JP4488419B2 - アンダーカット部を有する樹脂成形品の成形方法及び成形金型 - Google Patents

アンダーカット部を有する樹脂成形品の成形方法及び成形金型 Download PDF

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Description

本発明は、アンダーカット部を有する樹脂成形品の成形方法及び成形金型に係り、特に、アンダーカット部を形成するためのアンダーカットピンが型外に突出している時、金型を機械的にロックすることで、アンダーカットピン並びに金型の破損を確実に防止できるアンダーカット部を有する樹脂成形品の成形方法及び成形金型に関する。
図9は車体パネルの室内面側に取り付けられる内装トリム1の正面図を示しており、この種内装トリム1は、射出成形により所望の曲面形状に成形された樹脂成形品から構成されている。そして、図10に示すように、樹脂成形品である内装トリム1は、図示しない車体パネルに取り付けるための取付座2が凹設されている。
上記取付座2を有する内装トリム1を成形するには、図11に示す射出成形金型3が使用されている。この射出成形金型3は、固定側金型4と可動側金型5とからなり、取付座2を成形するためのアンダーカットピン6が固定側金型4に内装されている。すなわち、固定側金型4に対して可動側金型5が型締めされる際、図12に示すように、アンダーカットピン6が油圧シリンダ7の伸長動作により、可動側金型5に設けられたアンダーカット状の凹部5a内に侵入する。この時、アンダーカットピン6は、型抜き方向(図中A矢印で示す方向)に対して傾斜する方向(図中B矢印で示す方向)に侵入する。
ところで、アンダーカットピン6の動作タイミングは、固定側金型4に対して可動側金型5が型締めされたことを検知した後、油圧シリンダ7が動作することにより、アンダーカットピン6が固定側金型4の型面から突出する。そして、成形終了時には油圧シリンダ7が収縮動作して、アンダーカットピン6が後退するのを検知してから可動側金型5が型開き方向に動作するように制御されている。尚、取付座2のようなアンダーカット部を有する樹脂成形品の射出成形工法については、特許文献1に記載されている。
特開平9−39039号公報
このように、従来、取付座2のようなアンダーカット部を有する樹脂成形品1を射出成形工法を使用して成形するには、固定側金型4にアンダーカットピン6を内装し、アンダーカットピン6の動作タイミングと、可動側金型5の動作タイミングを精度良く制御している。すなわち、成形金型3の駆動系とアンダーカットピン6の油圧シリンダ7との間に油圧配管がメタコン(メタルコンセント)を介して接続されており、成形金型3における開閉動作に伴ない、成形機からの電気信号とタイマーでアンダーカットピン6の動作を制御しているのが実情である。
しかし、金型設備の簡素化を図るために、油圧ホースやメタコンを繋がない構成を採用した場合、機械的な保護がないため、図13に示すように、アンダーカットピン6が突出した状態で誤作動により成形金型3の型開きが行なわれれば、アンダーカットピン6が破損するという不具合がある。また、アンダーカットピン6を突出させた状態で誤作動により成形金型3の型締めが行なわれた時にも、図14に示すように、アンダーカットピン6と可動側金型5の双方が破損するという不具合がある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、アンダーカット部を有する樹脂成形品の成形方法及び成形金型であって、油圧配管を配設することなく、アンダーカットピン及び成形金型の確実な保護を図ることを可能にしたアンダーカット部を有する樹脂成形品の成形方法及び成形金型を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、固定側金型に対して可動側金型を型締めするとともに、固定側金型に内装されたアンダーカットピンを製品キャビティ内に突出させて可動側金型に設けられたアンダーカット状の凹部内に収容し、製品キャビティ内に溶融樹脂を射出充填して、アンダーカット部を有する樹脂成形品を成形する樹脂成形品の成形方法において、前記アンダーカットピンが固定側金型の型面から突出した状態にある時、成形金型に設けられたロック機構部はロック状態を維持しており、固定側金型と可動側金型との型締め時においては、両金型の型締め状態をロック機構部のロックアームによりロックするとともに、固定側金型と可動側金型との型開き時においては、ロック機構部におけるロックアームが成形金型のパーティング面と干渉することにより、型締めが規制されることを特徴とする。
また、上記発明方法に使用する成形金型は、固定側金型に対して可動側金型を型締めするとともに、固定側金型に内装されたアンダーカットピンを製品キャビティ内に突出させて可動側金型に設けられたアンダーカット状の凹部内に収容し、製品キャビティ内に溶融樹脂を射出充填して、アンダーカット部を有する樹脂成形品を成形するアンダーカット部を有する樹脂成形品の成形金型において、前記成形金型は、相互に型締め、型開きされる固定側金型、並びに可動側金型と、固定側金型内に設けられ、樹脂成形品のアンダーカット部を形成するために、両金型の型締め時に製品キャビティ内に侵入するアンダーカットピンと、該アンダーカットピンを進退駆動させるシリンダと、成形金型の外側面に設けられ、アンダーカットピンが固定側金型の型面から突出した状態にある時、ロック状態を維持できるロックアームを有するロック機構部とから構成され、上記ロック機構部は、両金型の型締め時においては型締め状態をロック可能である一方、両金型の型開き状態時ににおいてはロックアームと成形金型のパーティング面との干渉作用により型締め動作を回避できるようにしたことを特徴とする。
更に、本発明に係る成形金型の好ましい実施の形態においては、前記ロック機構部は、成形金型の外側面に回動可能に支持され、先端にロック片を折曲形成したロックアームと、該ロックアームと斜面カム作用により接合するスライダと、このスライダを進退動作させるシリンダとから構成され、上記スライダの進退動作により、ロックアームをロック方向、アンロック方向に回動させることを特徴とする。
また、本発明に係る成形金型の更に好ましい実施の形態においては、前記ロック機構部は、成形金型の外側面に回動可能に支持され、先端にロック片を折曲形成したロックアームと、上記ロックアームにおけるロック片の反対側にリンクを介して接合される連結ロッドと、連結ロッドを進退駆動させるシリンダとから構成され、上記連結ロッドの進退動作により、ロックアームをロック方向、アンロック方向に回動させることを特徴とする。
ここで、成形金型は、相互に型締め、型開きされる固定側金型と可動側金型とから構成され、固定側金型には、射出機のノズルからの溶融樹脂を両金型の型締めにより画成される製品キャビティ内に供給するためのマニホールド、バルブゲート等の樹脂通路が設けられている。また、固定側金型内には、シリンダ駆動されるアンダーカットピンが内装されている。ここで、『アンダーカットピン』とは、シリンダの伸縮動作により、進退駆動されるピン状体であって、シリンダ収縮時には、固定側金型内に収容され、シリンダ伸長時には、固定側金型の型面から突出して可動側金型の型面に凹設されているアンダーカット状の凹部内にまで進入し、アンダーカット状のキャビティ部分を構成するピンのことを指す。
更に、ロック機構部は、固定側金型、可動側金型のいずれの外側面にも設けることができ、このロック機構部は、成形金型の外側面に回動可能に支持され、先端にロック片を形成したロックアームを備えており、シリンダの伸縮動作を斜面カム作用、あるいはリンク作用で変換することでロックアームが回動する。
そして、以上の構成から明らかなように、成形金型の外側面に設けられているロック機構部は、アンダーカットピンが固定側金型の型面から突出した状態にある時、すなわちアンダーカットピンを駆動させるシリンダが伸長状態にある時にロック状態を維持するように動作する。従って、例えば、固定側金型と可動側金型とが型締め状態で、かつアンダーカットピンが突出状態にある時、ロック機構部は両金型の型締め状態をロックしているため、アンダーカットピンが突出した状態では型開きが行なわれることがなく、アンダーカットピンの破損が未然に防止できる。
一方、金型が型開き状態で、かつアンダーカットピンが型面から突出している状態においても、ロック機構部はロック位置にあり、成形金型のパーティング面にロックアームが介在するため、ロックアームと金型とが干渉することから、アンダーカットピンが突出した状態で型締めが行なわれることがなく、成形金型及びアンダーカットピンの破損を未然に防止することができる。
以上説明した通り、本発明に係るアンダーカット部を有する樹脂成形品の成形方法及び成形金型によれば、一方側の金型の外側面に他方側の金型に向けてロックアームが延在するロック機構部を設け、このロック機構部は、固定側金型に内装されているアンダーカットピンが型面から突出する動作に連繋してロック状態をとるように制御されているため、通常の成形時、アンダーカットピンがキャビティ内に侵入している時には可動側金型と固定側金型の両金型を型締め状態でロック機構部がロックすることから、アンダーカットピンが突出した状態で型開きが行なわれることがない。
一方、成形金型の型開き状態時、誤ってアンダーカットピンが固定側金型の型面から突出した状態にあっても、アンダーカットピンのシリンダの動作と連繋してロック機構部がロック状態をとるように動作するため、固定側金型と可動側金型とのパーティング面にロック機構部におけるロックアームが介在し、ロックアームと成形金型とが干渉することから、アンダーカットピンが突出した状態で型締めが行なわれることがない。
従って、アンダーカットピンが突出状態にある時の成形金型の誤作動がないことから、アンダーカットピン及び成形金型の破損を未然に防止でき、成形金型の耐久性を高め、成形性能を向上させることができるという効果を有する。
以下、本発明に係るアンダーカット部を有する樹脂成形品及びその成形方法の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1乃至図8は、本発明の一実施例を示すもので、図1は本発明に係る成形金型の全体構成を示す説明図、図2は同成形金型におけるロック機構部の構成を示す説明図、図3乃至図6は図1に示す成形金型を使用して樹脂成形品を成形する各工程を示す説明図、図7は本発明に係る成形金型に使用するロック機構部の作用を示す説明図、図8は同ロック機構部の変形例を示す説明図である。尚、本発明方法により成形される樹脂成形品としては、従来例の図9,図10で示す内装トリム1に適用され、内装トリム1に設けられる取付座2がアンダーカット部に相当する。
図1において、本発明の成形金型10は、キャビティ型(以下、固定側金型という)20と、コア型(以下、可動側金型という)30と、固定側金型20内に内装され、内装トリム1の取付座2のようなアンダーカット部を成形するアンダーカットピン40並びにこのアンダーカットピン40を駆動させるためのシリンダ41と、固定側金型20の外側面に設けられるロック機構部50とから大略構成されている。
更に詳しくは、上記固定側金型20には、所要形状の型面(キャビティ面)20aが形成されているとともに、可動側金型30には、固定側金型20の型面20aとほぼ一致する型面(コア面)30aが突設形成されている。また、この型面30aに型抜き方向(図中A矢印方向)に対して傾斜する方向(図中B矢印方向)に沿ってアンダーカット状の凹部31が凹設されている。そして、この可動側金型30の可動テーブル32にプレスラム33が連結され、プレスラム33の動作により固定側金型20に対して可動側金型30が所定ストローク接離可能に型締め及び型開きされる。
次に、固定側金型20に内装されるアンダーカットピン40及びシリンダ41は、図示するように、シリンダ41の収縮時には固定側金型20の型面20aよりアンダーカットピン40の先端40aが突出することがないように収容されており、シリンダ41の伸長時には、アンダーカットピン40が可動側金型30の凹部31内に収容されるように突出し、取付座2形成用のキャビティ部分を構成する。
ところで、上述した固定側金型20、可動側金型30、アンダーカットピン40を備えた成形金型10は、汎用構造であり、本発明に係る成形金型10は、これら汎用構造の成形金型10にアンダーカットピン40及び成形金型10の破損を未然に防止できるロック機構部50を付設したことが特徴である。すなわち、この実施例におけるロック機構部50は、図2から明らかなように、固定側金型20の外側面に取り付けたブラケット51にロックアーム52が回動支点51aを基に回動可能に支持されており、このロックアーム52の先端側に内方に向けて折曲するロック片52aが形成されている。更に、このロックアーム52の内面にカム片53が形成され、このカム片53は、固定側金型20の型面上をスライドするスライダ54のカム受け凹部55内に収容され、かつスライダ54は、シリンダ56により進退可能に支持されている。尚、このロック機構部50は、固定側金型20の両側に同一構成のものが対称状に設定されている。
このロック機構部50の動作について、固定側金型20の上面に配置されたロック機構部50を例にとり説明する。すなわち、シリンダ56が伸長動作すれば、スライダ54は図中右側方向、すなわち可動側金型30に向けて前進し、その時、スライダ54におけるカム受け凹部55の第1傾斜面55aとロックアーム52におけるカム片53の第1傾斜面53aとの間で斜面カム作用が働き、ロックアーム52が回動支点51aを基に図中反時計廻り方向(アンロック方向)に回動する。
一方、シリンダ56が収縮動作すれば、スライダ54が可動側金型30から離れる方向、すなわち図中左側方向に後退し、スライダ54におけるカム受け凹部55の第2傾斜面55bとロックアーム52におけるカム片53の第2傾斜面53bとの間で斜面カム作用が働き、ロックアーム52は、回動支点51aを基に図中時計廻り方向(ロック方向)に動作する。そして、本発明に係る成形金型10の使用形態においては、アンダーカットピン40におけるシリンダ41が伸長動作している時、すなわちアンダーカットピン40が突出状態にある時には、ロック機構部50のロックアーム52がロック方向に動作したロック状態を維持するように制御されることが特徴である。
次いで、上記構成の成形金型10を使用して、アンダーカット状の取付座2を有する樹脂成形品1の成形工程について、図3乃至図6を基に説明する。まず、図1に示す型開き状態からプレスラム33の駆動により、可動側金型30が固定側金型20に対して図3に示すように型締めされる。この時、アンダーカットピン40は、固定側金型20の型面20aより内部に没入しており、この状態では、ロック機構部50はアンロック状態であり、ロック機構部50におけるロックアーム52が可動側金型30の型締め動作に干渉することがない。
そして、図3に示す型締めが完了すれば、図4に示すように、アンダーカットピン40がシリンダ41の伸長動作により固定側金型20の型面20aから突出し、可動側金型30に凹設されているアンダーカット状の凹部31内に侵入し、アンダーカット部を含む製品キャビティCが画成される。この時、上記アンダーカットピン40の突出動作に連繋して、固定側金型20の外側に位置するロック機構部50が動作する。すなわち、図4において、固定側金型20の上側に位置するロック機構部50においては、シリンダ56が収縮動作することで、スライダ54のカム受け凹部55とロックアーム52のカム片53との斜面カム作用(第2傾斜面53b,55b同士の摺接作用)により、ロックアーム52が図中時計廻り方向に回動し、可動側金型30の段部34に係止する。尚、この時のシリンダ56の動作は、アンダーカットピン40の突出動作をセンサにより検知し、制御装置からシリンダ56の動作指令が出される。
一方、固定側金型20の下側に位置するロック機構部50については、ロックアーム52が反時計廻り方向に回動して、可動側金型30の段部34に係止し、固定側金型20と可動側金型30とは型締め状態でロックアーム52によりロックされる。そして、この状態で、図示しない樹脂通路から溶融樹脂が製品キャビティC内に射出充填されて取付座2を含む内装トリム(樹脂成形品)1が所要形状に射出成形される。
このアンダーカットピン40が固定側金型20の型面20aから外方に突出している状態では、図示するように、固定側金型20に対して可動側金型30が型締めされた状態でロック機構部50によりロックされているため、この状態では型開き動作が行なわれることがなく、それによるアンダーカットピン40の破損を未然に防止できる。
更に、溶融樹脂の射出充填後、所定時間の冷却工程を経て内装トリム1が成形されるが、内装トリム1の成形後、図5に示すように、シリンダ41が動作して、アンダーカットピン40が後退して、固定側金型20内に収容される。そして、アンダーカットピン40が固定側金型20の型内に収容された時、図示しない制御装置からの指令により、固定側金型20に設けられているロック機構部50が動作する。すなわち、シリンダ56が伸長動作することで、スライダ54が可動側金型30側に向けて前進し、スライダ54におけるカム受け凹部55とロックアーム52のカム片53との間の斜面カム作用(第1傾斜面53a,55a同士の摺接作用)により、ロックアーム52は、可動側金型30の段部34から外れ、型開き可能な状態となる。従って、この状態でプレスラム33が駆動して、可動側金型30が後退することで、図6に示す型開き状態となる。
このように、本発明に係る成形金型10を使用すれば、固定側金型20に対して可動側金型30を型締めした後、アンダーカットピン40を突出させた状態では、固定側金型20と可動側金型30との型締め状態で、ロック機構部50により両者がロックされるため、可動側金型30が不用意に型開きすることがなく、アンダーカットピン40の破損を未然に防止できる。
また、成形金型10の型開き時、アンダーカットピン40がシリンダ41の誤作動により、固定側金型20の型面20aから外方に突出した状態の時であっても、アンダーカットピン40が突出した状態では、必ずロック機構部50がロック状態となっているため、図7に示すように、ロックアーム52のロック片52aと可動側金型30のパーティング面30bとが干渉し、ロックアーム52がストッパーとして機能するため、アンダーカットピン40が突出した状態で型締めが行なわれることがないことから、アンダーカットピン40及び可動側金型30の破損を未然に防止できる。
次いで、図8は、ロック機構部50の変形例を示すもので、上述した斜面カム機構に替えて、図8に示すロック機構部50においては、固定側金型20内にシリンダ57を内装し、このシリンダ57に駆動される連結ロッド57aの伸縮方向が固定側金型20の外側面から接離する方向(スライダ54のスライド方向と直交する方向)に調整し、この連結ロッド57aとロックアーム52の基部側をリンク58を介して連結させるという構成が採用されている。従って、アンダーカットピン40が固定側金型20の型面20aから外方に突出した状態でロック機構部50がロック可能となるように、シリンダ57が伸長動作し、ロックアーム52がブラケット51の回動支点51aを中心としてロック方向に回動動作する。よって、固定側金型20と可動側金型30の型締め時においては、型締め状態をロックするように機能するとともに、型開き時におけるアンダーカットピン40の突出時には、ロックアーム52がストッパーとして型締めを抑える機能をもつため、図8に示す簡易構造のロック機構部50を採用しても、上述実施例と同様の作用効果が得られる。
実施例では、ロック機構部50として、シリンダ56とロックアーム52との間に斜面カム機構をもつスライダ54を介装する構成や、シリンダ57の連結ロッド57aとロックアーム52後端とをリンク連結する構成を採用したが、シリンダ56,57とロックアーム52との間の構成は、シリンダ56,57の直線運動をロックアームの回転運動に変換する任意の機構を使用することができる。更に、ロック機構部50は、上述実施例では固定側金型20の外側面に配置したが、可動側金型30の外側面に配置しても良い。
本発明に係るアンダーカット部を有する樹脂成形品の成形金型の一実施例の構成を示す説明図である。 図1に示す成形金型におけるロック機構部の構成を示す説明図である。 図1に示す成形金型を使用した樹脂成形品の成形方法における金型の型締め時の状態を示す説明図である。 図1に示す成形金型を使用した樹脂成形品の成形方法において、アンダーカットピンの突出時、並びにロック機構部のロック動作時の状態を示す説明図である。 図1に示す成形金型を使用した樹脂成形品の成形方法において、樹脂成形品の成形後におけるアンダーカットピンの後退動作、ロック機構部のロック解除動作時の状態を示す説明図である。 図1に示す成形金型を使用した樹脂成形品の成形方法における成形後の型開き状態を示す説明図である。 図1に示す成形金型の作用を示す説明図である。 図1に示す成形金型におけるロック機構部の変形例を示す説明図である。 従来の樹脂成形品の一例である内装トリムの正面図である。 図9中X −X 線断面図である。 従来の樹脂成形品を成形する成形金型の構成を示す説明図である。 従来の成形金型を使用してアンダーカット部を成形する工程を示す説明図である。 従来の成形金型における不具合を示す説明図である。 従来の成形金型における不具合を示す説明図である。
符号の説明
1 内装トリム(樹脂成形品)
2 取付座(アンダーカット部)
10 成形金型
20 固定側金型(キャビティ型)
20a 型面(キャビティ面)
30 可動側金型(コア型)
30a 型面(コア面)
30b パーティング面
31 アンダーカット状の凹部
32 可動テーブル
33 プレスラム
34 段部
40 アンダーカットピン
41 シリンダ(油圧シリンダ)
50 ロック機構部
51 ブラケット
51a 回動支点
52 ロックアーム
52a ロック片
53 カム片
53a,53b 傾斜面
54 スライダ
55 カム受け凹部
55a,55b 傾斜面
56,57 シリンダ
57a 連結ロッド
58 リンク

Claims (4)

  1. 固定側金型(20)に対して可動側金型(30)を型締めするとともに、固定側金型(20)に内装されたアンダーカットピン(40)を製品キャビティ(C)内に突出させて可動側金型(30)に設けられたアンダーカット状の凹部(31)内に収容し、製品キャビティ(C)内に溶融樹脂を射出充填して、アンダーカット部(2)を有する樹脂成形品(1)を成形する樹脂成形品(1)の成形方法において、
    前記アンダーカットピン(40)が固定側金型(20)の型面(20a)から突出した状態にある時、成形金型(10)に設けられたロック機構部(50)はロック状態を維持しており、固定側金型(20)と可動側金型(30)との型締め時においては、両金型(20,30)の型締め状態をロック機構部(50)のロックアーム(52)によりロックするとともに、固定側金型(20)と可動側金型(30)との型開き時においては、ロック機構部(50)におけるロックアーム(52)が成形金型(10)のパーティング面(30b)と干渉することにより、型締めが規制されることを特徴とするアンダーカット部を有する樹脂成形品の成形方法。
  2. 固定側金型(20)に対して可動側金型(30)を型締めするとともに、固定側金型(20)に内装されたアンダーカットピン(40)を製品キャビティ(C)内に突出させて可動側金型(30)に設けられたアンダーカット状の凹部(31)内に収容し、製品キャビティ(C)内に溶融樹脂を射出充填して、アンダーカット部(2)を有する樹脂成形品(1)を成形するアンダーカット部(2)を有する樹脂成形品(1)の成形金型(10)において、
    前記成形金型(10)は、相互に型締め、型開きされる固定側金型(20)、並びに可動側金型(30)と、固定側金型(20)内に設けられ、樹脂成形品(1)のアンダーカット部(2)を形成するために、両金型(20,30)の型締め時に製品キャビティ(C)内に侵入するアンダーカットピン(40)と、該アンダーカットピン(40)を進退駆動させるシリンダ(41)と、成形金型(10)の外側面に設けられ、アンダーカットピン(40)が固定側金型(20)の型面(20a)から突出した状態にある時、ロック状態を維持できるロックアーム(52)を有するロック機構部(50)とから構成され、上記ロック機構部(50)は、両金型(20,30)の型締め時においては型締め状態をロック可能である一方、両金型(20,30)の型開き状態時ににおいてはロックアーム(52)と成形金型(10)のパーティング面(30b)との干渉作用により型締め動作を回避できるようにしたことを特徴とするアンダーカット部を有する樹脂成形品の成形金型。
  3. 前記ロック機構部(50)は、成形金型(10)の外側面に回動可能に支持され、先端にロック片(52a)を折曲形成したロックアーム(52)と、該ロックアーム(52)と斜面カム作用により接合するスライダ(54)と、このスライダ(54)を進退動作させるシリンダ(56)とから構成され、上記スライダ(54)の進退動作により、ロックアーム(52)をロック方向、アンロック方向に回動させることを特徴とする請求項2に記載のアンダーカット部を有する樹脂成形品の成形金型。
  4. 前記ロック機構部(50)は、成形金型(10)の外側面に回動可能に支持され、先端にロック片(52a)を折曲形成したロックアーム(52)と、上記ロックアーム(52)におけるロック片(52a)の反対側にリンク(58)を介して接合される連結ロッド(57a)と、該連結ロッド(57a)を進退駆動させるシリンダ(57)とから構成され、上記連結ロッド(57a)の進退動作により、ロックアーム(52)をロック方向、アンロック方向に回動させることを特徴とする請求項2に記載のアンダーカット部を有する樹脂成形品の成形金型。
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