JP4487461B2 - 発電機の制御システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗用車やトラック等に搭載される車両用発電機の発電状態を制御する発電機の制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用発電機に内蔵された発電制御装置は、車両用発電機のプラス側およびマイナス側の出力端子に接続される電源端子(B端子)および接地端子(E端子)や、固定子巻線の一端に接続される相電圧入力端子(P端子)や、励磁巻線に流れる電流を断続制御する励磁電流制御端子(F端子)等を発電機側に備えている。
【0003】
また、発電制御装置は、イグニッションスイッチの断続状態を入力するIG端子や、発電機の異常等に対応して警告信号を出力するL端子や、バッテリ電圧を印加するS端子や、発電機の励磁電流の状態を外部に出力するFR端子や、外部から発電機制御信号を入力するC端子等を車両側に備えている。
【0004】
特に最近では、エンジンに取り付けられている発電機と各種の車載装置とを接続する接続線の本数が増加する傾向にあり、接続線の使用量が増すことによってコストが高くなったり、重量が増して車両の燃費が悪化するおそれがある。また、多数本の接続線は、複雑な配線の這い回しにより、エンジンルーム内の外観を損なうとともに、接続線の接続部の増加による信頼性の低下につながるおそれがある。
【0005】
これらの不都合に対処する従来技術としては、特開平10−51976号公報に開示された技術が知られている。この公報では、ECUからIG信号、C信号を送信して発電制御装置で受信するとともに、発電制御装置からFR信号を送信してECUで受信する双方向通信を1本の信号線を用いて行うことにより、端子数の削減と配線の簡略化を達成する技術が開示されている。また、この公報には、2値アナログ電圧情報の代わりに多値アナログ電圧情報を用いたり、2値アナログ電圧を用いてPCM信号やデジタル通信を行う旨の記載もあり、この記載に基づいて複数の信号をPCM信号に含めて通信することが可能になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した公報に開示された従来技術ではIG信号を送って発電機を起動した後は、ECUから発電機側へはC信号を、発電機からECU側へはFR信号をそれぞれ送受信することはできるが、複数の信号を同時に発電機からECU側へ送信することができなかった。このため、FR信号とともに警報信号を送ろうとした場合には、別の接続線を用いて警報信号を送る必要があり、接続線の本数および端子数の増加によりコスト高を招くとともに、接続線の配置スペースの確保が必要になるとともに這い回しの作業性が悪化するなどの問題があった。
【0007】
また、複数の信号をPCM信号などを用いて送受信する場合には、変調/復調を行う構成が発電機とECUの両方に必要になり、構成の複雑化やこれに伴うコスト高を招くという問題があった。また、デジタル通信を行う場合には、安価な構成では通信速度をあまり上げることができず、特に数ms〜数十msの周期で変化するF信号を常時通信することができない。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、発電機から外部制御装置に対して複数の信号を送信する場合の接続線の本数を減らすことができ、軽量化、コストの削減、作業性の向上、信頼性の向上、構成の簡素化が可能な発電機の制御システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明の発電機の制御システムは、励磁電流を制御する発電制御装置を内蔵した発電機と、発電機によって発電された電力が供給されるバッテリおよび電気負荷と、エンジンの運転状態とバッテリおよび電気負荷の状態に応じて発電機を制御する外部制御装置とを備えている。また、この制御システムは、発電機とバッテリと外部制御装置のそれぞれを電気的に接続して閉ループ状に配線する制御経路と、発電制御装置によって制御される励磁電流の状態を表す第1の信号(例えばF信号)をバッテリ電圧に基づいて外部制御装置内で生成するとともにこの第1の信号を外部制御装置と発電制御装置との間で制御経路を通して伝達する第1の信号伝達手段と、発電機の動作状態を示す第2の信号(例えばL信号)を発電制御装置内で生成するとともにこの第2の信号を発電制御装置から外部制御装置に向けて制御経路を通して伝達する第2の信号伝達手段とを備えている。このように、閉ループ状に配線された制御経路を用いることにより、接続線の本数を増やすことなく発電機から外部制御装置に2種類の信号を同時に伝達することができる。接続線の本数を低減することによる軽量化、コストの削減、作業性の向上、信頼性の向上、構成の簡素化が可能になる。
【0013】
上述した第1および第2の信号伝達手段は、外部制御装置に備わった車両側送受信手段と、発電制御装置に備わった発電機側送受信手段とを共通に有しており、制御経路には、車両側送受信手段に設けられた第1の入出力端子と、発電機側送受信手段に設けられた第2の入出力端子とを接続する通信線が含まれており、第1の信号と第2の信号を含む通信信号が通信線を介して伝達される。外部制御装置と発電機を結ぶ通信線を1本とすることにより、接続部を最少にすることができる。また、通信線を伝わる信号は、電力供給を伴わない通信信号なので、接続部の電気的な接続に必要な電流を流すだけでよく、低容量の接続線を用いることが可能になり、コストを下げることができる。また、双方向通信が行われるため、通信容量を増やすことができる。
【0014】
また、上述した車両側送受信手段は、第1の入出力端子と電源との間に接続される第1のバイアス手段と、第1の入出力端子と電源との間に接続され、第1の信号に基づいて動作する第2のバイアス手段とを有し、上述した発電機側送受信手段は、第2の入出力端子とアースとの間に接続される第3のバイアス手段と、第2の入出力端子とアースとの間に接続され、第2の信号に基づいて動作する第4のバイアス手段とを有するとともに、通信信号は、バッテリ電圧よりも低く、アース電位よりも高い範囲で設定される。外部制御装置内において電源によって供給されるバイアスによって通信信号が生成されており、発電機やバッテリなどの電力を扱う部分に接続されていないため、電力線に重畳する負荷遮断時のサージやイグニッションノイズ等による通信信号への悪影響を回避することができる。
【0015】
また、上述した発電制御装置は、第2の入出力端子の電位が所定値以上であるときに定電圧電源を生成して発電制御装置の作動を可能にする電源起動手段を有する。電源起動手段によって定電圧電源を生成することにより、安定した動作電流を第2の入出力端子に供給することができる。したがって、バッテリ電圧の低下による発電機の誤動作を防止することができる。
【0016】
また、上述した車両側送受信手段は、第1の入出力端子の電圧と、第1の信号の電圧レベルの変化に応じてこの変化の方向と同一方向に変更される第1の基準電圧とを比較して第2の信号を検出する第1の信号検出手段を有することが望ましい。また、上述した発電機側送受信手段は、第2の入出力端子の電圧と、第2の信号の電圧レベルの変化に応じてこの変化の方向と同一方向に変更される第2の基準電圧とを比較して第1の信号を検出する第2の信号検出手段を有することが望ましい。共通の通信線を用いて双方向通信を行った場合に、自己の送信信号によって通信線の電位が変動するが、これにともなって信号受信用の閾値が変更されるため、自己の送信状態の変化による誤検出を防止することができる。
【0017】
また、上述した外部制御装置は、発電機から送られてくる第2の信号の切り替わりに応じて第1の信号を変更する発電指令変更手段を有する。これにより、発電機の動作状態を監視しながら励磁電流の状態を変更することが可能になる。このため、例えば初期励磁制御から徐励制御へ適切なタイミングで切り替えることが可能になる。また、発電機の動作状態の検出と励磁電流の制御を別々に行うことができるため、初期励磁制御を行う際の発電機の動作状態の差異を励磁電流を可変することで調整することができ、エンジン特性の相違等に対してハードウエアを変更することなくソフトウエアの変更で対応することができる。このため、発電制御装置等の種類を減らすことができ、量産効果によるコストダウンを図ることが可能となる。
【0018】
また、上述した発電指令変更手段は、エンジンを始動するスタータが停止している場合に第1の信号を励磁電流の通電を停止する値に設定し、スタータ作動中の場合に第1の信号を発電機の出力を低く制御する値に設定し、第2の信号が切り替わった後にスタータ作動を停止するとともに第1の信号を徐々に変化させて励磁電流を徐々に増加させる。これにより、スタータが回っていないエンジン始動前の状態において励磁電流による無駄な電力消費を抑えることができる。また、スタータ作動中は発電量を低く抑えることにより、スタータによるエンジンの始動を円滑に行うことができる。また、エンジンが始動した後は徐々に発電量を増やすことにより、エンジン回転を滑らかに上昇させることができる。
【0021】
また、本発明の発電機の制御システムは、励磁電流を制御する発電制御装置を内蔵した発電機と、発電機によって発電された電力が供給されるバッテリおよび電気負荷と、エンジンの運転状態とバッテリおよび電気負荷の状態に応じて発電機を制御する外部制御装置とを備えている。また、外部制御装置は、第1の入出力端子と電源との間に接続される第1のバイアス手段と、発電機の励磁電流の状態を表す第1の信号に基づいて第1の入出力端子と電源との間に接続される第2のバイアス手段とを備える車両側送受信手段を有している。発電制御装置は、第1の入出力端子に通信線を介して接続された第2の入出力端子とアースの間に接続される第3のバイアス手段と、発電機の動作状態を表す第2の信号に基づいて第2の入出力端子とアースとの間に接続される第4のバイアス手段とを備える発電機側送受信手段を有している。車両側送受信手段は、バッテリと前記外部制御手段との間に接続されたスイッチ手段が導通した後に、第1のバイアス手段と第3のバイアス手段とで生成される通信信号により発電制御装置の電源を起動し、この電源の起動に応じて第4のバイアス手段を接続することで生成される第1の入出力端子の電圧と、励磁電流の導通を停止する第1の信号に対応した所定電圧とを比較することにより発電機側からの応答信号を生成する。発電機から応答が得られるため、外部制御装置から送信された信号が正常に受信され、発電機が正常に動作を開始したことを確認することができる。仮に、通信線が断線や短絡を起こしている場合には、応答信号が切り替わらなくなるため、通信線を含む発電機側の異常を知ることができる。
【0022】
また、上述した外部制御装置は、応答信号が生成された後にスタータ操作が可能になることが望ましい。これにより、発電機が正常な場合に限ってエンジンを始動することが可能になり、走行途中でバッテリ上がりになってしまう故障を未然に防止することができる。
【0023】
また、上述した外部制御装置は、応答信号が生成された後に第1の信号の送出が可能になることが望ましい。これにより、応答信号を送受信している間は励磁電流の通電を停止することができ、無駄な電力消費を抑えることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した一実施形態の車両用発電機の制御システムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した一実施形態の車両用発電機および外部制御装置の構成を示す図であり、あわせてこの車両用発電機と外部制御装置やバッテリ等との接続状態が示されている。また、図2は車両用発電機に含まれる発電制御装置の概略的な構成を示す図である。図3は、外部制御装置の概略的な構成を示す図である。図4は、発電制御装置の詳細な構成を示す図である。図5は、外部制御装置の詳細な構成を示す図である。
【0025】
図1において、車両用発電機1は、エンジン6によって駆動されており、固定子に含まれる3相の固定子巻線11と、この固定子巻線11の3相出力を全波整流するために設けられた整流回路13と、回転子に含まれる界磁巻線12と、出力電圧を所定の調整電圧設定値(例えば14.5V)になるように制御する発電制御装置2とを含んで構成されている。この車両用発電機1の出力電圧の制御は、界磁巻線12に対する通電を発電制御装置2によって適宜オンオフ制御することにより行われる。車両用発電機1の出力端子(B端子)は、バッテリ3およびその他の電気負荷4に接続されており、車両用発電機1からこれらに対して電力が供給される。
【0026】
上述した発電制御装置2は、外部制御装置5との間で信号の送受信を行う発電機側送受信部21と、界磁巻線12に流す励磁電流を制御する励磁電流設定部22と、車両用発電機1の発電状態を監視して発電状態信号を生成する発電状態信号生成部23とを備えている。
【0027】
また、外部制御装置5は、エンジン6の動作を制御するエンジン系制御部51と、車両用発電機1の発電動作を制御する充電系制御部52と、車両用発電機1との間で各種の情報を送受信する車両側送受信部53とを含んで構成されている。上述した充電系制御部52は、電源起動信号生成部54、発電制御信号生成部55、警報部56を備えている。
【0028】
エンジン6は、各気筒毎にインジェクタが設けられて燃料供給量が制御され、各気筒毎に取り付けられた点火プラグをディストリビュータによって点火気筒順に点火し、各気筒内の燃料を爆発させる。そして、インジェクタや点火プラグ等の動作は、外部制御装置5のエンジン系制御部51を構成するECU(エンジンコントロールユニット)510によって制御される。
【0029】
ECU510による制御に必要なエンジン6のパラメータやデータを検出するために、例えば、エンジン6の吸気管内の圧力Pを検出する圧力センサ、エンジン6の冷却水温や吸気温Tを検出する温度センサ、エンジン6のスロットル弁の開度θを検出する開度センサ、エンジン6の回転速度を検出する回転センサ等が備わっており、これらの検出信号やスタータの操作状態を表す信号などが取り込まれる。
【0030】
ECU510は、例えばマイクロコンピュータ等を利用して構成されており、エンジン6の制御および発電制御を、エンジン状態や電気負荷状態に応じ最適な状態で行うために、各種の演算を行う中央演算処理部(CPU)と、演算に用いる各種データを一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)と、プログラムや必要なデータを格納、記憶したリードオンリメモリ(ROM)とから構成されている。
【0031】
図1に示すように、本実施形態の車両用発電機1、バッテリ3、外部制御装置5は、制御経路が閉ループ状に配線されており、この制御経路を通して各種の信号が伝送される。
上述した発電機側送受信部21、充電系制御部52、車両側送受信部53が第1の信号伝達手段に対応する。発電機側送受信部21、発電状態信号生成部23、車両側送受信部53が第2の信号伝達手段に対応する。発電制御信号生成部55が発電制御信号生成手段に、スイッチ7がスイッチ手段に、発電機側送受信部21が発電機側送受信手段に、車両側送受信部53が車両側送受信手段にそれぞれ対応する。電源起動部26が電源起動手段に、警報部56が警報手段に、ECU510が発電指令変更手段にそれぞれ対応する。
【0032】
次に、外部制御装置5と車両用発電機1に内蔵された発電制御装置2との間の信号の送受信を行う発電機側送受信部21、車両側送受信部53と、これらに各種の信号を入力する発電状態信号生成部23、電源起動信号生成部54、発電制御信号生成部55について説明する。
【0033】
スイッチ7が投入されると、外部制御装置5に備わったS端子にバッテリ3の端子電圧(バッテリ電圧)が印加される。これに伴って、電源起動信号生成部54を構成する抵抗541、ツェナーダイオード542は、外部制御装置5の回路動作を行うためにの電源電圧Vcc1 を発生して各回路に供給を開始する。また、この電源電圧Vcc1 は、IG信号(電源起動信号)としてインタフェース部530に入力される。
【0034】
外部制御装置5に含まれるインタフェース部530内の抵抗531と、発電制御装置2に含まれるインタフェース部24内の抵抗241は、通信線8を介して直列接続されており、抵抗531には電源電圧Vcc1 (例えば5V)が印加され、抵抗241は接地されている。2つの抵抗531、241の抵抗がほぼ同じ値に設定されているものとすると、通信線8と抵抗531の接続点の電位が電源電圧Vcc1 のほぼ半分の2.5Vに設定され、これにより外部制御装置5から通信線8に向けてIG信号が送信される。
【0035】
発電機側送受信部21内のインタフェース部24では、C2端子(第2の入出力端子)の電位が2.5VになることによりIG信号を受信し、このIG信号がそのまま電源起動部26に送られる。
電源起動部26では、抵抗261、262が直列に接続され、抵抗261の一方端がC2端子に接続され、抵抗262の一方端が接地されている。また、抵抗261、262の接続点にはNPN型のトランジスタ265のベースが接続されている。このトランジスタ265のエミッタは接地されており、コレクタは抵抗264、263を介して車両用発電機1の出力端子(B端子)に接続されている。抵抗264、263の接続点には、PNP型のトランジスタ266のベースが接続されている。このトランジスタ266のベース・エミッタ間には上述した抵抗263が並列に接続され、コレクタはツェナーダイオード267のカソード側に接続されている。このツェナーダイオードのアノード側は接地されている。また、トランジスタ266とツェナーダイオード267の接続点は、発電制御装置2内の各回路に電源電圧Vcc2 を供給する供給ラインに接続されている。
【0036】
発電制御装置2のC2端子の電位が上昇すると、電源起動部26内の抵抗261、262に電流が流れてトランジスタ265がオンする。例えばC2端子の電位が1V以上になったときに、トランジスタ265がオンするように設定されている。トランジスタ265がオンすると抵抗263、264に電流が流れるため、トランジスタ266がオンする。このため、トランジスタ266のコレクタからは定電流がツェナーダイオード267に供給され、一定電圧の電源電圧Vcc2が生成される。
【0037】
このように、外部制御装置5から発電制御装置2にIG信号が送信されると、発電制御装置2が動作可能な状態になる。
次に、F信号(発電制御信号)を、外部制御装置5と発電制御装置2との間で送受信する動作について説明する。
【0038】
F信号の送信について
ECU510は、バッテリ電圧Vsを制御するための基準電圧Vref (電圧指令)と、アンド回路554によって構成されるデューティ設定回路を直接制御するD信号(デューティ指令)を出力する。
【0039】
i)電圧指令
車両の状態に応じて、所定のバッテリ電圧となるように基準電圧Vref が設定され、発電制御信号生成部55内の電圧比較器553のプラス側入力端子に入力される。電圧比較器553のマイナス側入力端子には、実際のバッテリ電圧Vsを抵抗551、552によって分圧した電圧Vinが入力されている。したがって、電圧比較器553は、Vin<Vref のときに出力をハイレベルにし、Vin>Vref のときに出力をローレベルにする。このようにして電圧比較器553の出力をハイレベルあるいはローレベルに切り替えることにより、実際のバッテリ電圧Vsが所定のバッテリ電圧に一致するように調整される。
【0040】
ii)デューティ指令
車両用発電機1の界磁巻線12に流す励磁電流を制限する場合には、ECU510によって、発電制御信号生成部55内のアンド回路554に直接デューティ指令(D信号)を送ることで対応することができる。このようにしてアンド回路554によってF信号が生成され、インタフェース部530に入力される。
【0041】
次に、F信号を送信するインタフェース部530の構成について説明する。生成されたF信号は、インバータ回路564に入力される。このインバータ回路564の出力端子は、抵抗536を介してPNP型のトランジスタ562のベースに接続されている。このトランジスタ562のエミッタは電源電圧Vcc1 を供給する電源ラインに接続されており、コレクタは抵抗532を介してC1端子(第1の入出力端子)に接続されている。
【0042】
次に、F信号を送信するインタフェース部530の動作について説明する。F信号がハイレベルのときに、インバータ回路564の出力はローレベルになり、トランジスタ562をオンする。反対に、F信号がローレベルのときに、インバータ回路564の出力はハイレベルになり、トランジスタ562をオフする。したがって、F信号のレベルは、トランジスタ562の断続動作により、電圧レベルの異なる通信信号Vcとして伝達される。具体的には、発電制御装置2側のインタフェース部24内のトランジスタ252がオンしている場合には2つの電圧レベルVc1とVc2のいずれかを有する通信信号Vcとして伝達される。また、発電制御装置2側のインタフェース部24内のトランジスタ252がオフしている場合には2つの電圧レベルVc3とVc4のいずれかを有する通信信号Vcとして伝達される。
【0043】
F信号の受信について
F信号を受信する発電制御装置2内のインタフェース部24の構成について説明する。外部制御装置5から出力される通信信号Vcは、通信線8を介して発電制御装置2のC2端子に入力される。インタフェース部24は、F信号を受信するために電圧比較器253を備えている。この電圧比較器253は、プラス側入力端子がC2端子に接続されており、マイナス側入力端子には基準電圧Vdが印加されている。この電圧比較器253の出力は、励磁電流設定部22内のトランジスタ221のベースに入力される。
【0044】
電圧比較器253のマイナス側入力端子に印加される基準電圧Vdは、2つの電圧レベルVd1とVd2を持つように回路構成が工夫されている。次に、この回路構成について説明する。インタフェース部24に備わったインバータ回路250の出力端子は、抵抗247および抵抗245に接続されている。抵抗247の一方端はNPN型のトランジスタ252のベースに接続されている。このトランジスタ252のエミッタは接地されており、コレクタは抵抗242を介してC2端子に接続されている。一方、抵抗245の一方端は、NPN型のトランジスタ251のベースに接続されている。このトランジスタ251のエミッタは接地されており、コレクタは抵抗246を介して電圧比較器253のマイナス側入力端子に接続されている。また、電圧比較器253のマイナス側入力端子には、抵抗243、244の接続点も接続されている。これらの抵抗243、244は、電源電圧Vcc2 を分圧しており、この分圧点が電圧比較器253のマイナス側入力端子に接続される。
【0045】
次に、F信号を受信するインタフェース部24の動作について説明する。
i)インバータ回路250の入力がローレベルの場合
電源電圧Vcc2 が動作電圧として供給されると、インバータ回路250の出力がハイレベルになり、トランジスタ252、251がともにオンする。これにより、電圧比較器253のマイナス側入力端子には、抵抗243、244、246および電源電圧Vcc2 で決まる基準電圧Vd1(例えば1.5V)が生成されて印加される。
【0046】
また、電圧比較器253のプラス側入力端子には、F信号がローレベルのとき、つまり外部制御装置5側のインタフェース部530内のトランジスタ562がオフしているときには、抵抗241、242およびインタフェース部530内の抵抗531、電源電圧Vcc1 で決まる電圧Vc1(例えば1V)を有する通信信号Vcが入力される。一方、F信号がハイレベルのとき、つまり外部制御装置5側のインタフェース部530内のトランジスタ562がオンしているときには、抵抗241、242およびインタフェース部530内の抵抗531、532、電源電圧Vcc1 で決まる電圧Vc2(例えば2.5V)を有する通信信号Vcが、電圧比較器253のプラス側入力端子に入力される。
【0047】
このように、電圧比較器253は、基準電圧Vd1(1.5V)と、電圧Vc1(1V)、Vc2(2.5V)のいずれかを有する通信信号Vcとを比較することにより、F信号を再生している。
ii)インバータ回路250の入力がハイレベルの場合
インバータ回路250は、ハイレベルが入力されると、出力がローレベルになり、トランジスタ252、251がともにオフする。これにより、電圧比較器253のマイナス側入力端子には、抵抗243、244および電源電圧Vcc2 で決まる基準電圧Vd2(例えば3.5V)が生成されて印加される。
【0048】
また、電圧比較器253のプラス側入力端子には、F信号がローレベルのとき、つまり外部制御装置5側のインタフェース部530内のトランジスタ562がオフしているときには、抵抗241およびインタフェース部530内の抵抗531、電源電圧Vcc1 で決まる電圧Vc3(例えば2.5V)を有する通信信号Vcが入力される。一方、F信号がハイレベルのとき、つまり外部制御装置5側のインタフェース部530内のトランジスタ562がオンしているときには、抵抗241およびインタフェース部530内の抵抗531、532、電源電圧Vcc1 で決まる電圧Vc4(例えば4V)を有する通信信号Vcが、電圧比較器253のプラス側入力端子に入力される。
【0049】
このように、電圧比較器253は、基準電圧Vd2(3.5V)と、電圧Vc3(2.5V)、Vc4(4V)のいずれかを有する通信信号Vcとを比較することにより、F信号を再生している。
以上のように、F信号が外部制御装置5から発電制御装置2に向けて送信され、発電制御装置2を制御できるようになっている。また、外部制御装置5で生成されたF信号が直接発電制御装置2に含まれる励磁電流設定部22内のトランジスタ221に伝達されるため、送出されたF信号に対して励磁電流設定部22の動作に遅れを生じることがない。
【0050】
次に、車両用発電機1の発電状態を示すL信号を、発電制御装置2と外部制御装置5との間で送受信する動作について説明する。
L信号の送信について
L信号は、発電制御装置2に備わった発電状態信号生成部23によって生成される。この発電状態信号生成部23は、発電検出回路231と異常検出回路232を有している。発電検出回路231は、車両用発電機1の固定子巻線11の一端(P端子)から発電信号(平滑電圧信号Vpや回転信号Np)が入力される。また、この発電検出回路231の出力信号は、インタフェース部24内のインバータ回路250に入力されている。
【0051】
例えば、発電検出回路231は、入力される発電信号の電圧レベルと所定の電圧レベルとを比較し、発電信号の電圧レベルの方が低い場合にはローレベルのL信号を、反対に発電信号の電圧レベルの方が高い場合にはハイレベルのL信号を出力する。
【0052】
また、異常検出回路232は、例えば、励磁電流設定部22内のトランジスタ221が短絡故障して励磁電流の制御が不能になるような異常状態を検出したときに、異常を知らせるL信号(例えばデューティ比が50%程度のパルス信号)を出力する指示を発電検出回路231に送る。外部制御装置5側でこの異常を知らせるL信号を受信したときに、過充電を抑制するために、強制的に電気負荷を接続したり、バッテリ3が大きなダメージを受けることを未然に防ぐ等の異常対策を実施することができるようになる。
【0053】
次に、L信号を送信するインタフェース部24の構成について説明する。生成されたL信号は、インバータ回路250に入力される。このインバータ回路250の出力端子は、抵抗247を介してNPN型のトランジスタ252のベースに接続されている。このトランジスタ252のエミッタは接地されており、コレクタは抵抗242を介してC2端子に接続されている。
【0054】
次に、L信号を送信するインタフェース部24の動作について説明する。L信号がローレベルのときに、インバータ回路250の出力はハイレベルになり、トランジスタ252をオンする。また、L信号がハイレベルのときに、インバータ回路250の出力はローレベルになり、トランジスタ252をオフする。したがって、L信号のレベルは、トランジスタ252の断続動作により、電圧レベルの異なる通信信号Vcとして伝達される。具体的には、外部制御装置5側のインタフェース部530内のトランジスタ562がオンしている場合には2つの電圧レベルVc1とVc3のいずれかを有する通信信号Vcとして伝達される。また、外部制御装置5側のインタフェース部530内のトランジスタ562がオフしている場合には2つの電圧レベルVc2とVc4のいずれかを有する通信信号Vcとして伝達される。
【0055】
L信号の受信について
L信号を受信する外部制御装置5内のインタフェース部530の構成について説明する。発電制御装置2から出力される通信信号Vcは、通信回線8を介して外部制御装置5のC1端子に入力される。インタフェース部530は、L信号を受信するために電圧比較器561を備えている。この電圧比較器561は、プラス側入力端子がC1端子に接続されており、マイナス側端子には基準電圧Vgが印加されている。この電圧比較器561の出力は、ECU510および警報部56に入力される。
【0056】
電圧比較器561のマイナス側入力端子に印加される基準電圧Vgは、2つの電圧レベルVg1とVg2を持つように回路構成が工夫されている。次に、この回路構成について説明する。インタフェース部530に備わったインバータ回路564の出力端子は、抵抗536および抵抗537に接続されている。抵抗536の一方端はNPN型のトランジスタ562のベースに接続されている。このトランジスタ562のエミッタは電源電圧Vcc1 を供給する供給ラインに接続されており、コレクタは抵抗532を介してC1端子に接続されている。
【0057】
次に、L信号を受信するインタフェース部530の動作について説明する。
i)インバータ回路564の入力がローレベルの場合
インバータ回路564は、ローレベルの信号が入力されると、出力がハイレベルになり、トランジスタ562、563がともにオフする。これにより、電圧比較器561のマイナス側入力端子には、抵抗533、534および電源電圧Vcc1 で決まる基準電圧Vg1(例えば1.5V)が生成されて印加される。
【0058】
ii)インバータ回路564の入力がハイレベルの場合
インバータ回路564は、ハイレベルの信号が入力されると、出力がローレベルになり、トランジスタ562、563がともにオンする。これにより、電圧比較器561のマイナス側入力端子には、抵抗533、534、535および電源電圧Vcc1 で決まる基準電圧Vg2(例えば3.5V)が生成されて印加される。
【0059】
iii)L信号がローレベルの場合
電圧比較器561のプラス側入力端子には、F信号がローレベルのときには、発電制御装置2に含まれるインタフェース部24内の抵抗241、242、外部制御装置5に含まれるインタフェース部530内の抵抗531、電源電圧Vcc1 で決まる電圧Vc1(例えば1V)を有する通信信号Vcが入力される。
【0060】
また、F信号がハイレベルのときには、発電制御装置2に含まれるインタフェース部24内の抵抗241、242、外部制御装置5に含まれるインタフェース部530内の抵抗531、532、電源電圧Vcc1 で決まる電圧Vc2(例えば2.5V)を有する通信信号Vcが、電圧比較器561のプラス側入力端子に入力される。
【0061】
したがって、このときの電圧比較器561は、マイナス側入力端子に印加される基準電圧Vg1(1.5V)とプラス側入力端子に印加される通信信号Vcの電圧Vc1(1V)を比較することにより、あるいはマイナス側入力端子に印加される基準電圧Vg2(3.5V)とプラス側入力端子に印加される通信信号Vcの電圧Vc2(2.5V)を比較することにより、出力をローレベルにしてL信号を再生する。
【0062】
iv)L信号がハイレベルの場合
電圧比較器561のプラス側入力端子には、F信号がローレベルのときには、発電制御装置2に含まれるインタフェース部24内の抵抗241、外部制御装置5に含まれるインタフェース部530内の抵抗531、電源電圧Vcc1 で決まる電圧Vc3(例えば2.5V)を有する通信信号Vcが入力される。
【0063】
また、F信号がハイレベルのときには、発電制御装置2に含まれるインタフェース部24内の抵抗241、外部制御装置5に含まれるインタフェース部530内の抵抗531、532、電源電圧Vcc1 で決まる電圧Vc4(例えば4V)を有する通信信号Vcが、電圧比較器561のプラス側入力端子に入力される。
【0064】
したがって、このときの電圧比較器561は、マイナス側入力端子に印加される基準電圧Vg1(1.5V)とプラス側入力端子に印加される通信信号Vcの電圧Vc3(2.5V)を比較することにより、あるいはマイナス側入力端子に印加される基準電圧Vg2(3.5V)とプラス側入力端子に印加される通信信号Vcの電圧Vc4(4V)を比較することにより、出力をハイレベルにしてL信号を再生する。
【0065】
以上のように、発電制御装置2から送信したL信号を外部受信装置5によって受信して取り込むことができる。
上述した抵抗531が第1のバイアス手段に、抵抗532およびトランジスタ562が第2のバイアス手段に、抵抗241が第3のバイアス手段に、抵抗242およびトランジスタ252が第4のバイアス手段にそれぞれ対応する。抵抗533、534、535、537、トランジスタ563、電圧比較器561が第1の信号検出手段に対応する。抵抗243、244、245、246、トランジスタ251、電圧比較器253が第2の信号検出手段に対応する。
【0066】
図6は、発電制御装置1を制御する外部制御装置5内のECU510の動作手順を示す流れ図である。ECU510は、ROMに記録されているプログラムを実行することにより、図6に示した一連の動作を行う。
スイッチ7がオンされると電源電圧Vcc1 が生成されて外部制御装置5内の各回路に供給され、これにより外部制御装置5が動作状態になる。
【0067】
ECU510は、最初にL信号およびF信号を取り込み(ステップS100)、次に車両用発電機1からの応答信号をチェックする(ステップS101)。具体的には、エンジン6が停止状態にあるときにL信号がハイレベルを維持している場合には、発電制御装置2からL信号の応答がないことを判定する。この場合には、車両用発電機1の応答異常を知らせる警告が警報部56によって表示される(ステップS107)。
【0068】
エンジン6が停止状態にあるときにL信号がハイレベルからローレベルに正常に切り替わった場合には、発電制御装置2内で正常に電源電圧Vcc2 が生成されたということであり、車両用発電機1が正常であると判定する。
次に、ECU510は、キースイッチがオンされ、スタータによってクランキングされてエンジン6が始動したか否かを判定し(ステップS201)、エンジン6が始動していない場合には否定判断を行って、次にD信号の出力を停止してF信号の生成動作を停止する(ステップS202)。したがって、車両用発電機1内の界磁巻線12に対する励磁電流の供給は行われない。その後、ステップS103の動作に移行する。
【0069】
また、運転者によってキースイッチがオンされてエンジン6が始動すると、ステップS201の判定において肯定判断が行われ、次にECU510は、固定のデューティ比を有するD信号を出力して、初期励磁制御を実行する(ステップS102)。
【0070】
次に、ECU510は、L信号の電圧レベルを判定する(ステップS103)。ローレベルの場合(発電停止の場合)には、車両用発電機1の発電停止を知らせる警告が警報部56によって表示されるとともに(ステップS108)、ステップS201に戻ってエンジン6の始動判定が繰り返される。
【0071】
一方、L信号がハイレベルの場合(発電開始の場合)には、警報部56によって正常発電を示す表示が行われるとともに(ステップS109)、ECU510は、F信号のデューティ比を記憶し、このデューティ比を徐々に増加する演算を行って徐励制御を実施する(ステップS104)。なお、ECU510は、アンド回路554から出力されるF信号を取り込んでいるため、常時モニタすることが可能であり、この取り込んだF信号に基づいてデューティ比を徐々に増加するようにしてもよい。また、このモニタしたF信号のデューティ比の大きさに応じて、エンジン制御の制御量にフィードバックをかけるようにF信号を利用するようにしてもよい。
【0072】
次に、ECU510は、バッテリ3の調整電圧を設定するために所定のVref 信号(基準電圧Vref )を電圧比較器553のプラス側入力端子に出力することにより、バッテリ電圧を調整する電圧制御を行う(ステップS105)。なお、この電圧制御は車両状態等に応じて異なる内容で実施される。例えば、車両が加速状態にあるときには、発電を停止して発電トルクを減少させるために、バッテリ電圧が0VとなるようなVref 信号が出力される。車両が減速状態にあるときには、発電量を増加させて発電トルクが大きくなるように、バッテリ電圧が15.5VとなるようなVref 信号が出力される。低燃費制御時には、発電量を少なくして発電トルクがあまり大きくならないように、バッテリ電圧が12.8VになるようなVref 信号が出力される。また、これら以外の通常時には、バッテリ電圧が14.5VとなるようなVref 信号が出力される。
【0073】
次に、ECU510は、エンジン6が停止したか否かを判定し(ステップS106)、停止していない場合には否定判断を行って、ステップS103のL信号の電圧レベル判定以降の処理を繰り返す。このとき、電気負荷が接続されてバッテリ電圧が低下すると、車両用発電機1は発電を開始するが、徐励制御が行われて徐々に発電量が増すため、エンジン回転の落ち込みを抑制することができ、安定したエンジン制御を行うことができる。エンジン6が停止した場合には、ステップS106の判定において肯定判断が行われ、一連の制御動作が終了する。
【0074】
図7および図8は、図6の流れ図にしたがって動作する発電制御装置2およびエンジン制御装置5の各部の入出力波形を示すタイミング図であり、図7はエンジン始動時に、図8はベルト切れ発生時にそれぞれ対応している。また、図7および図8に含まれる(a)〜(r)の内容を以下に示す。
(a)SW7 :スイッチ7の開閉状態
(b)Vcc1 :外部制御装置5内で生成される電源電圧Vcc1 の状態
(c)F信号 :外部制御装置5内のアンド回路554から出力されるF信号の波形
(d)INV564:外部制御装置5内のインバータ回路564の出力波形
(e)TR562 :外部制御装置5内のトランジスタ562、563の断続状態
(f)Vc :通信線8を介して送受信される通信信号Vcの波形
(g)TR265 :発電制御装置2内のトランジスタ265の断続状態
(h)TR266 :発電制御装置2内のトランジスタ266の断続状態
(i)Vcc2 :発電制御装置2内で生成される電源電圧Vcc2 の状態
(j)Vp :発電制御装置2内の発電検出回路231に入力される発電信号Vpの波形
(k)L信号 :発電制御装置2内の発電検出回路231の出力波形
(l)INV250:発電制御装置2内のインバータ回路250の出力波形
(m)TR251 :発電制御装置2内のトランジスタ251、252の断続状態
(n)電圧比較器253入力:発電制御装置2内の電圧比較器253の入力波形
(o)F信号再生 :発電制御装置2内の電圧比較器253によって再生されるF信号の波形
(p)TR221 :発電制御装置2内のトランジスタ221の断続状態
(q)電圧比較器561入力:外部制御装置5内の電圧比較器561の入力波形
(r)L信号再生 :外部制御装置5内の電圧比較器561によって再生されるL信号の波形
また、図7および図8の最上段に設けられたA〜Iは、各種の動作モードに対応しており、その内容を以下に示す。
【0075】
A:電源起動モード
B:F制御停止モード
C:初期励磁制御モード
D:徐励制御モード
E、F:電圧制御モード
G:ベルト切れ発生
H:フル発電制御モード
I:F制御停止モード
まず、図7を参照しながら、エンジン起動時の外部制御装置5および発電制御装置2の動作を説明する。
【0076】
電源起動モード(A)
スイッチ7がオンされると電源電圧Vcc1 が生成される(図7(a)、(b))。このとき、ECU510からアンド回路554にローレベルのD信号が入力されており、このアンド回路554からはローレベルのF信号が出力される(図7(c))。したがって、インバータ回路564は、電源電圧Vcc1 の供給に応じて動作を開始したときに出力がハイレベルになり(図7(d))、トランジスタ562、563がともにオフする(図7(e))。
【0077】
また、電源電圧Vcc1 が抵抗531、241の直列回路に印加されるので、これら2つの抵抗531、241の接続点の電位は、電源電圧Vcc1 の1/2である2.5Vにバイアスされる(図7(f))。
このようにしてC2端子の電位が2.5Vにバイアスされると、トランジスタ265がオンし(図7(g))、つづいてトランジスタ266がオンする(図7(h))。これにより、電源電圧Vcc2 が生成される(図7(i))。
【0078】
このとき、エンジン6は停止しており、車両用発電機1の回転子が回転していないので、発電信号Vpは0Vであり(図7(j)、発電検出回路231から出力されるL信号はローレベルになる(図7(k))。したがって、インバータ回路250は、電源電圧Vcc2 の供給に応じて動作を開始したときに出力がハイレベルになり(図(l)、トランジスタ251、252がともにオンする(図7(m))。
【0079】
スイッチ7がオンされてからトランジスタ252がオンするまでのこの間の電圧を電圧比較器561で比較すると、Vc>Vgとなって、電圧比較器561の出力はハイレベルになる(図7(q)、(r))。また、トランジスタ252がオンした後は、電圧比較器561の出力はローレベルになり、L信号が再生される。
【0080】
このようにして発電制御装置2からの応答信号(Vc)がハイレベルからローレベルに切り替わることにより、発電制御装置2の電源起動(Vcc2 の生成)および内部回路動作が正常に行われていることを外部制御装置5側でチェックすることができる。例えば、通信線8が断線している場合には、電圧比較器561の入力に着目すると、Vc>Vgとなって、検出したL信号がハイレベルを維持することになる。また、通信線8が車体等の金属部分に短絡している場合には、Vc<Vgとなって、検出したL信号がローレベルを維持することになる。このように、応答信号(再生したL信号)がハイレベルからローレベルに切り替わらないため、通信線8を含む車両用発電機1側の応答異常を知ることができる。なお、この場合には、車両用発電機1内の発電制御装置2は外部制御装置5によって起動されないので、励磁巻線12に励磁電流が流れず、発電停止状態となる。
【0081】
F制御停止モード(B)・初期励磁制御モード(C)
トランジスタ252がオンすると通信信号Vcは1Vになる(図7(f))。また、上述した電源起動モードにおいてL信号がハイレベルからローレベルに切り替わることによって(図7(r))、発電制御装置2は正常動作が行われており、F制御停止モードに入る。ECU510は、エンジン6がスタータによってクランクされているか否かを判定し、エンジン6が停止しているときはそのまま待機して、F信号の送出を停止する。F信号が送られないので、発電制御装置2の励磁電流設定部22内のトランジスタ221はオフしており、界磁巻線12に励磁電流は流れない。また、エンジン6が始動されると、ECU510から初期励磁信号であるD信号を送出する(図7(c))。
【0082】
F信号がローレベルのとき、トランジスタ562がオフして通信信号Vc1(1V)となり、反対に、F信号がハイレベルのとき、トランジスタ562がオンして通信信号Vc2(2.5V)となる(図7(f))。電圧比較起253によって、基準電圧Vd1(1.5V)と、これらの通信信号Vc1(1V)およびVc2(2.5V)を比較することで、F信号の再生が行われる(図7(n)、(o))。これにより、励磁電流設定部22内のトランジスタ221がF信号に応じて断続する(図7(p))。
【0083】
また、電圧比較器561によって、Vg1(1.5V)>Vc1(1V)あるいはVg2(3.5V)>Vc2(2.5V)の比較を行うことにより、ローレベルのL信号の再生が行われる(図7(q)、(r))。
徐励制御モード(D)
エンジン6がスタータによってクランキングされると、初期励磁電流により発電信号の電圧Vpが上昇する(図7(j)−(2))。エンジン6が完爆するとこの電圧Vpが大きく上昇し(図7(j)−(3))、所定の電圧以上になると(図7(j)−(4))、発電検出回路231から出力されるL信号はハイレベルになる(図7(k))。このため、インバータ回路250の出力がローレベルになり(図7(l))、トランジスタ251、252がオフする(図7(m))。トランジスタ252がオフすることにより、通信信号Vcは、Vc3(2.5V)とVc4(4V)の繰り返し信号となる。このとき、電圧比較器561によって、Vg1(1.5V)<Vc3(2.5V)あるいはVg2(3.5V)<Vc4(4V)の比較を行うことにより、ハイレベルのL信号の再生が行われる(図7(q)、(r))。
【0084】
ECU510は、このL信号の変化を検出して、スタータをオフさせる。また、運転者は、警報部56の変化(例えば、チャージランプの点灯から消灯)を確認することにより、スタータ操作を完了する。また、ECU510は、徐励制御信号であるD信号を出力し(図7(c))、エンジン6の完爆を検知した後に、徐々に車両用発電機1の出力電流を増加させることにより(図7(j)−(5))、エンジン6の始動を円滑に行う。
【0085】
なお、好ましくは、徐励制御を行うために用いられるD信号のデューティ比は、初期励磁制御を行う際の固定の出力指令値よりも大きい値を始点(例えば、+αだけデューティ比を大きくする)として、徐々に出力指令を増加させる制御を行うようにする。
【0086】
電圧制御モード(E)
ECU510から所定の調整電圧(例えば14.5V)になるように基準電圧Vref を設定してあり、この所定の調整電圧に調整されるように発電制御信号生成部55においてF信号が生成されて、発電制御装置2に送られる。車両用発電機1では、このF信号にしたがって励磁電流設定部22のトランジスタ221が断続制御され、出力電流をバッテリ3および電気負荷4に供給する。
【0087】
また、バッテリ電圧はS端子を通して外部制御装置5に入力される。このように、車両用発電機1と外部制御装置5とを接続する通信線8と、車両用発電機1とバッテリ3とを接続する出力線とを用いて、車両用発電機1と外部制御装置5とを含む閉ループを形成することにより、ECU510によって調整電圧を制御することができる。
【0088】
なお、運転中において、電気負荷4の投入による発電トルクの急増を抑制するために、徐々に発電量を増やす徐励制御は、アンド回路554から出力されるF信号に、増加速度を決める+αのデューティ比を加算する演算処理を行ってD信号を生成し、再びアンド回路554の出力に反映させるというフィードバック制御を行うことになる。
【0089】
次に、図8を参照しながら、エンジン6の回転駆動力を車両用発電機1に伝達するベルトの切断が発生した場合の外部制御装置5および発電制御装置2の動作を説明する。
ベルト切れ発生前は、エンジン6は正常に回転し、発電制御装置2および外部制御装置5による発電制御も正常に行われているものとする(電圧制御モード(F))。この状態でベルト切れが発生すると、車両用発電機1の回転子が止まって、出力電圧が低下する。したがって、電圧比較器553の入力電圧がVin<Vref となって、この電圧比較器553の出力がハイレベルになる。
【0090】
アンド回路554では、電圧比較器553の出力がハイレベルになったことを受けてフル発電制御を行うために、ハイレベルのF信号を出力する(図8(c))。なお、その時点で徐励制御は完了しており、100%のデューティ比を有するD信号が出力されているものとする。
【0091】
発電制御装置2は、このF信号を受信し、フル発電を行うために励磁電流設定部22内のトランジスタ221をオン制御する(図8(p)、フル発電制御モード(H))。
しかしながら、トランジスタ221をオン制御しても、回転子が止まっているため、車両用発電機1の出力電圧は上昇せず、バッテリ電圧も上昇しない。また、発電信号Vpも低下して所定の電圧レベル以下になると、発電検出回路231から出力されるL信号がローレベルに変化する(図8(k))。
【0092】
エンジン6が回転中であるにもかかわらずL信号がローレベルになるということは、充電系に異常(この場合は発電停止)が起きていることを意味する。発電制御装置2から外部制御装置5にこのL信号を送ることにより、外部制御装置5では警報を出力するとともに、エンジン系制御や充電系制御へ適切なフィードバックを行うことができる。
【0093】
L信号がローレベルになってトランジスタ252がオンすると、通信信号VcはVc2(2.5V)またはVc1(1V)となる。外部制御装置5内の電圧比較器561では、Vg2(3.5V)>Vc2(2.5V)あるいはVg1(1.5V)>Vc1(1V)の比較を行うことにより、ローレベルのL信号の再生が行われる(図8(q)、(r))。
【0094】
この結果、ECU510に入力されているL信号がハイレベルからローレベルに切り替わる。ECU510は、図6に示した動作手順にしたがって、ステップS103の判定処理からステップS201のエンジン始動の判定に移行する。この場合は、既にエンジン6は起動された状態にあるため、このステップS201の判定において否定判断が行われ、次のステップS202においてF信号の出力を停止させることにより(図8(c))、F制御停止モード(I)に移行する。また、ステップS108において発電が停止していることを表示し、運転者に充電系統に異常が発生している旨の警告が行われる。
【0095】
このようにしてF信号がローレベルになると、トランジスタ562がオフされるため、通信信号VcはVc1(1V)になる(図8(f))。発電制御装置2内の電圧比較器253では、基準電圧Vd1(1.5V)とVc1(1V)を比較し、出力をローレベルにしてF信号を再生する(図8(n)、(o))。
【0096】
発電制御装置2では、このように再生されたローレベルのF信号に基づいて励磁電流設定部22内のトランジスタ221をオフ制御する(図8(p))。この状態は、エンジン6を停止し、スイッチ7がオフされるまで継続される。なお、この間、界磁巻線12に励磁電流が流れないので、バッテリ3の消費電流を抑えることができる。
【0097】
このように、本実施形態では、車両用発電機1とバッテリ3を接続する充電線(電力線)と、バッテリ3と外部制御装置5を接続するバッテリ電圧供給線と、外部制御装置5と車両用発電機1を接続する通信線とを閉ループ状に配線している。
【0098】
励磁電流の状態を示すF信号は、車両用発電機1の出力電流に変換されて、出力端子(B端子)から出力される。このF1信号を含んだ出力電流は、充電線を伝わってバッテリ3に供給され、バッテリ3の端子電圧に変換される。さらにこの端子電圧は外部制御装置5に入力され、所定電圧と比較されて、デューティ信号に変換される。このデューティ信号により、F1信号が外部制御装置5内で生成され、伝達される。
【0099】
車両用発電機1の発電状態を示すL信号は、上述した閉ループの一部である通信線を伝わる通信信号に重畳されて、車両用発電機1から外部制御装置5に入力される。外部制御装置5では、通信信号を所定電圧と比較することにより再生する。
【0100】
したがって、車両用発電機1から外部制御装置5に対して閉ループを用いて2種類の信号を伝達することができる。これにより、これらの間を接続する接続線および接続部の数を減らすことができ、コスト低減、信頼性の向上、軽量化、作業性の向上が可能になる。また、PCM信号を用いる場合のように変調/復調を行うための複雑な構成が不要であり、構成の簡略化が可能である。さらに、通信線を介して通信信号の電圧レベルを可変することにより信号の伝達を行っているため、デジタル通信を行う場合のように特に通信速度に制約がなく、常時F信号を通信することも可能となる。
【0101】
また、外部制御装置5においてL信号とF信号の2つの信号を処理して車両用発電機1の制御を行うことにより、以下に示す利点が生じる。
(1)発電制御装置2のスタンバイ状態(電源起動モード)を確認した後にF信号を送出することが可能になる。これにより、スタータが回っていない状態では、F信号を出力せずにトランジスタ221のオフ状態を維持することができるため、界磁巻線12による無駄な電力消費をゼロにすることができる。
【0102】
これに対し、従来は、車両用発電機が回転していない状態では出力電圧が調整電圧以下になるため、励磁電流制御用のトランジスタがオン状態になり、界磁巻線に励磁電流が流れていた。例えば、界磁巻線12に流れる電流は3〜6A程度であり、初期励磁制御を行った場合であっても0.5〜1A程度は励磁電流が流れていたが、本実施形態の外部制御装置5および発電制御装置2を用いることにより、これらの無駄な励磁電流をなくすことができる。
【0103】
(2)発電制御装置内部で初期励磁電流を生成し、回転に応じたVp特性と所定の閾値と比較することによりエンジンの完爆を検知する従来方式があるが、この方式では、車両の始動特性に合わせて完爆検知レベルを車両毎に調整する必要があり、発電制御装置あるいは車両用発電機の品種が増加するという問題があった。ところが、本実施形態の外部制御装置5および発電制御装置2を用いることにより、L信号の立ち上がりで初期励磁制御から徐励制御へ切り替えることができる。しかも、発電信号Vpの特性を、初期励磁制御におけるF信号のデューティ比の調整によって可変することができるため、ハードウエアの変更なしにソフトウエアを変更するだけで早期に対応することができ、車両にあわせた最適な設定を実現できるとともに、開発期間の短縮によるコスト低減を図ることができる。また、発電制御装置2の品種を減らすことができ、量産効果によるさらなるコストダウンが可能になる。
【0104】
(3)ベルト切れが発生した場合にL信号がハイレベルからローレベルに切り替わるため、これを検出して発電停止の警報を行ったり、F信号の出力停止による励磁電流の通電を停止することができる。したがって、界磁巻線12による無駄な励磁電流の消費をゼロに抑えることができる。
【0105】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、発電状態信号としてP端子に発生する発電信号Vpを所定のレベルと比較して、ローレベルあるいはハイレベルとなるL信号を生成して用いたが、励磁電流や残留磁化により発生するP端子の発電信号を所定の閾値と比較し、この発電信号の方が小さければローレベルとなり、この発電信号の方が大きければ発電信号に応じたパルスとなるP信号を、L信号の代わりに用いるようにしてもよい。この場合には、P信号に含まれるパルスの有無により発電が行われているか否かを示す情報に加えて車両用発電機の回転情報を外部制御装置5に伝えることができる。
【0106】
これによれば、発電機内の2つの情報を表すFデューティ(励磁電流状態)とNp(発電機の回転状態)を同時に検出することができるので、ECUにて発電機自身の発電状態(出力電流特性や発電トルク特性)を正確かつ容易に検知することが可能となる。
【0107】
特に、ベルトゆるみやベルト劣化により発電機の回転がスリップし、エンジン回転と同期しなくなった場合でも、直接検出した発電機の回転数とそれに対応したFデューティにより、エンジンのアイドリング回転数の見込み補正をすることができるので、アイドリング回転数の上昇や不安定なオーバーシュートや、アイドリング回転上昇による燃費悪化を防止することができる。これに対し、従来においては、発電機の回転がスリップしているときには、正常時よりも回転が低下してしまいFデューティを増加して電気負荷へ電力を供給することになる。したがって、Fデューティが増加していることから、アイドリング回転の上昇や不安定なオーバーシュート回転を招くおそれがある。また、アイドリング回転の上昇は、燃費悪化につながってしまう。
【0108】
また、発電機の回転とエンジン回転のズレにより、ベルト状態を知ることが可能になる。したがって、ベルトのゆるみによる発電不足やベルト切れ故障に至る前に処置することができる。
また、上述した実施形態では、スタータによるクランキング中に初期励磁電流を流してその電流によるVp特性を所定の閾値と比較してL信号を生成し、このL信号の立ち上がりによって初期励磁制御から徐励制御への切り替えを行ったが、エンジン回転センサを用いて、この検出した回転数が所定の回転数よりも高くなったことでエンジンの完爆を検知するようにしてもよい。このとき、F信号をF制御停止から徐励制御に切り替えて、徐励制御による励磁電流で発生する発電信号Vp等を所定レベルと比較して判別し、L信号を変化させるようにしてもよい。このようにすることで、初期励磁制御を省略することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の車両用発電機および外部制御装置の構成を示す図である。
【図2】車両用発電機に含まれる発電制御装置の概略的な構成を示す図である。
【図3】外部制御装置の概略的な構成を示す図である。
【図4】発電制御装置の詳細な構成を示す図である。
【図5】外部制御装置の詳細な構成を示す図である。
【図6】外部制御装置内のECUの動作手順を示す流れ図である。
【図7】図6の流れ図にしたがって動作する発電制御装置およびエンジン制御装置の各部の入出力波形を示すタイミング図である。
【図8】図6の流れ図にしたがって動作する発電制御装置およびエンジン制御装置の各部の入出力波形を示すタイミング図である。
【符号の説明】
1 車両用発電機
2 発電制御装置
3 バッテリ
8 通信線
11 固定子巻線
12 界磁巻線
13 整流回路
21 発電機側送受信部
22 励磁電流設定部
23 発電状態信号生成部
51 エンジン系制御部
52 充電系制御部
53 車両側送受信部

Claims (8)

  1. 励磁電流を制御する発電制御装置を内蔵した発電機と、
    前記発電機によって発電された電力が供給されるバッテリおよび電気負荷と、
    エンジンの運転状態と前記バッテリおよび前記電気負荷の状態に応じて前記発電機を制御する外部制御装置と、
    前記発電機と前記バッテリと前記外部制御装置のそれぞれを電気的に接続し、閉ループ状に配線する制御経路と、
    前記発電制御装置によって制御される前記励磁電流の状態を表す第1の信号をバッテリ電圧に基づいて前記外部制御装置内で生成するとともに、この第1の信号を前記外部制御装置と前記発電制御装置との間で前記制御経路を通して伝達する第1の信号伝達手段と、
    前記発電機の動作状態を示す第2の信号を前記発電制御装置内で生成するとともに、この第2の信号を前記発電制御装置から前記外部制御装置に向けて前記制御経路を通して伝達する第2の信号伝達手段と、を備え、
    前記第1および第2の信号伝達手段は、前記外部制御装置に備わった車両側送受信手段と、前記発電制御装置に備わった発電機側送受信手段とを共通に有しており、
    前記制御経路には、前記車両側送受信手段に設けられた第1の入出力端子と、前記発電機側送受信手段に設けられた第2の入出力端子とを接続する通信線が含まれており、
    前記第1の信号と前記第2の信号を含む通信信号が前記通信線を介して伝達され、
    前記車両側送受信手段は、
    前記第1の入出力端子と電源との間に接続される第1のバイアス手段と、
    前記第1の入出力端子と前記電源との間に接続され、前記第1の信号に基づいて動作する第2のバイアス手段とを有し、
    前記発電機側送受信手段は、
    前記第2の入出力端子とアースとの間に接続される第3のバイアス手段と、
    前記第2の入出力端子と前記アースとの間に接続され、前記第2の信号に基づいて動作する第4のバイアス手段とを有し、
    前記通信信号は、バッテリ電圧よりも低く、アース電位よりも高い範囲で設定されることを特徴とする発電機の制御システム。
  2. 請求項1において、
    前記車両側送受信手段は、前記第1の入出力端子の電圧と、前記第1の信号の電圧レベルの変化に応じてこの変化の方向と同一方向に変更される第1の基準電圧とを比較して前記第2の信号を検出する第1の信号検出手段を有することを特徴とする発電機の制御システム。
  3. 請求項2において、
    前記発電機側送受信手段は、前記第2の入出力端子の電圧と、前記第2の信号の電圧レベルの変化に応じてこの変化の方向と同一方向に変更される第2の基準電圧とを比較して前記第1の信号を検出する第2の信号検出手段を有することを特徴とする発電機の制御システム。
  4. 励磁電流を制御する発電制御装置を内蔵した発電機と、
    前記発電機によって発電された電力が供給されるバッテリおよび電気負荷と、
    エンジンの運転状態と前記バッテリおよび前記電気負荷の状態に応じて前記発電機を制御する外部制御装置と、
    前記発電機と前記バッテリと前記外部制御装置のそれぞれを電気的に接続し、閉ループ状に配線する制御経路と、
    前記発電制御装置によって制御される前記励磁電流の状態を表す第1の信号をバッテリ電圧に基づいて前記外部制御装置内で生成するとともに、この第1の信号を前記外部制御装置と前記発電制御装置との間で前記制御経路を通して伝達する第1の信号伝達手段と、
    前記発電機の動作状態を示す第2の信号を前記発電制御装置内で生成するとともに、この第2の信号を前記発電制御装置から前記外部制御装置に向けて前記制御経路を通して伝達する第2の信号伝達手段と、を備え、
    前記第1および第2の信号伝達手段は、前記外部制御装置に備わった車両側送受信手段と、前記発電制御装置に備わった発電機側送受信手段とを共通に有しており、
    前記制御経路には、前記車両側送受信手段に設けられた第1の入出力端子と、前記発電機側送受信手段に設けられた第2の入出力端子とを接続する通信線が含まれており、
    前記第1の信号と前記第2の信号を含む通信信号が前記通信線を介して伝達され、
    前記発電制御装置は、前記第2の入出力端子の電位が所定値以上であるときに定電圧電源を生成して前記発電制御装置の作動を可能にする電源起動手段を有することを特徴とする発電機の制御システム。
  5. 励磁電流を制御する発電制御装置を内蔵した発電機と、
    前記発電機によって発電された電力が供給されるバッテリおよび電気負荷と、
    エンジンの運転状態と前記バッテリおよび前記電気負荷の状態に応じて前記発電機を制御する外部制御装置と、
    前記発電機と前記バッテリと前記外部制御装置のそれぞれを電気的に接続し、閉ループ状に配線する制御経路と、
    前記発電制御装置によって制御される前記励磁電流の状態を表す第1の信号をバッテリ電圧に基づいて前記外部制御装置内で生成するとともに、この第1の信号を前記外部制御装置と前記発電制御装置との間で前記制御経路を通して伝達する第1の信号伝達手段と、
    前記発電機の動作状態を示す第2の信号を前記発電制御装置内で生成するとともに、この第2の信号を前記発電制御装置から前記外部制御装置に向けて前記制御経路を通して伝達する第2の信号伝達手段と、を備え、
    前記第1および第2の信号伝達手段は、前記外部制御装置に備わった車両側送受信手段と、前記発電制御装置に備わった発電機側送受信手段とを共通に有しており、
    前記制御経路には、前記車両側送受信手段に設けられた第1の入出力端子と、前記発電機側送受信手段に設けられた第2の入出力端子とを接続する通信線が含まれており、
    前記第1の信号と前記第2の信号を含む通信信号が前記通信線を介して伝達され、
    前記外部制御装置は、前記発電機から送られてくる前記第2の信号の切り替わりに応じて前記第1の信号を変更する発電指令変更手段を有し、
    前記発電指令変更手段は、エンジンを始動するスタータが停止している場合に前記第1の信号を前記励磁電流の通電を停止する値に設定し、前記スタータ作動中の場合に前記第1の信号を前記発電機の出力を低く制御する値に設定し、前記第2の信号が切り替わった後に前記スタータ作動を停止するとともに前記第1の信号を徐々に変化させて前記励磁電流を徐々に増加させることを特徴とする発電機の制御システム。
  6. 励磁電流を制御する発電制御装置を内蔵した発電機と、
    前記発電機によって発電された電力が供給されるバッテリおよび電気負荷と、
    エンジンの運転状態と前記バッテリおよび前記電気負荷の状態に応じて前記発電機を制御する外部制御装置と、
    を備え、
    前記外部制御装置は、第1の入出力端子と電源との間に接続される第1のバイアス手段と、前記発電機の励磁電流の状態を表す第1の信号に基づいて前記第1の入出力端子と前記電源との間に接続される第2のバイアス手段とを備える車両側送受信手段を有し、
    前記発電制御装置は、前記第1の入出力端子に通信線を介して接続された第2の入出力端子とアースの間に接続される第3のバイアス手段と、前記発電機の動作状態を表す第2の信号に基づいて前記第2の入出力端子と前記アースとの間に接続される第4のバイアス手段とを備える発電機側送受信手段を有し、
    前記車両側送受信手段は、前記バッテリと前記外部制御手段との間に接続されたスイッチ手段が導通した後に、前記第1のバイアス手段と前記第3のバイアス手段とで生成される通信信号により前記発電制御装置の電源を起動し、この電源の起動に応じて前記第4のバイアス手段を接続することで生成される前記第1の入出力端子の電圧と、前記励磁電流の導通を停止する前記第1の信号に対応した所定電圧とを比較することにより前記発電機側からの応答信号を生成することを特徴とする発電機の制御システム。
  7. 請求項6において、
    前記外部制御装置は、前記応答信号が生成された後にスタータ操作が可能になることを特徴とする発電機の制御システム。
  8. 請求項6において、
    前記外部制御装置は、前記応答信号が生成された後に前記第1の信号の送出が可能になることを特徴とする発電機の制御システム。
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