JP4481022B2 - ラジカル硬化性樹脂の製造方法及びラジカル硬化性樹脂を含むラジカル硬化性樹脂組成物 - Google Patents

ラジカル硬化性樹脂の製造方法及びラジカル硬化性樹脂を含むラジカル硬化性樹脂組成物 Download PDF

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本発明は、ラジカル硬化性樹脂の製造方法及びラジカル硬化性樹脂を含むラジカル硬化性樹脂組成物に関する。より詳しくは、ライニング材、塗り床材等の分野に用いられる土木建築用被覆材等に好適なラジカル硬化性樹脂を製造する方法、及び、該製造方法により得られるラジカル硬化性樹脂を含んでなるラジカル硬化性樹脂組成物に関する。
ラジカル硬化性樹脂は、液状で取り扱うことが可能で作業性がよく、しかも硬化物が耐久性、乾燥性、強度等に優れた性能を有することから、様々な用途に適用することができ、特に土木建築用被覆材等の建築材料の仕上げ材等に広く用いられている。土木建築用被覆材は、各種の建造物の屋上や床面等の防食、防水、保護、強度や美観の保持を目的として、ライニング材、塗り床材等として用いられる材料であり、このような用途においては、コンクリート等の基材上にラジカル硬化性樹脂により硬化物が形成されることになる。
従来におけるラジカル硬化性樹脂を製造する方法に関し、本願出願人は、分子内に2個以上の重合可能な不飽和基を有する架橋可能な重合体を製造し、重合性単量体である単官能(メタ)アクリレートを追加してラジカル硬化性樹脂を得る方法を見いだしている(特願2002−226015、特願2002−226016)。この方法で得られるラジカル硬化性樹脂は、機械的強度、密着性、乾燥性、耐水性、耐熱性等の各種物性に優れた被覆層を形成することができ、土木建築用材料等に好適に用いられるものである。しかしながら、この方法においては、製造工程を短縮してより簡便にラジカル硬化性樹脂を製造することについて改良の余地があり、効率的かつ低コストで各種物性に優れたラジカル硬化性樹脂を製造するための工夫の余地があった。
また(メタ)アクリル化合物の全量に対して40〜95重量%のエポキシド(メタ)アクリレートを含有する(メタ)アクリル化合物の混合物において、(a)ヒドロキシ化合物を(メタ)アクリル酸を用いてエステル化する;(b)必要なら、次に更に(メタ)アクリル酸を添加する;(c)次に、工程(a)のエステル化生成物の存在下で過剰の(メタ)アクリル酸をエポキシド類と反応させる工程を含む方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この方法においても、製造工程を短縮して効率的にラジカル硬化性樹脂を製造するための工夫の余地があった。また、この方法で得られる樹脂は、放射線硬化性材料に用いられるものであることから、常温硬化等の様々な硬化システムにも好適に適応できるものとするための工夫の余地があった。
特開平11−269208号公報
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、アルコール類と(メタ)アクリル酸とのエステル化物を含有するラジカル硬化性樹脂を製造する際に、多官能エステル化物と単官能エステル化物とを同時に製造することにより、ラジカル硬化性樹脂の製造工程を短縮できるとともに、別途製造し、混合していた単官能エステル化物の精製工程を不要とする、同時製造による工程短縮化を実現することができ、様々な硬化システムに適応可能で各種物性に優れたラジカル硬化性樹脂を効率的に製造する方法、及び、得られるラジカル硬化性樹脂を含んでなるラジカル硬化性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者等は、ラジカル硬化性樹脂の製造方法について種々検討したところ、アルコール類と(メタ)アクリル酸とのエステル化物を含有するラジカル硬化性樹脂が、機械的強度、密着性、乾燥性、耐水性、耐熱性等の各種物性に優れた被覆層を形成できることを見いだしていた(特願2002−226015、特願2002−226016)が、このようなラジカル硬化性樹脂を製造するに際し、2価以上のアルコール及び1価のアルコールを併用して過剰当量の(メタ)アクリル酸によりエステル化反応を行うと、架橋可能な重合体である多官能エステル化物と、重合性単量体である単官能エステル化物とを同時に製造できることを見いだした。従来の方法においては、架橋可能な重合体を製造した後に別途製造した重合性単量体を追加する方法を採用していたが、これらを1バッチ法で同時に製造することにより、単官能エステル化物を別途製造し、精製する工程を省略して単官能エステル化物が同時に得られ、単官能エステル化物の混合工程を省略することを実現することが可能となる。また、このエステル化反応で残存し得る(メタ)アクリル酸を除去するためにエポキシ化合物と反応させ、生じる(メタ)アクリル酸のエポキシ化物を、ラジカル硬化性樹脂100質量%に対して30質量%以下に設定すると、ラジカル硬化性樹脂の粘度を充分に低減できるとともに、接着性や乾燥性を更に向上でき、樹脂ダレが起こりにくくなり、また、常温硬化や加熱硬化、紫外線等の照射による硬化等の様々な硬化システムに適応できるものとなることを見いだし、上記課題をみごとに解決できることに想到した。
なお、2価以上のアルコールとしてはビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物を含むものを用いることが好適であり、1価のアルコールとしてはフェノキシエタノールを含むものを用いることが好適である。更に、このような製造方法により得られるアルコール類と(メタ)アクリル酸とのエステル化物を含有するラジカル硬化性樹脂を含んでなるラジカル硬化性樹脂組成物が、土木建築用被覆材等の建築材料の仕上げ材等に好適に用いられることを見いだし、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、アルコール類と(メタ)アクリル酸とのエステル化物を含有するラジカル硬化性樹脂を製造する方法であって、2価以上のアルコール及び1価のアルコールを併用して過剰当量の(メタ)アクリル酸によりエステル化して反応混合物(A)を得る工程と、上記反応混合物(A)にエポキシ化合物を反応させるエポキシ化工程とを含んでなり、上記エポキシ化工程で生成する(メタ)アクリル酸のエポキシ化物は、ラジカル硬化性樹脂100質量%に対して30質量%以下であるラジカル硬化性樹脂の製造方法である。
本発明はまた、上記製造方法により得られるラジカル硬化性樹脂を含んでなるラジカル硬化性樹脂組成物でもある。
以下に本発明を詳述する。
本発明の製造方法は、2価以上のアルコール及び1価のアルコールを併用して過剰当量の(メタ)アクリル酸によりエステル化して反応混合物(A)を得る工程(以下、「第一工程」ともいう。)と、該反応混合物(A)にエポキシ化合物を反応させるエポキシ化工程(以下、「第二工程」ともいう。)とを含むものである。
上記第一工程は、2価以上のアルコール及び1価のアルコールと(メタ)アクリル酸とをエステル化する工程であるが、2価以上のアルコール及び1価のアルコールを併用することにより、2価以上のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化反応、及び、1価のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化反応とを同時に行うことが可能となることから、2価以上のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物、及び、1価のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物を同時に得ることができる。
このような工程に用いられる2価以上のアルコール及び1価のアルコールとしては、これらのアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物が後述する好適なものとなるように適宜選択すればよいが、ベンゼン環を有するアルコール及び/又はそのアルキレンオキシド付加物を用いることが好ましい。
上記2価以上のアルコール(多価アルコール)とは、水酸基を2個以上有するアルコールであり、例えば、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ジメチロールシクロヘキサン、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレート、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ビスフェノールF、ビスフェノールZ、ビスフェノールS、ビスフェノールAF、ビスフェノールC、ビスフェノールF−D、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールA等の2価アルコール及びこれらのアルキレンオキシド付加物;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ノボラックフェノール、クレゾールノボラック等の3価以上のアルコール及びこれらのアルキレンオキシド付加物等の1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールZ、ビスフェノールS、ビスフェノールAF、ビスフェノールC、ビスフェノールF−D及びこれらのアルキレンオキシド付加物を用いることが好適である。より好ましくは、これらのアルキレンオキシド付加物である。中でも、上記2価以上のアルコールがビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物を含むものである形態は、本発明の好ましい形態の1つである。更に好ましくは、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物を含むことである。
上記1価のアルコール(モノアルコール)としては、例えば、ブタノール、2−エチルヘキサノール、ラウリルアルコール、シクロヘキサノール、トリメチルシクロヘキサノール、2−メチル−3−フェニルプロパノール、アリルアルコール、グリシドール、フェノール、フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、イソボルネオール、ジシクロペンテニルオキシエタノール等の1種又は2種以上が好適である。これらの中でも、フェノキシエタノールを用いることが好ましく、上記1価のアルコールがフェノキシエタノールを含むものである形態は、本発明の好ましい形態の1つである。
上記2価以上のアルコールと1価のアルコールとの比率としては、2価以上のアルコールが、2価以上のアルコール及び1価のアルコールの合計100質量%に対して、20質量%以上、90質量%以下であることが好ましい。20質量%未満であると、ラジカル硬化性樹脂を用いて得られる硬化物の耐水性等の物性が充分とはならないおそれがあり、90質量%を超えると、粘度を充分に低減することができないおそれがある。より好ましくは、30質量%以上であり、更に好ましくは、40質量%以上である。また、より好ましくは、85質量%以下であり、更に好ましくは、80質量%以下である。また、好適な範囲としては、20〜90質量%である。より好ましくは、30〜80質量%であり、更に好ましくは、40〜80質量%である。
上記(メタ)アクリル酸の使用量としては、充分にエステル化反応させるために、2価以上のアルコール及び1価のアルコールに対して過剰当量を使用することが適当であり、第二工程により生成する(メタ)アクリル酸のエポキシ化物の含有割合が後述する範囲となるように適宜設定すればよいが、エステル化反応の進行を速やかにすることと低粘度のラジカル硬化性樹脂を得るために、2価以上のアルコール及び1価のアルコールの水酸基1モルに対して、(メタ)アクリル酸を1.05モル以上とすることが好ましい。より好ましくは、1.1モル以上である。一方、1.9モル以下とすることが好ましい。より好ましくは、1.5モル以下である。また、好適な範囲としては、1.05〜1.9モルであり、より好ましくは、1.1〜1.5モルである。
上記第一工程において、エステル化反応としては、エステル化触媒の存在下、常圧又は減圧下で行うことができる。反応の温度としては、70〜140℃とすることが好ましい。また、エステル化反応を円滑に進めるため、縮合水と共沸するキシレン、トルエン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の溶媒を用いてもよい。また、反応中のゲル化を防ぐため、空気又は酸素と不活性ガスとの混合ガス気流下で、ラジカル重合禁止剤を添加して行うことが好ましい。
上記エステル化触媒としては、公知のものが使用でき、例えば、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、スルホフタル酸、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸等の有機スルホン酸等の1種又は2種以上を用いることができる。
上記ラジカル重合禁止剤もまた、公知のものが使用でき、例えば、メトキノン、ブチル化ヒドロキシトルエン等のフェノール類;ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、モノメチルハイドロキノン等のハイドロキノン類;ベンゾキノン等のキノン類;フェノチアジン等の硫黄化合物;トリフェニルスチビン;錫(II)化合物等が挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、上記第一工程の終了は、留出する縮合水の量で判断することができ、理論縮合水量の80%以上の縮合水が留出するまでエステル化を進めることが好ましい。
上記第一工程により得られる反応混合物(A)としては、2価以上のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物、1価のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物、及び、未反応の(メタ)アクリル酸を含むものである。なお、未反応の2価以上のアルコールや1価のアルコールを含んでいてもよい。
上記反応混合物(A)において、2価以上のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物としては、(メタ)アクリロイル基を分子内に少なくとも1つ有する化合物であるが、2以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(ジエステル類、トリエステル類等)のみを含む形態であってもよく、1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物(モノエステル類)との混合形態であってもよい。
なお、本発明においては、アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物として、1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物を「単官能エステル化物」(重合性単量体)ともいい、また、2以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を「多官能エステル化物」(架橋可能な重合体、架橋性重合体)ともいう。また、多官能エステル化物を「オリゴマー」と呼ぶこともある。
上記2以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、分子内にオキシアルキレン鎖の末端に(メタ)アクリロイル基を有する末端基を2〜4個有する形態が好適である。
なお、一つのオキシアルキレン鎖が有するオキシアルキレン単位の個数としては、1個以上、10個以下であることが好ましい。オキシアルキレン鎖が無いと、ラジカル硬化性樹脂を用いて形成される皮膜の柔軟性や基材追従性が充分とはならないおそれがあり、10を超えると、硬化物が耐水性に優れたものとはならないおそれがある。より好ましくは、2個以上、8個以下であり、更に好ましくは、4個以下である。
上記オキシアルキレン単位としては、炭素数2〜4個のオキシアルキレン単位により構成されるものであることが好ましい。すなわち、上記オキシアルキレン単位としては、オキシエチレン単位、オキシプロピレン単位及びオキシブチレン単位からなる群より選択される少なくとも1種のオキシアルキレン単位により構成されるものが好ましい。オキシアルキレン単位の炭素数が4を超えると、ラジカル硬化性樹脂の粘度が高くなり、効率的に作業を行うことができないおそれがある。より好ましくは、炭素数2〜3のオキシアルキレン単位により構成されるものであり、更に好ましくは、炭素数2のオキシアルキレン単位、すなわちオキシエチレン単位により構成されるものである。なお、オキシアルキレン単位を2個以上有する場合には、全て同じであってもよく、異なっていてもよい。また、分子内に有する2個以上のオキシアルキレン鎖は、それぞれが、全く同じオキシアルキレン単位の構成であってもよいし、異なっていてもよい。
上記2以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の(メタ)アクリロイル基は、全て同じであってもよく、アクリロイル基とメタクリロイル基とが組み合わされたものであってもよい。
上記2以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては更に、フェノールの残基を有する形態であることが好適である。フェノールの残基とは、フェノールが有する水酸基から活性水素を除いた構造をもつ残基を意味する。なお、このような残基を1分子内に1個有していてもよく、2個以上有していてもよい。
このような2以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の好ましい形態としては、ビスフェノールAから誘導される構造を有するものであり、より好ましくは、下記一般式(1);
Figure 0004481022
(式中、Rは、同一若しくは異なって、水素原子又はメチル基を表す。R、R、R及びRは、同一若しくは異なって、水素原子又はメチル基を表す。n及びmはそれぞれ0〜10の整数を表し、かつ、n+mは、1以上、10以下である。)で表される構造を有するビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレートである。
上記反応混合物(A)において、1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、上述した2価以上のアルコール及び/又は一価のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化反応により得られるものであればよいが、1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物に起因する臭気を充分に抑制するために、常圧での沸点が150℃以上である2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート等の1種又は2種以上であることが好適である。中でも、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレートであることが好ましい。
上記第二工程は、第一工程で得られた反応混合物(A)にエポキシ化合物を反応させる工程であり、これにより、残存する未反応の(メタ)アクリル酸が充分に処理され、(メタ)アクリル酸のエポキシ化物(「エポキシ(メタ)アクリレート」ともいう。)を生じ得る。なお、これは、過剰の(メタ)アクリル酸がラジカル硬化性樹脂中に残存すると、耐水性の低下を生じるおそれがあり、環境条件によっては硬化阻害を起こすおそれがあることから、(メタ)アクリル酸の残存量を充分に低減することが好適であることによる。
このような工程で用いられるエポキシ化合物としては、例えば、1分子内に1個のエポキシ基を有する化合物であるプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、カルボン酸モノグリシジルエステル、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ネオデカン酸グリシジルエーテル等;1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であるビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等;多価アルコールのグリシジルエーテルであるネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル等;多価カルボン酸のグリシジルエーテルであるフタル酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル等の他、これらのアルキレンオキサイド付加物等が好適であり、これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、1分子内に1個のエポキシ基を有する化合物(単官能エポキシ化合物)としては、フェニルグリシジルエーテルが好ましく、1分子内に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(多官能エポキシ化合物)としては、そのエポキシ当量が500g/eq以下(より好ましくは、250g/eq以下)である形態のものが好ましく、これらにより、ラジカル硬化性樹脂の粘度をより充分に低減することが可能となる。
なお、エポキシ化合物の使用量としては、第二工程により生じ得る(メタ)アクリル酸のエポキシ化物の含有割合が、ラジカル硬化性樹脂100質量%に対して30質量%以下となるように、第一工程で用いられる(メタ)アクリル酸の量を考慮して適宜設定すればよい。
上記第二工程において、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物との反応としては、例えば、反応触媒の存在下で80〜140℃に加熱することにより行うことができる。また、この際、酸価が20mgKOH/g以下になるまで反応を続けることが好適である。反応は、窒素等の不活性ガス気流下でも行うことができるが、反応中のゲル化を充分に防止するためには、空気又は酸素と不活性ガスとの混合ガス気流下で、上述したラジカル重合禁止剤を添加して行うことが好ましい。
上記反応触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリエチルベンゼンアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、トリフェニルホスフィン等の1種又は2種以上を用いることができる。
なお、第一工程で共沸溶媒を用いた場合には、第一工程終了後又は第二工程終了後に減圧下でこの共沸溶媒を留去すればよい。
上記第二工程により得られる(メタ)アクリル酸のエポキシ化物としては、単官能エポキシ(メタ)アクリレートを含むものであることが好ましく、これにより、得られるラジカル硬化性樹脂の粘度をより充分に低減させることが可能となる。なお、単官能エポキシ(メタ)アクリレートとは、1分子内に1個の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを意味する。
本発明の製造方法においては、上記第一工程及び第二工程を経ることによりラジカル硬化性樹脂を得ることができる。このようにして得られるラジカル硬化性樹脂は、アルコール類と(メタ)アクリル酸とのエステル化物及び上記エポキシ化工程で生じた(メタ)アクリル酸のエポキシ化物を含有するものである。なお、本発明を阻害しない範囲で未反応の2価以上のアルコール、1価のアルコール、(メタ)アクリル酸、エポキシ化合物を含んでいてもよい。
上記ラジカル硬化性樹脂の特に好ましい形態としては、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート及び単官能エポキシ(メタ)アクリレートを含む形態である。
上記ラジカル硬化性樹脂において、2以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物と1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物との比率としては、1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物が、2以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物及び1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物の合計質量100質量%に対して、1質量%以上とすることが好ましい。1質量%未満であると、ラジカル硬化性樹脂の粘度が高くなり、効率的な作業ができなくなるおそれがあるとともに、繊維補強材、骨材に代表される副資材を含有した樹脂組成物を得た場合、副資材への含浸性が低下し、樹脂組成物を用いて形成される硬化物の強度が充分とはならないおそれがある。より好ましくは、5質量%以上である。一方、80質量%以下とすることが好ましい。80質量%を超えると、充分な柔軟性を得られないおそれがある。より好ましくは、60質量%以下である。また、好適な範囲としては、1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物が1〜80質量%であることであり、より好ましくは、5〜60質量%である。
上記ラジカル硬化性樹脂において、(メタ)アクリル酸のエポキシ化物としては、ラジカル硬化性樹脂100質量%に対して、30質量%以下であることが適当である。ラジカル硬化性樹脂100質量%に対して、30質量%以下であることが適当である。30質量%を超えると、粘度低減性を充分に発揮することができないおそれがあり、また、常温硬化させる場合には、充分に硬化しないおそれがある。より好ましくは、20質量%以下であり、更に好ましくは、15質量%以下である。なお、ここで、「ラジカル硬化性樹脂」とは、上述したように、アルコール類と(メタ)アクリル酸とのエステル化物及びエポキシ化工程で生じた(メタ)アクリル酸のエポキシ化物の他、未反応の2価以上のアルコール、1価のアルコール、(メタ)アクリル酸、エポキシ化合物を含んでいてもよいものである。
本発明はまた、上記製造方法により得られるラジカル硬化性樹脂を含んでなるラジカル硬化性樹脂組成物でもある。
上記ラジカル硬化性樹脂組成物は、放射線や紫外線の照射及び/又は硬化剤の添加により硬化させることができるものであり、硬化剤としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂に用いられる公知の硬化剤が使用できる。具体的には、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のアルキルパーエステル、ビス(4−tーブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等の過酸化物;2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2−メチルブチロニトリル等のアゾ化合物等の1種又は2種以上を用いることができる。
上記硬化剤の使用量としては、硬化剤の種類やラジカル硬化性樹脂組成物の用途等により適宜設定すればよいが、ラジカル硬化性樹脂100質量部に対し、0.1質量部以上とすることが好ましく、また、10.0質量部以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.2質量部以上であり、また、5質量部以下である。また、必要に応じて、硬化促進剤を併用することができる。硬化促進剤としては、オクチル酸コバルト、オクチル酸マンガン等の金属石鹸;コバルトアセチルアセトナート、バナジウムアセチルアセトナート等の金属キレート化合物;ジメチルアニリン、ジメチルトルイジン等のアミン化合物;アセト酢酸エチル、アセチルアセトン等の1種又は2種以上を用いることができる。
上記ラジカル硬化性樹脂組成物は、パラフィンを含むことが好ましい。パラフィンとは、パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスから選択される少なくとも1種のワックスであり、これらは、原油中に存在し、常温において固体又は半固体の炭化水素の混合物である。
上記パラフィンワックスとしては、例えば、パラフィンワックス150(商品名、日本精蝋社製、融点66℃)、パラフィンワックス140(商品名、日本精蝋社製、融点61℃)、パラフィンワックス130(商品名、日本精蝋社製、融点55℃)、パラフィンワックス115(日本精蝋社製、融点47℃)等が挙げられる。また、マイクロクリスタリンワックスとしては、例えば、Hi−Mic−2065(商品名、日本精蝋社製、融点75℃)、Hi−Mic−2045(商品名、日本精蝋社製、融点64℃)等が挙げられる。これらのパラフィンは、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を適宜混合して用いてもよい。
上記パラフィンを本発明のラジカル硬化性樹脂組成物に使用する場合には、パラフィンワックスの分散剤を併用することが好ましい。パラフィンワックスの分散剤としては、例えば、水酸基、カルボキシル基及びエステル結合部位から選択される少なくとも1種の構造を有するワックスであることが好ましい。具体的には、例えば、ドデカン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸オクタデシル等の、炭素数12以上の脂肪酸及びその誘導体;ノニポール160(商品名、三洋化成工業社製)、エマルミン200(商品名、三洋化成工業社製)等の、アルキルフェノールや、高級アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが付加したアルコール類;NPS−9125、NPS−9210、NPS−6010、HAD−5080、NSP−8070、OX−020T、OX−1949(商品名、何れも日本精蝋社製)等のパラフィンワックスやマイクロクリスタリンワックスから酸化反応等で誘導される変性ワックス;ダイヤモンドワックス(商品名、新日本理化社製)等の動植物油脂の誘導体;セラマー67(商品名、東洋ペトロライロ社製)、セラマー1608(商品名、東洋ペトロライロ社製)等の、カルボキシル基含有単量体とオレフィンとの重合体等が挙げられる。これらパラフィンワックスの分散剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を適宜混合して用いてもよい。
本発明において、上記パラフィンワックスの分散剤に対するパラフィンの使用比率は、用いるラジカル硬化性樹脂の種類や分子量、組成に応じて適宜設定すればよいが、質量比(パラフィンの質量/パラフィンワックスの分散剤の質量)が500〜1の範囲内であることが好ましい。この範囲よりパラフィンワックスの分散剤の比率が大きいと、乾燥性が充分なものとはならないおそれがあり、この範囲よりパラフィンワックスの分散剤の比率が小さいと、硬化物における積層樹脂層の被接着性が優れたものとはならないおそれがあることから、上記の範囲を逸脱すると、乾燥性及び上記積層樹脂層の被接着性をともに充分に満足し得るラジカル硬化性樹脂組成物を得ることができないおそれがある。より好ましくは、300〜2の範囲内であり、更に好ましくは、200〜2の範囲内である。このような範囲に設定することにより、乾燥性及び硬化物における積層樹脂層の被接着性を更に向上させることが可能となる。
上記ワックス類の使用量、すなわち、上記パラフィンとパラフィンワックスの分散剤との合計量としては、アルコール類と(メタ)アクリル酸とのエステル化物の種類や組成、パラフィン類の種類や組成等に応じて適宜設定することが好適であり、硬化時に上記ラジカル硬化性樹脂組成物の硬化表面上にワックス薄膜(被膜)を形成することができるように設定すればよいが、ラジカル硬化性樹脂100質量部に対して、0.005〜2質量部用いることが好ましい。0.005質量部未満であると、得られるラジカル硬化性樹脂組成物の乾燥性が充分とはならないおそれがあり、2質量部を超えると、得られるラジカル硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物の強度物性が充分とはならないおそれがある。より好ましくは、乾操性及び得られるラジカル硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物の強度物性の観点から、0.02〜0.6質量部である。
上記ラジカル硬化性樹脂組成物としてはまた、必要に応じて、揺変性付与剤、充填剤、乾燥性向上剤、増粘剤、着色剤、繊維強化材、骨材等を1種又は2種以上含んでいてもよい。また、他種の熱硬化性樹脂1種又は2種以上を混合してもよい。更に、粘度調整のため、溶剤、希釈剤を混合してもよい。これらの使用量としては、ラジカル硬化性樹脂組成物の用途等に応じて適宜設定することが好ましい。
上記揺変性付与剤としては、無水微粉末シリカ、アスベスト、クレー等が挙げられる。充填剤としては、水酸化アルミ、タルク、珪砂、炭酸カルシウム、酸化アンチモン等が挙げられる。
上記充填剤としては、水酸化アルミニウム(ATH)、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、クレー、タルク、ガラスパウダー、ミルドファイバー、クリストバライト、マイカ、シリカ、川砂、珪藻土、雲母粉末、石膏、ガラス粉末等の無機充填剤;有機充填剤等が挙げられる。
上記乾燥性向上剤としては、乾性油、アリルグリシジルエーテル、ジエチレングリコール及び無水マレイン酸の付加重合体等等のアリルオキシ基を有する不飽和又は飽和ポリエステルオリゴマー等が挙げられる。
上記増粘剤としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等の金属酸化物;イソシアネート類、オキサゾリン類等が挙げられる。
上記着色剤としては、有機顔料、無機顔料、染料等が挙げられる。
上記繊維強化材としては、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維;アラミド繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維等の有機繊維等が挙げられる。繊維強化材の形状としては、マット状、チョップ状、ロービング状等が挙げられる。
上記他種の熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記溶剤、希釈剤としては、公知のものが使用でき、例えば、トルエン、キシレン、酢酸ブチル等が挙げられる。また、スチレン、ビニルトルエン、メタクリル酸メチル、酢酸ビニル等の重合性不飽和基を有する単量体を希釈剤として用いてもよい。臭気の面から、常圧での沸点が150℃以上のものが好ましい。
本発明のラジカル硬化性樹脂組成物を製造する方法としては、上記製造方法により得られるアルコール類と(メタ)アクリル酸とのエステル化物及び(メタ)アクリル酸のエポキシ化物を含有するラジカル硬化性樹脂に、必要に応じて添加されるその他の成分を混合することにより行うことができる。なお、繊維強化材を用いる場合には、上記ラジカル硬化性樹脂に、必要に応じて添加されるその他の成分を混合した混合物を、繊維強化材に含浸又は混合させることにより行うことができる。
本発明のラジカル硬化性樹脂組成物は、強度や伸び等の基本性能に優れ、しかも柔軟性、基材追従性が優れることから硬化物の亀裂や基材からの剥離が起こりにくいうえに、臭気を抑制することが可能であり、立て面の樹脂ダレが起こりにくいことから、各種の用途に好ましく用いることができるものである。このようなラジカル硬化性樹脂組成物の用途としては、特に土木建築用被覆材として好適であり、各種の建造物の屋上や床面、壁面等に防水、防食、強度や美観の保持を目的として施されるライニング材、塗り床材等を形成する材料とすることができる。なお、このようなライニング材、塗り床材では一般的にプライマー層、中間層、トップコート層という多層構造を施工する。プライマー層とは、基材と被覆材とを充分付着させることを目的として設けられる層であり、プライマー層にはイソシアネートとグリコールとを反応させて得られるウレタンプレポリマーを配合することが好ましい。中間層とは、被覆材の主材となる層であり、耐久性、機械的強度を発現させるための層である。中間層には、骨材、モルタル、繊維強化材、揺変性付与剤、乾燥性向上剤等を含むことが好ましい。また、トップコートとは、中間層の保護、耐侯性、意匠性、防滑性等を目的として設けられる層であり、トップコートには顔料、乾燥性向上剤等を含むことが好ましい。本発明のラジカル硬化性樹脂組成物としては、これらの土木建築用被覆材の中でも、特に中間層、トップコート層を形成する材料として好適なものであり、トップコート層を形成する材料として最も好適なものである。なお、中間層及び/又はトップコート層として用いる場合には、パラフィンを添加することが好ましい。
本発明のラジカル硬化性樹脂組成物はまた、これらの土木建築用被覆材の用途以外にも、繊維強化プラスチック、レジンコンクリート、塗料、注型の材料;コンクリート、モルタル、鋼板、ガラス等を被覆する被覆材料等の各種用途にも好適に用いることができるものである。
本発明のラジカル硬化性樹脂組成物により皮膜(塗膜)を形成する方法としては、例えば、該樹脂組成物を基材に塗布した後硬化させることにより皮膜を成形する方法や、また、マット状の繊維強化材を用いる場合には、該樹脂組成物をハンドレイアップ等により繊維強化材を含浸させて被覆材とし、硬化させることにより皮膜を形成する方法等が挙げられる。
上記基材としては、例えば、ガラス、スレート、コンクリート、モルタル、セラミック、石材等の無機質基材;アルミニウム、鉄、亜鉛、錫、銅、チタン、ステンレス、ブリキ、トタン等からなる金属板、表面に亜鉛、銅、クロム等をメッキした金属、表面をクロム酸、リン酸等で処理した金属等の金属基材;ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)、FRP(織維強化プラスチック)、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリオレフィン、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、等のプラスチック基材;合成皮革;ヒノキ、スギ、マツ、合板等の木材;繊維、紙等の有機素材等が挙げられる。また、これらの基材は、本発明のラジカル硬化性樹脂組成物が塗装される前に、通常用いられるプライマーや、下塗り、中塗り、メタリックベース等の上塗り等塗装用塗料が塗装されていてもよい。
上記ラジカル硬化性樹脂組成物を基材に塗布する方法、及び、硬化方法としては、該樹脂組成物が用いられる用途等により適宜選択すればよいが、塗布方法としては、例えば、浸漬塗り、刷毛塗り、ロール刷毛塗り、スプレーコート、ロールコート、スピンコート、ディップコート、スピンコート、バーコート、フローコート、静電塗装、ダイコート、フイルムラミネート、ゲルコート等による方法等が挙げられる。また、硬化方法としては、常温で硬化させる方法、加熱により硬化させる方法、紫外線等を照射して硬化させる方法等が挙げられ、また、これらを適宜組み合わせて行ってもよい。
なお、上記ラジカル硬化性樹脂組成物から形成される塗膜の膜厚としては、用いられる用途により適宜設定すればよい。
本発明のラジカル硬化性樹脂の製造方法は、上述のような構成であるので、多官能エステル化物と単官能エステル化物とを同時に製造することにより、単官能エステル化物の混合工程を省略できるとともに、単官能エステル化物の精製工程をも省略することができ、様々な硬化システムに適応可能で各種物性に優れたラジカル硬化性樹脂を効率的に製造することが可能となる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
(第一工程)
攪拌機、Dean−Sterk型水分離機、ガス導入管及び温度計を備えたフラスコに、BA−8Uグリコール(商品名、ビスフェノールA8EO付加物、日本乳化剤社製)580g、フェノキシエタノール414g、メタクリル酸516g、シクロヘキサン100g、パラトルエンスルホン酸1水和物8g、2−メチルハイドロキノン0.25g、フェノチアジン0.4gを仕込み、空気を吹き込みながら120℃に加熱した。
120℃に到達してから、8時間後に流出した縮合水が81g(理論出水量の91%)となった。その後、110℃に下げ、減圧下(0.06MPa以下)で3時間シクロヘキサンを留去した。この時の反応混合物の酸価は36mgKOH/gであった。
(第二工程)
次いで、この反応物にフェノチアジン0.25g、2−メチルハイドロキノン0.1g、トリエチルアミン10g、エポライト100E(商品名、共栄社化学製のジエチレングリコールジグリシジルエーテル、エポキシ当量152)154gを加え、再度115℃に昇温し、空気を吹き込みながら反応を行った。
115℃に昇温してから、3時間後に反応混合物の酸価が4.5mgKOH/gとなり、粘度が95mPa・sの樹脂(1)を得た。
実施例2
(第一工程)
攪拌機、Dean−Sterk型水分離機、ガス導入管及び温度計を備えたフラスコに、BA−8Uグリコール(商品名、ビスフェノールA8EO付加物、日本乳化剤社製)580g、フェノキシエタノール414g、メタクリル酸516g、シクロヘキサン100g、パラトルエンスルホン酸1水和物8g、2−メチルハイドロキノン0.25g、フェノチアジン0.4gを仕込み、空気を吹き込みながら120℃に加熱した。120℃に到達してから、8時間後に流出した縮合水が81g(理論出水量の91%)となった。
その後、110℃に下げ、減圧下(0.06MPa以下)で3時間シクロヘキサンを留去した。この時の反応混合物の酸価は36mgKOH/gであった。
(第二工程)
次いで、この反応物にフェノチアジン0.25g、2−メチルハイドロキノン0.1g、トリエチルアミン10g、ネオデカン酸グリシジルエーテル180g、エポトートYD−127(商品名、東都化成社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量183.4)46gを加え、再度115℃に昇温し、空気を吹き込みながら反応を行った。
115℃に昇温してから、3時間後に反応混合物の酸価が4.5mgKOH/gとなり、粘度が82mPa・sの樹脂(2)を得た。
実施例3
(第一工程)
攪拌機、Dean−Sterk型水分離機、ガス導入管及び温度計を備えたフラスコに、BA−8Uグリコール(商品名、ビスフェノールA8EO付加物、日本乳化剤社製)580g、フェノキシエタノール414g、メタクリル酸516g、シクロヘキサン100g、パラトルエンスルホン酸1水和物8g、2−メチルハイドロキノン0.25g、フェノチアジン0.4gを仕込み、空気を吹き込みながら120℃に加熱した。120℃に到達してから、8時間後に流出した縮合水が81g(理論出水量の91%)となった。
その後、110℃に下げ、減圧下(0.06MPa以下)で3時間シクロヘキサンを留去した。この時の反応混合物の酸価は36mgKOH/gであった。
(第二工程)
次いで、この反応物にフェノチアジン0.25g、2−メチルハイドロキノン0.1g、N,N,N−トリエチルベンゼンアンモニウムクロライド8g、フェニルグリシジルエーテル150gを加え、再度115℃に昇温し、空気を吹き込みながら反応を行った。
115℃に昇温してから、4時間後に反応混合物の酸価が4.5mgKOH/gとなり、粘度が75mPa・sの樹脂(3)を得た。
比較例1
(第一工程)
攪拌機、冷却管、ガス導入管及び温度計を備えたフラスコに、エポトートYD−127(商品名、東都化成社製のビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量183.4)1840g、2−メチルハイドロキノン0.54g、トリエチルアミン6.8gを仕込み、空気を吹き込みながら110℃に加熱し、2時間でメタクリル酸861gを滴下した。滴下終了後115℃で8時間後反応し、酸価が3.5mgKOH/gのオリゴマーを得た。
(第二工程)
このオリゴマー65質量部をフェノキシエチルメタクリレート35質量部で希釈し、樹脂(4)を得た。
比較例2
(第一工程)
攪拌機、Dean−Sterk型水分離機、ガス導入管及び温度計を備えたフラスコに、BA−8グリコール(商品名、ビスフェノールA8EO付加物、日本乳化剤社製)2312g、メタクリル酸826g、トルエン137g、パラトルエンスルホン酸1水和物13.7g、フェノチアジン0.27g、2−メチルハイドロキノン0.54gを仕込み、空気を吹き込みながら120℃に加熱した。120℃に達してから8時間後に流出した縮合水が129g(理論出水量の90%)となった。反応混合物の酸価は36mg・KOH/gであった。反応混合物の温度を90℃に下げ、減圧下で2時間トルエンを留去した。
(第二工程)
この反応混合物にフェノチアジン0.27g、トリエチルアミン9.1g、エポライト100E(商品名、共栄社化学社製、エポキシ当量152)259gを加え、再度115℃に昇温し、空気を吹き込みながら反応を行った。115℃に昇温してから6時間後に、反応混合物の酸価が4.5mg・KOH/gのオリゴマーを得た。
(第三工程)
このオリゴマー65質量部に対し、フェノキシエチルメタクリレート35質量部を混合し、樹脂(5)を得た。
比較例3
(第一工程)
攪拌機、Dean−Sterk型水分離機、ガス導入管及び温度計を備えたフラスコに、BA−8Uグリコール(商品名、ビスフェノールA8EO付加物、日本乳化剤社製)260g、フェノキシエタノール414g、メタクリル酸516g、シクロヘキサン100g、パラトルエンスルホン酸1水和物8g、2−メチルハイドロキノン0.25g、フェノチアジン0.4gを仕込み、空気を吹き込みながら120℃に加熱した。120℃に到達してから、8時間後に流出した縮合水が65g(理論出水量の90%)となった。
その後、110℃に下げ、減圧下(0.06MPa以下)で3時間シクロヘキサンを留去した。
(第二工程)
次いで、この反応物にフェノチアジン0.25g、2−メチルハイドロキノン0.1g、トリエチルアミン10g、ネオデカン酸グリシジルエーテル480gを加え、再度115℃に昇温し、空気を吹き込みながら反応を行った。
115℃に昇温してから、3時間後に反応混合物の酸価が4.5mgKOH/gとなり、粘度が58mPa・sの樹脂(6)を得た。
実施例1〜3及び比較例1〜3において用いた原料の種類、質量(g)、並びに、生じたエポキシメタクリレート量(g)、エポキシメタクリレートのオリゴマーに対する質量割合(質量%)及びエポキシメタクリレートのラジカル硬化性樹脂に対する質量割合(質量%)を表1に示す。
Figure 0004481022
<評価>
各樹脂(1)〜(6)に、2%のアエロジル♯200(商品名、日本アエロジル社製)を加え、ホモミキサーで撹拌した。更にパラフィンワックス140を300pm、パラフィンワックス130を700ppm、NPS9125を100ppm(いずれも全て、日本精蝋社製)添加した。
更に、予めウレタンプライマーNS−YP(商品名、日本触媒社製)を塗布後、一晩放置した30cm×30cmのコンクリート板上に、100質量部の樹脂(1)〜(6)、0.5質量部のジメチルアニリン、0.5質量部のオクチル酸コバルト(金属分8質量%)、及び、1質量部のパークミルH80(商品名、日本油脂社製)を混合し、樹脂80gをガラス繊維マットの25cm×25cmに含浸させて、ライニングした。
その後、コンクリート板を垂直に立てかけ、20℃雰囲気下に放置し、樹脂ダレ、表面の乾燥性を目視、指触にて評価した。
一晩放置後、試験片上のライニング表面に、4cm角の鉄製ジグをエポキシ系接着剤で接着し、建研式接着力試験機で被覆層とコンクリート層間の接着力を測定した。結果を表2に示す。
(樹脂ダレの評価)
樹脂ダレは、以下のように評価した。
〇:樹脂がたれておらず、ガラス繊維からの樹脂抜けもない。
△:樹脂がたれて、ガラス繊維から樹脂抜けした部分が10〜20箇所ある。
×:樹脂がたれて、ガラス繊維から樹脂抜けした部分が20箇所以上ある。
Figure 0004481022
比較例1で得られた樹脂(4)は、本発明の製造方法とは異なる方法で製造したラジカル硬化性樹脂であるが、表2より、本発明におけるラジカル硬化性樹脂に比較して乾燥性、接着性に劣ることが分かった。
また比較例2で得られた樹脂(5)は、2価のアルコールのみとメタクリル酸とを反応させて、未反応メタクリル酸をエポキシ化合物で処理したオリゴマーをフェノキシエチルメタクリレートで溶解したものであるが、製造工程が1つ増え、高価なフェノキシエチルメタクリレートを購入して用いる必要がある。
更に比較例3で得られた樹脂(6)は、エポキシメタクリレートの含有割合が40質量%以上となる組成からなるが、表2より、接着性に劣り、乾燥性、樹脂ダレも低下することが分かった。

Claims (4)

  1. アルコール類と(メタ)アクリル酸とのエステル化物を含有するラジカル硬化性樹脂を製造する方法であって、2価以上のアルコール及び1価のアルコールを併用して過剰当量の(メタ)アクリル酸によりエステル化して反応混合物(A)を得る工程と、該反応混合物(A)にエポキシ化合物を反応させるエポキシ化工程とを含んでなり、
    該エポキシ化工程で生成する(メタ)アクリル酸のエポキシ化物は、ラジカル硬化性樹脂100質量%に対して30質量%以下であって、
    該2価以上のアルコールは、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物を含むものである
    ことを特徴とするラジカル硬化性樹脂の製造方法。
  2. 前記1価のアルコールは、フェノキシエタノールを含むものである
    ことを特徴とする請求項1記載のラジカル硬化性樹脂の製造方法。
  3. 前記2価以上のアルコールは、2価以上のアルコール及び1価のアルコールの合計100質量%に対して、20質量%以上、90質量%以下である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のラジカル硬化性樹脂の製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の製造方法により得られるラジカル硬化性樹脂を含んでなる
    ことを特徴とするラジカル硬化性樹脂組成物。
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