装置。
  2. 前記モータの回動を前記駆動軸に伝達する歯車対を設けて、該歯車対は前記モータ側に具設するウォーム歯車と駆動軸側に具設するウォームホイール歯車とが歯合して構成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ装置。
  3. 前記ブレーキ操作子の操作入力増加に連動して、前記駆動軸と前記入力伝達部材との間に具設する弾性部材を、前記入力伝達部材が圧縮して前記ブレーキ操作子の操作ストローク増加を可能とするストロークシミュレータを設けて、前記弾性部材は前記駆動軸に連なる進退動を可能にすることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用ブレーキ装置。
  4. 入力検出器と電子制御装置とを含んで、すくなくとも前記ブレーキ操作子の入力によって前記入力伝達部材が前記駆動軸を後退限より前進させる力よりも、前記モータおよび前記駆動軸の回動による前記マスタシリンダの発生油圧反力で前記駆動軸を後退限に規制する力のほうが大きくなるよう、前記モータの動力を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用ブレーキ装置。
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