JP4476049B2 - ブラシレスモータの制御装置 - Google Patents
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Description
この種のモータ制御装置は、図12に示す如く、先ず、昇圧制御及び弱め界磁制御を行なうことなくPWM制御を行なう第1制御動作を実行し、その後、モータの回転数が所定の回転数に達した時点で、昇圧制御を行なう第2制御動作を開始する。更に、昇圧回路の昇圧比が上限値に達した時点で、昇圧制御及び弱め界磁制御を行なう第3制御動作を開始する。
この様に、昇圧制御及び弱め界磁制御を行なうことによって、モータの最大回転数を増大させることが出来る。
そこで本発明の目的は、昇圧回路の温度上昇が大きくなることを防止することが出来るブラシレスモータの制御装置を提供することである。
図13は、モータの駆動時に生じる損失の大きさの変化を表わしている。図示の如く、モータに発生するトルクが大きい高トルク時及び該トルクが小さい低トルク時の何れにおいても、損失は、モータの回転数が小さいときには緩やかに増大し、モータの回転数が増大すると急激に増大しているが、高トルク時には、低トルク時に比べて小さな回転数で損失が急激に増大している。
従来のモータ制御装置においては、昇圧比の上限値は、低トルク時に損失が急激に増大することとなる時点での大きな値に設定されているため、低トルク時には、損失が急激に増大する時点で弱め磁束制御が開始されて昇圧回路の温度上昇が小さな値に抑えられるものの、高トルク時には、損失が急激に増大した後に弱め磁束制御が開始されることとなって昇圧回路の温度上昇が大きくなる。
外部から供給される昇圧指令値に基づいて昇圧制御動作を実行する昇圧制御手段と、
ブラシレスモータに対する印加電圧の大きさと、外部から供給されるモータ印加電圧制限値とを比較し、その比較結果に基づいて磁束制御動作を開始する磁束制御手段と、
昇圧指令値を前記昇圧制御手段に供給すると共に、モータ印加電圧制限値を前記磁束制御手段に供給する値供給手段
とを具え、該値供給手段は、
モータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値と昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の上限値との関係が規定されている第1関係規定手段と、
第1関係規定手段に規定されている関係に従って、モータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値から昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の上限値を導出する手段と、
昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値が導出された上限値以下である場合には、該目標値を昇圧指令値として昇圧制御手段に供給する一方、該目標値が導出された上限値を上回る場合には、該上限値を昇圧指令値として昇圧制御手段に供給する手段と、
昇圧指令値とモータ印加電圧制限値の関係が規定されている第2関係規定手段と、
第2関係規定手段に規定されている関係に従って、昇圧制御手段に供給する昇圧指令値からモータ印加電圧制限値を導出して、磁束制御手段に供給する手段
とを具えている。
そこで、上記具体的構成においては、ブラシレスモータを流れるモータ電流の大きさ或いはモータ電流の大きさに応じた値、例えば昇圧回路の温度から、トルクの大きさに応じた、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の上限値が導出される。
そして、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値が該上限値以下である場合には、該目標値が昇圧指令値として昇圧制御手段に供給されると共に、該指令値に応じたモータ印加電圧制限値が導出されて磁束制御手段に供給される。これに対し、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値が前記上限値を上回っている場合には、該上限値が昇圧指令値として昇圧制御手段に供給されると共に、該指令値に応じたモータ印加電圧制限値が導出されて磁束制御手段に供給される。
昇圧制御手段では、上述の如く供給される昇圧指令値に基づいて昇圧制御動作が実行される。ここで、昇圧指令値は、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値が増大するにつれて増大し、該目標値が前記上限値に達した後、一定となる。従って、昇圧回路の出力電圧は、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧が前記上限値に達するまで徐々に増大し、その後、一定となる。
一方、磁束制御手段では、モータ印加電圧の大きさと上述の如く供給されるモータ印加電圧制限値とが比較され、その比較結果に基づいて磁束制御動作が開始される。ここで、上述の如く、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の上限値はトルクの大きさに応じた値であり、昇圧比或いは昇圧回路の目標値が該上限値を上回っている場合には、該上限値に応じたモータ印加電圧制限値が磁束制御手段に供給されるので、磁束制御動作が開始される時点はトルクの大きさによって異なることになる。
外部から供給される昇圧指令値に基づいて昇圧制御動作を実行する昇圧制御手段と、
ブラシレスモータに対する印加電圧の大きさと、外部から供給されるモータ印加電圧制限値とを比較し、その比較結果に基づいて磁束制御動作を開始すると共に、該モータ印加電圧制限値に基づいて磁束制御動作を実行する磁束制御手段と、
昇圧指令値を前記昇圧制御手段に供給すると共に、モータ印加電圧制限値を前記磁束制御手段に供給する値供給手段
とを具え、該値供給手段は、
モータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値と前記係数との関係が規定されている第1関係規定手段と、
第1関係規定手段に規定されている関係に従って、モータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値から前記係数を導出する手段と、
昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値に対し導出された係数を用いた演算処理を施して昇圧指令値を算出する手段と、
算出された昇圧指令値を昇圧制御手段に供給する手段と、
昇圧指令値とモータ印加電圧制限値の関係が規定されている第2関係規定手段と、
第2関係規定手段に規定されている関係に従って、前記算出された昇圧指令値からモータ印加電圧制限値を導出して、磁束制御手段に供給する手段
とを具えている。
そして、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値に対し前記導出された係数を用いた演算処理が施されて昇圧指令値が算出され、該指令値が昇圧制御手段に供給されると共に、該指令値に応じたモータ印加電圧制限値が導出されて磁束制御手段に供給される。
昇圧制御手段では、上述の如く供給される昇圧指令値に基づいて昇圧制御動作が実行される。ここで、昇圧指令値は、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値が増大するにつれて増大する。従って、昇圧回路の出力電圧は徐々に増大することになる。
一方、磁束制御手段では、モータ印加電圧の大きさと上述の如く供給されるモータ印加電圧制限値とが比較され、その比較結果に基づいて磁束制御動作が開始される。ここで、昇圧指令値は、上述の如く、トルクの大きさに応じた係数を用いた演算処理の実行によって得られる値であり、該昇圧指令値に応じたモータ印加電圧制限値が磁束制御手段に供給されるので、磁束制御動作が開始される時点はトルクの大きさによって異なることになる。その後、モータ印加電圧制限値に基づいて磁束制御動作が実行される。
上述の如く、トルクの大きさに応じた係数を用いた演算処理の実行によって得られる昇圧指令値に基づいて昇圧制御動作が実行されると共に、該昇圧指令値に応じたモータ印加電圧制限値に基づいて磁束制御動作が実行される。これによって、昇圧制御と磁束制御の割合がトルクの大きさに応じて変化することになる。
値供給手段から供給されるモータ印加電圧制限値からモータ電流の磁束方向成分の大きさの目標値を表わす目標電流値を導出する手段と、
電流検出手段によって検出された電流値と導出された目標電流値とに基づき制御信号を作成してインバータに供給する手段
とを具えている。
第1実施例
本実施例のブラシレスモータの制御装置は、昇圧制御を行なうことが可能であると共に、モータに発生する磁束の方向とは逆の方向に電流を流すことによって該磁束を減少させる弱め磁束制御を行なうことが可能である。そして、該制御装置は、モータの駆動時には、先ず、昇圧制御及び弱め磁束制御を行なうことなくPWM制御を行なう第1制御動作を実行し、その後、昇圧制御を行なう第2制御動作を実行し、更に、昇圧制御及び弱め磁束制御を行なう第3制御動作を実行する。
又、ブラシレスモータ(4)は、固定子にu相巻線、v相巻線及びw相巻線を巻き付けて構成されており、該モータ(4)には、u相巻線及びv相巻線をそれぞれ流れる電流を検出する電流センサ(41)(41)が設けられている。これら2つの電流センサ(41)(41)から得られる2つの電流値iu、ivは、前記制御回路(5)の電流検出部(52)に供給される。
位置・速度検出部(51)では、3つの位置信号(Hu,Hv,Hw)に基づいてモータの回転数ωが検出され、その検出結果が、速度制御部(53)、昇圧・弱め磁束指令生成部(54)及びPWM制御部(56)に供給される。又、位置・速度検出部(51)では、3つの位置信号(Hu,Hv,Hw)と前記回転数ωとに基づいてモータの回転角度θが検出され、その検出結果が、電流検出部(52)及びPWM制御部(56)に供給される。
電流検出部(52)では、2つの電流値iu、ivと前記回転角度θとに基づいてモータに流れるモータ電流の磁束方向成分、即ちd軸方向成分idと、該磁束方向に直交する方向の成分、即ちq軸方向成分iqとが算出され、それらの算出結果が、昇圧・弱め磁束指令生成部(54)及びPWM制御部(56)に供給される。
(数1)
iq*=(ksp+ksi/s)(ω*−ω)
ksp、ksi:定数
s:ラプラス演算子
上述の如く算出された目標q軸方向電流iq*は、昇圧・弱め磁束指令生成部(54)及びPWM制御部(56)に供給される。
(数2)
α*=k・ω/ω0
k:定数
ω0:昇圧比が1であるときのモータ回転数の最大値
(数3)
Vom=α・Vom0
Vom0:昇圧比が1であるときのモータ印加電圧の制限値
モータ電流のq軸方向成分iqは、モータに発生するトルクの大きさが増大するにつれて増大し、q軸方向電流iqとトルクとの間には比例関係が成立する。そこで、昇圧・弱め磁束指令生成部(54)には、q軸方向電流と昇圧比の上限値の図4に示す関係を表わすテーブルが格納されており、該テーブルを参照して、電流検出部(52)から供給されるq軸方向電流iqから昇圧比の上限値αmが導出される。q軸方向電流と昇圧比の上限値は、図示の如くq軸方向電流iqが増大するにつれて昇圧比の上限値αmは減小する関係を有しており、モータに発生するトルクが大きい程、小さな上限値αmが導出されることになる。
尚、モータ電流のq軸方向成分iqと昇圧比の上限値αmの比例関係を表わす関数式を格納しておき、該関数式を用いて昇圧比の上限値αmを算出する構成を採用することも可能である。
即ち、巻線のインダクタンスのd軸方向成分Ldとq軸方向成分Lqが同じ値である場合には、目標d軸方向電流id*として“0”の値がPWM制御部(56)に供給される。
一方、巻線のインダクタンスのd軸方向成分Ldとq軸方向成分Lqが異なる値である場合には、下記数4から、目標d軸方向電流id*が算出されてPWM制御部(56)に供給される。
(数4)
id*={φa/2・(Lq−Ld)}−√{φa2/4・(Lq−Ld)2+iq2}
φa:巻線の鎖交磁束数
(数5)
id*=[−φa+√{(Vom/ω)2−(Lq・iq)2}]/Ld
φa:巻線の鎖交磁束数
Vd*=(kp+ki/s)・(id*−id)−ω・Lq・iq
kp、ki:定数
s:ラプラス演算子
(数7)
Vq*=(kp+ki/s)・(iq*−iq)+ω・(Ld・id+φa)
φa:巻線の鎖交磁束数
kp、ki:定数
s:ラプラス演算子
PWM信号作成部(563)では、図3(b)に示す如く、u相の電圧指令信号Vu*と所定の搬送波(三角波)とが比較され、該比較結果に基づいて、同図(c)に示すu相の駆動信号(PWM信号)が作成される。同様にして、v相の電圧指令信号Vv*と所定の搬送波とが比較されてv相の駆動信号が作成され、w相の電圧指令信号Vw*と所定の搬送波とが比較されてw相の駆動信号が作成される。
高トルク時には、昇圧比の上限値αmが低トルク時に比べて小さな値に設定されるので、図示の如く、低トルク時よりも小さな回転数で第2制御動作から第3制御動作に制御動作が切り替わることになる。
(数8)
iq=η・Vdc・Idc/ω・Kt
η:モータ効率
Vdc:電源電圧
Idc:電源電流
Kt:トルク定数
電源電圧Vdc及びトルク定数Ktは既知であるので、モータ効率ηとして代表値、或いはテーブルを参照して導出した値を採用すれば、電源電流Idc及びモータ回転数ωから昇圧比の上限値αmを導出することが可能である。又、電源電圧Vdc及び電源電流Idcに代えて、昇圧回路の出力電圧及び出力電流を採用することも可能である。
第1実施例のモータ制御装置は、モータ電流のq軸方向成分iqから昇圧比の上限値αmを導出するものであるのに対し、本実施例のモータ制御装置は、図7に示す如く昇圧回路(2)に温度センサ(21)を設けて、該温度センサ(21)から得られる昇圧回路温度tから昇圧比の上限値αmを導出するものである。
本実施例の制御回路(50)の構成及び動作は、昇圧・弱め磁束指令生成部(58)を除いて、図1に示す第1実施例の制御回路(5)と同一であるので、それらの説明は省略する。
第1実施例のモータ制御装置は、昇圧比の上限値αmを可変とすることによって弱め磁束制御の開始時点を変化させるものであるのに対し、本実施例のモータ制御装置は、昇圧制御と弱め磁束制御の割合を変化させるものであって、その構成及び動作は、制御回路の昇圧・弱め磁束指令生成部を除いて、図1に示す第1実施例と同一である。
そして、上述の如く算出した目標値α*と後述の如く導出される調整係数Kとに基づいて、下記数9から昇圧比の指令値αを算出する。
(数9)
α=K・α*
昇圧・弱め磁束指令生成部には、モータ電流のq軸方向成分と調整係数の図9に示す関係を表わすテーブルが格納されており、該テーブルを参照して、電流検出部(52)から供給されるq軸方向電流iqから調整係数Kが導出される。図示の如くq軸方向電流iqが増大するにつれて調整係数Kは減小しており、モータに発生するトルクが大きい程、小さな調整係数Kが導出されることになる。
これに対し、前記振幅値Vaが前記制限値Vom以上である場合には、上記数5から、目標d軸方向電流id*が算出されてPWM制御部(56)に供給される。
第3実施例のモータ制御装置は、モータ電流のq軸方向成分iqから調整係数Kを導出しているが、本実施例のモータ制御装置は、昇圧回路の温度から調整係数を導出するものである。
本実施例の制御回路の構成及び動作は、昇圧・弱め磁束指令生成部を除いて、図7に示す第2実施例の制御回路(50)と同一であるので、それらの説明は省略する。
(2) 昇圧回路
(3) インバータ
(4) ブラシレスモータ
(40) 位置センサ
(41) 電流センサ
(5) 制御回路
(51) 位置・速度検出部
(52) 電流検出部
(53) 速度制御部
(54) 昇圧・弱め磁束指令生成部
(55) 弱め磁束制御部
(56) PWM制御部
(57) 昇圧制御部
(6) ドライブ回路
Claims (7)
- 直流の入力電圧を昇圧する昇圧回路と、昇圧回路の出力電圧を交流に変換してブラシレスモータに供給するインバータと、昇圧回路の昇圧比及びインバータの動作を制御する制御回路とを具え、該制御回路は、昇圧回路の昇圧比を1よりも大きな値に設定する昇圧制御動作を第2制御動作として実行し、更に前記昇圧制御動作及びブラシレスモータから発生する磁束を減少させるための動作をインバータに実行させる弱め磁束制御動作を第3制御動作として実行するブラシレスモータの制御装置において、
該制御回路は、ブラシレスモータに発生するトルクの大きさに応じて、前記第3制御動作の弱め磁束制御動作を開始する時点を変化させ、前記第2制御動作から前記第3制御動作に制御動作が切り替わるタイミングを制御することを特徴とするブラシレスモータの制御装置。 - 前記制御回路は、ブラシレスモータを流れるモータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値から昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の上限値を導出し、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧がその上限値を超えた時点で弱め磁束制御動作を開始する請求項1に記載の制御装置。
- 前記制御回路は、
外部から供給される昇圧指令値に基づいて昇圧制御動作を実行する昇圧制御手段と、
ブラシレスモータに対する印加電圧の大きさと、外部から供給されるモータ印加電圧制限値とを比較し、その比較結果に基づいて弱め磁束制御動作を開始する磁束制御手段と、
昇圧指令値を前記昇圧制御手段に供給すると共に、モータ印加電圧制限値を前記磁束制御手段に供給する値供給手段
とを具え、該値供給手段は、
モータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値と昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の上限値との関係が規定されている第1関係規定手段と、
第1関係規定手段に規定されている関係に従って、モータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値から昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の上限値を導出する手段と、
昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値が導出された上限値以下である場合には、該目標値を昇圧指令値として昇圧制御手段に供給する一方、該目標値が導出された上限値を上回る場合には、該上限値を昇圧指令値として昇圧制御手段に供給する手段と、
昇圧指令値とモータ印加電圧制限値の関係が規定されている第2関係規定手段と、
第2関係規定手段に規定されている関係に従って、昇圧制御手段に供給する昇圧指令値からモータ印加電圧制限値を導出して、磁束制御手段に供給する手段
とを具えている請求項2に記載の制御装置。 - 前記制御回路は、モータ電流の磁束方向成分の大きさを検出する電流検出手段を具え、前記磁束制御手段は、
値供給手段から供給されるモータ印加電圧制限値からモータ電流の磁束方向成分の大きさの目標値を表わす目標電流値を導出する手段と、
電流検出手段によって検出された電流値と導出された目標電流値とに基づき制御信号を作成してインバータに供給する手段
とを具えている請求項3に記載の制御装置。 - 前記制御回路は、昇圧制御と磁束制御の割合を変えることが可能であって、ブラシレスモータを流れるモータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値から、昇圧制御と磁束制御の割合を決めることとなる係数を導出し、導出された係数に応じて昇圧制御動作及び弱め磁束制御動作を実行する請求項1に記載の制御装置。
- 前記制御回路は、
外部から供給される昇圧指令値に基づいて昇圧制御動作を実行する昇圧制御手段と、
ブラシレスモータに対する印加電圧の大きさと、外部から供給されるモータ印加電圧制限値とを比較し、その比較結果に基づいて弱め磁束制御動作を開始すると共に、該モータ印加電圧制限値に基づいて弱め磁束制御動作を実行する磁束制御手段と、
昇圧指令値を前記昇圧制御手段に供給すると共に、モータ印加電圧制限値を前記磁束制御手段に供給する値供給手段
とを具え、該値供給手段は、
モータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値と前記係数との関係が規定されている第1関係規定手段と、
第1関係規定手段に規定されている関係に従って、モータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値から前記係数を導出する手段と、
昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値に対し導出された係数を用いた演算処理を施して昇圧指令値を算出する手段と、
算出された昇圧指令値を昇圧制御手段に供給する手段と、
昇圧指令値とモータ印加電圧制限値の関係が規定されている第2関係規定手段と、
第2関係規定手段に規定されている関係に従って、前記算出された昇圧指令値からモータ印加電圧制限値を導出して、磁束制御手段に供給する手段
とを具えている請求項5に記載の制御装置。 - 前記制御回路は、モータ電流の磁束方向成分の大きさを検出する電流検出手段を具え、前記磁束制御手段は、
値供給手段から供給されるモータ印加電圧制限値からモータ電流の磁束方向成分の大きさの目標値を表わす目標電流値を導出する手段と、
電流検出手段によって検出された電流値と導出された目標電流値とに基づき制御信号を作成してインバータに供給する手段
とを具えている請求項6に記載の制御装置。
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