JP4483568B2 - 液体噴射ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット式記録ヘッド等の液体噴射ヘッドに係り、特に、複数のノズル開口を列設してなるノズル形成部材を備え、ノズル開口から液体を液滴として吐出可能な液体噴射ヘッドに関する。
圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることでノズル開口から液滴として吐出させる液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられるインクジェット式記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等がある。
このような液体噴射ヘッドには種々の形式があるが、例えば、インクジェット式記録装置(以下、単にプリンタという)におけるインクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッドという)は、リザーバから圧力室を経てノズル開口に至る一連の液体流路が形成された流路ユニットや圧力室の容積を変動可能な圧力発生素子を有するアクチュエータユニット等を備えたヘッドユニット(ヘッド本体)と、液体流路に連通する複数のノズル開口を列設してなるノズル列を有する金属製のノズルプレートと、これらのヘッドユニット及びノズルプレート(ノズル形成部材の一種)が固定される樹脂製のヘッドケースとを備えたものがある。
このような記録ヘッドにおいて、ノズル開口周りの状態、すなわち、ノズル開口周囲のインク等の液体の濡れの状態によっては、吐出する液滴に飛行曲がりが発生する場合がある。つまり、ノズル開口の周囲がインク等の液体で濡れていると、この部分の表面張力によって吐出時の液滴が引っ張られ、その結果、飛行曲がりが発生する。このような飛行曲がりを防止すべく、ノズル開口周囲のインク等の液体の付着を無くすための撥液処理をノズルプレートの液滴吐出側の液滴吐出面に施すことが一般的となっている。
この記録ヘッドにおけるノズルプレートは、ノズルプレートのノズル開口を露出可能な露出窓部が開設された金属製のヘッドカバーによってヘッドケースに固定されるようになっている。このヘッドカバーは、ヘッドユニットやノズルプレートを保護し、各部の剥離を防止する機能を果たすものである。また、このヘッドカバーは、接地電位に設定されており、ノズルプレートに接触して導通することで、記録紙等から発生した静電気をノズルプレートから除電するようになっている。これにより、例えば、静電気がノズルプレートを通じて伝達することによる駆動回路等の静電破壊や、この静電気がノイズとして駆動信号に重畳することによる誤作動等の不具合を防止するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−74676号公報
ところで、近年、この種のプリンタでは、画質の向上を図るため顔料系のインクや、耐水性を向上させるため耐水性インクを使用する傾向がある。このようなインクの溶媒は、従来の水に対し、樹脂系の分散剤が用いられている。そのため、ノズル開口周辺に付着したインクに起因する飛行曲がり等の吐出不良の防止するためノズルプレートの液滴吐出面に形成される撥液被膜層も、上記のようなインクに対応した撥液性の高いものが必要とされる。そこで、撥液性や品質の大幅向上に加え、被膜処理の工程の簡略化によるコストダウンを図るため、ノズルプレートの液滴吐出面に、例えば、薄膜蒸着技術を用いた撥液処理を施すようになってきている。この撥液処理によりノズルプレートの液滴吐出面には、例えばフッ素樹脂を従来のものより多く含有する撥液被膜層が形成される。ところが、フッ素樹脂は絶縁性が高いため、撥液性を高めるためにこのフッ素樹脂の含有率を増加させると、これに伴ってノズルプレートの液滴吐出面の絶縁性が高まってしまう。このため、上記特許文献1のように、ヘッドカバーをノズルプレートの液滴吐出面に単に重畳させる構成のものでは、ノズルプレートとヘッドカバーとの導通が確保し難くなるという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ノズル形成部材の液滴吐出面の撥液性を向上させても、ノズル形成部材とヘッドカバーとの導通を確保することが可能な液体噴射ヘッドを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の液体噴射ヘッドは、複数のノズル開口を列設し、液滴吐出側の液滴吐出面の金属基材上に絶縁性材料からなる撥液被膜層を形成したノズル形成部材と、
前記ノズル開口に連通する圧力室内の液体を液滴として前記ノズル開口から吐出させる圧力発生素子を備えたヘッド本体と、
前記ノズル形成部材及び前記ヘッド本体が固定されるヘッドケースと、
前記液滴吐出面の一部に重畳するように前記ヘッド本体の液滴吐出面側に設けられた金属製のヘッドカバーとを備え、
前記ヘッドカバーは、前記液滴吐出面と重畳するフレーム部から前記ノズル形成部材の液滴吐出面側に向けて突出した接点突起を有し、
該接点突起は、前記ヘッドカバーが前記ヘッドケースに取り付けられた状態において、前記撥液皮膜層を貫通してノズル形成部材の液滴吐出面の金属基材部分に当接することを特徴とする。
なお、本発明における「金属基材」とは、導電性を有し、ノズル形成部材の液滴吐出面側を構成しているものである。
上記構成によれば、ヘッドカバーがヘッドケースに取り付けられた状態において、フレーム部に掛かる高い面圧により、接点突起が撥液皮膜層を貫通してノズル形成部材の液滴吐出面の金属基材部分に当接するので、ノズル形成部材の液滴吐出面に形成された撥液被膜層の絶縁性が高い場合においても、ノズル形成部材とヘッドカバーとを導通させることができる。したがって、ノズル形成部材の液滴吐出面の撥液性を高めたとしても、ノズル形成部材をヘッドカバーを介して接地電位に調整することができる。このため、静電気による駆動回路等の静電破壊や誤作動等の不具合を防止することができる。
上記構成において、前記フレーム部には、前記ノズル形成部材への装着状態において前記ノズル開口を露出可能な露出窓部が開設され、前記接点突起は、前記露出窓部の内周縁に設けられていることが望ましい。
この構成によれば、接点突起は、露出窓部の内周縁に設けられているので、ヘッドカバー取り付け状態においてフレーム部に掛かる高い面圧により、接点突起にも液滴吐出面側に力が加わり、液滴吐出面に撥液被膜層等の存在する場合においても、撥液被膜層を貫通して液滴吐出面の金属基材部分に確実に当接することができる。したがって、ノズル形成部材の液滴吐出面の撥水性を高めたとしても、ノズル形成部材とヘッドカバーとの導通をより確実に確保することができる。
また、この構成によれば、接点突起により露出窓部とノズル形成面との隙間を塞ぐことができるため、その隙間に記録紙等の記録媒体を挟み込んでしまうような不具合を防止することができる。
また、上記構成において、前記フレーム部には、前記ヘッドケースに突設された位置決めピンが挿通される位置決め孔が開設され、前記接点突起は、前記位置決め孔の内周縁に設けられていることが望ましい。
この構成によれば、接点突起は、位置決め孔の内周縁に設けられているので、ヘッドカバー取り付け状態においてフレーム部に掛かる面圧と位置決めピンからの押圧により、接点突起にも液滴吐出面側に向けて力が加わり、液滴吐出面に撥液被膜層等の存在する場合においても、接点突起が撥液被膜層を貫通して液滴吐出面の金属基材部分に確実に当接することができる。したがって、ノズル形成部材とヘッドカバーとの導通をより確実に確保することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面等を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下の説明は、代表的な液体噴射装置であるインクジェット式記録装置(以下、単にプリンタという)を例に挙げて行う。
まず、プリンタの概略構成について、図1を参照して説明する。プリンタ1は、記録紙等の記録媒体2(吐出対象物)の表面へ液体状のインクを吐出して画像等の記録を行う装置である。このプリンタ1は、インクを吐出するインクジェット式記録ヘッド3(本発明の液体噴射ヘッドの一種に相当。以下、記録ヘッドという)、この記録ヘッド3が取り付けられるキャリッジ4、このキャリッジ4を主走査方向に移動させるキャリッジ移動機構5、記録媒体2を副走査方向に移送するプラテンローラ6等を備えている。ここで、上記のインクは、本発明の液体の一種であり、インクカートリッジ7に貯留されている。このインクカートリッジ7は、記録ヘッド3に対して着脱可能に装着される。
上記のキャリッジ移動機構5はタイミングベルト8を備えており、このタイミングベルト8はDCモータ等のパルスモータ9により駆動される。したがって、パルスモータ9が作動すると、キャリッジ4は、プリンタ1に架設されたガイドロッド10に案内されて、主走査方向(記録媒体2の幅方向)に往復移動する。
図2及び図3は、上記記録ヘッド3の構成を説明する図であり、図2は記録ヘッド3を斜め上方から観た分解斜視図、図3は記録ヘッド3を斜め下方から観た分解斜視図である。この記録ヘッド3は、上記インクカートリッジ7内のインクをヘッド3内部に導入するインク供給針11が複数配設された供給針ユニット12と、アクチュエータユニット13や流路ユニット14等のヘッド構成部材を有するヘッドユニット15(本発明におけるヘッド本体に相当)と、複数のノズル開口を列設してなるノズル列16を有するノズルプレート17(本発明におけるノズル形成部材の一種)とをヘッドケース18に備えて概略構成される。また、この記録ヘッド3において、ヘッドケース18の先端側には、ヘッドユニット15やノズルプレート17の側部を保護すると共に、ノズルプレート17を接地電位に調整するためのヘッドカバー19が取り付けられるようになっている。
ヘッドケース18は、上記供給針ユニット12と配線基板20が取り付けられるベース部21と、このベース部21の底部から下方に向けて延出し、開口面にヘッドユニット15が取り付けられる中空箱体状のケース部22とにより構成される部材である。このヘッドケース18と供給針ユニット12の材料としては、例えば、エポキシ系の合成樹脂等が用いられる。
ヘッドケース18のベース部21には、配線基板20が配設される基板配設部23が区画されている。配線基板20は、各種駆動信号用の電子部品が実装されると共に、アクチュエータユニット13のフレキシブルケーブル24の一端側端子が接続される接続端子が形成された基板である。また、この配線基板20はコネクタ25を備えており、このコネクタ25には、制御装置からのFFC(フレキシブルフラットケーブル)等の制御ケーブル(何れも図示せず)が電気的に接続されるようになっている。
上記ヘッドユニット15は、アクチュエータユニット13と流路ユニット14とから構成されており、これらを重ね合わせた状態で一体化してある。アクチュエータユニット13は、ノズル開口に対応する圧力室を形成した圧力室プレート、連通口を形成した連通口プレート、及び、圧電振動子を実装した振動子プレートを積層した状態で備え、また、TCP(テープキャリアパッケージ)等のフレキシブルケーブル24を、その他端側端子を圧電振動子の端子部に電気的に接続した状態で備えている。このアクチュエータユニット13における圧電振動子は、所謂撓み振動モードの圧電振動子であり、この圧電振動子を駆動、即ち、撓み振動させると、圧力室の容積が変化し、ノズル開口からインク滴(液滴の一種)が吐出されるようになっている。
流路ユニット14は、インク供給口30とリザーバの圧力変動を緩和するコンプライアンス部31とを形成した供給口プレート32、及び、インクカートリッジ側から導入されたインクが供給される複数のリザーバ33が形成されたリザーバプレート34により構成されている。供給口プレート32とリザーバプレート34とは、積層した状態で熱溶着フィルム等によって接合されており、リザーバ33からノズル開口に至るまでのインク流路を形成している。そして、このリザーバプレート34の供給口プレート32接合面とは反対側の面、即ち、ヘッドユニット15の底面は、ノズルプレート17が接合される。
このノズルプレート17の材料としては、導電性を有する材料、例えばステンレス鋼等の大型の素材基板が用いられる。そして、この素材基板に対してノズル開口の開設や、一方の面(インク滴吐出側の液滴吐出面)に撥液処理が施された後、この素材基板から複数のノズルプレート17が切り出される。したがって、撥液被膜層35は、ノズルプレート17の液滴吐出面のみに形成されるようになっている。
なお、本実施形態におけるノズル形成部材は、ステンレス鋼等の金属基板(素材基板の一種)から構成されたノズルプレート17を例示したが、これに限らず、少なくとも液滴吐出面側が導電性を有する金属基材で構成されたものであれば、どのようなものでもよい。
撥液被膜層35は、薄膜蒸着技術を用いてフッ素樹脂を含有させた状態でノズルプレート17の液滴吐出面に施される。これにより、撥液性の大幅向上や耐久性の向上に加え、撥液被膜処理の工程の簡略化によるコストダウンができる。
上記流路ユニット14における供給口プレート32、リザーバプレート34、上記ノズルプレート17、及び、このノズルプレート17に重畳して取り付けられるヘッドカバー19のフレーム部40には、これらをヘッドケース18に位置決めするための位置決めピン41に挿通可能な位置決め孔42が、この位置決めピン41に対応する位置に夫々2箇所ずつ開設されている。そして、ヘッドユニット15とノズルプレート17は、各々の位置決め孔42に位置決めピン41が挿通することで相対的な位置が合わされた上で、ノズルプレート17を下側にした姿勢でヘッドケース18に固定される。さらに、この位置決めピン41に挿通して位置を合わせた上で、これらのヘッドユニット15とノズルプレート17を外側から包囲するように、ヘッドケース18の先端側にヘッドカバー19が取り付けられる。
次にヘッドカバー19について説明する。図4は、上記ヘッドカバー19の構成を説明する図であり、(a)はヘッドカバー19の斜視図、(b)はヘッドカバー19の平面図である。このヘッドカバー19は、ノズルプレート17と同様に、例えば、ステンレス鋼等の導電性を有する金属板で作製されており、中央部分に露出窓部43が開設された額縁状のフレーム部40と、このフレーム部40の外周縁からヘッドケース18側に延出した側壁部44とにより概略構成されている。そして、ノズル列直交方向における両側の側壁部44(図5参照)には、側方に向けて耳片状の止着部45を延出しており、この止着部45には、ヘッドケース18に取り付けるための止着ピン46を挿通する止着孔47が開設されている。また、側壁部44は、プリンタ1側に通じるアースライン(図示せず)に接続されるようになっている。これにより、ヘッドカバー19が接地電位に調整されるように構成されている。
ヘッドカバー19の露出窓部43は、上記ノズル列16を露出するように開口した窓枠状の形状をしており、その寸法(内寸)は、ノズルプレート17よりも小さめに設定されている。したがって、ヘッドカバー19をヘッドケース18に取り付けると、ノズルプレート17がこのヘッドカバー19のフレーム部40の一部に重畳する状態で、露出窓部43から露出するようになっている。
フレーム部40は略矩形の額縁状に形成されており、このフレーム部40からノズルプレート17の液滴吐出面側に向けて突出した接点突起48が設けられている。そして、この接点突起48が、ヘッドカバー19がヘッドケース18に取り付けられた状態において、ノズルプレート17の液滴吐出面の金属基材部分に当接するようになっている。
上記の接点突起48の第1の実施形態について説明する。本実施形態における接点突起48aは、ヘッドカバー19の露出窓部43の内周縁に設けられていることを特徴とする。図5は、ヘッドカバー19がヘッドケース18に取り付けられた状態の記録ヘッド3を示す図であり、図6(a)は図5におけるA−A断面図である。
図6(a)に示すように、本実施形態の接点突起48aは、ノズルプレート17と接触するフレーム部40の裏面より液体吐出面側に先端が突出した突起であり、特に露出窓部43の内周縁の全周に設けられている。具体的には、接点突起48aの尖った先端は上記フレーム部40の裏面側からノズルプレート17に向けて、例えば、20μm突出している。すなわち、図中のL1=20μmとなる。また、ヘッドカバー19がヘッドケース18に取り付けられた状態において、止着ピン46の取り付け時に止着部45に掛かる面圧が、側壁部44を伝わりフレーム部40にも掛かるので、接点突起48aにもノズルプレート17の液滴吐出面方向に押圧する力が加わる。これにより、ノズルプレート17の液滴吐出面に絶縁性の高い撥液被膜層35が存在する場合においても、接点突起48aが撥液被膜層35を貫通してノズルプレート17の金属基材部分に当接する。したがって、この接点突起48aによって導通をより確実に確保することができる。これにより、ノズルプレート17をヘッドカバー19を介して接地電位に調整することができる。このため、ノズルプレート17の液滴吐出面に撥液性の高い撥液被膜層35を形成したとしても、静電気による駆動回路等の静電破壊や誤作動等の不具合を防止することができる。
また、本実施形態によれば、接点突起48aは、ヘッドカバー19の露出窓部43の内周縁の全周に渡って設けられているので、接点突起48aによってヘッドカバー19とノズルプレート17との隙間を塞ぐことができる。このことにより、例えば、ノズル開口から吐出される微小なインク滴がミスト化したものが、ヘッドカバー19の露出窓部43からヘッドカバー19の内部に侵入することを防止することができる。また、このヘッドカバー19とノズルプレート17との隙間に記録紙等の記録媒体を挟み込んでしまうような不具合も防止することができる。
なお、この接点突起48aは、露出窓部43を形成する際のプレス加工によって発生するバリを用いて形成してもよい。このようにすれば、このバリと接点突起48aの突出する方向を同一にできるため、新たな加工工程を加えることなく、容易に接点突起48aを形成することができる。
次に、上記の接点突起48の第2の実施形態について説明する。本実施形態における接点突起48bは、ヘッドカバー19の位置決め孔42aの内周縁に設けられていることを特徴とする。図6(b)は図5の記録ヘッド3を示す図におけるB−B断面図である。
図6(b)に示すように、本実施形態の接点突起48bは、フレーム部40に開設された位置決め孔42aの内周縁からノズルプレート17の液体吐出面側に向けて先端が突出した突起であり、位置決め孔42aの内周縁の全周に設けられている。具体的には、接点突起48bのリング状の先端は上記フレーム部40の裏面側からノズルプレート17に向けて、例えば、20μm突出している。すなわち、図中のL2=20μmとなる。また、ヘッドカバー19がヘッドケース18に取り付けられた状態において、止着ピン46の取り付け時に止着部45に掛かる面圧が、側壁部44を伝わりフレーム部40にも掛かるのに加えて、位置決めピン41のかしめにより掛かる押圧力が位置決め孔42a周辺にも加わるので、接点突起48bにはノズルプレート17の液滴吐出面方向に向けて力が加わる。これにより、ノズルプレート17の液滴吐出面に絶縁性の高い撥液被膜層35が存在する場合においても、接点突起48bが撥液被膜層35を貫通してノズルプレート17の金属基材部分に当接して導通をより確実に確保することができる。したがって、ノズルプレート17をヘッドカバー19を介して接地電位に調整することができる。このため、ノズルプレート17の液滴吐出面に撥液性の高い撥液被膜層35を形成しても、静電気による駆動回路等の静電破壊や誤作動等の不具合を防止することができる。
また、本実施形態によれば、接点突起48bは、ヘッドカバー19の位置決め孔42aの内周縁に設けられているので、ヘッドカバー19がヘッドケース18に取り付けられた状態では上述したように液滴吐出面方向に力が加わる。これにより、接点突起48bがノズルプレート17に食い込むことによって、ヘッドカバー19の位置ずれを起こし難い。したがって、ヘッドカバー19を取り付ける際に、位置決めピン41を挿通して位置を合わせられた位置精度を、取り付け後も保持することができる。
本実施形態における接点突起48bは、位置決め孔42aを形成する際のパンチ加工によって発生するバリ若しくは膨隆部を用いて形成してもよい。例えば、図7(a)で示すように、ヘッドカバー19に貫通孔(位置決め孔42a)を開けた後に、先の尖ったポンチ50aをその貫通孔に押し込むことによって、そのポンチ50aに倣った形状で接点突起48bを形成することも可能である。
また、図7(b)に示すように、例えば、パンチ加工に使用するダイ49側に予め接点突起48bの型を作り、このパンチ加工で貫通孔(位置決め孔42a)を開設する際に、ポンチ50bにより押し出された膨隆部をそのダイ49の型形状に倣った形状にしつつ、位置決め孔42aと接点突起48bとを同時に形成することも可能である。
また、接点突起48は、ヘッドカバー19の露出窓部43の内周縁と位置決め孔42aの内周縁との両方に設けてもよい。
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。例えば、ノズルプレート17の液滴吐出面上の接点突起48と当接する領域に、予め紫外線照射などにより撥液被膜層35を除去しておき、接点突起48を当接させてもよい。この場合は、ヘッドカバー取り付け状態においてフレーム部に掛かる面圧や位置決めピンからの押圧等に関係なく、確実に接点突起48をノズルプレート25の液体吐出面の金属基材部分に当接させることができる。
また、接点突起48に関し、上記実施形態においては、フレーム部40の内周縁の全周に設けた例2つを示したが、これには限らない。例えば、フレーム部40の内周縁における少なくとも一部に接点突起48を設けることも可能である。この際、接点突起48とノズルプレート17の液滴吐出面とに導通を確保できさえすれば、接点突起48がどのような形状でも可能である。
以上は、液体噴射ヘッドの一種であるインクジェット式記録ヘッド3を例に挙げて説明したが、本発明は他の液体噴射ヘッドにも適用することができる。例えば、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも本発明を適用することができる。
プリンタの構成を説明する斜視図である。 記録ヘッドの構成を斜め上方から観た分解斜視図である。 記録ヘッドの構成を斜め下方から観た分解斜視図である。 ヘッドカバーの構成を説明する図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図である。 ヘッドカバーがヘッドケースに取り付けられた状態の記録ヘッドを示す図である。 (a)は図5におけるA−A線断面図であり、(b)は図5におけるB−B線断面図である。 (a)及び(b)は第2の実施形態における位置決め孔と接点突起の加工方法を説明する図である。
符号の説明
1…プリンタ,2…記録媒体,3…記録ヘッド,4…キャリッジ,5…キャリッジ移動機構,6…プラテンローラ,7…インクカートリッジ,8…タイミングベルト,9…パルスモータ,10…ガイドロッド,11…インク供給針,12…供給針ユニット,13…アクチュエータユニット,14…流路ユニット,15…ヘッドユニット,16…ノズル列,17…ノズルプレート,18…ヘッドケース,19…ヘッドカバー,20…配線基板,21…ベース部,22…ケース部,23…基板配設部,24…フレキシブルケーブル,25…コネクタ,30…インク供給口,31…コンプライアンス部,32…供給口プレート,33…リザーバ,34…リザーバプレート,35…撥液被膜層,40…フレーム部,41…位置決めピン,42…位置決め孔,43…露出窓部,44…側壁部,45…止着部,46…止着ピン,47…止着孔,48…接点突起,49…ダイ,50…ポンチ

Claims (3)

  1. 複数のノズル開口を列設し、液滴吐出側の液滴吐出面の金属基材上に絶縁性材料からなる撥液被膜層を形成したノズル形成部材と、
    前記ノズル開口に連通する圧力室内の液体を液滴として前記ノズル開口から吐出させる圧力発生素子を備えたヘッド本体と、
    前記ノズル形成部材及び前記ヘッド本体が固定されるヘッドケースと、
    前記液滴吐出面の一部に重畳するように前記ヘッド本体の液滴吐出面側に設けられた金属製のヘッドカバーとを備え、
    前記ヘッドカバーは、前記液滴吐出面と重畳するフレーム部から前記ノズル形成部材の液滴吐出面側に向けて突出した接点突起を有し、
    該接点突起は、前記ヘッドカバーが前記ヘッドケースに取り付けられた状態において、前記撥液皮膜層を貫通してノズル形成部材の液滴吐出面の金属基材部分に当接することを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記フレーム部には、前記ノズル形成部材への装着状態において前記ノズル開口を露出可能な露出窓部が開設され、
    前記接点突起は、前記露出窓部の内周縁に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記フレーム部には、前記ヘッドケースに突設された位置決めピンが挿通される位置決め孔が開設され、
    前記接点突起は、前記位置決め孔の内周縁に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
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