JP4475832B2

JP4475832B2 - Airbag

Info

Publication number: JP4475832B2
Application number: JP2001057005A
Authority: JP
Inventors: 豪渡辺; 博充原田
Original assignee: Nihon Plast Co Ltd
Current assignee: Nihon Plast Co Ltd
Priority date: 2001-03-01
Filing date: 2001-03-01
Publication date: 2010-06-09
Anticipated expiration: 2021-03-01
Also published as: JP2002254999A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の衝突時に膨張展開して乗員を確実に且つ効果的に保護できるエアバッグに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、車両に大きな衝撃を受けたとき、その衝撃を感知してインフレータからの高圧ガスをエアバッグの内部に導入し、同エアバッグを適正な形態で瞬時に膨張展開させ、同エアバッグにより乗員の上半身を緩衝支持して人体に加わる衝撃力を大幅に緩和する各種のエアバッグ装置が実用化されている。このエアバッグ装置は、標準装備として運転者の前方であるステアリングホイールの中心部だけではなく、助手席前方のインスツルメントパネル等にも装着されるようになってきている。
【０００３】
このエアバッグ装置の乗員保護性能は、エアバッグ自体の膨張速度や膨張展開形態等によっても大きく影響されるため、従来から各種のエアバッグが提案されている。このエアバッグの一例として、例えばエアバッグ本体の内部にインナバッグを設け、同インナバッグに吹出し孔を形成してエアバッグの膨張展開形態を制御する提案がなされている。
【０００４】
この種のエアバッグ装置の一例が、例えば特開平１０−２０３２８０号公報に開示されている。同公報に開示された助手席用エアバッグ装置は、エアバッグ本体の内部に、同エアバッグ本体とは別体に形成されたインナバッグを収容し、各バッグの一部に、インフレータから発生する高圧ガスを導入するための開口（ガス導入口）を有する二つの外袋体及び内袋体から構成されると共に、前記エアバッグ本体及び前記インナバッグのガス導入口をインフレータ収納ケースにリテーナを介して密閉固定している。
【０００５】
前記エアバッグ本体は、その左右両側面を構成する二枚の側面布と、その左右側面布を縫合する一枚の中央布とを立体状に縫製している。一方の前記インナバッグは、前記エアバッグ本体と同様に、二枚の側面布と一枚の中央布との三枚の布材から構成されている。前記インナバッグは、その前後及び上下寸法が前記エアバッグ本体よりも小さく、その左右の寸法が前記エアバッグ本体と略同一の寸法を有し、前記エアバッグ本体よりも容量の小さい同様の立体形状を有している。
【０００６】
前記インナバッグの乗員対向側に面する中央布の上部及び下部には、前記エアバッグ本体の上下方向への展開を促進するために、同インナバッグの展開後に前記インフレータから発生する高圧ガスを前記エアバッグ本体内に吹き出すためのガス吹出し孔が形成されている。また、前記エアバッグ本体の左右方向への展開を促進するために、前記インナバッグの各側面布にも、ガス吹出し孔が形成されている。
【０００７】
エアバッグの膨脹展開の際に、前記インナバッグは、その中央布の上下面が前記インフレータからの高圧ガスによりインスツルメントパネルの上面とウインドシールドとの間に挟まれて、インスツルメントパネルの上面とウインドシールドとにより囲まれる断面が略三角形をなすインスツルメントパネルの上方空間を概ね占める展開形態で展開し、その乗員対向側の膨出面がインスツルメントパネルの乗員対向側表面から乗員に向けて僅かに膨出すると共に、前記エアバッグ本体は、展開したインナバッグのガス吹出し孔を介して供給される高圧ガスにより、インスツルメントパネルを越えて更に乗員側に向けて所定の形態をもって膨出展開する。
【０００８】
この従来の助手席用エアバッグ装置は、前述のように助手席の乗員を保護するように膨出展開するとき、インスツルメントパネルの上方空間が早期に前記インナバッグで満たされ、このインナバッグが内圧を持った状態でインスツルメントパネルの上面とウインドシールドとの間で挟持されるため、前記エアバッグ本体内でインナバッグが揺れることがなく、インナバッグのガス吹出し孔からエアバッグ本体内へ供給される高圧ガス流が安定化し、安定したエアバッグの展開挙動が得られるとしている。
【０００９】
また、前記インナバッグの乗員対向側の膨出面がインスツルメントパネルから乗員側に僅かに膨出するため、同インナバッグ内から吹き出される高圧ガス流の流れ方向を確保することができ、前記エアバッグ本体の下部側の展開を促進させるという利点等があるというものである。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
前述の特開平１０−２０３２８０号公報に開示された助手席用エアバッグは、エアバッグの膨脹展開時に、上述したごとくインスツルメントパネルの上面とウインドシールドとの間の断面が略三角形をなすインスツルメントパネルの上方空間が早期にインナバッグで満たされ、このインナバッグとエアバッグ本体とをインスツルメントパネルの前記上方空間内に積極的に保持する。
【００１１】
このため、エアバッグの膨脹展開の初期段階において、インフレータからインナバッグの内部に導入された高圧ガスにより、前記インスツルメントパネルの上方空間を占める展開形態に展開し、インナバッグの乗員対向側の膨出面がインスツルメントパネルの後面よりも後方に向けて即座に膨脹展開する。ガスの流れ方向に沿って形成されたインナバッグの複数のガス吹出し孔から噴出された高圧ガスは、インスツルメントパネルの後面を越えて、更に前記エアバッグ本体の前後、上下及び左右の各方向へ急激に放出され、前記エアバッグ本体の前後、上下及び左右側が直接に過大なガス圧を受ける。その結果、前記エアバッグ本体は、前記インナバッグの膨脹方向と略同一方向に向けて膨出され、衝撃により前傾姿勢で前進する乗員対向側に向けて即座に膨張しようとする。
【００１２】
エアバッグ装置が、助手席前方のインスツルメントパネル等の上面のような部位であって、且つ乗員の前方空間が大きな部位に設置される場合であっても、乗員がエアバッグ装置に接近している状態では、その膨張展開に要する空間が狭くなり、エアバッグが膨脹展開したとき、エアバッグは、室内の前方に向けて膨張展開するが、左右及び上下の広い膨出面を充分に得ることができない場合がある。乗員がエアバッグ装置に接近している際にも、エアバッグが左右及び上下の広い範囲にわたって膨脹展開したのち、乗員対向側に向けて膨張展開することにより、乗員に加わる衝撃を有効に緩和することが望ましい。
【００１３】
本発明は、上記従来の課題を解消すべくなされたものであり、その具体的な目的は、構造が簡単であり、膨脹展開するときに乗員を安定して的確に緩衝支持できる膨脹展開形態を得ることを可能にしたエアバッグを提供することにある。
【００１４】
【課題を解決するための手段及び作用効果】
本件請求項１に係る発明は、ガス供給源から発生するガスを導入する共通のガス導入口を略中央部に有する内袋部と外袋部とを有する多重袋構造からなるエアバッグであって、前記内袋部を平面状に広げたとき該内袋部は一方向に細長い形状を有し、その細長い方向の長さが、前記外袋部を平面状に広げたとき該外袋部の前記内袋部の対応する長さ方向の長さよりも長く設定されてなることを特徴とするエアバッグにある。
【００１５】
本発明のエアバッグは、内袋部と外袋部とを有する多重袋構造からなり、例えば前記内袋部の開口周縁部を前記外袋部の開口周縁部に密閉固定して、ガス供給源から発生する高圧ガスを導入する共通のガス導入口を有している。車両に所定以上の大きな衝撃を受けたとき、その衝撃を感知してガス供給源が起動し、前記ガス導入口から前記内袋部の内部に高圧ガスが導入されてエアバッグ全体が膨脹する。
【００１６】
そのエアバッグ膨脹の初期段階において、先ず前記ガス導入口からは前記内袋部に高圧ガスが導入される。その結果、内袋部の少なくとも一方向の長さが長い先端部に向けて前記高圧ガスが行き渡り、内袋部を膨張展開させる。このとき、内袋部を膨張展開動作により、外袋部は左右方向の展開を抑制されつつ、上下方向に展開されようとする。
【００１７】
そのため、このエアバッグ膨脹の初期段階では、前記内袋部の長さが長い長さ分だけ、その長さ方向に飛び出し、乗員に向けての膨出量が規制され、左右方向及び／又は上下方向への膨脹が積極的になされる。そして、前記内袋部内に導入された高圧ガスは、その流動方向を前記内袋部の少なくとも一方向の長さ方向に規制しつつ、前記外袋部の内部に流出され、前記内袋部と前記外袋部との双方が穏やかに且つ安全に膨脹展開する。
【００１８】
前記エアバッグの膨張展開の初期段階において、前後方向の乗員側への動きを抑制することができると共に、同エアバッグの乗員側への膨脹展開を最少に押さえながら、同エアバッグの左右方向及び／又は上下方向への膨脹展開を円滑に拡大させることができる。前記エアバッグの膨脹展開の作動初期において前記高圧ガスは、前記内袋部の長さが長い方向に放出されるため、衝撃により前傾姿勢で前進する乗員に向けて急激に膨脹して圧迫することなく、前傾姿勢で前進する乗員に対して略平行な広い膨脹面により乗員を緩衝支持する。
【００１９】
上記構成を備えることにより、例えば助手席前方のインスツルメントパネル等のように乗員の前方空間が大きな部位に前記エアバッグを設置する場合でも、室内の左右及び／又は上下の広い範囲にわたって前記エアバッグの膨出面を充分に得ることもでき、簡単な構造で乗員の保護特性が極めて向上する。
【００２０】
請求項２に係る発明は、前記内袋部の前記ガス導入口を挟む前記一方向の両端部に、前記ガス導入口から導入されるガスを前記外袋部の内部に流出させるガス吹出し孔を有してなることを特徴としている。
【００２１】
この発明によれば、前記内袋部のガス導入口を挟んで長さが長い一方向の両端部にガス吹出し孔を有しているため、先ず前記内袋部に導入された高圧ガスは、ガス導入時とある時間差をもって前記内袋部のガス導入口から最も離間した両端部に形成された前記ガス吹出し孔を通って前記外袋部の内部に放出されることになり、このガスの導入により同外袋部が室内の左右及び／又は上下の広い範囲にわたって膨脹する。
【００２２】
前記エアバッグの膨脹展開時において、前記ガスは、前記内袋部の最も離間した両端部から前記ガス吹出し孔を通って前記外袋部の内部に放出されるため、外袋部と共に折り畳まれた内袋部の全体を膨張させるまでは、外袋部は直接膨張に関与せず、衝撃により前傾姿勢で前進する乗員に向かう急激な膨脹をなくし、上述のごとく上下及び／又は左右方向に膨張したのち、外袋部が積極的に膨張するため乗員に対して略平行な広い膨脹面で広がり、乗員が受ける衝撃を緩和するのに理想的な膨脹展開速度や膨脹展開形態等が効果的に得られる。
【００２３】
請求項３に係る発明は、前記外袋部及び前記内袋部の乗員対向面側の略中央部が互いに密接し、前記外袋部の前記ガス導入口の周辺部が前記内袋部の背面側に弛んだ状態で折り畳まれてなることを特徴としている。
【００２４】
この発明によれば、前記外袋部及び前記内袋部の乗員対向面側の略中央部とが互いに重ね合わされて密接し、前記外袋部のガス導入口の周辺部は前記内袋部の背面側に弛みを持たせて折り畳まれている。
【００２５】
前記内袋部に導入された高圧ガスは、エアバッグの膨脹展開の初期段階から、前記内袋部の内部に大量に流入するが、前記外袋部と前記内袋部との間の空間に殆ど流入することなく、前記内袋部の長さが長い方向に向けて膨張展開し、前記外袋部の乗員対向面側への突出量が小さく抑えられる。エアバッグの膨脹展開時においては、前記内袋部の膨張形態の後に、前記外袋部を乗員対向面側の広い範囲にわたって拡大させることができ、前記外袋部の飛び出しタイミングが遅れることなく、乗員を速やかに緩衝支持させることができる。
【００２６】
請求項４に係る発明は、前記内袋部の乗員対向面側の略中央部の少なくとも１箇所がポイント状に絞られてなることを特徴としている。
【００２７】
この発明によれば、例えば前記内袋部は上下方向にわたって細長い形態を有しており、その細長い方向の長さが前記外袋部の対応する方向の長さよりも長く設定されると共に、前記内袋部の乗員対向面側の略中央部が、縫製を施されてポイント状に絞られている。
【００２８】
例えば、インスツルメントパネルに装着されたエアバッグ装置の作動時にあっては、エアバッグはインスツルメントパネル上面のウインドシールドにより下方向に向けて積極的に膨脹展開すると共に、前記外袋部の乗員対向面側への突出量が小さく抑えられるため、前記エアバッグは、乗員に向けての膨張量が制御されて乗員の首部の高さ位置には極度に膨張することなく、乗員の胸部から腹部に相当する高さに膨張させることができ、前記エアバッグにより乗員の上半身を緩衝支持して人体に加わる衝撃力を大幅に緩和する。前記エアバッグの膨張展開の初期において、前後方向への挙動を抑制することができ、前記エアバッグの前後方向への膨脹展開を最少に抑えつつ前記エアバッグの膨脹展開面を乗員に対して略平行に拡大させることができる。
【００２９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて具体的に説明する。
図１は本発明の代表的な実施形態であるエアバッグ膨脹完了時の展開形態を示す模式図であり、図２は同エアバッグの外袋部を平面状に広げたときの背面図であり、図３は同エアバッグの内袋部を平面状に広げたときの背面図である。なお、助手席前方のインスツルメントパネルに装着されるエアバッグ装置、後部座席の前方の前方座席の内部に取り付けられるエアバッグ装置を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばドアパネル等の内部に取り付けられるエアバッグ装置などに効果的に適用できる。
【００３０】
図１において、本発明に適用されるエアバッグ装置１は、図示せぬインスツルメントパネルの助手席に相対する部位の上面に設けられた開口部内に、同じく図示を省略したエアバッグリッドに覆われて取り付けられている。このエアバッグ装置１は、インフレータ収納部３ａ及びエアバッグ収納部３ｂを有する無蓋の箱状リテーナ本体３と、前記インフレータ収納部３ａ及びエアバッグ収納部３ｂを区画する枠状の中間リテーナ４と、前記インフレータ収納部３ａ内に収容されるガス供給源である略筒状をなすインフレータ５とを備えている。
【００３１】
本発明の特徴部をなすエアバッグ６は、前記エアバッグ収納部３ｂ内に密に折り畳まれて収容される。このエアバッグ６は、内袋部７と外袋部８とを有する二重袋構造からなる。この内袋部７及び外袋部８のそれぞれは、例えばナイロン繊維の織布を二枚重ね合わせて外周縁部を互いに縫着し、一部を開口したガス導入口７ａ，８ａを有する袋状に連結一体化されている。
【００３２】
この第１実施形態にあっては、内袋部７の外周縁部を互いに縫着した二枚の布片から形成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば内袋部７の一辺を連結して一体となった一枚の布片等であってもよく、外袋部８も内袋部７と同様に一枚の布片等から形成できる。
【００３３】
前記内袋部７は、前記ガス導入口８ａを通して前記外袋部８の内部に収容されており、前記ガス導入口７ａの開口周縁部を前記ガス導入口８ａの開口周縁部に密閉固定して前記インフレータ５から発生する高圧ガスを導入する共通のガス導入口を形成している。共通の前記ガス導入口７ａ，８ａを有しているため、前記内袋部７及び外袋部８の開口による強度低下が防止できる。また、共通の前記ガス導入口７ａ，８ａを密着して重ねているため、直接、各ガス導入口７ａ，８ａから前記外袋部８へガスが供給されることはない。
【００３４】
前記エアバッグ収納部３ｂ内にエアバッグ６を折り畳んで収納するときは、常法に従って前記ガス導入口８ａを介して前記外袋部８の内部に前記内袋部７を収容して、前記ガス導入口７ａから前記内袋部７の内部に前記中間リテーナ４を挿入したのち、その中間リテーナ４により前記インフレータ収納部３ａのガス通過開口の周縁部に前記ガス導入口７ａ，８ａの開口周縁部を密着して内側から押さえ付ける。そして、前記中間リテーナ４と前記インフレータ収納部３ａのガス通過開口周縁部との間に前記ガス導入口７ａ，８ａの開口周縁部をスタッドボルト２にて挟持固定し、前記エアバッグ６と前記中間リテーナ４とが前記エアバッグ収納部３ｂ内に一体に組み立てられる。
【００３５】
車両に所定以上の大きな衝撃を受けたとき、その衝撃を感知して前記インフレータ５が起動し、前記ガス導入口７ａから前記内袋部７の内部に高圧ガスが導入され、前記エアバッグリッドの内面に形成される図示せぬ薄肉溝からなるテアラインが開裂し、同エアバッグリッドが開き、そして後述するように前記エアバッグ６が前記インスツルメントパネルの外方に所定の形態で膨張展開する。
【００３６】
本発明の対象とするエアバッグ６は、前記外袋部８に内包される内袋部７自体に所望の膨張展開形態を与えて、その膨脹展開性能を良好に維持し、前記外袋部８への導入ガスの導入タイミングや導入方向、エアバッグ６全体の膨張速度、膨張展開形態などを効果的に制御することを可能にする。このため、本発明の特徴とする構成は、エアバッグ６の構造及びその形態にある。
【００３７】
前記エアバッグ６の好ましい形態は、単に前記内袋部７と外袋部８の多重袋構造を有し、ガス供給源であるインフレータ５からのガスを導入する共通のガス導入口７ａ，８ａを有するエアバッグ６を採用するだけではなく、前記内袋部７の少なくとも一方向の長さが、前記外袋部８と対応する一方向の長さよりも長く設定されていることが肝心である。
【００３８】
図２及び図３に示すように、第１実施形態における内袋部７の上下方向の長さＬ１は、平面状に広げた状態で前記外袋部８の長さＬ２よりも長く設定されると共に、前記内袋部７の長さＬ１に直交する左右方向の長さＬ３を前記外袋部８の左右方向の長さＬ４よりも短く設定している。この構成を備えることにより、前記エアバッグ６の膨張展開の初期段階において、前記インフレータ５からの高圧ガスは、前記内袋部７の長さが長い方向に導入される。このとき、前記内袋部７の前後方向の乗員対向側への動きを抑制してエアバッグ６全体の乗員対向側への膨脹展開を最少に押さえ、前傾姿勢で前進する乗員に対して略平行な広い膨脹面が得られるようになっている。
【００３９】
本発明の対象とするエアバッグ６の外袋部８は、略同一形状をなすインフレータ対向側のインフレータ対向基布８ｂと乗員対向側の乗員対向基布８ｃとを有している。各対向基布８ｂ，８ｃは、図２に示すように平面状に広げた状態において略台形をなしている。前記インフレータ対向基布８ｂの略中央部に形成されたガス導入口８ａの周囲には、前記インフレータ収納部３ａのガス通過開口の周縁部に形成された図示せぬ取付孔と対応する同一位置に同数の取付孔８ｄ，…，８ｄが形成されている。更に、前記インフレータ対向基布８ｂのガス導入口８ａの上部には、膨張展開後のエアバッグ６に外圧が働いたとき、同エアバッグ６内の高圧ガスを抜気する左右一対の円形をなすベントホール８ｅ，８ｅが形成されている。同ベントホール８ｅの内周には補強布が縫着されている。
【００４０】
一方の前記内袋部７は、略同一形状をなすインフレータ対向側のインフレータ対向基布７ｂと乗員対向側の乗員対向基布７ｃとを有しており、図３に示すように平面状に広げた状態において略長方形をなしている。前記インフレータ対向基布７ｂの略中央部には、前記外袋部８のガス導入口８ａ及び取付孔８ｄの設置部位に対応して略矩形状のガス導入口７ａと複数の取付孔７ｄ，…，７ｄとが形成されている。
【００４１】
また、前記内袋部７の各対向基布７ｂ，７ｃの上下側先端部であって、その先端部の左右両側の外周縁部には、同内袋部７のガス導入口７ａから導入される高圧ガスを前記外袋部８の内部に流出させる上下一対のスリット状のガス吹出し孔７ｅ，７ｅがそれぞれ形成されている。上下に隣接する一対のガス吹出し孔７ｅは、エアバッグ６の展開時に所定の張力で裂断可能な間隔をおいて上下方向に沿う同一直線上に配されている。
【００４２】
前記インフレータ５からのガスは、前記内袋部７の長さが長い方向に放出され、前記インフレータ５から最も離間したガス吹出し孔７ｅを通って前記外袋部８内に放出されるため、前記エアバッグ６の膨脹展開の作動初期において衝撃により前傾姿勢で前進する乗員に向けて急激に膨脹して圧迫することなく、乗員に対して略平行な膨脹面が広がり、乗員が受ける衝撃を緩和するのに良好な膨脹展開速度や形態等が得られる。
【００４３】
前記内袋部７の乗員対向基布７ｃには、エアバッグ６の膨脹展開時に乗員対向側に向かう膨張量を規制するための絞り手段９が設けられている。この絞り手段９は、前記乗員対向基布７ｃの少なくとも一部を蛇腹状に密に重ね合わせた状態で絞っている。その重ね合わせた密接部分は、エアバッグ６の膨脹展開時に前記内袋部７に加わる内圧により破断不能な縫着強度をもって縫製されている。
【００４４】
図示例によれば、前記絞り手段９は、前記内袋部７のインフレータ対向基布７ｂに形成されたガス導入口７ａと対向する乗員対向側に施されている。図１及び図３において明らかなように、上記エアバッグ６の膨張展開時において、前記内袋部７の乗員対向側に対する膨張量を小さく抑えて前記内袋部７の下方側が上方側よりも相対的に大きく膨張展開するようになっている。
【００４５】
前記エアバッグ６を折り畳むときは、前記外袋部８と前記内袋部７の乗員対向基布７ｃの略中央部とが互いに密接し、前記外袋部８のガス導入口８ａの周辺部が、前記内袋部７のインフレータ対向基布７ｂ側に弛みを持たせた状態で折り畳まれることが好ましい。前記エアバッグ６の膨脹展開の作動初期において、前記外袋部８の内部に殆ど流入することなく、前記内袋部７の長さが長い上下方向に向けて積極的に膨張展開し、前記外袋部８の乗員対向基布８ｃの膨張量が小さく抑えられる。
【００４６】
図４（ａ）〜図４（ｃ）に本発明のエアバッグ６の膨張展開プロセスの一例を模式的に示す。図４（ａ）は同エアバッグ６の初期段階における膨張展開形態を示し、図４（ｂ）は同エアバッグ６の中間段階における膨張展開形態を示し、図４（ｃ）は同エアバッグ６の最終段階における膨張展開形態を表している。
【００４７】
いま、車両に所定以上の大きな衝撃を受けると、その衝撃を感知して前記インフレータ５が起動し、前記ガス導入口７ａから前記内袋部７の内部に高圧ガスが導入される。前記エアバッグリッドのテアラインが開裂し、同エアバッグリッドが開いて前記インスツルメントパネルの外方に向けて膨張を開始する。
【００４８】
前記エアバッグ６の膨脹展開の作動初期においては、前記内袋部７に導入される高圧ガスは、図４（ａ）に示すように前記内袋部７内に大量に流入するが、前記外袋部８の内部に殆ど流入することもなく、前記外袋部８の基端部の弛みを次第に開放しながら、前記内袋部７の長さが長い上下の先端部に向けて行き渡り、前記内袋部７を上下方向に積極的に膨張させる。このとき、共通の前記ガス導入口７ａ，８ａで密閉固定しているため、各ガス導入口７ａ，８ａの周辺部分には高圧ガスが回り込まず、前後方向への動きが抑制される。
【００４９】
続いて、図４（ｂ）に示すごとく前記ガス導入口７ａから前記内袋部７の上下方向に長い長さ分だけ、その長さ方向に飛び出して、乗員に向けての膨出量を規制しながら、各袋部７，８の双方の上下方向への膨脹展開が積極的になされる。このとき、前記内袋部７内に導入される高圧ガスは更に一層、前記内袋部７の内部に大量に流入するが、前記絞り手段９が、前記内袋部７の乗員対向側への膨張量を規制すると共に、前記外袋部８は、その乗員対向基布８ｃの膨張量を小さく抑えられながら、前記内袋部７の膨張形態にしたがって乗員対向面側の上下方向の広い部位に向けて積極的に拡大する。
【００５０】
続いて、前記内袋部７の内部に向けて導入される高圧ガスは、その流動方向を前記内袋部７の上下方向に規制しつつ乗員対向面側の上下方向に更に積極的に拡大する。そして、前記内袋部７内の高圧ガスが所定量に達すると、図４（ｃ）に示すごとく前記内袋部７内のガス導入時とある時間差をもって前記内袋部７のインフレータ対向基布７ｂ及び乗員対向基布７ｃの双方に大きな張力が働き、その張力により前記内袋部７の一対のガス吹出し孔７ｅが破断して、前記内袋部７内の高圧ガスが各対向基布７ｂ，７ｃのガス吹出し孔７ｅから前記外袋部８の内部へ流出する。
【００５１】
前記外袋部８内の高圧ガスにより、同外袋部８のインフレータ対向基布８ｂ及び乗員対向基布８ｃの双方が左右及び上下方向の広い部位に向かって伸長し、飛び出しタイミングが遅れることなく、衝撃により前傾姿勢で前進する乗員に向けての膨張量が制御されて乗員の首部の高さ位置には極度に膨張することもなく、乗員の胸部から腹部に相当する高さに前記外袋部８を所定の形態に大きく膨脹展開する。
【００５２】
そして、前記エアバッグ６により乗員の上半身を速やかに緩衝支持して人体に加わる衝撃力を大幅に緩和する。このとき、前記外袋部８内の高圧ガスは、図５に示すように人体の衝撃力に応じて前記インフレータ対向基布８ｂのベントホール８ｅから外部に排出され、人体に加わる衝撃力を吸収する。
【００５３】
次に、本発明の第２実施形態であるエアバッグ６０を図６〜図８を参照しながら説明する。図６〜図８は図示せぬ後部座席の前方の前方座席の内部に装着されるエアバッグ装置１０を概略的に示しており、図６は同エアバッグ６０の膨脹完了時の膨脹展開形態を模式的に示し、図７及び図８は同エアバッグ６０の外袋部及び内袋部を平面状に広げた形態をそれぞれ示している。なお、これらの図において、上記第１実施形態と実質的に同じ部材には同一の部材名と符号を付している。従って、これらの部材に関する詳細な説明は省略する。
【００５４】
これらの図において、上記第１実施形態では、前記エアバッグ６の内袋部７は上下方向に細長い形態を有し、その細長い方向の長さが前記外袋部８と対応する上下方向の長さよりも長く設定されていたものを、この第２実施形態であるエアバッグ６０の内袋部７は左右方向に細長い形態を有し、その細長い方向の長さが外袋部８と対応する左右方向の長さよりも長く設定されている。なお、この第２実施形態にあっても、各袋部７，８は上記第１実施形態と同様の外形形状を有している。
【００５５】
前記外袋部８のインフレータ対向基布８ｂのガス導入口８ａの左右側には円形状をなすベントホール８ｅ，８ｅが形成されている。一方の前記内袋部７は、そのインフレータ対向基布７ｂと乗員対向基布７ｃの左右の先端部であって、その上下両側の外周縁部には、左右一対のスリット状ガス吹出し孔７ｅ，７ｅがそれぞれ形成されている。各ガス吹出し孔７ｅは、上記第１実施形態と同様にエアバッグ６０の膨脹展開時に所定の張力で裂断可能な間隔をおいて、左右方向に沿う同一直線上に配されている。
【００５６】
また、前記内袋部７の乗員対向基布７ｃには、上記第１実施形態と同様に絞り手段９が設けられている。蛇腹状に密に重ね合わされた乗員対向基布７ｃの略中央部の少なくとも１箇所は、前記エアバッグ６０の膨脹展開時に前記内袋部７に加わる内圧によって破断しないように縫着されてポイント状に絞られている。この絞り手段９は、前記内袋部７のインフレータ対向基布７ｂに形成されたガス導入口７ａと対向する乗員対向側に施されており、前記内袋部７の乗員対向側に対する膨張量を小さく抑えて前記内袋部７の左右方向が乗員側に大きく膨張するようにしている。
【００５７】
この第２実施形態であるエアバッグ６０の膨張展開の初期にあっては、上記第１実施形態のエアバッグ６と同じく前記外袋部８の乗員対向面側への膨張量が制御され、前後方向への挙動を抑制して、前記エアバッグ６０の前後方向への膨脹展開を最少に抑えながら、同エアバッグ６０の膨脹展開面が乗員に対して略平行に拡大する。図示せぬ後部座席の前方の前方座席の内部に装着されるエアバッグ装置１０を設置する場合でも、上述のごとく前記内袋部７及び前記外袋部８の長さや形態、前記ガス吹出し孔７ｅの設定部位等を適切に決めることにより、衝撃により前傾姿勢で前進する乗員に向けて急激に膨脹することなく、室内の広い範囲にわたって前記エアバッグ６０の広い膨出面が得られる。
【００５８】
また、前記内袋部７は、上記各実施形態に限定されるものではなく、例えば上下及び左右方向の十文字状の細長い形状を有し、その細長い方向の長さを前記外袋部８と対応する上下及び左右方向の長さよりも長く設定してもよく、或いは放射状に複数対の細長い形状を設けることもでき、各方向の長さをそれぞれ異なる長さに設定してもよい。なお、上記各実施形態にあっては、隣接する一対の前記ガス吹出し孔７ｅをインフレータ対向基布７ｂと乗員対向基布７ｃの先端部にエアバッグ６，６０の展開時に所定の張力で裂断可能な間隔をおいて同一直線上に配しているが、例えば円形や矩形等をなす単一のガス吹出し孔を採用することもできる。
【００５９】
以上の説明からも明らかなように、上記各実施形態によれば、前記内袋部７の少なくとも一方向の長さが、前記外袋部８と対応する一方向の長さよりも長く設定されているため、前記エアバッグ６，６０の膨脹展開時において、乗員側に向かう前後方向への動きを制御して、同エアバッグ６，６０の前後方向への膨脹展開を最少に抑制しながら、同エアバッグ６，６０の周方向への膨脹展開を円滑に拡大させることができる。なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、それらの実施形態から当業者が容易に変更可能な技術的な範囲をも当然に包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の代表的な実施形態であるエアバッグの膨脹完了時の展開形態の一例を示す模式図である。
【図２】同エアバッグの外袋部を平面状に広げたときの背面図である。
【図３】同エアバッグの内袋部を平面状に広げたときの背面図である。
【図４】同エアバッグの膨張展開プロセスの一例を概略的に示す説明図である。
【図５】同エアバッグが乗員を緩衝支持したときの一例を概略的に示す説明図である。
【図６】本発明の第２実施形態であるエアバッグを示す模式図である。
【図７】同エアバッグの外袋部を平面状に広げたときの背面図である。
【図８】同エアバッグの内袋部を平面状に広げたときの背面図である。
【符号の説明】
１，１０エアバッグ装置
２スタッドボルト
３リテーナ本体
３ａインフレータ収納部
３ｂエアバッグ収納部
４中間リテーナ
５インフレータ
６，６０エアバッグ
７内袋部
７ａ，８ａガス導入口
７ｂ，８ｂインフレータ対向基布
７ｃ，８ｃ乗員対向基布
７ｄ，８ｄ取付孔
７ｅガス吹出し孔
８外袋部
８ｅベントホール
９絞り手段[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an airbag that can be inflated and deployed at the time of a vehicle collision to reliably and effectively protect an occupant.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, when a vehicle is subjected to a large impact, the impact is detected and high-pressure gas from the inflator is introduced into the interior of the airbag, and the airbag is inflated and deployed instantaneously in an appropriate form. Various airbag devices have been put to practical use that cushion and support the upper body of the occupant and greatly relieve the impact force applied to the human body. As a standard equipment, this airbag apparatus is mounted not only on the center of the steering wheel in front of the driver but also on an instrument panel in front of the passenger seat.
[0003]
Since the occupant protection performance of the airbag device is greatly influenced by the inflation speed, the inflation deployment form, and the like of the airbag itself, various airbags have been proposed. As an example of this airbag, for example, an inner bag is provided inside an airbag body, and a blowout hole is formed in the inner bag to control the form of inflation and deployment of the airbag.
[0004]
An example of this type of airbag apparatus is disclosed in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-203280. The airbag device for a passenger seat disclosed in the publication contains an inner bag formed separately from the airbag body inside the airbag body, and is generated from an inflator in a part of each bag. It is composed of two outer bag bodies and inner bag bodies having openings (gas introduction ports) for introducing high-pressure gas, and the gas introduction ports of the airbag main body and the inner bag are connected to the inflator storage case via a retainer. And hermetically sealed.
[0005]
The airbag main body is sewn in a three-dimensional shape with two side cloths constituting the left and right side faces and one central cloth for sewing the left and right side cloths. One inner bag is composed of three cloth materials, two side cloths and one central cloth, like the airbag body. The inner bag has a similar three-dimensional shape in which the front and rear and vertical dimensions are smaller than the airbag body, the left and right dimensions are substantially the same as the airbag body, and the capacity is smaller than the airbag body. have.
[0006]
High pressure gas generated from the inflator after the inner bag is deployed in the upper and lower portions of the central cloth facing the passenger facing side of the inner bag in order to promote the deployment of the airbag body in the vertical direction. A gas blowing hole for blowing out into the airbag body is formed. Moreover, in order to promote the expansion | deployment to the left-right direction of the said airbag main body, the gas blowing hole is formed also in each side surface cloth of the said inner bag.
[0007]
When the airbag is inflated and deployed, the upper and lower surfaces of the inner cloth of the inner bag are sandwiched between the upper surface of the instrument panel and the windshield by the high-pressure gas from the inflator. The cross section surrounded by the upper surface and the windshield is deployed in an expanded configuration that occupies the upper space of the instrument panel, which has a substantially triangular shape, and the bulging surface on the occupant-facing side extends from the occupant-facing surface of the instrument panel to the occupant. The airbag main body has a predetermined form beyond the instrument panel and toward the occupant side by the high-pressure gas supplied through the gas blowout hole of the deployed inner bag. Bulge and expand.
[0008]
When the conventional airbag device for a passenger seat is inflated and deployed so as to protect the passenger in the passenger seat as described above, the upper space of the instrument panel is filled with the inner bag at an early stage. Is sandwiched between the upper surface of the instrument panel and the windshield with internal pressure, so that the inner bag does not shake in the airbag body, and the air bag body It is said that the high-pressure gas flow supplied to the air flow is stabilized, and a stable airbag deployment behavior is obtained.
[0009]
Further, since the bulging surface on the passenger facing side of the inner bag slightly bulges from the instrument panel to the passenger side, the flow direction of the high-pressure gas flow blown out from the inner bag can be ensured, The advantage is that the lower side of the airbag body is promoted.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
The passenger seat airbag disclosed in the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-203280 is an airbag in which the cross section between the upper surface of the instrument panel and the windshield forms a substantially triangular shape as described above when the airbag is inflated and deployed. The upper space of the instrument panel is filled with the inner bag at an early stage, and the inner bag and the airbag body are positively held in the upper space of the instrument panel.
[0011]
For this reason, in the initial stage of inflation and deployment of the airbag, the high-pressure gas introduced from the inflator to the inside of the inner bag is deployed to a deployment configuration that occupies the space above the instrument panel, The bulging surface immediately inflates and expands toward the rear of the rear surface of the instrument panel. High-pressure gas ejected from a plurality of gas blowout holes of the inner bag formed along the gas flow direction crosses the rear surface of the instrument panel and further in the front-rear, top-bottom and left-right directions of the airbag body. The air bag body is suddenly discharged and directly receives excessive gas pressure at the front, rear, top and bottom and left and right sides of the airbag body. As a result, the airbag main body is inflated in a direction substantially the same as the inflating direction of the inner bag, and immediately tries to inflate toward an occupant-facing side that moves forward in a leaning posture by an impact.
[0012]
Even when the airbag device is a part such as an upper surface of an instrument panel or the like in front of the passenger seat and the front space of the occupant is installed in a large part, the occupant approaches the airbag device. When the airbag is inflated and deployed, the space required for inflating and deploying is reduced. When the airbag is inflated and deployed, the airbag is inflated and deployed toward the front of the room. May not be possible. Even when the occupant is approaching the airbag device, the airbag is inflated and deployed over a wide range of left and right and up and down, and then inflated and deployed toward the occupant-facing side, effectively reducing the impact applied to the occupant. It is desirable.
[0013]
The present invention has been made to solve the above-described conventional problems, and a specific object thereof is to provide an inflating and deploying configuration that has a simple structure and can stably and cushion the passenger when inflating and deploying. An object of the present invention is to provide an airbag that can be obtained.
[0014]
[Means for solving the problems and effects]
The invention according to claim 1 is an airbag having a multiple bag structure having an inner bag portion and an outer bag portion having a common gas introduction port for introducing gas generated from a gas supply source at a substantially central portion. , When the inner bag portion is flattened, the inner bag portion has an elongated shape in one direction, and the length in the elongated direction is the length of the outer bag portion when the outer bag portion is flattened. Corresponding length of inner bag part The airbag is characterized by being set longer than that.
[0015]
The airbag of the present invention has a multiple bag structure having an inner bag portion and an outer bag portion. For example, the opening peripheral edge portion of the inner bag portion is hermetically fixed to the opening peripheral edge portion of the outer bag portion to provide a gas supply source. Common gas inlets for introducing the high-pressure gas generated from the. When the vehicle receives a large impact greater than or equal to a predetermined level, the impact is detected and the gas supply source is activated, and high-pressure gas is introduced into the inner bag portion from the gas inlet, and the entire airbag is inflated.
[0016]
In the initial stage of the inflation of the airbag, high-pressure gas is first introduced into the inner bag portion from the gas inlet. As a result, the high-pressure gas spreads toward the tip portion having a long length in at least one direction of the inner bag portion, and the inner bag portion is inflated and deployed. At this time, the inner bag portion is expanded in the vertical direction while the expansion in the left-right direction is suppressed by the inflating and expanding operation.
[0017]
Therefore, at the initial stage of inflation of the airbag, the length of the inner bag portion jumps out in the length direction and the amount of inflation toward the occupant is restricted, and the lateral direction and / or the vertical direction Expansion in the direction is made positively. Then, the high pressure gas introduced into the inner bag portion flows out into the outer bag portion while restricting the flow direction in at least one length direction of the inner bag portion, Both the outer bag portion and the outer bag portion are inflated and deployed gently and safely.
[0018]
In the initial stage of inflation and deployment of the airbag, it is possible to suppress the movement of the airbag toward the occupant side, and while suppressing the inflation and deployment of the airbag to the occupant side, The expansion expansion in the vertical direction can be smoothly expanded. The high-pressure gas is released in a direction in which the length of the inner bag portion is long in the initial stage of the operation of inflating and deploying the airbag, so that it is rapidly inflated and compressed toward the occupant moving forward in a forward leaning posture due to an impact. Instead, the occupant is buffered and supported by a wide expansion surface that is substantially parallel to the occupant moving forward in a forward leaning posture.
[0019]
By providing the above configuration, even when the airbag is installed in a portion where the front space of the passenger is large, such as an instrument panel in front of the passenger seat, the air A sufficient bulging surface of the bag can be obtained, and the protection characteristics of the occupant are greatly improved with a simple structure.
[0020]
According to a second aspect of the present invention, gas blowout holes for allowing the gas introduced from the gas introduction port to flow into the outer bag portion are provided at both end portions in the one direction across the gas introduction port of the inner bag portion. It is characterized by having.
[0021]
According to the present invention, since the gas blowing holes are provided at both ends in one direction having a long length across the gas introduction port of the inner bag portion, the high-pressure gas introduced into the inner bag portion first is The gas is introduced into the outer bag portion through the gas blowing holes formed at both end portions farthest from the gas inlet port of the inner bag portion with a certain time difference from the time of gas introduction. As a result, the outer bag portion expands over a wide range of the left and right and / or top and bottom of the room.
[0022]
When the airbag is inflated and deployed, the gas is released from the farthest end portions of the inner bag portion through the gas blowing holes into the outer bag portion, and is thus folded together with the outer bag portion. Until the entire inner bag portion is inflated, the outer bag portion is not directly involved in the expansion, and sudden expansion toward the occupant moving forward in a forward leaning posture is eliminated by impact, and as described above, inflated vertically and / or horizontally. After that, the outer bag part is inflated positively so that it spreads over a wide expansion surface that is substantially parallel to the occupant. can get.
[0023]
In the invention according to claim 3, the outer bag portion and the substantially central portion of the inner bag portion on the passenger facing surface side are in close contact with each other, and the peripheral portion of the gas introduction port of the outer bag portion is the back surface of the inner bag portion. It is characterized by being folded in a slack side.
[0024]
According to this invention, the outer bag portion and the substantially central portion on the passenger facing surface side of the inner bag portion are overlapped and in close contact with each other, and the peripheral portion of the gas introduction port of the outer bag portion is the inner bag portion of the inner bag portion. It is folded with slack on the back side.
[0025]
The high-pressure gas introduced into the inner bag portion flows in a large amount into the inner bag portion from the initial stage of inflation and deployment of the airbag, but into the space between the outer bag portion and the inner bag portion. The inner bag portion is inflated and deployed in a direction in which the length of the inner bag portion is long without almost flowing in, and the amount of protrusion of the outer bag portion toward the occupant-facing surface side can be suppressed small. At the time of inflating and deploying the airbag, after the inflated form of the inner bag portion, the outer bag portion can be expanded over a wide range on the occupant-facing surface side, and the pop-out timing of the outer bag portion is not delayed, The passenger can be quickly buffered and supported.
[0026]
The invention according to claim 4 Said It is characterized in that at least one portion of the substantially central portion of the inner bag portion on the passenger facing surface side is narrowed to a point shape.
[0027]
According to the present invention, for example, the inner bag portion has an elongated shape in the vertical direction, and the length in the elongated direction is set to be longer than the length in the corresponding direction of the outer bag portion. A substantially central portion of the bag portion on the passenger facing surface side is sewn and squeezed into a point shape.
[0028]
For example, when the air bag device attached to the instrument panel is in operation, the air bag is actively inflated and deployed downward by the windshield on the top surface of the instrument panel, and the outer bag portion Since the amount of protrusion toward the occupant-facing surface is kept small, the airbag is controlled from the occupant's chest without excessively inflating at the height of the occupant's neck by controlling the amount of inflation toward the occupant. The airbag can be inflated to a height corresponding to the abdomen, and the impact force applied to the human body is greatly reduced by cushioning and supporting the upper body of the occupant by the airbag. In the initial stage of inflation and deployment of the airbag, the behavior in the front-rear direction can be suppressed, and the inflation-deployment surface of the airbag is substantially reduced with respect to the occupant while minimizing the deployment of the airbag in the front-rear direction. Can be expanded in parallel.
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Preferred embodiments of the present invention will be specifically described below with reference to the accompanying drawings.
FIG. 1 is a schematic view showing a deployed form when an airbag is inflated, which is a typical embodiment of the present invention, and FIG. 2 is a rear view when the outer bag portion of the airbag is spread out in a planar shape. FIG. 3 is a rear view when the inner bag portion of the airbag is spread in a flat shape. The airbag apparatus mounted on the instrument panel in front of the passenger seat and the airbag apparatus mounted inside the front seat in front of the rear seat will be described as examples, but the present invention is limited to this. For example, the present invention can be effectively applied to an airbag device attached inside a door panel or the like.
[0030]
In FIG. 1, an airbag device 1 applied to the present invention is covered with an airbag grid (not shown) in an opening provided on the upper surface of a portion of the instrument panel (not shown) facing the passenger seat. Attached. The airbag apparatus 1 includes an uncovered box-shaped retainer body 3 having an inflator storage portion 3a and an airbag storage portion 3b, a frame-shaped intermediate retainer 4 that partitions the inflator storage portion 3a and the airbag storage portion 3b, A substantially cylindrical inflator 5 serving as a gas supply source accommodated in the inflator accommodating portion 3a.
[0031]
The airbag 6 constituting the characterizing portion of the present invention is housed in a tightly folded manner in the airbag housing portion 3b. The airbag 6 has a double bag structure having an inner bag portion 7 and an outer bag portion 8. Each of the inner bag portion 7 and the outer bag portion 8 is connected in a bag shape having gas introduction ports 7a and 8a each of which is formed by, for example, overlapping two woven fabrics of nylon fibers and sewing the outer peripheral edges together. It is integrated.
[0032]
In the first embodiment, the outer peripheral edge of the inner bag portion 7 is formed from two pieces of cloth sewn together, but the present invention is not limited to this, for example, the inner bag The outer bag portion 8 may be formed from a single piece of cloth or the like in the same manner as the inner bag portion 7.
[0033]
The inner bag portion 7 is accommodated in the outer bag portion 8 through the gas introduction port 8a, and the opening peripheral portion of the gas introduction port 7a is hermetically fixed to the opening peripheral portion of the gas introduction port 8a. A common gas inlet for introducing the high-pressure gas generated from the inflator 5 is formed. Since the common gas introduction ports 7a and 8a are provided, it is possible to prevent a decrease in strength due to the opening of the inner bag portion 7 and the outer bag portion 8. Further, since the common gas inlets 7a and 8a are closely stacked, gas is not directly supplied from the gas inlets 7a and 8a to the outer bag 8.
[0034]
When the airbag 6 is folded and stored in the airbag storage portion 3b, the inner bag portion 7 is stored inside the outer bag portion 8 through the gas inlet 8a according to a conventional method, and the gas After inserting the intermediate retainer 4 into the inner bag portion 7 from the introduction port 7a, the intermediate retainer 4 opens the peripheral edge portion of the gas passage opening of the inflator storage portion 3a to the peripheral edge portion of the gas introduction ports 7a, 8a. Press firmly from inside. Then, the opening peripheral edge portions of the gas introduction ports 7a and 8a are sandwiched and fixed by the stud bolt 2 between the intermediate retainer 4 and the gas passage opening peripheral edge portion of the inflator accommodating portion 3a, and the airbag 6 and the intermediate The retainer 4 is integrally assembled in the airbag storage portion 3b.
[0035]
When the vehicle receives a large impact exceeding a predetermined level, the impact is detected and the inflator 5 is activated, and high-pressure gas is introduced into the inner bag portion 7 from the gas introduction port 7a. The tear line formed by a thin groove (not shown) formed in the figure is cleaved, the airbag grid is opened, and the airbag 6 is inflated and deployed in a predetermined form outward from the instrument panel as will be described later.
[0036]
The airbag 6 as an object of the present invention gives a desired inflated and deployed form to the inner bag portion 7 itself contained in the outer bag portion 8 to maintain its inflated and deployed performance satisfactorily. It is possible to effectively control the introduction timing and introduction direction of the introduced gas into the airbag, the inflation speed of the airbag 6 as a whole, and the form of inflation and deployment. Therefore, the characteristic feature of the present invention is the structure of the airbag 6 and its form.
[0037]
A preferred form of the airbag 6 is simply a multiple bag structure of the inner bag portion 7 and the outer bag portion 8, and has common gas inlets 7 a and 8 a for introducing gas from the inflator 5 as a gas supply source. It is important not only to employ the airbag 6 that is provided, but also to set the length of at least one direction of the inner bag portion 7 to be longer than the length of one direction corresponding to the outer bag portion 8.
[0038]
2 and 3, the vertical length L1 of the inner bag portion 7 in the first embodiment is set longer than the length L2 of the outer bag portion 8 in a flattened state. At the same time, the length L3 in the left-right direction orthogonal to the length L1 of the inner bag portion 7 is set shorter than the length L4 in the left-right direction of the outer bag portion 8. With this configuration, the high pressure gas from the inflator 5 is introduced in a direction in which the length of the inner bag portion 7 is long in the initial stage of the inflation and deployment of the airbag 6. At this time, the movement of the inner bag portion 7 in the front-rear direction to the occupant-facing side is suppressed, and the expansion of the entire airbag 6 to the occupant-facing side is suppressed to a minimum. A wide parallel expansion surface can be obtained.
[0039]
The outer bag portion 8 of the airbag 6 as an object of the present invention has an inflator facing base fabric 8b on the inflator facing side and an occupant facing base fabric 8c on the occupant facing side, which have substantially the same shape. Each of the opposing base fabrics 8b and 8c has a substantially trapezoidal shape in a state of being spread in a planar shape as shown in FIG. Around the gas introduction port 8a formed in the substantially central portion of the inflator facing base fabric 8b, at the same position corresponding to a mounting hole (not shown) formed in the peripheral portion of the gas passage opening of the inflator storage portion 3a. The same number of mounting holes 8d, ..., 8d are formed. Further, a pair of left and right circles are formed in the upper part of the gas introduction port 8a of the inflator facing base fabric 8b to vent the high-pressure gas in the airbag 6 when an external pressure is applied to the airbag 6 after the inflation and deployment. Vent holes 8e, 8e are formed. A reinforcing cloth is sewn on the inner periphery of the vent hole 8e.
[0040]
One inner bag portion 7 has an inflator-facing base fabric 7b on the inflator-facing side and an occupant-facing base fabric 7c on the occupant-facing side, which have substantially the same shape. In the state where it is, it is substantially rectangular. A substantially rectangular gas introduction port 7a and a plurality of attachment holes 7d,... Corresponding to the installation locations of the gas introduction port 8a and the attachment hole 8d of the outer bag 8 are provided at the substantially central portion of the inflator facing base fabric 7b. , 7d.
[0041]
Further, the upper and lower end portions of the opposing base fabrics 7b and 7c of the inner bag portion 7 are introduced from the gas introduction ports 7a of the inner bag portion 7 to the outer peripheral edge portions on the left and right sides of the distal end portion. A pair of upper and lower slit-shaped gas blowing holes 7e, 7e are formed to allow the high-pressure gas to flow out into the outer bag portion 8. A pair of gas blowing holes 7e adjacent to each other in the vertical direction are arranged on the same straight line along the vertical direction with an interval that can be broken with a predetermined tension when the airbag 6 is deployed.
[0042]
The gas from the inflator 5 is released in the direction in which the length of the inner bag part 7 is long, and is released into the outer bag part 8 through the gas blowing hole 7e farthest from the inflator 5, In the initial stage of inflating and deploying the airbag 6, the inflated surface expands substantially parallel to the occupant without abruptly inflating and squeezing toward the occupant moving forward in a forward tilted state due to the impact, thereby reducing the impact received by the occupant In order to achieve this, a good expansion / deployment speed and form can be obtained.
[0043]
The occupant-facing base cloth 7c of the inner bag portion 7 is provided with a throttle means 9 for regulating the amount of expansion toward the occupant-facing side when the airbag 6 is inflated and deployed. The squeezing means 9 squeezes in a state where at least a part of the occupant-facing base fabric 7c is closely stacked in a bellows shape. The overlapped close portions are sewn with a sewing strength that cannot be broken by an internal pressure applied to the inner bag portion 7 when the airbag 6 is inflated and deployed.
[0044]
According to the illustrated example, the throttling means 9 is provided on the occupant-facing side of the inner bag portion 7 facing the gas inlet 7a formed in the inflator-facing base fabric 7b. As apparent from FIGS. 1 and 3, when the airbag 6 is inflated and deployed, the amount of inflation of the inner bag portion 7 relative to the occupant-facing side is kept small, and the lower side of the inner bag portion 7 is relative to the upper side. It is designed to expand greatly.
[0045]
When the airbag 6 is folded, the outer bag portion 8 and the substantially central portion of the occupant-facing base fabric 7c of the inner bag portion 7 are in close contact with each other, and the peripheral portion of the gas inlet 8a of the outer bag portion 8 is The inner bag portion 7 is preferably folded in a state in which the inner bag portion 7 is slackened on the inflator-facing base fabric 7b side. In the initial stage of the operation of inflating and deploying the air bag 6, the inner bag portion 7 is actively inflated and deployed in the vertical direction with the length of the inner bag portion 7 being hardly inflowed into the outer bag portion 8. The amount of expansion of the occupant-facing base fabric 8c of the bag portion 8 is kept small.
[0046]
FIG. 4A to FIG. 4C schematically show an example of the inflation and deployment process of the airbag 6 of the present invention. 4 (a) shows an inflated and deployed form in the initial stage of the airbag 6, FIG. 4 (b) shows an inflated and deployed form in the intermediate stage of the airbag 6, and FIG. The expansion | deployment deployment form in the last stage of is represented.
[0047]
Now, when the vehicle receives a large impact of a predetermined level or more, the impact is detected and the inflator 5 is activated, and high pressure gas is introduced into the inner bag portion 7 from the gas introduction port 7a. The tear line of the airbag grid is torn, and the airbag grid is opened to start expanding toward the outside of the instrument panel.
[0048]
At the initial stage of the operation of inflating and deploying the airbag 6, the high-pressure gas introduced into the inner bag portion 7 flows in a large amount into the inner bag portion 7 as shown in FIG. The inner bag portion 7 spreads toward the upper and lower distal end portions having a long length while gradually releasing the looseness of the base end portion of the outer bag portion 8 without almost flowing into the inside of the bag portion 8, The inner bag part 7 is positively expanded in the vertical direction. At this time, since the gas introduction ports 7a, 8a are hermetically fixed, the high-pressure gas does not flow around the gas introduction ports 7a, 8a, and the movement in the front-rear direction is suppressed.
[0049]
Subsequently, as shown in FIG. 4B, the amount of bulging toward the passenger is restricted by jumping out from the gas introduction port 7a by a length that is long in the vertical direction of the inner bag portion 7. On the other hand, both the bag portions 7 and 8 are positively expanded in the vertical direction. At this time, the high-pressure gas introduced into the inner bag portion 7 further flows in a large amount into the inner bag portion 7, but the throttling means 9 moves toward the passenger facing side of the inner bag portion 7. While restricting the amount of expansion, the outer bag portion 8 has a wide vertical portion on the passenger facing surface side in accordance with the expansion form of the inner bag portion 7 while suppressing the amount of expansion of the passenger facing base fabric 8c to be small. Actively expand toward.
[0050]
Subsequently, the high-pressure gas introduced toward the inside of the inner bag portion 7 further positively expands in the vertical direction on the passenger facing surface side while restricting the flow direction to the vertical direction of the inner bag portion 7. . When the high-pressure gas in the inner bag portion 7 reaches a predetermined amount, the inflator-facing base fabric of the inner bag portion 7 has a certain time difference from when the gas is introduced into the inner bag portion 7 as shown in FIG. 7b and the occupant-facing base cloth 7c have a large tension, and the pair of gas blowing holes 7e of the inner bag part 7 are broken by the tension, and the high-pressure gas in the inner bag part 7 is transferred to each of the opposing base cloths 7b. 7c from the gas blowing holes 7e into the outer bag 8.
[0051]
Due to the high-pressure gas in the outer bag portion 8, both the inflator facing base fabric 8b and the occupant facing base fabric 8c of the outer bag portion 8 extend toward wide portions in the left and right and up and down directions, and the pop-out timing is not delayed. The amount of expansion toward the occupant moving forward in a forward leaning posture is controlled by the impact, so that the height of the occupant's neck is not excessively inflated, and the occupant's chest is at a height corresponding to the abdomen. The bag portion 8 is greatly inflated and expanded into a predetermined form.
[0052]
The airbag 6 quickly cushions and supports the upper body of the occupant to greatly reduce the impact force applied to the human body. At this time, as shown in FIG. 5, the high-pressure gas in the outer bag portion 8 is discharged to the outside from the vent hole 8e of the inflator facing base fabric 8b according to the impact force of the human body and absorbs the impact force applied to the human body. To do.
[0053]
Next, the airbag 60 which is 2nd Embodiment of this invention is demonstrated, referring FIGS. 6-8. 6 to 8 schematically show the airbag device 10 mounted in the front seat in front of the rear seat (not shown), and FIG. 6 shows an inflated and deployed form when the airbag 60 is completely inflated. FIG. 7 and FIG. 8 schematically show forms in which the outer bag portion and the inner bag portion of the airbag 60 are expanded in a planar shape. In these drawings, substantially the same members as those in the first embodiment are given the same member names and symbols. Therefore, the detailed description regarding these members is omitted.
[0054]
In these drawings, in the first embodiment, the inner bag portion 7 of the airbag 6 has an elongated shape in the vertical direction, and the length in the elongated direction corresponds to the length in the vertical direction corresponding to the outer bag portion 8. The inner bag portion 7 of the airbag 60 according to the second embodiment has an elongated shape in the left-right direction, and the length in the elongated direction corresponds to that of the outer bag portion 8. It is set longer than the length of the direction. Even in the second embodiment, the bag portions 7 and 8 have the same outer shape as that of the first embodiment.
[0055]
Vent holes 8e, 8e having a circular shape are formed on the left and right sides of the gas inlet 8a of the inflator facing base fabric 8b of the outer bag 8. One inner bag portion 7 is the left and right tip portions of the inflator facing base fabric 7b and the occupant facing base fabric 7c, and a pair of left and right slit-like gas blowing holes 7e, 7e is formed. As with the first embodiment, the gas blowing holes 7e are arranged on the same straight line along the left-right direction with an interval that allows tearing with a predetermined tension when the airbag 60 is inflated and deployed.
[0056]
The occupant-facing base fabric 7c of the inner bag portion 7 is provided with a squeezing means 9 as in the first embodiment. At least one portion of the substantially central portion of the occupant-facing base fabric 7c closely stacked in a bellows shape is sewn so as not to be broken by an internal pressure applied to the inner bag portion 7 when the airbag 60 is inflated and deployed. It is narrowed down to. The throttle means 9 is provided on the occupant-facing side of the inner bag portion 7 facing the gas introduction port 7a formed on the inflator-facing base fabric 7b. The left and right direction of the inner bag portion 7 is greatly inflated toward the occupant side while being kept small.
[0057]
In the initial stage of inflation and deployment of the airbag 60 according to the second embodiment, the amount of inflation of the outer bag portion 8 toward the occupant-facing surface is controlled in the same manner as the airbag 6 of the first embodiment. The inflating and deploying surface of the airbag 60 expands substantially parallel to the occupant while restraining the behavior in the direction to minimize the inflating and deploying of the airbag 60 in the front-rear direction. Even when the airbag device 10 to be mounted inside the front seat in front of the rear seat (not shown) is installed, the lengths and configurations of the inner bag portion 7 and the outer bag portion 8 as described above, and the gas blowing hole 7e. By appropriately determining the set portion and the like, a wide bulging surface of the airbag 60 can be obtained over a wide range in the room without suddenly inflating toward the occupant moving forward in a forward leaning posture due to an impact.
[0058]
The inner bag portion 7 is not limited to the above-described embodiments, and has, for example, a cross-shaped elongated shape in the vertical and horizontal directions, and the length in the elongated direction corresponds to the outer bag portion 8. It may be set longer than the vertical and horizontal lengths, or a plurality of pairs of elongated shapes may be provided radially, and the lengths in each direction may be set to different lengths. In each of the embodiments described above, a pair of adjacent gas blowing holes 7e are split at a predetermined tension when the airbags 6, 60 are deployed at the tip portions of the inflator facing base fabric 7b and the occupant facing base fabric 7c. Although it arrange | positions on the same straight line at possible space | intervals, the single gas blowing hole which makes circular, a rectangle etc., for example can also be employ | adopted.
[0059]
As is clear from the above description, according to each of the above embodiments, the length of at least one direction of the inner bag portion 7 is set longer than the length of one direction corresponding to the outer bag portion 8. Therefore, when the airbags 6, 60 are inflated and deployed, the movement in the front-rear direction toward the occupant is controlled to minimize the inflation and deployment of the airbags 6, 60 in the front-rear direction. The expansion and expansion of the airbags 6, 60 in the circumferential direction can be smoothly expanded. In addition, this invention is not limited to said each embodiment, Of course, it also includes the technical range which those skilled in the art can change easily from those embodiments.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing an example of a deployed form at the completion of inflation of an airbag that is a representative embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a rear view when the outer bag portion of the airbag is spread out in a planar shape.
FIG. 3 is a rear view when the inner bag portion of the airbag is expanded in a planar shape.
FIG. 4 is an explanatory view schematically showing an example of the inflation and deployment process of the airbag.
FIG. 5 is an explanatory view schematically showing an example when the airbag cushions and supports an occupant.
FIG. 6 is a schematic diagram showing an airbag according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a rear view when the outer bag portion of the airbag is spread in a planar shape.
FIG. 8 is a rear view when the inner bag portion of the airbag is expanded in a planar shape.
[Explanation of symbols]
1,10 Airbag device
2 Stud bolt
3 Retainer body
3a Inflator storage
3b Airbag storage
4 Intermediate retainer
5 Inflator
6,60 airbag
7 Inner bag
7a, 8a Gas inlet
7b, 8b Inflator facing base fabric
7c, 8c Occupant facing fabric
7d, 8d mounting hole
7e Gas outlet hole
8 Outer bag part
8e Bent hole
9 Aperture means

Claims

ガス供給源から発生するガスを導入する共通のガス導入口を略中央部に有する内袋部と外袋部とを有する多重袋構造からなるエアバッグであって、
前記内袋部を平面状に広げたとき該内袋部は一方向に細長い形状を有し、その細長い方向の長さが、前記外袋部を平面状に広げたとき該外袋部の前記内袋部の対応する長さ方向の長さよりも長く設定されてなることを特徴とするエアバッグ。An air bag having a multiple bag structure having an inner bag portion and an outer bag portion having a common gas introduction port for introducing gas generated from a gas supply source in a substantially central portion,
When the inner bag portion is flattened, the inner bag portion has an elongated shape in one direction, and the length in the elongated direction is the length of the outer bag portion when the outer bag portion is flattened. An airbag characterized in that it is set longer than the length in the longitudinal direction corresponding to the inner bag portion .

前記内袋部の前記ガス導入口を挟む前記一方向の両端部に、前記ガス導入口から導入されるガスを前記外袋部の内部に流出させるガス吹出し孔を有してなることを特徴とする請求項１記載のエアバッグ。A gas blow-out hole through which gas introduced from the gas introduction port flows out into the outer bag portion is provided at both ends of the one direction across the gas introduction port of the inner bag portion. The airbag according to claim 1.

前記外袋部及び前記内袋部の乗員対向面側の略中央部が互いに密接し、前記外袋部の前記ガス導入口の周辺部が前記内袋部の背面側に弛んだ状態で折り畳まれてなることを特徴とする請求項１記載のエアバッグ。The outer bag portion and the inner bag portion are folded in a state in which the substantially central portion of the outer bag portion on the passenger-facing surface side is in close contact with each other and the peripheral portion of the gas introduction port of the outer bag portion is slackened to the back side of the inner bag portion. The airbag according to claim 1, wherein

前記内袋部の乗員対向面側の略中央部の少なくとも１箇所がポイント状に絞られてなることを特徴とする請求項１記載のエアバッグ。 The airbag according to claim 1, wherein at least one portion of a substantially central portion of the inner bag portion on the passenger-facing surface side is narrowed in a point shape.