JP4477185B2 - 鉛蓄電池の特性評価方法および鉛蓄電池の特性評価装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は鉛蓄電池の特性評価方法およびその装置に関するものであり、特に、自動車などの車両に搭載する鉛蓄電池の残存容量ならびに劣化状態の実用的かつ効果的な特性評価方法(検査方法)とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車などの車両に二次電池として鉛蓄電池を搭載し、エンジン始動、自動車装備などの動力源として用いている。そのような場合、鉛蓄電池の残存容量および劣化状態を正確に評価することが、特に、必要になる。たとえば、自動車を停止する場合、次回にエンジンを始動するに十分なだけの残存容量が鉛蓄電池に残存していないと、停止後に、エンジンを始動させることができない。
もちろん、その他の場合においても、鉛蓄電池などの二次蓄電池の残存容量および劣化状態を正確に評価することが望まれている。
【0003】
そのような鉛蓄電池の残存容量ならびに劣化状態の検査方法に関しては、種々の方法が提案されている。
たとえば、鉛蓄電池を完全に放電させてその静電容量を測定し、測定した静電容量から劣化状態を判定する方法が提案されている。しかしながら、この方法は、鉛蓄電池を完全に放電することが必要なため、放電に起因する電力の無駄がある他、使用中の鉛蓄電池にその検査方法を適用することができないという問題がある。さらに、この検査方法は放電しきるまでに時間がかかり、結局、測定時間も長くなるので実用的な方法ではなかった。
そこで、短時間に、かつ、電力消費の浪費を防止して、鉛蓄電池の検査を行うことができる方法が種々開発されてきた。
【0004】
特開平4−95788号公報(特許第2536257号)は、鉛蓄電池の内部インピーダンスの測定結果を、鉛蓄電池のインダクタンス成分(L),電解液抵抗値(Rs),電荷移動抵抗値(θ),電気二重層容量値(Cd),ワークブルグインピーダンス(W),ワークブルグ係数(σ)からなる下記式(1−1)で表される等価回路に当てはめて最適解を求め、インダクタンス成分(L),電解液抵抗値(Rs),電荷移動抵抗値(θ),電気二重層容量値(Cd),ワークブルグインピーダンス(W),ワークブルグ係数(σ)の少なくとも一つを初期の値と比較することで、鉛蓄電池の寿命を判定する方法を開示している。
【0005】
【数1】
【0006】
特開平4−141966号公報(特許第2546050号)は、鉛蓄電池の内部インピーダンスの測定のうち、位相が0になる周波数のインピーダンスと、周波数が0.1〜10Hzの間で、インピーダンスの虚数部の周波数に対する変化分をインピーダンスの実数部の周波数に対する変化分で除算した値が−1程度に最も近づく周波数でのインピーダンスから、鉛蓄電池の劣化状態を判定する方法を開示している。
【0007】
特開平5−135806号公報(特許第2792784号)は、(a)0.001〜1Hzの間の2〜3点の周波数で、鉛蓄電池の内部インピーダンスを測定し、インピーダンスの虚数部を測定周波数の−0.5乗(f-1/2)に対してプロットし、そのY切片の値から、鉛蓄電池の残存容量を判定し、(a)さらに、0.01〜0.05Hzの周波数で内部インピーダンスを測定し、その実部を虚数部に対してプロットし、その勾配の値から、鉛蓄電池の残存容量を判定する方法を開示している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記した方法はそれぞれ、下記に述べる問題点があり、鉛蓄電池、特に自動車などの車両に搭載される鉛蓄電池の特性評価には実用上、有効に使用することができなかった。下記に詳述する。
【0009】
特開平4−95788号公報に記載された方法は、鉛蓄電池の内部インピーダンスの測定結果から、式(1−1)に示した、インダクタンス成分(L),電解液抵抗値(Rs),電荷移動抵抗値(θ),電気二重層容量値(Cd),ワークブルグインピーダンス(W),ワークブルグ係数(σ)の6つのパラメータを求める必要がある。そのため、内部インピーダンスの測定は少なくとも6つの周波数で行うことが必要であり、6つのパラメータの最適解を求めるための演算が非常に煩雑になるという問題点があった。
すなわち、特開平4−95788号公報に記載されている多数の周波数での測定、並びに煩雑な演算は、測定時間が長くなるだけでなく、測定装置の価格が高くなり、特に、車両に搭載した鉛蓄電池の評価には実用的でないという問題点があった。
【0010】
特開平4−141966号公報に記載された方法は、内部インピーダンスの位相が0になる周波数を探し出して測定を行う必要があり、さらに、周波数が0.1〜10Hzの間でインピーダンスの虚部の周波数に対する変化分をインピーダンスの実部の周波数に対する変化分で除算した値が−1程度になる周波数を探し出して測定を行う必要がある。
すなわち、特開平4−141966号公報の方法は、内部インピーダンスの値が特定の条件を満たすような周波数を探し出す必要がある。そのため、周波数を変化させて測定を可能とする装置が必要となる他、上述した特定の条件を満たすことの判定を行う装置も必要になる。このような処理のためには複雑な測定装置が必要になり、装置価格が高くなり、特に、車両に搭載した鉛蓄電池の特性評価には実用的でないという問題点があった。
【0011】
特開平5−135806号公報に記載された方法は、0.001〜1Hzでの内部インピーダンスの値を指標にしている。しかしながら、このような1Hz以下の低周波領域の測定は、1Hz以上の領域での測定と比較して、測定装置、特に周波数発振回路の構成が複雑化し、装置の価格が高騰する要因となり、また、測定時間が長くなるという問題点がある。
また、0.001〜1Hzでの内部インピーダンスは温度によって値が大きく変化する傾向にあるため、たとえば、車両に搭載した鉛蓄電池のように、温度が大きく変化する場所に設置された鉛蓄電池の測定にあっては、温度により補正が不可欠になるという問題点があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本願発明者が、鋭意検討を重ねた結果、本発明の鉛蓄電池の特性評価方法を発明するに至った。本発明の鉛蓄電池の特性評価方法の要旨を図1〜図3を参照して、下記に述べる。
なお、本発明において、鉛蓄電池の残存容量、劣化状態などの検査を総称して、鉛蓄電池の特性評価と言う。
【0013】
本発明の鉛蓄電池の特性評価方法は、まず、鉛蓄電池の等価回路を簡略化して、等価回路を、図1または図2に図解したように、少なくとも電荷移動抵抗値(Rct)と電気二重層容量値(Cd)との並列回路と電解液抵抗値(RΩ)との直列回路で構成し、インピーダンスが下記式で規定される等価回路として表す。等価回路の詳細について後述する。
【0014】
〔RΩ+(Rct/(1+jωCd))〕 ・・・(A−1)
ただし、ω=2πf
【0015】
本発明の鉛蓄電池の評価特性方法においては、図3に図解したように、(1)鉛蓄電池の内部インピーダンスの実部をX軸に虚部に−1を乗じた値をY軸にプロットして規定される二次元座標におけるインピーダンス円を規定する、1〜100Hzの周波数の範囲で選ばれた、3点以上の複数の周波数について、鉛蓄電池の内部インピーダンスを測定する。
【0016】
さらに本発明の鉛蓄電池の評価特性方法においては、図3に図解したように、(2)電荷移動抵抗値(Rct)と電気二重層容量値(Cd)との並列回路と、電解液抵抗値(RΩ)との直列回路で構成した等価回路から導出される電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)と、複数の周波数において測定した複数の鉛蓄電池の内部インピーダンスとの関係式に、複数の周波数において測定した複数の内部インピーダンスの値を参照して前記電解液抵抗値(RΩ),前記電荷移動抵抗値(Rct),前記電気二重層容量値(Cd)を求める。
【0017】
最後に、本発明の鉛蓄電池の評価特性方法においては、図3に図解したように、(3)算出した電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)の全てまたは少なくとも1つから供試した鉛蓄電池の残存容量および/または劣化状態を判定する。
【0018】
また、本発明の鉛蓄電池の評価装置は、上述した鉛蓄電池の評価方法を実施する装置であり、測定手段と、算出手段と、判定手段とを有する。
測定手段は上述した(1)の処理を行い、算出手段は上述した(2)の処理を行い、判定手段は上述した(3)の処理を行う。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の鉛蓄電池の特性評価方法および鉛蓄電池の特性評価装置の実施の形態を添付図面を参照して述べる。
【0020】
等価回路
図1および図2に本発明で適用した等価回路の回路例を示す。
図1は本発明で使用する第1の等価回路としての、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)からなる等価回路の構成図である。
図1の等価回路は、電荷移動抵抗値(Rct)と電気二重層容量値(Cd)とが並列に接続され、この並列回路に電解液抵抗値(RΩ)が直列に接続されている。したがって、その等価回路のインピーダンスは下記式で規定される。
【0021】
〔RΩ+(Rct/(1+jωCd))〕 ・・・(A−2)
ただし、ω=2πf
【0022】
図2は本発明で使用する第2の等価回路としての、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct’とRct’’),電気二重層容量値(Cd’とCd’’)からなる等価回路の構成図である。
図2の等価回路は、図1の電気二重層容量値(Cd)を第1の電気二重層容量値(Cd’)と第2の電気二重層容量値(Cd’’)に置き換え、図1の電荷移動抵抗値(Rct)を第1の電荷移動抵抗値(Rct’)と第2の電荷移動抵抗値(Rct’’)に置き換えたものである。
図2の等価回路のインピーダンスは下記式で規定される。
【0023】
ただし、ω=2πf
【0024】
特開平4−95788号公報には、式1−1に示したように、6つのパラメータで構成される等価回路が示されている。鉛蓄電池の特性を正確に把握するには、特開平4−95788号公報の等価回路による解析が望ましいが、たとえば、車両の搭載した鉛蓄電池の評価などのような場合には、本発明で適用する図1または図2で表現される等価回路での解析で十分である。むしろ、本発明の図1または図2に示した等価回路を適用して求めるパラメータの数を少なくすることで、測定周波数を少なくし、演算に係わる時間,コストを低減する方が実用的価値が高い。特に、自動車に搭載する鉛蓄電池の残存容量の判定を行う場合、有効数字2桁で十分であり、特開平4−95788号公報の方法より、本発明の方法が実用的である。
【0025】
3点の測定結果と円の関係
図8に例示として、3点の測定結果と円の関係を図解した。
すなわち、式Aまたは式Bで規定したインピーダンスに対応させて、鉛蓄電池の内部インピーダンスの実部をX軸に虚部に−1を乗じた値をY軸にプロットして規定される二次元座標におけるインピーダンス円を規定する少なくとも3点以上の複数の周波数において、鉛蓄電池の内部インピーダンスを測定する。
【0026】
測定周波数
本発明では、1〜100Hzの周波数の範囲で選ばれた任意の3〜5点(多くても6点)の周波数で測定を行う。
【0027】
まず、1〜100Hzの周波数の範囲を選択した理由について述べる。上記した周波数の範囲が、鉛蓄電池の電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)を求める上で特に効果的な周波数の範囲であることによる。すなわち、1Hz以上であれば、測定上かつ装置上、容易に実施できるし、100Hz以内であるから、商用周波数の2倍程度の周波数であり、高周波ではないから、測定上かつ装置構成上から問題はない。
【0028】
特開平5−135806号公報の方法では、0.001〜1Hzでの間の2〜3点の周波数における鉛蓄電池の内部インピーダンスから、鉛蓄電池の残存容量を判定している。しかしながら、発明者らの検討によれば、上記したように、0.001〜1Hzでの測定データを用いるより、本発明の実施の形態による1〜100Hzの測定データを用いる方が、鉛蓄電池の残留静電容量を判定する上で効果的であり、容易であった。
【0029】
次いで、3〜5,6点の周波数で測定を行う理由について述べる。電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)を求める上でインピーダンス円(図8参照)を規定するには最低3点の周波数で測定する必要がある。
異なる周波数での測定は多いほど、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)を求める精度が高くなる。しかしながら、測定数が多くなると、測定時間がかかるし、可変周波数発振回路が複雑になり、測定後の演算が長くなる。したがって、実用的には、3〜5点の周波数、多くても6点の周波数で測定する。
【0030】
次に、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)と、鉛蓄電池の残存容量および/または劣化状態との関係について考察する。
【0031】
鉛蓄電池の残存容量および/または劣化状態との関係について第1の実施の形態
図4は電気二重層容量値(Cd)と鉛蓄電池の残存容量との関係を例示するグラフである。
本発明の検査方法における鉛蓄電池の残存容量の判定においては予め,図4に図解したように、電気二重層容量値(Cd)と鉛蓄電池の残存容量の関係式を求めておき、内部インピーダンスの複数の測定結果から求めた電気二重層容量値(Cd)を、上記関係式に照合することで鉛蓄電池の残存容量の判定を行うことができる。
【0032】
なお、鉛蓄電池の残存容量は下記のごとく電気二重層容量値(Cd)との間に直線関係があることが判った。
【0033】
残存容量(%)=α×Cd+β …(C)
【0034】
なお、αおよびβは、鉛蓄電池の温度に依存して変化する。
【0035】
鉛蓄電池の残存容量および/または劣化状態との関係について第2の実施の形態
図5は電荷移動抵抗値(Rct)と鉛蓄電池の残存容量との関係を例示するグラフである。
本発明の検査方法における鉛蓄電池の残存容量の判定においては予め,図5に図解したように、電荷移動抵抗値(Rct)と鉛蓄電池の残存容量の関係式を求めておき、内部インピーダンスの複数の測定結果から求めた電荷移動抵抗値(Rct)を上記関係式に照合することで鉛蓄電池の残存容量の判定を行うことができる。
【0036】
なお、鉛蓄電池の残存容量は下記のごとく電荷移動抵抗値(Rct)との間に直線関係があることが判った。
【0037】
残存容量(%)=γ×Rct+δ …(D)
【0038】
なお、γおよびδは、鉛蓄電池の温度に依存して変化する。
【0039】
鉛蓄電池の残存容量および/または劣化状態との関係について第3の実施の形態
本発明の鉛蓄電池の評価方法における鉛蓄電池の劣化状態の判定においてはさらに、予め、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)と、鉛蓄電池の劣化状態の関係式を求めておき、内部インピーダンスの測定結果から求めた電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)を、上記関係式に照合することで鉛蓄電池の劣化状態の判定を行うことができる。
【0040】
鉛蓄電池の残存容量は、電池の劣化状態並びに温度に影響を受けることがある。そこで、上記のように求めた鉛蓄電池の残存容量の値を、電池の劣化状態並びに温度の値で補正(補間)する必要が生じる場合がある。その際、電気二重層容量値(Cd)から求めた鉛蓄電池の残存容量を、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct)から求めた電池の劣化状態の判定結果によって補正を行うことができる。
【0041】
残存容量に対する温度の影響
予め、鉛蓄電池の温度と、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct)の関係を求めておき、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct)の測定結果をその関係と照合することで、鉛蓄電池の温度を求めることが可能であるので、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct)から求めた鉛蓄電池の温度によって、残存容量に対する温度の影響を補正することも可能である。
【0042】
上記した鉛蓄電池の残存容量、劣化状態の判定にあたっては、温度を本発明の方法とは別に測定し、その測定値を用いて、残存容量、劣化状態に対する温度の影響を補正することも可能である。
【0043】
電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)の算出方法
図1および図2の等価回路から導出される、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)と、鉛蓄電池の内部インピーダンスの関係式に、上記複数の周波数において実測した複数の内部インピーダンスの値を参照することで、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)を求めるための具体的方法例としては、統計的な手法、たとえば、最小二乗法により最適解を求める方法が好ましい。
【0044】
しかしながら、車両に搭載した鉛蓄電池の特性評価に際しては、より簡便に最適解を求めることが望ましい。最小二乗法より簡便な方法として、以下に示す方法を挙げることができる。
【0045】
第1の方法M
上述した1〜100Hzのうち、5〜100Hzの周波数の範囲で選ばれた任意の3〜4点の第1の周波数(Fa)と、1〜5Hzの周波数の範囲で選ばれた任意の1点の第2の周波数(Fb)で、鉛蓄電池の内部インピーダンスの測定を複数回行い、その測定値から電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)を求める。
【0046】
第1の方法Mでは、第1の周波数(Fa)で測定された3〜4点の内部インピーダンスについて、図6に図解したように、内部インピーダンスの実数部をX軸に、内部インピーダンスの虚数部の値に−1を乗じた値をY軸にプロット(cole cole plot)した3〜4点を通過する円の軌道を求め、軌道のX軸切片Xa,Xb(Xa<Xb)を求め、Xaを電解液抵抗値(RΩ)とし、Xb−Xaを電荷移動抵抗値(Rct)とし、(Xa+Xb)×0.5をXm とし、さらに、内部インピーダンスの実数部をY軸に、周波数をX軸とした座標Cm に、第1の周波数Faの内の最も低い周波数Fa’と第2の周波数Fbでの測定値をプロットし、両プロット点を結んだ直線上の、上記したXm に相当する周波数をωm とし、電気二重層容量値Cdを(Rct×ωm )-1とする。
【0047】
図1および図2に示した等価回路から導出される、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)と内部インピーダンスの関係式のように、求めるべきパラメータが5点以下であっても、上記した関係式のパラメータを数学的に厳密に解くことは、演算が煩雑になり、演算装置の規模が増大し、価格が高騰することにつながる。そこで、本発明のように、簡単な演算で電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)を求めることの実用的価値は極めて高い。
【0048】
上述した簡便な第1の方法Mを行う場合にあっては、測定する周波数を、5〜10Hzの周波数の範囲で選ばれた任意の3〜4点の第1の周波数Faと、1〜5Hzの周波数の範囲で選ばれた任意の1点の第2の周波数Fbとすることが特に好ましい。その理由は、上記したcole cole plotにおける円の軌跡を求める上で、5〜100Hzの周波数の範囲の測定値を用いることが好ましいためである。また、円の軌跡を求めるために、測定点は3点以上であることが必要である。円の軌跡を求める上で、さらに好ましくは、第1の測定周波数Faの周波数が5〜10Hzの中の1点、10〜30Hzの中の1点、50〜100Hzの中の1点となることが挙げられる。
【0049】
本願発明者は、座標Cm において、内部インピーダンスの実部と周波数に直線関係が得られる周波数の範囲は、およそ1〜10Hzの範囲であることを見いだした。そこで、第1の周波数Fbの範囲は、およそ1〜5Hzであることが好ましく、さらに、第1の周波数Faの内、最も低い周波数Fa’は、5〜10Hzの中の1点が選ばれることが好ましい。
【0050】
特開平4−141966号公報の方法では、内部インピーダンスの値が特定の条件を満たすような周波数を探し出す必要があり、そのため、周波数を変化させた測定を可能とする装置が必要となり、特定の条件を満たすことの判定を行う装置が必要になる。そのため、測定装置が複雑になり、価格も高くなるという問題点があった。これに対して、本発明の方法では、測定する周波数を予め決めておくことが可能であるので、上記した問題点がなく、実用上好ましい。
【0051】
また本発明の上述した実施の形態の方法は、本発明の実施の形態の方法による鉛蓄電池の特性評価(検査)を、適切な時間間隔をもって行い、前回までの検査で求められた電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)の値のうち少なくとも一つ以上の値を、当回の検査で求めた電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)の値のうち少なくとも一つ以上の値と比較し、その比較結果を、鉛蓄電池の残存容量と劣化状態の判定の補正に用いるという方法を併用することが可能である。
【0052】
上記した方法を併用することにより、鉛蓄電池の残存容量と劣化状態の判定の精度を向上させること、および/または、判定のための演算をより簡便にすることが可能である。
【0053】
自動車などの車両に搭載された鉛蓄電池の判定にあたっては、数秒から数十秒までの適切な時間間隔で検査を繰り返すことにより、温度などの周囲環境の影響を、簡単に補正できるので、特に有効である。
【0054】
また、本発明の鉛蓄電池の評価方法を自動車などの車両に搭載された鉛蓄電池に対して用いる場合、運転者がエンジンを始動させる直前に本発明の検査方法を実施し、その検査結果をその検査以降の検査における判定の補正に用いることがさらに効果的である。その理由は、運転者が車両のエンジンを始動させる前の環境は、稼働している自動車の装置、機器が少ないため、それらの影響を受けず、本発明の検査の環境が良好なためである。
【0055】
また、本発明の鉛蓄電池の評価方法を、自動車に搭載された鉛蓄電池に対して用いる場合、自動車のエンジンの停止中に行うことが効果的である。その理由は、エンジンが停止中で、オルタネータが停止している状況では、本発明の方法で測定が必要な周波数の範囲に、大きなノイズが発生する可能性が低いからである。
【0056】
本発明の鉛蓄電池の評価方法を、自動車が停止した際のアイドリングストップの可否の判定に用いる場合には、上記した理由により、エンジンが停止した直後に、本発明の検査方法を実施することが好ましい。
【0057】
【実施例】
上述した本発明の鉛蓄電池の評価方法の実施の形態についての具体的な実施例(実験例)を、添付図面を参照して述べる。
【0058】
本発明の実施例において、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)によって構成される等価回路は、図1および図2に示したものである。
【0059】
図4は、あらかじめ、75Ahの鉛蓄電池の残存容量を調整して、鉛蓄電池の残存容量と電気二重層容量値(Cd)との関係を求めた結果を例示したグラフである。
電気二重層容量値(Cd)は、鉛蓄電池の内部インピーダンスの測定結果から後述する演算式から計算した。
鉛蓄電池の残存容量と電気二重層容量値(Cd)の関係は、温度依存性はあるが、ほぼ線形性(直線性)を示しており、電気二重層容量値(Cd)が判れば鉛蓄電池の残存容量を推定することが可能である。
劣化がない正常な鉛蓄電池の残存容量は、下記式(1)で規定される。
【0060】
【数2】
残存容量(%)=0.181×Cd+0.064 …(1)
【0061】
鉛蓄電池の測定条件および測定結果
(1)100%充電状態の鉛蓄電池に、(a)15Aの電流で1時間放電させた後、または、(b)30Aの電流で10分間放電させた後、鉛蓄電池の残存容量を判定した。
(2)電池の周囲温度を20°Cに設定しておいた。
(3)測定した内部インピーダンスを求めて計算した結果、電気二重層容量値(Cd)は3.6〔F〕となった。
(4)式(1)により残存容量を判定した結果、72%となった。実際の残存容量は73%であることから、本発明の鉛蓄電池の評価方法によりかなり精確に残量判定が可能であることが分かった。
【0062】
以上のように、あらかじめ電気二重層容量値(Cd)と鉛蓄電池の残存容量の関係を求めておき、内部インピーダンスの測定結果から求めた電気二重層容量値(Cd)の値を、上記関係に照合することで、鉛蓄電池の残存容量を判定することが可能である。
【0063】
また、式(1)は、周囲温度が20°Cのものであるが、図3に図解したように、鉛蓄電池の温度を20°C、40°C、60°Cと変化させた場合には、特性がシフトする傾向があり、鉛蓄電池の温度が分かれば残存容量を補間して算出することが可能である。従って、ある温度について特性を調べておき、任意の温度について鉛蓄電池に取り付けた温度センサー等によって検知し、その温度に応じて予め求めた特性(残存容量値)をシフトして(補間して)、その温度における特性(残存容量値)を算出することができる。
【0064】
鉛蓄電池が劣化した場合には、正常な鉛蓄電池に対して残存容量が減少するものの、その特性は正常な鉛蓄電池と同様に線形性が見られることから、劣化の程度が分かれば残存容量を補正することが可能である。
【0065】
判定の際の電池の劣化状態による補正と電池の温度のよる補正は、内部インピーダンスの測定結果から求めた電解液抵抗値(RΩ)を用いて行うこともできる。
【0066】
図6は正常な鉛蓄電池および劣化した鉛蓄電池の温度による電解液抵抗値(RΩ)と鉛蓄電池の残存容量(SOC)の関係を示すグラフである。
電解液抵抗値(RΩ)は残存容量(SOC)によっては変化せず、温度および劣化度合いにより変化する。従って、内部インピーダンスの測定結果から求めた電解液抵抗値(RΩ)を用いて残存容量を補正することが可能である。
【0067】
電荷移動抵抗値(Rct)と鉛蓄電池の残存容量との関係
なお、図5に図解した電荷移動抵抗値(Rct)と鉛蓄電池の残存容量との関係からも、上述した電気二重層容量値(Cd)と鉛蓄電池の残存容量との関係との関係から鉛蓄電池の残存容量を求めたように、鉛蓄電池の残存容量を求めることができた。
【0068】
電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)の算出方法
次に、自動車用鉛蓄電池の残存容量を測定する際の電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)の導出方法についての具体例を述べる。
内部インピーダンスの測定周波数は、100Hz、20Hz、6Hz、2Hzの4点とし、この4点の内部インピーダンスの測定結果から電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)を演算した。
この4点の周波数を選んだ理由は下記による。
【0069】
図7に図解したように、周波数を変化させて内部インピーダンスを測定し、内部インピーダンスの実部をX軸に、虚部に−1を乗じたY軸をプロットした(cole cole plot)。
図7に図解したように、特性は、円弧の特性を示す部分と直線状のような特性の2つの部分で示すことができる。ここで、円弧の特性は、図1に示す等価回路によって表すことが可能であるため、円弧の軌道を把握することにより、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)を導出することが可能である。
【0070】
例えば、3点を通過する円の軌道は一義的に決定されるため、非常に簡単に円の式を求めることができる。従って、3つの周波数100Hz、20Hz、6Hzにより円の軌跡を把握した。
図7に示すように2Hz付近のプロットは、円の軌跡から外れており、円の式を精度良く求めるためには、測定する周波数を5〜100Hzの周波数の範囲とするのが好ましい。
【0071】
測定周波数の数としては、円の式を求める上で、最低限3点の測定点が必要であり、測定点が増加することに伴う実用的価値の低下を考慮して、最大でも、5〜6点、できれば、3〜4点以下が望ましい。さらには、円の軌跡を求めるプロットが円周上に等間隔になっている場合が最も精度がよいため、第1の測定周波数Faの周波数は、5〜10Hzの中の1点、10〜30Hzの中の1点、50〜100Hzの中の1点を使用することが最も望ましい。
【0072】
図7は、後述する方法により求めた円の式から計算した円弧(破線)を示している。
円軌道のX軸切片をXa,Xb(Xa<Xb)とすると、Xaが電解液抵抗値(RΩ)に対応し、(Xb−Xa)が電荷移動抵抗値(Rct)に対応する。3点を通過する円の式において、虚部を0とすることによりXaとXb(Xa<Xb)を求められ、Xaが電解液抵抗値(RΩ)、(Xb−Xa)が電荷移動抵抗値(Rct)として計算される。
【0073】
ここで、(Xa+Xb)×0.5をXm として求めておく。Xm は、円の中心座標を示すインピーダンスの実部である。円の頂点を示す周波数をfmax とすると、電気二重層容量値(Cd)は、(Rct×2π×fmax )-1で計算される。しかし、測定した周波数が必ずしも円周上の頂点とはならないため、近似的に次のような特性から円の頂点を示す周波数を求める。
【0074】
周波数を変化させて内部インピーダンスを測定し、周波数をX軸、内部インピーダンスの実部をY軸として、プロットした結果を図8に示す。
内部インピーダンスの実部と周波数に直接関係が得られる周波数の範囲は、およそ1〜10Hzの範囲であることが判る。
図8中には、6Hzと2Hzの2点の周波数で求めた結果もプロットしている。2点間を結ぶ直線の式を求めることにより、この直線の式にXm を代入して、円の頂点を近似的に示す周波数fm が求められる。電気二重層容量値(Cd)は、(Rct×2π×fm )-1で計算される。
【0075】
周波数fm は、ほとんどの場合4〜5Hzになるため、上記した方法を行う場合は、1〜5Hzの周波数の範囲で選ばれた任意の1点の周波数と、5〜10Hzの中の1点から選ばれた周波数で測定することが好ましく、特に、円の軌跡を把握するために測定する周波数3〜4点の内、最も小さい周波数を使用するとより効率的である。
【0076】
3点の周波数で測定した場合の電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)を求める演算式について述べる。
4点の周波数で測定した場合は、任意の組合せの3点で電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)を求め、それぞれの組合せで求めた判定結果の平均をとることができる。また、測定の安全サイドからそれぞれの組み合わせて求めた判定結果の最小値を使用しても良い。
いずれにしても、4点の周波数で測定した場合についても、3点で測定した場合と同様の計算を行う。まず、3点の周波数で測定した内部インピーダンスの測定結果から、任意の円の方程式を計算する。
【0077】
図9は3点の周波数f1 ,f2 ,f3 で測定した内部インピーダンスをプロットした座標を示すグラフである。
下記のような3つの式が得られ、未知数が3つで、式が3つあることから、円の軌跡を定める係数a,b,rを求めることができる。
【0078】
【数3】
f1 で測定: (X1 −a)2 +(Y1 −b)2 =r2 …(2)
f2 で測定: (X2 −a)2 +(Y2 −b)2 =r2 …(3)
f3 で測定: (X3 −a)2 +(Y3 −b)2 =r2 …(4)
【0079】
上記3つの式(2)〜(4)を解いた結果、係数a,b,rはそれぞれ下記のようになる。
【0080】
【数4】
【0081】
ここで、係数(因子)A〜Fはそれぞれ下記で表される。
【0082】
【数5】
A=X1 −X2 …(8)
B=X2 −X3 …(9)
C=Y1 −Y2 …(10)
D=Y2 −Y3 …(11)
E=X1 2 −X2 2 +Y1 2 −Y2 2 …(12)
F=X2 2 −X3 2 +Y2 2 −Y3 2 …(13)
【0083】
図9において、RCTは実軸上の円の弦であることから、円の式からY=0となる2点のXを求め、この2点間の距離からRCTを計算する。
【0084】
【数6】
(X−a)2 =r2 …(14)
X=a±r …(15)
RCT =2・r …(16)
RΩ =a−r …(17)
【0085】
図10は4点目の周波数で測定した内部インピーダンスをプロットした座標を示すグラフである。
円の頂点を示す周波数fm については、fm を挟む周波数範囲における内部インピーダンスの実数部と周波数の関係は、図8に示すように、ある範囲について、ほぼ線形性があることから、直線近似により求めることができる。
第1の周波数f1 で測定した時の実数成分をX1 、第4の周波数f4 で測定したときの実数成分をX4 とすると、fm は下式で表される。ここで、f1 >fm >f4 である。
【0086】
【数7】
【0087】
よって、電気二重層容量値(Cd)は次式で表される。
【0088】
【数8】
【0089】
自動車に搭載された鉛蓄電池の判定にあっては、数秒から数十秒までの適切な間隔で検査を繰り返すことにより、温度などの周囲環境の影響を簡単に補正できるので、本発明の鉛蓄電池の評価方法は特に有効である。
【0090】
残存容量判定はアイドリングストップ時に1分経過毎に測定し、過去の判定結果を参照する場合と、単独で判定した場合を比較した例を下記表1に示す。
【0091】
【表1】
【0092】
過去の判定結果の参照方法は、同じアイドルストップ期間中の残存容量判定において、1分経過毎に測定した判定結果を順次用いて平均値を使用した。
単独の場合の残存容量は、アイドルストップ直後から2分経過まで低下し、3分経過後の判定では逆に増加傾向を示している。対して、過去参照の残存容量は、3分経過後までは低下し、それ以降はほぼ一定値を示している。
アイドルストップ期間中においては、蓄電池からの放電が小さくなることはあっても、蓄電池が充電されることはない。
残存容量が上昇する要因は、主に温度などの周囲環境の影響が大きい。従って、単独で容量判定を行う場合より、過去の判定結果を参照して判定した場合の方が、温度などの周囲環境の影響を簡単に補正できるので特に有効である。
【0093】
鉛蓄電池の評価装置
本発明の鉛蓄電池の特性評価装置は、上述した鉛蓄電池の評価方法を実施する装置である。
その鉛蓄電池の評価装置の構成を図11に例示する。
鉛蓄電池の評価装置10は、複数の周波数において鉛蓄電池の内部インピーダンスを測定する測定手段12と、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)を算出する算出手段14と、算出した電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)から供試した鉛蓄電池の残存容量および/または劣化状態を判定する判定手段16とを有する。
【0094】
測定手段12は、たとえば、可変周波数発振回路と、インピーダンス測定装置と、記憶回路を有するコンピュータ装置とで構成され、特性を評価すべき鉛蓄電池に可変周波数発振回路とインピーダンス測定回路とを接続し、インピーダンス測定回路にコンピュータ装置を接続する。
可変周波数発振回路は、1〜100Hzの周波数の範囲で選ばれた、内部インピーダンスの実部をX軸に虚部に−1を乗じた値をY軸にプロットして規定される二次元座標におけるインピーダンス円を規定する少なくとも3点以上の複数の周波数の信号を発振して鉛蓄電池に印加し、インピーダンス測定装置がそれぞれの周波数における鉛蓄電池の内部インピーダンスを測定する。コンピュータ装置はインピーダンス測定装置が測定した内部インピーダンスの特定値を入力して記憶回路に記憶する。
【0095】
算出手段14は、たとえば、上記記憶回路を有するコンピュータ装置で構成され、このコンピュータ装置により、上述した式(A−1)または式(B−1)で規定される、少なくとも電荷移動抵抗値(Rct)と電気二重層容量値(Cd)との並列回路と電解液抵抗値(RΩ)との直列回路で構成した等価回路から導出される電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)と複数の周波数において測定した複数の鉛蓄電池の内部インピーダンスとの関係式に、複数の周波数において測定した複数の内部インピーダンスの値を参照して電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)を求める。
【0096】
判定手段16は、たとえば、上記コンピュータ装置で構成され、算出手段14で算出したした電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)から供試した鉛蓄電池の残存容量および/または劣化状態を判定する。
このような判定は、たとえば、上述した電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)と残存容量および/または劣化状態との関係をグラフとしてコンピュータ装置から表示装置に表示して、人間が目視で判定してもよいし、コンピュータ装置の判断処理で自動的に行ってもよい。
【0097】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、1〜100Hzの周波数の範囲で選ばれた、任意の3〜5点の周波数で内部インピーダンスの測定を行い、測定結果を演算式に代入することにより鉛蓄電池の残存容量と劣化状態を判定できるため、短時間でしかも簡単に測定が可能である。また、測定周波数が3〜5点の固定周波数であるため、装置のコストを安くすることができる。
【0098】
本発明によれば、鉛蓄電池の残存容量を精確に判定できるため、自動車が停車した際のアイドリングストップの可否の判定に用いると、とても有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明で使用する第1の等価回路としての、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)からなる等価回路の構成図である。
【図2】図2は本発明で使用する第2の等価回路としての、電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct’とRct’’),電気二重層容量値(Cd’とCd’’)からなる等価回路の構成図である。
【図3】図3は本発明の鉛蓄電池の評価特性方法の処理を示すフローチャートである。
【図4】図4は電気二重層容量値(Cd)と鉛蓄電池の残存容量との関係を例示するグラフである。
【図5】図5は電荷移動抵抗値(Rct)と鉛蓄電池の残存容量との関係を例示するグラフである。
【図6】図6は正常な鉛蓄電池および劣化した鉛蓄電池の温度による電解液抵抗値(RΩ)と鉛蓄電池の残存容量(SOC)の関係を示すグラフである。
【図7】図7は電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)を算出する方法を図解したグラフである。
【図8】図8は周波数とインピーダンスの実数成分との関係を図解したグラフである。
【図9】図9は3点の周波数で測定した内部インピーダンスをプロットした座標を示すグラフである。
【図10】図10は4点目の周波数で測定した内部インピーダンスをプロットした座標を示すグラフである。
【図11】図11は本発明の鉛蓄電池の評価装置の構成図である。
【符号の説明】
10・・鉛蓄電池の評価装置
12・・測定手段
14・・算出手段
16・・判定手段
Claims (13)
- 少なくとも電荷移動抵抗値(Rct)と電気二重層容量値(Cd)との並列回路と電解液抵抗値(RΩ)との直列回路で構成した、インピーダンスが下記式で規定される等価回路で表した鉛蓄電池の鉛蓄電池の評価特性方法であって、
〔RΩ+(Rct/(1+jωCd))〕 ・・・(A)
ただし、ω=2πf
前記鉛蓄電池の内部インピーダンスの実部をX軸に虚部に−1を乗じた値をY軸にプロットして規定される二次元座標におけるインピーダンス円を規定する、1〜100Hzの周波数の範囲で選ばれた、3点以上の複数の周波数について、鉛蓄電池の内部インピーダンスを測定し、
前記電荷移動抵抗値(Rct)と電気二重層容量値(Cd)との並列回路と、前記電解液抵抗値(RΩ)との直列回路で構成した等価回路から導出される電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)と、前記複数の周波数において測定した複数の鉛蓄電池の内部インピーダンスとの関係式に、前記複数の周波数において測定した複数の内部インピーダンスの値を参照して前記電解液抵抗値(RΩ),前記電荷移動抵抗値(Rct),前記電気二重層容量値(Cd)を求め、
算出した電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)の全てまたは少なくとも1つから供試した鉛蓄電池の残存容量および/または劣化状態を判定する
ことを特徴とする鉛蓄電池の評価特性方法。 - 事前に前記電気二重層容量値(Cd)と前記鉛蓄電池の残存容量の関係式を求めておき、
前記内部インピーダンスについての複数の測定結果から求めた電気二重層容量値(Cd)の値を前記鉛蓄電池の残存容量の関係式に照合して鉛蓄電池の残存容量の判定を行い、
この判定の際の鉛蓄電池の劣化状態による補正と、鉛蓄電池の温度による補正を行うことを特徴とする、
請求項1記載の鉛蓄電池の評価方法。 - 前記電気二重層容量値(Cd)と前記鉛蓄電池の残存容量とは、温度に依存した勾配を有した直線として規定される、
請求項2記載の鉛蓄電池の評価特性方法。 - 事前に所定の複数の温度について、前記電気二重層容量値(Cd)と前記鉛蓄電池の残存容量との関係式を複数作成しておき、
前記鉛蓄電池の温度を測定し、前記複数の関係式のうち、近似する2つの温度の関係式を用いて補間して、鉛蓄電池の温度に応じた鉛蓄電池の特性を評価する、
請求項3記載の鉛蓄電池の評価特性方法。 - 前記判定の際の鉛蓄電池の劣化状態による補正と温度による補正を、前記内部インピーダンスの複数の測定結果から求めた前記電解液抵抗値(RΩ),前記電荷移動抵抗値(Rct),前記電気二重層容量値(Cd)を用いて行うことを特徴とする、
請求項2記載の鉛蓄電池の評価特性方法。 - 事前に鉛蓄電池の電荷移動抵抗値(Rct)と鉛蓄電池の残存容量の関係式を求めておき、
前記内部インピーダンスの複数の測定結果から求めた電荷移動抵抗値(Rct)を、上記鉛蓄電池の残存容量の関係式に照合して鉛蓄電池の残存容量の判定を行い、
この判定の際の鉛蓄電池の劣化状態による補正と、鉛蓄電池の温度による補正を行うことを特徴とする
請求項1記載の鉛蓄電池の評価特性方法。 - 前記判定の際の電池の劣化状態のよる補正と、鉛蓄電池の温度による補正を、前記内部インピーダンスの複数の測定結果から求めた電解液抵抗値(RΩ)および電気二重層容量値(Cd)を用いて行うことを特徴とする
請求項6記載の鉛蓄電池の評価特性方法。 - 前記複数の測定周波数が、
5〜100Hzの周波数の範囲で選ばれた任意の3〜4点の第1の周波数(Fa)と、
1〜5Hzの周波数の範囲で選ばれた任意の1点の第2の周波数(Fb)であることを特徴とする
請求項1記載の鉛蓄電池の評価特性方法。 - 前記電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)の導出を、
(イ)測定された内部インピーダンスの実部をX軸に、虚部に−1を乗じた値をY軸にプロットし、
(ロ)このうち、第1の周波数(Fa)で測定された3〜4点のプロットを通過する円の軌道を求め、
(ハ)軌道のX軸切片Xa,Xb(ただし、Xa<Xb)を求め、
(ニ)切片Xaを前記電解液抵抗値(RΩ)とし、(Xb−Xa)を電荷移動抵抗値(Rct)とし、(Xa+Xb)×0.5をXm とし、
(ホ)内部インピーダンスの実部をY軸に周波数をX軸とした座標に、第1の周波数(Fa)のうち最も低い周波数(Fa’)と第2の周波数(Fb)における測定値をプロットし、両プロットを結んだ直線上の、上記したXm に相当する周波数をωm とし、
(ヘ)前記電気二重層容量値(Cd)を(Rct×ωm )-1として求めることを特徴とする、
請求項1記載の鉛蓄電池の評価特性方法。 - 前記第1の測定周波数(Fa)が、
5〜10Hzの中の1点、
10〜30Hzの中の1点、
50〜100Hzの中の1点を
含むことを特徴とする
請求項6記載の鉛蓄電池の評価方法。 - 前記鉛蓄電池の特性評価を、所定の時間間隔で行い、
前回までの特性評価で求められた前記電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)の値の少なくとも一つ以上の値を、当回の検査で求めた電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)の値の少なくとも一つ以上の値と比較し、
その比較結果を鉛蓄電池の残存容量と劣化状態の判定の補正に用いることを特徴とする
請求項1記載の鉛蓄電池の評価特性方法。 - 車両に搭載された鉛蓄電池に対して、当該車両のエンジン停止期間に、上記処理を行うことを特徴とする
請求項1〜11記載のいずれか記載の鉛蓄電池の評価特性方法。 - 少なくとも電荷移動抵抗値(Rct)と電気二重層容量値(Cd)との並列回路と電解液抵抗値(RΩ)との直列回路で構成した、インピーダンスが下記式で規定される等価回路で表した鉛蓄電池の鉛蓄電池の評価特性装置であって、
〔RΩ+(Rct/(1+jωCd))〕 ・・・(B)
ただし、ω=2πf
1〜100Hzの周波数の範囲で選ばれた、内部インピーダンスの実部をX軸に虚部に−1を乗じた値をY軸にプロットして規定される二次元座標におけるインピーダンス円を規定する少なくとも3点以上の複数の周波数において、鉛蓄電池の内部インピーダンスを測定する測定手段と、
前記電荷移動抵抗値(Rct)と電気二重層容量値(Cd)との並列回路と電解液抵抗値(RΩ)との直列回路で構成した等価回路、から導出される電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)と、前記複数の周波数において測定した複数の鉛蓄電池の内部インピーダンスとの関係式に前記複数の周波数において測定した複数の内部インピーダンスの値を参照して前記電解液抵抗値(RΩ),前記電荷移動抵抗値(Rct),前記電気二重層容量値(Cd)を求める算出手段と、
算出した電解液抵抗値(RΩ),電荷移動抵抗値(Rct),電気二重層容量値(Cd)から供試した鉛蓄電池の残存容量および/または劣化状態を判定する判定手段と
を有する鉛蓄電池の特性評価装置。
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