JP4485427B2 - 低降伏比高張力鋼板 - Google Patents
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(1)予熱低減要求に対しては、溶接低温割れ感受性組成(PCM)の低減、
(2)大入熱溶接の適用に対しては、入熱量の増大に耐えうる溶接継手部全部位の高靭性化、
(3)溶接継手部への超音波探傷試験(UT)への適用に対しては、斜角UTに用いられる横波の鋼材とSTB試験片での音速比が、例えば、板厚25mm超え、公称屈折角度70°で探傷する場合においては、V/VSTB0.995〜1.015の範囲内にあることによって音響異方性が小さいこと(日本建築学会における鋼構造建築溶接部の超音波検査基準の定義に従う)、
(4)地震に対する終局耐力設計の適用に対しては、降伏比(降伏点/引張強さ×100%)が小さいこと(即ち、塑性変形能が高いこと)が要求されると共に(建築用途の場合、80%以下)、使用される鋼材の板厚・引張強さについても厚肉・高強度化(最大100mm厚で、建築用途の場合、590MPa以上、橋梁の場合、570MPa以上)されつつある。
CEN=[C]+A(c)・{[Si]/24+[Mn]/6+[Cu]/15+[Ni]/20+([Cr]+[Mo]+[Nb]+[V])/5+5[B]}
‥(2)
但し、A(c)= 0.75+0.25・tanh{20([C]-0.12)}であり、[C],[Si],[Mn],[Cu],[Ni],[Cr] ,[Mo],[Nb],[V]および[B]は、夫々C,Si,Mn,Cu,Ni,Cr,Mo,Nb,VおよびBの含有量(質量%)を示す。
[Ti]×14.0/47.9−0.001≦[N]≦[Ti]×14.0/47.9+[B]×14.0/10.8 ‥(1)
但し、[Ti],[N],および[B]は、夫々Ti,NiおよびBの含有量(質量%)を示す。
CEN=[C]+A(c)・{[Si]/24+[Mn]/6+[Cu]/15+[Ni]/20+([Cr]+[Mo]+[Nb]+[V])/5+5[B]}
‥(2)
但し、A(c)= 0.75+0.25・tanh{20([C]-0.12)}であり、[C],[Si],[Mn],[Cu],[Ni],[Cr] ,[Mo],[Nb],[V]および[B]は、夫々C,Si,Mn,Cu,Ni,Cr,Mo,Nb,VおよびBの含有量(質量%)を示す。
Cは擬ポリゴナルフェライト相および擬似パーライト相を形成させて高張力鋼の強度と低降伏比の確保に有効な元素であり、0.015%以上含有させる必要がある。しかしながら、Cを過剰に含有させると、ベイナイト相を形成して降伏比を上昇させると共に耐溶接低温割れ性を劣化させ、また大入熱溶接HAZで島状マルテンサイト相を増大させて靭性を劣化させることになる。こうしたことから、その上限は0.045%とする必要がある。尚、母材強度と大入熱溶接HAZ靭性の両立の観点から、好ましい下限は0.02%であり、好ましい上限は0.04%である。
Siは脱酸剤および強化元素として有効な元素であるが、過剰に含有させると大入熱溶接HAZでの島状マルテンサイト相を増加させて靭性を劣化させる。こうしたことから、その上限を0.4%とし、また含有量はできるだけ少ない方が良いことからその下限を0%とする。Siを含まない場合には、脱酸はMn,Al,Ti等で任意に代替可能である。尚、Si含有量の好ましい上限は0.3%である。
Mnはフェライト変態を低温,長時間側に移行させ、擬ポリゴナルフェライト相を形成させて鋼板を強化するのに有効な元素である。そのためには、Mnは0.8%以上含有させる必要がある。しかしながらMnを過剰に含有させると、母材および大入熱溶接HAZの靭性の劣化および耐溶接低温割れ性の劣化を引き起こすので上限を1.6%とする。Mn含有量の好ましい下限は1.0%であり、好ましい上限は1.5%である。
Crは焼入性を向上させることによって、擬ポリゴナルフェライト相の形成および同一強度レベル比較での降伏比の低減に有効な元素である。また、大入熱溶接HAZの粒界へのポリゴナルフェライト相の析出を抑制して、低温でベイナイト相を形成させ易くして靭性向上に有効である。こうした効果を発揮させるためには、Crは0.5%以上含有させる必要がある。しかしながら、Crを過剰に含有させると大入熱溶接HAZでの島状マルテンサイト相の増大を招くことから、その上限は1.3%とする必要がある。尚、Cr含有量の好ましい下限は0.6%であり、好ましい上限は1.1%である。
sol.Al(可溶能Al)は脱酸に有効な元素であるが、大入熱溶接HAZでTiオキサイドを核とする粒内のベイナイトを形成させることで靭性を向上させるには、含有量はできるだけ少ない方がよく、下限を0%とする。その場合の脱酸はMn,Si,Ti等で任意に代替可能である。またsol.Alは、TiによるN固定を補うことによって母材の焼入性確保に有効に作用するが、過剰に含有されると非金属介在物を増加させて靭性劣化を招くことになる。こうしたことから、sol.Alを含有させるときにはその上限を0.08%とする必要がある。尚、sol.Alの好ましい上限は0.06%程度である。
Bは焼入性を向上させて焼ならし時の低冷却速度でもポリゴナル形態のフェライト変態を抑制し、擬ポリゴナルフェライトの生成を促進するため、母材強度の向上に有効である。またBはNと結合してBNを形成し、このBNは粒内ベイナイト変態核として作用するため、大入熱溶接HAZの粒界フェライト相の生成抑制と微細な粒内ベイナイト相の生成による靭性向上に有効に作用する。そのためには、Bは0.0004%以上含有させる必要がある。しかしながら、Bを過剰に含有させると鋼の焼入性が高くなり過ぎて、島状マルテンサイト相を増加させ、母材および大入熱溶接HAZの靭性を劣化させると共に、耐溶接低温割れ性を劣化させる。こうしたことから、B含有量の上限は0.003%とする必要がある。尚、B含有量の好ましい下限は0.006%、好ましい上限は0.002%である。
Cuは固溶強化およびε−Cu相のクラスターの析出により、母材の強度を向上させるのに有効な元素である。これらの効果を発揮させるためには、Cuは0.5%以上含有させる必要がある。しかしながら、Cuを過剰に含有させると、ガス切断面にCu濃縮相を形成し、熱膨張時に旧オーステナイト粒界に侵入して割れを誘発させることから、その上限を0.95%とする。Cu含有量の好ましい下限は0.7%であり、好ましい上限は0.9%である。
Niは、焼入性を向上させると共に、母材および大入熱溶接HAZの基地の靭性を向上させる元素であり、これらの効果を作用させるには、0.7%以上含有させる必要がある。しかしながら、Niを過剰に含有させると、焼入性が高くなり過ぎて島状マルテンサイト相が増加して靭性劣化を招くばかりか不経済でもあるので、その上限を5.0%とする。尚、Ni含有量の好ましい下限は0.9%であり、好ましい上限は3%である。
本発明の高張力鋼においては、Ni含有量[Ni]とCuの含有量[Cu]の比[Ni]/[Cu]で1以上とする必要がある。こうした要件を満足させることによって、ガス切断面に濃縮するCu−Ni合金相の融点を高温化でき、高温割れを防止できる。
Tiは固溶NをTiNとして固定して固溶B量を増加させ、母材の焼入性を向上させるのに有効な元素である。またTi脱酸でTi酸化物を生成させる場合には、大入熱溶接HAZにおいて粒内ベイナイト相の生成核として作用して靭性を向上させる。こうした効果を発揮させるためには、Ti含有量は0.005%以上とする必要がある。しかしながら、Tiを過剰に含有させるとTiCの析出によって母材およびHAZの靭性を劣化させるので、その上限を0.03%とする。尚、Ti含有量の好ましい下限は0.008%であり、好ましい上限は0.02%である。
大入熱溶接HAZにおいて靭性を高位に確保するためには、旧オーステナイト粒内にTiNを微細析出させること、およびBNを複合的に析出させることで、粒内ベイナイトの生成核となすことが有効である。こうした観点から、N含有量の下限を(Tiの化学量論的当量)−0.001%とし、その上限をTiとBの化学量論的当量の総量とした。これを超えると、固溶NによるHAZの靭性劣化や母材の焼入性低下を惹き起こすことになる。
Nbは固溶して焼入性を向上させるが、大入熱溶接HAZにおいて旧オーステナイト粒内に板状の粗大な上部ベイナイト相を形成させ、結晶方位が揃うことになるので破壊経路の障壁とならず、靭性を大きく劣化させる。こうした観点から、本発明の高張力鋼においては実質的に含有しないことが必要である。尚、「実質的に含まない」とは、不純物程度(例えば、0.005%以下)として混入することは許容する趣旨である。
Moは焼入性を向上させて強度向上に有効な元素であるが、Ar3変態点を上昇させて大入熱溶接HAZで高温ベイナイト相や島状マルテンサイト相の生成を促進させて靭性を劣化させる。こうした観点から、本発明の高張力鋼においては実質的に含有しないことが必要である。尚、「実質的に含まない」とは、不純物程度(例えば、0.05%以下)として混入することは許容する趣旨である。
Vは母材強度の向上に有効な元素である。こうした効果を発揮させるためには、Vは0.005%以上含有させることが好ましいが、0.10%を超えて過剰に含有させると大入熱溶接HAZ靭性が低下することになる。尚、V含有量のより好ましい下限は0.03であり、より好ましい上限は0.06%である。
CaはSをCaSとして固定すると共に、粒状の非金属介在物として形態を制御することにより、板厚中央部に存在するS偏析部に柱角継手溶接時に発生するZ方向引張応力が作用する場合においても、絞りおよび靭性を向上させて、偏析部からの破壊を防止するのに有効である。また、[O]と化合してCaOとして、大入熱溶接後のベイナイト変態の核を旧オーステナイト粒内に分散させて、ベイナイトブロックサイズを微細化させて大入熱HAZ靭性を向上させる作用も発揮する。これらの効果を発揮させるためには、Caは0.0005%以上含有させることが好ましいが、0.01%を超えて過剰に含有させてもこれらの効果は飽和するばかりか、母材の靭性が却って劣化する。尚、Ca含有量のより好ましい下限は0.01%であり、より好ましい上限は0.05%である。
LaおよびCeは希土類元素(REM)の1種であり、硫化物としてSを固定し、偏析部の絞りおよび靭性を向上させるのに有効に作用する。またCe、MgおよびZrは、大入熱溶接後の冷却時においてCeO2、MgO、ZrO2の低融点酸化物を旧オーステナイト粒内に析出させて、それを核にベイナイト変態するため、ベイナイトブロックを微細化させて、破壊経路を複雑化させることにより、大入熱溶接HAZ靭性を向上させる。La,Ce,Mg,Zrが上記各下限よりも少ない場合にはこれらの効果が発揮されず、上限よりも多くなると過剰な非金属介在物の存在により、母材靭性を却って劣化させることになる。より好ましい下限は夫々La:0.005%、Ce:0.0005%、Mg:0.001%、Zr0.005%であり、より好ましい上限は夫々La:0.01%、Ce:0.002%、Mg:0.0020%、Zr0.01%である。
上記(2)式で規定されるCENは、溶接HAZの硬化性を表現する炭素当量である。このCENの値が0.27%未満では、厚肉材では引張強さ590MPa級を満足できなくなる。またCENの値が0.33%を超えると、耐溶接低温割れ性が劣化して、予熱が必要となるばかりでなく、島状マルテンサイト相が増加して大入熱溶接HAZの靭性が低位となり、入熱100KJ/mmで目標とする平均vE0:70Jを安定して確保することが困難となる。よって、本発明の高張力鋼においては、上記(2)式で規定されるCEN値が0.27〜0.33%の範囲内とする必要がある。尚、CEN値の好ましい下限は0.28%であり、好ましい上限は0.32%である。
向の平均粒径比):1.0〜1.2
板厚方向断面における旧オーステナイト粒径のアスペクト比(主圧延方向の平均粒径/板厚方向の平均粒径)が1.2を超えると、結晶方位が特定の方向に配向した、いわゆる集合組織が多く形成されるため,音響異方性が「日本建築学会の鋼構造建築溶接部の超音波検査規準」の付則表1にあるSTBとの音速比がないと判定される範囲(例えば、板厚25mm超えを公称屈折角70°の探触子で探傷する場合、0.995≦V/VSTB≦1.015)を超えることになり、超音波探傷試験で欠陥位置を正しく表示できなくなり、施工上問題となる。従って、旧オーステナイトの平均アスペクト比(主圧延方向の平均粒径/板厚方向の平均粒径)が1.0から1.2までの範囲に制御する必要がある。好ましくは、平均アスペクトを1.0〜1.1の範囲内とするのが良い。
本発明に係る高張力鋼において、低CENで降伏比(降伏強度/引張強度×100%)の薄肉材(例えば、板厚45mm未満)が耐震設計の観点から建築の主要部材に要求される降伏比80%以下を具備させるには、ベイナイト相よりもC(炭素)の二相分離化を促進させた場合に発現する擬ポリゴナルフェライト相・擬似パーライト相からなる基地を基本とすることに加えて、基地中により硬質の島状マルテンサイト相を微細分散させる必要がある。島状マルテンサイト相の分散率が0.5体積%未満の場合には、降伏比が80%を超えることになる。一方、島状マルテンサイト相の分散率が3.5体積%を超える場合には、降伏比が80%以下となるものの、母材の靭性が低位となる。従って、島状マルテンサイトを0.5〜3.5体積%とする必要がある。好ましくは1〜3体積%とするのが良い。
主圧延方向の板厚断面における旧オーステナイト粒界は、(5ml塩酸+1gピクリン酸+100mlエタノール)からなる腐食液を用いて現出させ、主圧延方向の平均粒径と板厚方向の平均粒径を測定して、それらの比を平均アスペクト比として求めた。
島状マルテンサイト相は、主圧延方向および主圧延方向に直角方向の板厚断面を、レペラー試薬を用いて現出させて撮影し、画像解析装置によって分率(体積率)を算出した。
基地相はおよび第2相種類は、光学顕微鏡によって判断し、析出相の割合は画像解析処理によって算出した。
ε−Cu相のクラスターについては、板厚断面から薄膜を採取して、分析電子顕微鏡を用いて、ε−Cu相の固定および本クラスター分布の撮影を行ない、画像解析装置によって単位面積当りの個数を算出した。
鉄骨製作過程において鋼板切断に汎用されるLPガスの板厚に応じた適正切断条件(例えば、100mm厚の場合、#5火口)で酸素圧:0.6MPa(6kgf/cm2)、LPガス圧:0.06MPa(0.6kgf/cm2)、切断速度:210mm/分で切断した後、切断面に直角な方向の断面を光学顕微鏡観察して、切断表面からの最大割れ深さを測定した。「割れ無し」を合格とした。
日本建築学会の鋼構造建築溶接部の超音波検査規準に定義されたSTB音速比(V/VSTB)を主圧延方向(L方向)および主圧延方向に直角方向(C方向)について測定し、付則表1に従ってSTBとの音速差の有無の判定を行った。付則表1のV/VSTBの範囲を合格とした。例えば板厚:25mm超えを公称屈折角度70°の探傷子で探傷する場合、0.995≦V/VSTB≦1.015を音響異方性がないものと判定した。
鋼板のt/4(tは板厚)からC方向(圧延方向に対して直角の方向)にJIS Z 22014号試験片を採取してJIS Z 2241の要領で引張試験を行ない、降伏強度(0.2%耐力:σ0.2)、引張強度(TS)、降伏比(降伏強度/引張強度×100%:YR)を測定した。降伏強度σ0.2:440〜540MPa、引張強度TS:590〜740MPaおよび降伏比YR:80%以下を合格とした。
鋼板のt/4からL方向(圧延方向)にJIS Z 2202 4号試験片を採取してJIS Z 2242に準拠して衝撃試験を行ない、破面遷移温度(vTrs)を測定した。vTrsが−20℃以下を目標として合格とした。
JIS Z 3158のy形溶接割れ試験法に従い、入熱量:1.7KJ/mmで被覆アーク溶接を行ない、ルート割れ防止予熱温度を測定した。25℃以下を合格とした。
入熱量100KJ/mmのエレクトロスラグ溶接により、柱・ダイアフラム溶接継手を作製して、柱(スキンプレート)側から、吸収エネルギーが最も低位となることが多いとされるボンド+0.5mm位置にZ−T方向の切欠きを入れたシャルピー衝撃試験片(JIS Z 2204 4号)をn=3で採取し、0℃における平均衝撃吸収エネルギーvE0を求めた。平均70J以上を合格とした。
側に変化させたものである(表2の鋼種P1〜R1)。Ni量が5%を超えた実験No.47のものでは(鋼種R1)、母材靭性および耐溶接低温割れ性に劣っている。
Claims (4)
- C:0.015〜0.045%(質量%の意味、以下同じ)、Si:0.4%以下(0%を含む)、Mn:0.8〜1.6%、Cr:0.5〜1.3%、sol.Al:0.08%以下(0%を含む)、B:0.0004〜0.003%、Cu:0.5〜0.95%、Ni:0.7〜5.0%を含有し、Ni含有量[Ni]とCu含有量[Cu]の比が[Ni]/[Cu]≧1の関係を満たし、Ti:0.005〜0.03%および下記(1)式を満足するNを夫々含有すると共に、Nb:0.005%以下、Mo:0.05%以下であり、且つ下記(2)式で示されるCEN値が0.27〜0.33%の範囲内にあり、残部がFeおよび不可避的不純物からなる化学成分組成を有し、板厚方向断面における旧オーステナイト粒径の板厚方向の平均粒径を分母として主圧延方向の平均粒径を分子とする平均アスペクト比が1.0〜1.2であると共に、10〜40体積%の擬ポリゴナルフェライト、0.5〜3.5体積%の島状マルテンサイト相、残部が擬似パーライト相の組織を有し、この組織中には4×1020〜26×1020個/m3のε−Cu相クラスターが分散したものであることを特徴とする低降伏比高張力鋼板。
[Ti]×14.0/47.9−0.001≦[N]≦[Ti]×14.0/47.9+[B]×14.0/10.8 ‥(1)
但し、[Ti],[N],および[B]は、夫々Ti,NiおよびBの含有量(質量%)を示す。
CEN=[C]+A(c)・{[Si]/24+[Mn]/6+[Cu]/15+[Ni]/20+([Cr]+[Mo]+[Nb]+[V])/5+5[B]}
‥(2)
但し、A(c)= 0.75+0.25・tanh{20([C]-0.12)}であり、[C],[Si],[Mn],[Cu],[Ni],[Cr],[Mo],[Nb],[V]および[B]は、夫々C,Si,Mn,Cu,Ni,Cr,Mo,Nb,VおよびBの含有量(質量%)を示す。 - 更に、V:0.005〜0.10%を含有するものである請求項1に記載の低降伏比高張力鋼板。
- 更に、Ca:0.0005〜0.01%を含有するものである請求項1または2に記載の低降伏比高張力鋼板。
- 更に、La:0.002〜0.02%,Ce:0.0003〜0.0050%,Mg:0.0005〜0.0030%およびZr:0.002〜0.02%よりなる群から選ばれる1種または2種以上を含有するものである請求項1〜3のいずれかに記載の低降伏比高張力鋼板。
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