JP4476466B2 - フィンガプレート用フィンガ及びタフテッドカーペットの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タフティングマシンに用いられるフィンガプレート用フィンガ、タフティングマシンによって製造されるタフテッドカーペットの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、スポーツ用人工芝等のカーペット(タフテッドカーペット)は、タフティングマシンによりカーペットの基布に多数のパイルを設けるようにしている。前記タフティングマシンは、図10に示すように、基布81に原糸82を打ち込むためのニードル83と、そのニードル83によって基布81に打ち込まれた原糸82を捕捉するためのルーパ84と、ルーパ84によってループ状に形成される原糸82をカットするためのナイフ85と、前記基布81を支持するためのフィンガプレート86等を備えている。尚、図10には1つしか描かれていないが、前記ニードル83、ルーパ84、ナイフ85は複数個並設されている。
【0003】
前記フィンガプレート86は、略棒状のフィンガ87と、複数のフィンガ87を櫛状に固定保持するための固定部88とから構成されている。前記フィンガ87は、その基端側の連結部87aが固定部88に固定されているとともに、先端側の支持部87bが基布81を支持するようになっている。なお、フィンガプレート86の固定部88はタフティングマシンの台座であるベッド89に対して固定されている。このフィンガプレート86により基布81は原糸82の打ち込み時にへこまないようになっている。また、各フィンガ87はニードル83がその間を挿通できるように配置されている(図11参照)。
【0004】
このタフティングマシンにより、基布81に多数のカットパイル90を設けるには、ニードル83を基布81の裏面側から同基布81に対して貫通させ、フィンガプレート86のフィンガ87間に挿通させる。そして、ニードル83の先端部にてガイドされる原糸82をルーパ84の先端部にて捕捉するとともに、ループ状に形成する。その後、ニードル83を基布81から離間する方向(上方)へ移動させ(以下、「上昇動作」という。)、ナイフ85にて原糸82を切断し、カットパイル90とする。
【0005】
この動作を繰り返して、基布81を同基布81の延びる方向へ移動させると、図11に示すように、基布81の表面には、多数のカットパイル90が列状に並んでパイル列91が形成される。尚、図11においては、ルーパ84及びナイフ85は省略されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来において、ニードル83の先端部にてガイドされる原糸82には撚りがかけられている。そして、ループ状に形成された原糸82をナイフ85で切断すると、所謂撚り戻りが発生する。又、撚りなしの原糸82(即ち、無撚糸)においてもカットパイル90の形成工程で必ず撚りが1回かかり、前記撚り戻りが発生する。さらに、カットパイル90が形成された基布81において、フィンガプレート86によって支持されない部位では、微妙な基布テンションの差、或いは基布81の保持力のばらつきにより僅かに撓んでしまう。これらのことから、上記した従来において、特に、カットパイル90の高さが30mm以上のものを形成しようとした場合、前記撚り戻りにより回転するカットパイル90の先端部が、隣接するパイル列91を形成するためのニードル83の上昇動作に巻き込まれてしまうという問題があった。
【0007】
図11を用いて詳述すると、例えば、原糸82がZ撚りであったと仮定した場合、フィンガプレート86にて基布81が支持されない部位において、撚り戻りを起こしたカットパイル90aの先端部は、矢印X方向へ流れる。そして、ニードル83aの上昇動作に伴って、ニードル83aに接近したカットパイル90aの先端部がニードル83aに引き込まれるような状態で、基布81の裏面側に突出する。このような状態になると、カットパイル90が形成されたカーペットは商品として価値が無くなってしまう。
【0008】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、撚り戻りを起こしたカットパイルが隣接するパイル列におけるニードルに巻き込まれないようにしたフィンガプレート用のフィンガ、及び高品質なタフテッドカーペットを提供できるタフテッドカーペットの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、フィンガプレートを構成する固定部に対して固定可能とされる基端側の連結部に、基布を支持するための先端側の支持部がその長手方向に沿って一体成形されてなるフィンガプレート用フィンガにおいて、前記支持部は、連結部及び支持部の延設方向と直交する方向において、前記連結部の幅よりも幅広に形成されるとともに前記連結部よりも下方に形成された遮蔽面を有し、該遮蔽面における基端側は湾曲形成されて、原糸のループ形成に支障がないようにループ形成許容空間が設けられていることを要旨とする。
【0012】
請求項に記載の発明は、基布の幅方向に沿って複数設けられたニードルにて基布に原糸を打ち込み、打ち込まれた原糸を前記各ニードルに対応するルーパにて捕捉した後、ループ状の原糸をナイフで切断し、パイルを形成するタフテッドカーペットの製造方法であって、前記ニードルの並設方向に沿った仮想線に交差するように形成されて、隣接する他の原糸の侵入を防止する遮蔽面を備えた巻き込み防止部材間において、前記打ち込まれた原糸を前記各ニードルに対応するルーパにて捕捉し、前記巻き込み防止部材は、基布を支持する請求項1に記載のフィンガープレート用のフィンガであることを要旨とする。
【0015】
また、フィンガの連結部は、遮蔽面の幅よりも幅狭に形成されているため、連結部を固定する固定部が大型化することはなく、ひいては、フィンガープレートが大型化することはない。
【0016】
さらに、遮蔽面の基端側が湾曲形成されることによって、ループ形成許容空間が設けられているため、タフティングマシンにおけるニードルの動作に際して、前記許容空間で原糸をループ状に形成すれば、前記遮蔽面にて原糸のループ形成が干渉されることはない。
【0017】
請求項の発明によれば、ニードルの並設方向に沿った仮想線に交差するように形成された遮蔽面を有する巻き込み防止部材間において、ニードルによって打ち込まれた原糸をルーパにて捕捉した後、ループ状の原糸をナイフで切断して、パイルを形成する。このとき、たとえその撚り戻りにてナイフにカットされたパイルの先端部が、隣接するパイルの列におけるニードル側へ侵入しようとしても、巻き込み防止部材の遮蔽面にてその動作は防止される。
【0018】
また、ニードルにおけるパイルの巻き込み防止は、基布を支持するフィンガープレート用のフィンガにて容易に実現される
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図8に従って説明する。
図1においてタフテッドカーペット45は、基布16、パイルとしてのカットパイル41、バッキング層46から構成されている。基布16はポリプロピレン繊維等の不織布又は織布からなり、基布16にはパイルとしてのカットパイル41がタフトされている。バッキング層46はSBR等の合成ゴムからなり、前記基布16の裏面側に配設されている。そして、本実施形態において、カットパイル41の高さは基布16の表面から30mm以上とされている。
【0021】
図4はタフティングマシン11を示す概略図である。タフティングマシン11には、左右一対の第1及び第2スパイクローラ12,13が回転可能に設けられている。第1スパイクローラ12の下側にはフィードローラ14が積極回転可能に設けられ、第2スパイクローラ13の上側には送出ローラ15が積極回転可能に設けられている。又、フィードローラ14の下側には、基布16をロール状に巻き付けた基布スタンド17が回転可能に支持されている。
【0022】
基布16は、基布スタンド17から、第1スパイクローラ12とフィードローラ14との間を通過して、第2スパイクローラ13側へ送出される。その後、第2スパイクローラ13と送出ローラ15との間を通過してタフティングマシン11の外部へ送り出されるようになっている。尚、以下の説明では、第1及び第2スパイクローラ12,13間に位置する基布16の上面及び下面を、基布16の裏面及び表面とする。
【0023】
前記第1及び第2スパイクローラ12,13間には、前記基布16の表裏を挟んでパイル形成部21が設けられている。パイル形成部21は、図3に示すように、基布16に原糸22を打ち込むためのニードル23、ニードル23によって基布16に打ち込まれる原糸22を補足するためのルーパ24、同ルーパ24によってループ状に形成される原糸22を切断するためのナイフ25、及び基布16を支持するためのフィンガプレート26等から構成されている。
【0024】
前記ニードル23は、基布16の裏面側に配置されていると共に、基布16の短手方向(即ち幅方向)に複数並設されている。なお、図3にはニードル23は1つのみ図示する。また、図6〜図8においてもニードル23は1つのみ図示し、前記ルーパ24、ナイフ25、フィンガプレート26においても同様である。
【0025】
ニードル23は、図示しないニードル駆動機構により、基布16に対して接近又は離間する方向(上下方向)へ往復移動可能に構成されている。ニードル23の先端部には孔23aが設けられ、その孔23aには糸送り機構27(図4参照)から繰り出される原糸22が挿通されている。そして、前記ニードル23が基布16に接近すると、前記基布16を貫通し、その先端部に備えられた原糸22が基布16に打ち込まれるようになっている。なお、前記糸送り機構27から繰り出される原糸22には、撚り(Z撚り)がかけられている。
【0026】
前記ルーパ24は基布16の表面側に配置されており、前記ニードル23と同数個それぞれ相対するように並設されている。前記ルーパ24の先端部はニードル23に向かって突出していると共に、下方へ向かって突出する突起24aを備えている。同ルーパ24は、図示しないルーパ駆動機構によりニードル23の移動方向(上下方向)に対して交差する方向(図3において左右方向)へ往復移動可能されているとともに、僅かに上下動可能に構成されている。即ち、前記ルーパ24は、ニードル23の上下動と同期して楕円軌道上を移動するようになっている。そして、この移動により、ルーパ24は、ニードル23によって打ち込まれた原糸22を補足するための糸取り動作を行うようになっている。
【0027】
前記ナイフ25は基布16の表面側に配置され、鉛直方向へ延びるように形成されている。そして、前記ナイフ25は合計でルーパ24と同じ数とされており、ナイフ25と前記ルーパ24とは、それぞれの厚さ方向において対向する面同士が接触している。即ち、前記ナイフ25はルーパ24に隣接して設けられている。ナイフ25の上端部には、切刃25aが形成されされている。そして、図示しないナイフ駆動機構により上下方向に往復移動可能に構成されている。このナイフ25の上下動によって、同ナイフ25がルーパ24に対して摺動し、ルーパ24に捕捉された原糸22を切断するための糸切り動作を行うようになっている。
【0028】
フィンガプレート26は、基布16の表面側に配置されており、図5(b)に示すように、巻き込み防止部材としての複数のフィンガ31と基布16の短手方向(即ち幅方向)に延びるように形成された固定部32とから構成されている。フィンガプレート26のフィンガ31は、原糸22を打ち込んだニードル23がフィンガ31間を挿通できるようにそれぞれ配置されていると共に、ルーパ24の先端部と対向するように配置されている。そして、前記ルーパ24はフィンガ31間に位置する。また、前記フィンガプレート26の固定部32はタフティングマシン11の台座であるベッド33にネジ止め固定されている。
【0029】
ここで、前記フィンガ31について更に詳しく説明する。
図2に示すように、フィンガ31は、基端側の連結部34と先端側の支持部35とがその長手方向に沿って一体成形されている。前記連結部34は略棒状に形成されており、前記支持部35は同支持部35及び連結部34の延設方向に沿った遮蔽面36を有している。即ち、支持部35は鉛直下方において、同方向の連結部34の幅よりも幅広な略四角板状に形成されている。また、前記遮蔽面36は、ニードル23の並設方向に沿った仮想線nに直交するように位置している。
【0030】
一方、前記連結部34の基端部には、突部34aが連結部34及び支持部35との延設方向と直交する方向に折曲げ形成されている。前記連結部34は、図5(a)に示すように、L字状に形成された固定部32の嵌合溝32aに嵌合されている。そして、図2及び図5(b)に示すように、固定部32を構成する蓋板32bが、前記連結部34を上方から覆うようにネジ止め固定されている。この結果、前記フィンガ31の連結部34は、固定部32の蓋板32bにより上下に離脱不能に固定されている。また、その一方で、前記連結部34の突部34aがL字状の嵌合溝32aに嵌合されることで、フィンガ31はその延設方向に対して固定部32から離脱不能に固定されている。
【0031】
次に、上記のように構成されたタフティングマシン11を用いてのタフテッドカーペット45の製造方法及びフィンガプレート86におけるフィンガ31の作用について説明する。
【0032】
基布16に多数のカットパイル41を設ける場合は、各ローラ12,13,14,15を回転させ、基布16を基布スタンド17から第2スパイクローラ13側へ送出させる。その中で、まず、ニードル23を基布16に対して接近する方向(下方)へ移動させる。すると、図6に示すように、ニードル23は基布16を裏面側から表面側へと貫通すると共に、フィンガプレート26のフィンガ31間(即ち、遮蔽面36間)に挿通される。
【0033】
ニードル23が基布16を貫通すると、基布16はニードル23の移動方向(下方)へ押されてフィンガプレート26におけるフィンガ31の支持部35に押し付けられる。支持部35は、前記基布16を支持するため、ニードル23の貫通時において前記基布16のへこみがフィンガプレート26によって防止されている。なお、図3、図6〜図8においては、基布16とフィンガ31の支持部35の間には隙間が形成されているが、実際には、前記両部材31,35の間に隙間はない。
【0034】
又、ニードル23が基布16を貫通すると、ニードル23の孔23aに通された原糸22が基布16に打ち込まれる。原糸22が基布16に打ち込まれると、図7に示すように、ルーパ24が前記ニードル23に接近する方向(図7において右方)へ移動し、先端部の突起24aを利用して原糸22を捕捉する。
【0035】
この後、前記ルーパ24が原糸22を捕捉した状態で、ニードル23が基布16から離間する方向へ上昇動作し、ルーパ24がニードル23から離間する方向(図中左方)へ移動する。このようにして、ニードル23が上下動する際に、前記ルーパ24が順次原糸22を捕捉することにより、基布16の表面には、ループ状の原糸22が複数形成される。
【0036】
そして、ループ状の原糸22は、基布16の繰り出しに従って、ニードル23から離間する方向へルーパ24に沿って順次摺動する。すると、ルーパ24に隣接配置されたナイフ25が、図8に示すように、上下動してその切刃25aにてループ状の原糸22を切断する。この結果、基布16の表面には順次カットパイル41が形成される。
【0037】
そして、このようにニードル23を基布16に対して接近又は離間する方向へ、ルーパ24をニードル23に対して接近又は離間する方向へ往復移動させ、更にナイフ25を上下動させながら、基布16を基布16の延びる方向へ移動させると、その基布16の表面には多数のカットパイル41が列状に並んで、即ちパイル列42として形成される。
【0038】
ここで、前記原糸22には撚りがかけられているため、ナイフ25によって切断されるカットパイル41には撚り戻りが発生し、回転動作を行う。そして、カットパイル41が形成された基布16において、フィンガプレート26によって支持されない部位では微妙な基布テンションの差、或いは基布16の保持力のばらつきによって僅かに下方へ撓む。これらの結果、前記撚り戻りの回転動作によって、カットパイル41は隣接するパイル列42を形成するニードル23に接近しようとする。しかし、ニードル23を挟むように位置するフィンガ31の遮蔽面36がそれぞれ鉛直下方に幅広に形成されているため、同遮蔽面36にてカットパイル41のニードル23側への移動動作は阻止される。従って、カットパイル41の先端部が上昇動作をするニードル23に巻き込まれることはない。
【0039】
そして、上述したように基布16の表面にカットパイル41を形成した生機に対して、SBR等の合成ゴムを用いて裏加工を行う。このようにして、カットパイル41を基布16に固着させ、生機に重量感を与えると、図1に示すタフテッドカーペット45が完成する。
【0040】
従って、上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、フィンガプレート26におけるフィンガ31の支持部35は、鉛直下方に延びる遮蔽面36を有しているため、ニードル23が基布16を貫通してフィンガ31間を挿通した際、ニードル23は遮蔽面36にて挟まれ、遮蔽された状態となる。このため、カットパイル41の先端部が、同カットパイル41の撚り戻りにより隣接するパイル列42のニードル23側へ移動動作を行おうとしても前記遮蔽面36にて防がれる。従って、従来と異なり、前記カットパイル41の先端部が隣接するパイル列42のニードル23の上昇動作に巻き込まれることはない。
【0041】
(2)上記実施形態では、前記連結部34を略棒状に形成し、略四角板状に形成された支持部35よりも幅狭に形成したため、フィンガプレート26を構成する固定部32は従来の構成を変更することなく使用できると共に、フィンガプレート26が大型化することを防止できる。
【0042】
(3)上記実施形態では、フィンガ31の連結部34の基端部に突部34aを折曲げ形成したため、L字状に形成された固定部32の嵌合溝32aに嵌合することにより、簡単な構成にて、その延設方向に対してフィンガ31が固定部32から離脱することを防止できる。
【0043】
(4)上記実施形態では、基布16の表面側においては、遮蔽面36にて挟まれ、遮蔽された状態でニードル23は上下動を行う。このため、ナイフ25にて切断されたカットパイル41がニードル23の上下動に巻き込まれることはない。従って、この製造方法によって形成されるタフテッドカーペット45は、従来と異なり、カットパイル41が基布の裏面側に突出するというような状態にはならず、高品質なものを提供できる。
【0044】
(5)上記実施形態では、カットパイル41の基布16の表面からの高さは30mm以上とされていたため、例えば、20mm等の短いカットパイルを形成する場合と異なり、撚り戻り等によりその先端部が移動する範囲は広い。従って、遮蔽面36にて挟まれ、遮蔽された状態でニードル23が上下動を行いながら、カットパイル41が形成されるという製造方法がより効果的に利用される。
【0045】
(6)上記実施形態では、カットパイル41の巻き込みを防止するためのニードル23の遮蔽を、フィンガプレート26におけるフィンガ31の支持部35に形成された遮蔽面36にて実現した。従って、ニードル23を遮蔽するために、新たに他の部材を備える場合と異なり、部品点数の増加を防止できる。
【0046】
なお、上記各実施形態は以下のような別例に変更して具体化してもよい。
・上記実施形態では、遮蔽面36を有するフィンガ31の支持部35は略四角板状に形成したが、図9に示すようにな形状にしてもよい。詳述すると、遮蔽面36における基端側は湾曲形成され、ループ形成許容空間51が設けられている。即ち、前記ループ形成許容空間51は、ニードル23の軸線L上に位置するように設けられており、ニードル23の軸線L上には、遮蔽面36が配置されていない。この結果、タフティングマシン11のパイル形成時において、前記ループ形成許容空間51で、原糸22がルーパ24に捕捉され、ループ状に形成される。従って、ループ状に形成される原糸22が両側方から遮蔽面36にて干渉されることなく、形良く原糸22のループ形状を形成することができる。
【0047】
・上記実施形態では、フィンガ31の連結部34は略棒状に形成し、略四角板状に形成された支持部35よりも幅狭に形成したが、連結部34及び支持部35を鉛直下方に幅広な平板状に形成してもよい。
【0048】
・上記実施形態では、遮蔽面36を備える支持部35の形状は略四角板状に形成したが、三角板状や円盤状でもよい。
・上記実施形態では、原糸22には、撚りがかけられていたが、勿論無撚糸でカットパイル41を形成してもよい。
【0049】
・上記実施形態では、カットパイル41の基布16の表面からの高さは30mm以上とされていたが、勿論20mmや25mm等、30mm以下でもよい。
・上記実施形態では、カットパイル41の巻き込みを防止するためのニードル23の遮蔽を、フィンガプレート26におけるフィンガ31の支持部35に形成された遮蔽面36にて実現したが、ニードル23を遮蔽するための巻き込み防止部材を新たに設けて、それによって、カットパイル41の巻き込みを防止してもよい。
【0050】
・なお、上記本発明においては、タフテッドカーペットは、通常のタフテッドカーペットに止まらず、人工芝として使用されるタフテッドカーペットも含まれる趣旨である。
【0051】
次に、上記実施形態及び各別例から把握できる請求項に記載した発明以外の技術的思想について、それらの効果と共に以下に記載する。
(1)請求項1に記載のフィンガプレート用フィンガにおいて、前記連結部の基端部は、連結部及び支持部の延設方向と直交する方向に折曲げ形成された突部を備えていることを特徴とするフィンガプレート用フィンガ。このようにすれば、連結部を固定する固定部に前記連結部と同一形状の溝を形成すれば、容易にフィンガと固定部が離脱不能になる構成を実現できる。なお、本実施形態においては、前記突部は突部34aである。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明によれば、撚り戻りを起こしたカットパイルが隣接するカットパイル列におけるニードルに巻き込まれることがない効果を奏する。
【0053】
また、フィンガの連結部は、遮蔽面の幅よりも幅狭に形成されているため、連結部を固定する固定部が大型化、ひいては、フィンガープレートの大型化を防止できる。
【0054】
さらに、タフティングマシーンにおけるニードルの動作に際して、ループ形成許容空間にて原糸をループ状に形成するようにすれば、遮蔽面にて原糸のループ形成が干渉されることはなく、原糸によるループ形成は良好にできる。
【0055】
請求項の発明によれば、遮蔽面にて撚り戻りを起こしたパイル(原糸)が隣接するパイル列におけるニードルに巻き込まれないようになるため、高品質なタフテッドカーペットを提供できる。
【0056】
また、ニードルにおけるカットパイルの巻き込み防止は、基布を支持するフィンガープレート用のフィンガにて容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態におけるタフテッドカーペットの構成を示す断面図。
【図2】第1実施形態におけるフィンガプレート用フィンガを示す斜視図。
【図3】同じくパイル形成部を示す要部側断面図。
【図4】同じくタフティングマシーンの構成を示す概略図。
【図5】同じく(a)はフィンガプレートを構成する固定部を示す平面図、(b)はフィンガープレートを示す平面図。
【図6】同じくパイル形成部の動作を示す要部側断面図。
【図7】同じくパイル形成部の動作を示す要部側断面図。
【図8】同じくパイル形成部の動作を示す要部側断面図。
【図9】他の実施形態におけるフィンガプレート用フィンガを示す側面図。
【図10】従来におけるパイル形成部位を示す要部側断面図。
【図11】同じくパイル形成部位を示す概略底面図。
【符号の説明】
16…基布、22…原糸、26…フィンガプレート、31…フィンガ(巻き込み防止部材)、32固定部、34…連結部、35…支持部、36…遮蔽面、45…タフテッドカーペット、51…ループ形成許容空間。

Claims (2)

  1. フィンガプレートを構成する固定部に対して固定可能とされる基端側の連結部に、基布を支持するための先端側の支持部がその長手方向に沿って一体成形されてなるフィンガプレート用フィンガにおいて、前記支持部は、連結部及び支持部の延設方向と直交する方向において、前記連結部の幅よりも幅広に形成されるとともに前記連結部よりも下方に形成された遮蔽面を有し、該遮蔽面における基端側は湾曲形成されて、原糸のループ形成に支障がないようにループ形成許容空間が設けられていることを特徴とするフィンガプレート用フィンガ。
  2. 基布の幅方向に沿って複数設けられたニードルにて基布に原糸を打ち込み、打ち込まれた原糸を前記各ニードルに対応するルーパにて捕捉した後、ループ状の原糸をナイフで切断し、パイルを形成するタフテッドカーペットの製造方法であって、
    前記ニードルの並設方向に沿った仮想線に交差するように形成されて、隣接する他の原糸の侵入を防止する遮蔽面を備えた巻き込み防止部材間において、前記打ち込まれた原糸を前記各ニードルに対応するルーパにて捕捉し、
    前記巻き込み防止部材は、基布を支持する請求項1に記載のフィンガプレート用のフィンガであることを特徴とするタフテッドカーペットの製造方法
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