JP4476049B2 - ブラシレスモータの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、昇圧回路と、該昇圧回路の出力電圧を交流に変換してブラシレスモータに供給するインバータとを具えたブラシレスモータの制御装置に関するものである。
従来、ブラシレスモータの最大回転数を増大させるべく、昇圧回路を具えて昇圧制御を行なうと共にモータに発生する磁束を減少させる弱め界磁制御を行なうモータ制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種のモータ制御装置は、図12に示す如く、先ず、昇圧制御及び弱め界磁制御を行なうことなくPWM制御を行なう第1制御動作を実行し、その後、モータの回転数が所定の回転数に達した時点で、昇圧制御を行なう第2制御動作を開始する。更に、昇圧回路の昇圧比が上限値に達した時点で、昇圧制御及び弱め界磁制御を行なう第3制御動作を開始する。
この様に、昇圧制御及び弱め界磁制御を行なうことによって、モータの最大回転数を増大させることが出来る。
特開2003−199382号公報
しかしながら、出願人の研究によれば、上記従来のモータ制御装置においては、昇圧回路の温度上昇が大きくなる場合があることが判明した。
そこで本発明の目的は、昇圧回路の温度上昇が大きくなることを防止することが出来るブラシレスモータの制御装置を提供することである。
出願人は、昇圧回路の温度上昇が大きくなる原因を次のように究明した。
図13は、モータの駆動時に生じる損失の大きさの変化を表わしている。図示の如く、モータに発生するトルクが大きい高トルク時及び該トルクが小さい低トルク時の何れにおいても、損失は、モータの回転数が小さいときには緩やかに増大し、モータの回転数が増大すると急激に増大しているが、高トルク時には、低トルク時に比べて小さな回転数で損失が急激に増大している。
従来のモータ制御装置においては、昇圧比の上限値は、低トルク時に損失が急激に増大することとなる時点での大きな値に設定されているため、低トルク時には、損失が急激に増大する時点で弱め磁束制御が開始されて昇圧回路の温度上昇が小さな値に抑えられるものの、高トルク時には、損失が急激に増大した後に弱め磁束制御が開始されることとなって昇圧回路の温度上昇が大きくなる。
本発明に係るブラシレスモータの制御装置は、直流の入力電圧を昇圧する昇圧回路と、昇圧回路の出力電圧を交流に変換してブラシレスモータに供給するインバータと、昇圧回路の昇圧比及びインバータの動作を制御する制御回路とを具え、該制御回路は、昇圧回路の昇圧比を1よりも大きな値に設定する昇圧制御動作を開始した後、ブラシレスモータから発生する磁束を減少させるための動作をインバータに実行させる磁束制御動作を開始するものである。そして、その特徴的構成において、該制御回路は、ブラシレスモータに発生するトルクの大きさに応じて、磁束制御動作を開始する時点を変化させる。
上記本発明に係るブラシレスモータの制御装置においては、ブラシレスモータに発生するトルクが大きい程、モータの回転数が小さい時点で磁束制御動作が開始される。これによって、高トルク時に、昇圧回路での損失の増大を抑えて、昇圧回路の温度上昇が大きくなることを防止することが出来る。
第1の具体的構成において、前記制御回路は、ブラシレスモータを流れるモータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値から昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の上限値を導出し、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧がその上限値を超えた時点で磁束制御動作を開始する。該制御回路は、
外部から供給される昇圧指令値に基づいて昇圧制御動作を実行する昇圧制御手段と、
ブラシレスモータに対する印加電圧の大きさと、外部から供給されるモータ印加電圧制限値とを比較し、その比較結果に基づいて磁束制御動作を開始する磁束制御手段と、
昇圧指令値を前記昇圧制御手段に供給すると共に、モータ印加電圧制限値を前記磁束制御手段に供給する値供給手段
とを具え、該値供給手段は、
モータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値と昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の上限値との関係が規定されている第1関係規定手段と、
第1関係規定手段に規定されている関係に従って、モータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値から昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の上限値を導出する手段と、
昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値が導出された上限値以下である場合には、該目標値を昇圧指令値として昇圧制御手段に供給する一方、該目標値が導出された上限値を上回る場合には、該上限値を昇圧指令値として昇圧制御手段に供給する手段と、
昇圧指令値とモータ印加電圧制限値の関係が規定されている第2関係規定手段と、
第2関係規定手段に規定されている関係に従って、昇圧制御手段に供給する昇圧指令値からモータ印加電圧制限値を導出して、磁束制御手段に供給する手段
とを具えている。
ブラシレスモータを流れるモータ電流は、該モータに発生するトルクが増大するにつれて増大し、モータ電流とトルクとの間には比例関係が成立する。又、昇圧回路の温度は、モータ電流が増大するにつれて増大し、昇圧回路の温度とモータ電流との間には相関関係があるため、昇圧回路の温度とトルクとの間には相関関係がある。
そこで、上記具体的構成においては、ブラシレスモータを流れるモータ電流の大きさ或いはモータ電流の大きさに応じた値、例えば昇圧回路の温度から、トルクの大きさに応じた、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の上限値が導出される。
そして、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値が該上限値以下である場合には、該目標値が昇圧指令値として昇圧制御手段に供給されると共に、該指令値に応じたモータ印加電圧制限値が導出されて磁束制御手段に供給される。これに対し、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値が前記上限値を上回っている場合には、該上限値が昇圧指令値として昇圧制御手段に供給されると共に、該指令値に応じたモータ印加電圧制限値が導出されて磁束制御手段に供給される。
昇圧制御手段では、上述の如く供給される昇圧指令値に基づいて昇圧制御動作が実行される。ここで、昇圧指令値は、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値が増大するにつれて増大し、該目標値が前記上限値に達した後、一定となる。従って、昇圧回路の出力電圧は、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧が前記上限値に達するまで徐々に増大し、その後、一定となる。
一方、磁束制御手段では、モータ印加電圧の大きさと上述の如く供給されるモータ印加電圧制限値とが比較され、その比較結果に基づいて磁束制御動作が開始される。ここで、上述の如く、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の上限値はトルクの大きさに応じた値であり、昇圧比或いは昇圧回路の目標値が該上限値を上回っている場合には、該上限値に応じたモータ印加電圧制限値が磁束制御手段に供給されるので、磁束制御動作が開始される時点はトルクの大きさによって異なることになる。
第2の具体的構成において、前記制御回路は、昇圧制御と磁束制御の割合を変えることが可能であって、ブラシレスモータを流れるモータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値から、昇圧制御と磁束制御の割合を決めることとなる係数を導出し、導出された係数に応じて昇圧制御動作及び磁束制御動作を実行する。該制御回路は、
外部から供給される昇圧指令値に基づいて昇圧制御動作を実行する昇圧制御手段と、
ブラシレスモータに対する印加電圧の大きさと、外部から供給されるモータ印加電圧制限値とを比較し、その比較結果に基づいて磁束制御動作を開始すると共に、該モータ印加電圧制限値に基づいて磁束制御動作を実行する磁束制御手段と、
昇圧指令値を前記昇圧制御手段に供給すると共に、モータ印加電圧制限値を前記磁束制御手段に供給する値供給手段
とを具え、該値供給手段は、
モータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値と前記係数との関係が規定されている第1関係規定手段と、
第1関係規定手段に規定されている関係に従って、モータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値から前記係数を導出する手段と、
昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値に対し導出された係数を用いた演算処理を施して昇圧指令値を算出する手段と、
算出された昇圧指令値を昇圧制御手段に供給する手段と、
昇圧指令値とモータ印加電圧制限値の関係が規定されている第2関係規定手段と、
第2関係規定手段に規定されている関係に従って、前記算出された昇圧指令値からモータ印加電圧制限値を導出して、磁束制御手段に供給する手段
とを具えている。
上記具体的構成においては、ブラシレスモータを流れるモータ電流の大きさ、或いはモータ電流の大きさに応じた値、例えば昇圧回路の温度から、トルクの大きさに応じた係数が導出される。
そして、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値に対し前記導出された係数を用いた演算処理が施されて昇圧指令値が算出され、該指令値が昇圧制御手段に供給されると共に、該指令値に応じたモータ印加電圧制限値が導出されて磁束制御手段に供給される。
昇圧制御手段では、上述の如く供給される昇圧指令値に基づいて昇圧制御動作が実行される。ここで、昇圧指令値は、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値が増大するにつれて増大する。従って、昇圧回路の出力電圧は徐々に増大することになる。
一方、磁束制御手段では、モータ印加電圧の大きさと上述の如く供給されるモータ印加電圧制限値とが比較され、その比較結果に基づいて磁束制御動作が開始される。ここで、昇圧指令値は、上述の如く、トルクの大きさに応じた係数を用いた演算処理の実行によって得られる値であり、該昇圧指令値に応じたモータ印加電圧制限値が磁束制御手段に供給されるので、磁束制御動作が開始される時点はトルクの大きさによって異なることになる。その後、モータ印加電圧制限値に基づいて磁束制御動作が実行される。
上述の如く、トルクの大きさに応じた係数を用いた演算処理の実行によって得られる昇圧指令値に基づいて昇圧制御動作が実行されると共に、該昇圧指令値に応じたモータ印加電圧制限値に基づいて磁束制御動作が実行される。これによって、昇圧制御と磁束制御の割合がトルクの大きさに応じて変化することになる。
具体的には、前記制御回路は、モータ電流の磁束方向成分の大きさを検出する電流検出手段を具え、前記磁束制御手段は、
値供給手段から供給されるモータ印加電圧制限値からモータ電流の磁束方向成分の大きさの目標値を表わす目標電流値を導出する手段と、
電流検出手段によって検出された電流値と導出された目標電流値とに基づき制御信号を作成してインバータに供給する手段
とを具えている。
上記具体的構成を有するモータ制御装置は、ブラシレスモータに発生する磁束の方向とは逆方向に電流を流すことによって該磁束を減少させる弱め磁束制御を行なうものであって、磁束制御手段は、電流検出手段によって検出された電流値とモータ印加電圧制限値から導出された目標電流値とに基づいて制御信号を作成する。これによって、モータ電流の磁束方向成分を目標電流値に追従させるための制御信号が作成されて、モータ電流の磁束方向成分の大きさが制御される。
本発明に係るブラシレスモータの制御装置によれば、昇圧回路の温度上昇が大きくなることを防止することが出来る。
以下、本発明の実施の形態につき、4つの実施例に基づいて具体的に説明する。
第1実施例
本実施例のブラシレスモータの制御装置は、昇圧制御を行なうことが可能であると共に、モータに発生する磁束の方向とは逆の方向に電流を流すことによって該磁束を減少させる弱め磁束制御を行なうことが可能である。そして、該制御装置は、モータの駆動時には、先ず、昇圧制御及び弱め磁束制御を行なうことなくPWM制御を行なう第1制御動作を実行し、その後、昇圧制御を行なう第2制御動作を実行し、更に、昇圧制御及び弱め磁束制御を行なう第3制御動作を実行する。
本実施例のブラシレスモータの制御装置は、図1に示す如く、直流電源(1)からの電圧を昇圧する昇圧回路(2)と、昇圧回路(2)の出力電圧を交流電圧に変換してブラシレスモータ(4)に供給するインバータ(3)と、昇圧回路(2)及びインバータ(3)の動作を制御する制御回路(5)と、該制御回路(5)からのPWM信号に基づいてインバータ(3)を駆動するドライブ回路(6)とを具えている。昇圧回路(2)は、スイッチング素子、コンデンサ、抵抗及びダイオードから構成されており、前記制御回路(5)によってスイッチング素子がオン/オフ制御される。又、インバータ(3)は、6つのスイッチング素子と、これらのスイッチング素子にそれぞれ接続された6つのダイオードとから構成されており、前記制御回路(5)によって、これら6つのスイッチング素子がオン/オフ制御される。
ブラシレスモータ(4)には、その回転軸を中心とする円周上に、ホール素子からなる位置センサ(40)が120度の位相差で3箇所に配備されており、これら3つの位置センサ(40)(40)(40)から得られる3つの位置信号(Hu,Hv,Hw)は、前記制御回路(5)の位置・速度検出部(51)に供給される。各位置信号は、図3(a)に示す如く、360度を1周期としてハイとローに切り替わる矩形波であって、3つの位置信号は互いに120度の位相差を有している。
又、ブラシレスモータ(4)は、固定子にu相巻線、v相巻線及びw相巻線を巻き付けて構成されており、該モータ(4)には、u相巻線及びv相巻線をそれぞれ流れる電流を検出する電流センサ(41)(41)が設けられている。これら2つの電流センサ(41)(41)から得られる2つの電流値iu、ivは、前記制御回路(5)の電流検出部(52)に供給される。
位置・速度検出部(51)では、3つの位置信号(Hu,Hv,Hw)に基づいてモータの回転数ωが検出され、その検出結果が、速度制御部(53)、昇圧・弱め磁束指令生成部(54)及びPWM制御部(56)に供給される。又、位置・速度検出部(51)では、3つの位置信号(Hu,Hv,Hw)と前記回転数ωとに基づいてモータの回転角度θが検出され、その検出結果が、電流検出部(52)及びPWM制御部(56)に供給される。
電流検出部(52)では、2つの電流値iu、ivと前記回転角度θとに基づいてモータに流れるモータ電流の磁束方向成分、即ちd軸方向成分idと、該磁束方向に直交する方向の成分、即ちq軸方向成分iqとが算出され、それらの算出結果が、昇圧・弱め磁束指令生成部(54)及びPWM制御部(56)に供給される。
速度制御部(53)では、前記回転数ωと目標回転数ωとに基づいて、下記数1から、モータ電流のq軸方向成分の目標値iqが算出され、回転数ωが目標回転数ωに一致するようにPI制御される。
(数1)
iq=(ksp+ksi/s)(ω−ω)
sp、ksi:定数
s:ラプラス演算子
上述の如く算出された目標q軸方向電流iqは、昇圧・弱め磁束指令生成部(54)及びPWM制御部(56)に供給される。
昇圧・弱め磁束指令生成部(54)は、位置・速度検出部(51)から供給されるモータ回転数ωが所定の閾値以下である場合には、昇圧比の指令値αとして“1”の値を昇圧制御部(57)に供給すると共に、モータに対する印加電圧の制限値Vomとして所定値Vomを弱め磁束制御部(55)に供給する。
その後、位置・速度検出部(51)から供給されるモータ回転数ωが所定の閾値を超えると、昇圧・弱め磁束指令生成部(54)は、該モータ回転数ωに基づいて下記数2から昇圧比の目標値αを算出する動作を開始する。尚、モータ回転数ωと昇圧比の目標値αの関係を表わすテーブルを格納しておき、該テーブルを参照して、モータ回転数ωから昇圧比の目標値αを導出する構成を採用することも可能である。
(数2)
α=k・ω/ω
k:定数
ω:昇圧比が1であるときのモータ回転数の最大値
そして、昇圧・弱め磁束指令生成部(54)は、昇圧比の目標値αが後述の如く導出される上限値αmを超えているか否かを判断し、昇圧比の目標値αが上限値αm以下である場合には、該目標値αを昇圧指令値αとして昇圧制御部(57)に供給する。又、該昇圧指令値αに基づいて、下記数3からモータ印加電圧の制限値Vomを算出し、該制限値Vomを弱め磁束制御部(55)に供給する。
(数3)
Vom=α・Vom
Vom:昇圧比が1であるときのモータ印加電圧の制限値
これに対し、昇圧比の目標値αが上限値αmを超えている場合には、昇圧指令値として該上限値αmを昇圧制御部(57)に供給する。又、該上限値αmを昇圧指令値αとして、上記数3からモータ印加電圧の制限値Vomを算出し、該制限値Vomを弱め磁束制御部(55)に供給する。
上述の上限値αmは、後述の如く導出される。
モータ電流のq軸方向成分iqは、モータに発生するトルクの大きさが増大するにつれて増大し、q軸方向電流iqとトルクとの間には比例関係が成立する。そこで、昇圧・弱め磁束指令生成部(54)には、q軸方向電流と昇圧比の上限値の図4に示す関係を表わすテーブルが格納されており、該テーブルを参照して、電流検出部(52)から供給されるq軸方向電流iqから昇圧比の上限値αmが導出される。q軸方向電流と昇圧比の上限値は、図示の如くq軸方向電流iqが増大するにつれて昇圧比の上限値αmは減小する関係を有しており、モータに発生するトルクが大きい程、小さな上限値αmが導出されることになる。
尚、モータ電流のq軸方向成分iqと昇圧比の上限値αmの比例関係を表わす関数式を格納しておき、該関数式を用いて昇圧比の上限値αmを算出する構成を採用することも可能である。
図1の昇圧制御部(57)では、昇圧・弱め磁束指令生成部(54)から供給される昇圧指令値αに基づき昇圧回路(2)のスイッチング素子に対するスイッチング信号が作成されて昇圧回路(2)に供給される。これによって、昇圧回路(2)の出力電圧は、図5に示す如く、モータの回転数ωが前記所定の閾値を超えるまでは、昇圧比が“1”に設定されて一定となり、モータの回転数ωが前記所定の閾値を超えると、該回転数ωが増大するにつれて昇圧比が徐々に大きな値に設定されて徐々に増大する。その後、昇圧比が上限値に達すると、昇圧回路(2)の出力電圧は一定となる。ここで、昇圧比の上限値は、上述の如くモータに発生するトルクが大きい程、小さな値に設定されるので、図示の如く、高トルク時における昇圧回路(2)の出力電圧は、低トルク時に比べて小さな回転数で一定値となる。
図1の弱め磁束制御部(55)では、モータ印加電圧の振幅値Va(=√(Vd*2+Vq*2))が昇圧・弱め磁束指令生成部(54)から供給される制限値Vomを下回るか否かが判断され、モータ印加電圧の振幅値Vaが該制限値Vomを下回る場合には、モータ電流のd軸方向成分の目標値idとして、モータに発生するトルクが最大となる後述の値がPWM制御部(56)に供給される。
即ち、巻線のインダクタンスのd軸方向成分Ldとq軸方向成分Lqが同じ値である場合には、目標d軸方向電流idとして“0”の値がPWM制御部(56)に供給される。
一方、巻線のインダクタンスのd軸方向成分Ldとq軸方向成分Lqが異なる値である場合には、下記数4から、目標d軸方向電流idが算出されてPWM制御部(56)に供給される。
(数4)
id={φa/2・(Lq−Ld)}−√{φa/4・(Lq−Ld)+iq}
φa:巻線の鎖交磁束数
これに対し、前記振幅値Vaが前記制限値Vom以上である場合には、下記数5から、目標d軸方向電流idが算出されてPWM制御部(56)に供給される。
(数5)
id=[−φa+√{(Vom/ω)−(Lq・iq)}]/Ld
φa:巻線の鎖交磁束数
図2に示すPWM制御部(56)の電流制御部(561)では、電流検出部(52)から供給されるd軸方向電流idと弱め磁束制御部(55)から供給される目標d軸方向電流idと位置・速度検出部(51)から供給されるモータ回転速度ωとに基づいて、下記数6から、モータ印加電圧のd軸方向成分の目標値Vdが算出されると共に、電流検出部(52)から供給されるq軸方向電流iqと速度制御部(53)から供給される目標q軸方向電流iqと位置・速度検出部(51)から供給されるモータ回転速度ωとに基づいて、下記数7から、モータ印加電圧のq軸方向成分の目標値Vqが算出される。
(数6)
Vd=(k+k/s)・(id−id)−ω・Lq・iq
、k:定数
s:ラプラス演算子
(数7)
Vq=(k+k/s)・(iq−iq)+ω・(Ld・id+φa)
φa:巻線の鎖交磁束数
、k:定数
s:ラプラス演算子
上述の如く算出された目標d軸方向電圧Vd、及び目標q軸方向電圧Vqは、座標変換部(562)に供給され、座標変換部(562)では、これらの電圧のそれぞれに対し、位置・速度検出部(51)から供給されるモータ回転角度θを用いた座標変換処理を施すことによって、ブラシレスモータのu相についての電圧指令信号Vu、v相についての電圧指令信号Vv、及びw相についての電圧指令信号Vwが作成され、これら3相の電圧指令信号は、PWM信号作成部(563)に供給される。
PWM信号作成部(563)では、図3(b)に示す如く、u相の電圧指令信号Vuと所定の搬送波(三角波)とが比較され、該比較結果に基づいて、同図(c)に示すu相の駆動信号(PWM信号)が作成される。同様にして、v相の電圧指令信号Vvと所定の搬送波とが比較されてv相の駆動信号が作成され、w相の電圧指令信号Vwと所定の搬送波とが比較されてw相の駆動信号が作成される。
この様にして作成されたu相、v相、w相のPWM信号は、図1に示すドライブ回路(6)に供給され、該ドライブ回路(6)では、これらのPWM信号に基づきインバータ(3)に対するドライブ信号が作成されてインバータ(3)に供給され、インバータ(3)が制御される。この結果、ブラシレスモータ(4)が駆動されることになる。
本実施例のモータ制御装置においては、上述の如く、モータに発生するトルクの大きさに応じた昇圧上限値αmが導出され、昇圧比の目標値αが該上限値αmを超えている場合には、該上限値αmから上記数3を用いてモータ印加電圧の制限値Vomが算出される。従って、該制限値Vomは、トルクの大きさに応じた値となり、弱め磁束制御部(55)にてモータ印加電圧の振幅値Vaがモータ印加電圧の制限値Vom以上であると判断されて弱め磁束制御が開始される時点が、トルクの大きさに応じて変化することになる。即ち、高トルク時には、低トルク時に比べて小さな昇圧上限値αmが算出されて、小さな制限値Vomが算出される。従って、弱め磁束制御部(55)にてモータ印加電圧の振幅値Vaがモータ印加電圧の制限値Vom以上であると判断される時点が早くなり、低トルク時よりも低い回転数で弱め磁束制御が開始されることになる。
図6は、本実施例のモータ制御装置において制御動作が第1制御動作と第2制御動作と第3制御動作との間で切り替わるタイミングを表わしている。尚、図中の破線は、仮に制御動作を第2制御動作から第3制御動作に切り換えなかった場合の損失の変化を表わしている。
高トルク時には、昇圧比の上限値αmが低トルク時に比べて小さな値に設定されるので、図示の如く、低トルク時よりも小さな回転数で第2制御動作から第3制御動作に制御動作が切り替わることになる。
本実施例のモータ制御装置においては、上述の如く、高トルク時には、低トルク時よりも小さな回転数で第3制御動作を開始することによって、昇圧回路での損失の増大を抑えて昇圧回路の温度上昇を抑制することが出来る。一方、低トルク時には、弱め磁束制御による損失の増大を抑えてモータの温度上昇を抑制することが出来る。
尚、上記実施例においては、モータ回転数ωから昇圧比の指令値αを算出しているが、モータ回転数ωが高くなるにつれてモータ印加電圧は高くなり、モータ回転数ωとモータ印加電圧との間には相関関係があるため、モータ印加電圧から昇圧比の指令値αを算出することも可能である。
又、モータ電流のq軸方向成分iqは、下記数8によって表わされる。
(数8)
iq=η・Vdc・Idc/ω・Kt
η:モータ効率
Vdc:電源電圧
Idc:電源電流
Kt:トルク定数
電源電圧Vdc及びトルク定数Ktは既知であるので、モータ効率ηとして代表値、或いはテーブルを参照して導出した値を採用すれば、電源電流Idc及びモータ回転数ωから昇圧比の上限値αmを導出することが可能である。又、電源電圧Vdc及び電源電流Idcに代えて、昇圧回路の出力電圧及び出力電流を採用することも可能である。
第2実施例
第1実施例のモータ制御装置は、モータ電流のq軸方向成分iqから昇圧比の上限値αmを導出するものであるのに対し、本実施例のモータ制御装置は、図7に示す如く昇圧回路(2)に温度センサ(21)を設けて、該温度センサ(21)から得られる昇圧回路温度tから昇圧比の上限値αmを導出するものである。
本実施例の制御回路(50)の構成及び動作は、昇圧・弱め磁束指令生成部(58)を除いて、図1に示す第1実施例の制御回路(5)と同一であるので、それらの説明は省略する。
昇圧回路の温度は、モータ電流が増大するにつれて増大する。又、上述の如く、モータ電流は、モータに発生するトルクの大きさが増大するにつれて増大する。従って、昇圧回路の温度はトルクの大きさが増大するにつれて増大し、昇圧回路の温度とトルクとの間には相関関係がある。そこで、上記昇圧・弱め磁束指令生成部(58)には、昇圧回路の温度と昇圧比の上限値の図8に示す関係を表わすテーブルが格納されており、該テーブルを参照して、温度センサ(21)から得られる温度tから昇圧比の上限値αmが導出される。図示の如く昇圧回路の温度tが上昇するにつれて昇圧比の上限値αmは減小しており、モータに発生するトルクが大きい程、小さな上限値αmが導出されることになる。
第3実施例
第1実施例のモータ制御装置は、昇圧比の上限値αmを可変とすることによって弱め磁束制御の開始時点を変化させるものであるのに対し、本実施例のモータ制御装置は、昇圧制御と弱め磁束制御の割合を変化させるものであって、その構成及び動作は、制御回路の昇圧・弱め磁束指令生成部を除いて、図1に示す第1実施例と同一である。
本実施例の昇圧・弱め磁束指令生成部は、第1実施例と同様に、位置・速度検出部(51)から供給されるモータ回転数ωが所定の閾値以下である場合には、昇圧比の指令値αとして“1”の値を昇圧制御部(57)に供給すると共に、モータ印加電圧の制限値Vomとして所定値Vomを弱め磁束制御部(55)に供給する。
その後、位置・速度検出部(51)から供給されるモータ回転数ωが所定の閾値を超えると、該モータ回転数ωに基づいて上記数2から昇圧比の目標値αを算出する動作を開始する。
そして、上述の如く算出した目標値αと後述の如く導出される調整係数Kとに基づいて、下記数9から昇圧比の指令値αを算出する。
(数9)
α=K・α
更に、前記指令値αに基づいて上記数3からモータ印加電圧の制限値Vomを算出し、前記指令値αを昇圧制御部(57)に供給すると共に、該制限値Vomを弱め磁束制御部(55)に供給する。
上述の調整係数Kは、後述の如く導出される。
昇圧・弱め磁束指令生成部には、モータ電流のq軸方向成分と調整係数の図9に示す関係を表わすテーブルが格納されており、該テーブルを参照して、電流検出部(52)から供給されるq軸方向電流iqから調整係数Kが導出される。図示の如くq軸方向電流iqが増大するにつれて調整係数Kは減小しており、モータに発生するトルクが大きい程、小さな調整係数Kが導出されることになる。
昇圧制御部(57)では、昇圧・弱め磁束指令生成部から供給される昇圧指令値αに基づき昇圧回路(2)のスイッチング素子に対するスイッチング信号が作成されて昇圧回路(2)に供給される。これによって、昇圧回路(2)の出力電圧は、図10に示す如く、モータの回転数ωが前記所定の閾値を超えるまでは、昇圧比が“1”に設定されて一定値となり、モータ回転数ωが前記所定の閾値を超えると、該回転数ωが増大するにつれて昇圧比が徐々に大きな値に設定されて徐々に増大する。ここで、調整係数Kは、上述の如くモータに発生するトルクが大きい程、小さな値に設定されるので、該トルクが大きい程、小さな昇圧指令値αが算出されることとなり、図示の如く、高トルク時における昇圧回路(2)の出力電圧は、低トルク時に比べて低くなる。
図1の弱め磁束制御部(55)では、モータ印加電圧の振幅値Vaが昇圧・弱め磁束指令生成部(54)から供給される制限値Vomを下回る場合には、モータ電流のd軸方向成分の目標値idとして、モータに発生するトルクが最大となる値がPWM制御部(56)に供給される。
これに対し、前記振幅値Vaが前記制限値Vom以上である場合には、上記数5から、目標d軸方向電流idが算出されてPWM制御部(56)に供給される。
PWM制御部(56)では、第1実施例と同様にして、u相、v相、w相のPWM信号が作成されてドライブ回路(6)に供給され、該ドライブ回路(6)では、これらのPWM信号に基づきインバータ(3)に対するドライブ信号が作成されてインバータ(3)に供給され、インバータ(3)が制御される。この結果、ブラシレスモータ(4)が駆動されることになる。
本実施例のモータ制御装置においては、上述の如く、モータに発生するトルクの大きさに応じた調整係数Kが算出されて、昇圧比の目標値に該調整係数Kを乗算することによって昇圧指令値αが算出され、該昇圧指令値αから上記数3を用いてモータ印加電圧の制限値Vomが算出される。従って、該制限値Vomは、トルクの大きさに応じた値となり、弱め磁束制御部(55)にてモータ印加電圧の振幅値Vaがモータ印加電圧の制限値Vom以上であると判断されて弱め磁束制御が開始される時点がトルクの大きさに応じて変化することになる。又、昇圧制御の割合と弱め磁束制御の割合がトルクの大きさに応じて変化することになる。即ち、高トルク時には、低トルク時に比べて小さな昇圧指令値αが算出されて、小さな制限値Vomが算出される。従って、弱め磁束制御部(55)にてモータ印加電圧の振幅値Vaがモータ印加電圧の制限値Vom以上であると判断される時点が早くなって、低トルク時よりも小さな回転数で弱め磁束制御が開始されることになる。又、昇圧制御の割合が低トルク時よりも小さくなる。
本実施例のモータ制御装置においては、高トルク時には、低トルク時よりも小さな回転数で第3制御動作を開始すると共に昇圧制御の割合を小さくすることによって、昇圧回路での損失の増大を抑えて昇圧回路の温度上昇を抑制することが出来る。一方、低トルク時には、弱め磁束制御による損失の増大を抑えてモータの温度上昇を抑制することが出来る。
第4実施例
第3実施例のモータ制御装置は、モータ電流のq軸方向成分iqから調整係数Kを導出しているが、本実施例のモータ制御装置は、昇圧回路の温度から調整係数を導出するものである。
本実施例の制御回路の構成及び動作は、昇圧・弱め磁束指令生成部を除いて、図7に示す第2実施例の制御回路(50)と同一であるので、それらの説明は省略する。
昇圧回路の温度は、モータ電流が増大するにつれて増大する。又、上述の如く、モータ電流は、モータに発生するトルクの大きさが増大するにつれて増大する。従って、昇圧回路の温度はトルクの大きさが増大するにつれて増大し、昇圧回路の温度とトルクとの間には相関関係がある。そこで、上記昇圧・弱め磁束指令生成部には、昇圧回路の温度と調整係数の図11に示す関係を表わすテーブルが格納されており、該テーブルを参照して、温度センサ(21)から得られる温度tから調整係数Kが導出される。図示の如く昇圧回路の温度tが上昇するにつれて調整係数Kは減小しており、モータに発生するトルクが大きい程、小さな調整係数Kが導出されることになる。
第1実施例のモータ制御装置の全体構成を表わすブロック図である。 第1実施例の制御回路のPWM制御部の構成を表わすブロック図である。 上記制御回路において作成される各種信号の波形図である。 モータ電流と昇圧比の上限値の関係を表わすグラフである。 上記制御装置におけるモータの回転数と昇圧回路の出力電圧の関係を表わすグラフである。 モータの回転数とモータ駆動時に生じる損失の関係を表わすグラフである。 第2実施例のモータ制御装置の全体構成を表わすブロック図である。 昇圧回路の温度と昇圧比の上限値の関係を表わすグラフである。 モータ電流と調整係数の関係を表わすグラフである。 第3実施例のモータ制御装置におけるモータの回転数と昇圧回路の出力電圧の関係を表わすグラフである。 昇圧回路の温度と調整係数の関係を表わすグラフである。 従来のモータ制御装置におけるモータの回転数と昇圧回路の出力電圧の関係を表わすグラフである。 モータの回転数とモータ駆動時に生じる損失の関係を表わすグラフである。
符号の説明
(1) 直流電源
(2) 昇圧回路
(3) インバータ
(4) ブラシレスモータ
(40) 位置センサ
(41) 電流センサ
(5) 制御回路
(51) 位置・速度検出部
(52) 電流検出部
(53) 速度制御部
(54) 昇圧・弱め磁束指令生成部
(55) 弱め磁束制御部
(56) PWM制御部
(57) 昇圧制御部
(6) ドライブ回路

Claims (7)

  1. 直流の入力電圧を昇圧する昇圧回路と、昇圧回路の出力電圧を交流に変換してブラシレスモータに供給するインバータと、昇圧回路の昇圧比及びインバータの動作を制御する制御回路とを具え、該制御回路は、昇圧回路の昇圧比を1よりも大きな値に設定する昇圧制御動作を第2制御動作として実行し、更に前記昇圧制御動作及びブラシレスモータから発生する磁束を減少させるための動作をインバータに実行させる弱め磁束制御動作を第3制御動作として実行するブラシレスモータの制御装置において、
    該制御回路は、ブラシレスモータに発生するトルクの大きさに応じて、前記第3制御動作の弱め磁束制御動作を開始する時点を変化させ、前記第2制御動作から前記第3制御動作に制御動作が切り替わるタイミングを制御することを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  2. 前記制御回路は、ブラシレスモータを流れるモータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値から昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の上限値を導出し、昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧がその上限値を超えた時点で弱め磁束制御動作を開始する請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記制御回路は、
    外部から供給される昇圧指令値に基づいて昇圧制御動作を実行する昇圧制御手段と、
    ブラシレスモータに対する印加電圧の大きさと、外部から供給されるモータ印加電圧制限値とを比較し、その比較結果に基づいて弱め磁束制御動作を開始する磁束制御手段と、
    昇圧指令値を前記昇圧制御手段に供給すると共に、モータ印加電圧制限値を前記磁束制御手段に供給する値供給手段
    とを具え、該値供給手段は、
    モータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値と昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の上限値との関係が規定されている第1関係規定手段と、
    第1関係規定手段に規定されている関係に従って、モータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値から昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の上限値を導出する手段と、
    昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値が導出された上限値以下である場合には、該目標値を昇圧指令値として昇圧制御手段に供給する一方、該目標値が導出された上限値を上回る場合には、該上限値を昇圧指令値として昇圧制御手段に供給する手段と、
    昇圧指令値とモータ印加電圧制限値の関係が規定されている第2関係規定手段と、
    第2関係規定手段に規定されている関係に従って、昇圧制御手段に供給する昇圧指令値からモータ印加電圧制限値を導出して、磁束制御手段に供給する手段
    とを具えている請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記制御回路は、モータ電流の磁束方向成分の大きさを検出する電流検出手段を具え、前記磁束制御手段は、
    値供給手段から供給されるモータ印加電圧制限値からモータ電流の磁束方向成分の大きさの目標値を表わす目標電流値を導出する手段と、
    電流検出手段によって検出された電流値と導出された目標電流値とに基づき制御信号を作成してインバータに供給する手段
    とを具えている請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記制御回路は、昇圧制御と磁束制御の割合を変えることが可能であって、ブラシレスモータを流れるモータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値から、昇圧制御と磁束制御の割合を決めることとなる係数を導出し、導出された係数に応じて昇圧制御動作及び弱め磁束制御動作を実行する請求項1に記載の制御装置。
  6. 前記制御回路は、
    外部から供給される昇圧指令値に基づいて昇圧制御動作を実行する昇圧制御手段と、
    ブラシレスモータに対する印加電圧の大きさと、外部から供給されるモータ印加電圧制限値とを比較し、その比較結果に基づいて弱め磁束制御動作を開始すると共に、該モータ印加電圧制限値に基づいて弱め磁束制御動作を実行する磁束制御手段と、
    昇圧指令値を前記昇圧制御手段に供給すると共に、モータ印加電圧制限値を前記磁束制御手段に供給する値供給手段
    とを具え、該値供給手段は、
    モータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値と前記係数との関係が規定されている第1関係規定手段と、
    第1関係規定手段に規定されている関係に従って、モータ電流の大きさ或いは該モータ電流の大きさに応じた値から前記係数を導出する手段と、
    昇圧比或いは昇圧回路の出力電圧の目標値に対し導出された係数を用いた演算処理を施して昇圧指令値を算出する手段と、
    算出された昇圧指令値を昇圧制御手段に供給する手段と、
    昇圧指令値とモータ印加電圧制限値の関係が規定されている第2関係規定手段と、
    第2関係規定手段に規定されている関係に従って、前記算出された昇圧指令値からモータ印加電圧制限値を導出して、磁束制御手段に供給する手段
    とを具えている請求項5に記載の制御装置。
  7. 前記制御回路は、モータ電流の磁束方向成分の大きさを検出する電流検出手段を具え、前記磁束制御手段は、
    値供給手段から供給されるモータ印加電圧制限値からモータ電流の磁束方向成分の大きさの目標値を表わす目標電流値を導出する手段と、
    電流検出手段によって検出された電流値と導出された目標電流値とに基づき制御信号を作成してインバータに供給する手段
    とを具えている請求項6に記載の制御装置。

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