JP4481585B2 - 薬液注入装置 - Google Patents

薬液注入装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4481585B2
JP4481585B2 JP2003107700A JP2003107700A JP4481585B2 JP 4481585 B2 JP4481585 B2 JP 4481585B2 JP 2003107700 A JP2003107700 A JP 2003107700A JP 2003107700 A JP2003107700 A JP 2003107700A JP 4481585 B2 JP4481585 B2 JP 4481585B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
chemical
pressure
state
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003107700A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004313243A (ja
Inventor
利雄 金高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nemoto Kyorindo Co Ltd
Original Assignee
Nemoto Kyorindo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nemoto Kyorindo Co Ltd filed Critical Nemoto Kyorindo Co Ltd
Priority to JP2003107700A priority Critical patent/JP4481585B2/ja
Publication of JP2004313243A publication Critical patent/JP2004313243A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4481585B2 publication Critical patent/JP4481585B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薬液を被験者に注入する薬液注入装置に関し、特に、薬液を被験者に注入するために薬液シリンジのピストン部材を押圧してシリンダ部材に圧入する薬液注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、被験者の透視画像を撮像する透視撮像装置としては、CT(Computed Tomography)スキャナ、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、超音波診断装置、アンギオ装置、MRA(MR Angio)装置、等がある。
【0003】
上述のような装置を使用するとき、被験者に造影剤や生理食塩水などの薬液を注入することがあり、この注入を自動的に実行する薬液注入装置も実用化されている。上述のような薬液注入装置は注入ヘッドを有しており、この注入ヘッドに薬液シリンジが着脱自在に装着される。
【0004】
薬液シリンジは、薬液が充填される円筒状のシリンダ部材を有しており、このシリンダ部材に円柱状のピストン部材がスライド自在に挿入されている。一般的にシリンダ部材の後端外周には円環状のシリンダフランジが形成されており、ピストン部材の後端外周には円環状のピストンフランジが形成されている。
【0005】
薬液注入装置を使用する場合、薬液が充填されている薬液シリンジのシリンダ部材を延長チューブで被験者に連結し、その薬液シリンジを薬液注入装置のシリンジ保持部材に装着する。一般的な薬液注入装置では、薬液シリンジのシリンダ部材およびシリンダフランジに対応した形状の凹部がシリンジ保持部材の上面に形成されているので、この凹部にシリンダ部材およびシリンダフランジを装填すれば薬液シリンジが保持される。
【0006】
さらに、薬液注入装置はピストン駆動機構によりピストンフランジをシリンダ部材とは別個に保持し、そのピストン駆動機構でピストン部材をスライドさせる。これで薬液シリンジから薬液が被験者に注入され、例えば、必要により薬液シリンジに外部の薬液タンクから薬液が吸引される。
【0007】
なお、上述のような薬液シリンジのピストン部材は、一般的に後端外周にピストンフランジが形成されているピストンロッドの前端にピストンヘッドを装着した構造からなるが、このピストンヘッドのみでピストン部材を形成した薬液シリンジもある。
【0008】
このような薬液シリンジに対応した薬液注入装置では、前端にチャック機構が形成されたスライドロッドをピストン駆動機構がスライド自在に支持しており、そのスライドロッドのチャック機構でピストン部材を保持してシリンダ部材の内部をスライド移動させる。
【0009】
このような薬液注入装置には、ピストン駆動機構にロードセルなどの圧力検出手段を設け、ピストン部材をピストン駆動機構が押圧する圧力を検出する製品がある。このような薬液注入装置では、上述の圧力が所定値より上昇するとピストン駆動機構を強制停止させることで、薬液シリンジの破損や異常圧力での薬液注入を防止している。
【0010】
上述のような薬液注入装置は、本出願人などにより過去に発明されて出願されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−11096号
【特許文献2】
特開2002−102343号
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような薬液注入装置では、薬液シリンジのピストン部材を押圧してシリンダ部材に圧入することで薬液を被験者に注入することができ、ピストン部材をピストン駆動機構が押圧する圧力を検出することで薬液が被験者に異常な高圧で注入されることなども防止できる。
【0013】
しかし、上述のような薬液注入装置に装填される薬液シリンジの薬液に空気が混入していると、この空気が被験者に注入される医療ミスが発生することになる。これを防止するため、従来は薬液注入装置に装填された薬液シリンジを作業者が目視で確認していたが、作業者の不手際や不注意のために空気が被験者に注入される可能性があった。
【0014】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、薬液シリンジから被験者に空気が注入されることを自動的に防止できる薬液注入装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の薬液注入装置は、シリンダ部材にピストン部材がスライド自在に挿入されている薬液シリンジの前記シリンダ部材に前記ピストン部材を少なくとも圧入して薬液を被験者に注入する薬液注入装置であって、
ピストン押圧部材で前記ピストン部材を押圧して該ピストン部材を前記シリンダ部材に圧入するピストン駆動機構と、
このピストン駆動機構が前記ピストン部材を押圧する圧力を検出する圧力検出手段と、
前記ピストン駆動機構および前記薬液シリンジの各種状態ごとに前記圧力検出手段が検出する圧力をデータ記憶している圧力記憶手段と、
データ記憶されている前記圧力と検出される前記圧力とをデータ照合して前記ピストン駆動機構および前記薬液シリンジの状態をデータ検出する状態検出手段と、
該状態検出手段がデータ検出する状態に対応して前記ピストン駆動機構を動作制御する駆動制御手段と、を備え、
前記圧力記憶手段には、前記薬液に空気が混入している状態の第1の圧力(またはその経時変化)が記憶され、
前記状態検出手段は、前記圧力検出手段により検出された前記圧力(またはその経時変化)と前記第1の圧力(またはその経時変化)とをデータ照合することで、前記薬液に空気が混入しているかどうかを判別するものであり、さらに、
前記ピストン駆動機構は、
前記ピストン押圧部材に開閉自在に装着されていて前記ピストン部材のピストンフランジに係合する少なくとも一対の係合爪も有しており、
前記圧力記憶手段には、
前記ピストン押圧部材が前記ピストン部材に当接していない状態の前記圧力、
前記係合爪が前記ピストンフランジに圧接されている状態の前記圧力、および、
前記係合爪が係合した状態の前記圧力、が記憶されており、
前記駆動制御手段は、
(i) 前記ピストン押圧部材が前記ピストン部材に当接していない前記状態が検出されているときは前記ピストン駆動機構を作動させ、
(ii)前記係合爪が前記ピストンフランジに圧接されている前記状態が検出されているときは前記ピストン駆動機構をさらに作動させ、
(iii)前記係合爪が前記ピストンフランジに係合した前記状態が検出されると前記ピストン駆動機構を一時停止させる。
【0018】
従って、本発明の薬液注入装置では、データ記憶されている圧力または経時変化と検出される圧力または経時変化とをデータ照合することで、ピストン駆動機構および薬液シリンジの状態をデータ検出するので、薬液シリンジの薬液に空気が混入している状態なども検出される。
【0019】
なお、本発明で云う各種手段は、その機能を実現するように形成されていれば良く、例えば、所定の機能を発揮する専用のハードウェア、所定の機能がコンピュータプログラムにより付与されたデータ処理装置、コンピュータプログラムによりデータ処理装置に実現された所定の機能、これらの組み合わせ、等として実現することができる。
【0020】
また、本発明で云う各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、例えば、複数の構成要素が1個の部材として形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等が可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して以下に説明する。なお、以下では図面に示すように前後左右上下の方向を規定して説明するが、これは各部の相対関係の説明を簡単とするために便宜的に規定するものであり、本発明の装置の製造時や使用時などの方向を限定するものではない。
【0022】
[実施の形態の構成]
本実施の形態の薬液注入システム1000は、図1ないし図4に示すように、薬液注入装置100、薬液シリンジ200、透視撮像装置であるMRI装置300、からなり、このMRI装置300は、撮像ユニット301と制御ユニット302とを有している。
【0023】
撮像ユニット301は被験者から透視画像を撮像し、制御ユニット302は撮像ユニット301を動作制御する。このMRI装置300と薬液注入装置100とは通信ネットワーク(図示せず)でオンライン接続されており、薬液注入装置100は透視画像が撮像される被験者に薬液シリンジ200から造影剤などの薬液を注入する。
【0024】
本形態の薬液注入装置100は、図3に示すように、装置本体101の上面に、操作パネル102、液晶ディスプレイ103、スピーカユニット104、シリンジ入力手段であるバーコードリーダ105、が配置されており、装置本体101の側部に可動アーム106で注入ヘッド110が装着されている。この注入ヘッド110は、図2に示すように、ヘッド本体111の上面に半円筒形の溝状の凹部112が形成されており、この凹部112に、薬液シリンジ200が着脱自在に装着される。
【0025】
この薬液シリンジ200は、シリンダ部材201とピストン部材202からなり、シリンダ部材201にピストン部材202がスライド自在に挿入されている。シリンダ部材201の後端外周にはシリンダフランジ203が形成されており、ピストン部材202の後端外周にはピストンフランジ204が形成されている。また、シリンダ部材201の外周面には、薬液シリンジ200の識別データがバーコードマーク205で記録されており、このバーコードマーク205が薬液注入装置100のバーコードリーダ105で光学読取される。
【0026】
薬液注入装置100の注入ヘッド110は、薬液シリンジ200のシリンダフランジ203を保持するシリンダ保持部113が上面の凹部112の前部に形成されており、ピストンフランジ204を保持してスライド移動させるピストン駆動機構120が配置されている。
【0027】
このピストン駆動機構120は、図5に示すように、前後方向にスライド自在なスライドロッド121を有しており、このスライドロッド121の前端に、ピストン部材202を前方に押圧するピストン押圧部材122が一体に形成されている。
【0028】
このピストン押圧部材122には、開閉自在な一対の係合爪123が左右両側に個々に装着されており、これらの係合爪123がコイルスプリングなどの弾発機構により閉止方向に弾発的に付勢されている。これらの係合爪123は先端が楔状に形成されているので、ピストン押圧部材122がピストン部材202に後方から圧接されると、ピストンフランジ16の前面の左部と右部とに個々に係合する。
【0029】
また、スライドロッド121とピストン押圧部材202との接合部分には、圧力検出手段であるロードセル124が内蔵されており(図示せず)、このロードセル124はピストン押圧部材202によりピストン部材202が押圧される圧力を検出する。なお、このロードセル124は、燐青銅合金(Cu+Sn+P)、チタン合金(Ti-6Al-4V)、マグネシウム合金(Mg+Al+Zn)、などの非磁性体で形成されている。
【0030】
また、ピストン駆動機構120は、スライドロッド121をスライド移動させる駆動源として駆動モータ126を有しているが、この駆動モータ126は、非磁性体で形成されていて作動時にも磁界に影響する磁力を発生しない超音波モータからなる。
【0031】
本形態の薬液注入装置100は、図6に示すように、コンピュータユニット130を有しており、このコンピュータユニット130が、操作パネル102と液晶ディスプレイ103とバーコードリーダ105とピストン駆動機構120とに接続されている。
【0032】
コンピュータユニット130は、いわゆるワンチップマイコンからなり、CPU(Central Processing Unit)131、ROM(Read Only Memory)132、RAM(Random Access Memory)133、I/F(Interface)134、等のハードウェアを有している。
【0033】
コンピュータユニット130は、そのROM132などの情報記憶媒体に適切なコンピュータプログラムがファームウェアなどで実装されており、そのコンピュータプログラムに対応してCPU131が各種の処理動作を実行する。コンピュータユニット130は、上述のように実装されているコンピュータプログラムに対応して動作することにより、圧力記憶手段141、状態検出手段142、駆動制御手段143、状態表示手段144、警告出力手段145、動作連動手段146、等の各種手段を論理的に有している。
【0034】
圧力記憶手段141は、ROM132などに実装されているコンピュータプログラムに対応してCPU131がデータ認識するRAM133の記憶エリアなどに相当し、ピストン駆動機構120および薬液シリンジ200の各種状態ごと、かつ、薬液シリンジ200の識別データごと、にロードセル124が検出する圧力をデータ記憶している。
【0035】
状態検出手段142は、コンピュータプログラムに対応してCPU131がバーコードリーダ105やロードセル124の入力データでRAM133の記憶データを検索する機能などに相当し、バーコードリーダ105により薬液シリンジ200のバーコードマーク205から光学読取された識別データに対応して、ロードセル124により検出される圧力と圧力記憶手段141にデータ記憶されている圧力とをデータ照合し、ピストン駆動機構120および薬液シリンジ200の状態をデータ検出する。
【0036】
駆動制御手段143は、CPU131がピストン駆動機構120の駆動モータ126を動作制御する機能などに相当し、状態検出手段142でデータ検出された状態に対応してピストン駆動機構120を動作制御する。より具体的には、RAM133には、ピストン押圧部材122がピストン部材202に当接していない状態の圧力が薬液シリンジ200の識別データには関係なくデータ登録されており、当接した状態の圧力が薬液シリンジ200の識別データごとにデータ登録されており、
さらに、このピストン押圧部材122がピストン部材202に当接した状態の圧力としては、ピストン押圧部材122によりピストン部材202が押圧されているがスライド移動していない状態の圧力、ピストン部材202がスライド移動してシリンダ部材201から被験者に薬液が正常に注入されている状態の圧力、薬液に空気が混入している状態の圧力、シリンダ部材201から被験者に空気が注入される状態の圧力、がデータ登録されている。
【0037】
なお、上述の被験者に薬液が正常に注入されている状態の圧力は上限と下限により所定範囲としてデータ登録されており、この所定範囲に内包されない範囲として、薬液に空気が混入している状態の圧力、シリンダ部材201から被験者に空気が注入される状態の圧力、がデータ登録されている。
【0038】
そして、本形態の薬液注入装置100では、ピストン駆動機構120によりピストン押圧部材122が最後部に配置された状態で作業者により薬液シリンジ200が注入ヘッド110の凹部112に装填され、この状態で作業者によりピストン保持が操作パネル102に入力操作されると、ピストンフランジ204が係合爪123で保持されるまでピストン駆動機構120によりピストン押圧部材122が前進される。
【0039】
このとき、CPU131はロードセル124の検出圧力からピストン押圧部材122がピストン部材202に当接していない状態をデータ検出しているときは、ピストン駆動機構120にピストン押圧部材122を前進させ、係合爪123がピストンフランジ204に係合してピストン押圧部材122がピストン部材202に圧接された状態をデータ検出すると、ピストン駆動機構120を一時停止させる。
【0040】
そして、本形態の薬液注入装置100では、上述のようにピストン押圧部材122がピストン部材202に当接した状態で作業者により薬液注入が操作パネル102に入力操作されると、入力操作された容量や時間を満足するまでピストン駆動機構120によりピストン押圧部材122が前進される。
【0041】
このとき、CPU131はロードセル124の検出圧力から被験者に薬液が正常に注入されている状態をデータ検出しているときはピストン駆動機構120を作動させ、上述の状態がデータ検出されないとピストン駆動機構120を強制停止させる。
【0042】
状態表示手段144は、CPU131が各種データを液晶ディスプレイ103に表示出力させる機能などに相当し、状態検出手段142によりデータ検出された各種の状態を各々に対応したガイダンステキストなどで液晶ディスプレイ103に表示出力させる。
【0043】
より具体的には、前述のようにピストン押圧部材122がピストン部材202に当接していない状態がデータ検出されているときは“シリンジピストンの自動保持を実行中です”などのガイダンステキストが表示出力され、ピストン押圧部材122がピストン部材202に当接した状態がデータ検出されると“シリンジピストンの自動保持を完了しました”などのガイダンステキストが表示出力される。
【0044】
さらに、被験者に薬液が正常に注入されている状態がデータ検出されているときは“薬液注入を実行中です”などのガイダンステキストが表示出力され、正常に注入されている状態がデータ検出されないと“異常を検出しました、シリンジなどを確認して下さい”などのガイダンステキストが表示出力される。
【0045】
ただし、この薬液が正常に注入されていない状態として、特に、被験者に空気が注入される状態がデータ検出されると“空気注入を検出しました、シリンジを確認して下さい”などのガイダンステキストが表示出力され、薬液に空気が混入している状態がデータ検出されると“空気混入を検出しました、シリンジを確認して下さい”などのガイダンステキストが表示出力される。
【0046】
警告出力手段145は、CPU131が各種データをスピーカユニット104に音声出力させる機能などに相当し、上述の“異常を検出しました、シリンジなどを確認して下さい”“空気注入を検出しました、シリンジを確認して下さい”“空気混入を検出しました、シリンジを確認して下さい”などのガイダンステキストを確認警告としてスピーカユニット104に音声出力させる。
【0047】
動作連動手段146は、CPU131がI/Fユニット134でMRI装置300とデータ通信する機能などに相当し、データ検出された状態にMRI装置300の撮像動作を連動させる。より具体的には、被験者に薬液が正常に注入されている状態をデータ検出してピストン駆動機構120を作動させているときはMRI装置300にも撮像動作を実行させ、正常に注入されていない状態をデータ検出してピストン駆動機構120を強制停止させたときはMRI装置300にも撮像動作を中止させる。
【0048】
上述のような薬液注入装置100の各種手段141〜146は、必要によりI/Fユニット134等のハードウェアを利用して実現されるが、その主体はROM132等の情報記憶媒体に格納されたコンピュータプログラムに対応してハードウェアであるCPU131が機能することにより実現されている。
【0049】
このようなコンピュータプログラムは、例えば、ピストン駆動機構120および薬液シリンジ200の各種状態ごと、かつ、薬液シリンジ200の識別データごと、にロードセル124が検出する圧力をRAM133などにデータ記憶させておくこと、バーコードリーダ105により薬液シリンジ200のバーコードマーク205から光学読取された識別データに対応して、ロードセル124の検出圧力とRAM133の記憶圧力とをデータ照合してピストン駆動機構120および薬液シリンジ200の状態をデータ検出すること、データ検出された状態に対応してピストン駆動機構120を動作制御すること、データ検出された各種の状態を各々に対応したガイダンステキストなどで液晶ディスプレイ103に表示出力させること、データ検出された各種の状態に対応して必要により確認警告をスピーカユニット104に音声出力させること、データ検出された状態にMRI装置300の撮像動作を連動させること、等の処理動作をCPU131等に実行させるためのソフトウェアとしてROM132等の情報記憶媒体に格納されている。
【0050】
[実施の形態の動作]
上述のような構成において、本実施の形態の薬液注入装置100を使用する場合、例えば、作業者は被験者に注入する薬液に対応して適切な薬液シリンジ200を選択し、その薬液シリンジ200をMRI装置300の撮像ユニット301に位置する被験者に延長チューブで連結する(図示せず)。
【0051】
つぎに、図7に示すように、その薬液シリンジ200のバーコードマーク205を作業者が薬液注入装置100のバーコードリーダ105に光学読取させると(ステップS1)、薬液注入装置100はバーコードマーク205から薬液シリンジ200の識別データを検出してRAM133のワークエリアなどで保持する(ステップS2)。
【0052】
つぎに、作業者が薬液シリンジ200を注入ヘッド110の凹部112に装填し、ピストン保持を操作パネル102に入力操作すると(ステップS3)、薬液注入装置100はピストン駆動機構120の駆動モータ126を作動させ(ステップS4)、初期状態では最後部に位置させているピストン押圧部材122を前進させる。
【0053】
このとき、ピストン駆動機構120のロードセル124により検出される圧力がデータ取得され(ステップS5)、その検出圧力でRAM133の記憶圧力がデータ検索され(ステップS6)、ピストン押圧部材122がピストン部材202に当接していない状態か当接した状態かがデータ検出される(ステップS7)。
【0054】
例えば、ピストン押圧部材122がピストン部材202に当接していない状態のロードセル124の検出圧力が“0(g)”、係合爪123がピストンフランジ204に圧接されて係合するまでの最大の圧力が“20(g)”、ピストン押圧部材122に押圧されるピストン部材202がスライドを開始するときの最小の圧力が“80(g)”、とする。
【0055】
この場合、RAM133には“未当接:圧力≦40(g),当接:圧力>40(g)”などと状態ごとに圧力がデータ登録され、ロードセル124の検出圧力が“40(g)”を超過するまでは、ピストン押圧部材122がピストン部材202に当接していない状態がデータ検出され、“40(g)”を超過した時点で当接した状態がデータ検出される。
【0056】
なお、バーコードマーク205が光学読取されることなくピストン保持が入力操作されたときは(ステップS1〜S3)、前回保持された薬液シリンジ200の識別データが利用され、識別データが保持されていないときは、デフォルトの識別データが利用される。
【0057】
そして、当接していない状態がデータ検出されているときはピストン駆動機構120の作動などが継続され(ステップS4〜S7)、“シリンジピストンの自動保持を実行中です”などのガイダンステキストが液晶ディスプレイ103に表示出力される(ステップS8)。
【0058】
一方、当接した状態がデータ検出されるとピストン駆動機構120の作動が一時停止され(ステップS7,S9)、“シリンジピストンの自動保持を完了しました”などのガイダンステキストが液晶ディスプレイ103に表示出力される(ステップS10)。
【0059】
このため、作業者が薬液シリンジ200を注入ヘッド110に装填して操作パネル102に所定操作を実行すれば、ピストン駆動機構120の係合爪123でピストンフランジ204が自動的に保持され、この状態でピストン駆動機構120が自動的に停止する。
【0060】
そこで、図8に示すように、上述の状態で作業者が操作パネル102に薬液注入を入力操作すると(ステップS11)、薬液注入装置100は注入開始をMRI装置300にデータ送信し(ステップS12)、ピストン駆動機構120の駆動モータ126を作動させる(ステップS13)。
【0061】
これで薬液注入装置100により薬液シリンジ200から被験者に薬液の注入が開始され、薬液注入装置100から注入開始をデータ受信したMRI装置300も透視画像の撮像を開始するので、薬液注入と画像撮像との開始が自動的に連動することになる。
【0062】
上述のようにピストン駆動機構120の作動が開始されると(ステップS13)、そのロードセル124により検出される圧力がデータ取得され(ステップS14)、その検出圧力と薬液シリンジ200の識別データとでRAM133の記憶圧力がデータ検索される(ステップS15)。
【0063】
そこで、シリンダ部材201から被験者に薬液が正常に注入されている状態がデータ検出されているときは(ステップS16)、“薬液注入を実行中です”などのガイダンステキストが液晶ディスプレイ103に表示出力され(ステップS17)、ピストン駆動機構120の作動などが継続される(ステップS13〜S19)。
【0064】
一方、シリンダ部材201から被験者に薬液が正常に注入されている状態がデータ検出されないと(ステップS16)、ピストン駆動機構120の作動が強制停止され(ステップS23)、検出されている状態に対応したガイダンステキストがスピーカユニット104で音声出力されるとともに液晶ディスプレイ103で表示出力される(ステップS24,S25)。
【0065】
例えば、ピストン押圧部材122がピストン部材202を押圧して薬液が正常に注入されている状態のロードセル124の検出圧力が“60〜70(g)”、薬液に空気が混入している状態の圧力が“50〜60(g)”、空気が注入されている状態の圧力が“30〜40(g)”、とする。
【0066】
この場合、RAM133には上述の圧力範囲が各種の状態ごとにデータ登録されるので、ロードセル124の検出圧力が“60〜70(g)”の範囲のときは薬液が正常に注入されている状態がデータ検出され、この範囲以外のときは薬液が正常に注入されていない状態がデータ検出される。
【0067】
さらに、このように薬液が正常に注入されていない状態がデータ検出されたとき、検出圧力が“50〜60(g)”ならば薬液に空気が混入している状態がデータ検出され、“30〜40(g)”ならば被験者に空気が注入されている状態がデータ検出される。
【0068】
そこで、薬液が正常に注入されていない状態がデータ検出されたときは“異常を検出しました、シリンジなどを確認して下さい”などのガイダンステキストが音声出力されるとともに表示出力されるので、作業者は薬液注入に異常が発生したことを認識して対処することになる。
【0069】
特に、空気が混入している状態がデータ検出されたときは“空気混入を検出しました、シリンジを確認して下さい”などのガイダンステキストが音声出力されるとともに表示出力され、空気が注入されている状態がデータ検出されたときは“空気注入を検出しました、シリンジを確認して下さい”などのガイダンステキストが音声出力されるとともに表示出力されるので、作業者は空気注入や空気混入を確認して対処することになる。
【0070】
さらに、上述のように薬液が正常に注入されていない状態がデータ検出されてピストン駆動機構120の作動が強制停止されると(ステップS16,S23)、この強制停止が薬液注入装置100からMRI装置300にデータ送信される(ステップS26)。この強制停止をデータ受信したMRI装置300は画像撮像を停止するので、薬液注入と画像撮像との停止も自動的に連動する。
【0071】
なお、薬液注入装置100が正常な注入を検出して実行しているときも(ステップS13〜S19)、注入完了がデータ検出されたり(ステップS18)、注入中止が入力操作されると(ステップS19)、ピストン駆動機構120の作動が停止される(ステップS20)。
【0072】
このときも、薬液注入の停止が薬液注入装置100からMRI装置300にデータ送信されるので(ステップS21)、この停止をデータ受信したMRI装置300も画像撮像を停止する。また、“薬液注入を完了しました”“薬液注入を中止しました”などのガイダンステキストが液晶ディスプレイ103に表示出力されるので(ステップS22)、作業者は薬液注入の完了や中止を確認することになる。
【0073】
[実施の形態の効果]
本実施の形態の薬液注入装置100では、上述のようにピストン駆動機構120で薬液シリンジ200のピストン部材202を押圧してシリンダ部材201から被験者に薬液を注入するとき、その押圧の圧力をリアルタイムに検出してデータ記憶されている圧力とデータ照合するので、ピストン駆動機構120および薬液シリンジ200の各種状態をリアルタイムにデータ検出することができる。
【0074】
そして、データ検出する状態に対応してピストン駆動機構120を動作制御するので、異常状態がデータ検出されたときにピストン駆動機構120を自動停止させることができる。また、データ検出する状態に対応してガイダンステキストを液晶ディスプレイ103に表示出力するので、作業者に薬液注入の各種状態をリアルタイムに認識させることができる。
【0075】
特に、異常状態として薬液に空気が混入している状態や被験者に空気が注入される状態を検出すると、これらに対応したガイダンステキストを液晶ディスプレイ103に表示出力するので、空気混入や空気注入を作業者に迅速に認識させて対処させることができる。しかも、上述のように異常状態をデータ検出したときはスピーカユニット104でもガイダンステキストを音声出力するので、異常発生を作業者に迅速かつ確実に認識させることができる。
【0076】
なお、上述のように状態検出に利用する検出圧力は薬液シリンジ200の種別により大幅に変動するが、本形態の薬液注入装置100では、状態ごとの圧力を薬液シリンジ200の識別データごとにデータ記憶しており、データ入力される識別データに対応して圧力をデータ照合するので、使用する薬液シリンジ200に対応して各種状態を適切にデータ検出することができる。
【0077】
しかも、薬液シリンジ200は識別データがバーコードマーク205で記録されており、薬液注入装置100は薬液シリンジ200のバーコードマーク205からバーコードリーダ105により識別データを光学読取するので、その識別データの入力が簡単で誤入力の心配もない。
【0078】
さらに、薬液注入装置100は最初に薬液シリンジ200が装着されるときにもピストン駆動機構120を作動させ、ピストン押圧部材122がピストン部材202を押圧した圧力を検出した時点でピストン駆動機構120を一時停止させるので、ピストンフランジ204を係合爪123で自動的に保持することができる。
【0079】
しかも、薬液注入装置100はデータ検出する薬液注入の各種状態をMRI装置300にもデータ送信し、このMRI装置300もデータ受信する各種状態に対応して画像撮像を動作制御するので、薬液注入と画像撮像との開始や停止を自動的に連動させることができる。
【0080】
さらに、薬液注入装置100はピストン駆動機構120が薬液シリンジ200を押圧する圧力を非磁性体で形成されているロードセル124で検出し、ピストン駆動機構120を非磁性体で形成されている超音波モータ126で駆動するので、MRI装置300の磁場に薬液注入装置100が影響することもない。
【0081】
[実施の形態の変形例]
本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態では薬液注入装置100に駆動機構120および薬液シリンジ200の各種状態ごとにロードセル124が検出する圧力がデータ登録されていることを例示したが、その圧力の経時変化がデータ登録されていることも可能である。
【0082】
その場合、データ記憶されている経時変化と検出される圧力の経時変化とをパターンマッチングなどでデータ照合してピストン駆動機構120および薬液シリンジ200の状態をデータ検出することになり、より高精度に各種状態を検出することが可能となる。
【0083】
なお、圧力をデータ照合する方式ではデータ処理の負担を軽減することができ、圧力の経時変化をデータ照合する方式では各種状態の検出精度を向上させることができるので、これらは相互に一長一短があり、実施する場合には各種条件を考慮して適切な一方を選定することが好適である。
【0084】
また、上記形態では薬液シリンジ200のシリンダ部材201にバーコードマーク205が形成されていることを例示したが、このバーコードマーク205をピストン部材202や梱包材(図示せず)に形成しておくことも可能である。さらに、薬液シリンジの識別データをバーコードマーク205で記録しておくことを例示したが、これを磁気ストライプやIC(Integrated Circuit)チップやシリンダ部材201の外形などで記録しておくことも可能である。
【0085】
また、上記形態では薬液注入装置100の装置本体101にバーコードリーダ105が搭載されており、これにバーコードマーク205を光学読取させた薬液シリンジ200を作業者が注入ヘッド110の凹部112に装填することを例示した。しかし、バーコードリーダ105を注入ヘッド110の凹部112に搭載しておき、そこに装着される薬液シリンジ200のバーコードマーク205を自動的に光学読取するようなことも可能である。
【0086】
また、上記形態では上記形態では薬液注入装置100の注入ヘッド110に薬液シリンジ200が1個だけ装填されることを例示したが、例えば、図9に例示する注入ヘッド150のように、複数の薬液シリンジ200が装填されることも可能である。
【0087】
さらに、上記形態では薬液注入装置100のバーコードリーダ105や液晶ディスプレイ103が搭載されている装置本体101に可動アーム106で注入ヘッド110が連結されていることを例示したが、図9に例示する注入ヘッド150のように、その側部などにバーコードリーダ105や液晶ディスプレイ103を直接に搭載しておくことも可能である。この場合、薬液シリンジ200を装填する位置の近傍でバーコードマーク205の光学読取と各種状態の表示出力とが実行されるので、これらを直感的に実行することができる。
【0088】
また、上記形態では薬液シリンジ200により相違する圧力に対応するため、薬液注入装置100に状態ごとの圧力が薬液シリンジ200の識別データごとにデータ登録されていることを例示したが、例えば、状態ごとに一様にデータ登録されている圧力を薬液シリンジ200の識別データに対応して係数などで修正することも可能である。
【0089】
なお、状態ごとの圧力を識別データごとにデータ登録しておけば、データ修正の処理負担を軽減するとともに状態の検出精度も向上させることができ、状態ごとの圧力を識別データで修正すれば、記憶データの容量を削減するとともにデータ検索の処理負担を軽減することができる。
【0090】
また、上記形態では薬液注入装置100を透視撮像装置であるMRI装置300の近傍で使用することを想定したが、これをCTスキャナ、PET装置、アンギオ装置、MRA装置、超音波診断装置、等の透視撮像装置の近傍で使用することも可能である。
【0091】
さらに、上記形態では薬液注入装置100に薬液シリンジ200が直接に装着されることを例示したが、例えば、最大サイズの薬液シリンジ200のみ薬液注入装置100に直接に装着され、最大以外の各種サイズの薬液シリンジ200は各々に専用のシリンダアダプタ(図示せず)を介して薬液注入装置100に装着されるようなことも可能である。
【0092】
特に、薬液を高圧に注入する薬液注入装置100では、薬液シリンジ200のシリンダ部材201の破壊も防止するため、シリンダ部材201の全体を装填するシリンダアダプタが利用されている。このようなシリンダアダプタは、シリンダ部材201が後端から着脱自在に装填される円筒状に形成されており、その後端外周には円環状のアダプタフランジが形成されている。
【0093】
そのアダプタフランジの後面内側には薬液シリンジ200のシリンダフランジ203が係脱自在に係合する凹部が形成されているので、このようなシリンダアダプタを装着した薬液シリンジ200を薬液注入装置100に装着すると、その不動保持部材123と一対の可動保持部材121,122とはアダプタフランジを直接的に保持することでシリンダフランジ203を間接的に保持することになる。
【0094】
また、上記形態では薬液シリンジ200のシリンダ部材201にロッド形状のピストン部材202が挿入されていることを例示したが、このような薬液シリンジ200にはピストン部材がヘッド部のみの製品もある(図示せず)。特に、上述のように薬液を高圧に注入する薬液シリンジ200では、ロッド部の破壊を防止するために上述のようにピストン部材がヘッド部のみとされており、このような薬液シリンジ200を利用する薬液注入装置では(図示せず)、ピストン駆動機構は金属製の強固なスライドアームなどで薬液シリンジ200のピストンヘッドを把持してスライド移動させる。
【0095】
さらに、上記形態では薬液注入装置100に適切なコンピュータプログラムやリソースが事前に実装されていることを例示したが、例えば、新製品の薬液シリンジ200の販売が開始されたときにはコンピュータプログラムやリソースをデータ更新することが好適である。
【0096】
その場合、PCカードなどの情報記憶媒体から薬液注入装置100に新規のコンピュータプログラムやリソースをダウンロードすることも可能であり、薬液注入装置100をインターネットなどの通信ネットワークで装置メーカや薬液メーカのホストコンピュータなどからコンピュータプログラムやリソースをオンラインでダウンロードすることも可能である。
【0097】
また、上記形態ではRAM133等に格納されているコンピュータプログラムに対応してCPU131が動作することにより、薬液注入装置100の各種機能として各種手段が論理的に実現されることを例示した。しかし、このような各種手段の各々を固有のハードウェアとして形成することも可能であり、一部をソフトウェアとしてRAM133等に格納するとともに一部をハードウェアとして形成することも可能である。
【0098】
【発明の効果】
本発明の薬液注入装置では、データ記憶されている圧力または経時変化と検出される圧力または経時変化とをデータ照合することで、ピストン駆動機構および薬液シリンジの状態をデータ検出することができるので、例えば、薬液シリンジの薬液に空気が混入している状態をデータ検出してピストン駆動機構を強制停止させることで、被験者に空気が注入されることを防止するようなことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の薬液注入装置の論理構造を示す模式図である。
【図2】薬液注入装置の注入ヘッドに薬液シリンジが着脱される状態を示す斜視図である。
【図3】薬液注入装置の外観を示す斜視図である。
【図4】透視撮像装置であるMRI装置の外観を示す斜視図である。
【図5】薬液シリンジとピストン駆動機構の要部との外観を示す斜視図である。
【図6】薬液注入装置の物理構造を示すブロック図である。
【図7】薬液注入装置のデータ処理方法の前半部分を示すフローチャートである。
【図8】後半部分を示すフローチャートである。
【図9】一変形例の薬液注入装置の注入ヘッドの外観を示す斜視図である。
【符号の説明】
100 薬液注入装置
103 ディスプレイパネルである液晶ディスプレイ
105 バーコードリーダ
120 ピストン駆動機構
122 ピストン押圧部材
123 係合爪
124 圧力検出手段であるロードセル
126 駆動モータ
130 コンピュータユニット
141 圧力記憶手段
142 状態検出手段
143 駆動制御手段
144 状態表示手段
145 警告出力手段
146 動作連動手段
200 薬液シリンジ
201 シリンダ部材
202 ピストン部材
204 ピストンフランジ
205 バーコードマーク
300 透視撮像装置であるMRI装置

Claims (11)

  1. シリンダ部材にピストン部材がスライド自在に挿入されている薬液シリンジの前記シリンダ部材に前記ピストン部材を少なくとも圧入して薬液を被験者に注入する薬液注入装置であって、
    ピストン押圧部材で前記ピストン部材を押圧して該ピストン部材を前記シリンダ部材に圧入するピストン駆動機構と、
    このピストン駆動機構が前記ピストン部材を押圧する圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記ピストン駆動機構および前記薬液シリンジの各種状態ごとに前記圧力検出手段が検出する圧力をデータ記憶している圧力記憶手段と、
    データ記憶されている前記圧力と検出される前記圧力とをデータ照合して前記ピストン駆動機構および前記薬液シリンジの状態をデータ検出する状態検出手段と、
    該状態検出手段がデータ検出する状態に対応して前記ピストン駆動機構を動作制御する駆動制御手段と、を備え、
    前記圧力記憶手段には、前記薬液に空気が混入している状態の第1の圧力(またはその経時変化)が記憶され、
    前記状態検出手段は、前記圧力検出手段により検出された前記圧力(またはその経時変化)と前記第1の圧力(またはその経時変化)とをデータ照合することで、前記薬液に空気が混入しているかどうかを判別するものであり、さらに、
    前記ピストン駆動機構は、
    前記ピストン押圧部材に開閉自在に装着されていて前記ピストン部材のピストンフランジに係合する少なくとも一対の係合爪も有しており、
    前記圧力記憶手段には、
    前記ピストン押圧部材が前記ピストン部材に当接していない状態の前記圧力、
    前記係合爪が前記ピストンフランジに圧接されている状態の前記圧力、および、
    前記係合爪が係合した状態の前記圧力、が記憶されており、
    前記駆動制御手段は、
    (i) 前記ピストン押圧部材が前記ピストン部材に当接していない前記状態が検出されているときは前記ピストン駆動機構を作動させ、
    (ii)前記係合爪が前記ピストンフランジに圧接されている前記状態が検出されているときは前記ピストン駆動機構をさらに作動させ、
    (iii)前記係合爪が前記ピストンフランジに係合した前記状態が検出されると前記ピストン駆動機構を一時停止させる、薬液注入装置。
  2. 前記圧力記憶手段には、さらに、被験者に空気が注入される状態の、前記第1の圧力よりも低い第2の圧力(またはその経時変化)が記憶され、
    前記状態検出手段は、前記圧力検出手段により検出された前記圧力(またはその経時変化)と前記第2の圧力(またはその経時変化)とをデータ照合することで、被験者に空気が注入されている状態かどうかを判別する、請求項1に記載の薬液注入装置
  3. 前記駆動制御手段は、
    前記薬液に空気が混入していると判別された場合に、前記ピストン駆動機構を強制停止させる、請求項1に記載の薬液注入装置
  4. 前記駆動制御手段は、
    被験者に空気が注入されている状態と判別された場合に、前記ピストン駆動機構を強制停止させる、請求項2に記載の薬液注入装置
  5. 複数種類の前記薬液シリンジの識別データが入力されるシリンジ入力手段も有しており、
    前記圧力記憶手段は、前記薬液シリンジの識別データごとに前記圧力(またはその経時変化)をデータ記憶しており、
    前記状態検出手段は、入力された前記識別データに対応してデータ記憶されている前記圧力(またはその経時変化)と、検出される前記圧力(またはその経時変化)と、をデータ照合する請求項1〜4のいずれか1項に記載の薬液注入装置
  6. 入力される前記識別データに対応して検出される前記圧力を修正する圧力修正手段も、有している請求項5に記載の薬液注入装置
  7. 前記薬液シリンジは前記シリンダ部材と前記ピストン部材と梱包材との少なくとも1つに識別データが記録されており、
    前記シリンジ入力手段は前記薬液シリンジから前記識別データを検出する、請求項5または6に記載の薬液注入装置
  8. 前記ピストン駆動機構の位置に並設されているディスプレイパネルと、
    前記ディスプレイパネルに少なくとも前記状態検出手段がデータ検出する状態を表示出力させる状態表示手段と、
    も有している請求項1〜7のいずれか1項に記載の薬液注入装置
  9. 前記状態検出手段がデータ検出する状態に対応して確認警告を音声出力する警告出力手段も有している、請求項1〜8のいずれか1項に記載の薬液注入装置
  10. 前記圧力検出手段が非磁性体で形成されているロードセルからなり、
    前記ピストン駆動機構が非磁性体で形成されている超音波モータを駆動源として有している、請求項1〜9のいずれか1項に記載の薬液注入装置
  11. 被験者の透視画像を撮像する透視撮像装置と、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の薬液注入装置と、
    前記薬液注入装置の状態検出手段がデータ検出する状態に前記透視撮像装置の撮像動作を連動させる動作連動手段と、
    を備える薬液注入システム
JP2003107700A 2003-04-11 2003-04-11 薬液注入装置 Expired - Fee Related JP4481585B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003107700A JP4481585B2 (ja) 2003-04-11 2003-04-11 薬液注入装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003107700A JP4481585B2 (ja) 2003-04-11 2003-04-11 薬液注入装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004313243A JP2004313243A (ja) 2004-11-11
JP4481585B2 true JP4481585B2 (ja) 2010-06-16

Family

ID=33469461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003107700A Expired - Fee Related JP4481585B2 (ja) 2003-04-11 2003-04-11 薬液注入装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4481585B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4980892B2 (ja) * 2005-04-11 2012-07-18 株式会社根本杏林堂 薬液注入装置
CN102170927A (zh) * 2008-10-06 2011-08-31 泰尔茂株式会社 注射器泵
EP2735376B1 (en) 2009-07-24 2017-08-23 Bayer Healthcare LLC Syringe for a fluid injector system
JP2013144065A (ja) * 2012-01-16 2013-07-25 Sumitomo Heavy Ind Ltd 放射性薬液投与装置の不良検出方法および放射性薬液投与装置
JP6644469B2 (ja) * 2015-03-10 2020-02-12 株式会社根本杏林堂 表示システム、表示装置、測定装置及び処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004313243A (ja) 2004-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7828776B2 (en) Chemical liquid injection system
JP5802713B2 (ja) 薬液注入システム
US7686789B2 (en) Chemical liquid injection system
US7887513B2 (en) Chemical liquid injection system
JP4481582B2 (ja) 薬液注入システム
JP5227791B2 (ja) 薬液注入装置
JP2005074065A (ja) 薬液注入装置
JP2005131007A (ja) 薬液注入システム
JP3831268B2 (ja) 薬液注入装置
JP4481585B2 (ja) 薬液注入装置
JP5063591B2 (ja) 薬液注入システム
JPWO2007116841A1 (ja) 薬液注入システム
JP2009285497A (ja) 薬液注入装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20041007

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090826

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091023

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100310

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100318

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4481585

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140326

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees