しかし、2以上の整数をnとし、n値の電気的信号(S)等によりその色彩と輝度の一方または両方が変化する背景表示手段(BD)、及び、背景表示手段(BD)と同じように変化し被写体物体を乗せる被写体保持手段(T)を製作するためには、多額の費用を必要とする。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、商品の寸法データを正確に求めることが可能であり、且つ、安価に製造可能な商品データ生成装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に記載の商品データ生成装置は、商品の寸法データを生成する商品データ生成装置であって、前記商品が内部に配置される暗室と、前記暗室内に配設され、前記商品及び背景の画像データを生成する撮影手段と、前記暗室内に配設され、紫外線を前記背景に照射するブラックライトと、前記撮像手段により生成された画像データを用いて商品の寸法データを求める画像処理手段と、前記商品に可視光を照射する第1商品照明手段とを備え、前記暗室は、前記ブラックライトが照射されると蛍光発光する材料が、少なくとも前記背景となる面に設けられており、前記撮像手段は、前記ブラックライトを照射した際の画像データを生成するものであり、前記第1商品照明手段を照射した状態で、前記ブラックライトを照射した場合の画像データである第1画像データと、前記ブラックライトを照射しない場合の画像データである第2画像データとを生成し、前記画像処理手段は、前記第1画像データと第2画像データとの画素毎の色に関する特性値の差が所定の値より小さい画素を前記商品に対応する画素として抽出することを特徴としている。
上記の構成によれば、暗室の内部に商品が配置され、暗室内に配設された撮影手段によって、商品及び背景の画像データが生成される。ここで、暗室内に配設されたブラックライトによって、紫外線が画像データの背景に相当する箇所に照射され、暗室の少なくとも画像データの背景に相当する面には、ブラックライトが照射されると蛍光発光する材料が設けられている。つまり、ブラックライトが照射されると画像データの背景に相当する面が蛍光発光するべく構成されている。そして、撮像手段によって、ブラックライトを照射した際(すなわち、画像データの背景に相当する面を蛍光発光させた状態)の画像データが生成され、画像処理手段によって、撮像手段により生成された画像データを用いて商品の寸法データが求められる。
従って、画像データの背景に相当する面を蛍光発光させた状態の画像データを用いて商品の寸法データが求められるため、商品と背景との境界が明確となり、商品の寸法データが正確に求められる。また、ブラックライトを配設し、画像データの背景に相当する面に蛍光発光する材料を設けた構成によって、画像データの背景に相当する面を蛍光発光させるため、構成が簡単であり、商品データ生成装置を安価に製造可能となる。なお、暗室は、外光が完全に遮断されるものの他、外光の影響を受け難い実質的に暗室となるものでもよい。
また、上記の構成によれば、撮影手段によって、第1商品照明手段により商品に可視光が照射され状態で、ブラックライトを照射した場合の画像データ(すなわち、背景に相当する面が蛍光発光している画像データ)である第1画像データと、ブラックライトを照射しない場合の画像データである第2画像データとが生成される。そして、画像処理手段によって、第1画像データと第2画像データとの画素毎の色に関する特性値の差が所定の値より小さい画素が商品に対応する画素として抽出される。
従って、背景に相当する面が蛍光発光している画像データである第1画像データと、背景に相当する面が蛍光発光していない画像データである第2画像データとの画素毎の色に関する特性値の差が所定の値より小さい画素が商品に対応する画素として抽出されるため、商品の寸法データが更に正確に求められる。
請求項2に記載の商品データ生成装置は、前記画像処理手段が、前記第1画像データと第2画像データとの画素毎の色差が所定の値より小さい画素を前記商品に対応する画素として抽出することを特徴としている。
上記の構成によれば、画像処理手段によって、第1画像データと第2画像データとの画素毎の色差が所定の値より小さい画素が商品に対応する画素として抽出される。
従って、背景に相当する面が蛍光発光している画像データである第1画像データと、背景に相当する面が蛍光発光していない画像データである第2画像データとの画素毎の色差が所定の値より小さい画素が商品に対応する画素として抽出されるため、商品の寸法データが容易に且つ正確に求められる。
請求項3に記載の商品データ生成装置は、前記商品を前記第1商品照明手段によって照射された場合より高い照度とするべく前記商品に白色光を照射する第2商品照明手段を備え、前記撮影手段が、前記第2商品照明手段を照射した状態で、前記第1商品照明手段及びブラックライトを照射しない場合の画像データである第3画像データを生成し、前記画像処理手段が、前記第3画像データの内、前記第1画像データ及び第2画像データを用いて抽出された前記商品に対応する画素のデータを、前記商品の画像データとして求めることを特徴としている。
上記の構成によれば、第2商品照明手段によって、商品を第1商品照明手段により照射された場合より高い照度とするべく商品に白色光が照射される。そして、撮影手段によって、第2商品照明手段を照射した状態で、第1商品照明手段及びブラックライトを照射しない場合の画像データ(すなわち、商品に白色光が照射された場合の画像データ)である第3画像データが生成され、画像処理手段によって、第3画像データの内、第1画像データ及び第2画像データを用いて抽出された商品に対応する画素のデータが、商品の画像データとして求められる。
そこで、第1画像データ及び第2画像データを用いて抽出された商品に対応する画素のデータが、商品の画像データとして求められるため、商品に対応する画素が正確に求められ、商品に白色光が照射された場合の画像データである第3画像データの商品に対応する画素のデータが、商品の画像データとして求められるため、適切な画像データが求められる。
従って、商品に白色光が照射された場合の画像データである第3画像データの内、第1画像データ及び第2画像データを用いて抽出された商品に対応する画素のデータが、商品の画像データとして求められるため、商品の正確な輪郭を有する適切な画像データが求められる。
請求項4に記載の商品データ生成装置は、前記暗室内に配設され、前記商品を回転可能に載置すると共に、前記ブラックライトが照射されると蛍光発光する材料を上面に有するターンテーブルと、前記ターンテーブルの回転角を制御する制御手段とを備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、暗室内に配設され、ブラックライトが照射されると蛍光発光する材料を上面に有するターンテーブルによって、商品が回転可能に載置され、制御手段によって、ターンテーブルの回転角が制御される。
従って、商品が載置されたターンテーブルの回転角が制御されるため、商品の向きを自在に変更することが可能となる。また、ターンテーブルは、ブラックライトが照射されると蛍光発光する材料を上面に有するため、画像データの背景に相当する他の面(暗室の壁面、床面等)と同様にブラックライトが照射されると蛍光発光し、背景を構成する画素と認識される。
請求項5に記載の商品データ生成装置は、前記暗室内に配設され、前記撮影手段の位置を変更する移動手段を備え、前記制御手段が、前記移動手段による前記撮影手段の位置を制御することを特徴としている。
上記の構成によれば、暗室内に配設された移動手段によって、撮影手段の位置が変更され、制御手段によって、移動手段による撮影手段の位置が制御される。従って、撮影手段の位置が制御されるため、撮影手段の位置を自在に変更することが可能となる。つまり、任意の位置から見た画像データを生成することが可能となる。例えば、商品の形態に応じて、所望の位置からの画像データが得られる。
請求項6に記載の商品データ生成装置は、前記制御手段が、前記ブラックライト、第1商品照明手段及び第2商品照明手段のオンオフの制御と、前記撮影手段による撮影の制御とを行うことを特徴としている。
上記の構成によれば、制御手段によって、ブラックライト、第1商品照明手段及び第2商品照明手段のオンオフの制御と、撮影手段による撮影の制御とが行われる。
従って、ブラックライト、第1商品照明手段及び第2商品照明手段のオンオフの制御と、撮影手段による撮影の制御とが行われるため、商品の寸法データ及び画像データを得るための画像データ(上述の第1〜第3画像データ)の生成が容易に行われる。
請求項7に記載の商品データ生成装置は、前記制御手段が、前記撮影手段によって前記商品を正面、側面及び上面から見た場合の前記第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データをそれぞれ生成するべく、前記ブラックライト、第1商品照明手段及び第2商品照明手段のオンオフの制御と、前記撮影手段による撮影の制御と、前記ターンテーブルの回転角の制御と、前記移動手段による前記撮影手段の位置の制御とを行い、前記画像処理手段が、前記商品を正面、側面及び上面から見た場合の前記第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データを用いて、前記商品を正面、側面及び上面から見た場合の寸法データ及び画像データをそれぞれ生成することを特徴としている。
上記の構成によれば、制御手段によって、撮影手段により商品を正面、側面及び上面から見た場合の第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データをそれぞれ生成するべく、ブラックライト、第1商品照明手段及び第2商品照明手段のオンオフの制御と、撮影手段による撮影の制御と、ターンテーブルの回転角の制御と、移動手段による撮影手段の位置の制御とが行われ、画像処理手段によって、商品を正面、側面及び上面から見た場合の第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データを用いて、商品を正面、側面及び上面から見た場合の寸法データ及び画像データがそれぞれ生成される。
従って、商品を正面、側面及び上面から見た場合の第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データが生成され、これらの画像データを用いて、商品を正面、側面及び上面から見た場合の寸法データ及び画像データがそれぞれ生成されるため、商品を正面、側面及び上面から見た場合の寸法データ及び画像データが容易に生成される。
請求項8に記載の商品データ生成装置は、前記制御手段が、前記撮影手段によって前記商品を斜め上方から見た場合の前記第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データを生成するべく、前記ブラックライト、第1商品照明手段及び第2商品照明手段のオンオフの制御と、前記ターンテーブルの回転角の制御と、前記移動手段による前記撮影手段の位置の制御とを行い、前記画像処理手段が、前記商品を斜め上方から見た場合の前記第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データを用いて、前記商品を斜め上方から見た場合の画像データを生成することを特徴としている。
上記の構成によれば、制御手段によって、撮影手段により商品を斜め上方から見た場合の第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データを生成するべく、ブラックライト、第1商品照明手段及び第2商品照明手段のオンオフの制御と、ターンテーブルの回転角の制御と、移動手段による撮影手段の位置の制御とが行われ、画像処理手段によって、商品を斜め上方から見た場合の第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データを用いて、商品を斜め上方から見た場合の画像データが生成される。
従って、商品を斜め上方から見た場合の第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データが生成され、これらの画像データを用いて、商品を斜め上方から場合の画像データが生成されるため、商品を斜め上方から見た場合の画像データが容易に生成される。
請求項9に記載の商品データ生成装置は、前記商品に付与されたバーコードを読み取るバーコードリーダと、前記画像処理手段によって生成された前記商品の寸法データ及び画像データを前記商品に付与されたバーコードデータと対応付けて格納する商品データ記憶手段と、前記バーコードリーダによって読み取られたバーコードに対応するバーコードデータが前記商品データ記憶手段に格納されているか否かを判定する判定手段とを備え、前記判定手段によってバーコードデータが前記商品データ記憶手段に格納されていないと判定された場合に、前記制御手段が、前記第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データを生成するべく制御を行い、前記画像処理手段が、前記第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データを用いて、前記商品の寸法データ及び画像データを生成して前記商品データ記憶手段に前記バーコードデータと対応付けて格納することを特徴としている。
上記の構成によれば、商品データ記憶手段に、画像処理手段により生成された商品の寸法データ及び画像データが商品に付与されたバーコードデータと対応付けて格納されており、バーコードリーダによって、商品に付与されたバーコードが読み取られ、判定手段によって、バーコードリーダによって読み取られたバーコードに対応するバーコードデータが商品データ記憶手段に格納されているか否かが判定される。そして、判定手段によってバーコードデータが商品データ記憶手段に格納されていないと判定された場合に、制御手段によって、第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データを生成するべく制御が行われ、画像処理手段によって、第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データを用いて、商品の寸法データ及び画像データが生成されて商品データ記憶手段にバーコードデータと対応付けて格納される。
従って、バーコードデータが商品データ記憶手段に格納されていないと判定された場合に、商品の寸法データ及び画像データが生成されて商品データ記憶手段にバーコードデータと対応付けて格納されるため、商品の寸法データ及び画像データを効率よく生成することが可能となる。
請求項1に記載の発明によれば、画像データの背景に相当する面を蛍光発光させた状態の画像データを用いて商品の寸法データが求められるため、商品と背景との境界が明確となり、商品の寸法データを正確に求めることができる。また、ブラックライトを配設し、画像データの背景に相当する面に蛍光発光する材料を設けた構成によって、画像データの背景に相当する面を蛍光発光させるため、構成が簡単であり、商品データ生成装置を安価に製造することができる。
また、請求項1に記載の発明によれば、背景に相当する面が蛍光発光している画像データである第1画像データと、背景に相当する面が蛍光発光していない画像データである第2画像データとの画素毎の色に関する特性値の差が所定の値より小さい画素が商品に対応する画素として抽出されるため、商品の寸法データを更に正確に求めることができる。
請求項2に記載の発明によれば、背景に相当する面が蛍光発光している画像データである第1画像データと、背景に相当する面が蛍光発光していない画像データである第2画像データとの画素毎の色差が所定の値より小さい画素が商品に対応する画素として抽出されるため、商品の寸法データを容易に且つ正確に求めることができる。
請求項3に記載の発明によれば、商品に白色光が照射された場合の画像データである第3画像データの内、第1画像データ及び第2画像データを用いて抽出された商品に対応する画素のデータが、商品の画像データとして求められるため、商品の正確な輪郭を有する適切な画像データを求めることができる。
請求項4に記載の発明によれば、商品が載置されたターンテーブルの回転角が制御されるため、商品の向きを自在に変更することができる。また、ターンテーブルは、ブラックライトが照射されると蛍光発光する材料を上面に有するため、画像データの背景に相当する他の面(暗室の壁面、床面等)と同様にブラックライトが照射されると蛍光発光し、背景を構成する画素と認識できる。
請求項5に記載の発明によれば、撮影手段の位置が制御されるため、撮影手段の位置を自在に変更することができる。つまり、任意の位置から見た画像データを生成することができる。
請求項6に記載の発明によれば、ブラックライト、第1商品照明手段及び第2商品照明手段のオンオフの制御と、撮影手段による撮影の制御とが行われるため、商品の寸法データ及び画像データを得るための画像データ(上述の第1〜第3画像データ)の生成を容易に行うことができる。
請求項7に記載の発明によれば、商品を正面、側面及び上面から見た場合の第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データが生成され、これらの画像データを用いて、商品を正面、側面及び上面から見た場合の寸法データ及び画像データがそれぞれ生成されるため、商品を正面、側面及び上面から見た場合の寸法データ及び画像データを容易に生成することができる。
請求項8に記載の発明によれば、商品を斜め上方から見た場合の第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データが生成され、これらの画像データを用いて、商品を斜め上方から場合の画像データが生成されるため、商品を斜め上方から見た場合の画像データを容易に生成することができる。
請求項9に記載の発明によれば、バーコードデータが商品データ記憶手段に格納されていないと判定された場合に、商品の寸法データ及び画像データが生成されて商品データ記憶手段にバーコードデータと対応付けて格納されるため、商品の寸法データ及び画像データを効率よく生成することができる。
図1は、本発明の商品データ生成装置の平面図の一例である。商品データ生成装置は、暗室1と、商品及び背景の画像データを生成するカラー撮影可能なディジタルカメラ2(撮像手段に相当する)と、紫外線を照射するブラックライト(Black Light)31〜35(以下、総称して、ブラックライト3という)と、商品に可視光を照射する天井灯4(第1商品照明手段に相当する)と、商品に白色光を照射する照明灯51〜58(以下、総称して、照明灯5という:第2商品照明手段に相当する)と、商品を回転可能に載置するターンテーブル6と、ディジタルカメラ2の位置を変更する支持アーム7(移動手段に相当する)と、各種の制御を行うパーソナルコンピュータ等からなる制御装置8とを備えている。
暗室1は、外部からの光の侵入を実質的に防止する構造を有し、その内部に、ディジタルカメラ2、ブラックライト3、天井灯4、照明灯5、ターンテーブル6及び支持アーム7が配設されている。また、暗室1の内面適所(床面、壁面等)には、ブラックライト3が照射されると蛍光発光する材料を含む塗料(以下、蛍光塗料という)が塗布されている。
ディジタルカメラ2は、いわゆるRGBカラーフィルタ付きのCCDカメラであって、画素数は、例えば、各色毎に1600×2400ピクセルである。また、ディジタルカメラ2は、AF(Auto Focus)機能、AE(Automatic Exposure)機能等を有し、ストロボの使用を禁止されているものである。なお、ディジタルカメラ2は、撮影された画像データを各色毎に記憶するものである。
ブラックライト3は、可視光線をカットして、蛍光作用の強い紫外線(波長352nm)を効率よく発生するものである。また、暗室1内において、ブラックライト3は、ディジタルカメラ2近傍の支持アーム7に1本(ブラックライト31:図2参照)と、側壁部に4本(ブラックライト32〜35)との計5本が配設されている。
天井灯4、照明灯5は、いずれも白色光を照射するいわゆる蛍光灯からなり、暗室1内において、天井灯4は、天井部に配設された1本の蛍光灯であり、照明灯5は、側壁部に配設された8本の蛍光灯51〜58である。
ターンテーブル6は、その水平な上面に商品が載置可能にされ、図略のモータ等によって垂直軸周りに回転自在に構成されており、更に、ここでは、図略のモータ等によって上下方向に昇降自在に構成されている。各モータの駆動量制御は、モータへの駆動パルス数をカウントするか、または、被駆動部に設けられたエンコーダ(回転軸では、ロータリーエンコーダ)からの駆動パルスをカウントすることで行われる。
図2は、支持アーム7の構成図の一例である。(a)は、上面図であり、(b)は側面図である。支持アーム7は、先端にディジタルカメラ2及びブラックライト31が固定された略L字形状の可動部72と、基端が暗室1の床面11にボルト止めされ、可動部72をその基端側で挟持して回転軸73で軸支する固定部71と、回転軸73を中心として可動部72を回転させるモータ等からなる図略の駆動部とを備えている。ターンテーブル6の上面中心と回転軸73とは高さが略一致し、且つ、可動部72先端はターンテーブル6の中心を通る垂直面を旋回するものである。
可動部72は、水平位置を基準として略90°回転可能に構成されており、水平位置を基準とする回転角θが略0°の状態で、ディジタルカメラ2によって、商品を正面及び側面から見た画像データが生成される。また、回転角θが略90°の状態で、ディジタルカメラ2によって、商品を上面から見た画像データが生成される。更に、商品を斜め上から見た画像データを生成する際には、回転角θは、商品の形態に応じて15〜60°に設定される。
図3は、制御装置8のハード構成図の一例である。制御部86は制御装置8の全体の動作を制御するもので、情報処理部(CPU)861と、処理途中の情報等を一時的に格納するRAM862と、オペレーティングシステム(OS)等が予め記憶されたROM863とを備える。
外部入出力制御部871は、制御部86とディジタルカメラ2、ブラックライト3、天井灯4、照明灯5、ターンテーブル6、支持アーム7及びバーコードリーダ9を含む外部機器との間で、検出信号を処理用のディジタル信号に変換し、また指令情報を各外部機器に対して制御信号に変換して出力するもので、かかる信号処理と入出力処理とを例えば時分割的に行うものである。外部機器制御部872はそれぞれの時分割期間内に各外部機器への制御信号の出力動作と、各外部機器からの検出信号の入力動作とを行うものである。
バーコードリーダ9は、商品または商品の包装に印刷されたバーコードを読み取るものである。描画処理部811は制御部86からの画像表示指示に従って所要の画像をモニタ81に表示させるもので、ビデオRAM等を備える。音声再生部821は制御部86からの指示に従って所定のメッセージ等をスピーカ82に出力するものである。I/F部831は、制御部86からの書込み(または読み出し)指示に従ってディジタルカメラ2で生成された画像データ等の情報をHDD83に書込み(またはHDD83から読み出し)するものである。
CPU861は、内蔵のあるいは外部からの装着脱式としてのROM863に記録されているオペレーティングシステム(OS)に基づいて、ROM863から画像、音声及び制御プログラムデータを読み出す。読み出された画像、音声及び制御プログラムデータ等の一部若しくは全部は、RAM862上に保持される。以降、CPU861は、RAM862上に記憶されている制御プログラム、各種データ(画像データ、音声データ)、並びに外部機器からの検出信号等に基づいて、処理が進行される。
ROM863に記憶された各種データのうち装着脱可能な記録媒体に記憶され得るデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取り可能にしてもよく、この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD、DVD、半導体メモリ等である。
図4は、制御装置8の機能構成図の一例である。制御装置8のCPU861は、バーコードリーダ9によって読み取られたバーコードに対応するバーコードデータが後述する商品データ記憶部83aに格納されているか否かを判定する判定部861a(判定手段に相当する)と、ディジタルカメラ2、ブラックライト3、天井灯4、照明灯5、ターンテーブル6及び支持アーム7に対して制御指令を出力する制御部861b(制御手段に相当する)と、ディジタルカメラ2により生成された画像データから商品の寸法データ及び画像データを求める画像処理部861c(画像処理手段に相当する)とを備えている。
制御装置8のHDD83は、バーコードリーダ9によって読み取られたバーコードに対応するバーコードデータと対応付けて、画像処理部861cによって求められた商品の寸法データ及び画像データを格納する商品データ記憶部83a(商品データ記憶手段に相当する)を備えている。また、制御装置8のRAM862は、制御部861bによる指令に従ってディジタルカメラ2によって生成された商品の画像データ(後述する第1〜第3画像データ)を一時的に格納する画像データ記憶部862aを備えている。
図5は、HDD83の商品データ記憶部83aの構成を示す図表の一例である。商品データ記憶部83aは、バーコードリーダ9によって読み取られたバーコードに対応するバーコードデータBDと対応付けて、画像処理部861cによって求められた商品の寸法データSD及び画像データPDが格納されている。
バーコードデータBDは、例えば、いわゆるJANコードに対応するデータであって、国を識別するための2桁の国コードデータBD1と、メーカーを識別するための7桁のメーカーコードデータBD2と、商品を識別するための3桁の商品アイテムコードデータBD3とから構成されている。
寸法データSDは、例えば、正面から見た画像データから求められる最大高さSD1及び最大幅SD2と、側面から見た画像データから求められる最大奥行きSD3とから構成されている。画像データPDは、正面から見た商品の画像データPD1と、側面から見た商品の画像データPD2と、上面から見た商品の画像データPD3と、斜め上から見た商品の画像データPD4とから構成されている。
再び、図4に示す機能構成図について説明する。判定部861aは、バーコードリーダ9によって読み取られたバーコードに対応するバーコードデータが商品データ記憶部83aに格納されているか否かを判定するものである。
具体的には、判定部861aは、まず、商品データ記憶部83aに格納されているバーコードデータBDの内、バーコードリーダ9によって読み取られたバーコードに対応するバーコードデータBDの国コードデータBD1及びメーカーコードデータBD2が一致するものを抽出し、つぎに、抽出されたバーコードデータBDの商品アイテムコードデータBD3に、バーコードリーダ9によって読み取られたバーコードに対応するバーコードデータBDの商品アイテムコードデータBD3と一致するものがあるか否かを判定するものである。
制御部861bは、商品のサイズに応じてターンテーブル6の高さ及びディジタルカメラ2の視野角(ズーム)の調整(以下、初期設定という)を行うものである。また、制御部861bは、商品を正面、側面、上面及び斜め上方から見た場合の第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データをそれぞれ生成するべく、ブラックライト3、天井灯4及び照明灯5のオンオフの制御と、ディジタルカメラ2による撮影の制御と、ターンテーブル6の回転角の制御と、支持アーム7によるディジタルカメラ2の位置の制御とを行うものである。なお、具体的な初期設定の方法は、図7に示すフローチャートを用いて後述する。
ここで、第1画像データは、ブラックライト3、天井灯4及び照明灯5が、それぞれ、ON、ON及びOFFの場合にディジタルカメラ2によって生成される画像データであり、第2画像データは、ブラックライト3、天井灯4及び照明灯5が、それぞれ、OFF、ON及びOFFの場合にディジタルカメラ2によって生成される画像データであり、第3画像データは、ブラックライト3、天井灯4及び照明灯5が、それぞれ、OFF、OFF及びONの場合にディジタルカメラ2によって生成される画像データである。
換言すれば、第1画像データは、第2画像データと比較して、ブラックライト3により背景部が蛍光発光している点が異なる画像データであり、第3画像データは、商品が最も適切に照明された状態の画像データである。
画像処理部861cは、制御部861bによって生成された、商品を正面、側面、上面及び斜め上方から見た場合の第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データを用いて、商品を正面、側面及び上面から見た場合の寸法データ及び画像データと、商品を斜め上方から見た場合の画像データとを生成するものである。
より具体的に説明すると、画像処理部861cは、まず、商品を正面、側面、上面及び斜め上方から見た場合の第1画像データ及び第2画像データを用いて、第1画像データと第2画像データとの画素毎の色差が所定の値より小さい画素を商品に対応する画素として抽出することによって、商品を正面、側面、上面及び斜め上方から見た場合の商品の外形データを求めるものである。
そして、画像処理部861cは、商品を正面、側面、上面及び斜め上方から見た場合の第3画像データの内、第1画像データ及び第2画像データを用いて抽出された商品に対応する画素のデータを、商品を正面、側面、上面及び斜め上方から見た場合の商品の画像データとして求めるものである。また、画像処理部861cは、商品を正面、側面及び上面から見た場合の商品の外形データを用いて商品の寸法データ(ここでは、最大高さ、最大幅及び最大奥行き:図5参照)を求めるものである。
図6は、本発明の商品データ生成装置の動作の概要を表すフローチャートの一例である。まず、判定部861aによって、バーコードリーダ9からバーコードが読み取られたか否か(バーコードリーダ9からのバーコードデータが入力されたか否か)の判定が行われる(ステップS101)。バーコードデータが入力されていないと判定された場合(ステップS101でNO)には、処理が待機状態とされる。バーコードデータが入力されたと判定された場合(ステップS101でYES)には、判定部861aによって、入力されたバーコードデータと同一のバーコードデータが商品データ記憶部83aに格納されているか否かの判定が行われる(ステップS103)。
商品データ記憶部83aに格納されていると判定された場合(ステップS103でYES)には、処理が終了される。商品データ記憶部83aに格納されていないと判定された場合(ステップS103でNO)には、制御部861bによって、商品がターンテーブル6に載置されているか否かの判定が行われる(ステップS105)。この判定は、例えば、制御部861bが、外部からの入力を受け付けて(例えば、マウスからの入力を受け付けて)行うものである。より具体的には、モニタ81に、「商品をターンテーブル上に置いてください」というメッセージと「OK」ボタンとを表示して、「OK」ボタンがクリックされた場合に商品がターンテーブル6に載置されていると判定するものである。
商品がターンテーブル6に載置されていないと判定された場合(ステップS105でNO)には、処理が待機状態とされる。商品がターンテーブル6に載置されていると判定された場合(ステップS105でYES)には、制御部861bによって、ターンテーブル6の高さ及びディジタルカメラ2の視野角(ズーム)の調整(初期設定)が行われる(ステップS107)。
そして、制御部861bによって、商品を正面から見た場合の第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データが生成され、画像処理部861cによって、第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データを用いて商品を正面から見た場合の寸法データ及び画像データが求められる(ステップS109)。ここで、制御部861bによって第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データが生成され、画像処理部861cによって寸法データ及び画像データが求められる一連の処理を本撮影処理という。
つぎに、制御部861bによって、ターンテーブル6が90°回転される(ステップS111)。そして、制御部861b及び画像処理部861cによって、商品を側面から見た場合の本撮影処理が行われる(ステップS113)。次いで、制御部861bによって、ターンテーブル6が所定角度θ1(θ1=−90°〜0°)だけ回転され、支持アーム7が所定角度φ1(φ1=0°〜90°)だけ回転される(ステップS115)。例えば、所定角度θ1は−45°であり、所定角度φ1は45°である。
そして、制御部861b及び画像処理部861cによって、商品を斜め上方から見た場合の本撮影処理が行われる(ステップS117)。つぎに、制御部861bによって、ターンテーブル6が所定角度θ2(θ2=−90°−θ1)だけ回転され、支持アーム7が所定角度φ2(φ2=90°−φ1)だけ回転される(ステップS119)。すなわち、ターンテーブル6は、初期の位置に戻され、支持アーム7は、初期の位置から90°回転した位置(ディジタルカメラ2がターンテーブル6の真上となる位置)に設定される。そして、制御部861b及び画像処理部861cによって、商品を上面から見た場合の本撮影処理が行われる(ステップS117)。つぎに、画像処理部861cによって、ステップS101で読み取られたバーコードデータに対応付けて、ステップS109、ステップS113、ステップS117及びステップS121で生成された寸法データ及び画像データが商品データ記憶部83aに格納され(ステップS123)、処理が終了される。
図7は、図6に示すフローチャートのステップS107で行われる初期設定処理の詳細フローチャートの一例である。まず、制御部861bによって、ターンテーブル6及び支持アーム7が初期位置に移動される(ステップS201)。ただし、ここで、ターンテーブル6の初期位置とは、上下方向の初期位置である。次いで、制御部861bによって、ブラックライト3、天井灯4及び照明灯5が初期状態である全て「OFF」に設定される(ステップS203)。そして、制御部861bによって、ブラックライト3及び天井灯4が「ON」に設定される(ステップS205)。
つぎに、制御部861bによって、ディジタルカメラ2による商品の撮影が行われ、第1画像データが生成され、画像データ記憶部862aに格納される(ステップS207)。そして、制御部861bによって、ブラックライト3が「OFF」に設定される(ステップS209)。ついで、制御部861bによって、ディジタルカメラ2による商品の撮影が行われ、第2画像データが生成され、画像データ記憶部862aに格納される(ステップS211)。そして、ステップS207で生成された第1画像データとステップS211で生成された第2画像データとを用いて(画像データ記憶部862aから読み出して)、画像処理部861cによって商品の外形データが求められる(ステップS213)。
次いで、制御部861bによって、ターンテーブル6が所定量(ここでは、100mm)だけ下降される(ステップS215)。そして、制御部861bによって、ブラックライト3が「ON」に設定される(ステップS217)。つぎに、制御部861bによって、ディジタルカメラ2による商品の撮影が行われ、第1画像データが生成され、画像データ記憶部862aに格納される(ステップS219)。
そして、制御部861bによって、ブラックライト3が「OFF」に設定される(ステップS221)。ついで、制御部861bによって、ディジタルカメラ2による商品の撮影が行われ、第2画像データが生成され、画像データ記憶部862aに格納される(ステップS223)。そして、ステップS219で生成された第1画像データとステップS223で生成された第2画像データとを用いて(画像データ記憶部862aから読み出して)、画像処理部861cによって商品の外形データが求められる(ステップS225)。
つぎに、制御部861bによって、ステップS13及びステップS225で求めた外形データを用いてターンテーブル6の後述する昇降量ΔTが求められる(ステップS227)。そして、制御部861bによって、ターンテーブル6が昇降量ΔTだけ昇降される(ステップS229)。ついで、制御部861bによって、ステップS13及びステップS225で求めた外形データを用いてディジタルカメラ2の後述するズーム倍率αが求められる(ステップS231)。そして、制御部861aによって、ディジタルカメラ2がズーム倍率αに設定され(ステップS233)、処理がリターンされる。
図8は、ターンテーブル6の昇降量ΔT及びディジタルカメラ2のズーム倍率αの説明図の一例である。(a)は、図7に示すフローチャートのステップS213及びステップS225で求められた商品の外形データの一例を示す説明図であり、(b)は、図7に示すフローチャートのステップS229及びステップS233でターンテーブル6の昇降量ΔT及びディジタルカメラ2のズーム倍率αが設定された場合の商品の外形データの一例を示す説明図である。
(a)及び(b)の領域G0は、ディジタルカメラ2で撮影された画像の全体領域を示し、高さH0、幅W0の大きさである。また、領域G0の高さ方向の中心線CL1及び幅方向の中心線CL2を一点鎖線で表記している。(a)において、外形線G1は、図7に示すフローチャートのステップS213で求められた商品の外形線であり、外形線G2は、図7に示すフローチャートのステップS225で求められた商品の外形線である。
(a)において、外形線G2の高さ方向の中心線は、領域G0の高さ方向の中心線CL1に対して、距離ΔTGだけ高い位置にある。一方、(a)において、外形線G2は、外形線G1に対して距離ΔHだけ低い位置にあるが、これは、図7に示すフローチャートのステップS215においてターンテーブル6を100mm下降させたためである。つまり、(a)における距離ΔHは、実際の距離の100mmに対応している。従って、商品の高さ方向の中心位置を領域G0の高さ方向の中心線CL1に一致させるためには、ターンテーブル6を次の(1)式で求められる昇降量ΔTだけ下降させればよい。
ΔT=ΔTG×100/ΔH (1)
また、(a)において、外形線G1(及び外形線G2)の高さH1に対する幅W1の比率R1(=W1/H1)と、領域G0の高さH0に対する幅W0の比率R0(=W0/H0)とを比較して、ここでは、比率R1が比率R0より大きい(すなわち、外形線G1が領域G0より横長である)ものとする。この場合に、外形線G1の幅W1が領域G0の幅W0の所定比率(ここでは、0.8倍)とするべく、ディジタルカメラ2のズーム倍率αを次の(2)式で求められる値に設定するものである。
α=0.8×W0/W1 (2)
このように、ズーム倍率αを設定すると、(b)に示す商品の外形線G3の幅W3は、領域G0の幅W0の所定比率(ここでは、0.8倍)となる。上述のようにして、(1)式及び(2)式を用いて、それぞれターンテーブル6の昇降量ΔT及びディジタルカメラ2のズーム倍率αが求められる。
図9は、図6に示すフローチャートのステップS109、ステップS113、ステップS117及びステップS121で行われる本撮影処理の詳細フローチャートの一例である。まず、制御部861bによって、ブラックライト3、天井灯4及び照明灯5が初期状態である全て「OFF」に設定される(ステップS401)。そして、制御部861bによって、ブラックライト3及び天井灯4が「ON」に設定される(ステップS403)。
つぎに、制御部861bによって、ディジタルカメラ2による商品の撮影が行われ、第1画像データが生成され、画像データ記憶部862aに格納される(ステップS405)。そして、制御部861bによって、ブラックライト3が「OFF」に設定される(ステップS407)。ついで、制御部861bによって、ディジタルカメラ2による商品の撮影が行われ、第2画像データが生成され、画像データ記憶部862aに格納される(ステップS409)。そして、ステップS405で生成された第1画像データとステップS409生成された第2画像データとを用いて(画像データ記憶部862aから読み出して)、画像処理部861cによって商品に対応する画素が抽出されると共に、寸法データ(ここでは、最大高さ、最大幅及び最大奥行き:図5参照)が求められる(ステップS411)。
そして、制御部861bによって、照明灯5が「ON」に設定される(ステップS4013)。つぎに、制御部861bによって、ディジタルカメラ2による商品の撮影が行われ、第3画像データが生成され、画像データ記憶部862aに格納される(ステップS415)。次いで、画像処理部861cによって、ステップS415で生成された第3画像データの内、ステップS411で抽出された商品に対応する画素のデータが、商品の画像データとして求められ(ステップS417)、処理がリターンされる。
図10は、図7に示すフローチャートのステップS213、ステップS225及び図9に示すフローチャートのステップS411で行われる商品外形計算処理の概要を説明するための説明図の一例である。図の左上部には、第1画像P1の一例が表記され、図の右上部に第2画像P2の一例が表記されている。第1画像P1及び第2画像P2は、それぞれ略中央部に商品画像P11、P21が表示されており、商品画像P11、P21を除く領域が背景画像P12、P22である。
上述のように、第1画像P1は、ブラックライト3、天井灯4及び照明灯5が、それぞれ、ON、ON及びOFFの場合にディジタルカメラ2によって生成される画像であり、第2画像P2は、ブラックライト3、天井灯4及び照明灯5が、それぞれ、OFF、ON及びOFFの場合にディジタルカメラ2によって生成される画像である。従って、第1画像P1と第2画像P2の商品画像P11、P21は同程度の明るさであるが、第2画像P2はブラックライト3が点灯された状態の画像であるために、背景画像P22は、背景画像P12と比較して大幅に明るい画像となっている。
従って、画素毎に第1画像P1と第2画像P2とを比較して、明るさの大幅に異なる位置の画素を背景画像P32に対応する画素とし、背景画像P32以外の領域に含まれる画素を商品画像P31に対応する画素として抽出することによって、商品外形計算処理が行われる。
図11は、図7に示すフローチャートのステップS213、ステップS225及び図9に示すフローチャートのステップS411で行われる商品外形計算処理の詳細フローチャートの一例である。ここで、ディジタルカメラ2のCCDは、横方向の画素数M(例えば、M=2400ピクセル)、縦方向の画素数N(例えば、N=1600ピクセル)であるものとする。なお、以下の処理は、全て画像処理部861cによって行われる。
まず、縦方向の画素をカウントするカウンタiの値が1に初期設定される(ステップS301)。次いで、横方向の画素をカウントするカウンタjの値が1に初期設定される(ステップS303)。そして、第1画像データの内、縦方向がi番目で横方向がj番目の画素の画素値が画像データ記憶部862aから読み出される(ステップS305)。ここでは、画素値がRGBデータから構成されているものとし、読み出された画素値を(R1、G1、B1)と表記する。つぎに、ステップS305で読み出された画素値(RGBデータ)がL*a*b*表色系に変換される(ステップS307)。ここで、ステップS307で変換後の画素値を(L1*、a1*、b1*)と表記する。
そして、第2画像データの内、縦方向がi番目で横方向がj番目の画素の画素値が画像データ記憶部862aから読み出される(ステップS309)。ここでは、画素値がRGBデータから構成されているものとし、読み出された画素値を(R2、G2、B2)と表記する。つぎに、ステップS309で読み出された画素値(RGBデータ)がL*a*b*表色系に変換される(ステップS311)。ここで、ステップS311で変換後の画素値を(L2*、a2*、b2*)と表記する。
そして、ステップS307で求められた画素値とステップS311で求められた画素値とのL*a*b*色差ΔEが次の(3)式を用いて求められる(ステップS313)。
ΔE=SQRT〔(L1*−L2*)2+(a1*−a2*)2+(b1*−b2*)2〕 (3)
ただし、SQRT(X)は、Xの平方根を求める関数である。つまり、L*a*b*色差ΔEは、L*a*b*色空間におけるステップS307で求められた画素値とステップS311で求められた画素値との距離である。なお、(3)式においてL*a*b*の各成分の差に係数(重み)を付与してもよい。
つぎに、L*a*b*色差ΔEが予め設定された所定値β以上であるか否かの判定が行われる(ステップS315)。所定値β以上であると判定された場合には、縦方向がi番目で横方向がj番目の画素が背景に対応する画素に設定される(ステップS317)。所定値β以上ではない(すなわち、所定値β未満である)と判定された場合には、縦方向がi番目で横方向がj番目の画素が商品に対応する画素に設定される(ステップS319)。
ステップS317またはステップS319の処理が終了した場合には、カウンタjの値が画素数M以上であるか否かの判定が行われる(ステップS321)。画素数M以上ではない(すなわち、画素数M未満である)と判定された場合(ステップS321でNO)には、カウンタjの値が1だけインクリメントされて(ステップS323)、処理がステップS305に戻され、ステップS305からステップS319の処理が繰り返し実行される。
画素数M以上であると判定された場合(ステップS321でYES)には、カウンタiの値が画素数N以上であるか否かの判定が行われる(ステップS325)。画素数N以上ではない(すなわち、画素数N未満である)と判定された場合(ステップS325でNO)には、カウンタiの値が1だけインクリメントされて(ステップS327)、処理がステップS303に戻され、ステップS303からステップS321の処理が繰り返し実行される。画素数N以上であると判定された場合(ステップS325でYES)には、処理がリターンされる。
図12〜14は、それぞれ、ディジタルカメラ2によって生成される第1〜第3画像の一例である。図12〜14に示す第1〜第3画像PIC1〜PIC3では、略中央部に略直方体形状の商品画像PIC11〜PIC31が表示され、その他の領域に、背景画像PIC12〜PIC32が表示されている。図12に示す第1画像PIC1の商品画像PIC11と図13に示す第2画像PIC2の商品画像PIC21とは、同等の明るさに撮影されているのに対して、図12に示す第1画像PIC1の背景画像PIC12は、ブラックライト3により背景画像PIC12に対応する背景部が蛍光発光しているため、図13に示す第2画像PIC2の背景画像PIC22と比較して明るく撮影されている。
また、図14に示す第3画像PIC3の商品画像PIC31は、照明灯5が点灯された状態で撮影された画像であるため、充分な明るさの適切な画像となっている。そこで、図12に示す第1画像PIC1と図13に示す第2画像PIC2とを用いて、図10及び11で上述のように、商品に対応する画素が抽出され、この商品に対応する画素の第3画像PIC3である商品画像PIC31が商品画像データとして求められる。
上述のようにして、背景に相当する面が蛍光発光している画像データである第1画像データと、背景に相当する面が蛍光発光していない画像データである第2画像データとの画素毎の色差が所定値βより小さい画素が商品に対応する画素として抽出されるため、商品の寸法データを更に正確に求めることができる。。
また、ブラックライト3を配設し、画像データの背景に相当する面に蛍光発光する塗料を塗布した構成によって、画像データの背景に相当する面を蛍光発光させるため、構成が簡単であり、商品データ生成装置を安価に製造することができる。
更に、商品に白色光が照射された場合の画像データである第3画像データの内、第1画像データ及び第2画像データを用いて抽出された商品に対応する画素のデータが、商品の画像データとして求められるため、商品の正確な輪郭を有する適切な画像データを求めることができる。
加えて、商品が載置されたターンテーブル6の回転角が制御されるため、商品の向きを自在に変更することができる。また、ターンテーブル6は、ブラックライト3が照射されると蛍光発光する塗料が塗布されているため、画像データの背景に相当する他の面(暗室の壁面、床面等)と同様にブラックライト3が照射されると蛍光発光し、背景を構成する画素と認識できる。また、ディジタルカメラ2の位置が制御されるため、ディジタルカメラ2の位置を自在に変更することができる。つまり、任意の位置から見た画像データを生成することができる。
更に、商品を正面、側面及び上面から見た場合の第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データが生成され、これらの画像データを用いて、商品を正面、側面及び上面から見た場合の寸法データ及び画像データがそれぞれ生成されるため、商品を正面、側面及び上面から見た場合の寸法データ及び画像データを容易に生成することができる。加えて、商品を斜め上方から見た場合の第1画像データ、第2画像データ及び第3画像データが生成され、これらの画像データを用いて、商品を斜め上方から場合の画像データが生成されるため、商品を斜め上方から見た場合の画像データを容易に生成することができる。
また、バーコードデータが商品データ記憶部83aに格納されていないと判定された場合に、商品の寸法データ及び画像データが生成されて商品データ記憶部83aにバーコードデータと対応付けて格納されるため、商品の寸法データ及び画像データを効率よく生成することができる。
なお、本発明は、以下の態様にも適用可能である。
(A)本実施形態では、画像処理部861cが第1画像データと第2画像データとを比較して商品に対応する画素を抽出する場合について説明したが、画像処理部861cが第1画像データを用いて明度が所定値以下の画素を商品に対応する画素として抽出する形態でもよい。この場合には、処理が簡単になると共に、ディジタルカメラ2によって生成する画像データを削減することができ、且つ、所望する寸法データ及び画像データを生成するために要する時間も削減される。
(B)本実施形態では、画像処理部861cが第1画像データと第2画像データと対応する画素のL*a*b*色差によって商品に対応する画素を抽出する場合について説明したが、その他の色に関する特性値の差によって商品に対応する画素を抽出する形態でもよい。例えば、輝度、明度等の差によって商品に対応する画素を抽出する形態でもよい。この場合には、処理が簡略化される。また、L*a*b*色差以外の色差(例えば、L*u*v*色差)を用いる形態でもよい。更に、RGBのそれぞれ差分を用いる形態でもよい。
(C)本実施形態では、画像処理部861cが商品の寸法データとして、最大高さ、最大幅及び最大奥行きを求める場合について説明したが、商品の外形データ(輪郭データ)を求める形態でもよい。
(D)本実施形態においては、ターンテーブル6を用いて商品を回転し支持アーム7を用いてディジタルカメラ2の位置を変更することによって商品を正面、側面、上面及び斜め上方から見た場合の画像データを生成する場合について説明したが、商品とディジタルカメラ2とが相対的に移動する形態でもよい。例えば、商品及びディジタルカメラ2の一方が固定され、他方が移動する形態でもよい。