JP4488393B2 - ペン先チップ及び塗布具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペン先チップに係るものであり、特に太い線を描くのに適するペン先チップに関するものである。また本発明のペン先チップは、複数の平行線を描く用途に活用することもできる。
本発明のペン先チップは、文字を書いたり、太い線を描いたり、色を塗ったり、あるいは先に書いた文字等を塗りつぶして修正する等の用途に用いる塗布具に使用される。
【0002】
【従来の技術】
手軽な塗布具としてボールペンが広く普及している。ところがボールペンのペン先チップは、インキを塗布面に塗布する部材が文字通りボールであり、塗布面と点接触するものであることから、太い線を描いたり、広い面も塗りつぶす等の用途には適当ではなかった。
そこでより太い線を描くことを目的として、ボールに代わってローラを採用したペン先チップ及び塗布具が、実開昭58−69479号、特開平7−290877号及び特開平7−290878号等に開示されている。
これら従来技術の塗布具は、インキ収納部の先端に、ローラが内蔵されたペン先チップが取り付けられたものであった。そして従来技術では、ペン先チップのローラを紙等に押し当てて回転させることにより、ローラに付着したインキが紙等に塗布され、幅の広い線が描かれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術のペン先チップは、ローラによってインキを塗布するものであったから、ローラと紙等とを密着させるために、塗布具を常に一定の角度に保持し、ローラに対して直角に塗布作業を行わなければならず、使い勝手が悪いものであった。加えて従来技術のペン先チップを使用した塗布具は、直線を描くことはできるものの、曲線を描くには難のあるものであった。
すなわち従来技術のペン先チップは、単一のローラによってインキを塗布するものであったから、直線を描く場合の様に線幅の全ての部位で紙とローラの相対速度が同一である場合は、ローラが回転して均質な線を描くことができるものの、曲線を描く場合のように、内側と外側の速度が異なる場合には、ローラが回転せず、線が途切れてしまう。
そのため従来技術のペン先チップは、単に直線を描く場合だけにしか使用することができず、文字や絵画を描く用途には不適切であった。
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、曲線の他、横や斜めといった自由な方向に太い線を描くことができるペン先チップ及び塗布具の開発を課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そして上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、チップ本体とボールを有し、前記チップ本体は、開口を有するボール収納部と、ボール収納部に連通するインキ流通孔を備え、チップ本体のボール収納部にはボールが収納され、ボールの一部が前記開口から露出してインキを塗布するペン先チップにおいて、単一のボール収納部に複数のボールが一列に収納されていて複数のボールのそれぞれの一部分がボール収納部の開口から露出しているペン先チップであって、チップ本体は、後側に円柱状部分を有し、先端側には、扁平な形状であって、幅と短手方向の幅とが一定である部位を有し、当該部位と後側の円柱状部分との間は、テーパ状に連続しており、チップ本体の最先端部には、長孔状の開口が設けられ、当該開口からボールが露出し、チップ本体は真っすぐであり、その端部も真っすぐであることを特徴とするペン先チップである。
【0005】
本発明のペン先チップは、従来技術のローラに代わって複数のボールを採用したものであり、ボールによってインキが塗布される。
また本発明のペン先チップは、ボールが一列に収納されていて複数のボールのそれぞれの一部分がボール収納部の開口から露出している。そのため紙等にペン先チップの先端部を押し当てると、紙等に一列に並んだボールのそれぞれが当接し、ボールから紙等へとインキが塗布される。
【0006】
また上記した発明を改良した請求項2に記載の発明は、ボールは回転可能に収納されていることを特徴とする請求項1に記載のペン先チップである。
【0007】
本発明のペン先チップは、従来技術のローラに代わって複数のボールを採用したものであり、ボールの回転によってインキが塗布される。
ここで本発明のペン先チップでは、ボールはそれぞれ独立して回転する。そのため曲線を描く場合の様に、ペン先チップと紙等との相対速度が部分的に相違する場合であっても、曲率が小さい側を描くボールと、曲率の大きい部位を描くボールは、異なる速度で回転し、紙等にはそれぞれのボールからインキが塗布される。したがって本発明のペン先チップを使用すると、太い曲線を描くことができる。
【0008】
また上記した発明を改良した請求項3に記載の発明は、チップ本体の開口は、長孔形状であり、開口の短方向の開口径は、ボールの直径よりも小さく、ボールはチップ本体の開口部によって脱落不能に保持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のペン先チップである。
【0009】
本発明のペン先チップでは、チップ本体の開口は、長孔形状であり、開口の短方向の開口径は、ボールの直径よりも小さい。そのため本発明のペン先チップでは、ボールの保持が確実であり、チップ本体からボールがこぼれ落ちることがない。
【0010】
また請求項4に記載の発明は、開口の長方向の開口径は、〔ボールの直径〕の〔ボールの収納個数〕倍以下となるようかしめられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のペン先チップである。
【0011】
本発明のペン先チップでは、ボールが開口の長方向に安定し、ボールの偏りによる線むらの発生が防止され、また、線の幅の変動が防止される。
【0012】
また請求項5に記載の発明は、ボール収納部内のインキ流通孔側には、ボールの列方向に延びる座部が設けられ、各ボールは、当該座部と当接することを特徴とする1乃至4のいずれかに記載のペン先チップである。
【0013】
本発明のペン先チップでは、ボール収納部内のインキ流通孔側には、ボールの列方向に延びる座部が設けられ、各ボールは、当該座部と当接する。そのため本発明のペン先チップによると、ボールが安定し、ボールの回転が円滑である。
【0014】
また請求項6に記載の発明は、座部は、テーパ状に傾斜した平面であることを特徴とする請求項5に記載のペン先チップである。
【0015】
本発明のペン先チップでは、座部は、テーパ状に傾斜した平面である。すなわち本発明のペン先チップは、いわゆる矢溝(インキ溝)を持たず、座部は平面である。また座部はテーパ状に傾斜している。そのため本発明のペン先チップでは、ボールが安定し、ボールの回転が円滑である。
【0016】
さらに請求項7に記載の発明は、座部には球面状の凹みが設けられていることを特徴とする請求項5又は6に記載のペン先チップである。
【0017】
本発明のペン先チップでは、座部に設けられた球面状の凹みの中にボールが収容された状態で塗布が行われる。そのため本発明のペン先チップでは、ボールの位置決めがされてボール同士の相互干渉が防止され、さらにボールが安定し、ボールが円滑に回転するとともに、ボールの偏りによる線むらの発生が防止され、また、線の幅の変動が防止される。
【0018】
さらに請求項8に記載の発明は、座部には、各ボールの中心位置と対応する位置に設けられた溝を有し、溝の縁はボールに当接し、溝の底はボールに当接しないことを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のペン先チップである。
【0019】
本発明のペン先チップでは、溝の中にボールが収容された状態で塗布が行われる。そのため本発明のペン先チップでは、ボールのがたつきが無くなるとともにボール同士の相互干渉が防止され、さらにボールが安定し、ボールが円滑に回転するとともに、ボールの偏りによる線むらの発生が防止され、また、線の幅の変動が防止される。
【0020】
さらに請求項9に記載の発明は、座部には、インキ流通孔と連通する溝が設けられていることを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載のペン先チップである。
【0021】
本発明のペン先チップでは、座部にインキ流通孔と連通する溝が設けられている。そのためインキは、溝を通じてボールの表面に行き渡り、インキをボールに満遍なく付着させる。
【0022】
また請求項10に記載の発明は、チップ本体の開口は、各ボールの形状に沿ってかしめられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のペン先チップである。
【0023】
本発明のペン先チップは、チップ本体の開口が各ボールの形状にかしめられているので、ボールの保持がより確実であり、またボールの回転も円滑である。
【0024】
また請求項11に記載の発明は、チップ本体の開口の端面は波状であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のペン先チップである。
【0025】
本発明のペン先チップについても、開口の波状部分がボールを確実に保持し、且つボールの回転も円滑である。
【0026】
さらに請求項12に記載の発明は、チップ本体の最先端部の幅は、後側の円柱状部分の幅よりも広いことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のペン先チップである。
【0027】
さらに請求項13に記載の発明は、インキを収蔵するインキ収納部を有し、該インキ収納部の先端に請求項1乃至12のいずれかに記載のペン先チップを装着したことを特徴とする塗布具である。
なおペン先チップは、インキ収納部の先端に直接的に取り付けられていてもよいが、ペン先チップとインキ収納部の間には、何らかの接続部材が介在される場合が多い。
【0028】
本発明の塗布具は、ペン先チップに複数のボールが設けられ、これらのボールの回転によってインキが塗布される。
本発明の塗布具では、ペン先チップのボールがそれぞれ独立して回転するので、曲線を描く場合の様に塗布部と紙等との相対速度が部分的に相違する場合であっても、曲率が小さい側を描くボールと、曲率の大きい部位を描くボールは、異なる速度で回転し、太い曲線を描くことができる。
【0029】
【0030】
【発明の実施の形態】
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態の塗布具の斜視図である。図2は、図1の塗布具の先端部分の拡大図である。図3は、図1の塗布具の断面図である。図4は、本発明の実施形態のペン先チップの正面図である。図5は、図4のペン先チップの平面図である。図6は、図4のペン先チップの側面図である。図7は、図4のペン先チップの正面断面図である。図8は、図4のペン先チップの側面断面図である。図9は、図4のペン先チップの断面斜視図である。図10は、本発明の他の実施形態のペン先チップの断面斜視図である。図11〜図14は、本発明の実施形態の塗布具の使用方法を示す説明図である。図15は、本発明の他の実施形態のペン先チップの正面図である。図16は、本発明の他の実施形態のペン先チップの平面図である。図17は、本発明の他の実施形態の塗布具の先端部分の斜視拡大図及び先端部分の断面図である。図18は、本発明のさらに他の実施形態の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。図19は、本発明のさらに他の実施形態の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。図20は、参考例の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。図21は、他の参考例の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。図22は、さらに他の参考例のペン先チップの製造方法の一例を示す説明図である。図23は、本発明の他の実施形態のペン先チップの断面斜視図である。図24は、本発明のさらに他の実施形態のペン先チップの断面斜視図である。図25は、本発明のさらに他の実施形態のペン先チップの断面斜視図である。図26、図27は、それぞれさらに他の参考例の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。図28、図29は、それぞれさらに他の参考例のペン先チップの正面断面図である。
【0031】
図において、1は本発明の実施形態における塗布具を示す。本実施形態の塗布具1の基本構成は、いわゆる水性ボールペンと略同一であり、水性ボールペンのペン先チップを特殊構造のものに置き換えたものに近い構成であると言える。すなわち本実施形態の塗布具1は、図1、図3の様に筒状の本体軸2と、インキ芯3及びキャップ4によって構成されている。またインキ芯3は、ペン先チップ5、インキ筒(インキ収納部)6、接続部材7及び弁体8によって構成されている。
【0032】
ペン先チップ5は、塗布部を構成する部材であり、塗布用のボール10が6個直線的に並べて先端に設けられている。すなわちペン先チップ5は、チップ本体12と、6個のボール10によって構成されている。
チップ本体12は、金属又は樹脂によって作られたものである。チップ本体12の加工方法は任意であるが、金属を素材とする場合は、切削加工、鍛造加工、プレス加工、鍛造(ダイキャスト)等によって作ることができる。また樹脂を素材とする場合には、たとえばポリアセタール樹脂が使用され、射出成形等によって作られる。
【0033】
チップ本体12の外形形状は、あたかも円筒の先端を押しつぶした様な形をしている。すなわちチップ本体12は先端側13が偏平に広がった形をしており、後側18は円柱状をしている。そしてペン先チップ5の最先端部には、図5、図9の様に長孔状の開口16が設けられている。開口16は、ボール10の露出部分が、ボール10の直径の4分の1〜3分の1程度となる様に設計される。開口16の短方向の開口径は、ボール10の直径の85%〜99%程度、より推奨される範囲は95%〜99%程度であり、ボール10の直径よりも狭い。
【0034】
開口16の長方向の開口径は、〔ボール10の直径〕×〔ボールの収納個数−1〕より大きいことが望ましい。この値以下になると両端のボールが十分に塗布を行わないからである。また、この長方向の開口径は、〔ボール10の直径〕×〔ボールの収納個数〕以下であることが望ましい。長方向の開口径がこの値よりも大きくても短方向の開口径がボール10の直径よりも狭い限りボールは脱落しないが、ボールが長方向にがたついて不安定となるからである。開口16の長方向の開口径の推奨される範囲は、〔ボール10の直径〕×〔ボールの収納個数〕の90%〜99%程度である。
【0035】
ペン先チップ5の最先端の部位の幅L(図4参照)は、後側18の円柱状部分のそれよりも広い。またペン先チップ5の最先端の部位の短手方向の幅H(図5参照)は、後側18の円柱状部分のそれよりも狭い。なおペン先チップの形状は、本実施形態に限定されるものではなく、例えば後記する図21に示す例の様にストレート形状のものであってもよい。また、チップ先端部の長手幅Lに対し円柱状部分の直径が同等以上であってもよい。
またペン先チップ5の先端部分には、図4〜8の様に幅Lと短手方向の幅Hとが一定の部位があり、当該部位と後側18の円柱状部分との間は、テーパ状に連続している。
【0036】
またペン先チップ5の内部形状は、図9の通りであり、先端部分に単一のボール収納部20を持つ。ボール収納部20は、ボール10が6個、横一列に収納される空隙部分である。ボール収納部20の底部はテーパ状の座部21となっており、略長方形のインキ誘導孔22に収束している。
ボール収納部20の底部のインキ誘導孔22は、断面形状が円形の部位11に連通し、その中間に遷移部分24を有する。インキ誘導孔22、円形の部位11、及び遷移部分24はインキ流通孔をなす。円形の部位11は、チップ本体12の後端に開放されている。
【0037】
座部21は、開口部16と平行に延びる。言い換えると座部21は、ボール10の列方向に延びる。
本実施形態では、座部21は前記した様にテーパ状に傾斜した面であり、座部21の表面自体に矢溝やインキ溝として機能する凹凸はない。言い換えると、座部21は、傾斜した平面である。
すなわち通常のボールペンでは、ボール収納部の座部には、矢溝と称される溝が形成される場合が多いが、本実施形態のペン先チップ5には、矢溝に相当する構成を持たない。
この理由は、通常のボールペンでは、インキ誘導孔が概ね円筒状であり、ボールがインキ誘導孔を塞いでしまうのに対し、本実施形態のペン先チップ5では、インキ誘導孔22が長溝状であり、ボール10がインキ誘導孔22を塞ぐことはない。また本実施形態のペン先チップ5では、ボール10同士の間は空隙部分となる。そのためインキは当該空隙部分からボール10の全周に行き渡る。したがって本実施形態のペン先チップ5では、通常のボールペンの様に矢溝を設ける必要はない。
またさらに矢溝を設けると、その位置によっては、ボール10の座りが悪く、ボールの回転に円滑さを欠いたり、各ボール10の出寸法が不揃いとなるという懸念がある場合がある。
【0038】
しかし勿論、本発明は、矢溝様の構成を設けることを否定するものではなく、使用するインキの性状、特にインキの粘度が高い場合には、矢溝様の構成を設けてもよい。
【0039】
また、図23のように、座部に、各ボールの中心位置と対応する位置に溝26を設け、各々の溝にボールがはまり込むようにすると、ボールのがたつきをなくし、より安定した筆記を可能とすることができる。
【0040】
また、図24のように、座部に、球面状の凹み27を設け、その中にボールがはまり込むようにすると、ボールは位置決めがされてがたつきがなくなり、またボールの相互干渉が防止され、ボールが安定して円滑に回転するとともに、ボールの偏りによる線むらの発生が防止され、また、線の幅の変動が防止される。座部に球面状の凹みを設けるには、ボール自体によって座打ちを行っても良いし、ボールと同様の先端形状を有する工具を用いても良い。前記した溝を設ける構成ではボールの一部が点接触することとなるが、座部に球面状の凹みを設ける場合は、全てが面接触となる点で好ましい。
【0041】
前記した溝を設ける構成に座打ちをして球面状の凹みを設けるとボールの接触面が拡大されてボールはより安定する。
【0042】
図10は、座部21に矢溝と同様の構成を設けた例を示すものである。すなわち図10に示すペン先チップ5’では、ボール収納部20の底部のテーパ状座部21に、インキ誘導孔22と連通する浅い溝28が多数設けられている。この溝28は、インキの流路として機能するものであり、ボール10の周面へのインキの付着を容易にするものである。ペン先チップ5’の溝28以外の他の構成は、図9に示すペン先チップ5と同一である。
【0043】
そして前記したボール収納部20には、6個のボール10が配されている。ボール10は、ステンレススチールや超硬合金、セラミックあるいはガラス等で作られたものであり、その直径は、0.3mm〜1.2mm程度、より好ましくは0.4mm〜1mm程度である。本実施形態の塗布具1で採用するボール10は、通常のボールペンの塗布用ボールと材質及び大きさが同等のものが推奨されるが、特に限定されるものではなく、ステンレススチールや超硬合金以外の金属製でもよく、プラスチック、ゴム等の材質でもよい。
ボール10は、いずれもその一部がチップ本体12のスリット状の開口16から外部に露出している。チップ本体12の開口16は、軽くかしめられて前記した様に、短方向の開口径がボール10の直径の85%〜99%程度にしぼられる。機能的には、ボール10の出寸法が、ボール10直径の4分の1〜3分の1程度となる様に開口16がしぼられる。そのため各ボール10は、開口16部分によって保持され、それぞれ自由に回転可能であるが、チップ本体12から離脱することはない。
また、ボール10は、使用時及び水平より上向きの保管時には、ボール収納部20内において、テーパ状の座部21と当接して保持される。
【0044】
接続部材7は、ポリプロピレン樹脂等の熱可塑性樹脂を素材として射出成形によって作られたものである。接続部材7の外形形状は、公知のボールペンで採用されているものと大差は無い。すなわち接続部材7は先端部30側が円錐形をしている。また後端側は二段の円筒形状になっており、大径部31と、小径部32が順次設けられている。
そして接続部材7の中心には、軸方向に貫通した連通穴33が設けられている。
また連通穴33の中間部分には、弁座35が設けられている。
【0045】
弁体8は、ステンレススチールや超硬合金あるいはセラミック等の錆びにくく、且つある程度の重量を有する素材で作られたボールである。
【0046】
インキ筒6は、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等を素材とする押し出し成形、あるいはその他の方法によって管状に作られたものであり、内部に公知のインキが充填されている。インキの性状等は任意であるが、たとえば粘度が100〜20000mPa・S程度のボールペン用の水性ゲル状インキが採用可能である。
なお上記した粘度は、ELD型粘度計(R14)コーン0.5rpm(20°C)で測定した値である。
【0047】
ここで水性ゲル状インキ、および水性インキについて付言すると、これらはいずれも溶媒として水を含むインキである。すなわち旧来の油性インキはフェニルセロソルブ、ベンジルアルコール等の有機溶媒が使用されているのに対して、水性ゲル状インキおよび水性インキは水を溶媒としている。
また、インキの粘度は油性ボールペンでは10000〜30000mPa・Sの高粘度であるのに対し、水性ゲル状インキはより低粘度であり、しかも粘度の挙動の相違により大きく二種類に分けられる。
その一つはニュートン流動(流動の程度により粘度変化しない)を有するインキで、具体的にはインキ筒6内とボール収納部20内におけるインキの粘度が同じであり、通常は粘度が5〜2000mPa・S、より望ましくは粘度が5〜200mPa・Sのものが使用されている。
他の一つは、粘度がインキの流動によって変化する性質を有するものである。具体的には、インキタンク内では2000〜8000mPa・Sであるがボール収納部20では10mPa・S以下となるものであり、チキソトロピー性インキとも称される。このチキソトロピー性を有するゲル化剤を添加した水性インキを一般に水性ゲル状インキと称している。
また水性インキの後端部分は、ポリブテン等のゲル状封止部材により封止されていることが望ましいが、他の封止材を用いても良い。もちろんインキ筒に代わって、有底の容器も使用することができる。
【0048】
インキ芯3は、図3の様に、ペン先チップ5とインキ筒6が、接続部材7を介して繋がれたものであり、ペン先チップ5は、接続部材7の連通穴33の先端側に内挿され、インキ筒6は接続部材7の後端部の小径部32に外装されている。
そして接続部材7内であって、ペン先チップ5の段差部と、弁座35の間に、弁体8が軸方向に移動可能に挿入されている。
【0049】
本実施形態の塗布具1は、上記したインキ芯(ペン先チップ5+インキ筒6+接続部材7)3が本体軸2に挿入され、インキ芯3の接続部材7の大径部31が本体軸2の内面と係合し、両者が一体化されてなるものである。また塗布具1の先端にはキャップ4が装着される。
本実施形態の塗布具1では、ペン先チップ5のボール収納部20内が常にインキで満たされ、ボール10は常時インキと接している。また本実施形態の塗布具1では、内部に弁体8が内蔵されているので、ペン先チップ5を上にして載置したとき、弁体8が接続部材7内の弁座35と当接し、ボール収納部20内のインキがインキ筒6に逆流することはない。
【0050】
次に本実施形態の塗布具1の作用を説明する。
本実施形態の塗布具1によって直線を描く場合は、公知の塗布具と同様に、キャップ4を外して、ペン先チップ5を下に向け、ボール10を紙等に押し当て、そのままの状態で塗布具1を移動させる。
すなわち、図11(a)の様に塗布具1を立て、塗布具1を幅方向(開口の長方向)に対して垂直方向に移動させる。その結果、ペン先チップ5のボール10が均等に回転し、ボール10に付着したインキが紙等に塗布される。ここで本実施形態の塗布具1では、ペン先チップ5に複数のボール10が直線的に一列に並べて配されているので、インキはこれらの各ボール10から紙に塗布される。そのため、紙等には複数の線が塗布され、これらの線同士が重なり、結果的に太い線が描かれる。
【0051】
また塗布具1を使用して曲線を描く場合は、図12の様に塗布具1を円軌跡を描いて移動させる。
このとき、円の内側に位置するペン先チップ5のボール10aは、ゆっくりと回転し、外側に位置するボール10bは早く回転し、いずれの部位についても、ボール10から紙にインキが塗布される。その結果、全体として太い線の円が描かれる。
【0052】
本実施形態の塗布具1は、例えばカリグラフィの様な、線の太さが連続的に変化する描法にも活用することができる。すなわち図13(a)に示すように、塗布具1自体を回転させつつ、線を描くと、塗布具1の進行方向に対するペン先チップ5のボール10の間隔が変化し、描かれる線は、結果的に図13(b)の様に太さが連続的に変化する。
【0053】
また本実施形態の塗布具1の特殊な使用方法として、図14に示すような平行線を描くことも可能である。
すなわち塗布具1を、図14(a)の様に塗布具1を幅方向に対して垂直方向に移動させ、さらにその際に紙等に対する筆圧が低い状態で使用すると、ペン先チップ5のボール10は、より紙と点接触し、インキは細い線状に塗布されて隣の線との間に隙間ができる。その結果、図14(b)の様な平行な直線が描かれる。なお、塗布具1のボール10の直径が大きい程、描かれる線は平行線となる傾向にあり、またボール10とペン先チップ5の開口16との隙間が狭い程、描かれる線は平行線となる傾向にある。
【0054】
先に説明した実施形態では、6個のボールが直線的に並べられたペン先チップを例示したが、ボールの個数は任意である。もちろん、ボールの個数が多いほど太い線を描くことができる。
【0055】
また上記した実施形態では、インキ筒6(インキ収納部)に液状のインキが収蔵された構成を示したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、インキが公知の繊維状又はスポンジ状のインキ吸収体に吸収された状態で内蔵されていても良い。
上記した実施形態では、インキが弁を通じてペン先チップに直接流れ込む構成を例示したが、中継芯を用いて毛細管現象を利用してボール付近にインキを導いても良い。
【0056】
また上記した実施形態では、ボール10を直接的にボール収納部20に入れた構成を開示したが、例えば玉軸受けの保持器の様な、ボール10同士がぶつからないように規制する部材を採用してもよい。さらにボール収納部20の内面に適度の凹凸を設け、当該凹凸によってボール10を保持したり、隣合うボール同士の衝突を回避する構成も推奨される。
ボール収納部20の内面に凹凸を設ける方策としては、かしめによる方法が考えられる。すなわち先の実施形態では、ボール収納部20の開口16を軽くかしめてボール10を保持した構成を例示したが、図15、16に示すペン先チップ40のように、全体をより強くかしめて、ボール収納部20を変形せさ、ボール収納部20の内面にボール10に沿った凹凸を設け、内部のボール10同士の横方向の動きを規制する。
【0057】
以下、図15、16に示すペン先チップ40を具体的に説明するが、図15以下に図示した実施形態において、先の実施形態と同一の部材は、同一の番号を付して重複した説明を省略する。
図15、図16に示すペン先チップ40は、ボール収納部20の開口43のみならず、ボール収納部20の側面部分についてもかしめてられて変形させている。そのためボール収納部20を図15の様に正面から見たとき、ボール収納部20に軸方向に平行線45が入り、ボール収納部20の内部には、ボール10が横方向に大きく移動しない程度に仕切りが形成されている。そのためボール収納部20の内部では、ボール10の移動が規制される。
開口43は、図16の様に、ボール10の形状に沿ってかしめられ、開口43は、変形して波状を呈している。
【0058】
また図17は、座部の形状が異なる例を示すものである。
図17に示したペン先チップ50は、チップ本体51の外部から力を加えて変形させ、チップ本体51の内部に座部52を形成させた例を示すものである。すなわちペン先チップ50は、管状の素材を使用し、その先端をプレス加工又は鍛造加工によってすぼめたものである。そして開口端に近い位置に、開口と平行する線状の凹部53を設けている。
凹部53を設けるための方策は任意であるが、例えば図17に示すような薄板状の部材55をチップ本体51の外部から押し当て、チップ本体51を塑性変形させることが推奨される。
【0059】
チップ本体51の内部では、断面図(b)に示すように、線状の凸部が形成され、当該凸部が座部52として機能する。なお本実施形態のペン先チップ50の座部52についても、ボール10の列方向に延びるものである。
加工が困難ではあるが、ペン先チップ50の座部52についても、インキ誘導孔22と連通する軸方向の溝を設けてもよい。
【0060】
図18に示したペン先チップ60は、座部の構成が先の実施形態と異なるものである。すなわち図18に示したペン先チップ60は、先の実施形態と同様に、チップ本体51の外部から力を加えて、チップ本体51の内部に座部を形成させるものであるが、本実施形態では、独立した凹部61を設けることにより、座部を形成せしめている。具体的には、本実施形態では、一定の間隔をあけてチップ本体51に凹部61を設けている。本実施形態では、各ボール10は、凹部61(内部では凸部となる)同士の間に保持されるので、ボール10を横方向に保持する機能も併せ持つ。
【0061】
凹部61を設けるための方策は任意であるが、例えば図18に示すようなピンを有する部材62をチップ本体51の外部から押し当て、チップ本体51を塑性変形させることが推奨される。
【0062】
図19に示したペン先チップ70は、座部の他の構成を例示するものである。ペン先チップ70も、先の例と同様に、チップ本体51の外部から力を加えて、内部に座部を形成させるものであるが、本実施形態では、ボール10の横方向の保持がより完全となる様に、凹部71の形状を菱形としている。
すなわち凹部71は、内部におけるボール10との接触面が多くなるように、ボール10同士の隙間に相当する形状となっている。
また開口部16の近傍においても、ボール10横方向への移動を規制するために軸方向に延びる凹部75が設けられている。
【0063】
図20に示した参考例のペン先チップ80のチップ本体81は、例えば樹脂の射出成形によって製造する場合に好適な例を示すものであり、先の実施形態の様なテーパ状の部分を持たず、円柱状部分に直接的にボール収納部が形成されたものである。ペン先チップ80の内部構造の図示は省略するが、ボール10の横方向の移動を規制する突起等を内部に成形しておくことも可能である。
【0064】
ペン先チップ80を射出成形によって製造する場合における、ボール10の挿入方法には、次の二つの方法が考えられる。
まず第一の方法としては、チップ本体81の開口16をボール10の直径と同等の大きさとなる様に射出成形し、成形後にボール10をペン先チップ80のチップ本体81内に挿入し、さらにその後に、開口16を熱軟化させると共に、押圧力を加えて開口16をすぼめる。
第二の方法としては、開口16を当初からボール10の直径よりも小さく作り、成型後にボール10を開口16に力を加えて押し当て、開口16を弾性変形させてボール10を押し込む。なお、当該方策による場合、開口部は、いわゆるアンダーカット部となるので、射出成形における脱型工程は、成型物を変形させて行うこととなる。
【0065】
図21に示した参考例のペン先チップ90のチップ本体91は、断面形状が楕円径をしたパイプを加工して製造した例を示すものである。本参考例で採用するチップ本体91は、前記した様に断面形状が楕円径をしたパイプを加工して作られたものであり、外形部に段差が少なく、ストレート形状をしている。
【0066】
参考例のペン先チップは、前述した製造方法の他に、図22の様な半割り形状の本体片57を切削、鍛造、プレス、又は射出成形等によって成形し、これを二つ合わせて、接着、はめ込み、電気溶接、ろう付け等することによっても可能である。また、図9又は図10に示したチップ本体12も、同様に半割り形状のものから製作することができる。
【0067】
また、図25の様にチップ本体12を複数の部材14,15によって構成してもよい。この実施態様においては、まず第一の部材14にボール10を載置し、第二の部材15をかぶせて両者を嵌合し、チップ本体12を製造する。この実施態様において、第一の部材14と第二の部材15の材質を別のものにしてもよい。例えば、第一の部材14をプラスチック製とし、第二の部材15を鋼等の金属製とすれば、加工しやすく、また、第一の部材14とボール10との摩擦が小さいので塗布作業が円滑となるとともに、塗布時の摩耗が少なく、ボールの脱落を防止することができる。逆に第一の部材14を金属製、第二の部材15をプラスチック製としてもよい。
【0068】
本発明のペン先チップ及び塗布具について、図26,27,28,29に示すようにチップ本体12を彎曲させたり、その端部を斜めにしたりする参考例を示す。図26に示す参考例は、チップ本体12を本体軸2に対して開口短方向に彎曲させた例、図27に示す参考例は、チップ本体12を本体軸2に対して開口長方向に彎曲させた例、図28に示す参考例は、チップ本体12の端部を斜めにカットした例、図29に示す参考例は、チップ本体12の端部を延長して斜めにした例である。
【0069】
【発明の効果】
本発明のペン先チップは、複数のボールが配され、太い線を描くことができる。また本発明のペン先チップによると、ボールはそれぞれ独立して回転するので、曲線を描く場合でも、ボールはそれぞれの位置での塗布具と紙等との相対速度に応じて回転し、紙等にはそれぞれのボールからインキが塗布される。そのため本発明のペン先チップは、曲線や線径が変化する線を描くことができる効果がある。
【0070】
また本発明の塗布具は、複数のボールが配されたペン先チップが採用されているので、太い線を描くことができ、特に曲線や線径が変化する線を描くことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の塗布具の斜視図である。
【図2】 図1の塗布具の先端部分の拡大図である。
【図3】 図1の塗布具の断面図である。
【図4】 本発明の実施形態のペン先チップの正面図である。
【図5】 図4のペン先チップの平面図である。
【図6】 図4のペン先チップの側面図である。
【図7】 図4のペン先チップの正面断面図である。
【図8】 図4のペン先チップの側面断面図である。
【図9】 図4のペン先チップの断面斜視図である。
【図10】 本発明の他の実施形態のペン先チップの断面斜視図である。
【図11】 本発明の実施形態の塗布具の使用方法を示す説明図である。
【図12】 本発明の実施形態の塗布具の使用方法を示す説明図である。
【図13】 本発明の実施形態の塗布具の使用方法を示す説明図である。
【図14】 本発明の実施形態の塗布具の使用方法を示す説明図である。
【図15】 本発明の他の実施形態のペン先チップの正面図である。
【図16】 本発明の他の実施形態のペン先チップの平面図である。
【図17】 本発明の他の実施形態の塗布具の先端部分の斜視拡大図及び先端部分の断面図である。
【図18】 本発明のさらに他の実施形態の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。
【図19】 本発明のさらに他の実施形態の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。
【図20】 参考例の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。
【図21】 他の参考例の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。
【図22】 さらに他の参考例のペン先チップの製造方法の一例を示す説明図である。
【図23】 本発明の他の実施形態のペン先チップの断面斜視図である。
【図24】 本発明のさらに他の実施形態のペン先チップの断面斜視図である。
【図25】 本発明のさらに他の実施形態のペン先チップの断面斜視図である。
【図26】 さらに他の参考例の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。
【図27】 さらに他の参考例の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。
【図28】 さらに他の参考例のペン先チップの正面断面図である。
【図29】 さらに他の参考例のペン先チップの正面断面図である。
【符号の説明】
1 塗布具
2 本体軸
3 インキ芯(ペン先チップ5+インキ筒6+接続部材7)
5,5’,30,50,60,70,80,90 ペン先チップ
6 インキ筒(インキ収納部)
10 ボール
13,81,91 チップ本体
17,43 開口
20 ボール収納部
28 溝
52 座部
53 凹部
61,71 凹部

Claims (13)

  1. チップ本体とボールを有し、前記チップ本体は、開口を有するボール収納部と、ボール収納部に連通するインキ流通孔を備え、チップ本体のボール収納部にはボールが収納され、ボールの一部が前記開口から露出してインキを塗布するペン先チップにおいて、単一のボール収納部に複数のボールが一列に収納されていて複数のボールのそれぞれの一部分がボール収納部の開口から露出しているペン先チップであって、
    チップ本体は、後側に円柱状部分を有し、先端側には、扁平な形状であって、幅と短手方向の幅とが一定である部位を有し、当該部位と後側の円柱状部分との間は、テーパ状に連続しており、チップ本体の最先端部には、長孔状の開口が設けられ、当該開口からボールが露出し、チップ本体は真っすぐであり、その端部も真っすぐであることを特徴とするペン先チップ
  2. ボールは回転可能に収納されていることを特徴とする請求項1に記載のペン先チップ。
  3. チップ本体の開口は、長孔形状であり、開口の短方向の開口径は、ボールの直径よりも小さく、ボールはチップ本体の開口部によって脱落不能に保持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のペン先チップ。
  4. 開口の長方向の開口径は、ボールの直径のボールの収納個数倍以下となるようかしめられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のペン先チップ。
  5. ボール収納部内のインキ流通孔側には、ボールの列方向に延びる座部が設けられ、各ボールは、当該座部と当接することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のペン先チップ。
  6. 座部は、テーパ状に傾斜した平面であることを特徴とする請求項5に記載のペン先チップ。
  7. 座部には球面状の凹みが設けられていることを特徴とする請求項5又は6に記載のペン先チップ。
  8. 座部には、各ボールの中心位置と対応する位置に設けられた溝を有し、溝の縁はボールに当接し、溝の底はボールに当接しないことを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のペン先チップ。
  9. 座部には、インキ流通孔と連通する溝が設けられていることを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載のペン先チップ。
  10. チップ本体の開口は、各ボールの形状に沿ってかしめられていることを特徴とする1乃至9のいずれかに記載のペン先チップ。
  11. チップ本体の開口の端面は波状であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のペン先チップ。
  12. チップ本体の最先端部の幅は、後側の円柱状部分の幅よりも広いことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のペン先チップ。
  13. インキを収蔵するインキ収納部を有し、該インキ収納部の先端に請求項1乃至12のいずれかに記載のペン先チップを装着したことを特徴とする塗布具。
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