JP4483701B2 - 多軸車両の油圧サスペンション装置 - Google Patents

多軸車両の油圧サスペンション装置 Download PDF

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Description

本発明は、大型クレーン車など3軸以上の車軸を有する多軸車両の油圧サスペンション装置に関する。
従来、多軸車両の油圧サスペンション装置として、各車軸の左右両側にそれぞればね上荷重を支持する油圧シリンダを設け、この油圧シリンダに対し、アキュムレータを接続して防振機能を発揮させ、また油圧供給源から供給される油圧を制御して車高調整を行い得るようにしたものが知られている。この種の油圧サスペンション装置においては、特に多軸車両の場合、隣り合う複数の車軸の油圧シリンダの伸び側油室同士及び縮み側油室同士をそれぞれ連絡油路で連通し、この連絡油路のうち、伸び側油室同士を連通する連絡油路を1個のアキュムレータと連通するいわゆるパラレル回路を構成することが一般的である。このパラレル回路を構成する理由は、アキュムレータの個数を少なくするとともに、路面の突部に車輪が乗り上げたときその車輪だけが大きくバウンドして荷重が集中するのを防止するためである。
ところで、多軸車両においては、各車軸の軸重(左右の車輪で支持する荷重の和)を車軸毎に適切に配分することが要望される場合がある。例えば橋梁などの走行時の安全基準に適合させるために、最前部車軸及び最後部車軸の軸重を大きくし、中間車軸の軸重を小さくすることが要望される。また、各車軸のばね下荷重が駆動装置の有無などによって異なる場合、走行安定性を確保するために、ばね下荷重の大きい車軸のばね上荷重を小さくし、ばね下荷重の小さい車軸のばね上荷重を大きくして、各車軸の軸重を均等にすることが要望される。
そして、従来、このような要望に答えるもの、特に橋梁などの走行時の安全基準に適合させるためのものとしては、特許文献1に開示されるように、各車軸の油圧シリンダの内径及びロッド径を、中間車軸の油圧シリンダが支持する軸重(正しくはばね上荷重)が最前部車軸及び最後部車軸の油圧シリンダが支持する軸重よりも小さくなるような寸法に設定するものが知られている。この特許文献1のものでは、中間車軸の油圧シリンダとアキュムレータとを連通する閉回路を最前部車軸又は最後部車軸の油圧シリンダと独立した回路とする必要がなく、また多軸車両の中で比較的に軸数の少ない3軸又は4軸車両にも適用できるという利点がある。
特開2004−114901号公報
しかしながら、上記特許文献1のものでは、油圧シリンダの内径及びロッド径の寸法の違いを利用して軸重を調整する必要があるため、調整値に応じて、寸法の異なる複数種類の油圧シリンダを用意しなければならず、部品コスト及び管理費などのコストが増加するという問題がある。また、部品点数の増加によりメンテナンス面でも不利である。
さらに、各車軸のばね下荷重が駆動装置の有無などによって異なる場合に軸重の均等化を図るためには細かな軸重調整が必要になるが、特許文献1のものの如く油圧シリンダの内径による軸重調整では、油圧シリンダに内蔵されるシール類や軸受けのサイズが通常決まったもの(5mm〜10mmピッチ)しかないことから、細かな軸重調整を行う場合、油圧シリンダだけでなく、それに内蔵されるシール類や軸受けをも独自に設計及び製造などを行わなければならず、大幅なコストアップが生じるという問題もある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、簡便な手段により軸重調整を行い、コスト面及びメンテナンス面に優れ、また大幅なコストアップを生じることなく細かな軸重調整を行うことができ、実用性に優れた多軸車両の油圧サスペンション装置を提供せんとするものである。
上記の課題を解決するため、請求項1〜3に係る発明は、いずれも多軸車両の油圧サスペンション装置として、3軸以上の車軸を有する車両の各車軸の左右両側にそれぞればね上荷重を支持する油圧シリンダを設け、隣り合う複数の車軸の油圧シリンダの伸び側油室同士及び縮み側油室同士を、それぞれ伸び側連絡油路及び縮み側連絡油路を介して連通することを前提とする。そして、上記油圧シリンダの取付角度を、車軸毎に異なって設ける構成にする。
この構成では、油圧シリンダの推力が同じ場合でもその取付角度が車軸毎に異なるため、油圧シリンダを介して各車軸に伝達されるばね上荷重も車軸毎に異なることになり、このばね上荷重にばね下荷重を加えた各車軸の軸重を適切に調整することができる。しかも、油圧シリンダの取付角度を車軸毎に変更する場合、単に油圧シリンダを取り付けるためのブラケットなどの寸法を変更するだけで足りるため、油圧シリンダの内径などを変更する場合に比べて部品コストや管理費などのコストを低減することができる。また、部品点数が少なくなるため、メンテナンス面でも有利である。さらに、細かな軸重調整も容易に行うことができる。
請求項に係る発明は、1つの態様として、上記油圧シリンダの取付角度を、中間車軸の油圧シリンダが支持するばね上荷重が最前部車軸及び最後部車軸の油圧シリンダが支持するばね上荷重よりも小さくなるように車軸毎に異なって設ける構成にする。この構成では、油圧シリンダの取付角度の違いにより最前部車軸及び最後部車軸に伝達されるばね上荷重ひいては軸重が大きくなり、中間車軸に伝達されるばね上荷重ひいては軸重が小さくなるため、橋梁などの走行時の安全基準に適合させることができる。
請求項に係る発明は、別の態様として、上記各車軸のばね下荷重が駆動装置の有無などによって異なる場合、上記油圧シリンダの取付角度を、ばね下荷重の大きい車軸の油圧シリンダが支持するばね上荷重がばね下荷重の小さい車軸の油圧シリンダが支持するばね上荷重よりも小さくなるように車軸毎に異なって設ける構成にする。この構成では、油圧シリンダの取付角度の違いによりばね下荷重の大きい車軸に伝達されるばね上荷重が小さくなり、ばね下荷重の小さい車軸に伝達されるばね上荷重が大きくなるため、各車軸の軸重を均等にするように調整することができる。
請求項に係る発明は、同じく別の態様として、上記各車軸に求められる要求ばね上荷重がタイヤの種類、サイズ又は空気圧の設定によって異なる場合、上記油圧シリンダの取付角度を、上記要求ばね上荷重の大きい車軸の油圧シリンダが支持する実際のばね上荷重が、要求ばね上荷重の小さい車軸の油圧シリンダが支持する実際のばね上荷重よりも大きくなるように車軸毎に異なって設ける構成にする。この構成では、油圧シリンダの取付角度の違いにより要求ばね上荷重の大きい車軸の油圧シリンダが支持する実際のばね上荷重が大きくなり、要求ばね上荷重の小さい車軸の油圧シリンダが支持する実際のばね上荷重が小さくなるため、車軸毎に求められる要求ばね上荷重に応じて実際のばね上荷重を、従来の如く油圧シリンダのサイズを変更することなく、簡単にかつ確実に調整することができる。
請求項4及び5に係る発明は、いずれも油圧シリンダの取付角度を車軸毎に異なって設ける場合のより具体的な形態を提供するものである。すなわち、請求項に係る発明は、上記各車軸の左右両側の油圧シリンダを、車両前後方向に見て鉛直線に対し左右対称に八字形又は逆八字形に傾斜して取り付け、この傾斜角度が車軸毎に異なる構成にする。また、請求項に係る発明は、上記油圧シリンダを、車両側方から見て鉛直線に対し傾斜して取り付け、この傾斜角度が車軸毎に異なる構成にする。ここで、傾斜角度は零を含む意味である。
以上のように、本発明における多軸車両の油圧サスペンション装置によれば、油圧シリンダの取付角度の違いにより各車軸の軸重を適切に調整することができるので、部品コストや管理費などのコストの低減化を図ることができ、メンテナンス面でも有利である。また、細かな軸重調整を容易に行うことができ、実用性に優れた効果を奏するものである。
特に、請求項に係る発明では、油圧シリンダの取付角度の違いにより最前部車軸及び最後部車軸に伝達されるばね上荷重ひいては軸重が大きくなり、中間車軸に伝達されるばね上荷重ひいては軸重が小さくなるため、橋梁などの走行時の安全基準に適合させることができる。
また、請求項に係る発明では、油圧シリンダの取付角度の違いによりばね下荷重の大きい車軸に伝達されるばね上荷重が小さくなり、ばね下荷重の小さい車軸に伝達されるばね上荷重が大きくなるため、各車軸の軸重を均等にするように調整することができる。
さらに、請求項に係る発明では、各車軸に求められる要求ばね上荷重がタイヤの種類、サイズ又は空気圧の設定によって異なる場合でも油圧シリンダの取付角度の違いにより実際のばね上荷重を要求ばね上荷重に応じて簡単にかつ確実に調整することができ、実施化を容易に図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態である実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る油圧サスペンション装置を備えた多軸車両としてのトラッククレーンAを示し、1はトラックキャリアであって、このトラックキャリア1の前部には走行用運転室2が設けられているとともに、トラックキャリア1には前側から順に第1車軸3a、第2車軸3b、第3車軸3c及び第4車軸3dが設けられている。4はトラックキャリア1上に旋回可能に搭載された上部旋回体であって、この上部旋回体4にはテレスコピックブーム5及び作業用運転室6などが設けられている。
上記各車軸3a〜3dは、図2及び図3に示すように、いずれも駆動系(図示せず)からの動力を受けて駆動輪として回転駆動される左右の車輪7,7と、この両車輪7,7間に挟まれて車幅方向に配置されかつアクスルシャフト(図示せず)などを収納するアクスルハウジング8とを有してなる。この各車軸3a〜3dは、トラックキャリア1の強度部材であるキャリアフレーム9に対し、懸架装置としての油圧サスペンション装置10を用いて取り付けられている。
上記油圧サスペンション装置10は、車軸3a〜3d毎に、そのアクスルハウジング8の左右両側にそれぞれ設けられたばね上荷重を支持するための左右2つの油圧シリンダ11,11と、アクスルハウジング8に発生するトルク反力を支えるための1つの上部トルクロッド12及び左右2つの下部トルクロッド13,13と、トラックキャリア1の横揺れを抑制するためのラテラルロッド14とを備えている。各油圧シリンダ11は、キャリアフレーム9の側方でロッド11fを下側にして配置されており、この各油圧シリンダ11のヘッド11e側の端である上端は取付ブラケット16を介してキャリアフレーム9に連結され、ロッド11f側の端である下端はアクスルハウジング8に連結されている。
図4は上記油圧サスペンション装置10の油圧回路を示し、11aは第1車軸3aの右側の油圧シリンダ、11bは第2車軸3bの右側の油圧シリンダ、11cは第3車軸3cの右側の油圧シリンダ、11dは第4車軸3dの右側の油圧シリンダである。
上記右側4つの油圧シリンダ11a〜11dのうち、第1車軸油圧シリンダ11aの伸び側油室21と第2車軸油圧シリンダ11bの伸び側油室21とは伸び側連絡油路23を介して、第3車軸油圧シリンダ11cの伸び側油室21と第4車軸油圧シリンダ11dの伸び側油室21とは伸び側連絡油路24を介してそれぞれ連通されている。また、第1車軸油圧シリンダ11aの縮み側油室22と第2車軸油圧シリンダ11bの縮み側油室22とは縮み側連絡油路25を介して、第3車軸油圧シリンダ11cの縮み側油室22と第4車軸油圧シリンダ11dの縮み側油室22とは縮み側連絡油路26を介してそれぞれ連通されている。
上記伸び側連絡油路23,24は、それぞれダブルパイロットチェック弁27,28及びアキュムレータ油路29,30を介してアキュムレータ31,32に連通されている。各ダブルパイロットチェック弁27,28にはパイロット油路33,34を介して切換弁(図示せず)が接続され、この切換弁の開位置への切換により各ダブルパイロットチェック弁27,28にパイロット油圧が作用するとこのダブルパイロットチェック弁27,28が開くようになっている。
また、35及び36はそれぞれ上記各アキュムレータ31,32に給排油路37,38及びパイロットチェック弁39,40を介して接続された車高調整用電磁切換弁であり、この各電磁切換弁35,36が図示の如きロ位置にあるときには、給排油路37,38がタンクポートTに接続され、パイロットチェック弁39,40が閉じる。この状態で上記ダブルパイロットチェック弁27,28が開くと、第1車軸油圧シリンダ11aの伸び側油室21と第2車軸油圧シリンダ11bの伸び側油室21とがアキュムレータ31に、第3車軸油圧シリンダ11cの伸び側油室21と第4車軸油圧シリンダ11dの伸び側油室21とがアキュムレータ32にそれぞれ連通して閉回路を構成し、防振機能を発揮する状態になる。
一方、ダブルパイロットチェック弁27,28が開いた状態で上記各電磁切換弁35,36をハ位置に切り換えると、ポンプポートPからの作動油がパイロットチェック弁39,40、給排油路37,38、アキュムレータ油路29,30及びダブルパイロットチェック弁27,28を通って各油圧シリンダ11a〜11dの伸び側油室21に流入して油圧シリンダ11a〜11dが伸長し、車高を上げる動作を行う。また、ダブルパイロットチェック弁27,28が開いた状態で上記各電磁切換弁35,36をイ位置に切り換えると、各油圧シリンダ11a〜11dの伸び側油室21内の作動油がダブルパイロットチェック弁27,28、アキュムレータ油路29,30、給排油路37,38及びパイロットチェック弁39,40を通ってタンクポートTに流出して油圧シリンダ11a〜11dが縮小し、車高を下げる動作を行う。
尚、図4中、41は第1及び第2車軸油圧シリンダ11a,11b間の縮み側連絡通路25と第3及び第4車軸油圧シリンダ11c,11d間の伸び側連絡通路24とを連通する第1クロス油路、42は第1及び第2車軸油圧シリンダ11a,11b間の伸び側連絡通路23と第3及び第4車軸油圧シリンダ11c,11d間の縮み側連絡通路26とを連通する第2クロス通路である。また、図4では、油圧サスペンション装置10の油圧回路のうち、右側4つの油圧シリンダ11a〜11d及びその周辺の構成のみ示しているが、左側4つの油圧シリンダ11a〜11d及びその周辺の構成も同様になっている。
以上のような構成の油圧サスペンション装置10において、各車軸3a〜3dの油圧シリンダ11が全て同一寸法のものでかつその取付状態も同じにすると、油圧シリンダ11を介して各車軸3a〜3dに伝達されるばね上荷重は、油圧シリンダ11を介さずに直接ばね上荷重が各車軸3a〜3dに伝達される場合と同じになり、各車軸3a〜3dの軸重を調整することはできないが、本実施形態の場合、橋梁などの走行時の安全基準に適合させるために、油圧シリンダ11の取付角度は、車軸3a〜3d毎に異なり、中間車軸である第2車軸3b及び第3車軸3cの油圧シリンダ11(11b,11c)が支持するばね上荷重が最前部車軸である第1車軸3a及び最後部車軸である第4車軸3dの油圧シリンダ11(11a,11d)が支持するばね上荷重よりも小さくなるように設けられている。
すなわち、第1車軸3a及び第4車軸3dでは、図2に示す如く左右2つの油圧シリンダ11,11は、車両前後方向に見て鉛直線に対し左右対称でかつ平行な状態(換言すれば垂直状態)にそれぞれ取り付けられており、この各油圧シリンダ11の推力の100%でもってばね上荷重が車軸3a又は3dに伝達されるようになっている。一方、第2車軸3b及び第3車軸3cでは、図3に示す如く左右2つの油圧シリンダ11,11は、車両前後方向に見て鉛直線に対し左右対称にハ字形に所定角度αで傾斜して取り付けられており、この各油圧シリンダ11の推力のcosα倍でもってばね上荷重が車軸3b又は3cに伝達されるようになっている。尚、油圧シリンダ11は、車体側方から見た場合、図1に示すように車軸3a〜3d全て同じで垂直状態に取り付けられている。
従って、上記第1の実施形態においては、油圧シリンダ11の取付角度が車軸3a〜3d毎に異なり、第2車軸3b及び第3車軸3cの各油圧シリンダ11が支持するばね上荷重が第1車軸3a及び第4車軸3dの各油圧シリンダ11が支持するばね上荷重よりも小さくなるため、第2及び第3車軸3b,3cの軸重を小さくし、第1及び第4車軸3a,3dの軸重を大きくすることができ、橋梁などの走行時の安全基準に適合させることができる。
しかも、油圧シリンダ11の取付角度を車軸3a〜3d毎に変更する場合、単に油圧シリンダ11を取り付けるための取付ブラケット16などの寸法を変更するだけで足りるため、従来公知の如く油圧シリンダ11の内径などを変更する場合に比べて部品コストや管理費などのコストを低減することができる。また、部品点数が少なくなるため、メンテナンス面でも有利である。さらに、細かな軸重調整も容易に行うことができるので、実用性に優れた効果を有するものである。
図5は本発明の第2の実施形態に係る油圧サスペンション装置を備えたトラッククレーンBを示す。このトラッククレーンBの構成は、油圧サスペンション装置10を含めて、下記の点を除き、第1の実施形態のトラッククレーンAの場合と同じであり、同一部材には同一符号を付してその説明は省略する。
第1の実施形態の場合、橋梁などの走行時の安全基準に適合させるために、油圧シリンダ11(11a〜11d)の取付角度を車軸3a〜3d毎に異なって設けるに当たり、車両前後方向から見た油圧シリンダ11の取付角度を違えたが、第2の実施形態の場合、車両側方から見た油圧シリンダ11a〜11dの取付角度を違える構成にしている。
すなわち、図6に詳示するように、第1車軸3aの油圧シリンダ11a及び第4車軸3dの油圧シリンダ11dは、共に車両側方から見て垂直状態に取り付けられており、この各油圧シリンダ11a,11dの推力の100%でもってばね上荷重が車軸3a又は3dに伝達されるようになっている。一方、第2車軸3bの油圧シリンダ11b及び第3車軸3cの油圧シリンダ11cは、共に車両側方から見て鉛直線に対し上部(ヘッド11e)側を後方又は前方に所定角度βで傾斜して取り付けられており、この各油圧シリンダ11b,11cの推力のcosβ倍でもってばね上荷重が車軸3b又は3cに伝達されるようになっている。
そして、上記第2の実施形態においても、第1の実施形態の場合と同様に、油圧シリンダ11の取付角度の違いにより第2及び第3車軸3b,3cの軸重を小さく、第1及び第4車軸3a,3dの軸重を大きくすることができるので、橋梁などの走行時の安全基準に適合させることができ、その上、部品コストや管理費などのコストの低減化を図ることができるなどの効果を有するのは勿論である。
図7は本発明の第3の実施形態に係る油圧サスペンション装置を備えるトラッククレーンCを示す。この第3の実施形態の場合、トラッククレーンCの駆動系の構成が第1の実施形態の場合のそれと異なる。
すなわち、図7において、51はトラックキャリア1に搭載されたエンジン、52はエンジン51に接続された変速機、53は変速機52からプロペラシャフト54を介して伝達される動力を分配するための副変速機、55は第2車軸3b(詳しくはアクスルハウジング8)に設けられたディファレンシャルギヤであって、このディファレンシャルギヤ55は、副変速機53で分配された一方の動力をプロペラシャフト56を介して受け、アクスルシャフト(図示せず)を介して第2車軸3bの左右の車輪7に分配伝達するためのものである。
また、57は第3車軸3cに設けられたディファレンシャルギヤであって、このディファレンシャルギヤ57は、副変速機53で分配された他方の動力をプロペラシャフト58を介して受け、第3車軸3cの左右の車輪7及び第4車軸4c側に分配伝達するためのものである。59は第4車軸3dに設けられたディファレンシャルギヤであって、このディファレンシャルギヤ59は、上記第3車軸3c側のディファレンシャルギヤ57を介して伝達される動力を第4車軸3dの左右の車輪7に分配伝達するためのである。以上によって、4つの車軸3a〜3dのうち、第2車軸3b、第3車軸3c及び第4車軸3dの各車輪7が駆動輪として回転駆動される。尚、トラッククレーンCのその他の構成は、第1の実施形態のトラッククレーンAのそれと略同じであり、同一部材には同一符号を付してその説明は省略する。
そして、以上のような駆動系の場合、第1車軸3aはディファレンシャルギヤなどの駆動装置がない分軽く、その重みであるばね下荷重は小さくなるのに対し、第2ないし第4車軸3b〜3dはそれぞれディファレンシャルギヤ55,57,59などの駆動装置がある分重く、ばね下荷重は大きくなる。第3の実施形態では、このように各車軸3a〜3dのばね下荷重が異なる場合、各車軸3a〜3dの軸重を均等にするよう調整するために、油圧シリンダ11の取付角度は、車軸3a〜3d毎に異なり、ばね下荷重の大きい第2ないし第4車軸3b〜3dの油圧シリンダ11が支持するばね上荷重がばね下荷重の小さい第1車軸3aの油圧シリンダ11が支持するばね上荷重よりも小さくなるように設けられている。
すなわち、第1車軸3aでは、図2に示す第1の実施形態における第1車軸3a及び第4車軸3dと同じく、左右2つの油圧シリンダ11,11は、車両前後方向に見て鉛直線に対し左右対称でかつ平行な状態に取り付けられており、この各油圧シリンダ11の推力の100%でもってばね上荷重が車軸3aに伝達されるようになっている。一方、第2ないし第4車軸3b〜3dでは、図3に示す第1の実施形態における第2車軸3b及び第3車軸3cと同じく、左右2つの油圧シリンダ11,11は、車両前後方向に見て鉛直線に対し左右対称にハ字形に所定角度αで傾斜して取り付けられており、この各油圧シリンダ11の推力のcosα倍でもってばね上荷重が車軸3b〜3dに伝達されるようになっている。
従って、上記第3の実施形態においては、油圧シリンダ11の取付角度が車軸3a〜3d毎に異なり、ばね下荷重の大きい第2ないし第4車軸3b〜3dの油圧シリンダ11が支持するばね上荷重が小さくなり、ばね下荷重の小さい第1車軸3aの油圧シリンダ11が支持するばね上荷重が大きくなるため、各車軸3a〜3dの軸重が均等になるように調整することができる。
しかも、第1の実施形態の場合と同じく、油圧シリンダ11の取付角度を車軸3a〜3d毎に変更する場合、単に油圧シリンダ11を取り付けるための取付ブラケット16などの寸法を変更するだけで足りるため、部品コストや管理費などのコストの低減化を図ることができ、またメンテナンス面でも有利であるなどの効果を奏する。
図8は本発明の第4の実施形態に係る油圧サスペンション装置を備えるトラッククレーンDを示す。この第4の実施形態の場合、4軸の車軸3a〜3dのうち、第1車軸3a及び第4車軸3dの各車輪7a(ひいてはその主要部を構成するタイヤ)のサイズは大きく設定され、中間車軸である第2車軸3b及び第3車軸3cの各車輪7bのサイズは小さく設定されている。
また、各車軸3a〜3dに求められるばね上荷重である要求ばね上荷重は、車輪7a,7bのサイズによって異なり、車輪7aのサイズの大きい第1車軸3a及び第4車軸3dでは要求ばね上荷重が大きく、車輪7bのサイズの小さい第2車軸3b及び第3車軸3cでは要求ばね上荷重が小さくなっている。
そして、このような要求ばね上荷重に実際のばね上荷重を合わせるために、油圧シリンダ11a〜11dの取付角度が車軸3a〜3d毎に異なって設けられている。特に、本実施形態の場合、第2の実施形態の場合と同じく、車両側方から見た油圧シリンダ11a〜11dの取付角度が車軸3a〜3d毎に異なり、要求ばね上荷重の大きい車軸である第1車軸3a及び第4車軸3dではその油圧シリンダ11a,11dが支持する実際のばね上荷重が大きくなるように油圧シリンダ11a,11dは垂直状態に取り付けられている一方、要求ばね上荷重の小さい車軸である第2車軸3b及び第3車軸3cではその油圧シリンダ11b,11cが支持する実際のばね上荷重が小さくなるように油圧シリンダ11b,11cは鉛直線に対し上部側を後方又は前方に傾斜して取り付けられている。尚、トラッククレーンDのその他の構成は、第1の実施形態のトラッククレーンAの場合と同じであり、同一部材には同一符号を付してその説明は省略する。
従って、上記第4の実施形態においては、各車軸3a〜3dに求められる要求ばね上荷重が車輪7a,7bのサイズによって異なる場合、要求ばね上荷重の大きい第1車軸3a及び第4車軸3dではその油圧シリンダ11a,11dが支持する実際のばね上荷重が大きくなるように油圧シリンダ11a,11dを垂直状態に取り付け、要求ばね上荷重の小さい第2車軸3b及び第3車軸3cではその油圧シリンダ11b,11cが支持する実際のばね上荷重が小さくなるように油圧シリンダ11b,11cを鉛直線に対し傾斜させて取り付けているため、従来の如く油圧シリンダ11a〜11dのサイズを変更することなく、各車軸3a〜3dにおける実際のばね上荷重を要求ばね上荷重に簡単にかつ確実に合わせることができる。
尚、本発明は上記第1ないし第4の実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。例えば上記第1の実施形態では、油圧シリンダ11の取付角度を車軸3a〜3d毎に異なって設ける当たり、車両前後方向から見た油圧シリンダ11の取付角度を違え、また第2の実施形態では、車両側方から見た油圧シリンダ11の取付角度を違えたが、本発明は、この両方を組み合わせてもよく、同様な効果を奏することができる。
また、上記第1の実施形態では、車両前後方向から見た油圧シリンダ11の取付角度を車軸3a〜3d毎に異なって設けるに当たり、左右2つの油圧シリンダ11,11を、鉛直線に対し左右対称でかつ平行な状態又はハ字形に傾斜して取り付けたが、本発明は、全ての車軸3a〜3dで左右2つの油圧シリンダ11,11を、鉛直線に対し左右対称にハ字形又は逆ハ字形に傾斜して取り付け、その傾斜角度αを車軸3a〜3d毎に違えるようにしてもよい。
さらに、上記第2の実施形態では、車両側方から見た油圧シリンダ11の取付角度を車軸3a〜3d毎に異なって設けるに当たり、各車軸3a〜3dの油圧シリンダ11a〜11dを、垂直状態又は鉛直線に対し傾斜して取り付けたが、本発明は、全ての車軸3a〜3dで油圧シリンダ11a〜11dを、鉛直線に対し傾斜して取り付け、その傾斜角度βを車軸3a〜3d毎に違えるようにしてもよい。
加えて、上記各実施形態では、いずれも4軸の車軸3a〜3dを有するトラッククレーンA〜Dに適用した場合について述べたが、本発明は、この場合に限らず、3軸以上の車軸を有する多軸車両の油圧サスペンション装置に広く適用することができるものである。
本発明の第1の実施形態に係るトラッククレーンの側面図である。 図1のX−X線に沿って見た矢視図である。 図1のY−Y線に沿って見た矢視図である。 油圧サスペンション装置の油圧回路図である。 第2の実施形態を示す図1相当図である。 油圧サスペンション装置の各車軸の油圧シリンダの車体側方から見た取付状態を示す模式図である。 第3の実施形態に係るトラッククレーンの一部(駆動系)を透視して示す側面図である。 第4の実施形態を示す図1相当図である。
符号の説明
A,B,C,D トラッククレーン
3a,3b,3c,3d 車軸
7,7a,7b 車輪(タイヤ)
10 油圧サスペンション装置
11 油圧シリンダ
11a 第1車軸の油圧シリンダ
11b 第2車軸の油圧シリンダ
11c 第3車軸の油圧シリンダ
11d 第4車軸の油圧シリンダ
21 伸び側油室
22 縮み側油室
23,24 伸び側連絡油路
25,26 縮み側連絡油路
55,57,59 ディファレンシャルギヤ(駆動装置)
α,β 油圧シリンダの傾斜角度

Claims (5)

  1. 3軸以上の車軸を有する車両の各車軸の左右両側にそれぞればね上荷重を支持する油圧シリンダが設けられ、隣り合う複数の車軸の油圧シリンダの伸び側油室同士及び縮み側油室同士は、それぞれ伸び側連絡油路及び縮み側連絡油路を介して連通されている多軸車両の油圧サスペンション装置において、
    上記油圧シリンダの取付角度は、中間車軸の油圧シリンダが支持するばね上荷重が最前部車軸及び最後部車軸の油圧シリンダが支持するばね上荷重よりも小さくなるように車軸毎に異なって設けられていることを特徴とする多軸車両の油圧サスペンション装置。
  2. 3軸以上の車軸を有する車両の各車軸の左右両側にそれぞればね上荷重を支持する油圧シリンダが設けられ、隣り合う複数の車軸の油圧シリンダの伸び側油室同士及び縮み側油室同士は、それぞれ伸び側連絡油路及び縮み側連絡油路を介して連通されている多軸車両の油圧サスペンション装置において、
    上記各車軸のばね下荷重が駆動装置の有無などによって異なる場合、上記油圧シリンダの取付角度は、ばね下荷重の大きい車軸の油圧シリンダが支持するばね上荷重がばね下荷重の小さい車軸の油圧シリンダが支持するばね上荷重よりも小さくなるように車軸毎に異なって設けられていることを特徴とする多軸車両の油圧サスペンション装置。
  3. 3軸以上の車軸を有する車両の各車軸の左右両側にそれぞればね上荷重を支持する油圧シリンダが設けられ、隣り合う複数の車軸の油圧シリンダの伸び側油室同士及び縮み側油室同士は、それぞれ伸び側連絡油路及び縮み側連絡油路を介して連通されている多軸車両の油圧サスペンション装置において、
    上記各車軸に求められる要求ばね上荷重がタイヤの種類、サイズ又は空気圧の設定によって異なる場合、上記油圧シリンダの取付角度は、上記要求ばね上荷重の大きい車軸の油圧シリンダが支持する実際のばね上荷重が、要求ばね上荷重の小さい車軸の油圧シリンダが支持する実際のばね上荷重よりも大きくなるように車軸毎に異なって設けられていることを特徴とする多軸車両の油圧サスペンション装置。
  4. 上記各車軸の左右両側の油圧シリンダは、車両前後方向に見て鉛直線に対し左右対称に八字形又は逆八字形に傾斜して取り付けられており、この傾斜角度が車軸毎に異なっている請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の多軸車両の油圧サスペンション装置。
  5. 上記油圧シリンダは、車両側方から見て鉛直線に対し傾斜して取り付けられており、この傾斜角度が車軸毎に異なっている請求項1ないし請求項4のいずれか一つに記載の多軸車両の油圧サスペンション装置。
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