JP4488773B2 - 低級炭化水素直接改質触媒の製造方法および低級炭化水素直接改質触媒 - Google Patents

低級炭化水素直接改質触媒の製造方法および低級炭化水素直接改質触媒 Download PDF

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Description

本発明はメタンを主成分とする天然ガスやバイオガス、メタンハイドレートの高度利用に関するものである。
天然ガス、バイオガス、メタンハイドレートは地球温暖化対策として最も効果的なエネルギーと考えられ、その利用技術に関心が高まっている。メタン資源はそのクリーン性を活かして,次世代の新しい有機資源、燃料電池用の水素資源として着目されているが、本発明はメタンからプラスチック類などの化学製品の原料であるベンゼンおよびナフタレン類を主成分とする芳香族化合物と高純度の水素ガスを効率的に製造しうる触媒化学変換技術およびその触媒製造方法に関するものである。
低級炭化水素とりわけメタンからベンゼン等の芳香族化合物と水素とを併産する方法としては、触媒の存在下、酸素あるいは酸化剤の非存在下にメタンを反応させる方法が知られている。この際の触媒としてはZSM-5に担持されたモリブデンが有効とされている(非特許文献1及びこれに引用された文献等〕。しかしながら、これらの触媒を使用した場合でも、炭素析出が多いことやメタンの転化率が低いという解決すべき問題を有している。
上記従来技術に鑑みて、モリブデン等の触媒材料を多孔質のメタロシリケートに担持した触媒を提案している(特許文献1及び特許文献2)。
これらの公報では、担体として7オングストロームの細孔径を有する多孔質のメタロシリケートに触媒材料を担持した触媒を用いた実験において、低級炭化水素が効率的に芳香族化合物化され、これに付随して高純度の水素が得られることが確認されている。一般に金属担持を担持した触媒の調製方法として以下の調製方法がある。
平衡吸着含浸法:担体を溶液に浸漬して吸着させた後、過剰分の溶液を炉別する含浸方法。
湿潤含浸法:担体が均一に湿潤する為の最小限のモリブデン酸アンモニウム水溶液しか使用せず細孔を満たす含浸方法。
蒸発乾固含浸法:担体を溶液に浸漬したのち溶媒を蒸発させて溶質を担持する方法。
乾式混合法:ゼオライト粉末と酸化モリブデン粉末をボールミール等で混合し、所定の条件下で焼成する方法。
CVD法:ゼオライト粉末と酸化モリブデン粉末を混合し、減圧・封管容器中で焼成する方法。
これらの方法はどの方法を用いても触媒としての効果を発揮するが、押出成型されたメタロシリケート担体の場合、すでに成型されたある形状を保持しているため乾式混合法やCVD法は困難であり、また湿潤含浸や蒸発乾固含浸といった含浸法も均一に担持することは難しく、平衡吸着含浸法が合理的な方法である。
JOURNAL OF CATALYSIS,1997,pp.165,150−161 特開平10−272366号公報 特開平11−60514号公報
しかしながら、含浸平衡吸着法ではメタロシリケート担体を含浸した後、湿度と温度を最適に管理して乾燥しなければモリブデン酸アンモニウム塩がメタロシリケート担体の表面に偏析しやすく、モリブデンの偏析によって触媒表面を閉塞させるばかりでなく、触媒内部のモリブデンの分散性も悪くなり活性に影響を与える場合があった。
また、ZSM−5等合成ゼオライトを担体とした場合、ゼオライト単独では成型性が悪いため、形状、強度を保持するためには無機バインダーを使用して成型する必要があり、結果、ゼオライト成型担体へ含浸する際には、ゼオライト以外の無機バインダー部分へも必然的にモリブデンが担持されることとなり、余分にモリブデンが必要であるばかりでなく、モリブデン金属が担持された無機バインダー部分がコーク発生の大きな原因ともなり触媒の寿命を低下させるなどの問題があった。
さらには、含浸時に過剰に担持されたモリブデンが担体の空隙(気孔)、細孔を閉塞させ反応時のメタンガスの透過性、触媒内部へのガス浸透性を悪化させ反応効率に影響を与える場合があった。
本発明は、かかる事情に鑑みなされたもので、その目的は、メタロシリケート成型担体に過剰に触媒金属が担持されることなく、また気孔率などを損なわないで高触媒活性を有する低級炭化水素直接改質触媒とこの製造方法を提供することにある。
これまでの製造方法では、触媒活性のない無機バインダーをメタロシリケート粉末に混合したものを押出成型、焼結をして無機バインダー混合メタロシリケート担体を作製していた。これを含浸法で触媒金属を担持すると、余分に金属が担持されていた。
そこで、本発明の低級炭化水素直接改質触媒の製造方法は、メタロシリケート粉末に触媒金属を担持した後に焼結して前記金属成分を担持したメタロシリケート粉末を得て、その後、この触媒金属成分を担持したメタロシリケート粉末をバインダーと混合してから成型及び焼成して低級炭化水素直接改質触媒をを得ている。前記金属成分としては例えばモリブデンが挙げられる。また、低級炭化水素改質触媒としての効果が確認されているレニウムやタングステンさらにはこれら(モリブデンを含む)の化合物を単独または組み合わせてもよい。
かかる低級炭化水素直接改質触媒の製造方法によれば、坦持金属の分散性向上と担体の気孔率の向上が見出されている。また、触媒活性のない無機バインダーへ触媒金属を担持することなく、また担体成型後に含浸作業もないので、モリブデンの偏析による触媒表面を閉塞の問題も発生しない。
前記メタロシリケート粉末に触媒金属を担持するため担持方法としては、従来の方法である前述の、平衡吸着含浸法、湿潤含浸法、蒸発乾固含浸法、乾式混合法及びCVD法が挙げられるが、蒸発乾固法が担持後乾燥するだけであるため、簡便であり、また必要な金属量も低減することもできる。
さらに、前記触媒の活性を向上させるためには、触媒性能がガスの拡散律速にならないように、気孔率をあげることが重要であり、その方法としては、担体の焼結温度を下げる方法と、前記金属成分を担持したメタロシリケート粉末をバインダーと混合するにあたりポリマービーズを添加し焼成時の加熱によって前記ポリマービーズをガス化除去する方法があり、後者は機械的に低級炭化水素直接改質触媒の気孔率が向上し、前記作用効果はより一層高まる。
本発明の製造方法及びこれによって得られた低級炭化水素直接改質触媒によれば、坦持金属の分散性向上と担体の気孔率の向上するので、触媒の活性を向上と安定性が得られる。
また、メタロシリケート粉末に金属を担持定着したのち成型を行うことで担持金属の分散性向上と単体表面の偏析による閉塞の改善、触媒の圧縮強度が高まるので、触媒の強度が向上し、焼成温度を低下させても、強度が低下せずに気孔率を向上させることができる。
さらに、経時的な触媒劣化等による効率低下が少なくなるので、より一層、安定且つ効率良く芳香族化合物と水素の製造が可能となる。
したがって、モリブデンを担持した改質触媒を採用した水素及び芳香族化合物の製造方法において、水素及び芳香族化合物の量産性を制御するシステムの構築化にも大いに寄与する。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の低級炭化水素直接改質触媒の製造方法は、メタロシリケート粉末に触媒金属を担持し焼結して前記金属成分をメタロシリケートに固定化することで前記金属成分を担持したメタロシリケート粉末を得て、その後、この触媒金属成分を担持したメタロシリケート粉末をバインダーと混合してから成型及び焼成して低級炭化水素直接改質触媒を得ている。
前記メタロシリケートとしては、例えばアルミノシリケートの場合、シリカおよびアルミナから成る4.5〜6.5オングストローム径の細孔を有する多孔質体であり、モレキュラーシーブ5A,フォジャサイト(NaYおよびNaX),ZSM−5,MCM−22等が例示される。さらに、リン酸を主成分とするALPO−5,VPI−5等の6〜13オングストロームのミクロ細孔からなる多孔質体、チャンネルからなるゼオライト担体、シリカを主成分とし一部アルミナを成分として含むメゾ細孔(10〜1000オングストローム)の筒状細孔(チャンネル)を有するFSM−16やMCM−41等のメゾ細孔多孔質担体なども例示される。また、前記アルミナシリケートの他に、シリカおよびチタニアからなるメタロシリケート等も挙げられる。
メタシリケート粉末に担持する前記金属成分としては、例えばモリブデンや低級炭化水素改質触媒としての効果が確認されているレニウムやタングステンさらにはこれら(モリブデンを含む)の化合物を単独または組み合わせたものがある。
メタロシリケート粉末に前記金属成分を担持するにあたっては、前記金属成分を含んだ水溶液に攪拌手段で攪拌しながらメタロシリケートの粉体を一定量(例えば、前記金属成分をモリブデンとする場合、モリブデン担持量が得られえる低級炭化水素直接改質触媒に対して6重量%となるよるように)加えて、一定時間(例えば3時間)攪拌している。そして、この攪拌物を一定温度(例えば70〜100℃)で乾燥、蒸発乾固した後に、これを空気中で一定温度のもと所定時間(例えば550℃のもと5時間)焼結すればよい。
前記触媒金属成分を担持したメタロシリケート粉末をバインダーと混合するにあたり、バインダーとしては無機バインダーと有機バインダーとがある。無機バインダーは粘土またはこれと同等の物性のものであれば既知のものでよい。前記有機バインダーは水分と共に前記メタロシリケート及び無機フィラーとを混錬して成形できるものであれば既知のものでよい。
そして、前記前記触媒金属成分を担持したメタロシリケート粉末とバインダーと水とを配合してからの成型にあたっては高圧成形法を採用している。高圧成形法の具体的な手段として例えば真空押し出し成形機等がある。尚、成形体の形状は、触媒の使用形態に応じて、粉末状または棒状の他、または中空円柱状、ペレット状、ハニカム状、リング形状若しくはその他の形状に形成される。
前記得られた成型体は、成型時に添加した水分を除去するために100℃で一定時間(例えば約5時間)の乾燥工程に供される。さらに焼成工程では、成型時に添加した有機バインダーが瞬時に燃焼しないように一定温度範囲(例えば250〜450℃)のもと一定時間(2〜5時間)程度の温度キープを適宜(例えば2回)実施してバインダーが除去される。
さらに、前記金属成分を担持したメタロシリケート粉末をバインダーと混合するにあたり、ポリマービーズを添加すると、焼成時の加熱によって前記ポリマービーズがガス化除去されて機械的に気孔率が向上するので、低級炭化水素直接改質触媒の触媒活性が高まる。ポリマービーズはとしては平均粒径90〜110μmのものが例示される。
前記焼成にあたっては昇温及び降温速度をともに30〜50℃/時とするとよい。前記昇温及び降温速度が前記速度以上であり、バインダーやポリマービーズを除去するキープ時間を確保しない場合には、バインダーの焼成やポリマービーズのガス化が瞬時に起こり、焼成体の強度が低下するためである。
前記得られた焼成体を炭化処理するにあたっては、前記焼成体を空気流通下一定温度(例えば550℃)まで昇温、一定時間(例えば1時間)維持した後に還元ガスに切り替え、昇温(例えば650℃まで)して一定時間(例えば1時間)維持した後、さらに昇温(例えば750℃まで)するとよい。還元性ガスとしては、メタン、水素、アルゴンガス、及びこれらのガスを適宜混合したガス(例えばメタン+10%アルゴン+6%水素)が例示される。
以上のようにして製造された触媒は前述のように加圧成形法が採用されているので有形物となっており主に固定床式の反応装置に充填される。そして、この反応装置に低級炭化水素を含んだガスを供して一定の温度、圧力、空間速度及び滞留時間のもとで前記触媒と接触反応させることで、安定した生成速度での芳香族化合物と水素の製造が可能となる。尚、前記低級炭化水素としてはメタンの他、エタン、エチレン、プロパン、プロプレン、n‐ブタン、イソブタン、n−ブテン及びイソブテン等が例示される。
本発明を以下の実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(比較例1)
比較例1に係る低級炭化水素直接改質触媒は、図4に示した含浸平衡吸着法に基づく従来の製造方法1によって製造したものである。
1.低級炭化水素改質触媒(以下、触媒と称する)の製造
1)触媒構成成分の配合
触媒の主成分であるメタロシリケートにはアンモニウム型ZSM−5(SiO2/Al23=25〜60)を採用した。触媒の構成成分とその配合比率(重量%)以下に示した。
無機成分:有機バインダー:水分=65.4:13.6:21.0
また、無機成分の構成成分とその配合比率(重量%)以下に示した。
ZSM−5:粘土:ガラス繊維=82.5:10.5:7.0
2)成型 無機成分と有機バインダーと水分とを前記配合比率で混合し、ニーダ等の混練手段によって混練した。次いで、この混合体を真空押し出し成型機によって棒状(径5mm)に成形した。そして、この押し出し成型で得られた径5mmの棒状担体を長さ6mmに切断して成形体を得た。
3)乾燥・焼結 成形時に添加した水分を除去するために、前記成形体を100℃のもとで約5時間乾燥させた後に焼成した。焼結温度は725〜800℃の範囲とした。昇温及び降温速度はともに30〜50℃/時とした。尚、焼結の際、有機バインダーが瞬時に燃焼しないように、温度範囲250〜450℃のもとでの2〜5時間程度の温度キープを2回実施することでバインダー成分を除去した。昇温、降温速度がこれ以上のスピードであり、バインダーを除去するキープ時間を確保しない場合にはバインダーが瞬時に燃焼し、焼成体の強度が低下するためである。
4)モリブデン担持焼成 蒸留水10.4リットルに7モリブデン酸アンモニウム6水和物を2250g溶かし含浸水溶液を調製した。そこへかさ比重0.54g/cm3の3)で得た焼成体4700gを3時間浸漬した。3時間後、水分を吹き払った後、湿度と温度を管理しながら乾燥した。そして、この乾燥した触媒前駆体を空気中で550℃、5時間焼成した。
5)炭化処理 前記得られた焼成体を空気流通下550℃まで昇温、1時間維持した後にメタンとアルゴンと水素の混合ガス(メタン+10%アルゴン+6%水素)に切り替え、650℃まで昇温、1時間維持その後、750℃に昇温し反応を開始することで比較例1に係る触媒を得た。
2.触媒の評価
固定床流通式反応装置のインコネル800H接ガス部カロライジング処理製反応管(内径18mm)に評価対象の触媒を14g充填(ゼオライト率82.50%)した。そして、これにメタンとアルゴンと水素との混合ガス(メタン+10%アルゴン+6%水素)を供給して、反応空間速度3000ml/g−MFI/h(CH4gas flow base)、反応温度750℃、反応時間10時間、反応圧力0.3MPaの条件で、触媒と混合ガスとを反応させた。この際、水素と芳香族化合物(ベンゼン)の生成する速度を経時的に調べた。
(比較例2)
比較例2に係る低級炭化水素直接改質触媒は、図1に示した製造方法2によって製造したものである。
1.低級炭化水素改質触媒の製造
1)メタロシリケート粉体へのモリブデン担持 メタロシリケート粉体にはアンモニウム型ZSM−5(SiO2/Al23=25〜60)の粉体を採用した。蒸留水5リットルに7モリブデン酸アンモニウム6水和物を溶かし含浸水溶液を調製した。調製した含浸水溶液を高速攪拌機で攪拌しながらZSM−5の粉体を5kg加えて3時間攪拌した。この攪拌物を70〜100℃で乾燥、蒸発乾固した後に空気中で550℃、5時間焼結し、モリブデン担時メタロシリケート粉を得た。
2)触媒構成成分の配合
触媒の構成成分とその配合比率(重量%)以下に示した。
無機成分のみの配合:モリブデン担時メタロシリケート粉(82.5%)、粘土(10.5%)、ガラス繊維(7%)
全体配合:無機成分(65.4%)、有機バインダー(13.6%)、水分(21%)
3)成型 前記配合の無機成分、有機バインダー、水分を配合し、ニーダなどを用いて混合、混練した。そして、混合体を真空押し出し成型機によって棒状(径5mm)に成型した。
4)乾燥、焼成 乾燥工程では、成型時に添加した水分を除去するために100℃で約5時間乾燥した。焼成工程では、成型時に添加した有機バインダーが瞬時に燃焼しないように250〜450℃の温度範囲の中に2〜5時間程度の温度キープを2回実施してバインダーを除去した。このとき、昇温、降温速度ともに30〜50℃/時とした。
5)炭化処理 比較例1における炭化処理と同じ方法で炭化処理して比較例2に係る触媒を得た。
2.触媒の評価
比較例1に係る触媒の評価方法と同じ方法で評価した。
参考例1
参考例1に係る低級炭化水素直接改質触媒は、図1に示した製造方法2によって製造したものである。
1.低級炭化水素改質触媒の製造
1)メタロシリケート粉体へのモリブデン担持 メタロシリケート粉体にはアンモニウム型ZSM−5(SiO2/Al23=25〜60)の粉体を採用した。蒸留水5リットルに7モリブデン酸アンモニウム6水和物を溶かし含浸水溶液を調製した。調製した含浸水溶液を高速攪拌機で攪拌しながらZSM−5の粉体5kgを加えて3時間攪拌した。この攪拌物を70〜100℃で乾燥、蒸発乾固した後に、これを空気中で550℃のもと5時間焼結し、モリブデン担時メタロシリケート粉を得た。
2)触媒構成成分の配合
触媒の構成成分とその配合比率(重量%)以下に示した。
無機成分のみの配合:モリブデン担持ゼオライト(82.5%)、粘土(10.5)、ガラス繊維(7%)
全体配合:無機成分(65.4%)、有機バインダー(13.6%)、水分(21%)
3)成型 前記配合の無機成分、有機バインダー、水分を配合し、ニーダなどを用いて混合、混練した。そして、混合体を真空押し出し成型機によって棒状(径5mm)に成型した。
4)乾燥、焼成 前記得られた成型体の乾燥工程では、成型時に添加した水分を除去するために100℃で約5時間乾燥した。焼成工程では、昇温、降温速度ともに30〜50℃/時とした。このとき、成型時に添加した有機バインダーが瞬時に燃焼しないように250〜450℃の温度範囲の中に2〜5時間程度の温度キープを2回実施してバインダーを除去した。
5)炭化処理 前記焼成して得た焼成体を比較例1における炭化処理と同じ方法で炭化処理して参考例1に係る触媒を得た。
2.触媒の評価
比較例1に係る触媒の評価方法と同じ方法で評価した。
実施例1
実施例1に係る低級炭化水素直接改質触媒は、図1に示した製造方法3によって製造したものである。
1.低級炭化水素改質触媒の製造
1)メタロシリケート粉体へのモリブデン担持 メタロシリケート粉体にはアンモニウム型ZSM−5(SiO2/Al23=25〜60)の粉体を採用した。蒸留水5リットルに7モリブデン酸アンモニウム6水和物を溶かし含浸水溶液を調製した。調製した含浸水溶液を高速攪拌機で攪拌しながらZSM−5の粉体5kgを加えて3時間攪拌した。この攪拌物を70〜100℃で乾燥、蒸発乾固した後に、これを空気中で550℃のもと5時間焼結し、モリブデン担時メタロシリケート粉を得た。
2)触媒構成成分の配合
触媒の構成成分とその配合比率(重量%)以下に示した。
無機成分のみの配合:モリブデン担持ゼオライト(82.5%)、粘土(10.5%)、ガラス繊維(7%)
全体配合:無機成分(65.4%)、有機バインダー(13.6%)、ポリマービーズ(松本油脂製薬製F−80E;平均粒径90〜110μm,真比重0.025)(1.0%)、水分(21%)
3)成型 前記配合の無機成分、有機バインダー、水分を配合し、ニーダなどを用いて混合、混練した。そして、混合体を真空押し出し成型機によって棒状(径5mm)に成型した。
4)乾燥、焼成 前記得られた成型体の乾燥工程では、成型時に添加した水分を除去するために100℃で約5時間乾燥した。焼成工程では、昇温、降温速度ともに30〜50℃/時とした。このとき、成型時に添加したポリマービーズが瞬時にガス化しないように、120〜150℃で2時間保持し、その後有機バインダも瞬時に燃焼しないように250〜450℃の温度範囲の中に2〜5時間程度の温度キープを2回実施し、バインダーを除去するようした。
5)炭化処理 前記焼成して得た焼成体を比較例1における炭化処理と同じ方法で炭化処理して実施例1に係る触媒を得た。
2.触媒の評価
比較例1に係る触媒の評価方法と同じ方法で評価した。
図2は比較例1及び参考例1に係る触媒を用いた場合の10時間の改質時間における水素生成速度の経時的変化を示したものである。図3は比較例1及び参考例1に係る触媒を用いた場合の10時間の改質時間におけるベンゼン生成速度の経時的変化を示したものである。
図から明らかなように比較例1に係る触媒よりも参考例1に係る触媒の方が優れた水素、ベンゼン生成活性を示すことが確認できる。また、無機バインダー部分へのモリブデン金属担持がないため、コーク発生による生成速度の低下の傾き(触媒劣化の傾き)が減少していることも認められる。
また、表1は比較例1、比較例2、参考例1及び実施例1に係る触媒の物理物性示したものである。
Figure 0004488773
表に示された通り、メタロシリケート粉末に触媒金属を担持した後に焼結して前記金属成分を担持したメタロシリケート粉末を得て、その後、この触媒金属成分を担持したメタロシリケート粉末をバインダーと混合してから成型及び焼成してメタロシリケート成型担体に含浸担持した場合と比較し、圧縮強度は向上することが確認できる。製造方法2を採用した場合でかつ焼成温度を725℃にした場合(比較例2に係る触媒)、比較例1に係る触媒と比べて強度が大幅に向上し見かけ比重が大きくなっており気孔率が低下することが分かる。製造方法2でかつ焼成温度を600℃とした場合(参考例1に係る触媒)、焼成温度を下げたことにより見かけ比重は小さくなるが、圧縮強度は比較例1に係る触媒よりも強いことが確認できる。製造方法3でかつ焼成温度600℃の場合(実施例1に係る触媒)、見かけ比重が大幅に低下しているが、比較例1に係る触媒と圧縮強度は同等であることが確認できる。
さらに、表2は比較例1、比較例2及び参考例1に係る触媒の反応開始6時間後の水素、ベンゼン、ナフタレンの生成速度をまとめたものである。
Figure 0004488773
この表から明らかなように参考例1に係る触媒は比較例1及び2に係る触媒と比べて低級炭化水素の転化効率に優れていることが確認できる。尚、比較例2に係る触媒の場合その製造方法は参考例1に係る触媒と同じにもかかわらず性能低下が大きいのは見掛け比重が増加し気孔率が低下しているためであるといえる。
以上の実施例に基づき本発明の低級炭化水素直接改質触媒について詳細に説明したが、この実施例が本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
例えば、本実施例の触媒はメタロシリケートとしてZSM−5を採用しているが、他のメタロシリケート、すなわち、モレキュラーシーブ5A,フォジャサイト(NaYおよびNaX),MCM−22のアルミノシリケート、ALPO−5,VPI−5、FSM−16、MCM−41や、シリカおよびチタニアからなるメタロシリケートについても同等の効果が得られる。
また、本実施例の触媒は主な担持金属としてモリブデンを採用されているが、既に低級炭化水素改質触媒としての効果が確認され、前記実施の形態で紹介した文献で紹介されている各種触媒金属のうちレニウムやタングステンさらにはこれら(モリブデンを含む)の化合物を単独または組み合わせて用いた場合においても、同様の作用効果が得られることが確認されている。
さらに、実施例に係る触媒は棒状に形成されたものであるが、中空円柱状、ハニカム形状、粉末状,ペレット状,リング形状の形成した場合においても、同様の作用効果が得られることが確認されている。
低級炭化水素直接改質触媒の製造方法2及び製造方法3を示したフローチャート図。 比較例1及び参考例1に係る触媒を用いた場合の10時間の改質時間における水素生成速度の経時的変化。 比較例1及び参考例1に係る触媒を用いた場合の10時間の改質時間におけるベンゼン生成速度の経時的変化。 低級炭化水素直接改質触媒の製造方法1を示したフローチャート図。

Claims (3)

  1. メタロシリケート粉末に触媒金属を担持した後に焼結して前記金属成分を担持したメタロシリケート粉末を得て、
    その後、この触媒金属成分を担持したメタロシリケート粉末をバインダー及びポリマービーズと混合してから成型した後に、これを焼成することで、前記焼成時の加熱によって前記ポリマービーズをガス化除去して低級炭化水素直接改質触媒を得ること
    を特徴とする低級炭化水素直接改質触媒の製造方法。
  2. 前記触媒金属はモリブデンである
    ことを特徴とする請求項1に記載の低級炭化水素直接改質触媒の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の低級炭化水素直接改質触媒の製造方法によって製造した低級炭化水素直接改質触媒。
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