JP4484468B2 - コンタクトレンズの消毒方法及びそのための消毒液 - Google Patents

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Description

本発明は、コンタクトレンズの消毒方法及びそのための消毒液に係り、特に、優れた消毒効果を発揮することの出来る消毒液を用いて、コンタクトレンズを消毒する技術に関するものである。
従来より、コンタクトレンズは、非含水性コンタクトレンズと含水性コンタクトレンズとに分類されたり、また、ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズとに分類されたりしている。而して、それらの何れのコンタクトレンズにあっても、それが継続して使用される場合において、レンズを眼から外して保存している間に、かかるレンズ表面に付着した細菌等の微生物が増殖する恐れがあり、そしてそれらの微生物によって、眼に対して感染症等の悪影響がもたらされることがあるところから、一般に、コンタクトレンズに対しては、その装用前において消毒を施すことが必要とされているのであり、特に、ソフトコンタクトレンズの場合には、細菌等の感染の危険性が高いために、装用前の消毒が極めて重要となっている。
そして、コンタクトレンズを消毒する方法としては、これまで、煮沸消毒器を用いた熱消毒法と、殺菌剤乃至は防腐剤を用いて行なう化学的消毒法が、主として採用されてきているが、前者の熱消毒法においては、長い時間を要する煮沸操作が必要とされるために、近年においては、後者の化学的消毒法が広く用いられるようになっている。
ところで、そのような化学的消毒法においては、所定の殺菌/防腐剤を含有せしめてなるコンタクトレンズ用の液剤が用いられ、それにコンタクトレンズが浸漬せしめられて、目的とする消毒処理が施されることとなるのであるが、このような液剤に含有される殺菌/防腐剤としては、これまでに、各種のものが提案されており、例えば、クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、チメロサール等が知られている(特許文献1〜特許文献3等参照)。
しかしながら、かかる化学的消毒方法において、充分な消毒効果を得るべく、上記に例示せる如きクロルヘキシジン等の殺菌/防腐剤を高濃度において含有する液剤を用いる場合にあっては、そのようなクロルヘキシジン等の殺菌/防腐剤が分子レベルにおいてコンタクトレンズに吸着され易いものであることに起因して、レンズ表面の濡れ性が低下する等、レンズ物性や形状が変化したり、場合によっては、その装用時に、眼障害が惹起される恐れがあり、またその一方で、レンズ物性及び形状の保持や眼に対する安全性を重視して、殺菌/防腐剤の使用濃度を低く抑えた液剤を使用すると、当然、消毒作用が低下することは免れ得ず、その結果、細菌等の微生物によるコンタクトレンズの汚染が惹起されるようになる等の理由から、そのような液剤の取扱いに際しては、殺菌/防腐剤の濃度等に細心の注意を払わなければならず、それによって、消毒処理作業が著しく面倒なものとなっているのである。
また、化学的消毒法で用いられる殺菌/防腐剤としては、過酸化水素もよく知られているのであるが、所望とする消毒効果を得るためには、通常、3%(3万ppm)もの濃度が必要であったのである。
さらに、上述せるような化学的消毒法で用いられる殺菌/防腐剤含有のコンタクトレンズ用液剤において、その消毒効果は、一般に、殺菌/防腐剤が細菌等の微生物に直接に作用することにより発揮されるものであることから、液剤の使用に従って、殺菌/防腐剤は徐々に分解,消失して、所期の消毒効果が充分に奏され得なくなる問題があり、従って、このような液剤を繰り返して用いることは必然的に困難となるために、液剤使用者の経済的負担を増加させる等の問題をも、内在しているのである。
本発明に関連する先行技術文献としては、以下のものを挙げることが出来る。
特開昭52−109953号公報 特開昭62−153217号公報 特開昭63−59960号公報 特開平6−321711号公報 特開昭63−264064号公報 特開平2−139477号公報 特開平6−73397号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、優れた消毒効果を発揮することが出来る消毒液を用いて、コンタクトレンズを消毒する、新規な消毒方法を提供することにあり、また、そのような消毒方法において有利に用いられ得るコンタクトレンズ用消毒液を提供することも、その課題とするものである。
ところで、従来より、金属フタロシアニン化合物は、酸化還元能を有する触媒として作用することが知られており、この金属フタロシアニン化合物の酸化力により病原性の有害微生物の殺菌を行なうこと等が可能であることも知られている(特許文献4〜特許文献7等参照)。しかしながら、このような金属フタロシアニン化合物の殺菌作用をコンタクトレンズの消毒に適用した例はなく、従って、現状において、金属フタロシアニン化合物を用いてコンタクトレンズの消毒を安全且つ有効に実施する方法については、何等明らかにはされていない。
かかる状況下、上述の如き課題を解決するために、本発明者等は、先ず、水系媒体中に所定の金属フタロシアニン化合物を分散乃至は溶解せしめてなる消毒液中に、消毒対象とするコンタクトレンズを浸漬せしめ、そして、その状態下において、かかる消毒液に光を照射することにより、コンタクトレンズに対して有効な消毒効果が得られることを確かめた。そして、更に、そのような金属フタロシアニン化合物を含有する消毒液について、本発明者等が更なる研究を重ねた結果、金属フタロシアニン化合物を含有する消毒液に、更に、低濃度の過酸化水素を含有せしめて、光照射を行なうようにすれば、それら金属フタロシアニン化合物や過酸化水素を単独で使用する場合に比して、消毒効果が有利に増大せしめられ得ることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
従って、本発明は、そのような知見に基づいて完成されたものであって、その第一の態様とするところは、水系媒体中に、下記一般式(I)にて示される金属フタロシアニン化合物を溶解させると共に、更に、過酸化水素を1ppm〜300ppmの濃度で含有せしめてなる消毒液を用い、該消毒液中に、消毒すべきコンタクトレンズを浸漬せしめた後、光照射することにより、かかるコンタクトレンズの消毒を行なうことを特徴とするコンタクトレンズの消毒方法にある。
Figure 0004484468
[但し、Mは、亜鉛、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、コバルト、ガリウム、塩化アルミニウム、又は塩化ガリウムを示し、R1 〜R8 は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基又はそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩、スルホン基又はそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩、下記一般式(II)にて示される4級アンモニウム基、或いは下記一般式(III)にて示されるアミン基を示す。]
Figure 0004484468
[但し、R9 は、炭素数2〜6のアルキレン基又は炭素数2〜6のオキシアルキレン基であり、R10〜R12は、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基である。]
Figure 0004484468
[但し、R13,R14は、それぞれ独立して、水素原子又は−CO−A基である(ここで、Aは、炭素数7〜17のアルキル基、ビニル基、1−メチルビニル基、メタクリロイル基、或いはアクリロイル基を表わす)。]
また、本発明に従うコンタクトレンズの消毒方法における第二の態様にあっては、前記金属フタロシアニン化合物は、前記消毒液中に5ppm〜2000ppmの濃度で含有せしめられることとなる。
さらに、本発明に従うコンタクトレンズの消毒方法の第三の態様おいては、前記消毒液中に、フェントン反応を生じさせる物質が、更に添加、含有せしめられる。
加えて、本発明の第四の態様においては、前記照射光は、550〜750nmの波長の光を含んでいる。
また、本発明に従うコンタクトレンズの消毒方法の第五の態様では、前記消毒液には、キレート化剤、等張化剤、緩衝剤、界面活性剤、増粘剤及び防腐剤のうちの少なくとも1種が、必要に応じて更に含有せしめられる構成が、採用される。
さらに、本発明の好ましい第六の態様にあっては、前記界面活性剤として、アニオン系界面活性剤及び/又はノニオン系界面活性剤が、用いられる。
更にまた、かかる本発明に従うコンタクトレンズの消毒方法の第七の態様においては、非含水性コンタクトレンズが、前記消毒すべきコンタクトレンズとして用いられる。
ところで、本発明は、上述せる如きコンタクトレンズの消毒に有利に用いられる消毒液も、また、その対象とするものであって、光照射によってコンタクトレンズに消毒作用を発揮する消毒液にして、水系媒体中に、前記一般式(I)にて示される金属フタロシアニン化合物と共に、更に、過酸化水素が1ppm〜300ppmの濃度で含有せしめられていることを特徴とするコンタクトレンズ用消毒液を、その態様としている。
そして、本発明に従うコンタクトレンズの消毒方法における、先述した第一の態様によれば、消毒液として、水系媒体中に、上記一般式(I)にて示される金属フタロシアニン化合物と過酸化水素とが組み合わされて、含有せしめられたものが採用され、そして、そのような消毒液に対して、消毒対象たるコンタクトレンズを浸漬せしめた状態下において、光を照射するようにしているところから、金属フタロシアニン化合物による殺菌乃至は消毒作用と過酸化水素による殺菌乃至は消毒作用とが相俟って、極めて高度な殺菌効果(消毒効果)が、効果的に得られるようになっているのである。
なお、消毒液中に含有せしめられた所定の金属フタロシアニン化合物は、コンタクトレンズの周囲において凝集することなく溶解され、この溶解形態により、光の照射時には、かかる金属フタロシアニン化合物分子の各々に対し、光が均一に且つ万遍なく照射されるようになるところから、光を受けた金属フタロシアニン化合物分子の発揮する酸化力に基づく消毒作用が、コンタクトレンズの表面全面に対して効果的に働くのであり、更に、本発明においては、過酸化水素が存在していることによって、コンタクトレンズに対する消毒作用が効果的に向上せしめられ得るようになっているのである。つまり、本発明にあっては、金属フタロシアニン化合物と過酸化水素とが含有せしめられた消毒液に対して光を照射するだけで、コンタクトレンズに対して、容易に且つ効果的に、優れた消毒効果が実現され得ることとなる。
また、本発明に従うコンタクトレンズの消毒方法の第二の態様によれば、所定の金属フタロシアニン化合物濃度を採用することによって、消毒液の透明性等を有利に確保することが可能となるところから、金属フタロシアニン化合物に対する光の照射性が効果的に向上せしめられ得、以て金属フタロシアニン化合物による消毒効果が高度に確保され得るようになる。
さらに、本発明に従うコンタクトレンズの消毒方法によれば、1〜300ppmと過酸化水素濃度が低くされている。このように、本発明においては、低濃度であっても、優れた殺菌効力が有利に発揮され得るようになっているのであり、このような低い過酸化水素濃度を採用すれば、眼への悪影響が著しく低減されて、安全性が確保されることとなる。
加えて、本発明に従うコンタクトレンズの消毒方法の上記した第四の態様に従って、所定の波長の光を照射すれば、金属フタロシアニン化合物の光触媒作用が有利に促進され、より一層優れた消毒効果を効果的に得ることが出来るのである。
また、本発明に従うコンタクトレンズの消毒方法の第五の態様によれば、含有せしめる成分に応じた更なる作用が、コンタクトレンズの消毒に際して実現されることとなる。
さらに、本発明に従うコンタクトレンズの消毒方法の第六の態様によれば、消毒液に対して、優れた洗浄効果が付与されることとなって、コンタクトレンズの消毒の際に、コンタクトレンズの洗浄をも、極めて有利に実施することが出来る。
更にまた、本発明に従うコンタクトレンズの消毒方法の第七の態様によれば、非含水性コンタクトレンズは、前記金属フタロシアニン化合物が溶解された状態で存在する溶解型の消毒液を用いても、また、前記金属フタロシアニン化合物が分散された状態で存在する分散型の消毒液を用いても、効果的に消毒されるのである。
また、本発明に従うコンタクトレンズ用消毒液においては、水系媒体中に、前記一般式(I)にて示される金属フタロシアニン化合物が溶解せしめられ、更に、過酸化水素が含有せしめられているところから、そのような消毒液中にコンタクトレンズを浸漬せしめた状態において、それに光を照射せしめることによって、かかるコンタクトレンズに対して、該金属フタロシアニン化合物の光触媒作用による殺菌乃至は消毒作用が有利に発揮され得るのであり、しかも、そのような金属フタロシアニン化合物による消毒作用が、過酸化水素によって更に促進され、より一層優れた殺菌効力が実現され得るようになっているのである。また、消毒液中に含有せしめられる金属フタロシアニン化合物は、触媒として機能するものであるところから、その消毒効力を長期に亘って確保することが出来るといった利点をも、有しているのである。
ところで、上述の如き本発明に従うコンタクトレンズ(CL)の消毒方法は、本発明に従って構成されるCL用消毒液、具体的には、光活性を有する所定の金属フタロシアニン化合物と過酸化水素とを水系媒体中に含有せしめてなる溶液を用いて、そのような消毒液中に消毒対象たるCLを浸漬せしめた状態下、かかる消毒液に光を照射することによって、該消毒液中のCLを消毒せしめるようにしたものであって、そこに、本発明の大きな特徴が存している。
具体的には、かくの如き本発明に係るCL用消毒液に用いられる金属フタロシアニン化合物は、酸化還元能を有する触媒であって、そのような金属フタロシアニン化合物が、水系媒体中において溶解せしめられると共に、光を受けることによって、強い酸化力が発現され、以て、かかる酸化力に基づく有効な殺菌作用が、CLに対して、有効に発揮せしめられるようになっているのである。
そして、そのような金属フタロシアニン化合物としては、前記一般式(I)にて示されるものが、用いられることとなる。
なお、かかる一般式(I)において、その中心部のMは、亜鉛、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、コバルト、ガリウム、塩化アルミニウム(AlCl)、又は塩化ガリウム(GaCl)を示しており、それらの中でも、特に、銅、鉄、亜鉛が、効果や安全性の面から、より望ましい。
また、R1 〜R8 は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基(−COOH)又はそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩(例えば、−COONa、−COONH4 )、スルホン基(−SO3 H)又はそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩(例えば、−SO3 Na、−SO3 NH4 )、前記一般式(II)にて示される4級アンモニウム基、或いは前記一般式(III)にて示されるアミン基を示している。そして、これらの中でも、金属フタロシアニン化合物に対して優れた水溶性を付与する場合には、カルボキシル基又はそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩、スルホン基又はそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩であるものが、好適に採用されることとなる。
なお、前記一般式(II)において、R9 は、炭素数2〜6のアルキレン基又は炭素数2〜6のオキシアルキレン基を示すものであり、そして、そのような炭素数2〜6のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、トリメチレン基等の直鎖状アルキレン基や、プロピレン基、β−ブチレン基等の分岐鎖状アルキレン基を挙げることが出来る一方、炭素数2〜6のオキシアルキレン基としては、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基等を挙げることが出来る。また、前記一般式(II)にけるR10〜R12は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基を示し、そして、そのような炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等を挙げることが出来る。
また、前記一般式(III)において、R13,R14は、それぞれ独立に、水素原子又は−CO−A基を示す。ここにおいて、−CO−A基におけるAは、炭素数7〜17のアルキル基、ビニル基、1−メチルビニル基、メタクリロイル基、或いはアクリロイル基を表わし、そして、それらのうちの炭素数7〜17のアルキル基としては、例えば、ヘプチル基、オクチル基等を挙げることが出来る。
そして、本発明にあっては、前記一般式(I)にて表わされる金属フタロシアニン化合物のうちの少なくとも1種若しくは2種以上が、適宜に選択されて、水系媒体中に含有せしめられることとなる。尤も、本発明に用いられる金属フタロシアニン化合物にあっては、前記一般式(I)におけるR1 〜R8 としての置換基の如何によって、水に容易に溶解するものもあれば、水に難溶性乃至は不溶性のものもある。前者の水溶性金属フタロシアニン化合物にあっては、均一に溶解せしめられることによって、水系媒体中に均一に含有せしめられることとなるのであるが、難溶性乃至は不溶性の金属フタロシアニン化合物を採用する場合には、少なくとも光照射時(消毒時)において、それが水系媒体中に凝結や沈殿することなく均一に分散するように含有せしめる必要があり、これによって、金属フタロシアニン化合物に対して、照射光が充分に且つ一様に当たって、所望とする消毒作用が発揮され得るようになるのである。なお、本発明に従うCL用消毒液は、金属フタロシアニン化合物が溶解せしめられてなる溶解型の液剤であっても、また、金属フタロシアニン化合物が分散せしめられた分散型の液剤であっても良いのであるが、より一層強力な殺菌効果を望む場合には、溶解型のものが、好適に採用されることとなる。
また、上記した金属フタロシアニン化合物による消毒効果は、該金属フタロシアニン化合物の触媒作用によるものであるところから、従来の化学的消毒法において使用されているクロルヘキシジン等の殺菌/防腐剤とは異なり、消毒液の使用により、金属フタロシアニン化合物が分解乃至は消失するようなことはなく、長期に亘って永続して発揮され得るものとなっているのであり、それ故に、同じ消毒液を繰り返して使用することによって、金属フタロシアニン化合物による消毒効果を発揮させることが可能である。
さらに、本発明に従うCL用消毒液において、殺菌成分乃至は消毒成分として用いられる金属フタロシアニン化合物は、CL自体を着色するために、該CL材質中に結合含有、若しくは含有せしめられる成分でもあるところから、そのような金属フタロシアニン化合物を含む消毒液を用いてCLの消毒処理を実施した際に、少量の金属フタロシアニン化合物がレンズ表面に吸着されたり、レンズ内部に導入されたり等しても、それにより、レンズ物性や形状が変化したりするようなことも、有利に回避され得ているのである。
なお、本発明にあっては、上記した金属フタロシアニン化合物の酸化力が、光を照射することによって、極めて効果的に高められるところから、その含有量が極めて低くても、良好な殺菌作用が達成され得るのであり、このため、かかる金属フタロシアニン化合物の含有量としては、採用する金属フタロシアニン化合物の種類にもよるが、通常、5〜2000ppm、好ましくは、20〜1500ppm、更に好ましくは、50〜1200ppmの濃度が好適に採用され、このような濃度を採用することによって、特に有効な殺菌効果乃至は消毒効果が発揮されることとなる。かかる金属フタロシアニン化合物の含有量が余りにも少ない場合には、消毒効果が充分に奏され得なくなるからであり、逆に、含有量が多くなり過ぎる場合には、消毒液の透明性を良好に保ち難くなり、それによって、照射する光が消毒液全体に当たらなくなり、効率の良い消毒が実行され得なくなったり、消毒液中でのレンズの有無を肉眼にて確認することが困難となる等の不具合が生じ、CLの視認性が悪化するからである。また、2000ppmを超えるようになると、使用する金属フタロシアニン化合物の種類によって異なるものの、着色剤や染料としても使用され得る金属フタロシアニン化合物によって、CLに望ましくない着色が惹起される恐れがある。
一方、上述せる如き金属フタロシアニン化合物と共に、本発明に従うCL用消毒液に含有せしめられる過酸化水素にあっては、単独で使用しても、過酸化水素の分解によって生成するヒドロキシラジカルの強い酸化作用により、細菌等の微生物等の殺菌を行なうことが可能であるが、本発明においては、金属フタロシアニン化合物の触媒作用が効果的に促進される作用をも奏するのである。
而して、過酸化水素が、前記一般式(I)にて示される金属フタロシアニン化合物と組み合わされて用いられることによって、金属フタロシアニン化合物の触媒作用が促進されると共に、金属フタロシアニン化合物による消毒作用と過酸化水素による消毒作用が相俟って、それらを単独で使用する場合に比して、極めて優れた消毒効果が得られるのである。
このように、過酸化水素と金属フタロシアニン化合物を組み合わせることで、極めて効率の高い消毒効果が得られるところから、かかる過酸化水素の濃度としては、該過酸化水素のみを殺菌乃至は消毒成分として使用する際に必要とされる濃度(一般に、3%=30000ppm)の1/100以下にすることが出来、通常、1〜300ppm程度が、好適に採用され得ることとなる。そして、特に、このような低い過酸化水素濃度が採用されることによって、従来から過酸化水素を含有する消毒液を使用する際に一般に必要とされていた中和処理(過酸化水素を分解して無毒化せしめる処理)が不要となり、経済性及び消毒作業性が良好となるといった利点が享受され得るようになるのである。また、例え、このようなCL用消毒液で処理されたCLの表面や内部に、該消毒液が分解されずに残留したまま装用されるようなことがあっても、装用者の眼に対する悪影響は、有利に低減され得るのである。
なお、上記した過酸化水素の含有量が、1ppmに満たないような場合には、過酸化水素による効果が充分に発揮され得なくなるのであり、また逆に、300ppmを遥かに超えるようになると、優れた消毒効果は得られるものの、CL表面やCL内部に過酸化水素が残存し易くなって、眼に重大な障害が惹起される等といった眼への悪影響が懸念されるところから、場合によっては中和処理が必要となり、消毒処理作業が煩雑となる。
また、かくの如き過酸化水素を含有するCL用消毒液には、必要に応じて、該過酸化水素の活性を高めて、ヒドロキシラジカルを効果的に生成せしめるようにするために、フェントン反応を起こすような物質(例えば、鉄イオン等)を添加、含有せしめることも可能であり、このような物質の添加によって、より一層優れた殺菌作用が発揮され得るようになる。
さらに、本発明に従うCL用消毒液には、上記したフェントン反応を生じさせる物質以外にも、必要に応じて、通常のCL用液剤の調製において使用されている公知の各種の添加成分、例えば、キレート化剤、等張化剤、緩衝剤、界面活性剤、増粘剤、及び防腐剤のうちの1種或いは2種以上が組み合わされて含有せしめられていても、何等差し支えないのであるが、それらの各成分は、何れも、生体に対して安全で、眼科生理学的に許容し得るものであると共に、先述せる如き金属フタロシアニン化合物と過酸化水素によってもたらされる効果を阻害しないものであり、また、その効果を損なわない量的範囲において、それぞれ使用されることとなる。
また、そのようなCL用消毒液に必要に応じて含有せしめられる成分のうちの一つたるキレート化剤は、一般に、CL用消毒液中やCLに付着した涙液中に含まれるカルシウム等の金属イオンがCLに沈着することを防止するための成分であって、具体的に、そのような成分としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸やそのナトリウム塩若しくはその鉄錯体、フィチン酸、クエン酸等を例示することが出来るが、これらに何等限定されるものではない。なお、そのようなキレート化剤を使用するに際しては、カルシウム等の沈着防止効果が充分に得られるように、0.001〜0.1mol/L、更に好ましくは、0.0015〜0.05mol/Lの濃度範囲が好適に採用され得る。なぜならば、かかるキレート化剤の含有量が、0.001mol/L未満である場合には、カルシウム等のCLへの沈着を充分に防ぐことが出来ず、また、0.1mol/Lを超えて添加しても、カルシウム等の沈着防止効果の更なる向上は望み得ず、経済性に劣ることとなるからである。
また、前記等張化剤は、CL用消毒液の浸透圧を、涙液の浸透圧(280〜300mOsm/kg)に近づけ、CLの浸漬保存時に、CLを所望とする形状に有利に維持し易くする特徴を有する成分であって、上述せるように眼科生理学的に許容し得るものであればよく、特に限定はないものの、代表例としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等の無機塩や、後述する緩衝剤等を例示することが出来る。
なお、上記した等張化剤のCL用消毒液中における含有量としては、充分な浸透圧となるように、一般に、0.01mol/L以上、好ましくは、0.05mol/L以上であることが望ましい。また、含有量が余りにも多い場合には、浸透圧が高くなり過ぎて、CLの形状に影響を及ぼす恐れがあるところから、一般に、0.5mol/L以下、好ましくは、0.15mol/L以下であることが望ましい。これによって、CLを消毒した際に、消毒液の浸透圧が、涙液の浸透圧と同程度とされるところから、表面に消毒液が残留付着したCLがそのまま装用されて、眼内に消毒液が入るようなことがあっても、装用者の眼に刺激が発生するようなことが、有利に防止され得るといった利点も得られる。
また、前記緩衝剤は、消毒液のpHを、涙液に近い約5〜9の範囲において一定にすると共に、外的要因によるpHの変化を抑え、且つ、保存時のCLの形状、光学性等の物性を保護するために用いられる成分であって、眼科生理学的に許容し得るものであれば、特に限定はないが、その代表的なものとしては、例えば、ホウ酸とそのナトリウム塩、リン酸とそのナトリウム塩、クエン酸とそのナトリウム塩、乳酸とそのナトリウム塩、グリシン、グルタミン酸等のアミノ酸とそのナトリウム塩、リンゴ酸とそのナトリウム塩等を挙げることが出来る。
さらに、本発明に従うCL用消毒液中に必要に応じて含有される前記界面活性剤は、細菌等の殺菌とは別に、CLの洗浄を目的として、添加、含有せしめられる成分であって、従来から、CL用液剤等に一般的に用いられている、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤とノニオン系界面活性剤を併用したもの等の何れもが、有利に採用され得、その添加によって、消毒液には、脂質の除去作用等の洗浄効果が付与されることとなる。
具体的には、アニオン系界面活性剤の代表例としては、例えば、アルキル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキロイルメチルタウリンナトリウム、アルキロイルザルコシンナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ジ(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)リン酸ナトリウム等を例示することが出来る。これらの中でも、特に、アルキル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウムにあっては、優れた洗浄効果を発現し、また、ノニオン系界面活性剤と併用した場合に、短時間の浸漬保存で極めて有効な洗浄効果を発揮するようになる特徴を有している。
また、かかるアニオン系界面活性剤の含有量は、CL用消毒液に充分な洗浄効果を付与するために、通常、0.01w/v%以上、好ましくは、0.02w/v%以上であることが望ましく、また、その含有量が多過ぎる場合には、添加するだけの効果が得られず、逆に手荒れ等を惹起する原因となる恐れがあるところから、10w/v%以下、好ましくは5w/v%以下であることが望ましい。
一方、ノニオン系界面活性剤の代表例としては、例えば、高級アルキルアミンのポリエチレングリコール付加物、高級脂肪酸アミドのポリエチレングリコール付加物、高級脂肪酸のポリグリセリンエステル、高級脂肪酸のポリエチレングリコールエステル、高級脂肪酸のポリアルキレングリコール、ポリエチレングリコールコポリマーエステル、高級脂肪酸のポリエチレングリコールの付加した多価アルコールエステル、高級アルコールのポリエチレングリコールエーテル、高級アルコールのポリグリセリンエーテル、アルキルフェノールのポリエチレングリコールエーテル、アルキレンフェノールのポリエチレングリコールエーテルのホルムアルデヒド縮合物、ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール共重合体、リン酸エステル、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコールソルビタンアルキルエステル、ステロールのポリエチレングリコール付加物、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール(ポロクサマー)を例示することが出来る。これらの中でも、高級アルコールのポリエチレングリコールエーテル、高級脂肪酸のポリエチレングリコールエステル、高級脂肪酸のポリグリセリンエステル、アルキルフェノールのポリエチレングリコールエーテル、ポリエチレングリコールソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール(ポロクサマー)にあっては、特に優れた洗浄効果を発揮するところから、望ましい。
なお、かかるノニオン系界面活性剤の含有量は、上述せる如きアニオン系界面活性剤と同様に、CL用消毒液に充分な洗浄効果を付与するために、通常、0.01w/v%以上、好ましくは、0.02w/v%以上であることが望ましく、また、その含有量が多過ぎる場合には、添加するだけの効果が得られず、逆に手荒れ等を惹起する原因となる恐れがあるところから、10w/v%以下、好ましくは5w/v%以下であることが望ましい。
また、特に、アニオン系界面活性剤とノニオン系界面活性剤とを併用する場合には、アニオン系界面活性剤及びノニオン系界面活性剤の含有量は、それぞれ、前記した濃度範囲内となるように、且つ、それらの合計含有量が0.02〜20w/v%、好ましくは0.04〜10w/v%となるように、消毒液中に含有せしめられることが望ましい。
加えて、前述せる如き増粘剤は、消毒液の粘度を調整して、保存時に、CLを外部の物理的な力から守るものであり、眼科生理学的に許容し得るものであれば、特に限定はないが、具体例としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリルアミド及びその加水分解物、ポリアクリル酸、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ゼラチン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、ガールガム等を例示することが出来る。
また、そのような増粘剤の含有量としては、保存時にCLを外的応力から充分に保護するために、下限としては、0.01w/v%以上、好ましくは、0.02w/v%以上であることが望ましく、含有量が多過ぎる場合には、消毒液がゲル化し、保存性等が低下する恐れがあるところから、上限としては、10w/v%以下、好ましくは、5w/v%以下であることが望ましい。
さらに、前述せる如き防腐剤は、本発明に採用される金属フタロシアニン化合物や過酸化水素と同様に、消毒液が細菌等の微生物に汚染されるのを防ぎ、且つ保存時にCLが細菌等の微生物で汚染されるのを防止するための成分であって、本発明においては、補助的に用いられ、このような防腐剤が消毒液に更に含有せしめられることによって、より一層優れた殺菌効果乃至は消毒効果が得られるようになるのである。なお、そのような防腐剤としては、眼科的に許容し得るものであれば、特に限定はなく、代表例として、例えば、硝酸フェニル水銀、酢酸フェニル水銀、チメロサール等の水銀系防腐剤;塩化ベンザルコニウム、臭化ピリジニウム等の界面活性剤系防腐剤;クロロヘキシジン、ポリヘキサメチレンビグアニド、クロロブタノール等のアルコール系防腐剤;メチルパラベン、プロピルパラベン、ジメチロールジメチルヒダントイン、イミダゾリウムウレア等を例示することが出来る。
そして、上記した防腐剤の含有量は、更なる消毒効果を発現させるためには、下限として、0.05ppm以上、好ましくは0.1ppm以上であることが望ましく、また防腐剤の含有量が多過ぎる場合には、防腐剤が直接眼に入り眼に障害を与える恐れが生じたり、防腐剤の種類によっては、CLの規格や物性等に悪影響を与える恐れがあるところから、上限として、50ppm以下、好ましくは、30ppm以下が望ましい。
ところで、上述の如き金属フタロシアニン化合物や過酸化水素等を含有せしめてなる、本発明に従うCL用消毒液を調製するにあたっては、何等特殊な方法を必要とせず、通常の水溶液を調製する場合と同様に、水系媒体中に各成分をそれぞれ溶解させたり、分散させたりすることにより、容易に得ることが出来るのである。
また、各種の成分が含有せしめられる水系媒体としては、水道水や精製水、蒸留水等の水そのものの他にも、水を主体とする溶液であれば、例えば、生理食塩水や、CL用保存液や洗浄液等の公知の水系液剤を利用することも可能であることは、言うまでもないところである。
そして、本発明にあっては、金属フタロシアニン化合物及び過酸化水素と共に、以上のような各種の成分が適宜に添加、含有せしめられたCL用消毒液を用いて、その消毒液中に、消毒すべきCLを浸漬せしめ、そして光照射を行なうことにより、かかるCLの消毒処理が実施されるのである。
なお、このような消毒処理に際しては、例えば、先ず、少なくともその一部において光の通過を許容する適当な容器を用いて、その容器内に、上記の本発明に従うCL用消毒液を収容し、次いで、かかる容器中に消毒すべきCLを浸漬せしめた後、所定の光照射を行なって、光を容器内に入射せしめて消毒液(金属フタロシアニン化合物+過酸化水素)に当てることによって、CLを消毒せしめる手法が、有利に採用されることとなる。なお、かくの如き例示の手法を用いる場合においては、前記容器として、透明な材料からなるものを使用して、複数方向より光を照射せしめるように為すことで、光の照射効率を高めることが、より望ましい。
また、特に、金属フタロシアニン化合物として、水に対して難溶性のものを用いる場合には、光照射に先立って、若しくは光照射時において、CL用消毒液に対して超音波を照射せしめたり、或いは消毒液を振動させる(例えば、上記例示の方法においては、消毒液の入った容器を振盪せしめる)ことが好ましく、それによって、消毒液中の金属フタロシアニン化合物をより一層均一に分散せしめて、消毒効果の一段の向上を図ることが好ましい。
ところで、かかる本発明手法において、CLを浸漬せしめた消毒液に照射する光としては、金属フタロシアニン化合物における光触媒反応が有利に促進せしめられ得るように、一般に、350〜800nmの波長領域の光を含むものが望ましい。その波長範囲の中でも、550〜750nm程度の波長領域に、前記一般式(I)にて表わされる金属フタロシアニン化合物の吸収波長が存在し、該金属フタロシアニン化合物の触媒作用を有利に高めることが出来るところから、そのような波長を含む光が、更に望ましいのである。なお、上記した350〜800nmの波長の光を含むものであれば、光源は特に限定されるものではなく、例えば、太陽光等の自然光であっても良いし、LED(light-emitting diode)や白熱ランプ、超高圧水銀ランプ、蛍光灯、クセノンランプ、レーザー光等の人工光源であっても良い。また、そのような光の強度にあっては、特に限定されるものではないものの、小さくなり過ぎると、金属フタロシアニン化合物の触媒作用を効果的に向上せしめることが困難となる一方、大き過ぎると、消毒液中に浸漬させたCLに黄変等のレンズ劣化が起こる恐れがあるところから、使用する光源に応じて、適宜に設定されることが望ましいのである。
また、このような光を消毒液に照射せしめて、目的とするCLの消毒を行なうCL消毒実施時間は、求められる消毒の程度に応じて、消毒対象となるCLの種類や採用する光の波長,強度等を考慮しつつ、適宜に決定されるものであるが、所望とする消毒効果を充分に得るためには、少なくとも5分以上の照射時間が必要であり、また、照射時間の上限としては、消毒作業の能率の向上を図る上で、通常、12時間以下、好適には6時間以下とされる。
このように、本発明手法に従えば、金属フタロシアニン化合物及び過酸化水素が含有せしめられた消毒液に対して、所定時間、光を照射するだけで、CLに悪影響(ベースカーブ変化等)を与えることなく、また、消毒液の取り扱いに困難を伴うことなく、CLを充分に且つ容易に消毒することが出来るのである。
なお、このような本発明に従う消毒処理の後において、消毒処理の施されたCLは、通常、消毒液中から取り出されて、眼に装用されることとなるのであるが、その際、消毒液として、過酸化水素の濃度が上述せる如き範囲(1〜300ppm)を採用したものを用いた場合には、消毒液中に残存する過酸化水素量が極めて少なく、限りなく零に近いところから、過酸化水素の中和処理を実施する必要はなく、取り出したレンズを直接に装用しても、或いは生理食塩水等にて濯いだ後に装用するようにしても、何等差し支えない。
また、上述の如き本発明に従う消毒処理の対象となるCLとしては、その種類が何等限定されるものではなく、例えば、含水性や非含水性、また、軟質や硬質に拘わらず、全ての種類のCLがその対象となり得るものであって、CLの材質、更には特性(例えば、酸素透過性)等が、本発明の適用に際して何等問われることはない。なお、ここにおいて、含水性CLは、含水率が10%以上であるCLを意味し、非含水性CLは、含水率が10%未満であるCLを意味する。
但し、含水性CLにあっては、青色や緑色等の色を呈する金属フタロシアニン化合物が、CLの材質の内部に取り込まれて、着色し易くなる恐れがあるところから、金属フタロシアニン化合物がCL内部に取り込まれ難い、分散型の消毒液が、より好適に用いられることとなる。
さらに、本発明に係るCL用消毒液は、CLを消毒するために用いられるものであることは勿論、それが、受光によって消毒効果を奏し得るものであるところから、CLの保存液等として使用することも出来るのであり、例えば、CLの流通に際して、その運搬容器として光を通し得るものを用いて、そのような運搬容器内に、CLを、本発明の消毒液と共に封入するようにすれば、運搬中に、かかる容器が自然光を浴びることによって、容器内のCLが消毒された状態で保存されることとなる。
以下に、本発明の実施例を含む幾つかの実験例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実験例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
−消毒液試料の調製−
1.金属フタロシアニン化合物の溶液乃至は分散液の調製
前記一般式(I)におけるMとR1 〜R8 が、下記表1に示されるような金属フタロシアニン化合物を、それぞれ、蒸留水に溶解乃至は分散させて、所定の濃度の金属フタロシアニン化合物の溶液乃至は分散液を調製した。
2.過酸化水素水の調製
過酸化水素を蒸留水に溶解させ、所定の濃度の過酸化水素水を調製した。
3.FeCl3・6H2O水溶液の調製
塩化鉄・6水和物(FeCl3・6H2O)を蒸留水に溶解させ、所定の濃度のFeCl3 水溶液を調製した。
4.金属フタロシアニン化合物、過酸化水素、塩化鉄の濃度が、それぞれ、下記表1に示される濃度となるように、上記1〜3で調製した液を、それぞれ、適宜に調合し、実験例1〜13に係る消毒液試料を、調製した。
−消毒効果試験−
そして、そのようにして得られた各消毒液試料を用いて、消毒(殺菌)効果試験を行なった。具体的には、先ず、各消毒液試料に、供与菌として、緑膿菌(シュードモナス・アエルギノーサ:Pseudomonas aeruginosa IFO 13275)を接種し、各消毒液試料が、106 cfu/mLとなるようにした。そして、かかる各消毒液試料の0.2mLを、滅菌済の透明なシャーレに、それぞれ、収容した。
次いで、実験例1〜8及び13に係る消毒液試料の入ったシャーレには、下記表1に示される光を、同表1に示される各照射強度及び各照射時間において、照射せしめる一方、実験例9〜12に係る消毒液試料の入ったシャーレは、下記表1に示される光の照射時間に相当する時間だけ、常温下、遮光した状態において保持した。
その後、それぞれの試料が入ったシャーレに、ソイビーン・カゼイン・ダイジェスト寒天培地を混釈し、32℃にて培養した後、培地上に生育したコロニーを数えて、各消毒液試料1mL中の生菌数を算出した。そして、下記の計算式に従って、対数に換算した菌減少量(log reduction )を求め、その結果を、下記表1に示した。
菌減少量=log(供試菌接種直後の試料1mL中の生菌数)
−log(光照射後又は所定時間保持後の試料1mL中の生菌数)
Figure 0004484468
上記表1の結果から明らかなように、本発明に従って、金属フタロシアニン化合物と過酸化水素が組み合わされて、含有せしめられてなる消毒液を用いて、光照射が実施される実験例1〜7に係る消毒液試料にあっては、その何れにおいても、菌減少量(log reduction )の値が大きな値となっており、強い殺菌効力が発現され得ていることが認められ、かかる消毒液にCLを浸漬せしめて、光照射を行えば、高い消毒効果が得られるということが、理解されるのである。
また、菌減少量の結果について、実験例2と実験例3とを比較すると、フェントン反応を起こして、過酸化水素の分解を促進する鉄イオンが更に含有せしめられた実験例3に係る消毒液試料にあっては、鉄イオンが何等含有せしめられていない実験例2に係る消毒液試料より、消毒効果が大幅に向上せしめられていることが認められる。
これに対して、実験例8〜13に係る消毒液試料にあっては、何れも、本発明に従って、消毒液試料が調製されていなかったり、光照射が行なわれていないところから、実験例1〜7と比べて、充分な消毒効果が得られていないことが、分かるのである。

Claims (8)

  1. 水系媒体中に、下記一般式(I)にて示される金属フタロシアニン化合物を溶解させると共に、更に、過酸化水素を1ppm〜300ppmの濃度で含有せしめてなる消毒液を用い、該消毒液中に、消毒すべきコンタクトレンズを浸漬せしめた後、光照射することにより、かかるコンタクトレンズの消毒を行なうことを特徴とするコンタクトレンズの消毒方法。
    Figure 0004484468
    [但し、Mは、亜鉛、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、コバルト、ガリウム、塩化アルミニウム、又は塩化ガリウムを示し、R1 〜R8 は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基又はそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩、スルホン基又はそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩、下記一般式(II)にて示される4級アンモニウム基、或いは下記一般式(III)にて示されるアミン基を示す。]
    Figure 0004484468
    [但し、R9 は、炭素数2〜6のアルキレン基又は炭素数2〜6のオキシアルキレン基であり、R10〜R12は、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基である。]
    Figure 0004484468
    [但し、R13,R14は、それぞれ独立して、水素原子又は−CO−A基である(ここで、Aは、炭素数7〜17のアルキル基、ビニル基、1−メチルビニル基、メタクリロイル基、或いはアクリロイル基を表わす)。]
  2. 前記金属フタロシアニン化合物が、前記消毒液中に5ppm〜2000ppmの濃度で含有せしめられている請求項1に記載のコンタクトレンズの消毒方法。
  3. 前記消毒液中に、フェントン反応を生じさせる物質が、更に添加、含有せしめられている請求項1又は請求項2に記載のコンタクトレンズの消毒方法。
  4. 前記照射光が、550〜750nmの波長の光を含んでいる請求項1乃至請求項3の何れかに記載のコンタクトレンズの消毒方法。
  5. 前記消毒液が、キレート化剤、等張化剤、緩衝剤、界面活性剤、増粘剤及び防腐剤のうちの少なくとも1種を更に含有している請求項1乃至請求項4の何れかに記載のコンタクトレンズの消毒方法。
  6. 前記界面活性剤が、アニオン系界面活性剤及び/又はノニオン系界面活性剤である請求項5に記載のコンタクトレンズの消毒方法。
  7. 前記消毒すべきコンタクトレンズが、非含水性コンタクトレンズである請求項1乃至請求項6の何れかに記載のコンタクトレンズの消毒方法。
  8. 光照射によってコンタクトレンズに消毒作用を発揮する消毒液にして、水系媒体中に、下記一般式(I)にて示される金属フタロシアニン化合物と共に、更に、過酸化水素が1ppm〜300ppmの濃度で含有せしめられていることを特徴とするコンタクトレンズ用消毒液。
    Figure 0004484468
    [但し、Mは、亜鉛、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、コバルト、ガリウム、塩化アルミニウム、又は塩化ガリウムを示し、R1 〜R8 は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基又はそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩、スルホン基又はそのアルカリ金属若しくはアンモニウム塩、下記一般式(II)にて示される4級アンモニウム基、或いは下記一般式(III)にて示されるアミン基を示す。]
    Figure 0004484468
    [但し、R9 は、炭素数2〜6のアルキレン基又は炭素数2〜6のオキシアルキレン基であり、R10〜R12は、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基である。]
    Figure 0004484468
    [但し、R13,R14は、それぞれ独立して、水素原子又は−CO−A基である(ここで、Aは、炭素数7〜17のアルキル基、ビニル基、1−メチルビニル基、メタクリロイル基、或いはアクリロイル基を表わす)。]
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