JP4479894B2 - 光拡散性樹脂 - Google Patents

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本発明は光拡散性樹脂およびこの光拡散性樹脂を含む光拡散性光学材料組成物、さらにはこの光拡散性光学材料組成物を熱成形して得られる光拡散性光学物品に関する。
熱可塑性樹脂を用いた光拡散性の機能を有する光学物品は照明看板や照明カバー、透過型ディスプレイ用の光拡散板などとして広く用いられている。
この光拡散性の機能を発現させるためには、物品表面に加工を施して光拡散性を付与する方法がある。具体的には、ポリカーボネート等の熱可塑性透明樹脂をシート状に成形後、エンボス加工によって、物理的に表面に凹凸を賦形せしめたエンボスシート(特許文献1参照。)に代表される表面賦形法があげられる。しかしこの表面賦形法によって得られる物品では、表面形状が破損しやすく、保護するための配慮が必要であることや、凹凸を付与するための厚みを必要とするため、部材が薄肉化できず、ある程度の厚みが必要であることなどから透過光の減少をまねく場合があった。そこで、熱可塑性透明樹脂そのものに光拡散性の機能を付与させた、光拡散性樹脂組成物が広く用いられている。
熱可塑性透明樹脂自身に光拡散性を付与する方法としては、無機微粒子や有機微粒子を分散させたり(特許文献2参照。)、賦形する際に樹脂内部に気泡を生じさせる方法がある。また、結晶性樹脂を含む2種以上の樹脂をブレンドすることによる方法(特許文献3参照。)や、流動性の異なる熱可塑性透明樹脂のブレンドによる相分離構造を利用する方法(特許文献4。参照)などが知られている。
このなかでも微粒子を分散させる方法は最も一般的な手法であり、光拡散性能も優れているが、粒子が不均一に分散していると出射光がムラになったり、添加量が増大すると、機械強度が低下するなどの問題がある。一方、樹脂のブレンドによる手法では分散させる樹脂相のドメインサイズを制御することが難しく、安定した性能が得にくいという問題があった。
特開平4−275501号公報 特開平6−107881号公報 特開昭52−55651号公報 特開平9−80208号公報
本発明は樹脂自身が光拡散性の機能を有し、かつ生産性に優れる光拡散性樹脂、およびこの光拡散性樹脂を含む光拡散性光学材料組成物、さらにはこの光拡散性光学材料組成物を熱成形して得られる光拡散性光学物品を提供することを課題とする。
本発明は上記事情に鑑み鋭意検討した結果、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと芳香族ビニルモノマーから選択したモノマー組成物を重合して得られる、特定の構成単位の組成からなる共重合体の芳香環を、特定の範囲で水素化反応することによって得られる樹脂が、光拡散性能に優れていることを見出し、本発明に到った。
すなわち本発明は(メタ)アクリル酸エステルモノマーと芳香族ビニルモノマーとを含むモノマー組成物を重合して得られる共重合体の構成単位において芳香族ビニルモノマー由来の構成単位(Bモル)に対する(メタ)アクリル酸エステルモノマー由来の構成単位(Aモル)のモル比(A/B)が0.25〜4.0である共重合体の芳香環の25%以上70%未満を水素化反応することによって得られる光拡散性樹脂に関するものである。さらに、この光拡散性樹脂を含む光拡散性光学材料組成物、さらにはこの光拡散性光学材料組成物を熱成形して得られる光拡散性光学物品に関するものである。なお、本発明における(メタ)アクリル酸とはメタクリル酸とアクリル酸とを指す表記である。
本発明により得られる光拡散性樹脂は、光拡散効果を必要とする光学材料組成物の主要成分として用いることができ、この光拡散性光学材料組成物を、押し出し成形や射出成形、シート成形体の二次加工成形など種々の熱成形すると、容易に光拡散性光学物品を製造することができる。
本発明で用いる(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、具体的には(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニルなどの(メタ)アクリル酸アルキル;(メタ)アクリル酸(2−ヒドロキシエチル)や(メタ)アクリル酸(2−ヒドロキシプロピル)、(メタ)アクリル酸(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)などの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル;(メタ)アクリル酸(2−メトキシエチル)、(メタ)アクリル酸(2−エトキシエチル)などの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル;(メタ)アクリル酸ベンジルや(メタ)アクリル酸フェニルなどの芳香環を有する(メタ)アクリル酸エステル;および2−(メタ)アクロイルオキシエチルホスホリルコリンなどのリン脂質類似官能基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどをあげることができるが、物性面のバランスから、メタクリル酸アルキルを単独で用いるか、あるいはメタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルを併用することが好ましい。さらに、メタクリル酸メチル80〜100モル%およびアクリル酸アルキル0〜20モル%を用いることが好ましい。用いるアクリル酸アルキルのうち、特に好ましいものはアクリル酸メチルまたはアクリル酸エチルである。
本発明で用いる芳香族ビニルモノマーとは、具体的にスチレン、α―メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、アルコキシスチレン、およびクロロスチレンなどの芳香族ビニル化合物があげられるが、スチレンが好適に用いられる。
上記の(メタ)アクリル酸エステルモノマーと芳香族ビニルモノマーとを含むモノマー組成物を重合する方法は、公知の方法を用いることができるが、工業的にはラジカル重合による方法が簡便でよい。ラジカル重合は塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法など公知の方法を適宜選択することができる。例えば、塊状重合法や溶液重合法の例としてはモノマーと連鎖移動剤、重合開始剤とを配合したモノマー組成物を完全混合槽に連続的にフィードし、100〜180℃で重合する連続重合法などがある。溶液重合法ではトルエンやキシレン、シクロヘキサンやメチルシクロヘキサンなどの炭化水素系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒やアセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、テトラヒドロフランやジオキサンなどのエーテル系溶媒、メタノールやイソプロパノールなどのアルコール系溶媒などの溶媒を、モノマー組成物と共にフィードする。重合後の反応液は重合槽から抜き出して脱揮押出機や減圧脱揮槽に導入することで揮発分を脱揮して共重合体を得ることができる。
本発明における共重合体のようなビニル共重合体の場合、共重合体の構成単位の組成は仕込んだモノマーの組成とは必ずしも一致せず、重合反応によって実際にポリマーに取り込まれたモノマーの量によって決定される。共重合体の構成単位の比は、重合率が100%であれば仕込みモノマー組成比と一致するが、実際には50〜80%の重合率で製造する場合が多く、反応性の高いモノマーほどポリマーに取り込まれ易いため、モノマーの仕込み組成と共重合体の構成単位の組成にズレが生じるので、仕込みモノマーの組成比を適宜調整する必要がある。本発明で水素化反応に用いる共重合体の構成単位のモル比(A/B)としては、0.25以上4.0以下である。0.25未満になると機械強度が劣り光学物品として実用性に耐えない場合がある。4.0を超えると、水素化される芳香環が少ないため、分散層のドメインサイズが小さくなってしまい、光拡散性の効果が不足する場合がある。物性や光拡散性能のバランスの面からさらに好ましい範囲を例示するならば、0.25以上2.5以下、特に好ましい範囲は0.25以上2.0以下である。
上記手法などで得られた共重合体は、適当な溶媒にて溶解して水素化反応を行い光拡散性樹脂を得るが、重合の際と同じ溶媒を用いても良いし、異なる溶媒を用いても良い。水素化反応では水素化反応前後の共重合体の溶解性や水素の溶解性が良好なもののうち、水素化される部位を持たないものが好ましい。例えば、シクロヘキサンやメチルシクロヘキサンなどの炭化水素系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒やアセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、テトラヒドロフランやジオキサンなどのエーテル系溶媒、メタノールやイソプロパノールなどのアルコール系溶媒が用いられる。
水素化反応はバッチ式反応や連続流通式反応など、公知の手法を用いることができるが、好ましい条件として、水素圧は3〜30MPa、反応温度は60〜250℃の範囲内で行われる。反応温度が低すぎると反応が進行しにくく、反応温度が高すぎると分子鎖の切断による分子量の低下が起こったり、エステル部位の反応までもが進行しやすくなる。分子鎖の切断による分子量低下を防ぎかつ円滑に反応を進行させるには、用いる触媒の種類および濃度、共重合体の溶液濃度、分子量などにより適宜決定される適切な温度、水素圧により水素化反応を行うことが好ましい。

触媒には公知の触媒を使用することができる。具体的にはニッケル、パラジウム、白金、コバルト、ルテニウム、ロジウムなどの金属、または該金属の酸化物、塩、錯体などの化合物をカーボン、アルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ、珪藻土等の多孔性担体に担持した固体触媒が挙げられる。これらのなかでもニッケル、パラジウム、白金から選ばれる1種以上の金属をカーボン、アルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ、珪藻土から選ばれる1種以上の多孔性担体に担持したものが好ましく用いられる。担持量としては0.1〜30wt%が好ましい。
また水素化反応率は芳香環に対して25%以上70%未満であり、好ましくは25%以上65%以下であり、さらに好ましくは35%以上65%以下である。本発明の光拡散性樹脂において、水素化反応が進行した部分と未だ反応していない部分とがブロック構造を有していると推測している。このブロック部分が凝集、層分離をおこしすと、分散層と連続層のドメインに屈折率差が生ずるため、光が拡散すると考えている。形成される分散層のドメインの大きさは光拡散性樹脂の構成単位の組成比によっても異なってくる。分散層のドメインの大きさの大小によって、透過する光の拡散性能は異なってくる。水素化反応率は全光線透過率と拡散光透過率、さらには使用する光の波長などを勘案して光学物性のバランスを見ながら適宜決定すると良い。25%未満、または70%以上の場合には分散層のドメインサイズが小さくなり、相分離構造が観測されず、光拡散の機能を有しない透明材料となる。所望の水素化反応率は、その反応時間や反応温度、触媒量、水素圧力、共重合体の溶液濃度などの反応条件を変化させることで容易に制御することが可能である。
本発明の光拡散性光学材料組成物は上記の光拡散性樹脂を主成分として含むものであり、必要に応じて他の添加剤、たとえば酸化防止剤や帯電防止剤、顔料や染料などの着色剤、蛍光増白剤、UV吸収剤、離型剤、可塑剤、滑剤、難燃剤、防菌剤などを配合しても良い。添加量は光拡散性樹脂に対して50〜10000ppm程度が好ましい。もちろん光拡散性向上の効果を向上させる目的で、既知の有機微粒子や無機微粒子を添加しても良いが、その微粒子の屈折率は分散層、ないし連続層のいずれとも異なる屈折率を有していることが好ましい。
本発明の光拡散性光学材料組成物は、熱可塑性を有しているため、押し出し成形や射出成形、シート成形体の二次加工成形など種々の熱成形によって精密かつ経済的に光拡散性光学物品を製造することが可能である。光拡散性光学物品の具体的な用途としては、各種導光板や導光体、ディスプレイ前面パネル、プラスチックレンズ基板、光学フィルター、光学フィルム、照明カバー、照明看板などをあげることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの例によりその範囲を限定されるものではない。なお、光拡散性樹脂の評価方法は次の通りである。
(1)共重合体中の構成単位のモル比の算出はH―NMR測定(400MHz)により行った。
(2)水素化反応率は水素化反応前後のUVスペクトル測定における260nmの吸収の減少率で評価した。
(3)全光線透過率およびヘイズは、日本電色工業製Z−SensorΣ80NDHを用いて、3.2mm厚の射出成形片を透過法で測定した。
(4)相分離構造の確認は透過型電子顕微鏡(TEM)にて行った。射出成形した試料をウルトラミクロトームを用いて薄膜を切り出して、四酸化ルテニウムで19時間以上染色したものを観察対象として用いた。ベンゼン環の部分が染色され、濃色で観察される。
<製造例1>
モノマー成分としてメタクリル酸メチル59.9モル%とスチレン39.9モル%を、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタンを0.17モル%、重合開始剤としてt−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノエートを4.2×10−3モル%の濃度となるように配合したモノマー組成物をヘリカルリボン翼付き10リットル完全混合槽に1kg/時間で連続的にフィードし、平均滞留時間2.5時間、重合温度150℃で連続重合を行った。
重合槽液面が一定となるように、底部から反応液をギヤポンプで抜き出し、重合液を150℃に維持しながら、ベント口を備えた脱揮押出機に導入して揮発分を脱揮し、ストランドを切断してペレットとした(樹脂A1)。このとき共重合体中の構成単位のモル比(A/B)は1.5であった。
<実施例1>
上記、樹脂A1をジオキサンに溶解し、10wt%ジオキサン溶液を調製した。1000mLオートクレーブ装置に10wt%ジオキサン溶液を500重量部、10wt%Pd/C(NEケムキャット社製)を1重量部仕込み、水素圧10MPaで200℃、2時間保持して水素化反応した。フィルターにより触媒を除去した後、ジオキサンを加熱留去して反応液を50wt%まで濃縮、トルエンで再び10wt%まで希釈することを繰り返して溶媒置換し、50wt%トルエン溶液を得た。これを再びベント口を備えた脱揮押出機に導入して揮発分を脱揮、ストランドを切断してペレットを得た(樹脂A2)。水素化反応率は52%であった。
樹脂A2を用いて射出成形機(ファナック製AUTOSHOT100B)により、シリンダ温度260℃で3.2mm厚の射出成形片を作製した。これを用いて全光線透過率、ヘイズを評価、薄膜を切り出して染色し、相分離構造を確認した。結果を表1に、TEM観察での写真を図1に示す。
<実施例2>
上記、樹脂A1の水素化反応の時間を延長させた以外は実施例1と同様にして、水素化反応率の異なるペレット(水素化反応率63%、樹脂A3)を得た。樹脂A3を用い、実施例1と同様にして、全光線透過率、ヘイズを評価、相分離構造を確認した。結果を表1に、TEM観察での写真を図2に示す。
<実施例3>
上記、樹脂A1の水素化反応の時間を短縮させた以外は実施例1と同様にして、水素化反応率の異なるペレット(水素化反応率32%、樹脂A4)を得た。樹脂A4を用い、実施例1と同様にして、全光線透過率、ヘイズを評価、相分離構造を確認した。結果を表1に、TEM観察での写真を図3に示す。
<比較例1>
上記、樹脂A1の水素化反応の時間を延長させた以外は実施例1と同様にして、水素化反応率の異なるペレット(水素化反応率86%、樹脂A5)を得た。樹脂A5を用い、実施例1と同様にして、全光線透過率、ヘイズを評価した。TEM観察の結果、樹脂は均一であり、相分離構造は見られなかった。結果を表2に示す。
<比較例2>
上記、樹脂A1の水素化反応の時間を短縮させた以外は実施例1と同様にして、水素化反応率の異なるペレット(水素化反応率20%、樹脂A6)を得た。樹脂A6を用い、実施例1と同様にして、全光線透過率、ヘイズを評価した。TEM観察の結果、樹脂は均一であり、相分離構造は見られなかった。結果を表2に示す。
<製造例2>
モノマー成分としてメタクリル酸メチル80.0モル%とスチレン19.8モル%を用いた以外は製造例1と同様にして樹脂を合成した(樹脂B1)。共重合体中の構成単位のモル比(A/B)は4.0であった。
<実施例4>
上記、樹脂B1を用いた以外は実施例1と同様にして、水素化反応してペレットを得た(樹脂B2)。水素化反応率は45%であった。樹脂B2を用い、実施例1と同様にして、全光線透過率、ヘイズを評価、相分離構造を確認した。結果を表1に示す。
<実施例5>
上記、樹脂B1の水素化反応の時間を短縮させた以外は実施例4と同様にして、水素化反応率の異なるペレット(水素化反応率26%、樹脂B3)を得た。樹脂B3を用い、実施例1と同様にして、全光線透過率、ヘイズを評価、相分離構造を確認した。結果を表1に示す。
<比較例3>
上記、樹脂B1の水素化反応の時間を延長させた以外は実施例4と同様にして、水素化反応率の異なるペレット(水素化反応率72%、樹脂B4)を得た。樹脂B4を用い、実施例1と同様にして、全光線透過率、ヘイズを評価した。TEM観察の結果、樹脂は均一であり、相分離構造は見られなかった。結果を表2に示す。
<比較例4>
上記、樹脂B1の水素化反応の時間を短縮させた以外は実施例4と同様にして、水素化反応率の異なるペレット(水素化反応率18%、樹脂B5)を得た。樹脂B5を用い、実施例1と同様にして、全光線透過率、ヘイズを評価した。TEM観察の結果、樹脂は均一であり、相分離構造は見られなかった。結果を表2に示す。
<製造例3>
モノマー成分としてメタクリル酸メチル20.4モル%とスチレン79.4モル%を用いた以外は製造例1と同様にして樹脂を合成した(樹脂C1)。共重合体中の構成単位のモル比(A/B)は0.25であった。
<実施例6>
上記、樹脂C1を用いた以外は実施例1と同様にして、水素化反応してペレットを得た(樹脂C2)。水素化反応率は65%であった。樹脂C2を用い、実施例1と同様にして、全光線透過率、ヘイズを評価、相分離構造を確認した。結果を表1に示す。
<実施例7>
上記、樹脂C1の水素化反応の時間を短縮させた以外は実施例6と同様にして、水素化反応率の異なるペレット(水素化反応率40%、樹脂C3)を得た。樹脂C3を用い、実施例1と同様にして、全光線透過率、ヘイズを評価、相分離構造を確認した。結果を表1に示す。
<比較例5>
上記、樹脂C1の水素化反応の時間を延長させた以外は実施例6と同様にして、水素化反応率の異なるペレット(水素化反応率76%、樹脂C4)を得た。樹脂C4を用い、実施例1と同様にして、全光線透過率、ヘイズを評価した。TEM観察の結果、樹脂は均一であり、相分離構造は見られなかった。結果を表2に示す。
<比較例6>
上記、樹脂C1の水素化反応の時間を短縮させた以外は実施例6と同様にして、水素化反応率の異なるペレット(水素化反応率22%、樹脂C5)を得た。樹脂C5を用い、実施例1と同様にして、全光線透過率、ヘイズを評価した。TEM観察の結果、樹脂は均一であり、相分離構造は見られなかった。結果を表2に示す。
<製造例4>
モノマー成分としてメタクリル酸メチル50.7モル%、アクリル酸メチル9.3モル%とスチレン39.8モル%を用いた以外は製造例1と同様にして樹脂を合成した(樹脂D1)。共重合体中の構成単位のモル比(A/B)は1.6であった。
<実施例8>
上記、樹脂D1を用いた以外は実施例1と同様にして、水素化反応してペレットを得た(樹脂D2)。水素化反応率は60%であった。樹脂D2を用い、実施例1と同様にして、耐熱分解性、ガラス転移温度、全光線透過率、曲げ強さ、曲げ弾性率を評価した。結果を表1に示す。
<実施例9>
上記、樹脂D1の水素化反応の時間を短縮させた以外は実施例8と同様にして、水素化反応率の異なるペレット(水素化反応率28%、樹脂D3)を得た。樹脂D3を用い、実施例1と同様にして、耐熱分解性、ガラス転移温度、全光線透過率、曲げ強さ、曲げ弾性率を評価した。結果を表1に示す。
<比較例7>
上記、樹脂D1の水素化反応の時間を延長させた以外は実施例8と同様にして、水素化反応率の異なるペレット(水素化反応率75%、樹脂D4)を得た。樹脂D4を用い、実施例1と同様にして、全光線透過率、ヘイズを評価した。TEM観察の結果、樹脂は均一であり、相分離構造は見られなかった。結果を表2に示す。
<比較例8>
上記、樹脂D1の水素化反応の時間を短縮させた以外は実施例8と同様にして、水素化反応率の異なるペレット(水素化反応率15%、樹脂D5)を得た。樹脂D5を用い、実施例1と同様にして、全光線透過率、ヘイズを評価した。TEM観察の結果、樹脂は均一であり、相分離構造は見られなかった。結果を表2に示す。
Figure 0004479894
Figure 0004479894
本発明の実施例1でのTEM観察における相分離構造の写真を示す。 本発明の実施例2でのTEM観察における相分離構造の写真を示す。 本発明の実施例3でのTEM観察における相分離構造の写真を示す。

Claims (3)

  1. (メタ)アクリル酸エステルモノマーと芳香族ビニルモノマーとを含むモノマー組成物を重合して得られる共重合体の構成単位において芳香族ビニルモノマー由来の構成単位(Bモル)に対する(メタ)アクリル酸エステルモノマー由来の構成単位(Aモル)のモル比(A/B)が0.25〜4.0である共重合体の芳香環の25%以上70%未満を水素化反応することによって得られる光拡散性樹脂であり、(メタ)アクリル酸エステルモノマーがメタクリル酸メチル80〜100モル%およびアクリル酸アルキル0〜20モル%からなり、芳香族ビニルモノマーがスチレンであり、全光線透過率が72〜89%であり、ヘイズ値が20〜88%である光拡散性樹脂。
  2. 請求項1に記載の光拡散性樹脂と該光拡散性樹脂に対して50〜10000ppmの添加剤とからなり、前記添加剤が酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、蛍光増白剤、UV吸収剤、離型剤、可塑剤、滑剤、難燃剤、防菌剤、有機微粒子および無機微粒子からなる群から選ばれた一種以上である光拡散性光学材料組成物。
  3. 請求項2に記載の光拡散性光学材料組成物を熱成形してなる光拡散性光学物品。



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